JP3233408U - 組立家具およびフレームセット - Google Patents
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Abstract
【課題】単純な構造で、組立が容易である、優れたデザイン、サイズのバリエーションが豊富である、といった要求性能のすべてを満足する組立家具を提供する。【解決手段】枠ユニット1、連結ユニット2、板ユニットを含み、枠ユニットは、角柱材100が形成する、同一平面上の1以上の升目からなり、連結ユニットは、断面がL字形をなす長尺板材からなり、板ユニットは、平板状部材からなり、連結ユニットを、枠ユニットと板ユニットの両方に連結固定することができる、組立家具。および枠ユニット、連結ユニットを含む、フレームセット。【選択図】図7
Description
本考案は組立家具に関する。本考案の組立家具は、家庭、店舗、オフィスなどで、DIY仕様の組立家具として用いられる。また本考案は、既存の板材や家具に適応できるフレームセットに関する。
現在の家具市場において組立家具、すなわち家具のパーツが組み合わされたもので購入後に組み立てを要する家具製品は、比較的低価格であることと、パーツの組み合わせによってサイズ変更が容易である点が、評価されている。特に、購入者が家庭で組み立てることを想定したDIY仕様の組立家具は、一般家庭への搬入が容易で、作る楽しみを体験できるため、消費者の人気が高い。
このような組立家具には、構造が単純で組立が容易であること、様々なサイズやデザインを実現できること、家具として十分な強度を有することなどが、求められている。そこで、これまでに様々な構成材(ユニット)を用いた組立家具が提案されている。
例えば特許文献1に記載された組立家具は、球状部材と棒状部材とからなり、上記球状部材には上記棒状部材を挿入して連結するための孔が形成されている。この組立家具は球と棒とからなる枠組みが独特の美観を有する点で優れる。しかし、この組立家具の場合、球状部材と棒状部材との連結状態によっては強度が不足する場合がある。
例えば特許文献2に記載された組立家具は、ダンボールシートからなるパーツを接合したものである。この組立家具は、パーツが軽量で薄型であるために一般家庭で利用し易い点、様々なサイズの家具に加工できる点で、優れる。しかし、この組立家具の場合、収納物が外から見えない、使用者がダンボールシートの壁に囲まれるため圧迫感がある、デザインに変化をつけ難い、といった問題がある。
例えば特許文献3に記載された組立家具は、パイプを三次元的に組み合わせた枠体に棚板を設置したものである。この組立家具は、特別な工具を必要とせず組立が容易であることで、優れる。しかしこの組立家具の場合、パイプのジョイント部分の強度が不足する可能性があり、店舗やオフィスで用いられる大型家具や、重量物の積載には、適していない。
このように、単純な構造、組立が容易である、優れたデザイン、サイズのバリエーションが豊富である、といった要求性能のすべてを満足する組立家具は、未だ見出されていない。
そこで本考案者は、これらの要求性能のすべてを満足する組立家具を求めて努力した。その結果、組立家具の骨格を、升目が連続する枠体と小型の支持材で位置決めすることによって、理想的な組立家具を実現した。すなわち本考案は以下のものである。
(考案1)枠ユニット(1)、連結ユニット(2)、板ユニット(3)を含む、組立家具であって、
枠ユニット(1)が、
幅方向の断面が長方形状または正方形状をなす角柱材(100)が形成する、同一平面上の1以上の升目からなり、
連結ユニット(2)が、
幅方向の断面がL字形をなす長尺板材(200)からなり、
板ユニット(3)が、平板状部材(300)からなり、
連結ユニット(2)を、枠ユニット(1)と板ユニット(3)の両方に連結固定することができる、
組立家具。
(考案2)
枠ユニット(1)が、
幅方向の断面が長方形状または正方形状をなす管材(110)及び/又は角材(120)が形成する、同一平面上の1以上の升目からなり、さらに、孔(10)を有し、
連結ユニット(2)が、
90度の角度をなして長手方向の中心線(230)から延長する2つの区画(201,202)を有し、幅方向の断面がL字形をなす長尺板材(200)からなり、
区画(201)に孔(210)が配置され、
区画(202)に孔(220)が配置され、
孔(10)と孔(210)とを重ねて枠ユニット(1)と連結ユニット(2)とを連結固定することができ、
板ユニット(3)と孔(220)とを重ねてユニット(3)と連結ユニット(2)とを連結固定することができる、
考案1の組立家具。
(考案3)
さらに固定具(4)を含み、
固定具(4)によって、連結ユニット(2)を、枠ユニット(1)と板ユニット(3)の両方に連結固定することができる、
考案1の組立家具。
(考案4)
さらにネジ及び/又は釘を含む固定具(4)を含み、
固定具(4)によって、連結ユニット(2)を、枠ユニット(1)と板ユニット(3)の両方に連結固定することができ、
枠ユニット(1)と連結ユニット(2)が金属製であり、
板ユニット(3)が非金属製である、考案1の組立家具。
(考案5)
DIY仕様である、考案1の組立家具。
(考案6)
枠ユニット(1)、連結ユニット(2)を含む、フレームセットであって、
枠ユニット(1)が、
幅方向の断面が長方形状または正方形状をなす管材(110)及び/又は角材(120)が形成する、同一平面上の1以上の升目からなり、さらに、孔(10)を有し、
連結ユニット(2)が、
90度の角度をなして長手方向の中心線(230)から延長する2つの区画(201,202)を有し、幅方向の断面がL字形をなす長尺板材(200)からなり、
区画(201)に孔(210)が配置され、
区画(202)に孔(220)が配置され、
孔(10)と孔(210)とを重ねて枠ユニット(1)と連結ユニット(2)とを連結固定することができる、
フレームセット。
(考案7)
さらに固定具(4)を含み、
固定具(4)によって、連結ユニット(2)を、枠ユニット(1)と枠ユニット(1)以外の他の構造材料の両方に連結固定することができる、
考案6に記載のフレームセット。
(考案8)
DIY仕様である、考案6に記載のフレームセット。
枠ユニット(1)が、
幅方向の断面が長方形状または正方形状をなす角柱材(100)が形成する、同一平面上の1以上の升目からなり、
連結ユニット(2)が、
幅方向の断面がL字形をなす長尺板材(200)からなり、
板ユニット(3)が、平板状部材(300)からなり、
連結ユニット(2)を、枠ユニット(1)と板ユニット(3)の両方に連結固定することができる、
組立家具。
(考案2)
枠ユニット(1)が、
幅方向の断面が長方形状または正方形状をなす管材(110)及び/又は角材(120)が形成する、同一平面上の1以上の升目からなり、さらに、孔(10)を有し、
連結ユニット(2)が、
90度の角度をなして長手方向の中心線(230)から延長する2つの区画(201,202)を有し、幅方向の断面がL字形をなす長尺板材(200)からなり、
区画(201)に孔(210)が配置され、
区画(202)に孔(220)が配置され、
孔(10)と孔(210)とを重ねて枠ユニット(1)と連結ユニット(2)とを連結固定することができ、
板ユニット(3)と孔(220)とを重ねてユニット(3)と連結ユニット(2)とを連結固定することができる、
考案1の組立家具。
(考案3)
さらに固定具(4)を含み、
固定具(4)によって、連結ユニット(2)を、枠ユニット(1)と板ユニット(3)の両方に連結固定することができる、
考案1の組立家具。
(考案4)
さらにネジ及び/又は釘を含む固定具(4)を含み、
固定具(4)によって、連結ユニット(2)を、枠ユニット(1)と板ユニット(3)の両方に連結固定することができ、
枠ユニット(1)と連結ユニット(2)が金属製であり、
板ユニット(3)が非金属製である、考案1の組立家具。
(考案5)
DIY仕様である、考案1の組立家具。
(考案6)
枠ユニット(1)、連結ユニット(2)を含む、フレームセットであって、
枠ユニット(1)が、
幅方向の断面が長方形状または正方形状をなす管材(110)及び/又は角材(120)が形成する、同一平面上の1以上の升目からなり、さらに、孔(10)を有し、
連結ユニット(2)が、
90度の角度をなして長手方向の中心線(230)から延長する2つの区画(201,202)を有し、幅方向の断面がL字形をなす長尺板材(200)からなり、
区画(201)に孔(210)が配置され、
区画(202)に孔(220)が配置され、
孔(10)と孔(210)とを重ねて枠ユニット(1)と連結ユニット(2)とを連結固定することができる、
フレームセット。
(考案7)
さらに固定具(4)を含み、
固定具(4)によって、連結ユニット(2)を、枠ユニット(1)と枠ユニット(1)以外の他の構造材料の両方に連結固定することができる、
考案6に記載のフレームセット。
(考案8)
DIY仕様である、考案6に記載のフレームセット。
本考案の組立家具は、部品点数が少ないにも関わらず強度に優れ、デザイン性が良好で様々なサイズに対応でき、組立が容易である。
[組立家具] 本考案の組立家具は、例えば本棚、ディスプレー台、テレビ台などの家具のパーツを組み合わせたものである。本考案の組立家具に含まれるパーツを組み立てて、様々な家具製品を完成することができる。
本考案の組立家具は、枠ユニット(1)、連結ユニット(2)、板ユニット(3)を含む。以下、図面を参照しながら各ユニットについて詳述する。なお、図面は考案品の全体又は一部の構造を理解するための参考図であって、図面に示す形状や寸法は、実際のものとは異なり、細部は誇張あるいは省略されている。
[枠ユニット(1)] 本考案の枠ユニット(1)は、幅方向の断面が長方形状または正方形状をなす角柱材(100)からなる。典型的には上記断面は長方形状をなす。上記角柱材(100)の材質は、組立家具の大きさや用途に応じた強度が発現する限り制限されない。
本考案の組立家具を、家庭、オフィス、店舗のいずれでも使用できる棚として仕様する場合には、鉄製或いは鉄合金製、ステンレス製、アルミニウム或いはアルミニウム合金製などの、金属製の角柱材(100)が好ましい。
上記角柱材(100)の材料として強化プラスチックやエンジニアプラスチックなどの強度に優れるプラスチックや、プラスチックと木質材料との複合材も使用することができる。また異なる材質からなる2種類以上の角柱材(100)を組み合わせて枠ユニット(1)を形成してもよい。
上記角柱材(100)の断面形状は、幾何学上の長方形または正方形、すなわち、4つの頂点と2組の平行に向かい合う2辺が形成する四角形であってもよく、上記長方形または正方形の角がいわゆる「丸まった」形であってもよい。この意味で、本考案では上記角柱材(100)の幅方向の断面形状を「長方形状」あるいは「正方形状」と表現する。金属やプラスチック、木質材料、或いはプラスチックと木質材料との複合材を管状に成形する場合、実際には、断面の角を幾何学上の頂点の状態になるように加工することは難しく、わずかに屈曲する場合が多い。また実際には、複数個の角柱材(100)を連結して枠ユニット(1)を製造する。したがって、本考案では、枠ユニット(1)を形成する角柱材(100)のすべての幅方向の断面が長方形状または正方形状をなす必要はなく、一部以上が長方形状または正方形状をなしていればよい。本考案では、好ましくは、少なくとも後述の孔(10)が形成された部分で、幅方向の断面が長方形状または正方形状をなす。複数の角柱材(100)を連結する方法は、角柱材(100)の材料に適した方法であれば、制限されない。
枠ユニット(1)を構成する角柱材(100)の少なくとも一部が中空であってもよい。中空の角柱材(以下、「管材」と言う)(110)は、枠ユニット(1)の軽量化にとって有利である。軽量の管材(110)は金属製の枠ユニット(1)に好適である。
上記管材(110)の壁の厚みは、組立家具の大きさや用途に応じた強度が発現し運搬や組立に支障がない限り、制限されない。壁厚は上記管材(の材料強度に応じて適宜設定されるが、一般的には0.5mm以上、好ましくは1mm以上10mm以下、さらに好ましくは1mm以上5mm以下である。壁厚が小さすぎると枠ユニット(1)の強度が不足する。壁厚が大きすぎると枠ユニット(1)の重量が増えて搬送や組立に不利となる。
枠ユニット(1)を構成する角柱材(100)は、中空部を有さないいわゆる角材(120)であってもよい。角材(120)の材質は、管材(110)と同様に、組立家具の大きさや用途に応じた強度が発現し運搬や組立に支障がない限り、制限されない。木製の角材(120)は、本考案の組立家具の出来上がり品に木材の風合いを与えることができる点で好ましい。小型の角材(120)を連結して枠ユニット(1)を構成することができる。角材(120)の太さは、組立家具の大きさや用途に応じた強度が発現し運搬や組立に支障がない限り、制限されない。
管材(110)と角材(120)を組み合わせて枠ユニット(1)を構成することもできる。角柱材(100)における管材(110)と角材(120)の配置や配分は、組立家具の強度、デザイン性、コストなどに相応して決定される。
枠ユニット(1)の表面には、一般的には、孔(10)が配置されている。角柱材(100)が管材(110)の場合、孔(10)は管材(110)の壁面の一つを貫通する。角柱材(100)が角材(120)の場合、孔(10)は角材(120)の表面から中心部に向かって開けられた孔である。孔(10)の位置、形状、大きさは、角柱材(100)の材質と後述の連結ユニット(2)との関係で、適宜選択される。また枠ユニット(1)の表面には、錆止め、つや消し、光沢化、滑り止め、装飾などのために塗装や印刷を施すことができる。
図1に、本考案の枠ユニット(1)の一部を示す。図1(a)は、角柱材(100)からなる枠ユニット(1)の一部分を示す。実際には枠ユニット(1)は複数の角柱材(100)が連結したものであって、連結部を視認できるが、図1(a)では省略している。縦方向の角柱材(101)と横方向の角柱材(102)とが直交する。
図1(b)、図1(c)に、角柱材(100)の幅方向の断面を拡大して示す。この断面は長方形状である。外周と内周の形状は誇張されている図1(b)は管材(110)の断面を示す。図1(c)は角材(120)の断面を示す。
図2(a)に、本考案の枠ユニット(1)の別の一部を示す。横方向の角柱材(102)の2箇所に、孔(10)が配置されている。図2(b)は、管材(110)の孔(10)を通る断面を示す。図2(c)は、角材(120)の孔(10)を通る断面を示す。
上記角柱材(100)は梯子状に屈曲し延長しており、全体では同一平面上に並ぶ1以上の升目を形成している。升目は、純粋な「升」の意味での正方形であってもよく、長方形であってもよい。1つの枠ユニット(1)における上記升目の大きさと繰り返し数とで、枠ユニット(1)のサイズが決定される。上記升目の大きさ(向かい合う角柱材(100)の内法間隔)は、枠ユニット(1)の強度やサイズに応じて適宜決定されるが、一般的には50mm以上500mm以下、好ましくは100mm以上400mm以下である。1つの枠ユニット(1)における上記升目の繰り返し数も、枠ユニット(1)の強度やサイズに応じて適宜決定されるが、一般的には1個以上10個以下の上記升目が1列に連なる。
図3に、本考案の枠ユニット(1)の例を示す。枠ユニット(1)の幅(設置した場合の奥行)は200mm(矢印L1の長さ)と350mm(矢印L2の長さ)の2通りである。枠ユニット(1)の長さ(設置した場合の高さ)は、最短で200mm(矢印H1の長さ)、最長(矢印H2の長さ)で2350mmである。
枠ユニット(111)は狭幅(設置した場合の奥行がL1)の枠ユニット(11)の中で、最も短い(設置した場合に最も低い)。
枠ユニット(112)は狭幅(設置した場合の奥行がL1)の枠ユニット(11)の中で、最も長い(設置した場合に最も高い)。
枠ユニット(121)は広幅(設置した場合の奥行がL2)の枠ユニット(12)の中で、最も短い(設置した場合に最も低い)。
枠ユニット(122)は広幅(設置した場合の奥行がL2)の枠ユニット(12)の中で、最も長い(設置した場合に最も高い)。
枠ユニット(112)は狭幅(設置した場合の奥行がL1)の枠ユニット(11)の中で、最も長い(設置した場合に最も高い)。
枠ユニット(121)は広幅(設置した場合の奥行がL2)の枠ユニット(12)の中で、最も短い(設置した場合に最も低い)。
枠ユニット(122)は広幅(設置した場合の奥行がL2)の枠ユニット(12)の中で、最も長い(設置した場合に最も高い)。
消費者は、例えば図3に示すような、様々な枠ユニット(1)から好みの製品を選ぶことができる。
[連結ユニット(2),固定具(4)] 本考案の連結ユニット(2)は、幅方向の断面がL字形をなす長尺板材(200)からなる。枠ユニット(1)として用いられる材料を連結ユニット(2)としても用いることができる。本考案では、枠ユニット(1)と連結ユニット(2)を同じ材質とすることができる。連結ユニット(2)にも、錆止め、つや消し、光沢化、滑り止め、装飾などのために塗装や印刷を施すことができる。
長尺板材(200)は、好ましくは、厚みが均一な板材からなる。長尺部材(200)の厚みは、一般的には、0.5mm以上20mm以下、好ましくは1mm以上10mm以下、さらに好ましくは2mm以上5mm以下である。組立家具の完成後に目立たないようにするためには、薄く強度の高い金属製或いは金属合金からなる長尺板材(200)が好ましい。
連結ユニット(2)は長尺板材(200)からなる。長尺板材(200)の長手方向の中心線(230)は、長尺板材(200)の幅方向の折曲の軸線に当たる。中心線(230)によって、長尺板材(200)は2つの区画(201,202)に分けられる。区画(201)と区画(202)は90度の角度をなして中心線(230)から延長している。したがって連結ユニットを幅方向で切った断面の形状はL字形である。区画(201)の幅と区画(202)の幅は同じであっても、異なっていてもよい。連結ユニット(2)の長さ方向のサイズ、区画(201,202)のサイズは、枠ユニット(1)のサイズに相応して決定される。
長尺板材(200)には、一般的には孔(20)が配置されている。孔(20)は、孔(210)と孔(220)とからなる。孔(210)と孔(220)の大きさと形状、数は、同じであっても異なってもよい。
孔(210)は区画(201)に配置され、枠ユニット(1)に配置された孔(10)に重なることができる。重なった孔(210)と孔(10)にネジ及び/又は釘などの固定具(4)を貫入させて、枠ユニット(1)の角柱材(100)の外壁面の一つに連結ユニット(2)の一方の区画(201)を密着させると、枠ユニット(1)に連結ユニット(2)が連結固定する。孔(210)の位置と大きさは、孔(10)の位置と大きさに応じて決定される。
固定具(4)は、本考案の組立家具に含まれていてよい。本考案の組立家具をDIY仕様の製品とする場合は、枠ユニット(1)、連結ユニット(2),後述の板ユニット(3),固定具(4)に加え、簡単な工具も製品に含めることが好ましい。この場合、購入者はパーツや工具を新たに入手することなく、簡単に本考案の組立家具から好みの家具を完成させることができる。
孔(220)は区画(202)に配置され、後述の板ユニット(3)に重なることができる。ネジ及び/又は釘などの固定具を孔(220)から板ユニット(3)に貫入させて、板ユニット(3)の1面に連結ユニット(2)の他方の区画(220)を密着させると、板ユニット(3)に連結ユニット(2)が連結固定する。孔(220)の位置と大きさは、後述の板ユニット(3)の材質に応じて決定される。
図4に、本考案の連結ユニット(2)の例を示す。図4(a)に示すように、区画(201)の両端付近に、大型の孔(210)が配置されている。区画(202)の両端付近に、小型の孔(220)が2つずつ配置されている。孔(210)と孔(220)は連結ユニット(2)の幅方向に1列に並ぶ。図4(b)に、連結ユニット(2)を1つの孔(210)と2つの孔(220)を通るように幅方向で切った時の断面を示す。区画(201)と区画(202)が直角をなしている。
[板ユニット(3)] 本考案の板ユニット(3)は、平板状部材(300)からなる。平板状部材(300)の材質は、所望の強度が得られ、搬送や組立ができる限り制限されない。板ユニット(3)は、最終的には、枠ユニット(1)と連結ユニット(2)との連結体に積載されるため、一般的には、比較的軽量で高強度を示す材料からなる。天然木、合板、圧縮化木質材料などの木質材料や、これらと金属やプラスチックなどとの積層体などからなる平板状部材(300)を用いると、連結ユニット(2)の孔(220)に対応する穴あけが容易である。金属製の枠ユニット(1)と非金属製のユニット(3)とを組み合わせることで、機能的でありながら温かみのあるデザインが得られる。
平板状部材(300)の厚みは特に制限されないが、組立家具の強度やデザイン性に相応するように決定される。板ユニット(3)は、複数の枠ユニット(1)の上または間に差し渡すための部材である。板ユニット(3)のサイズに特段の条件は無いが、幅(図3の例では矢印L1,L2の長さ)に相応するように決定される。
[組立] 考案の組立家具の使用者は、枠ユニット(1),連結ユニット(2),板ユニット(3)の種類と数を変更することによって、好みの家具を完成することができる。枠ユニット(1)、連結ユニット(2),板ユニット(3)からなる構造単位を、ほぼ制限無く繰り返すことができるから、本考案の組立家具によって完成することのできる家具のデザインは無限と言って良い。この意味で、本考案の組立家具の使用者は自在に好みの家具を完成することができる。
図5〜図8に、本考案の組立家具を組み立てる様子を示す。枠ユニット(1)と連結ユニット(2)は同じ材質からなるが、便宜上、色分けしている。
図5は、金属製の連結ユニット(2)を金属製の管材(110)からなる枠ユニット(1)に連結固定する様子を示す。図5では上(設置側・脚側と反対側)の部分を省略している。孔(10,210,220)の配置を示すために、実際の設置の上下方向を逆にして表示している。設置部(下になる方)を矢印で示す。組立の際には、はじめに、枠ユニット(1)の孔(10)と連結ユニット(2)の孔(210)とを重ねる。次に、固定具(ボルトとナット)(4)を孔(10)と孔(210)に貫通させて締め付ける。その結果、連結ユニット(2)の区画(210)が枠ユニット(1)の管材(110)の壁面に密着固定する。連結ユニット(2)の長さと、枠ユニット(1)の連結ユニット(2)が取り付けられる辺の長さのバランスは、図5の状態に制限されず、強度に応じて適宜設定される。複数個の連結ユニット(2)を同一の枠ユニット(1)の辺に取り付けることもできる。
図6は、図5に示す連結ユニット(2)と板材(3)を連結した様子を示す。図6では上(設置側・脚側と反対側)の部分を省略している。組立の際には、はじめに、1つの枠ユニット(13)に図5に示す配置で連結ユニット(21)を連結固定する。また、別の枠ユニット(14)にも図5に示す配置で連結ユニット(22)を連結固定する。次に、板ユニット(3)の下面(設置側。脚側。)を連結ユニット(21,22)の上面(設置側・脚側の反対側。)に重ねる。そして、固定具(ビス)(4)を、孔(220)を貫通し板ユニット(3)に侵入するように締め付ける。その結果、連結ユニット(21,22)が板ユニット(3)に密着固定する。図6に示す組立では、板ユニット(3)が3つの機能を有する。すなわち、板ユニット(3)は、枠ユニット(13,14)の位置決め部材として、且つ枠ユニット(13,14)に差し渡される家具の骨格材として、且つ棚板として、機能する。したがって、板ユニット(3)のサイズを変更することによって、多様なサイズの棚を作ることができる。このような多機能性の板ユニット(3)を実現することによって、本考案の組立家具では部品点数を減らし、組立の手間を軽減することに成功している。
図7と図8は、枠ユニット(1)の上(設置側・脚側と反対の上端)に板ユニット(3)を連結固定した例を示す。図7,図8では設置側・脚側の部分を省略している。この例でも、連結ユニット(2)の長さと、枠ユニット(1)の連結ユニット(2)が取り付けられる辺の長さのバランスは、図7の状態に制限されず、強度に応じて適宜設定される。複数個の連結ユニット(2)を同一の枠ユニット(1)の辺に取り付けることもできる。
[フレームセット] 本考案の、上述の枠ユニット(1)と連結ユニット(2)とを組み合わせた組立家具を、「フレームセット」として、上述の板ユニット(3)と別個に扱うこともできる。本考案のフレームセットは、固定具(4)を含むことができる。
このようなフレームセットは、例えば本考案の板ユニット(3)のような各種の既存の板材に合わせて設計することができる。消費者は、手持ちの家具を、本考案のフレームセットでリフォームすることができる。枠ユニット(1)と連結ユニット(2)のそれぞれのサイズにバリエーションを持たせることによって、本考案のフレームセットの使用者は既存の板材や家具に最適なフレームセットを選択することができる。先述のように、枠ユニット(1)と連結ユニット(2)とからなる構造単位をほぼ無限に繰り返すことができるから、本考案のフレームセットは新たな家具を自在に完成することができるリフォーム材料として扱われる。したがって、本考案のフレームセットも、DIY仕様の組立家具材料としても有用である。
図9,図10,図11に、本考案の組立家具を用いた家具の例を示す。
図9は、ディスプレー台を示す。板ユニット(3)が天板として用いられている。
図10は、テレビ台を示す。2枚の板ユニット(3)が天板(31)と棚板(32)として用いられている。
図11は、店舗やオフィスで用いられる大型の本棚の一部を示す。大型の板ユニット(3)が、最上部の天板(33)として用いられている。多数の小型の板ユニット(3)が棚板(34)として枠ユニット(1)の間に差し渡されている。
これらの家具の例から、本考案の組立家具は、家具の大きさや使途に関わらず、共通の枠ユニット(1)、連結ユニット(2),板ユニット(3)を使い回せることが分かる。本考案で用いる板ユニット(3)には、家具の骨格部材、枠ユニット(1)の位置決め部材、棚板などの多くの機能を兼ね備える。このため、本考案の組立家具は少ない部品点数で優れたデザイン性、強度を発揮する。さらに、本考案の組立家具は少ない労力で組み立てることができる。このような本考案の組立家具は、DIY仕様の組立家具として有用である。
本考案の組立家具は、枠ユニット(1)、連結ユニット(2),板ユニット(3)を追加することによって簡単にサイズを拡大しデザインを変更することができる。このような本考案の組立家具は、店舗やオフィスの収納用家具や展示用家具にも適している。
本考案の組立家具は、一般家庭用向きのDIY仕様の組立家具だけでなく、オフィスや店舗で使用される比較的大型の組立家具としても、利用価値が高い。したがって本考案によって、消費者の満足度が高い製品を家具市場に供給することができる。
1 枠ユニット
10 孔
11,12 枠ユニット
100,101,102 角柱材
110 管材
120 角材
111,112,121,122 枠ユニット
2 連結ユニット
21,22 連結ユニット
200 長尺板材
201,202 区画
210,220孔
230 中心線
3 板ユニット
31 天板
32 棚板
33 天板
34 棚板
300 平板状部材
4 固定具
10 孔
11,12 枠ユニット
100,101,102 角柱材
110 管材
120 角材
111,112,121,122 枠ユニット
2 連結ユニット
21,22 連結ユニット
200 長尺板材
201,202 区画
210,220孔
230 中心線
3 板ユニット
31 天板
32 棚板
33 天板
34 棚板
300 平板状部材
4 固定具
Claims (8)
- 枠ユニット(1)、連結ユニット(2)、板ユニット(3)を含む、組立家具であって、
枠ユニット(1)が、
幅方向の断面が長方形状または正方形状をなす角柱材(100)が形成する、同一平面上の1以上の升目からなり、
連結ユニット(2)が、
幅方向の断面がL字形をなす長尺板材(200)からなり、
板ユニット(3)が、平板状部材(300)からなり、
連結ユニット(2)を、枠ユニット(1)と板ユニット(3)の両方に連結固定することができる、
組立家具。 - 枠ユニット(1)が、
幅方向の断面が長方形状または正方形状をなす管材(110)及び/又は角材(120)が形成する、同一平面上の1以上の升目からなり、さらに、孔(10)を有し、
連結ユニット(2)が、
90度の角度をなして長手方向の中心線(230)から延長する2つの区画(201,202)を有し、幅方向の断面がL字形をなす長尺板材(200)からなり、
区画(201)に孔(210)が配置され、
区画(202)に孔(220)が配置され、
孔(10)と孔(210)とを重ねて枠ユニット(1)と連結ユニット(2)とを連結固定することができ、
板ユニット(3)と孔(220)とを重ねてユニット(3)と連結ユニット(2)とを連結固定することができる、
請求項1に記載の組立家具。 - さらに固定具(4)を含み、
固定具(4)によって、連結ユニット(2)を、枠ユニット(1)と板ユニット(3)の両方に連結固定することができる、
請求項1に記載の組立家具。 - さらにネジ及び/又は釘を含む固定具(4)を含み、
固定具(4)によって、連結ユニット(2)を、枠ユニット(1)と板ユニット(3)の両方に連結固定することができ、
枠ユニット(1)と連結ユニット(2)が金属製であり、
板ユニット(3)が非金属製である、請求項1に記載の組立家具。 - DIY仕様である、請求項1に記載の組立家具。
- 枠ユニット(1)、連結ユニット(2)を含む、フレームセットであって、
枠ユニット(1)が、
幅方向の断面が長方形状または正方形状をなす管材(110)及び/又は角材(120)が形成する、同一平面上の1以上の升目からなり、さらに、孔(10)を有し、
連結ユニット(2)が、
90度の角度をなして長手方向の中心線(230)から延長する2つの区画(201,202)を有し、幅方向の断面がL字形をなす長尺板材(200)からなり、
区画(201)に孔(210)が配置され、
区画(202)に孔(220)が配置され、
孔(10)と孔(210)とを重ねて枠ユニット(1)と連結ユニット(2)とを連結固定することができる、
フレームセット。 - さらに固定具(4)を含み、
固定具(4)によって、連結ユニット(2)を、枠ユニット(1)と枠ユニット(1)以外の他の構造材料の両方に連結固定することができる、
請求項6に記載のフレームセット。 - DIY仕様である、請求項6に記載のフレームセット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021001670U JP3233408U (ja) | 2021-05-06 | 2021-05-06 | 組立家具およびフレームセット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021001670U JP3233408U (ja) | 2021-05-06 | 2021-05-06 | 組立家具およびフレームセット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3233408U true JP3233408U (ja) | 2021-08-05 |
Family
ID=77057373
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021001670U Active JP3233408U (ja) | 2021-05-06 | 2021-05-06 | 組立家具およびフレームセット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3233408U (ja) |
-
2021
- 2021-05-06 JP JP2021001670U patent/JP3233408U/ja active Active
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