JP3233989B2 - 抗菌、防カビ、防ダニ性を有する家電製品 - Google Patents
抗菌、防カビ、防ダニ性を有する家電製品Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、抗菌、防カビ、防ダニ
性を有する家電製品に関する。特に、非常に有効な抗
菌、防カビ、防ダニ性を有する家電製品を提供するもの
である。
性を有する家電製品に関する。特に、非常に有効な抗
菌、防カビ、防ダニ性を有する家電製品を提供するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】常に、衛生、清潔さを要求される家電製
品は多い。例えば、洗濯機、乾燥機、電子レンジ、冷蔵
庫、食器洗浄機、掃除機、カ−ペット、加湿器、エアコ
ン等が挙げられる。これらの家電製品に対する抗菌、防
カビ、防ダニの対策として、加熱したり、薬剤が使用さ
れているものがある。また、全く対処していない製品も
多い。
品は多い。例えば、洗濯機、乾燥機、電子レンジ、冷蔵
庫、食器洗浄機、掃除機、カ−ペット、加湿器、エアコ
ン等が挙げられる。これらの家電製品に対する抗菌、防
カビ、防ダニの対策として、加熱したり、薬剤が使用さ
れているものがある。また、全く対処していない製品も
多い。
【０００３】この加熱法の欠点は、菌或いはカビ、ダニ
を殺生するのに十分な加温を行なうことが困難であるこ
とである。このため、かなりの菌、カビ、或いはダニが
生存していることが多い。一方、薬剤で処理する方法
は、薬剤の効果が短期間のうちに消失してしまうことが
多く、また、調理関係の家電製品に対して用いると、安
全性が問題となる点が、欠点として挙げられる。このよ
うに、家電製品の抗菌、防カビ、防ダニの対策は、十分
でなかった。
を殺生するのに十分な加温を行なうことが困難であるこ
とである。このため、かなりの菌、カビ、或いはダニが
生存していることが多い。一方、薬剤で処理する方法
は、薬剤の効果が短期間のうちに消失してしまうことが
多く、また、調理関係の家電製品に対して用いると、安
全性が問題となる点が、欠点として挙げられる。このよ
うに、家電製品の抗菌、防カビ、防ダニの対策は、十分
でなかった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、前
記のような事情を鑑みてなされたもので、衛生さ、清潔
さを要求される、即ち、抗菌、防カビ、防ダニ性が要求
される家電製品において、加熱、薬剤の使用による抗
菌、防カビ、防ダニ対策とは全く異なる新規な対策を施
した家電製品を提供することを目的とする。即ち、本発
明は、抗菌、防カビ、防ダニの対策が施された家電製品
を提供することを目的とする。
記のような事情を鑑みてなされたもので、衛生さ、清潔
さを要求される、即ち、抗菌、防カビ、防ダニ性が要求
される家電製品において、加熱、薬剤の使用による抗
菌、防カビ、防ダニ対策とは全く異なる新規な対策を施
した家電製品を提供することを目的とする。即ち、本発
明は、抗菌、防カビ、防ダニの対策が施された家電製品
を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題の解決するための手段】本発明は、上記の技術的
な課題を解決するために、抗菌、防カビ、防ダニ性を必
要とする家電製品の部品の表面に、銀イオンがイオン交
換により担持された無機物イオン交換体を混合した釉薬
を用いて形成されたホーロー引き層を設けたことを特徴
とする抗菌、防カビ、防ダニ性を有する家電製品であ
る。そして、前記無機物イオン交換体はリン酸カルシウ
ムが好適である。
な課題を解決するために、抗菌、防カビ、防ダニ性を必
要とする家電製品の部品の表面に、銀イオンがイオン交
換により担持された無機物イオン交換体を混合した釉薬
を用いて形成されたホーロー引き層を設けたことを特徴
とする抗菌、防カビ、防ダニ性を有する家電製品であ
る。そして、前記無機物イオン交換体はリン酸カルシウ
ムが好適である。
【０００６】本発明による抗菌、防カビ、防ダニ性を備
える家電製品では、抗菌、防カビ、防ダニ対策が要求さ
れ、衛生さが要求される部位の部品に、ホーロー引きさ
れた材料を使用し、そのホーロー引き層中に銀又は／及
び銅又は／及び亜鉛を含有させたものである。そのホ−
ロ引き層中に含有されている銀又は／及び銅又は／及び
亜鉛は、単体或いはイオンとして直接ホーロー層中に取
り込まれているものでもよい。また、それらの銀又は／
及び銅又は／及び亜鉛イオンが、無機物イオン交換体に
イオン交換により担持されたイオン交換体を、ホーロー
中に分散させたものを利用することが可能である。然し
乍ら、抗菌、防カビ、防ダニの効力は、銀又は／及び銅
又は／及び亜鉛を担持した無機物イオン交換体を用いる
ものの方が、強力である。
える家電製品では、抗菌、防カビ、防ダニ対策が要求さ
れ、衛生さが要求される部位の部品に、ホーロー引きさ
れた材料を使用し、そのホーロー引き層中に銀又は／及
び銅又は／及び亜鉛を含有させたものである。そのホ−
ロ引き層中に含有されている銀又は／及び銅又は／及び
亜鉛は、単体或いはイオンとして直接ホーロー層中に取
り込まれているものでもよい。また、それらの銀又は／
及び銅又は／及び亜鉛イオンが、無機物イオン交換体に
イオン交換により担持されたイオン交換体を、ホーロー
中に分散させたものを利用することが可能である。然し
乍ら、抗菌、防カビ、防ダニの効力は、銀又は／及び銅
又は／及び亜鉛を担持した無機物イオン交換体を用いる
ものの方が、強力である。
【０００７】そして、このホーロー引き層を家電製品の
部品の表面に形成する方法としては、２つの方法があ
る。１つは、銀又は／及び銅又は／及び亜鉛といった金
属或いはこれらの金属塩、又は、これらの金属イオンを
担持している無機物イオン交換体を、ホーロー釉薬と混
合し、この混合物を焼き付ける方法である。他の１つ
は、一旦普通のホーロー釉薬を、抗菌、防カビ、防ダニ
性を付与する部品に、施釉しておいて、その上に、前記
のような、銀又は／及び銅又は／及び亜鉛の金属或いは
これらの金属塩又はこれらの金属イオンを担持する無機
物イオン交換体とホーロー釉薬との混合物を、更に、施
釉し、その後、焼き付ける方法である。どちらの方法で
も、抗菌、防カビ、防ダニ性の付与のために利用できる
が、後者の方法の方が、経済的であるばかりでなく、仕
上がりも良いものである。
部品の表面に形成する方法としては、２つの方法があ
る。１つは、銀又は／及び銅又は／及び亜鉛といった金
属或いはこれらの金属塩、又は、これらの金属イオンを
担持している無機物イオン交換体を、ホーロー釉薬と混
合し、この混合物を焼き付ける方法である。他の１つ
は、一旦普通のホーロー釉薬を、抗菌、防カビ、防ダニ
性を付与する部品に、施釉しておいて、その上に、前記
のような、銀又は／及び銅又は／及び亜鉛の金属或いは
これらの金属塩又はこれらの金属イオンを担持する無機
物イオン交換体とホーロー釉薬との混合物を、更に、施
釉し、その後、焼き付ける方法である。どちらの方法で
も、抗菌、防カビ、防ダニ性の付与のために利用できる
が、後者の方法の方が、経済的であるばかりでなく、仕
上がりも良いものである。
【０００８】ここで用いる無機イオン交換体としては、
ホーロー引き層を焼付ける際に、ホーロー釉薬を加熱し
たときに、その加熱温度で或いは溶けたホーローにより
分解されないものでなければならない。
ホーロー引き層を焼付ける際に、ホーロー釉薬を加熱し
たときに、その加熱温度で或いは溶けたホーローにより
分解されないものでなければならない。
【０００９】
【作用】本発明の抗菌、防カビ、防ダニ性を有する家電
製品を製造するについて、ホーローを利用する理由は、
ホーロー層の表面が硬く、滑らかであるため、菌、カ
ビ、ダニといった微生物が付着し難いことである。更
に、本発明の家電製品では、このホーロー層に銀、銅、
亜鉛を含有させることにより、ホーロー層そのものに、
微生物を殺す機能を持たせ、非常に強力な抗菌、防カ
ビ、防ダニ性を実現することができた。
製品を製造するについて、ホーローを利用する理由は、
ホーロー層の表面が硬く、滑らかであるため、菌、カ
ビ、ダニといった微生物が付着し難いことである。更
に、本発明の家電製品では、このホーロー層に銀、銅、
亜鉛を含有させることにより、ホーロー層そのものに、
微生物を殺す機能を持たせ、非常に強力な抗菌、防カ
ビ、防ダニ性を実現することができた。
【００１０】これは、銀又は／及び銅又は／及び亜鉛を
ホーロー層に含有させると、ホーロー層が微生物を殺す
ことができるためである。即ち、これら金属自体が、微
生物を殺す性質を有するためと考えられる。また、これ
らの金属イオンを、無機イオン交換体にイオン交換によ
り担持させ、このイオン交換体をホーロー層に混ぜるこ
とにより、ホーロー層に含有させると微生物を殺す効力
が増加する。これは、これら金属イオンが無機イオン交
換体を介してホーロー層中に存在するため、直接ホーロ
ー中に存在するよりも、イオン交換現象が生じ易く、こ
れらの銀又は／及び銅又は／及び亜鉛の金属が溶け出し
易く、活性が高くなるためと考えられる。
ホーロー層に含有させると、ホーロー層が微生物を殺す
ことができるためである。即ち、これら金属自体が、微
生物を殺す性質を有するためと考えられる。また、これ
らの金属イオンを、無機イオン交換体にイオン交換によ
り担持させ、このイオン交換体をホーロー層に混ぜるこ
とにより、ホーロー層に含有させると微生物を殺す効力
が増加する。これは、これら金属イオンが無機イオン交
換体を介してホーロー層中に存在するため、直接ホーロ
ー中に存在するよりも、イオン交換現象が生じ易く、こ
れらの銀又は／及び銅又は／及び亜鉛の金属が溶け出し
易く、活性が高くなるためと考えられる。
【００１１】本発明の抗菌、防カビ、防ダニ性を有する
家電製品は、特に、洗濯機の水槽、電子レンジの庫内壁
及びタ−ンテ−ブル、冷蔵庫の内壁、食器洗い器の内
壁、加湿器の水槽等に利用するのに非常に有効である。
家電製品は、特に、洗濯機の水槽、電子レンジの庫内壁
及びタ−ンテ−ブル、冷蔵庫の内壁、食器洗い器の内
壁、加湿器の水槽等に利用するのに非常に有効である。
【００１２】次に、本発明を具体的に実施例により説明
するが、本発明はそれらによって限定されるものではな
い。
するが、本発明はそれらによって限定されるものではな
い。
【００１３】
【実施例】表１に示す種類の金属を、直接或いは無機イ
オン交換体に含有せしめたものと、チタニア系フリット
との混合物をホーロー釉薬として、鉄板にホーロー焼き
付けして、試料を得た。その無機イオン交換体として
は、りん酸カルシウムを用いた。このようにして製造し
たホーロー引きに対して、その抗菌性を、ハロ−試験
（ＡＡＴＣＣ ＴＥＳＴＭｅｔｈｏｄ’９０（１９８
２）に準拠する）により評価した。
オン交換体に含有せしめたものと、チタニア系フリット
との混合物をホーロー釉薬として、鉄板にホーロー焼き
付けして、試料を得た。その無機イオン交換体として
は、りん酸カルシウムを用いた。このようにして製造し
たホーロー引きに対して、その抗菌性を、ハロ−試験
（ＡＡＴＣＣ ＴＥＳＴＭｅｔｈｏｄ’９０（１９８
２）に準拠する）により評価した。
【００１４】
【表１】
【００１５】表１に示すように、ホーロー引き層のない
ものを対照試料として、カビ抵抗性試験（ＪＩＳ Ｚ−
２９１１に準拠）を行なった。試料番号１〜９について
は、測定したカビ抵抗性試験は、すべて”３”（即ち、
菌糸の発育を認めない）であった。それに対して、対照
試料では、”１”であった。更に、殺ダニ性について、
ホーロー引き製品を土中に埋没し、ダニ付着を確認した
ところ、いずれもダニを認めなかった。それに対して、
対照試料では、認められた。
ものを対照試料として、カビ抵抗性試験（ＪＩＳ Ｚ−
２９１１に準拠）を行なった。試料番号１〜９について
は、測定したカビ抵抗性試験は、すべて”３”（即ち、
菌糸の発育を認めない）であった。それに対して、対照
試料では、”１”であった。更に、殺ダニ性について、
ホーロー引き製品を土中に埋没し、ダニ付着を確認した
ところ、いずれもダニを認めなかった。それに対して、
対照試料では、認められた。
【００１６】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の抗菌、防
カビ、防ダニ性を有する家電製品により、次のような顕
著な技術的効果が得られた。第１に、本発明の何らの副
作用がない抗菌、防カビ、防ダニ特性を有する家電製品
を提供することができた。特に、洗濯機の水槽、電子レ
ンジの庫内壁及びタ−ンテ−ブル、冷蔵庫の内壁、食器
洗い器の内壁、加湿器の水槽等に利用するのに非常に有
効な抗菌、防カビ、防ダニ対策法を与えた。
カビ、防ダニ性を有する家電製品により、次のような顕
著な技術的効果が得られた。第１に、本発明の何らの副
作用がない抗菌、防カビ、防ダニ特性を有する家電製品
を提供することができた。特に、洗濯機の水槽、電子レ
ンジの庫内壁及びタ−ンテ−ブル、冷蔵庫の内壁、食器
洗い器の内壁、加湿器の水槽等に利用するのに非常に有
効な抗菌、防カビ、防ダニ対策法を与えた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢澤孝子 千葉県船橋市豊富町585番地 住友セメ ント株式会社中央研究所内 (56)参考文献 特開 平２−215499（ＪＰ，Ａ) 特開 昭50−140511（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−247380（ＪＰ，Ａ) 特公 昭56−17118（ＪＰ，Ｂ２) 特公 昭54−23931（ＪＰ，Ｂ２) 実公 昭62−37586（ＪＰ，Ｙ２) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) D06F 39/12 C23D 5/00 F25D 23/00
Claims (2)
- 【請求項１】 抗菌、防カビ、防ダニ性を必要とする
家電製品の部品の表面に、銀イオンがイオン交換により
担持された無機物イオン交換体を混合した釉薬を用いて
形成されたホーロー引き層を設けたことを特徴とする抗
菌、防カビ、防ダニ性を有する家電製品。 - 【請求項２】 前記無機物イオン交換体がリン酸カル
シウムであることを特徴とする請求項１に記載の抗菌、
防カビ、防ダニ性を有する家電製品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17957192A JP3233989B2 (ja) | 1992-07-07 | 1992-07-07 | 抗菌、防カビ、防ダニ性を有する家電製品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17957192A JP3233989B2 (ja) | 1992-07-07 | 1992-07-07 | 抗菌、防カビ、防ダニ性を有する家電製品 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0623191A JPH0623191A (ja) | 1994-02-01 |
| JP3233989B2 true JP3233989B2 (ja) | 2001-12-04 |
Family
ID=16068070
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17957192A Expired - Fee Related JP3233989B2 (ja) | 1992-07-07 | 1992-07-07 | 抗菌、防カビ、防ダニ性を有する家電製品 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3233989B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR19990004292A (ko) * | 1997-06-27 | 1999-01-15 | 윤종용 | 항균 전자렌지 |
| EP1897481B1 (en) | 2006-09-08 | 2015-06-17 | Whirlpool Corporation | Household washing appliance with biocide element in a wash chamber |
| KR100798783B1 (ko) * | 2006-12-28 | 2008-01-29 | 삼성전자주식회사 | 드럼세탁기 |
| EP2641715A3 (en) | 2012-03-23 | 2015-06-03 | Vestel Beyaz Esya Sanayi Ve Ticaret A.S. | A white goods production method and system |
| JP6469984B2 (ja) * | 2014-07-23 | 2019-02-13 | 東芝ライフスタイル株式会社 | 洗濯機 |
-
1992
- 1992-07-07 JP JP17957192A patent/JP3233989B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0623191A (ja) | 1994-02-01 |
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