JP3233487U - 板塀用パネル - Google Patents
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Abstract
【課題】板塀を設置する現場での作業をできるだけ軽減し、設置手順も簡単で、且つ作業員が単独でも板塀を組み立てることができる板塀用パネルを提供する。【解決手段】板塀用パネル1は、四角筒形状を有して上下方向に伸長する補強材2と、補強材2の一面に直交する方向で予めビス3aを用いて取り付けられ、且つ上下方向に互いに所定間隔を有して並設される複数枚の板材3と、を備える。この板塀用パネル1を用いることで、板塀を設置する現場での作業をできるだけ軽減し、設置手順も簡単で、且つ作業員が単独で板塀を組み立てることができる。【選択図】図5
Description
本考案は、一般住宅などの板塀を組み立てる際に用いる板塀用パネルに関する。
従来より、家や敷地などにおいて、区画、目隠しや侵入防止などの目的で塀が設けられており、ブロック塀や、木材を用いた板塀、レンガを用いたレンガ塀などが広く一般的に用いられている。ブロック塀は、重量感があるが殺風景となり、また、地震などの際に倒壊する虞がある。木材による板塀は、木目に味が出たり風合いを感じやすい外観となる一方、耐久性が弱く、腐朽、害虫被害や日焼けなどの問題がある。
近年においては、例えば、ポリエチレン樹脂に木粉を混合して表面を高密度ポリエチレン樹脂でコーティングした複層合成木材とすることで、天然木のような風合いと共に、高耐候性及び高強度を実現した板塀用材が販売されている(例えば、非特許文献1参照)。
また、樹脂素材の欠点である気温による伸縮や経年劣化を緩和する目的で、芯材として充分な強度を有する金属材(例えばアルミ材)を用いて、気温によって伸縮することを防止した板塀用材も販売されている(例えば、非特許文献1参照)。さらに、災害に強く、設置時に高度な技術を必要としない化粧板をコンクリートで結合させた板塀も開示されている(例えば、特許文献1参照)。
"PLAD(登録商標)(グローベン株式会社)"[令和3年4月22日検索]、インターネット<URL:http://www.globen.co.jp/product/garden/plad.html>
しかしながら、上述のような板塀用材を用いて板塀を設置する際には、一枚一枚の板塀用材を、対応する支柱の位置にあてがいつつビス固定したり、キャップなどの多くの部品を取り付ける必要があり、現場で相当の作業数、複数の作業員を要する。また、例えば板塀用材に支柱などへの固定用のビスを挿すには、専用の穴開け治具を用いて、正確な位置にビスを打ち込む作業が必要となり、作業が煩雑である。
さらに、実際の作業現場においては、ビス用穴を開けた後には大量のゴミが発生して、このゴミが散らばることも問題視されている。
本考案は、上記課題に鑑みてなされたものであり、板塀を設置する現場での作業をできるだけ軽減し、設置手順も簡単で、且つ作業員が単独でも板塀を組み立てることができる板塀用パネルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本考案は、板塀に用いる板塀用パネルであって、四角筒形状を有して上下方向に伸長する補強材と、前記補強材の一面に直交する方向で予めビスを用いて取り付けられ、且つ上下方向に互いに所定間隔を有して並設される複数枚の板材と、を備えることを特徴とするものである。
この板塀用パネルにおいて、前記補強材の下端は、最も下側に取り付けられた前記板材の底辺と同じ高さとなり、前記補強材の上端は、最も上側に取り付けらえた前記板材の上辺より上方に突出することが好ましい。
この板塀用パネルにおいて、前記板塀用パネルは、さらに、上下方向に沿って前記補強材を連結するため、前記補強材の開口に着脱可能に挿入されるジョイント部材を有し、当該ジョイント部材は、前記補強材の開口に嵌合する大きさを有した四角筒形状の本体部と、前記本体部の側面に沿って形成されて前記補強材の水平断面と略同一形状を有する凸部と、を備えることが好ましい。
この板塀用パネルにおいて、前記板塀用パネルは、さらに、前記補強材の下端が載置可能な載置面を有して、地面から立設される支柱を備えることが好ましい。
この板塀用パネルにおいて、前記板塀用パネルは、さらに、前記支柱に固定する際に、前記ビスを取り外した箇所に挿し込まれ且つ当該ビスよりサイズの長い支柱固定用ビスを備えることが好ましい。
この板塀用パネルにおいて、前記載置面は、前記支柱に形成される段差部、又は前記支柱に取り付けられた専用金具であることが好ましい。
本考案に係る板塀用パネルは、四角筒形状を有して上下方向に伸長する補強材と、補強材の一面に直交する方向で予めビスを用いて取り付けられ、且つ上下方向に互いに所定間隔を有して並設される複数枚の板材と、を備える。この構成により、本考案の板塀用パネルは、板塀を設置する現場での作業をできるだけ軽減し、設置手順も簡単で、且つ作業員が単独でも板塀を組み立てることができる。
(実施の形態)
本考案の実施の形態に係る板塀用パネルについて図面を参照して説明する。最初に、本実施の形態に係る板塀用パネルの構造に関して図1乃至図3を参照しながら説明する。この板塀用パネル1は、地面などから立設された支柱前面に固定されることで、連続する板塀(板フェンス)となる。なお、板塀は、家や敷地などにおいて、他との境界に設置する囲いであって、区画、目隠し、侵入防止の目的で設けられる。
本考案の実施の形態に係る板塀用パネルについて図面を参照して説明する。最初に、本実施の形態に係る板塀用パネルの構造に関して図1乃至図3を参照しながら説明する。この板塀用パネル1は、地面などから立設された支柱前面に固定されることで、連続する板塀(板フェンス)となる。なお、板塀は、家や敷地などにおいて、他との境界に設置する囲いであって、区画、目隠し、侵入防止の目的で設けられる。
板塀用パネル1は、図1及び図2に示すように、補強材2及び複数枚の板材3を備える。補強材2は、四角筒形状(多角筒形状であれば良い)を有して上下方向に伸長しており、例えばアルミニウムなどの金属材で構成される。
板材3は、補強材2の一面に直交する方向に沿って予めビス3a(小ネジ)などを用いて取り付けられ、且つ上下方向に互いに所定間隔を有して並設される。本実施の形態においては、板材3の長手方向略中央部に、補強材2の一面がビスを用いて取り付けられる。図1においては、板材3は例えばH150mm,W1990mm、D13mm程度の大きさを有し、互いに10mmの隙間間隔を有して複数枚が並設されている。
板塀用パネル1の補強材2の下端は、最も下側に取り付けられた板材3の底辺と同じ高さとなり、一方、補強材2の上端は、最も上側に取り付けらえた板材3の上辺より上方に突出(本実施の形態では10mm上方に突出)する。
板材3は、表面材としてポリエチレン樹脂に木粉を混合したものを使用し、天然木目フェンスのような外観を実現する。板材3に芯材を使用しない場合には、伸縮を考慮して板材3の突合せ部分に隙間を開けて連結カバー用板材で隠すなどの処置が必要となる。なお、板材3の芯材には充分な強度を有したアルミ材(金属材)を採用し、樹脂素材の欠点である気温による伸縮や経年劣化を緩和しても良い。また、板材3の内部に長手方向に沿った芯材を内部に有することで、強度が増すだけではなく、気温による伸縮がほとんどなくなり、長期間に亘って素材の安定性を保持できる。
板塀用パネル1のサイズは、様々に調整が可能であり、板材3が5枚仕様の場合には例えばW1990mm、H800mm、D13mm、板材3が3枚仕様の場合には例えばW1990mm H480mm、D13mmである。例えば、3枚仕様の板塀用パネル1を上下3段に連結することでH1440mmの板塀を施工できる。また、H800mmを1段とH480mmを2段で1760mm、H800mmを1段とH480mmを2段でH2240mmと、H2200mm程度、H1800mm程度やH1500mm程度が板塀用パネル1の組み合わせを変えるだけで設置可能となる。
板塀用パネル1は、図3に示すように、施工作業を容易化するための付属品として、上下方向に沿って補強材2を連結するため、補強材2の開口2aに着脱可能に挿入されるジョイント部材4を有する。このジョイント部材4は、補強材2の開口2aに嵌合する大きさを有した四角筒形状の本体部4aと、本体部4aの側面に沿って形成されて補強材2の水平断面と略同一形状を有する凸部4bと、を備える。本実施の形態において、凸部4bは、本体部4a高さ方向中央部に形成されて、補強材2の開口2aの上縁部において係止される。
次に、板塀用パネル1の設置工程に関して図4乃至図11を参照しながら説明する。ここでは、板材3が5枚仕様の板塀用パネル1を1セット、板材3が3枚仕様の板塀用パネル1を2セット上下方向に連結して、これらを左右方向に2セット連結することで、H1760mm、W4000mmの板塀を設置する工程に関して説明する。
最初に、図4及び図5に示すように、所定間隔(本図では約1000mm間隔)で地面GLより立設されている支柱5に対して、下側の板塀用パネル1を取り付ける作業を行う。ここでは図4(a)に示すように、支柱5は2種類が交互に設置され、支柱5Aは60mm角スチール柱である。一方、支柱5Bは、根元にある60mm角スチール柱の途中から60mm×30mmのスチール柱のみが上方に伸長することで、補強材2の下端が載置可能な載置面51が形成される。
実際の作業においては、図6に示すように、支柱5Bは段差部52を有して、板材3が5枚仕様の板塀用パネル1を構成する補強材2の下端が、この段差部52に形成された載置面51に載置される。そして、作業者は、図6(b)及び(c)に示すように、板塀用パネル1を支柱5Bの載置面51に載置した状態において、板塀用パネル1に予め取り付けられたビス3aを2本程度を取り外して、代わりに、よりサイズの長い支柱固定用ビス53を、このビス3aを取り外した箇所に挿し込む。このことで、板塀用パネル1を支柱5Aに確実に固定する。例えば、予め取り付けられている通常のビス3aは、頭部10mm(ネジ部4×19mm)であり、支柱固定用ビス53の頭部は12.2mm(ネジ部5×50mm)である。通常この支柱固定用ビス53は一の板塀用パネル1に対して2本固定することで、板塀用パネル1を支柱5Bに強固に固定できる。また、板塀用パネル1を支柱5Bに固定する支柱固定用ビス53はビス3aより少し頭部が大きい方が好ましい。
次に、上側となる板材3が3枚仕様の板塀用パネル1を下側の板塀用パネル1の上側に連結するが、この際、図7に示すように、下側の板塀用パネル1を構成する補強材2の開口2aにジョイント部材4を挿入する。ここで、ジョイント部材4は、例えば補強材2の30×60mmの内径にフィットするサイズの大きさのものを使用し、ゴムハンマーなどで叩いて嵌合させる。
具体的には、図7に示すように、ジョイント部材4の本体部4aの一方側は開口2aに嵌合され、凸部4bは補強材2の開口2aの上縁部に係止される。そして、上側の板塀用パネル1の補強材2の下側開口を、ジョイント部材4の本体部4aの他方側に嵌合する。これによって、上側の板塀用パネル1が仮固定されて落下することがなくなる。そして、図8に示すように、上記図6と同様に、上側の板塀用パネル1のビス3aから2本程度を抜いて、代わりに、より長い支柱固定用ビス53を2本程度挿し込むことで、上側の板塀用パネル1を支柱5Bに確実に固定できる。なお、本実施の形態においては、同じ作業により板材3が3枚仕様の板塀用パネル1をもう一段上側に連結する。
次に、図9に示すように、板塀用パネル1の間に立設されている支柱5Aに対して連結カバー用板材6をビス固定する。なお、本実施の形態においては、図9に示すように、左右方向に隣接する板塀用パネル1間には10mm程度の隙間を設ける。これは、板材3の気温による伸縮を考慮しているためであり、板材3の突合せ部分に隙間を開けて連結カバー用板材6で隠す処置が必要となる。
図9は、連結カバー用板材6を取り付ける手順を示し、図9(a)に示すように、最初に板材3間の上下方向での所定の隙間間隔(本図では10mm)を保つべく、10mm間隔となるスペーサ7を板材3間に挿入する。なお、スペーサ7は直方体形状の部材であって、連結カバー用ビス6aの取り付け時に板材3間の隙間の位置出しに使用される。次に、図9(b)に示すように、表面側に連結カバー用板材6をあてがい、スペーサ7に相当する位置に連結カバー用ビス6aを打ち込むことで、連結カバー用板材6をスペーサ7を介して支柱5Aに確実に固定できる。
そして、最後に、60mm角キャップを60mm×60mmの支柱5Aと、30mm×60mmの補強材2及び30mm×60mmの支柱5Bとの天面に嵌め合わせて作業が完成する。このように、板塀用パネル1の板材3に予め取付られたビス3aを、よりサイズの長い支柱固定用ビス53に代えて支柱5Bに打ち込むことで、非常に簡単に板塀用パネル1を設置できる。実際に行った設置工程では、作業を単独で行った場合でも約15〜20分で設置完了した。
以上のように、本実施の形態に係る板塀用パネル1は、四角筒形状を有して上下方向に伸長する補強材2と、補強材2の一面に直交する方向で予めビス3aを用いて取り付けられ、且つ上下方向に互いに所定間隔を有して並設される複数枚の板材3と、を備える。また、板塀用パネル1は、さらに、支柱5Bに固定する際に、ビス3aを取り外した箇所に挿し込まれ且つビス3aよりサイズの長い支柱固定用ビス53を備える。この板塀用パネル1を用いることで、板塀を設置する現場での作業をできるだけ軽減し、設置手順も簡単で、且つ作業員が単独で板塀を組み立てることができる。
すなわち、板塀用パネル1の補強材2の下端を支柱Bの載置面51に載置し、その後に、予め取り付けられたビス3aを2本程度取り外し、この取り外した箇所に支柱固定用ビス53を挿し込むだけで固定できるので、施工が非常に簡単となる。また、作業が非常に楽にもかかわらず、完成時の外観が、従来1枚1枚を支柱に取り付ける場合と同じとなる。さらに、連結カバー用板材6を取り付ける際においてスペーサ7が柔らかく作業性が良い。
なお、本考案は、上記実施の形態の構成に限られず、考案の趣旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、板塀用パネル1の補強材2の下端を載置する面は、支柱に取り付けられた専用金具(例えばZ金具)であっても良い。この専用金具は、支柱の色と合わせて例えばブロンズ色として、専用金具を支柱に固定するためのビスもブロンズ色とすることで、外観の美しい仕上がりに専用金具が邪魔をすることが無くなる。さらに、板塀用パネル1のサイズは上記に限定されるものではなく、ユーザ用途に応じて適宜調整可能であることは言うまでもない。
1 板塀用パネル
2 補強材
2a 開口
3 板材
3a ビス
4 ジョイント部材
4a 本体部
4b 凸部
5A 支柱
5B 支柱
51 載置面
52 段差部
53 支柱固定用ビス
6 連結カバー用板材
6a 連結カバー用ビス
7 スペーサ
2 補強材
2a 開口
3 板材
3a ビス
4 ジョイント部材
4a 本体部
4b 凸部
5A 支柱
5B 支柱
51 載置面
52 段差部
53 支柱固定用ビス
6 連結カバー用板材
6a 連結カバー用ビス
7 スペーサ
Claims (6)
- 板塀に用いる板塀用パネルであって、
四角筒形状を有して上下方向に伸長する補強材と、
前記補強材の一面に直交する方向で予めビスを用いて取り付けられ、且つ上下方向に互いに所定間隔を有して並設される複数枚の板材と、を備える、ことを特徴とする板塀用パネル。 - 前記補強材の下端は、最も下側に取り付けられた前記板材の底辺と同じ高さとなり、
前記補強材の上端は、最も上側に取り付けらえた前記板材の上辺より上方に突出する、ことを特徴とする請求項1記載の板塀用パネル。 - 前記板塀用パネルは、さらに、上下方向に沿って前記補強材を連結するため、前記補強材の開口に着脱可能に挿入されるジョイント部材を有し、
当該ジョイント部材は、前記補強材の開口に嵌合する大きさを有した四角筒形状の本体部と、前記本体部の側面に沿って形成されて前記補強材の水平断面と略同一形状を有する凸部と、を備える、ことを特徴とする請求項1又は2記載の板塀用パネル。 - 前記板塀用パネルは、さらに、
前記補強材の下端が載置可能な載置面を有して、地面から立設される支柱を備える、ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の板塀用パネル。 - 前記板塀用パネルは、さらに、
前記支柱に固定する際に、前記ビスを取り外した箇所に挿し込まれ且つ当該ビスよりサイズの長い支柱固定用ビスを備える、ことを特徴とする請求項4記載の板塀用パネル。 - 前記載置面は、前記支柱に形成される段差部、又は前記支柱に取り付けられた専用金具である、ことを特徴とする請求項4記載の板塀用パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021002113U JP3233487U (ja) | 2021-06-03 | 2021-06-03 | 板塀用パネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021002113U JP3233487U (ja) | 2021-06-03 | 2021-06-03 | 板塀用パネル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3233487U true JP3233487U (ja) | 2021-08-12 |
Family
ID=77172588
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021002113U Active JP3233487U (ja) | 2021-06-03 | 2021-06-03 | 板塀用パネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3233487U (ja) |
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2021
- 2021-06-03 JP JP2021002113U patent/JP3233487U/ja active Active
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