JP3234895U - 健康器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】梅の種子はその硬さから適度なマッサージ効果があり、また、多孔質で、仁から有用な成分が徐放されること、梅の木の枝は適度なクッション機能があることから、これらをそれぞれ別体の袋状のものに入れてユニットにし、これらのユニットをカバー体に収容することにより、梅の種子、梅の枝それぞれの良さを活かした健康器具を提供する。【解決手段】梅の種子20を収容した第1ユニット2と、梅の木の枝30又は小片を収容した第2ユニット3と、前記第1ユニット2及び前記第2ユニット3を、通気性を有する素材で形成されたカバー体4で収容してなる枕、クッション、マットなどの健康器具1により解決する。【選択図】図1

Description

本考案は、梅を活用した健康器具に関するものである。
従来から、食用の梅を得るために多数の梅木が栽培されている。梅の種子は、梅ジュース、梅エキス、梅酒、梅干しなどの加工工程で取り除かれて多量の廃棄物となり、処分に手間と費用を要していた。また、梅木の栽培において、毎年秋に徒長枝が剪定されるが、この量は、年間、数千から数万トンの莫大な量である。排出された梅の種子や剪定された徒長枝は、その殆どが有効利用されず、廃棄物として焼却処分されているのが現状である。
そのため、梅の種子や徒長枝を有効利用した健康器具が提案されている。例えば、特開2004−129767号公報(特許文献1)には、可撓性を有するマット本体10と、このマット本体10の外表面を覆うカバー部材20と、果肉を分離し、表面処理を施した後の果実の種子30とを備えた足踏みマットが開示されている。
また、特開2000−5010号公報(特許文献2)には、梅木の幹の炭化物、梅木の枝の炭化物、梅木の根の炭化物および梅の種子の炭化物からなる群から選択された少なくとも一つ炭化物3をスポンジ本体1の空洞2若しくは切り込み2内に収納した枕が開示されている。
特開2004−129767号公報 特開2000−005010号公報
本考案の目的は、梅の種子や徒長枝を有効利用でき、かつ、健康効果が得られる健康器具を提供することにある。
本考案者は、梅の種子はその硬さから適度なマッサージ効果があり、また、多孔質で通気性がよく、また、仁から有用な成分が徐放されること、梅の木の枝は適度なクッション機能があることから、これらをそれぞれ別体の袋状のものに入れてユニットにし、これらのユニットをカバー体に収容することにより、梅の種子、梅の枝それぞれの良さを活かした健康器具を構成することができるとの知見を得た。
本考案は係る知見に基づきなされたものであり、梅の種子を収容した第1ユニットと、梅の木の枝を収容した第2ユニットと、前記第1ユニット及び前記第2ユニットを通気性のあるカバー体で収容してなる健康器具を提供するものである。
本考案の健康器具によれば、第1ユニットに収容される梅の種子により適度なマッサージ効果と種子から発生する香気成分でリラックス効果を、第2ユニットに収容される梅の枝によりクッション効果を付与することができる。梅木染めによりカバーを染色すれば、布の堅牢度(強さ)を高めることができるとともに、抗菌作用が付与される。このように、本考案の健康器具は梅を余すことなく利用することができ、梅が持つ種々の有用な機能を利用することができる。
本考案に係る健康器具1の分解斜視図である。
本考案の実施形態に係る健康器具の一例を図1に示す。本実施形態に係る健康器具1は、梅の種子20を収容した第1ユニット2と、梅の木の枝30を収容した第2ユニット3と、第1ユニット2及び第2ユニット3を通気性のあるカバー体4で収容してなる。
梅の種子20は、梅ジュース、梅エキス、梅酒、梅干し等の梅加工食品の加工工程で取り除かれて得られた種子を乾燥させたものを利用することができる。また、種子を研磨して角を取り除いたものはさらに好ましい。なお、梅干しから得られた種子は塩分を含み、そのままでは吸湿してカビの原因となるため、脱塩処理を行い、塩分を2重量%以下にしたものを使用することが好ましい。
種子20には、仁といわれる核が入っており、その核にはアミグダリンが含まれていることが知られている。杏の仁(杏仁)は漢方薬として使用されているが、梅の仁にも同様の作用があるといわれている。そして、この種子20は多孔質であるため、核中のアミグダリンが拡散放出される。梅に限らず、植物の種子(仁)にはシアンが含まれているが、遊離シアンであり、セロトニン(鎮静作用)が働いて、ドーパミン(興奮作用)を抑制する役割があり、人体にはむしろ有効に働く。よって、種子20にはシアンや一部クエン酸などが含まれていることが知られており、昔から梅の中の仁は天神様ともいわれている如く尊ばれている上、梅干しが体に良いのは極く微量の仁の成分が、核の多孔から果肉に移っているといわれている。従って、こうした成分が安眠を誘い、リラックスできる。
梅の種子20は第1ユニット2に収容される。第1ユニット2の素材は特に限定されないが、上述したアミダグリンやクエン酸を徐放させる観点からは、通気性を有する素材であることが好ましい。
第1ユニット2に収容される梅の種子20の量は特に限定はなく、健康器具1の用途や使用する者の好みに応じて適宜設定することができる。
第1ユニット2には、さらに、梅の種子20の機能を減失させないものであれば他の素材(例えば木材チップやクッション材など)を収容することもできる。また、第1ユニット2の素材は、通気性を有し、収容物がこぼれない程度の網目を有する生地であることが好ましい。
梅の木の枝30は、梅の木の剪定枝(徒長枝など)を利用することができる。剪定枝(徒長枝)は比較的細い枝をそのまま使用するか、直径5mm〜1cm、長さ1cm〜5cmの小片又はチップ状にしたものが好ましい。梅の木の枝30は健康器具1に使用する際はクッション材としての役割を果たし、自然素材として有効である。
第2ユニット3には、さらに、他のクッション材を併用することができる。他のクッション材としては、例えば、ビニールパイプ片又はスポンジ片を挙げることができる。ビニールパイプ片としては、例えば、一般に枕の中材として使用されている、ポリエチレン製で直径5〜10mm、長さ1cm〜5cmのものを挙げることができる。また、スポンジ片としては、例えば、ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、発泡ポリエチレンフォームなどのクッション材を数センチ角に形成したものを挙げることができる。
第2ユニット3に収容される梅の木の枝30などのクッション材の量は特に限定はなく、健康器具1の用途や使用する者の好みに応じて適宜設定することができる。
第2ユニット3には、さらに、梅の木の枝30などのクッション材の機能を減失させないものであれば他の素材(例えば梅の木以外の木材チップなど)を収容することもできる。また、第2ユニット3の素材は、通気性を有し、収容物がこぼれない程度の網目を有する生地であることが好ましい。
カバー体4は、通気性を有する素材で形成されており、上述した第1ユニット2及び第2ユニット3を収容できる程度の強度を有していれば特に制限はなく、一般に枕やクッションなどに使用されている布を利用することができる。カバー体4の縦、横、高さは、後述する用途や形状に応じて適宜設定することができる。
カバー体4は、梅の樹皮及び/又は根の色素で染色されてなることが好ましい。梅の樹皮及び/又は根の色素で染色する方法は、梅染め又は梅木染めと言われ、紅梅の樹皮や根を煎じた汁で生地を染める染色方法をいう。梅の樹皮及び/又は根の色素で染色されたカバー体4は、布の堅牢度(強さ)を高めることができるとともに、抗菌作用が付与される。
カバー体4は、ダマスクローズの香気が付与されてなることが好ましい。バラの香気成分には鎮静作用があることが知られており、ダマスクローズはバラの中でも特に香気成分が多いことが知られている。そのため、ダマスクローズの香気が付与されたカバー体4により、健康器具に鎮静効果を付加できる。
本実施形態に係る健康器具1は、その形状や用途は種々変更することが可能である。例えば、枕、抱き枕、クッション、マット(敷マット、指圧マット)、座布団等を挙げることができる。
梅の種子20は固くて内部が空洞になっているので、そばがらや羽根と比較して放熱作用が優れている。そのため、頭部や体の熱を放出して頭や体を冷やす効果が得られるため、枕、抱き枕、クッション、マット、座布団等、肌に触れる健康器具として使用すると、熱を放出する効果が得られる。また、種子20は、適度な硬さを有し、指先の大きさに近い大きさであるので指圧(マッサージ)効果も得られる。
梅の木の枝30は適度なクッション効果があるため、梅の種子20のみを使用した健康器具よりもクッション性が向上し、より快適な使用感を得ることができる。
1…健康器具
2…第1ユニット
3…第2ユニット
4…カバー本体
20…梅の種子
30…梅の木の枝

Claims (7)

  1. 梅の種子を収容した第1ユニットと、
    梅の木の枝を収容した第2ユニットと、
    前記第1ユニット及び前記第2ユニットを通気性のあるカバー体で収容してなる
    健康器具。
  2. 前記梅の種子の塩分が2重量%以下である、請求項1に記載の健康器具。
  3. 前記第2ユニットが、さらに、クッション材を収容してなる、請求項1又は2に記載の健康器具。
  4. 前記クッション材が、ビニールパイプ片又はスポンジ片である、請求項3に記載の健康器具。
  5. 前記カバー体が、梅の樹皮及び/又は根の色素で染色されてなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の健康器具。
  6. 前記カバー体に、ダマスクローズの香気が付与されてなる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の健康器具。
  7. 枕、抱き枕、クッション、マット、座布団からなる群から選択された少なくとも1種の形態からなる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の健康器具。
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