JP3236255U - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

Figure 0003236255000001
【課題】後方部における液漏れを抑制することができる吸収性物品を提供する。
【解決手段】本考案の一形態に係る吸収性物品は、吸収性コア20を具備する。上記吸収性コアは、長手方向の両端部側に位置する前方コア部21及び後方コア部23を有する。上記後方コア部は、上記長手方向に直交する幅方向に配列され上記長手方向に延びる複数の縦溝部27を含む構造面53を有する。上記構造面は、上記幅方向の両側方に位置し縦溝部が第1の比率で占有する一対の第1の領域238と、該第1の領域よりも上記幅方向の中央側に位置し縦溝部が上記第1の比率よりも大きい第2の比率で占有する第2の領域237とを有する。
【選択図】図4

Description

本考案は、生理用ナプキン等の吸収性物品に関する。
経血等の液状物を吸収する吸収性物品は、液状物を吸収するための長手方向を有する吸収体を備えている。吸収体は、吸収性コアと該吸収性コアを被覆するコアラップシートを有する。吸収性コアは、吸収性物品を着用する装着者の肌に沿うように、溝が形成されている(例えば特許文献1参照)。
特開2015-112235号公報
吸収性物品としての生理用ナプキンは、その後方部が装着者の臀部に対応して装着される。特に、夜間用の生理用ナプキンは、後方部の液漏れを抑制するために後方部が長く形成されており、生理用ナプキンの後方部は、臀部をほぼ覆うように形成される。臀部は、臀部の膨らみに対して臀裂部分が急激に窪む形状となっているため、生理用ナプキンの後方部において、臀裂と生理用ナプキンとの間に隙間が生じやすい。このため、装着者の排泄領域から排泄された経血等の液状物は、臀裂をつたって後方部に流れ、後方部で液漏れが生じる場合がある。
本考案の課題は、後方部における液漏れを抑制することができる吸収性物品に関する。
本考案の一形態に係る吸収性物品は、吸収性コアを具備する。
上記吸収性コアは、長手方向の両端部側に位置する前方コア部及び後方コア部を有する。
上記後方コア部は、上記長手方向に直交する幅方向に配列され上記長手方向に延びる複数の縦溝部を含む構造面を有する。
上記構造面は、上記幅方向の両側方に位置し縦溝部が第1の比率で占有する一対の第1の領域と、該第1の領域よりも上記幅方向の中央側に位置し縦溝部が上記第1の比率よりも大きい第2の比率で占有する第2の領域とを有する。
上記一対の第1の領域は、上記後方コア部を上記幅方向に3等分した各領域のうち上記幅方向の両側方に位置し、上記第2の領域は、上記3等分した各領域のうち上記幅方向の中央部に位置する。
上記第2の領域に設けられる縦溝部の数は、上記一対の第1の領域に設けられる縦溝部の数よりも多い。
本考案の他の形態に係る吸収性物品は、吸収性コアを具備する。
上記吸収性コアは、長手方向の両端部側に位置する前方コア部及び後方コア部を有する吸収性コアを具備する。
上記後方コア部は、上記長手方向に直交する幅方向に配列され上記長手方向に延びる複数の縦溝部を含む構造面を有する。
上記構造面は、上記幅方向の両側方に位置し縦溝部が第1の比率で占有する一対の第1の領域と、該第1の領域よりも上記幅方向の中央側に位置し縦溝部が上記第1の比率よりも大きい第2の比率で占有する第2の領域とを有する。
上記構造面は、上記一対の第1の領域と第2の領域との間に位置し縦溝部が上記第1の比率よりも大きく第2の比率よりも小さい第3の比率で占有する一対の第3の領域を更に有する。
以上のように、本考案によれば、吸収性物品の後方部における液漏れを抑制することができる。
本考案の第1の実施形態の吸収性物品を示す斜視図である。 上記吸収性物品の平面図である。 図2のIII-III線で切断した断面図である。 上記吸収性物品の吸収性コアの平面図である。 上記吸収性物品を着用した際のナプキンの変形状態を示す概略図である。 本考案の第2の実施形態の吸収性物品の吸収性コアの平面図である。 本考案の第3の実施形態の吸収性物品の吸収性コアの平面図である。 本考案の第4の実施形態の吸収性物品の吸収性コアの平面図である。 本考案の第5の実施形態の吸収性物品の吸収性コアの平面図である。
以下、図面を参照しながら、本考案の実施形態を説明する。
図面には、X軸、Y軸、及びZ軸が示されている。
<第1の実施形態>
[ナプキンの全体構成]
図1は、本考案の一実施形態に係る吸収性物品1を示す斜視図である。図1では、X軸方向が前後方向、Y軸方向が左右方向、Z軸方向が上下方向にそれぞれ対応する。
図2は、吸収性物品1の平面図であり、図1に示す吸収性物品1をXY平面に沿って引き延ばした態様を示す。図2に示す吸収性物品1では、X軸方向が長手方向、Y軸方向が幅方向、Z軸方向が厚み方向に対応する。以下、図2に示す態様において吸収性物品1を説明する。
本実施形態の吸収性物品1は、生理用ナプキンとして構成され、以下、ナプキン1と称する。
本実施形態のナプキン1は、就寝時に使用されてもよく、例えば長手方向であるX軸方向に沿って30cm以上の長さを有していてもよい。
ナプキン1は、本実施形態において、本体Mと、一対のウイング部Wと、一対のサイドガードGと、一対の後方フラップ部Fと、を備える。
本体Mは、長手方向に延び、装着時に装着者の下着の内面(被装着面)に固定される。本体Mは、後述する吸収体を有しており、装着者の経血等の液状物(以下、「液」とも称する)を吸収する機能を有する。
本体Mは、長手方向に沿って区分された、前方領域M1と、中間領域M2と、後方領域M3とを有する。
前方領域M1は、中間領域M2の前方(装着者の腹側)に配置される領域であり、装着時に装着者の排泄領域の前方に対向するように構成される。
中間領域M2は、装着時に装着者の排泄領域に対向するように構成される。ウイング部を有するナプキンの場合には、ウイング部の全長と重なる長手方向Xの領域が中間領域M2となる。ウイング部を有さないナプキンの場合には、ナプキンの全長を3等分したときの中央の領域を中間領域M2とする。なお、中間領域M2は、図示のように本体Mの前方寄りに位置してもよいし、本体Mの中央部に位置してもよい。
後方領域M3は、中間領域M2の後方(装着者の背側)に配置される領域であり、装着時に装着者の排泄領域の後方に対向するように構成される。後方領域M3は、本実施形態において、前方領域M1及び中間領域M2の各々より長手方向に長く形成されている。これにより、後方への液の漏れを効果的に防止することができる。
ウイング部Wは、中間領域M2から幅方向の外側に大きく突出するように構成される。
サイドガードGは、中間領域M2を含む本体Mの幅方向周縁において、長手方向に延びるように配置される。
後方フラップ部Fは、後方領域M3から幅方向の外方に膨出するように構成され、装着時に装着者の下着の内面の臀部に面する領域に固定され得る。これにより、後方フラップ部Fは、装着時における装着者の動作に伴う後方領域M3の位置ずれを防止し、後方領域M3による後ろ漏れ防止機能をサポートすることができる。
なお、ナプキン1は、ウイング部W、サイドガードG、及び後方フラップ部Fのうちの少なくとも一つを有さなくてもよい。
[ナプキンの各部の構成]
図3は、図2のIII-III線で切断した断面図である。
ナプキン1は、吸収体11と、表面シート12と、裏面シート13と、一対のサイドシート14と、粘着部15と、圧搾溝16と、を備える。
なお、本体Mは、吸収体11と、表面シート12と、裏面シート13と、を有し、これらが積層された構成を有する。
吸収体11は、X軸方向に長手方向を有し、ナプキン1の厚み方向中央部に配置される。吸収体11は、排泄された液を表面シート12側の面から吸収し、内部で拡散させて当該液を保持する。
吸収体11は、吸収性コア20とコアラップシート30とを有する。
吸収性コア20は、液を吸収及び保持する機能を有する。吸収性コア20は、例えば、パルプ繊維等の親水性繊維で構成された繊維集合体で形成されてもよいし、当該繊維集合体に吸水性ポリマーを保持させた構成を有していてもよい。吸収性コア20の詳細な構成については後述する。
吸収性コア20は、表面シート12に対向する第1の面20aと、裏面シート13に対向する第2の面20bとを有する。本実施形態において、第1の面20aは、凸状構造や溝を有する構造面として構成され、第2の面20bは平坦面として構成される。
コアラップシート30は、吸収性コア20を被覆し、例えば吸収性コア20の形状を保持する機能等を有する。コアラップシート30は、例えばティッシュペーパーのような薄く柔らかい紙や液透過性の不織布等で形成される。
表面シート12は、液透過性のシート材として構成され、吸収体11上に配置される。表面シート12は、本体Mにおいてナプキン1の表面(厚み方向上方の面)を構成する外面12aを含む。
裏面シート13は、吸収体11を挟んで表面シート12と厚み方向に対向して配置される。裏面シート13は、ナプキン1の裏面(厚み方向下方の面)を構成する外面13aを含み、本体M、ウイング部W及び後方フラップ部Fの全体に配置される。
一対のサイドシート14は、表面シート12を挟んで幅方向に相互に対向し、ナプキン1の幅方向周縁に配置される。
粘着部15は、ナプキン1を下着に対して固定させるための構成であり、裏面シート13の外面13aに形成される。粘着部15は、例えば、本体Mに設けられる本体粘着部151と、ウイング部Wに設けられるウイング粘着部(後述する図12の符号152)と、後方フラップ部Fに設けられる後方フラップ粘着部153と、を有する。
圧搾溝16は、吸収体11及び表面シート12を圧搾加工することによって形成された線状溝として構成される。圧搾溝16は、図1、2に示すように本体Mを周回するように構成される。
圧搾溝16により、装着時に装着者にフィットする形状への変形を誘導できるとともに、ナプキン1の幅方向及び長手方向外方への液漏れ防止効果を高めることができる。
[吸収性コアの詳細な構成]
図4は、吸収体11の一部を構成する吸収性コア20の構成を示す平面図である。図4は、ナプキン1として組み立てられる前の吸収性コア20単体の平面図である。従って、図4に示される吸収性コア20では、圧搾溝16による溝は形成されていない状態となっている。
(吸収性コアの全体構成)
吸収性コア20は、長手方向に相互に対向する前方コア部21と後方コア部23と、前方コア部21と後方コア部23の間に位置する中間コア部22とを有する。吸収性コア20は、中間コア部22において括れた平面形状を有する。吸収性コア20の前方コア部21は前方領域M1のみに、中間コア部22は前方領域M1から中間領域M2を介して後方領域M3に亘る範囲に、後方コア部23は後方領域M3のみに、それぞれ配置される。
前方コア部21及び後方コア部23は、長手方向の両端部側にそれぞれ配されている。前方コア部21及び後方コア部23は、装着時に装着者の排泄領域の前方及び後方にそれぞれ配置され得る。
中間コア部22は、前方コア部21及び後方コア部23の間に位置し、前方コア部21及び後方コア部23よりも狭い幅を有する。
前方コア部21及び後方コア部23は、本実施形態において、中間コア部22に隣接し中間コア部22に向かって幅が減少する境界部21a,23aをそれぞれ有していてもよい。境界部21a,23aは、幅方向に平行な対称軸に関して線対称な形状でもよいし、非対称な形状でもよい。境界部21a,23aを設けることで、幅方向内方への外力に対する境界部21a,23aの変形を抑制し、中間コア部22の変形を効果的に抑制することができる。
吸収性コア20は、厚み方向であるZ軸方向に沿って相互に対向する第1の面20aと第2の面20bとを有する。
第1の面20aは、コアラップシート30を介して表面シート12が配置される側の面である。表面シート12の外面12aは肌当接面となる。ナプキン1が装着者により装着された際、第1の面20aは装着者の肌側に位置する。
第2の面20bは、コアラップシート30を介して裏面シート13が配置される側の面である。裏面シート13の外面13aに形成される粘着部15によりナプキン1は下着の内面に固定可能に構成される。ナプキン1が装着者により装着された際、第2の面20bは下着の内面側に位置する。第2の面20bは略平坦面となっている。
第1の面20aは互いに交差する複数の縦溝部27及び横溝部28を有する。
吸収性コア20において、縦溝部27及び横溝部28は、吸収性コア20の幅方向(Y軸方向)の中央を通る長手方向(X軸方向)に延びる直線を軸にして線対称に設けられる。
複数の横溝部28は、長手方向に配列され、長手方向に直交する幅方向(Y軸方向)に延びる。
複数の縦溝部27は、幅方向に配列され、長手方向に延びる。
縦溝部27及び横溝部28を設けることで、吸収性コア20の柔軟性を高めるとともに、溝の内部に液を引き込むことで液吸収速度を高めることができる。また、吸収性コア20が縦溝部27及び横溝部28によって複数のブロック部29に区画されることで、吸収性コア20の表面積を高め、液を効率よく吸収し保持することができる。
各ブロック部29は、平面視したときの頂部の平面形状が、四辺形状、略扇状、或いは矩形の一部が欠けた形状となっている。いずれのブロック部29においても頂部は略平坦面となっている。
第1の面20aは、縦溝部27と横溝部28とにより区画形成される複数の凸部状のブロック部29を有する。吸収性コア20は、第1の面20aに、坪量分布等に起因する凹凸構造を有する。坪量は剛性と相関を有するため、坪量分布を調整することで、装着時に付加される外力に対する吸収性コア20の変形を制御することができる。
中間コア部22は、高坪量部24と、一対の低坪量部25と、を含む。図4では、高坪量部24を密のドットパターンで示し、低坪量部25を粗のドットパターンで示している。
中間コア部22に配置されるブロック部29のうち、中央2列に配列されるブロック部群により高坪量部24が構成される。高坪量部24の両側方にそれぞれ1列ずつ配列されるブロック部群により低坪量部25が構成される。
高坪量部24は、低坪量部25に対して坪量が高い。
高坪量部24は、装着時に装着者の排泄領域に対向するように配置され得る。
図4に示すように、第1の面20aは、前方コア部21に位置する前方構造面51と、中間コア部22に位置する受液面52と、後方コア部23に位置する後方構造面53とを有する。前方構造面51は、受液面52と隣接する。後方構造面53は、受液面52と隣接する。
前方構造面51及び後方構造面53は、平坦な面に複数の溝部が形成された形状となっている。
受液面52では、高坪量部24が、低坪量部25、前方コア部21及び後方コア部23から厚み方向上方に突出する形状となっている。高坪量部24及び低坪量部25はそれぞれ平坦な面に複数の溝部が形成された形状となっている。
なお、図3の形態に代えて、高坪量部24がZ方向下方に突出する形態であってもよい。その場合、下着に貼り付けた際に裏面シートを介して下方に突出した凸構造が上方へ押し上げられ、図3の形態と同様の構造となる。
吸収性コア20において、溝部27及び28が形成されている領域、すなわち溝部27及び28を形成する底部は、溝部27及び28が形成されていないブロック部29と比較して、相対的に厚み方向(Z軸方向)における厚みが薄くなっている。
吸収性コア20の厚みと坪量は相関関係にある。溝部27及び28を形成する底部は、ブロック部29と比較して、相対的に坪量が低くなっている。これにより、溝部27及び28の底部は、ブロック部29と比較して剛性が低くなる。したがって、吸収性コア20に対して外力が加わったとき、溝部27及び28を変形起点として吸収性コア20は変形しやすくなっている。
なお、変形し易さの観点からは、各溝部は、その周囲のブロック部よりも吸収性材料の坪量が小さいことが望ましい。ここで、「低坪量」とは、吸収性コアの材料が存在する形態の他、吸収性コアの材料が存在しない形態も含む概念である。しかしながら、吸収性コアの材料が存在する形態の方が、各溝部を介してその両側に位置する吸収性コアのブロック状部位が接続されているため、吸収性コアが動きによってヨレ・破壊・千切れ等を生じ難く、かつ柔軟性を付与することができるため、より好ましい。
本実施形態において、各溝部は、溝部を形成する底部における溝幅と溝部の開口部における溝幅とがほぼ同じである。溝部の底部は第2の面20bにほぼ平行に位置する。溝部を形成する溝部の側面は底部に対してほぼ垂直である。以下で説明する溝部の幅は、溝部の開口部における幅を示す。
尚、ここでは、溝部が、溝部の長手方向に直交する断面が略矩形状の例をあげて説明するが、これに限定されない。例えば底部から開口部に向かって幅が広がっていくテーパ状の側面を有する断面がV字形状或いは台形状の溝部であってもよい。このような場合においても、吸収性コア20において、溝部が形成される領域は溝部が形成されない領域と比較して、坪量が低くなり、剛性が低くなる。例えば断面形状がV字形状或いは台形状の溝部の場合、溝部の幅は、開口部における幅を示す。
(後方構造面の構成)
次に、後方構造面53に配置される縦溝部及び横溝部について詳細に説明する。吸収性コア20は、2種類の幅の縦溝部を有する。
以下、本実施形態及び後述する他の実施形態において、吸収性コアが幅の異なる縦溝部27を有する場合、相対的に幅の広い縦溝部を太縦溝部として第2の縦溝部272と称し、幅の狭い縦溝部を細縦溝部として第1の縦溝部271と称する場合がある。また、複数の縦溝部が全て同じ幅である場合は単に縦溝部27と称して説明する。尚、第1の縦溝部271と第2の縦溝部272を特に区別する必要がない場合、いずれも縦溝部27と称する。
後方構造面53は、5つ縦溝部27と横溝部28を有する。
5つの縦溝部27は、互いに離間し幅軸方向に等間隔の配列ピッチで配列され、幅方向に延びる。ここで、配列ピッチとは、隣り合う縦溝部の中心間距離である。
後方構造面53において、5つの縦溝部27は、2つの第1の縦溝部271と、3つの第2の縦溝部272と、を含む。
第1の縦溝部271は、5つの縦溝部27のうちの左右両側に1つずつ位置する縦溝部である。
第2の縦溝部272は、5つの縦溝部27のうち中央部に位置する3つの縦溝部である。
第2の縦溝部272は、第1の縦溝部271よりも幅広の溝部である。
図4に示すように、後方構造面53は、幅方向の両側方に位置する一対の第1の領域238と、第1の領域238よりも幅方向の中央側に位置する第2の領域237を有する。
第1の領域238は、後方コア部23をY軸方向に3等分した各領域のうち幅方向の両側方に位置する。
第2の領域237は、3等分した各領域のうち幅方向の中央部に位置する。第2の領域237は、一対の第1の領域238の間に位置する。
第2の領域237は、吸収性物品を幅方向に二等分する中心線を含む中央側の領域であり、中間コア部22では装着者の排泄部と対向する部分を含む領域となり、後方コア部23では臀裂61と対向する部分を含む領域となっている。
第2の縦溝部272を介して対向配置される一対の第1の縦溝部271は、2つの第1の領域238にそれぞれ1つずつ配列される。
3つの第2の縦溝部272のうち中央に位置する1つの第2の縦溝部272は、第2の領域237に配列される。
3つの第2の縦溝部272のうち両側に位置する2つの第2の縦溝部272はそれぞれ第1の領域238と第2の領域237にまたがって配列される。
第1の縦溝部271と、3つの第2の縦溝部272のうち両側に位置する第2の縦溝部272の一部は、第1の比率で第1の領域238を占有する。
中央の第2の縦溝部272と、3つの第2の縦溝部272のうち両側に位置する第2の縦溝部272の残りの部分は、第2の比率で第2の領域237を占有する。
本実施形態においては、いずれの縦溝部も、等幅で前後方向に延びた形状を有しているので、第1の比率は、第1の領域238の幅方向の寸法に対する、第1の領域238に配列される縦溝部の幅寸法の合計の割合で示すことができる。
第2の比率は、第2の領域237の幅方向の寸法に対する、第2の領域237に配列される縦溝部の幅寸法の合計の割合で示すことができる。
第2の比率は、第1の比率よりも大きい。
上述のように、吸収性コア20では、縦溝部27の底部は、ブロック部29よりも厚みが薄い。したがって、第2の比率を第1の比率よりも大きくすることにより、幅方向において、第2の領域237は、第1の領域238よりも、吸収性コアの厚みが薄い領域が占める割合が高くなる。これにより幅方向の中央部に位置する第2の領域237は、両側方に位置する第1の領域238よりも剛性が低くなる。
これにより、ナプキン1が装着されて吸収性コア20に外力が加わったとき、後方コア部23では、第2の領域237が第1の領域238よりも優先的に変形しやすくなっている。
このように、本実施形態では、後方コア部23に配列される複数の縦溝部の幅を領域によって異ならせることにより、後方コア部23の幅方向における縦溝部の占有比率分布を調整している。
尚、縦溝部の溝幅が前後方向で一定でない場合、縦溝部の占有比率は次のように求められる。
後方コア部23の任意の箇所に、幅方向(Y軸方向)に延び、後方コア部23の幅長と同じ長さの仮想の線分を設ける。この仮想線分は、一対の第1の領域238と第2の領域237それぞれの領域に対応した、仮想線分が3等分されてなる3つの分割仮想線分を有する。仮想線分は、後方コア部23の全長に亘って複数設定することができ、例えばここでは20本設定する。
第1の領域238における縦溝部の占有比率である第1の比率は次のようにして求めることができる。すなわち、分割仮想線分の長さに対する、第1の領域238に位置する各縦溝部のある1つの分割仮想線上での溝幅の合計の割合が、ある1つの分割仮想線上における縦溝部の占有比率となる。仮想線分は20本設定されているので、20本の分割仮想線上で、同様に第1の領域238における縦溝部の占有比率を求める。第1の比率は、各分割仮想線上で求めた20個の占有比率を平均して求める。
第2の領域237における縦溝部の占有比率である第2の比率は次のようにして求めることができる。すなわち、分割仮想線分の長さに対する、第2の領域237に位置する各縦溝部のある1つの分割仮想線上での溝幅の合計の割合が、ある1つの分割仮想線上における縦溝部の占有比率となる。仮想線分は20本設定されているので、20本の分割仮想線上で、同様に第2の領域237における縦溝部の占有比率を求める。第2の比率は、各分割仮想線上で求めた20個の占有比率を平均して求める。
後方構造面53は、横溝部28と、縦溝部27とにより、長手方向に6行、幅方向に6列に区画された、計36個のブロック部29を有する。これらブロック部29は、平面形状が四辺形の頂部を有する。以下、ブロック部における寸法とは、ブロック部の四辺形状の頂部における寸法である。なお、後方構造面53のブロック部の個数はこれに限られない。後方構造面53の長手方向の長さに応じて、横溝部28の本数等を変更することによって、ブロック部の個数は容易に変更できる。
後方コア部23に位置するブロック部29に関して、中央の2列に位置するブロック部群の各ブロック部29に符号292を付し、中央2列に位置するブロック部群を介して幅方向に相互に対向して配列される一対のブロック部群の各ブロック部29に符号291を付して説明する。
各ブロック部291は第1の領域238に位置し、各ブロック部292は第2の領域237に位置する。
以下、本実施形態及び後述する他の実施形態において、必要に応じて、第1の領域238におけるブロック部29をブロック部291と称し、第2の領域237におけるブロック部29をブロック部292と称して、区別する場合がある。尚、ブロック部291とブロック部292とを特に区別する必要がない場合、いずれもブロック部29と称する。
横溝部28は、後方構造面53の各ブロック部29の長手方向(X軸方向)の辺の寸法がいずれも同じとなるように、後方構造面53において等間隔に配列される。
ブロック部292の幅方向の寸法は、ブロック部291の幅方向の寸法よりも短い。
第1の領域238に位置するブロック部291のうち、第2の領域237に位置する2列のブロック部群のすぐ両側に位置する一対のブロック部群の各ブロック部291は、最も外側に位置する一対のブロック部群の各ブロック部291よりも幅方向の寸法がいずれも短い。
上述の吸収性コア20は、典型的には、パルプ繊維と吸収性ポリマーとを混合積繊した混合積繊体である。
吸収性コア20に含まれる親水性繊維としては、例えば、パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維、酢酸セルロース等のセルロース系の親水性繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維、ポリエステル、ポリアミド等の縮合系繊維等から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。
吸収性コア20に含まれる吸水性ポリマーとしては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸-ビニルアルコール共重合体、ポリアクリル酸ナトリウム架橋体、でんぷん-アクリル酸グラフト共重合体、イソブチレン-無水マレイン酸共重合体及びそのケン化物、ポリアスパラギン酸等から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。
上述の後方構造面53に凹凸構造を有する吸収性コア20は、例えば外周面に集積用凹部を有する積繊ドラムを備える積繊装置を用いて製造することができる。積繊装置では、積繊ドラムの外周面にパルプ繊維等のコア材料を供給することにより、集積用凹部内にコア材料を堆積させる。この堆積してなる積繊体を集積用凹部から離型することによって吸収性コアを得ることができる。
[本実施形態の作用効果]
図5は、本実施形態のナプキン1を着用した際の装着者の臀部60の臀裂61とナプキン1の後方領域M3の変形状態との関係を説明する模式図である。
以上のように、本実施形態では、後方コア部23の幅方向の中央部に太縦溝部である第2の縦溝部272が配列され、両側方に細縦溝部である第1の縦溝部271が配列されるので、第2の領域237における縦溝部の占有比率(第2の比率)が、第1の領域238における縦溝部の占有比率(第1の比率)よりも大きくなるように構成される。
これにより、吸収性コア20の後方コア部23では、第2の領域237は第1の領域238と比較して、幅方向で吸収性コア20の厚みが薄い領域の占める割合が高くなっている。したがって、後方コア部23では、第2の領域237が位置する中央は、第1の領域238が位置する両側方よりも剛性が低く、変形しやすくなっている。
これにより、図5に示すように、ナプキン1が装着された際、第2の領域237は第1の領域238よりも優先的に第1の面20a側に突出するように変形しやすい。したがって、ナプキン1が装着された際、後方コア部23の中央が肌に向かって突出し、この突出した部分が臀裂61に沿うようにしてナプキン1が変形しやすくなる。これにより、臀裂61とナプキン1との隙間を小さくすることができ、ナプキン1の後方での液漏れが抑制される。
更に、第1の領域238には縦溝部が配列されているので、優先的に変形する第2の領域237に追従し、臀部の膨らみに沿って変形しやすい。これにより、臀部と吸収性物品との間の隙間が小さくなり、フィット性が向上し、後方部の横漏れが抑制される。
また、第1の領域238は第2の領域237と比較して剛性が高く変形しにくくなっているので、吸収性コア20の第2の領域237が臀裂61に沿って変形しても、第2の領域237の変形に連動して第1の領域238が変形しすぎることがない。したがって、ナプキン1の装着時の吸収性コア20の後方コア部23におけるよれが抑制される。
このように、本実施形態のナプキン1は、その後方領域が臀裂を含む臀部の形状に沿って変形しやすく、更に、よれの抑制が可能となっている。これにより、装着者の経血等の液状物がナプキン1の後方コア部23に流れ出ても臀裂61に沿って変形した吸収体11に速やかに吸収され漏れが抑制され、さらにナプキン1がよれることによる液漏れが抑制される。特に、就寝時に装着者により仰向けの体勢でナプキンが装着される場合、液状物は背中側の後方に流れやすいため、本実施形態のナプキン1は夜間の後方の液漏れを抑制するのに有効である。
また、本実施形態では、変形しやすい第2の領域237がある程度の幅、例えば後方コア部23の幅Dのおよそ1/3の幅を持って形成されている。これにより、例えば幅方向にずれてナプキン1が装着されても、第2の領域237は臀裂61に対応して配置され、臀裂61に沿った形状に変形される。従って、ナプキン1と肌との間に隙間が生じにくく、漏れが抑制される。
また、本実施形態では、後方コア部23において、第2の領域237の各ブロック部292の面積は、一対の第1の領域238の境界部23aを有するブロック部291を除く各ブロック部291の面積よりも小さい。
具体的には、ブロック部292及びブロック部291の長手方向における寸法はいずれも同じであるので、ブロック部292の幅方向における寸法は、ブロック部291の幅方向における寸法よりも短くなっている。
ここで、ブロック部の面積とは、平面視したときの四辺形状のブロック部の頂部の面積のことを指す。
このように、幅方向の中央部に位置する第2の領域237に配置されるブロック部292の面積を相対的に小さくする、換言すると、ブロック部292の幅方向における寸法を短くすることにより、幅方向で隣り合うブロック部292間に位置する第2の縦溝部272が変形起点となりやすく、ブロック部292内で変形が起きにくい。
従って、ナプキン1を装着した際に、臀裂に沿って理想的な形状にナプキン1が変形しやすい。
また、本実施形態では、縦溝部27の他に横溝部28が配置されるので、ナプキン1の長手方向において、装着者の装着対象部位の形状に沿って変形しやすく、フィット性が向上する。
[本実施形態の追加説明]
以下、本実施形態の説明を補足する。
(溝部の幅の測定方法)
溝部の幅は、溝部の開口部における幅を測定することにより求める。吸収性コアを水平に置き、マイクロスコープ(KEYENCE社製VHX-1000)により測定倍率を調整して第1の面20aを拡大することで、開口幅を測定する。
或いは、フェザー社製片刃剃刀を用いて吸収性コア20を切断し、切断されたサンプルの断面を、マイクロスコープ(KEYENCE社製VHX-1000)を用いて20~100倍の倍率で観察し、溝幅を測定してもよい。同様の手法で、溝部の底部の厚み及びブロック部の厚みも測定することができる。
(吸収性コアの各部の坪量の測定方法)
測定対象である吸収体11の各部をフェザー社製片刃剃刀を用いて切断し、あらかじめ定めた面積となるように小片を得る。それらの小片の重量を電子天秤(A&D社製電子天秤GR-300、精度:小数点以下4桁)を用いて測定する。求めた重量を各部の小片の面積で除して小片の坪量を算出する。各部のそれぞれについて、小片5個の坪量の平均を坪量とする。
(吸収性コアの各部の厚みの測定方法)
測定対象である吸収性コア20の厚みの測定は、各々の部位について坪量を測定するために切り出した小片の厚みを測定することで行う。吸収性コアより切り出した小片を5kPaの圧力で10分間加圧し、除重後すぐに測定を行う。除重後のサンプルの中央域に、大きさ20mm×20mm、厚み3mmのアクリルプレートを置き、KEYENCE社製非接触式レーザー変位計(レーザーヘッドLK-G30、変位計LK-GD500)を用い、サンプルの厚みを測定する。切り出した小片の大きさが小さく、非接触式レーザー変位計により測定し難い場合には、前記切断されたサンプルの断面を、例えば、マイクロスコープ(KEYENCE社製VHX-1000)を用いて20~100倍の倍率で観察し、測定してもよい。
(各構成の数値例)
上記吸収性コアの数値例について説明する。尚、ここに記載する数値に限定されない。第2の比率が第1の比率よりも大きくなるようにすればよく、第1の比率及び第2の比率、溝部の幅等は、吸収性コアの幅、溝部の深さ、溝部の底部及びブロック部の厚みに応じて適宜設定される。溝部の底部及びブロック部の厚みは坪量と相関関係にある。溝部の底部及びブロック部の厚み、坪量は、装着者に違和感を与えにくい適度な厚みで快適な装着感を提供しつつ十分な吸収量が得られるように適宜設定される。
第1の比率は、好ましくは10%以上21%以下、更に好ましくは11%以上20%以下であり、本実施形態では16%とした。
第2の比率は、好ましくは20%以上34%以下、更に好ましくは22%以上30%以下であり、本実施形態では25%とした。
第2の比率は第1の比率の好ましくは1.1倍以上3倍以下、更に好ましくは1.3倍以上2.7倍以下である。
後方コア部23の第2の領域237に配置される中央2列のブロック部群のブロック部292の幅方向の寸法は、例えば8.5mm以上10.5mm以下であり、本実施形態では10mmとした。
後方コア部23の中央2列のブロック部群に隣接し、中央2列のブロック部群を介して対向配置される一対のブロック部群の各ブロック部291の幅方向の寸法は、例えば10mm以上11.5mm以下であり、本実施形態では11mmとした。
後方コア部23の最も外側に位置する一対のブロック部群の各ブロック部291の幅方向の寸法は、例えば10.7mm以上12.3mm以下であり、本実施形態では11.5mmとした。
後方コア部23の幅Dは、例えば60mm以上100mm以下であり、本実施形態では80mmとした。後方コア部23の幅は、第1の面20aにおける幅である。
後方コア部23に配列される縦溝部27の配列ピッチは、例えば11mm以上15mm以下であり、本実施形態では13mmとした。
細縦溝部である第1の縦溝部271の幅aは、後方部が臀部に沿って柔らかく変形し易くするために、好ましくは0.5mm以上2.5mm以下、更に好ましくは1mm以上2mm以下であり、本実施形態では1.5mmとした。
太縦溝部である第2の縦溝部272の幅bは、中央部が臀部に沿いやすく湾曲し易く、かつ、十分な強度を有するために、好ましくは2.5mm以上5.5mm以下、更に好ましくは3mm以上5mm以下であり、本実施形態で4mmとした。
第1の縦溝部271、第2の縦溝部272及び横溝部28の溝深さd1は、1.5mm以上6.0mm以下であり、本実施形態においては4mmとした。溝深さとは、ブロック部の頂部と同一平面上に位置する溝部の開口部から底部までの距離を示す。
横溝部28及び縦溝部27の底部の厚みは、例えば0.5mm以上6.0mm以下である。横溝部28及び縦溝部27の底面の坪量は、例えば25g/m以上300g/m以下である。
後方コア部23のブロック部の厚みは、例えば2mm以上10.0mm以下である。後方コア部23のブロック部の坪量は、例えば100g/m以上500g/m以下である。
<他の実施形態>
後方コア部の後方構造面に配列される溝部の形態は第1の実施形態に限定されない。
以下、他の実施形態例として、第2~第4の実施形態を例にあげて説明する。
以下の各実施形態に示す吸収性コアはいずれも、第1の実施形態の吸収性コア20と同様に、厚み方向に沿って相互に対向する第1の面と第2の面とを有し、吸収性コアを組み込んでナプキンとしたときに、表面シートが配置される側の第1の面に溝部を有する。
各実施形態の説明で用いる吸収性コアの平面図は、溝部が配列される第1の面側の平面図に相当する。
以下の各実施形態に示す吸収性コアは、中央に位置する第2の領域237に配列される縦溝部の占有比率(第2の比率)が、第2の領域237の両側方となる一対の第1の領域238に配列される縦溝部の占有比率(第1の比率)よりも大きくなるよう構成される。
これにより、このような吸収性コアが組み込まれたナプキンは、装着された際、第2の領域237は第1の領域238よりも優先的に変形しやすい。したがって、ナプキンは、肌に向かって第2の領域237で第1の面側で突出し、突出した部分が臀裂61に沿うように変形しやすくなる。これにより、臀裂61とナプキンとの隙間を小さくすることができ、ナプキンの後方での液漏れが抑制される。
更に、第1の領域238には縦溝部が配列されているので、第1の領域238は、優先的に変形する第2の領域237に追従し、臀部の膨らみに沿って変形しやすい。これにより、臀部と吸収性物品との間の隙間が小さくなり、フィット性が向上し、後方部の横漏れが抑制される。
また、第1の領域238は第2の領域237と比較して剛性が高く変形しにくくなっているので、第2の領域237が臀裂61に沿って変形しても、第2の領域237の変形に連動して第1の領域238が変形しすぎることがない。したがって、ナプキン1の装着時の吸収性コア20の後方コア部23におけるよれが抑制される。
以下、各実施形態において、第1の実施形態と異なる構成を主に説明し、同様の構成については同様の符号を付し、その説明を省略する。
<第2の実施形態>
第1の実施形態の吸収性コア20では、複数の縦溝部27の幅を領域によって異ならせることにより、第2の比率が第1の比率よりも大きくなるように構成されていた。
これに対し、本実施形態の吸収性コア120は、後方コア部23に配列される縦溝部27の幅が全て同じであり、縦溝部27の配列ピッチを第1の領域238と第2の領域237とで異ならせ、各領域に配列される縦溝部27の数を異ならせることにより、第2の比率が第1の比率よりも大きくなるように構成される。
このように、本実施形態では、配列する縦溝部27の数を後方コア部23の領域によって異ならせることにより、後方コア部23の幅方向(Y軸方向)における縦溝部27の占有比率分布を調整している。
第2の実施形態例について図6を用いて説明する。図6は、ナプキンの一部を構成する吸収性コア120の平面図例である。
以下、第1の実施形態と異なる構成を主に説明し、上述と同様の構成については同様の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
第1の実施形態と同様に、後方構造面53は、幅方向に3等分に分割された、中央に位置する第2の領域237、第2の領域237の両側方となる一対の第1の領域238を有する。
後方構造面53には、7つの縦溝部27が配列される。
7つの縦溝部27のうち2つの縦溝部27は、一対の第1の領域238それぞれに1つずつ配列される。各第1の領域238で、1つの縦溝部27は、第1の比率で第1の領域238を占有する。
残りの5つの縦溝部27は、第2の領域237に配列される。この5つの縦溝部27は、第2の比率で第2の領域237を占有する。
7つの縦溝部27はいずれも同じ幅を有し、例えば第1の実施形態の第1の縦溝部271と同様の1.5mmの幅を有する。
後方構造面53は、横溝部28と縦溝部27とにより、長手方向(X軸方向)に6行、幅方向(Y軸方向)に8列に区画された、計48個のブロック部29を有する。
第2の領域237には、中央4列に位置する24個のブロック部292が配置される。
一対の第1の領域238にはそれぞれ12個ずつブロック部291が配置される。
本実施形態では、後方コア部23において、第2の領域237の各ブロック部292の面積は、一対の第1の領域238の境界部23aを有するブロック部291を除く各ブロック部291の面積よりも小さい。
具体的には、ブロック部292及びブロック部291の長手方向における寸法はいずれも同じとなるように横溝部28が設けられているので、ブロック部292の幅方向における寸法が、ブロック部291の幅方向における寸法よりも短くなっている。
このように、幅方向の中央部に位置する第2の領域237に配置されるブロック部292の面積を小さくする、換言すると、ブロック部292の幅方向における寸法を短くすることにより、幅方向で隣り合うブロック部292間に位置する縦溝部27が変形起点となりやすく、ブロック部292内で変形が起きにくい。
従って、ナプキン1を装着した際に、臀裂に沿って理想的な形状にナプキン1が変形しやすい。
<第3の実施形態>
図7は、本実施形態におけるナプキンの一部を構成する吸収性コア220の平面図例である。上述の実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
吸収性コア220の後方構造面53は、幅方向(Y軸方向)に等分に5分割された、一対の第1の第1の領域238と、1つの第2の領域237と、一対の第3の領域239とを有する。
一対の第1の領域238は、幅方向の両側方に位置する。一対の第1の領域238は、第2の領域237及び第3の領域239を介して対向配置される。
第2の領域237は、5等分した各領域のうち最も幅方向の中央側に位置する。
一対の第3の領域239は、第2の領域237を介して対向配置される。第3の領域239は、第1の領域238と第2の領域237との間に位置する。
後方構造面53には、幅が同じ9つの縦溝部27が配列される。縦溝部27は、例えば第1の実施形態の第1の縦溝部271と同様の1.5mmの幅を有する。
一対の第1の領域238それぞれには、1つずつ縦溝部27が配列される。この縦溝部27は、第1の比率で各第1の領域238を占有する。
第2の領域237には、3つの縦溝部27が配列される。この3つの縦溝部27は、第2の比率で第2の領域237を占有する。
一対の第3の領域239それぞれには、2つずつ縦溝部27が配列される。この2つの縦溝部27は、第3の比率で各第3の領域239を占有する。第3の比率は、第3の領域239の幅方向の寸法に対する、第3の領域239に配列される縦溝部の幅の合計寸法の割合を示す。
このように、本実施形態の吸収性コア220は、後方構造面53に配列される縦溝部27の幅が全て同じであり、後方構造面53を幅方向に5等分に分割したときの各領域に配列される縦溝部27の数が、幅方向の両側方部から中央部に向かって段階的に増加するように構成される。
従って、第3の領域239における縦溝部27の占有比率(第3の比率)は、第1の領域238における縦溝部27の占有比率(第1の比率)よりも大きく、第2の領域237における縦溝部27の占有比率(第2の比率)よりも小さく構成される。
これにより、吸収性コア220の後方コア部23では、幅方向の両側方から中央に向かって徐々に剛性が低くなり、変形しやすい構造となる。
このような吸収性コア220を備えるナプキンは、装着された際、第2の領域237は、第1の領域238及び第3の領域239よりも優先的に変形しやすい。したがって、第2の領域237が第1の面側で突出し、この突出した部分が臀裂61に沿うようにナプキン1が変形しやすくなる。これにより、臀裂61とナプキンとの隙間を小さくすることができ、ナプキンの後方での液漏れが抑制される。
更に、第1の領域238よりも変形しやすく、第2の領域237よりも変形しにくい第3の領域239が設けられることにより、吸収性コア220は、中央部から側方部に向かって幅方向に段階的に変形しやすさが変化する。これにより、臀裂から臀部の膨らみにかけた領域に対応する吸収性コア220の変形が緩やかとなり、フィット性がより向上する。
<第4の実施形態>
図8は、本実施形態におけるナプキンの一部を構成する吸収性コア320の平面図例である。上述の実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
吸収性コア320の後方構造面53は、第3の実施形態と同様に、幅方向(Y軸方向)に等分に5分割された、一対の第1の領域238と、1つの第2の領域237と、一対の第3の領域239とを有する。
後方構造面53には、幅寸法が異なる5つの縦溝部27が配列される。
一対の第1の領域238それぞれには、1つずつ細縦溝部である第1の縦溝部271が配列される。この第1の縦溝部271は、第1の比率で第1の領域238を占有する。
第2の領域237には、1つの太縦溝部である第2の縦溝部272が配列される。この第2の縦溝部272は、第2の比率で第2の領域237を占有する。
一対の第3の領域239それぞれには、1つずつ太縦溝部である第3の縦溝部273が配列される。この第3の縦溝部273は、第3の比率で第3の領域239を占有する。第3の比率は、第3の領域239の幅方向の寸法に対する、第3の領域239に配列される縦溝部の幅の合計寸法の割合を示す。
第2の領域237に配列される第2の縦溝部272と第3の領域239に配列される第3の縦溝部273とは、いずれも太縦溝部であるが、幅が異なっている。第2の領域237の第2の縦溝部272は、第3の領域239の第3の縦溝部273よりも幅広である。
本実施形態の吸収性コア320は、後方構造面53を幅方向に5等分に分割したときの各領域に配列される縦溝部27の数がいずれも同じく1つである。更に、各領域に配列される縦溝部27の幅が、後方コア部23の幅方向の両側方部から中央部に向かって徐々に幅広となっており、幅方向の中央に配列される第2の縦溝部272が最も幅広となっている。
このように、吸収性コア320は、第1の領域238、第2の領域237、第3の領域239それぞれに配列される縦溝部27の幅を異ならせることにより、第3の領域239における縦溝部27の占有比率(第3の比率)が、第1の領域238における縦溝部27の占有比率(第1の比率)よりも大きく、第2の領域237における縦溝部27の占有比率(第2の比率)よりも小さくなるように構成される。
これにより、吸収性コア320の後方コア部23は、幅方向の両側方から中央に向かって徐々に、剛性が低く、変形しやすい構造となる。
このような吸収性コア320を備えるナプキンは、装着された際、第2の領域237は第1の領域238及び第3の領域239よりも優先的に変形しやすい。したがって、第2の領域237が第1の面側で突出し、この突出した部分が臀裂61に沿うようにナプキン1が変形しやすくなる。これにより、臀裂61とナプキンとの隙間を小さくすることができ、ナプキンの後方での液漏れが抑制される。
更に、第1の領域238よりも変形しやすく、第2の領域237よりも変形しにくい第3の領域239が設けられることにより、吸収性コア320は、中央から両側方に向かって幅方向に段階的に変形しやすさが変化する。これにより、臀裂から臀部の膨らみにかけた領域に対応する吸収性コア320の変形が緩やかとなり、フィット性がより向上する。
<第5の実施形態>
図9は、本実施形態におけるナプキンの一部を構成する吸収性コア420の平面図例である。上述の実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
吸収性コア420の後方構造面53は、第1の実施形態と同様に、幅方向(Y軸方向)に3等分に分割された、中央部に位置する第2の領域237、第2の領域237の両側方部となる一対の第1の領域238を有する。
後方構造面53には、幅が同じ7つの縦溝部27が配列される。7つの縦溝部27の配列ピッチは、第2の領域237から第1の領域238に向かって徐々に大きくなっている。
7つの縦溝部27のうち4つの縦溝部27は、一対の第1の領域238それぞれに2つずつ配列される。各第1の領域238で、2つの縦溝部27は、第1の比率で第1の領域238を占有する。
残りの3つの縦溝部27は、第2の領域237に配列される。この3つの縦溝部27は、第2の比率で第2の領域237を占有する。
第2の領域237から第1の領域238に向かって徐々に第2の縦溝部27の配列ピッチが大きくなるのに連動して、第2の領域237から第1の領域238に向かってブロック部29の面積も徐々に大きくなっている。
このように、本実施形態においては、縦溝部27の配列ピッチが、第2の領域237から第1の領域238に向かって徐々に大きくなっているので、第2の領域237における縦溝部27の占有比率(第2の比率)が、第1の領域238における縦溝部27の占有比率(第1の比率)よりも大きく構成される。
また、本実施形態では、吸収性コア420は、中央から両側方に向かって幅方向に徐々に変形しやすさが変化する。これにより、臀裂から臀部の膨らみにかけた領域に対応する吸収性コア220の変形が緩やかとなり、フィット性がより向上する。
また、本実施形態では、後方コア部23において、第2の領域237における各ブロック部292の面積は、一対の第1の領域238の境界部23aを有するブロック部291を除く各ブロック部291の面積よりも小さくなっている。
言い換えると、ブロック部292及びブロック部291の長手方向における寸法がいずれも同じとなるように横溝部28が設けられているので、ブロック部292の幅方向における寸法は、ブロック部291の幅方向における寸法よりも小さくなっている。
このように、幅方向の中央部に位置する第2の領域237に配置されるブロック部292の面積を小さくする、換言すると、ブロック部292の幅方向における寸法を短くすることにより、幅方向に隣り合うブロック部292間に位置する縦溝部27が変形起点となりやすく、ブロック部292内で変形が起きにくい。
従って、ナプキン1を装着した際に、臀裂に沿って理想的な形状にナプキン1が変形しやすい。
以上、本考案の各実施形態について説明したが、本考案は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上述の各実施形態の吸収性コアにおいて、横溝部を設けず、縦溝部だけを有する吸収性コアとしてもよい。
また、上述の各実施形態の吸収性コアは、中間コア部22が、前方コア部21及び後方コア部23よりも幅狭となった括れのある平面形状であった。これに対し、吸収性コアの長手方向において幅の寸法が変化しない、括れのない平面形状の吸収性コアとしてもよい。
また、第1の実施形態においては、前方コア部21と後方コア部23とで、縦溝部27の幅、縦溝部27の配列ピッチが同じであるのに対し、第2~第5の各実施形態においては、前方コア部21と後方コア部23とで、縦溝部27の幅、縦溝部27の配列ピッチが異なっている。
第2~第5の各実施形態において、前方コア部21に配列される縦溝部27を、後方コア部23と同様の幅、配列ピッチで配列させてもよい。
また、上述の各実施形態の吸収性コアの後方コア部においては、ブロック部と溝部の底部との坪量が異なる場合を例にあげて説明したが、これに限定されず、例えばブロック部と溝部の底部の坪量が等しくてもよい。少なくとも溝部の底部の厚みがブロック部の厚みより薄ければよく、これにより溝部が配列される領域はブロック部が位置する領域よりも変形しやすい。
また、上述の実施形態では、積繊装置を用いて後方構造面に凹凸構造を有する吸収性コアを製造する例をあげたが、これに限定されない。例えば面内の厚みがほぼ均一な略平坦面を有する吸収性コアの一方の面に部分的に押圧して溝部を形成して、凹凸構造を有する吸収性コアを製造してもよい。
また、以上の各実施形態では、吸収性物品として生理用ナプキンの例を示したが、これに限定されない。本考案の吸収性物品は、例えば、失禁パットやおりものシート、使い捨ておむつ等であってもよい。
1…ナプキン(生理用ナプキン、吸収性物品)
20、120、220、320、420…吸収性コア
21…前方コア部
23…後方コア部
27…縦溝部
28…横溝部
29…ブロック部
53…後方構造面(構造面)
237…第2の領域
238…第1の領域
239…第3の領域
271…第1の縦溝部(縦溝部)
272…第2の縦溝部(縦溝部)
291…第1の領域におけるブロック部
292…第2の領域におけるブロック部

Claims (4)

  1. 長手方向の両端部側に位置する前方コア部及び後方コア部を有する吸収性コアを具備し、
    前記後方コア部は、前記長手方向に直交する幅方向に配列され前記長手方向に延びる複数の縦溝部を含む構造面を有し、
    前記構造面は、前記幅方向の両側方に位置し縦溝部が第1の比率で占有する一対の第1の領域と、該第1の領域よりも前記幅方向の中央側に位置し縦溝部が前記第1の比率よりも大きい第2の比率で占有する第2の領域とを有し、
    前記一対の第1の領域は、前記後方コア部を前記幅方向に3等分した各領域のうち前記幅方向の両側方に位置し、
    前記第2の領域は、前記3等分した各領域のうち前記幅方向の中央部に位置し、
    前記第2の領域に設けられる縦溝部の数は、前記一対の第1の領域に設けられる縦溝部の数よりも多い
    吸収性物品。
  2. 長手方向の両端部側に位置する前方コア部及び後方コア部を有する吸収性コアを具備し、
    前記後方コア部は、前記長手方向に直交する幅方向に配列され前記長手方向に延びる複数の縦溝部を含む構造面を有し、
    前記構造面は、前記幅方向の両側方に位置し縦溝部が第1の比率で占有する一対の第1の領域と、該第1の領域よりも前記幅方向の中央側に位置し縦溝部が前記第1の比率よりも大きい第2の比率で占有する第2の領域とを有し、
    前記構造面は、前記一対の第1の領域と第2の領域との間に位置し縦溝部が前記第1の比率よりも大きく第2の比率よりも小さい第3の比率で占有する一対の第3の領域を更に有する
    吸収性物品。
  3. 請求項1又は2に記載の吸収性物品であって、
    前記複数の縦溝部の配列ピッチは、前記第2の領域から前記一対の第1の領域に向かって徐々に大きくなる
    吸収性物品。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
    前記構造面は、前記長手方向に配列され前記幅方向に延びる複数の横溝部と、前記複数の縦溝部と前記複数の横溝部とにより区画される複数のブロック部とをさらに有し、
    前記第2の領域における各ブロック部の面積は、前記一対の第1の領域における各ブロック部の面積よりも小さい
    吸収性物品。
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