JP3232424U - 光透過窓を有する研磨パッド - Google Patents

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Abstract

【課題】膜厚検出手段を備える研磨装置で使用される窓付き研磨パッドであって、研磨パッド交換に起因する研磨コストの低減できるものを提供する。【解決手段】本考案は、被研磨材の膜厚検出手段を有する研磨装置の定盤に固定される研磨パッドであって、研磨面を有するパッド本体と パッド本体を貫通する少なくとも一つの窓孔と、この窓孔に着脱可能な状態で嵌合される光透過性を有する窓部材で構成される。窓部材は、前記パッド本体とは硬度差において異なる材質からなる。また、パッド本体の研磨面と窓部材の表面との間には段差が形成されており、その高さは研磨パッドの厚さに対して10%以上35%以下である。【選択図】図1

Description

本考案は、半導体部品、電子部品等で使用される被研磨材の研磨工程で使用される研磨パッドに関する。特に、被研磨材表面の膜厚検出手段を有する研磨装置に適用可能な研磨パッドであって、膜厚検出のための光透過窓を備えるものに関する。
各種半導体デバイスの製造プロセスにおいては、シリコンウエハ等の基板表面の研磨工程(CMP:化学的機械的研磨工程)が含まれことが一般的である。研磨工程は、研磨パッドを研磨装置(CMP装置)の定盤(プラテン)に固定し、研磨パッドの研磨層表面に研磨スラリーを供給しながら、加圧状態で被研磨材と研磨パッドと摺動させることによって行われる。
半導体デバイスは、基板上に絶縁層間膜等を介して金属膜を多層積層して製造されることから、研磨工程では被研磨材表面上の薄膜について膜厚制御と平坦性の確保が要求される。研磨工程においては、被研磨材の表面上の薄膜が所望の膜厚となった段階で研磨を終了する必要がある。そのため、CMP装置の中には、内部に被研磨材の膜厚を測定するための測定手段を備えるものがある。こうした膜厚検出手段は、EPS(End Point Sensor:終点検出システム)等と称されている。図5は、膜厚検出手段(EPS)を備えるCMP装置による研磨工程の態様を説明する図である。図5において、研磨作業においては、研磨パッドを定盤に固定した後、上部から被研磨材を押圧しながら回転させる。研磨作業中は、研磨材スラリーを研磨面に供給される。この図のCMP装置の場合、EPSは定盤の内部に設置されており、光源からの光を被研磨材表面に反射させ、受光センサで検出された反射光から膜厚を測定する。研磨作業中は膜厚をモニターし、所定の膜厚(終点)に達した段階で定盤及び被研磨材の回転を停止する。このような膜厚検出手段を備える研磨装置は、被研磨材表面の膜厚をin−situ測定することができ、厳密な膜厚調整が要求される半導体デバイス等の基板研磨に有用である。
そして、このような膜厚検出手段を備える研磨装置に対応した研磨パッドとして、研磨面に光透過性のある透明窓を有する研磨パッドが知られている(例えば、特許文献1、2。本考案では窓付き研磨パッドと称するときがある)。一般的な研磨パッドは、例えば、ウレタン樹脂等の樹脂材料で形成されており、通常は不透明な状態で形成されている。この点、EPS等の膜厚検出手段は、光源から被研磨材へ光を照射すると共に、被研磨材からの反射光を検出することが必要であるので、研磨パッドに光透過性を具備させる必要がある。そのため、膜厚検出手段を備えるCMP装置向けの研磨パッドは、研磨面の一部に透明な窓が有るものが使用される。そして、窓付きの研磨パッドを使用する研磨工程においては、窓部に光を透過させて膜厚を検出しつつ研磨作業を行っている。
こうした従来の窓部を備える研磨パッドは、窓部のない通常の研磨パッドを製造した後、所定箇所に窓孔を穿孔し、ここに透明な樹脂等を充填する。このときの透明樹脂等は、パッド本体と同じ材質のものが選択される。同一の材質を適用することで、パッド本体の樹脂の分子と窓部の樹脂の分子とを共有結合させ、窓部を強固に固定するためである。そして、充填された透明樹脂等を焼成固化して窓部が形成される。
特開2011−200962号公報 特開2005−175464号公報
従来のパッド本体と窓部とが一体化した研磨パッドにおいては、研磨性能においての問題はないものの、製造コスト面において課題がある。上記のような製造工程では、窓付き研磨パッドを1セット製造する毎に、ウレタン等の樹脂の成型と焼成を行うこととなる。この工程増は研磨パッドのコストに反映される。また、従来の窓付き研磨パッドは、通常、パッド本体と窓部とが同じ材質で構成されることが多い。窓部は透明な材料であることが要求されるが、研磨パッド用の材料の全てを透明にできるとは限らない。例えば、研磨パッド用の材料としては不織布も良く使用されるが、透明な不織布はない。つまり、従来の窓付き研磨パッドについては、材質選択の幅も限られており、これもコストに影響を及ぼす。
元来、研磨パッドは消耗品であり、研磨作業の繰返しと共に摩耗し、研磨能力が低下するものである。研磨工程で研磨パッドの消耗がみられたときは交換が必要となる。これは、窓付き研磨パッドも同様であるので、消耗品としての性質を考えるとそのコスト低減が望まれる。
本考案は、以上のような背景のもとになされたものであり、膜厚検出手段を備える研磨装置に適用される窓部付きの研磨パッドについて、研磨パッド交換に起因する研磨コストの低減に寄与することができるものを提供する。
上記課題を解決する本考案は、被研磨材の膜厚検出手段を有する研磨装置の定盤に固定される研磨パッドにおいて、研磨面を有するパッド本体と、前記パッド本体に形成され、パッド本体を貫通する少なくとも一つの窓孔と、前記窓孔に着脱可能な状態で嵌合される光透過性を有する少なくとも一つの窓部材と、からなり、前記窓部材は、前記パッド本体とは異なる材質からなり、前記パッド本体の研磨面と窓部材の表面との間には段差が形成されており、前記段差の高さは、研磨パッドの厚さに対して10%以上35%以下であることを特徴とする研磨パッドである。
上記の通り、本考案に係る研磨パッドは、窓部をパッド本体から着脱可能な別部材とし、その材質もパッド本体と別の材質で構成される。着脱可能な窓部材を適用するのは、窓付き研磨パッドの製造コストの低減と研磨パッドの交換を考慮した研磨工程のコスト低減のためである。窓部を別部材とすると、研磨パッドのパッド本体は、通常の研磨パッドに穿孔を施すだけで完了する。そして、窓部材は、パッド本体と別工程で製造することができ、パッド本体の製造と並行して行うことができる。また、後述の通り、窓部材は、比較的単純な工程で製造可能であり、効率的に多量製造が可能であり、あらかじめストックすることもできる。これらにより、本考案に係る研磨パッドは、窓付き研磨パッドの製造コストの低減に寄与する。
また、窓部材を着脱可能とすることで、研磨パッドの交換は、パッド本体のみを交換することで対応できる。後述するが本考案の窓部材は、研磨作業中も摩耗することなく使用初期の状態が維持されるようになっているので繰り返しの使用が可能である。研磨パッドの交換の際には、使用済みの研磨パッドから窓部材を取り外し、新しいパッド本体に嵌合して定盤に固定することで完了する。この場合において、パッド本体は、一般的な窓部のない研磨パッドを穿孔することで製造可能であることから、特別な製造コストが課されていない。よって、本考案に係る研磨パッドの交換に伴うコストは、一般的な研磨パッドの効果コストと同様である。よって、消耗品たる研磨パッドによる研磨工程の作業コストも低減される。
但し、上記のように着脱可能でパッド本体とは異種材料からなる窓部材を適用するとしても、その構成は無制限ではない。以下、本考案に係る研磨パッドについて詳細に説明する。
(A)本考案に係る研磨パッドの構成
本考案に係る研磨パッドの一例を図1に示す。上記の通り本考案に係る研磨パッドは、窓孔を有するパッド本体と窓部材で構成される。これらの各構成について説明する。
(A−1)パッド本体
パッド本体は、研磨パッドの主要部材であり、その表面に形成された研磨面により被研磨材を研磨する。研磨面は、研磨作業に供給された研磨スラリーを適切に保持し、被研磨材表面を研磨する。パッド本体の構成材料としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル等の樹脂である。好ましくは、ポリエステル系樹脂材料やポリウレタン系樹脂材料であり、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)であり、特に好ましいのはPETやポリウレタン系樹脂材料である。
パッド本体の研磨面は、供給された研磨スラリーを適切に保持し、被研磨材表面を研磨する。研磨面は、上記した材質のパッド本体の表面を加工してパッド本体と一体にしても良いが、パッド本体と別に加工形成された同一又は異なる材質の研磨層をパッド本体に接合して研磨面としても良い。このとき研磨層(研磨面)としては、ナイロン、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート等で形成された不織布、発泡成形体等が適用できる。また、研磨面は、平坦であるものに限られず、研磨剤を保持するための溝等が形成されていても良い。
パッド本体は、研磨面と反対側の面に、研磨作業時に研磨装置の定盤に固定するための固定層が形成されていても良い。固定層は、定盤に粘着固定するための粘着剤からなるものがある。また、固定層としては、上記した本考案者等による従来の研磨パッド(特許文献1、2)で適用される吸着材で構成されていても良い。この吸着材は所定のシリコーン組成物で構成されており、両末端にのみビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーン、両末端及び側鎖にビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーン、末端にのみビニル基を有する分岐状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーン、及び末端及び側鎖にビニル基を有する分岐状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンから選ばれる少なくとも1種のシリコーンを架橋させてなる組成物である。この吸着材を構成するシリコーンは、数平均分子量が30000〜100000のものが好適な吸着作用を有する。但し、表面粗さの調整にあっては、適用するシリコーンの数平均分子量と製造段階における焼成温度が影響を及ぼす。好適な表面粗さを容易に発揮させるためシリコーンの数平均分子量は、30000〜60000のものが好ましい。
パッド本体の形状と寸法は特に限定されず、従来の研磨パッドのパッド本体と同様とする。従来の一般的な研磨パッドの形状は、円形又は方形である。研磨パッドの寸法は、被研磨材の寸法や数、定盤の径によって定まる。また、パッド本体の厚さは、上記した研磨層や固定層の厚さ含めた全体で0.5mm以上3.0mmのものが好ましい。
(A−2)窓孔
本考案に係る研磨パッドは、膜厚検出手段を備える研磨装置に対応した研磨パッドであり、光透過性のある透明窓を有する。透明窓は、窓孔と窓部材とで構成される。窓孔はパッド本体を貫通する孔であり、パッド本体に1つ以上形成される。窓孔の水平方向の寸法(直径)や形状には特に定めはなく、研磨装置の膜厚検出手段に合わせて設定可能である。
(A−3)窓部材
窓部材は、上記した窓孔に嵌合されることで透明な窓を形成し、研磨装置の膜厚検出手段と被研磨材との間の透過光・反射光を通過させる。窓部材は、パッド本体と分離された部材であり、窓孔に着脱可能となるような形状と寸法を有する。上記したように、窓部材を着脱可能とすることで、従来の透明窓が一体化した研磨パッドよりも研磨パッドの製造コストを低減することができる。これにより、研磨パッドの交換を伴う研磨工程のコスト低減にも寄与する。着脱可能に嵌合するとは、窓孔に過度の力を付与せずとも嵌合可能であると共に、研磨パッドの取扱い時や研磨作業中に容易に脱落しない程度の状態である。よって、窓部材の形状と外縁部寸法は、貫通孔の内面寸法(内径)と略等しい形状及び寸法であることが好ましい。
窓部材の構成材料は、その機能の関係から前提として光透過性を有する透明材料である。そして、窓部材の構成材料は、パッド本体の構成材料とは異なる材質である。パッド本体に研磨層が設定されており、それらの構成材料が異なるとき、窓部材の構成材料は双方の構成材料と相違する。この条件を具備する限り、上述したパッド本体や研磨層の構成材料として挙げられた材料で構成することができるが、但し、好ましくは、パッド本体の材質と窓部材の材質とが、硬度において35%以上45%以下相違していることが好ましい。パッド本体と窓部材の構成材料の好ましい具体的な組み合わせとしては、パッド本体は、ポリウレタン樹脂、ポリエステル、ポリエチレンとし、窓部材は、塩化ビニル樹脂、非フタル酸系ポリ塩化ビニル樹脂等とすることが挙げられる。塩化ビニル樹脂は、比較的安価・容易に透明なものを得ることができる。また、塩化ビニル樹脂は、軟質で加工も容易である。
そして、本考案に係る窓付きの研磨パッドにおいては、図2で例示するように、窓部材を窓孔に嵌合した状態で、パッド本体の研磨面と窓部材の表面との間に段差が形成されていることを要する。研磨面と窓部材の表面とが同一面上にあると、窓部材が被研磨材と接触することとなる。窓部材と研磨面とは異なる材料であることから、被研磨材の研磨精度に影響を及ぼすおそれがある。そのため、研磨面と窓部材表面との間に段差を設定し、窓部材と被研磨材との接触を回避する。
この段差の高さ(図2のd)については、研磨パッドの厚さ(T)に対して10%以上35%以下とする(d=0.1T〜0.35T)。段差が小さいと、窓部材と被研磨材との接触のおそれがある。一方、段差が過度に大きいと窓部材における光の透過性が悪化するおそれがある。研磨作業中は研磨パッド表面に研磨材スラリーが連続的に供給されており、この研磨材スラリーが窓部材の段差により窓孔部分に滞留することとなる。研磨材スラリーは、不透明の懸濁液であるので、段差が大きいと滞留量が多くなり光透過性が低下する。そのため、段差の上限を上記とした。この段差の高さについて、通常の研磨パッドにおける具体的な数値範囲としては、0.1mm以上1.0mm以下とするのが好ましい。
窓部材は、その底面(定盤側端面)が定盤と接触するようにして窓孔に嵌合される。上記のパッド本体表面と窓部材との段差は、この状態で規定される。また、窓孔に嵌合された窓部材は、周囲が拘束されているので水平方向で移動することはないが、垂直方向へのズレを防止するため、窓部材の底面に定盤への固定のための接着層を備えても良い。接着層は、接着テープの貼付や接着剤の塗布により形成されるが、透光性のある接着テープ等の使用が好ましい。
窓部材の形態としては、貫通孔と同じ外形を有する透明材料からなる柱体であっても良い。このとき、窓部材は、窓孔の厚さ(パッド本体の厚さ)から上記段差を差し引いた厚さ(高さ)を有する。但し、窓部材の厚さはできるだけ薄くすることが好ましい。窓部材は膜厚検出のために透明材料からなるが、透明材料であっても光の屈折・吸収を全く生じさせない訳ではない。窓部材の厚みが大き過ぎると、光の屈折・吸収により膜厚検出の精度が低下或いは検出が不可能となるおそれがある。そこで、窓部材の底面を定盤に接触させつつ、パッド本体との段差を適切にするため、光が通過する領域について厚さを薄くするような形状とすることが好ましい。
そこで、窓部材の好ましい形態としては、具体的には、パッド本体の厚さよりも薄い平坦な窓材と、この窓材の下部に接合され、窓材の外縁に沿った筒状のスペーサーとからなるものが挙げられる。そして、窓部材を前記パッド本体に嵌合したときに、スペーサーの下端面が定盤に接触するになっている。このスペーサーは、適切な段差を保持しつつ薄い窓材を支持する脚体となっている。このような構成の窓部材の例を図3に示す。
この薄い窓材と脚材であるスペーサーとで構成される窓部材において、窓材の厚さは、窓部材全体の厚さに対して30%以上80%以下とすることが好ましい。膜厚検出のための光を有効に透過させるためである。窓材の厚さの具体的な寸法としては0.5mm以上1.0mmとするのが好ましい。一方、スペーサーは、内部が空洞な筒体としたものが好ましい。窓材を透過する光を妨害しないようにするためである。また、スペーサーは一体化された筒体でも良いが分割されていても良い。図4に示すように薄い枠状。リング状のシート複数枚重ねることでスペーサーとなる筒体を構成しても良い。尚、窓材及びスペーサーの材質は、上記した窓部材の材質と同様のものが好ましい。また、スペーサーの底部には定盤との固定のための接着テープの貼付や接着剤の塗布がなされことが好ましい。
以上説明した窓部材を研磨パッド本体の窓孔に嵌合することで本考案に係る研磨パッドが形成される。
B.本考案に係る研磨パッドを用いた研磨方法
次に、本考案に係る研磨パッドを適用する研磨方法について説明する。この研磨方法は、従来の窓付きの研磨パッドによるものと基本的な工程は共通する。即ち、被研磨材の膜厚検出手段を有する研磨装置の定盤に本考案に係る研磨パッドを固定し、前記研磨パッドの研磨面に研磨スラリーを供給すると共に前記研磨パッドの窓部材に光を透過させて研磨作業を行うこととする。本考案に係る研磨パッドを定盤に固定する際には、定盤に膜厚検出手段の光透過部があり、ここに研磨パッドの窓部材を位置合わせして固定する。研磨パッドの固定においては、研磨パッドのパッド本体及び窓部材の底面に粘着剤を塗布するか予め研磨パッド底面に固定された吸着テープや粘着テープを使用する。
研磨パッドを定盤に吸着固定した後は、通常の研磨作業を行うことができる。本考案において、対象となる被研磨材の材質や形状・寸法に制限は全くない。研磨作業中は、研磨スラリーを被研磨材と研磨パッドとの間に供給する。この研磨作業時に供給される研磨スラリーの構成(研磨砥粒の材質・粒径、溶媒の種類、スラリー濃度等)や添加剤(界面活性剤、増粘剤等)の有無・種類には制限は無い。
被研磨材を順次研磨し、研磨パッドに消耗が見られたときは、交換を行う。研磨パッドの交換の際には、研磨面を有するパッド本体と窓部材の双方を新しいものに交換しても良いが、パッド本体のみを交換し、窓部材は新しいパッド本体に嵌合して再使用することができる。窓部材は研磨作業中に研磨に寄与することなく被研磨材と接触しないので消耗することはないからである。
本考案に係る窓付きの研磨パッドは、窓部材をパッド本体とは異なる材質で構成し、この窓部材はパッド本体に着脱可能な状態で固定されている。本考案に係る研磨パッドは、窓部とパッド本体とが一体化した従来の研磨パッドよりも低コストで製造可能である。また、本考案における窓部材は研磨パッド交換の際にも繰り返しの使用が可能である。これらにより本考案は、膜厚検出手段を備える研磨装置による研磨作業について、研磨パッド交換に起因する研磨コストを低減することができる。
本考案に係る窓付研磨パッドの一態様を示す図。 パッド本体と窓部材との間に形成される段差を説明する図。 窓材とスペーサーとからなる窓部材の構成の一例を説明する図。 リング状のシートで構成されるスペーサーを有する窓部材を説明する図。 本実施形態の研磨試験で使用した、一般的な膜厚検出手段が付属された研磨装置の構成を説明する図。
以下、本考案の好適な実施形態を説明する。本実施形態では、図1と同様の形状の研磨パッドを製造した。本実施形態で製造した研磨パッドのパッド本体は、円形状のウレタン汎用タイプの研磨布(型番GR35)である。パッド本体は、ポリウレタン系研磨布であり、パッド本体の寸法は、直径800mmで厚さは2.0mmである。また、パッド本体の裏面には粘着シートが貼付されている。そして、パッド本体には、窓孔が1か所形成されている窓孔の寸法は、直径20mmでありパッド本体を貫通している。
パッド本体の貫通孔には、窓部材が嵌合されている。本実施形態の窓部材は、窓材とスペーサーとで構成されており、スペーサーは1枚のリング状シートで形成される。窓材は、軟質塩化ビニル樹脂シート(製品名:ビニカシート、三菱ケミカル株式会社製)を切断加工して製造した。窓材は、直径20mmで厚さ1.0mmである。スペーサーを構成するリング状シートは軟質塩化ビニル樹脂製であり、外径20mm内径16mmで、1枚当たりの厚さは0.5mmである。リング状シートは両面粘着テープで接着してスペーサーとしており、最下層のシートの裏面(定盤側)には、粘着シートが貼付されている。
そして、上記の窓部材(窓材とスペーサー)をパッド本体の窓孔に嵌合して本実施形態の研磨パッドとした。このとき、パッド本体と窓部材との段差の高さは、0.5mm(パッドの厚さの50%)となった。
上記の本実施形態に係る研磨パッドを用い、シリコンウエハ(φ8インチ)を被研磨材として研磨試験を行った。この研磨試験は、図5に示す膜厚検出手段が付属した研磨装置を用いた。この研磨装置は、定盤(外径800mm、セラミックス製)の内部に研磨手段を備える。膜厚検出手段は、被研磨材に光を照射するための光源と被研磨材からの反射光を検出する光センサで構成される。光センサは、電力供給及び信号伝送のためのケーブル(図示せず)により制御部(図示せず)に接続されている。制御部では予め光センサからの信号が所定値になった段階で研磨装置を停止するようプログラムが組み込まれいる。尚、膜厚検出手段は、本実施形態のような定盤に内蔵されているものに限られない。膜厚検出手段となる光源と光センサは定盤の外部に設置可能であり、光ファイバを定盤内に設置することで、被研磨材への光照射と被研磨材からの反射光の検出を行うことができる。
研磨試験では、まず、膜厚検出手段の設置位置と研磨パッドの窓部材とが重なるように位置決めしつつ、定盤に研磨パッドを粘着固定した。そして、研磨ヘッドに被研磨材を固定し、被研磨材を研磨パッドの研磨面の上で押圧しつつ回転及び揺動させて研磨作業を行った。研磨作業中は、被研磨材を回転させると同時に研磨スラリーを研磨層に滴下した。研磨スラリーは、研磨粒子としてセリアを含む市販の研磨剤(商品名HS−C、昭和電工マテリアルズ株式会社製)を使用した。その他の研磨条件は、下記の通りとした。
・研磨圧力:350gf/cm2
・研磨パッド回転速度:115rpm
・研磨ヘッド(被研磨材)回転速度:115rpm
・研磨スラリー供給量:400mL/min
本実施形態の研磨試験では、25枚のSiウエハを研磨した。1枚のSiウエハの研磨においては、光センサからの信号を受けた制御部が研磨の終点を判断して研磨装置を停止するまで研磨を行った。そして、これを繰り返して25枚のSiウエハを研磨した。
研磨試験後、25枚のSiウエハに全てについて、研磨厚さを確認した結果、いずれにおいても目的とする研磨量であることが確認された。よって、膜厚検出手段に対して本実施形態の研磨パッドが適切に機能していたことが確認された。また、研磨後のSiウエハを純水で洗浄し乾燥させた後に被研磨面を観察したところ、全てにおいて傷や歪み等の欠陥は見られず、窓部材による影響はないことも確認された。
以上説明したように、本考案は、膜厚検出手段を備える研磨装置に対応する窓付研磨パッドであって、パッド本体に着脱可能な窓部材を有するものである。窓部材を着脱可能とすることで、研磨パッドの製造コストを低減することができ、ひいては研磨作業コストを低減することができる。窓部材は、パッド本体とは異なる材質で構成されており、パッド本体に対して適切な段差を形成することで被研磨材の研磨精度も良好となる。本考案は、繊細な膜厚制御が要求される各種半導体デバイスの部材のCMP工程で有用に活用できる。

Claims (5)

  1. 被研磨材の膜厚検出手段を有する研磨装置の定盤に固定される研磨パッドにおいて、
    研磨面を有するパッド本体と、
    前記パッド本体に形成され、パッド本体を貫通する少なくとも一つの窓孔と、
    前記窓孔に着脱可能な状態で嵌合される光透過性を有する少なくとも一つの窓部材と、からなり、
    前記窓部材は、前記パッド本体とは異なる材質からなり、
    前記パッド本体の研磨面と窓部材の表面との間には段差が形成されており、前記段差の高さは、研磨パッドの厚さに対して10%以上35%以下であることを特徴とする研磨パッド。
  2. パッド本体の材質と窓部材の材質とが、硬度において35%以上45%以下相違する請求項1記載の研磨パッド。
  3. パッド本体は、ポリウレタン樹脂、ポリエステル、ポリエチレンからなり、窓部材は、塩化ビニル樹脂、非フタル酸系ポリ塩化ビニル樹脂からなる請求項1又は請求項2記載の研磨パッド。
  4. 窓部材は、
    パッド本体の厚さよりも薄い平坦な窓材と、
    前記窓材の下部に接合され、前記窓材の外縁に沿った形状を有する筒状のスペーサーとからなり、
    前記窓部材を前記パッド本体に嵌合したとき、前記スペーサーの下端面が定盤と接触するようになっている請求項1〜請求項3のいずれかに記載の研磨パッド
  5. 窓材の厚さは、窓部材全体の厚さに対して30%以上80%以下である請求項4記載の研磨パッド。
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