JP3233665U - 飲料容器用キャップ、飲料容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】酒類などの飲料が入った容器を単に密閉できるだけでなく、中身の飲料(移し替えた酒類や飲み残しの酒類など)の劣化を抑制することが可能な容器を提供する。【解決手段】本考案の飲料容器は、容器本体3と、その口部に取り付けるスクリューキャップ1aを有する。スクリューキャップ1aは、キャップ本体13と逆止弁付き流路部材4を有している。使用時には、例えば、はじめにワインなどの飲料が入ったもとの容器を開栓し、続いて、開栓したもとの容器に入っていた飲料の全量または一部を別容器(例えば市販のペットボトル)に移し替える。そして、飲料を移し替えた別容器の口部に、逆止弁付き流路部材4を具備するスクリューキャップ1aを取り付ける。次に、キャップ1aに加圧ポンプを接続し、別容器内へ気体(外気や炭酸ガスなど)を強制的に送り込んで当該容器内を加圧し、この加圧した飲料入り容器をテイクアウト商品として顧客に提供する。【選択図】図1
Description
本考案は、飲料容器内を加圧または減圧するための逆止弁付き流路部材を備えたキャップと、このキャップを有する飲料容器に関するものである。また、本考案は、前記キャップを使った飲料入り容器の提供方法に関するものである。
近年では、ペットボトルやワインボトルなどの各種飲料容器に後付け可能な様々な容器キャップが提供されている。このキャップを容器の口部に取り付けることで、容器の内容物である飲料がこぼれないように容器の口部を密閉することができる。
(第1の課題)
従来の容器キャップは、ペットボトルやワインボトルなどの容器に後付けすることができ、この容器から飲料がこぼれないように口部を密閉できるといった程度の機能を有するにすぎず、容器内の飲料の劣化を防ぐことはできない。すなわち、飲料容器には、酒類、発泡飲料、炭酸飲料、清涼飲料など様々な飲料が収容されるが、開封と同時に容器内に外気が混入し、また容器の内圧は外気と等しくなり、開封と同時に飲料の劣化が始まる。例えば、炭酸飲料は、容器の開封と同時に炭酸が徐々に抜け始め、それに伴って発砲が急速に弱まってゆく。また例えば、ワインなどの酒類は、容器の開封と同時に外気に混入し、それに伴って酒類の酸化が進行して品質が急速に劣化してゆく。
従来の容器キャップは、ペットボトルやワインボトルなどの容器に後付けすることができ、この容器から飲料がこぼれないように口部を密閉できるといった程度の機能を有するにすぎず、容器内の飲料の劣化を防ぐことはできない。すなわち、飲料容器には、酒類、発泡飲料、炭酸飲料、清涼飲料など様々な飲料が収容されるが、開封と同時に容器内に外気が混入し、また容器の内圧は外気と等しくなり、開封と同時に飲料の劣化が始まる。例えば、炭酸飲料は、容器の開封と同時に炭酸が徐々に抜け始め、それに伴って発砲が急速に弱まってゆく。また例えば、ワインなどの酒類は、容器の開封と同時に外気に混入し、それに伴って酒類の酸化が進行して品質が急速に劣化してゆく。
そのため、飲料容器に後付けするキャップには、単に容器を密閉できるだけでなく、中身の飲料の劣化を抑制し品質保持可能な機能が求められている。
(第2の課題)
酒類は、一般的には酒類の小売販売業者から入手できる。また、飲食店においては、飲食提供サービスの一種として酒類の提供を受けることができる。
ところで、未開栓の酒類を販売するには酒類販売業免許が必要であり、開栓済の酒類の提供の場合には飲食店営業許可が必要である。そのため、酒類販売業免許を持たない飲食店は、飲食提供サービス(役務)として酒類の提供はできるものの、商品として未開栓の酒類の販売を行うことができなかった。
一方で、酒類販売業免許を持たない飲食店にも、(役務ではなく商品として)酒類の販売を望む声が多く、かかる要望に鑑み、酒類をいったん開栓して例えば別容器を移し替えて、これをテイクアウト商品として顧客に提供することが検討されている。
しかしながら、酒類をいったん開栓すると、(もとのキャップを閉めなおしても)酒類が外気に触れたり容器の内圧が外気と等しくなるなどして、中身の酒類の劣化が急速に進行する。そのため、酒類販売業免許を持たない飲食店が、酒類の品質を保持して販売することを可能にする手段として、新たな容器キャップ(単に容器を密閉できるだけでなく、中身の飲料の劣化を抑制し品質保持可能な機能を持つキャップ)が求められている。
酒類は、一般的には酒類の小売販売業者から入手できる。また、飲食店においては、飲食提供サービスの一種として酒類の提供を受けることができる。
ところで、未開栓の酒類を販売するには酒類販売業免許が必要であり、開栓済の酒類の提供の場合には飲食店営業許可が必要である。そのため、酒類販売業免許を持たない飲食店は、飲食提供サービス(役務)として酒類の提供はできるものの、商品として未開栓の酒類の販売を行うことができなかった。
一方で、酒類販売業免許を持たない飲食店にも、(役務ではなく商品として)酒類の販売を望む声が多く、かかる要望に鑑み、酒類をいったん開栓して例えば別容器を移し替えて、これをテイクアウト商品として顧客に提供することが検討されている。
しかしながら、酒類をいったん開栓すると、(もとのキャップを閉めなおしても)酒類が外気に触れたり容器の内圧が外気と等しくなるなどして、中身の酒類の劣化が急速に進行する。そのため、酒類販売業免許を持たない飲食店が、酒類の品質を保持して販売することを可能にする手段として、新たな容器キャップ(単に容器を密閉できるだけでなく、中身の飲料の劣化を抑制し品質保持可能な機能を持つキャップ)が求められている。
そこで上述した従来技術の問題点と飲料容器用キャップ(容器キャップ)に対する要望に鑑み、本考案の目的は、飲料が入った容器を単に密閉できるだけでなく、中身の飲料(移し替えた飲料や飲み残しの飲料など)の劣化を抑制し品質を保持することが可能な、飲料容器用キャップおよび飲料容器を提供することにある。また、本考案の他の目的は、開栓済みの酒類等の飲料(移し替えた飲料や飲み残しの飲料など)の劣化を抑制し品質を保持することを可能とし、例えば、酒類販売業免許を持たない飲食店等が、酒類入り容器を(品質を劣化させることなく)テイクアウト商品として顧客に提供することを可能にする方法を提供することにある。
上記目的は、飲料容器用のねじ込み式のスクリューキャップ(着脱自在の容器キャップ)であって、
容器本体の口部に対しねじ結合させるためのねじ部を具備するキャップ本体と、
前記キャップ本体で容器本体の口部を塞いだ状態で、容器本体内へ気体を送り込むための逆止弁付き流路部材と、
前記キャップ本体を貫くように前記逆止弁付き流路部材を取り付けるための貫通孔と、
を有する飲料容器用キャップによって達成される。
容器本体の口部に対しねじ結合させるためのねじ部を具備するキャップ本体と、
前記キャップ本体で容器本体の口部を塞いだ状態で、容器本体内へ気体を送り込むための逆止弁付き流路部材と、
前記キャップ本体を貫くように前記逆止弁付き流路部材を取り付けるための貫通孔と、
を有する飲料容器用キャップによって達成される。
上記の飲料容器用キャップにおいて、逆止弁付き流路部材は、
容器本体内へ強制的に気体を送り込む加圧ポンプを接続可能なポンプ接続部と、
容器本体内へ向けて気体を吐出するための気体吐出部と、
容器本体内に送り込まれた気体が容器外へ漏れることを防ぐための逆止弁と、を有し、
前記気体吐出部がキャップ本体の内側に露出し、前記ポンプ接続部がキャップ本体の外側に露出するように設けられる。
容器本体内へ強制的に気体を送り込む加圧ポンプを接続可能なポンプ接続部と、
容器本体内へ向けて気体を吐出するための気体吐出部と、
容器本体内に送り込まれた気体が容器外へ漏れることを防ぐための逆止弁と、を有し、
前記気体吐出部がキャップ本体の内側に露出し、前記ポンプ接続部がキャップ本体の外側に露出するように設けられる。
なお、容器本体内へ強制的に送り込む前記気体は、例えば、不活性ガスまたは炭酸ガス(二酸化炭素ガス)である。また、容器本体に収容する飲料は、例えば、酒類、発泡飲料、炭酸飲料または清涼飲料である。
また、前述した目的は、
口部に外ねじが形成された、飲料用の容器本体(飲料を収容可能な容器)と、
前記容器本体の口部に取り付ける、前記特徴を具備するキャップと、
を有する飲料容器によって達成される。
口部に外ねじが形成された、飲料用の容器本体(飲料を収容可能な容器)と、
前記容器本体の口部に取り付ける、前記特徴を具備するキャップと、
を有する飲料容器によって達成される。
また、前述した目的は、飲料容器用のねじ込み式のスクリューキャップ(着脱自在の容器キャップ)であって、
容器本体の口部に対しねじ結合させるためのねじ部を具備するキャップ本体と、
前記キャップ本体で容器本体の口部を塞いだ状態で、容器本体内の気体を容器外へ導くための逆止弁付き流路部材と、
前記キャップ本体を貫くように前記逆止弁付き流路部材を取り付けるための貫通孔と、
を有する飲料容器用キャップによって達成される。
容器本体の口部に対しねじ結合させるためのねじ部を具備するキャップ本体と、
前記キャップ本体で容器本体の口部を塞いだ状態で、容器本体内の気体を容器外へ導くための逆止弁付き流路部材と、
前記キャップ本体を貫くように前記逆止弁付き流路部材を取り付けるための貫通孔と、
を有する飲料容器用キャップによって達成される。
上記の飲料容器用キャップにおいて、逆止弁付き流路部材は、
容器本体内の気体を強制的に吸い込む減圧ポンプを接続可能なポンプ接続部と、
容器本体内の気体を吸い込むための気体吸引部と、
容器本体外へ排出された気体が容器内へ逆流することを防ぐための逆止弁と、を有し、
前記気体吸引部がキャップ本体の内側に露出し、前記ポンプ接続部がキャップ本体の外側に露出するように設けられる。
容器本体内の気体を強制的に吸い込む減圧ポンプを接続可能なポンプ接続部と、
容器本体内の気体を吸い込むための気体吸引部と、
容器本体外へ排出された気体が容器内へ逆流することを防ぐための逆止弁と、を有し、
前記気体吸引部がキャップ本体の内側に露出し、前記ポンプ接続部がキャップ本体の外側に露出するように設けられる。
また、前述した目的は、
口部に外ねじが形成された、飲料を収容するための容器本体と、
前記容器本体の口部に取り付ける、前記特徴を具備するキャップと、
を有する飲料容器によって達成される。
口部に外ねじが形成された、飲料を収容するための容器本体と、
前記容器本体の口部に取り付ける、前記特徴を具備するキャップと、
を有する飲料容器によって達成される。
また、前述した目的は、例えば酒類が入ったもとの容器を開栓し、開栓したもとの容器に入っていた酒類を、一般的に入手可能な市販の別容器に移し替え、酒類を移し替えた前記別容器に、前述した特徴を具備するキャップを取り付け、このキャップのポンプ接続部に加圧ポンプを接続し、前記加圧ポンプを作動させて、前記別容器内へ気体(例えば、外気、不活性ガスまたは炭酸ガス)を強制的に送り込むことによって達成される。
また、前述した目的は、例えば酒類が入った容器を開栓し、開栓した前記容器のキャップを、前述した特徴を具備するキャップに付け替え、このキャップのポンプ接続部に加圧ポンプを接続し、前記加圧ポンプを作動させて、前記別容器内へ気体を強制的に送り込むことによって達成される。
本考案の飲料容器用キャップおよびこれを具備する飲料容器によれば、飲料が入った容器を単に密閉できるだけでなく、後付けタイプの容器キャップであるにもかかわらず、中身の飲料(移し替えた飲料や飲み残しの飲料など)の劣化を抑制し品質を保持することができる。
また、本考案に係る方法によれば、開栓済みの酒類等の飲料(移し替えた飲料や飲み残しの飲料など)の劣化を抑制し品質を保持することを可能とし、例えば、酒類販売業免許を持たない飲食店等が、酒類入り容器を(中身の品質を劣化させることなく)テイクアウト商品として顧客に提供することが可能となる。
また、未開栓の酒類をいったん開栓し、本考案の容器キャップに付け替えることで(あるいは別容器に酒類を移し替えてその別容器に本考案の容器キャップに付けることで)、酒類販売業免許を持たない飲食店でも、法律に抵触することなく実質的に酒類の販売が可能になる。したがって、本考案を利用することで、飲食店の更なる収益向上に大きく貢献することになる。
(本考案の概要)
はじめに、図1と図2に基づいて本考案の概要について説明する。
はじめに、図1と図2に基づいて本考案の概要について説明する。
本考案は、図1と図2の概略図に示すとおり、
・口部に外ねじが形成された飲料用の容器本体3と、
・容器本体3の口部に取り付けるねじ込み式のスクリューキャップ1aと、
を有する飲料容器に関するものである。
・口部に外ねじが形成された飲料用の容器本体3と、
・容器本体3の口部に取り付けるねじ込み式のスクリューキャップ1aと、
を有する飲料容器に関するものである。
図1に示す第1実施形態の飲料容器で用いるスクリューキャップ1aは、
・容器本体3の口部に対しねじ結合させるためのねじ部12を具備するキャップ本体13と、
・容器本体3内へ気体を送り込むための逆止弁付き流路部材4と、
・キャップ本体13の中央を貫くように逆止弁付き流路部材4を取り付けるための貫通孔15を
有している。
・容器本体3の口部に対しねじ結合させるためのねじ部12を具備するキャップ本体13と、
・容器本体3内へ気体を送り込むための逆止弁付き流路部材4と、
・キャップ本体13の中央を貫くように逆止弁付き流路部材4を取り付けるための貫通孔15を
有している。
図2に示す第2実施形態の飲料容器で用いるスクリューキャップ1bは、
・容器本体3の口部に対しねじ結合させるためのねじ部12を具備するキャップ本体13と、
・容器本体3内の気体を容器外へ導くための逆止弁付き流路部材6と、
・キャップ本体13を貫くように逆止弁付き流路部材6を取り付けるための貫通孔15を
有している。
・容器本体3の口部に対しねじ結合させるためのねじ部12を具備するキャップ本体13と、
・容器本体3内の気体を容器外へ導くための逆止弁付き流路部材6と、
・キャップ本体13を貫くように逆止弁付き流路部材6を取り付けるための貫通孔15を
有している。
このように、本考案に係るスクリューキャップ1a,1bは、逆止弁付き流路部材4,6を備えている。この出願では、逆止弁付き流路部材を備えたスクリューキャップを、必要に応じて「逆止弁付きキャップ」と略称する。
なお、本考案で利用可能な容器本体は、容器の口部にねじ込み式のスクリューキャップを取り付けることができ、かつ、一般的に入手可能なものであれば特に限定されない。例えば、一般的に入手可能なペットボトルやビンなどの市販の容器を用いることができる。
また、容器に収容する飲料の具体例としては、酒類、発泡飲料、炭酸飲料、清涼飲料などが挙げられる。
(第1実施形態の飲料容器用キャップ)
次に、第1実施形態の飲料容器が具備するスクリューキャップ1aの具体的構成について、図3に基づいて説明する。
次に、第1実施形態の飲料容器が具備するスクリューキャップ1aの具体的構成について、図3に基づいて説明する。
第1実施形態の飲料容器が具備するキャップ1aは、図3に示すように、
・容器本体の口部に対しねじ結合させるためのねじ部12を具備するキャップ本体13と、
・容器本体13内へ気体を送り込むための逆止弁付き流路部材4と、
・キャップ本体13を貫くように逆止弁付き流路部材4を取り付けるための貫通孔15を
有している。
・容器本体の口部に対しねじ結合させるためのねじ部12を具備するキャップ本体13と、
・容器本体13内へ気体を送り込むための逆止弁付き流路部材4と、
・キャップ本体13を貫くように逆止弁付き流路部材4を取り付けるための貫通孔15を
有している。
キャップ1aが具備する逆止弁付き流路部材4は、
・容器本体内へ強制的に気体を送り込む加圧ポンプを接続可能なポンプ接続部41と、
・容器本体内へ向けて気体を吐出するための気体吐出部42を
有している。
・容器本体内へ強制的に気体を送り込む加圧ポンプを接続可能なポンプ接続部41と、
・容器本体内へ向けて気体を吐出するための気体吐出部42を
有している。
ここでいう容器本体内へ向けて吐出する「気体」とは、飲料(液体)を容器内に注いだ後に強制圧入する気体であって、その具体例としては、外気である空気や、不活性ガスや炭酸ガスなどのガスが挙げられる。不活性ガスや炭酸ガスなどガスを容器内に圧入する場合には、市販のボンベを用いることができる。
また、逆止弁付き流路部材4は、
・上端のポンプ接続部41(開口部)からその下の空気穴48に通ずる縦長の流路(図示せず)を内部に有するプランジャー43と、
・プランジャー43を保持し、当該プランジャー内部の流路を通じて導かれた気体をキャップ本体13の内側へガイドする、縦長の略筒状のバルブステム44と、
・外側に位置するバルブステム44と内側に位置するプランジャー43を同心状態で一体化させるための袋ナット45と、
・容器本体内に送り込まれた気体が容器外(キャップの外)へ逆流することを防ぐための虫ゴム46(逆止弁)と、
・プランジャー43と一体化したバルブステム44をキャップ本体13に固定するためのリムナット47を
有している。
・上端のポンプ接続部41(開口部)からその下の空気穴48に通ずる縦長の流路(図示せず)を内部に有するプランジャー43と、
・プランジャー43を保持し、当該プランジャー内部の流路を通じて導かれた気体をキャップ本体13の内側へガイドする、縦長の略筒状のバルブステム44と、
・外側に位置するバルブステム44と内側に位置するプランジャー43を同心状態で一体化させるための袋ナット45と、
・容器本体内に送り込まれた気体が容器外(キャップの外)へ逆流することを防ぐための虫ゴム46(逆止弁)と、
・プランジャー43と一体化したバルブステム44をキャップ本体13に固定するためのリムナット47を
有している。
袋ナット45は、バルブステム44を外側から締め付けることで、当該バルブステム44とその内側のプランジャー43を密着させかつ一体化させる。
プランジャー43は、その上端に、容器本体内へ強制的に気体を送り込む加圧ポンプを接続可能なポンプ接続部41(開口部)を有している。プランジャー43の上端のポンプ接続部41を介して送り込まれた気体は、プランジャー43内部の流路を通って空気穴48から排出される。このプランジャー43は、バルブステム44の流路51の上側を塞ぐように設けられている。
バルブステム44は、その下端に周囲に張り出した底部52を有しており、当該底部52とリムナット47との間でキャップ本体13を挟持している。リムナット47を確りと締め付けることで、逆止弁付き流路部材4がキャップ本体13に固定され、かつ、容器内からの気体の漏出を防止することができる。
虫ゴム46(逆止弁)は、プランジャー43を介して気体を容器本体内に送り込むときには、空気穴48からの気体の圧力を受けて弾性変形して拡がり(すなわち開弁し)、その結果、空気穴48から排出された気体が流路51を通じて容器内へ放出される。
これ以外のとき、すなわち、気体を容器本体内に送り込まないときには、虫ゴム46(逆止弁)は、プランジャー43の外周面に密着して空気穴48を塞ぐ(すなわち閉弁する)。その結果、空気穴48を塞ぐ虫ゴム46(閉弁状態の逆止弁)によって、容器本体内に送り込まれた気体が容器外へ漏れることがない。つまり、容器内が気体によって加圧された状態が維持される。
これ以外のとき、すなわち、気体を容器本体内に送り込まないときには、虫ゴム46(逆止弁)は、プランジャー43の外周面に密着して空気穴48を塞ぐ(すなわち閉弁する)。その結果、空気穴48を塞ぐ虫ゴム46(閉弁状態の逆止弁)によって、容器本体内に送り込まれた気体が容器外へ漏れることがない。つまり、容器内が気体によって加圧された状態が維持される。
なお、リムナット47と、キャップ本体13の上面との間には、気体漏れを防止するためのシール部材(パッキン)を設けてもよい。同様に、張り出した底部52と、キャップ本体13の底面との間には、気体漏れを防止するためのシール部材(パッキン)を設けてもよい。
上記構成の逆止弁付き流路部材4は、気体吐出部42がキャップ本体13の内側に露出し、ポンプ接続部41がキャップ本体13の外側に露出するように設けられている。
(第2実施形態の飲料容器用キャップ)
次に、第2実施形態の飲料容器が具備するスクリューキャップ1bの具体的構成について、図4に基づいて説明する。
次に、第2実施形態の飲料容器が具備するスクリューキャップ1bの具体的構成について、図4に基づいて説明する。
第2実施形態の飲料容器が具備するキャップ1bは、図4に示すように、
・容器本体の口部に対しねじ結合させるためのねじ部12を具備するキャップ本体13と、
・容器本体内の気体を容器外へ導くための逆止弁付き流路部材6と、
・キャップ本体13を貫くように逆止弁付き流路部材6を取り付けるための貫通孔15を
有している。
・容器本体の口部に対しねじ結合させるためのねじ部12を具備するキャップ本体13と、
・容器本体内の気体を容器外へ導くための逆止弁付き流路部材6と、
・キャップ本体13を貫くように逆止弁付き流路部材6を取り付けるための貫通孔15を
有している。
キャップ1bが具備する逆止弁付き流路部材6は、
・容器本体内の気体を強制的に吸い込む減圧ポンプを接続可能なポンプ接続部61と、
・容器本体内の気体を吸い込むための気体吸引部62を
有している。
・容器本体内の気体を強制的に吸い込む減圧ポンプを接続可能なポンプ接続部61と、
・容器本体内の気体を吸い込むための気体吸引部62を
有している。
ここでいう容器本体内の「気体」とは、容器内に注がれた飲料(液体)の上に残留している空気を意味する。この空気の一部または全部を逆止弁付き流路部材6を介して、容器を密閉している状態のキャップ1bの外部へ排出する。
また、逆止弁付き流路部材6は、
・容器内に残留している気体をキャップ本体13の外側へガイドするバルブステム64と、
・容器本体外へ排出された気体が容器内(キャップ内側)へ逆流することを防ぐための球状弁体66(逆止弁)と、
・球状弁体66(逆止弁)を閉方向、すなわち図面下向きに常時押し込んでいるバネ63と、
・球状弁体66(逆止弁)を具備するバルブステム64をキャップ本体に固定するためのリムナット67を
有している。
・容器内に残留している気体をキャップ本体13の外側へガイドするバルブステム64と、
・容器本体外へ排出された気体が容器内(キャップ内側)へ逆流することを防ぐための球状弁体66(逆止弁)と、
・球状弁体66(逆止弁)を閉方向、すなわち図面下向きに常時押し込んでいるバネ63と、
・球状弁体66(逆止弁)を具備するバルブステム64をキャップ本体に固定するためのリムナット67を
有している。
バルブステム64は、その上端に、容器本体内の気体を強制的に吸い込む減圧ポンプを接続可能なポンプ接続部61(開口部)を有している。バルブステム64上端のポンプ接続部61を介して気体の吸引を行うと、バネ63のバネ力に抗して球状弁体66(逆止弁)が弁座65から離れ(すなわち開弁し)、その結果、バルブステム64内の流路70,71を通って容器内の気体が排出される。
バルブステム64は、その下端に周囲に張り出した底部72を有しており、当該底部72とリムナット67との間でキャップ本体13を挟持している。リムナット67を確りと締め付けることで、逆止弁付き流路部材6がキャップ本体13に固定され、かつ、容器内への気体の逆流を防止することができる。
球状弁体66(逆止弁)は、容器本体内から気体を排出するときには、吸引に伴う負圧を受けてバネ63が弾性変形して弁座65から離れ(開弁し)、その結果、容器内の気体が流路70,71を通じて容器外へ排出される。
これ以外のとき、すなわち、容器内から気体を排出しないときには、球状弁体66(逆止弁)は、バネ63のバネ力によって弁座65に密着して閉弁状態を維持する。その結果、外気が容器本体内に流入することがない。
これ以外のとき、すなわち、容器内から気体を排出しないときには、球状弁体66(逆止弁)は、バネ63のバネ力によって弁座65に密着して閉弁状態を維持する。その結果、外気が容器本体内に流入することがない。
なお、リムナット67と、キャップ本体13の上面との間には、気体漏れを防止するためのシール部材(パッキン)を設けてもよい。同様に、張り出した底部72と、キャップ本体13の底面との間には、気体漏れを防止するためのシール部材(パッキン)を設けてもよい。
上記構成の逆止弁付き流路部材6は、気体吸引部42がキャップ本体13の内側に露出し、ポンプ接続部61がキャップ本体13の外側に露出するように設けられている。
(容器内の加圧に使う加圧装置/容器内の減圧に使う減圧装置)
スクリューキャップで密閉した容器内に強制的に気体を送り込んで、当該容器内を加圧する場合には、所定量の飲料を収容した状態の容器の口部に、図3に示す逆止弁付き流路部材4を具備するスクリューキャップ1aを取り付ける。
スクリューキャップで密閉した容器内に強制的に気体を送り込んで、当該容器内を加圧する場合には、所定量の飲料を収容した状態の容器の口部に、図3に示す逆止弁付き流路部材4を具備するスクリューキャップ1aを取り付ける。
そして、容器内に強制的に「外気(空気)」を送り込む場合には、図5(a)に示す様に、圧送ポンプP1と逆止弁Cを有する加圧装置を、耐圧ホースを介して、キャップのポンプ接続部に接続する。
このように、飲料を収容した容器内に高圧の外気を導入して容器内の気圧を上げることで、収容している飲料の劣化が抑制される。
このように、飲料を収容した容器内に高圧の外気を導入して容器内の気圧を上げることで、収容している飲料の劣化が抑制される。
また、容器内に強制的に「不活性ガスや炭酸ガスなどの予め定めた特定のガス」を送り込む場合には、図5(b)に示す様に、圧送ポンプP1と逆止弁Cを有する加圧装置の一方をガスボンベに接続し、他方を、耐圧ホースを介してキャップのポンプ接続部に接続する。
このように、飲料を収容した容器内に高圧のガスを導入して容器内の気圧を上げることで、収容している飲料の劣化が抑制される。
なお、図5(b)に示す様に、ガスボンベをキャップのポンプ接続部に接続する場合には、当該ガスボンベ自体を加圧装置として利用することもできる。
このように、飲料を収容した容器内に高圧のガスを導入して容器内の気圧を上げることで、収容している飲料の劣化が抑制される。
なお、図5(b)に示す様に、ガスボンベをキャップのポンプ接続部に接続する場合には、当該ガスボンベ自体を加圧装置として利用することもできる。
一方、スクリューキャップで密閉した容器内の気体を強制的に排出して、当該容器内を減圧する場合には、飲料を収容した状態の容器の口部に、図4に示す逆止弁付き流路部材6を具備するスクリューキャップ1bを取り付ける。
そして、図5(c)に示す様に、圧送ポンプPと逆止弁Cを有する減圧装置を、耐圧ホースを介して、キャップのポンプ接続部に接続する。
このように、飲料を収容した容器内を減圧して真空に近づけることで、収容している飲料の劣化が抑制される。
そして、図5(c)に示す様に、圧送ポンプPと逆止弁Cを有する減圧装置を、耐圧ホースを介して、キャップのポンプ接続部に接続する。
このように、飲料を収容した容器内を減圧して真空に近づけることで、収容している飲料の劣化が抑制される。
(本考案の応用例1)
次に、図3と図6に基づいて、飲食業における本考案の応用例(1)について説明する。例えば、飲食店などにて、ワインや日本酒などの酒類をテイクアウトする場合を想定する。
次に、図3と図6に基づいて、飲食業における本考案の応用例(1)について説明する。例えば、飲食店などにて、ワインや日本酒などの酒類をテイクアウトする場合を想定する。
このような場合、はじめにワインや日本酒などの酒類が入ったもとの容器を開栓する。
続いて、開栓したもとの容器に入っていた酒類の全量または一部を、一般的に入手可能な市販の別容器(例えばペットボトル)に移し替える。あるいは、飲み切れずに残った酒類を、もとの容器から別容器に移し替えてもよい。
そして、酒類を移し替えた別容器の口部に、図3に示す逆止弁付き流路部材4を具備するスクリューキャップ1a(加圧タイプのキャップ)を取り付ける。
次に、キャップのポンプ接続部に、図5(a)や図5(b)に示すような加圧ポンプP1を接続する。
そして、加圧ポンプを作動させて、別容器内へ気体を強制的に送り込んで、当該容器内を気体で加圧し、この加圧した飲料入り容器をテイクアウト商品として顧客に提供する。
続いて、開栓したもとの容器に入っていた酒類の全量または一部を、一般的に入手可能な市販の別容器(例えばペットボトル)に移し替える。あるいは、飲み切れずに残った酒類を、もとの容器から別容器に移し替えてもよい。
そして、酒類を移し替えた別容器の口部に、図3に示す逆止弁付き流路部材4を具備するスクリューキャップ1a(加圧タイプのキャップ)を取り付ける。
次に、キャップのポンプ接続部に、図5(a)や図5(b)に示すような加圧ポンプP1を接続する。
そして、加圧ポンプを作動させて、別容器内へ気体を強制的に送り込んで、当該容器内を気体で加圧し、この加圧した飲料入り容器をテイクアウト商品として顧客に提供する。
(本考案の応用例2)
次に、図3と図7に基づいて、飲食業における本考案の応用例(2)について説明する。例えば、飲食店などにて、ワインや日本酒などの酒類をテイクアウトする場合を想定する。
次に、図3と図7に基づいて、飲食業における本考案の応用例(2)について説明する。例えば、飲食店などにて、ワインや日本酒などの酒類をテイクアウトする場合を想定する。
このような場合、はじめにワインや日本酒などの酒類が入ったもとの容器を開栓する。
続いて、開栓した容器の口部に、図3に示す逆止弁付き流路部材4を具備するスクリューキャップ1a(加圧タイプのキャップ)を取り付ける。すなわち、もとのキャップから、本考案に係るキャップに付け替える。キャップを付ける容器は、もとの容器のままとする。
次に、キャップのポンプ接続部に、図5(a)や図5(b)に示すような加圧ポンプP1を接続する。
そして、加圧ポンプを作動させて、別容器内へ気体を強制的に送り込んで、当該容器内を気体で加圧し、この加圧した飲料入り容器をテイクアウト商品として顧客に提供する。
続いて、開栓した容器の口部に、図3に示す逆止弁付き流路部材4を具備するスクリューキャップ1a(加圧タイプのキャップ)を取り付ける。すなわち、もとのキャップから、本考案に係るキャップに付け替える。キャップを付ける容器は、もとの容器のままとする。
次に、キャップのポンプ接続部に、図5(a)や図5(b)に示すような加圧ポンプP1を接続する。
そして、加圧ポンプを作動させて、別容器内へ気体を強制的に送り込んで、当該容器内を気体で加圧し、この加圧した飲料入り容器をテイクアウト商品として顧客に提供する。
なお、上述した応用例1、応用例2では、容器内を加圧する場合について例示したが、図4に示す逆止弁付き流路部材6を具備するスクリューキャップ1b(減圧タイプのキャップ)を容器に取り付けて、当該容器内を減圧し、これをテイクアウト商品として顧客に提供してもよい。
1a スクリューキャップ(加圧タイプのキャップ)
1b スクリューキャップ(減圧タイプのキャップ)
3 容器本体
4 逆止弁付き流路部材(加圧タイプの流路部材)
6 逆止弁付き流路部材(減圧タイプの流路部材)
12 ねじ部
13 キャップ本体
15 貫通孔
41 ポンプ接続部
42 気体吐出部
43 プランジャー
44 バルブステム
45 袋ナット
46 虫ゴム(逆止弁)
47 リムナット
48 空気穴
51 流路
52 底部
61 ポンプ接続部
62 気体吸引部
63 バネ
64 バルブステム
65 弁座
66 球状弁体(逆止弁)
67 リムナット
70 流路
71 流路
72 底部
1b スクリューキャップ(減圧タイプのキャップ)
3 容器本体
4 逆止弁付き流路部材(加圧タイプの流路部材)
6 逆止弁付き流路部材(減圧タイプの流路部材)
12 ねじ部
13 キャップ本体
15 貫通孔
41 ポンプ接続部
42 気体吐出部
43 プランジャー
44 バルブステム
45 袋ナット
46 虫ゴム(逆止弁)
47 リムナット
48 空気穴
51 流路
52 底部
61 ポンプ接続部
62 気体吸引部
63 バネ
64 バルブステム
65 弁座
66 球状弁体(逆止弁)
67 リムナット
70 流路
71 流路
72 底部
Claims (6)
- 飲料容器用のねじ込み式のスクリューキャップであって、
容器本体の口部を塞ぐためのキャップ本体と、
前記キャップ本体で容器本体の口部を塞いだ状態で、容器本体内へ気体を送り込むための逆止弁付き流路部材と、
を有することを特徴とする飲料容器用キャップ。 - 前記逆止弁付き流路部材は、
容器本体内へ強制的に気体を送り込む加圧ポンプを接続可能なポンプ接続部と、
容器本体内へ向けて気体を吐出するための気体吐出部と、
容器本体内に送り込まれた気体が容器外へ漏れることを防ぐための逆止弁と、を有し、
前記気体吐出部がキャップ本体の内側に露出し、前記ポンプ接続部がキャップ本体の外側に露出するように設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の飲料容器用キャップ。 - 飲料用の容器本体と、
前記容器本体の口部に取り付ける請求項1又は2に記載のキャップと、
を有することを特徴とする飲料容器。 - 飲料容器用のねじ込み式のスクリューキャップであって、
容器本体の口部を塞ぐためのキャップ本体と、
前記キャップ本体で容器本体の口部を塞いだ状態で、容器本体内の気体を容器外へ導くための逆止弁付き流路部材と、
を有することを特徴とする飲料容器用キャップ。 - 前記逆止弁付き流路部材は、
容器本体内の気体を強制的に吸い込む減圧ポンプを接続可能なポンプ接続部と、
容器本体内の気体を吸い込むための気体吸引部と、
容器本体外へ排出された気体が容器内へ逆流することを防ぐための逆止弁と、を有し、
前記気体吸引部がキャップ本体の内側に露出し、前記ポンプ接続部がキャップ本体の外側に露出するように設けられる、ことを特徴とする請求項4に記載の飲料容器用キャップ。 - 飲料用の容器本体と、
前記容器本体の口部に取り付ける請求項4又は5に記載のキャップと、
を有することを特徴とする飲料容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021002302U JP3233665U (ja) | 2021-06-14 | 2021-06-14 | 飲料容器用キャップ、飲料容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021002302U JP3233665U (ja) | 2021-06-14 | 2021-06-14 | 飲料容器用キャップ、飲料容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3233665U true JP3233665U (ja) | 2021-08-26 |
Family
ID=77364398
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021002302U Active JP3233665U (ja) | 2021-06-14 | 2021-06-14 | 飲料容器用キャップ、飲料容器 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3233665U (ja) |
-
2021
- 2021-06-14 JP JP2021002302U patent/JP3233665U/ja active Active
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