JP3235419U - 殺菌機能を有する送風機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 殺菌灯と光触媒とを利用することで、簡素な構成で空気中の殺菌効果を十分に高めることが可能な殺菌機能を有する送風機を提供する。【解決手段】 空気の吸入開口10aと吹出開口10bとが互いに対向して設けられたケーシング10内に回転送風翼2aが配設された送風機であり、吸入開口10aと回転送風翼2aとの間に配置されて紫外線6をケーシング10内に照射する殺菌灯1と、紫外線6の漏れを防ぐように吸入開口10a側と吹出開口10b側とに設けられた通気性を有する遮光手段7と、を備え、ケーシング10及び回転送風翼2aの一方又は双方における紫外線6の被照射面にN型半導体金属酸化物光触媒が配置されていることを特徴とする殺菌機能を有している。【選択図】図1
Description
本考案は、空気の殺菌機能を有する送風機に関する。
従来の空気の殺菌を行う方法としては、紫外線を照射して発生させたオゾンを空気中に拡散させる方法と、紫外線を照射する殺菌灯により殺菌を行う方法の何れか、或いはこれらを併用した方法などが知られている。
また下記特許文献1では、基底状態酸素雰囲気中にあるN型半導体金属酸化物に波長180〜360nmの近紫外線を照射することにより、N型半導体金属酸化物の表面励起により活性酸素種を生成し、光ポンピングにより基底状態酸素を励起させ、一重項酸素の生成を行った後、波長600〜650nmの可視光線、および波長1200〜1300nmの近赤外線を順次に照射して、活性酸素種である一重項酸素の電磁波の誘導放出による基底状態酸素への遷移エネルギーで殺菌を行う空気の殺菌・脱臭・浄化方法およびその装置が、本発明者により提案されていた。
しかしながら、従来のオゾンを空気中に拡散させる方法では、オゾンが充分に分解されないで残留オゾンとして大気中に存在することになるため、人体に大きな影響を及ぼす。
また殺菌灯により紫外線を照射する方法では、紫外線が照射されない部位では殺菌できず、また人の存在下で紫外線を照射する場合においては、人に直接紫外線を照射することにより皮膚癌を発症する危険もあるなどの問題点があった。
また殺菌灯により紫外線を照射する方法では、紫外線が照射されない部位では殺菌できず、また人の存在下で紫外線を照射する場合においては、人に直接紫外線を照射することにより皮膚癌を発症する危険もあるなどの問題点があった。
一方、特許文献1の殺菌・脱臭・浄化方法及び装置では、オゾンを空気中に拡散させる必要がない上、空気を殺菌するため殺菌できない部位が生じることもなく、環境保全のための空気の浄化や殺菌、或いは病院内における院内感染の防止、シックビルシンドロームの予防、空調内での殺菌を行うなど、各種の目的で好適に使用されている。ところがオゾンの拡散を防止して高度な殺菌を行うためには複数の波長の紫外線や可視光を照射することが必要となり、その分構成が複雑化し易いという問題点があった。
本考案は従来の空気の殺菌装置における問題点を解決せんとするもので、その目的とするところは、殺菌灯と光触媒とを利用することで、簡素な構成で空気中の殺菌効果を十分に高めることが可能な殺菌機能を有する送風機を提供することを目的とする。
本考案に係る殺菌機能を有する送風機は、前記した目的を達成せんとするもので、空気の吸入開口と吹出開口とが互いに対向して設けられたケーシング内に回転送風翼が配設された送風機であり、前記吸入開口と前記回転送風翼との間に配置されて紫外線を前記ケーシング内に照射する殺菌灯と、前記紫外線の漏れを防ぐように前記吸入開口側と前記吹出開口側とに設けられた通気性を有する遮光手段と、を備え、前記ケーシング及び前記回転送風翼の一方又は双方における前記紫外線の被照射面にN型半導体金属酸化物光触媒が配置されていることを特徴とする。
本考案では、前記殺菌灯の前記吸入開口側に、前記紫外線を前記回転送風翼側に反射する反射覆いを有し、該反射覆いにおける前記紫外線の前記被照射面にN型半導体金属酸化物光触媒が配置されていることを特徴とするのが好適である。
本考案では、前記N型半導体金属酸化物光触媒が、酸化亜鉛(ZnO)又は酸化チタニウム(TiO2)を含有していることが好適である。
本考案の殺菌機能を有する送風機によれば、送風機の吸入開口と回転送風翼との間に、殺菌灯が配置されているので、殺菌灯の紫外線をケーシング内に照射することができる。
そのため、まず通過する空気流中の菌やウィルス等に殺菌力のある紫外線を照射することができる。菌やウィルス等は、タンパク質が炭素、水素、酸素、窒素からなるため、タンパク質中の酸素が紫外線の照射を受けると一重項の酸素となり、菌やウィルス自体を内部から攻撃して自滅させることで殺菌したり不活化したりできる。
そのため、まず通過する空気流中の菌やウィルス等に殺菌力のある紫外線を照射することができる。菌やウィルス等は、タンパク質が炭素、水素、酸素、窒素からなるため、タンパク質中の酸素が紫外線の照射を受けると一重項の酸素となり、菌やウィルス自体を内部から攻撃して自滅させることで殺菌したり不活化したりできる。
また、本考案の送風機では、ケーシング及び回転送風翼の一方又は双方における紫外線の被照射面にN型半導体金属酸化物光触媒が配置されている。そのため殺菌灯の紫外線をケーシング内に照射すると、N型半導体金属酸化物光触媒が配置されたところに殺菌灯の紫外線を照射し、光触媒により発する電子を酸素に授与し、酸素アニオンを生成することで、殺菌灯の能力を助長せしめることが可能である。
即ち、送風機を通過する空気流中の酸素に殺菌灯の紫外線が照射されると、一重項酸素分子を生成する。
O2 +hν(紫外線)→ 1Δg
hν : 殺菌灯の紫外線
1Δg: 一重項酸素分子
O2 +hν(紫外線)→ 1Δg
hν : 殺菌灯の紫外線
1Δg: 一重項酸素分子
またN型半導体金属酸化物光触媒に殺菌灯の紫外線が照射されると電子が生成される。その電子が空気中の基底状態酸素に授与されると、励起してラジカル化し、活性酸素アニオンを生成する。
M+hν(紫外線) → e-
O2+2e− → O−+O− → O2 −
M : N型半導体金属酸化物光触媒
e− : 電子
O2 −: 活性酸素アニオン
M+hν(紫外線) → e-
O2+2e− → O−+O− → O2 −
M : N型半導体金属酸化物光触媒
e− : 電子
O2 −: 活性酸素アニオン
この活性酸素アニオンが、送風機の吹出開口から放出されて可視光線が照射されると、基底状態酸素分子へ遷移する。
O2 −+hν(可視光線) → O2
O2 : 基底状態酸素分子
O2 −+hν(可視光線) → O2
O2 : 基底状態酸素分子
そして、これらの一重項酸素及び活性酸素アニオンは高いエネルギーの励起状態にあり、強力な殺菌作用を呈するので、送風機により送風される際、速やかに菌、ウィルスの殺菌や不活化が行われる。
そのため、菌やウィルス自体を内部から自滅させる殺菌灯の紫外線により、N型半導体金属酸化物光触媒を活性化して酸素アニオンを生成することで、殺菌灯の能力を助長せしめることが可能である。
そのため、菌やウィルス自体を内部から自滅させる殺菌灯の紫外線により、N型半導体金属酸化物光触媒を活性化して酸素アニオンを生成することで、殺菌灯の能力を助長せしめることが可能である。
さらに殺菌灯の紫外線を用いることで、N型半導体金属酸化物光触媒を活性化するための紫外線を使用する必要がないとともに、N型半導体金属酸化物光触媒によるオゾンの生成を防止することができ、オゾンを分解するための紫外線なども不要である。その結果、照射する紫外線の種類を少なくでき、構造や処理を簡素化できる。
従って、本考案の殺菌機能を有する送風機によれば、殺菌灯と光触媒とを利用することにより、殺菌灯の紫外線を効率よく活用した簡素な構成により、空気中の殺菌効果を十分に高めることが可能である。
以下、本考案の殺菌機能を有する送風機について、図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、殺菌機能を有する送風機の一部を断面で示した断面図であり、図2は、殺菌機能を有する送風機の遮光手段であるルーバーの詳細を示す部分断面図である。
この実施形態の送風機は、図1に示すように、スタンド11に支持されて空気の吸入開口10a及び吹出開口10bを有するケーシング10と、ケーシング10内に配置されてモータ9により回転駆動されるファン2と、吸入開口10a側に配置されてケーシング10内に紫外線6を照射する殺菌灯1と、殺菌灯1の吸入開口10a側を覆う反射覆い3と、吸入開口10a及び吹出開口10bからの紫外線6の漏れを防ぐ通気可能な遮光手段7と、を備えている。
図1は、殺菌機能を有する送風機の一部を断面で示した断面図であり、図2は、殺菌機能を有する送風機の遮光手段であるルーバーの詳細を示す部分断面図である。
この実施形態の送風機は、図1に示すように、スタンド11に支持されて空気の吸入開口10a及び吹出開口10bを有するケーシング10と、ケーシング10内に配置されてモータ9により回転駆動されるファン2と、吸入開口10a側に配置されてケーシング10内に紫外線6を照射する殺菌灯1と、殺菌灯1の吸入開口10a側を覆う反射覆い3と、吸入開口10a及び吹出開口10bからの紫外線6の漏れを防ぐ通気可能な遮光手段7と、を備えている。
ケーシング10は、略円筒形状に形成され、ファン2の回転軸方向の両端に吸入開口10aと吹出開口10bとが互いに対向して設けられている。
ケーシング10の内面は殺菌灯1の紫外線6が照射される被照射面となっており、N型半導体金属酸化物光触媒が配置されている。N型半導体金属酸化物光触媒の配置方法については後述する。
ケーシング10の内面は殺菌灯1の紫外線6が照射される被照射面となっており、N型半導体金属酸化物光触媒が配置されている。N型半導体金属酸化物光触媒の配置方法については後述する。
ケーシング10の吸入開口10a及び吹出開口10bには、殺菌灯1の紫外線6がケーシング10の外へ漏れることを防止するための遮光手段7が十分な通気性を有して設けられている。
本実施形態の遮光手段7は、吸入開口10a全体を覆うルーバー4aと吹出開口10b全体を覆うルーバー4bとからなる。これらのルーバー4a,4bはケーシング10と一体に設けられていても、別体に形成されて取り付けられてもよい。
本実施形態の遮光手段7は、吸入開口10a全体を覆うルーバー4aと吹出開口10b全体を覆うルーバー4bとからなる。これらのルーバー4a,4bはケーシング10と一体に設けられていても、別体に形成されて取り付けられてもよい。
各ルーバー4a,4bは、図2に示すように、吸入開口10a又は吹出開口10bを横断するように多数のフィンを平行に配列して形成されている。各フィンはそれぞれ山折り状に屈曲乃至湾曲した断面形状を有している。
これらのルーバー4a,4bでは、互いに隣接したフィン間の空気流路を処理前の空気5や処理後の空気8が通過可能である。一方、殺菌灯1から照射された紫外線6は各ルーバー4a,4bの形状により各空気流路を通過不能となっている。具体的には各空気流路の両端の開口間が直線方向に貫通しないように、一方の山折り形状のフィンが突出して配置されている。
これらのルーバー4a,4bでは、互いに隣接したフィン間の空気流路を処理前の空気5や処理後の空気8が通過可能である。一方、殺菌灯1から照射された紫外線6は各ルーバー4a,4bの形状により各空気流路を通過不能となっている。具体的には各空気流路の両端の開口間が直線方向に貫通しないように、一方の山折り形状のフィンが突出して配置されている。
ファン2は、ケーシング10内部に図示しない支持部により回転可能に支持され、モータ9により回転軸周りに回転駆動可能となっている。
ファン2は回転軸方向に空気を送るものであれば適宜選択可能であるが、本実施形態ではボス部の周囲に複数の回転送風翼2aが等間隔で配置されたものを用いている。各回転送風翼2aの形状も適宜選択可能である。
回転送風翼2aの裏面、即ち、吸入開口10a側の面は、殺菌灯1の紫外線6が照射される被照射面となっており、N型半導体金属酸化物光触媒が配置されている。N型半導体金属酸化物光触媒の配置方法については後述する。
ファン2は回転軸方向に空気を送るものであれば適宜選択可能であるが、本実施形態ではボス部の周囲に複数の回転送風翼2aが等間隔で配置されたものを用いている。各回転送風翼2aの形状も適宜選択可能である。
回転送風翼2aの裏面、即ち、吸入開口10a側の面は、殺菌灯1の紫外線6が照射される被照射面となっており、N型半導体金属酸化物光触媒が配置されている。N型半導体金属酸化物光触媒の配置方法については後述する。
殺菌灯1は、ケーシング10内に220nm〜300nmの波長の紫外線6を照射する発光装置である。本実施形態では波長254nmの紫外線6を照射する殺菌灯1を用いている。殺菌灯1は、ケーシング10内における吸入開口10aと回転送風翼2aとの間に配置されて、ケーシング10の内面と回転送風翼2aの裏面とに紫外線6を照射可能となっている。
殺菌灯1の形状は特に制限されないが、回転するファン2の回転送風翼2aの裏面全体に、常時紫外線6を照射できるものが好ましく、本実施形態では円環状の殺菌灯1を用いている。この殺菌灯1は回転する回転送風翼2aと等間隔で対向するように、ファン2の回転軸を中心に直交して配置されている。
反射覆い3は、殺菌灯1の吸入開口10a側を覆い、殺菌灯1から照射される紫外線6を吹出開口10b側、即ち回転送風翼2a側乃至ケーシング10の内面側へ反射するものである。
反射覆い3は、円環状の殺菌灯1に沿って近接して配置されており、周方向と直交する断面形状が半円形状を有している。
殺菌灯1の紫外線6が照射される反射覆い3の内側面は、殺菌灯1の紫外線6が照射される被照射面となっており、N型半導体金属酸化物光触媒が配置されている。
反射覆い3は、円環状の殺菌灯1に沿って近接して配置されており、周方向と直交する断面形状が半円形状を有している。
殺菌灯1の紫外線6が照射される反射覆い3の内側面は、殺菌灯1の紫外線6が照射される被照射面となっており、N型半導体金属酸化物光触媒が配置されている。
本実施形態において反射覆い3の内側面、回転送風翼2aの裏面、ケーシング10の内面にN型半導体金属酸化物光触媒を配置する方法について説明する。
まずN型半導体金属酸化物光触媒としては、酸化亜鉛(ZnO)又は酸化チタニウム(TiO2)からなるもの、又はこれらを含有するものがよく、酸化亜鉛からなる微粒子や酸化チタニウムからなる微粒子を用いてもよい。
まずN型半導体金属酸化物光触媒としては、酸化亜鉛(ZnO)又は酸化チタニウム(TiO2)からなるもの、又はこれらを含有するものがよく、酸化亜鉛からなる微粒子や酸化チタニウムからなる微粒子を用いてもよい。
本実施形態において、N型半導体金属酸化物光触媒を配置する方法としては、N型半導体金属酸化物光触媒を表面に露出した状態で配置できる各種の方法を採用でき、以下のように行うこともできる。
例えばN型半導体金属酸化物光触媒の微粒子を塗料に分散させ、所定形状に形成されたケーシング10の内面、回転送風翼2aの裏面、反射覆い3の内側面に塗布して塗膜を形成することで配置してもよい。その際、ケーシング10、ファン2、反射覆い3の他の面或いは全面に塗布して塗膜を形成することも可能である。
例えばN型半導体金属酸化物光触媒の微粒子を塗料に分散させ、所定形状に形成されたケーシング10の内面、回転送風翼2aの裏面、反射覆い3の内側面に塗布して塗膜を形成することで配置してもよい。その際、ケーシング10、ファン2、反射覆い3の他の面或いは全面に塗布して塗膜を形成することも可能である。
またケーシング10、ファン2、反射覆い3などを樹脂により成形する場合には、N型半導体金属酸化物光触媒の微粒子を分散させた樹脂材料により成形することで、各部材自体にN型半導体金属酸化物光触媒を直接含有させることも可能である。
さらにファン2若しくは回転送風翼2a、ケーシング10、反射覆い3を、酸化亜鉛(ZnO)又は酸化チタニウム(TiO2)等により作製してもよい。また表面に酸化亜鉛(ZnO)又は酸化チタニウム(TiO2)の薄板や膜を形成してもよく、蒸着することもできる。
さらにファン2若しくは回転送風翼2a、ケーシング10、反射覆い3を、酸化亜鉛(ZnO)又は酸化チタニウム(TiO2)等により作製してもよい。また表面に酸化亜鉛(ZnO)又は酸化チタニウム(TiO2)の薄板や膜を形成してもよく、蒸着することもできる。
次に使用方法について説明する。このような送風機を使用するには、まず密閉空間等の仕切られた対象空間内に本実施形態の送風機を設置する。スタンド11により載置してもよい。
ファン2を回転駆動することで、室内の処理前の空気5が吸入開口10aのルーバー4aを透過して順次ケーシング10内に吸引される。
ケーシング10内では、吸引された空気が吹出開口10bへ流動する。その際、殺菌灯1からの紫外線6が空気に照射されることで、空気中に含まれる菌やウィルス等を殺菌或いは不活化する。例えば菌細胞内の核酸等へ作用してDNAを損傷するなどにより殺菌したり、ウィルスの殻を損傷するなどにより不活化したりしてもよい。
ファン2を回転駆動することで、室内の処理前の空気5が吸入開口10aのルーバー4aを透過して順次ケーシング10内に吸引される。
ケーシング10内では、吸引された空気が吹出開口10bへ流動する。その際、殺菌灯1からの紫外線6が空気に照射されることで、空気中に含まれる菌やウィルス等を殺菌或いは不活化する。例えば菌細胞内の核酸等へ作用してDNAを損傷するなどにより殺菌したり、ウィルスの殻を損傷するなどにより不活化したりしてもよい。
またケーシング10の内面、回転送風翼2aの裏面、反射覆い3の内側面に配置されたN型半導体金属酸化物光触媒が紫外線6の照射を受け、光触媒作用により生成される電子を空気中の酸素に供給することで酸素アニオンを生成させて殺菌効果を高める。これにより送風機内を通過する空気を殺菌処理し、吹出開口10bのルーバー4bを透過して処理後の空気8を室内に放出する。
そして、これらを継続することで室内全体の殺菌処理を行うことができる。
そして、これらを継続することで室内全体の殺菌処理を行うことができる。
次に、作用効果について説明する。以上のような本実施形態の送風機によれば、両端が開口したケーシング10内にファン2が配設され、吸入開口10aと回転送風翼2aとの間に殺菌灯1が配置されているので、簡素な構成で、通過する空気流中の菌やウィルス等に殺菌灯1からの殺菌力のある紫外線6を照射することができ、菌やウィルス自体を内部から自滅させることで殺菌したり不活化したりできる。
またケーシング10及び回転送風翼2aにおける紫外線6の被照射面にN型半導体金属酸化物光触媒が配置されている。そのため殺菌灯1の紫外線6をケーシング10内に照射することで、空気流中の酸素に照射して一重項酸素分子を生成することができるとともに、N型半導体金属酸化物光触媒に紫外線6を照射することで発する電子を、空気流中の酸素に授与して酸素アニオンを生成することができる。
そしてこれらの一重項酸素及び活性酸素アニオンが強力な殺菌作用を呈するので、空気流中の菌やウィルスの殺菌或いは不活化を速やかに行うことができる。そのため菌やウィルス自体を自滅させる殺菌灯1の紫外線6により、N型半導体金属酸化物光触媒を活性化して酸素アニオンを生成することで、殺菌灯1の能力を助長せしめることが可能である。
また殺菌灯1の紫外線6を用いることで、N型半導体金属酸化物光触媒を活性化する紫外線を別に使用する必要がないとともに、N型半導体金属酸化物光触媒によるオゾンの生成を防止することができ、さらにオゾンを分解するための紫外線なども不要である。その結果、照射する紫外線6の種類を少なくでき、送風機の構造や殺菌処理を簡素化することができる。
従って、本実施形態の送風機によれば、殺菌灯1と光触媒とを利用することで、殺菌灯1による殺菌のみならずN型半導体金属酸化物光触媒の光触媒作用を利用した殺菌を行うことができ、殺菌灯1の紫外線6を効率よく活用して空気中の殺菌効果を十分に高めることが可能である。
これにより現在問題視されている院内感染などの予防や居住空間の無菌化を達成することができる。さらには厨房や食品工場等の食品加工場所や医療機関などの密閉空間のような殺菌が要求される場所に簡易に、安価で設置でき、安全に使用することができる送風機を実現できる。
本実施形態の送風機は、殺菌灯1の吸入開口10a側に紫外線6を回転送風翼2a側に反射する反射覆い3を有し、反射覆い3における紫外線6の被照射面にN型半導体金属酸化物光触媒が配置されている。そのため、殺菌灯1の紫外線6が吸入開口10a側に漏れにくいとともに、より多くの紫外線6をN型半導体金属酸化物光触媒に照射することができ、殺菌効果をさらに向上することができる。
また本実施形態の送風機は、一方面側から空気を吸引して他方面側から処理済空気を吹出す簡素な構造の送風機なので、送風機・の両面間の厚みを薄くできるとともに、多量の空気を通気させ易くでき、処理量を確保し易い。
さらに本実施形態の送風機では、ケーシング10の内面や回転送風翼2aの被照射面にN型半導体金属酸化物光触媒が配置されているので、光触媒を配置した流路を別に設ける必要がなく、構成を簡素化できる。
また本実施形態の送風機では、殺菌灯1がケーシング10内に設けられて、吸入開口10a側と吹出開口10b側とが通気性を有する遮光手段7により塞がれているので、殺菌灯1の紫外線6が送風機外に漏れ難く、周囲の人に照射されることを防止できる。
さらに本実施形態の送風機では、ケーシング10の内面や回転送風翼2aの被照射面にN型半導体金属酸化物光触媒が配置されているので、光触媒を配置した流路を別に設ける必要がなく、構成を簡素化できる。
また本実施形態の送風機では、殺菌灯1がケーシング10内に設けられて、吸入開口10a側と吹出開口10b側とが通気性を有する遮光手段7により塞がれているので、殺菌灯1の紫外線6が送風機外に漏れ難く、周囲の人に照射されることを防止できる。
なお上記実施形態は、本考案の範囲内において適宜変更可能である。例えば上記実施形態では、ケーシング10の内面と、回転送風翼2aの殺菌灯1側となる裏面との両方に、N型半導体金属酸化物光触媒を配置した例について説明したが、少なくとも一方にN型半導体金属酸化物光触媒を配置するものであっても本考案を適用可能である。
また上記では、殺菌灯1の裏面側に反射覆い3を配置した例について説明したが、反射覆い3を配置することなく送風機を構成することも可能である。その場合、ケーシング10内面のより広い領域に殺菌灯1の紫外線6を照射して殺菌作用や光触媒作用を得ることができる。
さらに上記では、吸入開口10a及び取出開口10bの通気性のある遮光手段7としてルーバー4a,4bを配置した例について説明したが、殺菌灯1からの紫外線6を十分に遮光できるとともに十分な通気性を有するものであれば特に限定されるものではなく、適宜使用可能である。
また上記では、殺菌灯1の裏面側に反射覆い3を配置した例について説明したが、反射覆い3を配置することなく送風機を構成することも可能である。その場合、ケーシング10内面のより広い領域に殺菌灯1の紫外線6を照射して殺菌作用や光触媒作用を得ることができる。
さらに上記では、吸入開口10a及び取出開口10bの通気性のある遮光手段7としてルーバー4a,4bを配置した例について説明したが、殺菌灯1からの紫外線6を十分に遮光できるとともに十分な通気性を有するものであれば特に限定されるものではなく、適宜使用可能である。
1 殺菌灯
2 ファン
2a 回転送風翼
3 反射覆い
4a,4b ルーバー
5 処理前の空気
6 紫外線
7 遮光手段
8 処理後の空気
9 モータ
10 ケーシング
10a 吸入開口
10b 吹出開口
11 スタンド
2 ファン
2a 回転送風翼
3 反射覆い
4a,4b ルーバー
5 処理前の空気
6 紫外線
7 遮光手段
8 処理後の空気
9 モータ
10 ケーシング
10a 吸入開口
10b 吹出開口
11 スタンド
Claims (3)
- 空気の吸入開口と吹出開口とが互いに対向して設けられたケーシング内に回転送風翼が配設された送風機であって、
前記吸入開口と前記回転送風翼との間に配置されて紫外線を前記ケーシング内に照射する殺菌灯と、前記紫外線の漏れを防ぐように前記吸入開口側と前記吹出開口側とに設けられた通気性を有する遮光手段と、を備え、
前記ケーシング及び前記回転送風翼の一方又は双方における前記紫外線の被照射面にN型半導体金属酸化物光触媒が配置されていることを特徴とする殺菌機能を有する送風機。 - 前記殺菌灯の前記吸入開口側に、前記紫外線を前記回転送風翼側に反射する反射覆いを有し、該反射覆いにおける前記紫外線の前記被照射面にN型半導体金属酸化物光触媒が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の殺菌機能を有する送風機。
- 前記N型半導体金属酸化物光触媒は、酸化亜鉛(ZnO)又は酸化チタニウム(TiO2)を含有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の殺菌機能を有する送風機。
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---|---|
JP (1) | JP3235419U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2023145234A1 (ja) * | 2022-01-31 | 2023-08-03 | 東芝キヤリア株式会社 | 遮光グリルおよび除菌ユニット |
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2021
- 2021-10-07 JP JP2021003868U patent/JP3235419U/ja active Active
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023145234A1 (ja) * | 2022-01-31 | 2023-08-03 | 東芝キヤリア株式会社 | 遮光グリルおよび除菌ユニット |
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