JP3232338U - 唾液採取キット - Google Patents

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Abstract

【課題】唾液の採取に良好に用いることができ、保管性に優れた唾液採取キットを提供する。【解決手段】唾液採取キット10は、全体細長筒状であって、軸方向の一端に開口部15bを有し、前記開口部を開閉可能に閉塞できる蓋13を有する唾液収納容器11と、前記唾液収納容器に対して前記開口部を介して挿入しかつその内部に収納可能な唾液採取具12と、前記唾液採取具が収納された前記唾液収納容器を密閉した状態で収納可能な保管用袋14と、前記唾液収納容器、前記唾液採取具及び前記保管用袋を収納した状態で使用者に配布する配布用袋15とを備える。【選択図】図1

Description

本考案は、検体としての唾液の採取に用いられる唾液採取キットに関する。
感染症予防検査のために被検者から唾液を採取する方法として、次の2つがある。一つは、鼻咽頭ぬぐい液方式であり、もう一つは、唾液採取方式である。
これらの採取方法のうち、後者の方法には、唾液を受けるのに比較的大型のビーカーや試験管が用いられることから、採取時に被検者の唾液が周囲に飛散する懸念がある。仮に採取時における飛散を防ぐことができたとしても、ビーカー等の大型の容器では、採取後の保管時に広い空間を占めることとなり、保管性が良好ではない。
現在、新型コロナウィルス対策の一環としてPCR検査が推奨されているところであり、PCR検査においては特に医療上の安全から唾液を採取する際の飛散を防止することが求められる。
このような実情に鑑み、本考案は、唾液の採取に良好に用いることができ、保管性に優れた唾液採取キットを提供することを目的とする。
請求項1記載の唾液採取キットは、全体細長筒状であって、軸方向の一端に開口部を有し、前記開口部を開閉可能に閉塞できる蓋を有する唾液収納容器と、前記唾液収納容器に対して前記開口部を介して挿入しかつその内部に収納可能な唾液採取具と、前記唾液採取具が収納された前記唾液収納容器を密閉した状態で収納可能な保管用袋と、前記唾液収納容器、前記唾液採取具及び前記保管用袋を収納した状態で使用者に配布する配布用袋とを備えたことを特徴とする。
請求項2記載の唾液採取キットにあっては、前記唾液収納容器は、前記軸方向の他端に、当該唾液収納容器の先端に向けて先窄まりとなるテーパ部を有すると共に、前記唾液採取具はストロー状に形成されていることを特徴とする。
請求項3記載の唾液採取キットにあっては、前記唾液収納容器は、採取される唾液の量に応じた目盛りまたは唾液の量の目安となる表示を有することを特徴とする。
請求項4記載の唾液採取キットにあっては、前記唾液採取具は、収納時には、その先端を全周に亘って前記テーパ部の内面に突き当てた状態で、その他端は前記開口部よりも下方に配置される長さ寸法を有することを特徴とする。
請求項5記載の唾液採取キットにあっては、前記保管用袋及び配布用袋には開口部を開閉可能に閉塞するチャック部が設けられていることを特徴とする。
本考案によれば、唾液採取具により検体である唾液を採取するとともに、採取後、使用済みの唾液採取具を唾液収納容器に収納した状態で、保管用袋に収納して保管することができるため、唾液採取後の器具を被験者以外の、医療従事者を含めた第三者の手に触れない状態で、安全に保管することが可能となる。
また、唾液収納容器は全体細長円筒状に形成されており、その唾液収納容器内に、唾液採取具を使用して唾液を採取し、かつ採取後は唾液採取具を唾液収納容器内に収納することができるように構成されていることから、採取時における唾液の飛散を抑制するとともに、使用済みの唾液採取具を介して唾液が医療従事者に付着するのを回避することが可能となる。
さらに、使用済みの唾液採取具を全体細長筒状の唾液収納容器に収めた状態で保管するため、保管時に広い空間を占めることがなく、保管性に優れた唾液採取キットを提供することができる。
さらに、唾液収納容器の開口部には、唾液採取後には蓋をすることができることから、保管時に唾液が漏れたり、唾液収納容器に収納される使用済みの唾液採取具が外部へ流出する等の事態を防止することが可能となる。
請求項2記載の唾液採取キットにあっては、採取された唾液を唾液収納容器のテーパ部に溜めることができるため、基本的に少量である唾液の収納状態を目視により容易に確認することができる。
請求項3記載の唾液採取キットにあっては、目盛りまたは表示との比較により検査に必要な量の唾液を確実に採取することが可能となる。
請求項4記載の唾液採取キットにあっては、唾液採取具により唾液収納容器の目盛り等またはその近くにまで唾液を直接に送ることが可能となり、唾液の飛散をより確実に抑制することができる。また、収納時には唾液採取具は唾液収納容器の開口部下方に埋没する状態で収納されることから唾液採取具からの感染の恐れを排除することができる。
請求項5記載の唾液採取キットにあっては、前記保管用袋及び配布用袋には開口部を密閉可能に閉塞するチャック部が設けられていることから、使用前及び使用後の双方において、使用者以外の第三者が唾液採取器具に直接に触れる事態を有効に防止することが可能となり、第三者が器具に触れることによる唾液採取時における感染症対策を万全なものとすることが可能となる。
図1は、本考案の一実施形態に係る唾液採取キットの全体図であって、唾液収納容器と、唾液採取具と、折り畳まれた保管用袋と、これらの器具が配布用袋に収納された状態を示す説明図である。 図2は同様に、同上実施形態に係る唾液採取キットの(a)蓋、(b)唾液収納容器および(c)唾液採取具の構成図である。 図3は、同様に、配布用袋から取り出し、唾液採取具が唾液収納容器内に収納され、かつ蓋により開口部が閉塞されている状態を示す説明図である。 図4は、同上実施形態に係る唾液採取キットの使用方法を模式的に示す概略図である。 図5は、唾液採取後、唾液採取具が唾液収納容器に収納され、蓋により開口部が閉塞された唾液収納容器を保管用袋内に収納してチャック部により密閉した状態を示す説明図である。
図1は、本考案の一実施形態に係る唾液採取キット10を示し、唾液採取用キット10は、唾液収納容器11と、唾液採取具12と、折り畳まれた保管用袋14と、唾液収納容器11、唾液採取具12及び保管用袋14が収納された配布用袋15とにより構成されている。
使用前においては、配布用袋15内において、唾液採取具12は唾液収納容器11とは別個に配置され、唾液収納容器11においては蓋13により開口部11aが閉止された状態にある。
即ち、各器具を、使用前においては、外部に対して完全に密封された状態で保管するとともに、医療従事者以外の者、具体的には、検体採取者以外の者による接触の機会を排除するため、唾液収納容器11、唾液採取具12、及び折り畳まれた保管用袋14は、チャック部付きの保管用袋15にチャック部15aを閉じた状態で収納されている。
図2は、本実施形態に係る唾液採取キット1の(a)蓋13、(b)唾液収納容器11および(c)唾液採取具12の構成図である。この場合、唾液収納容器11は、採取された唾液を収納するための器具である。
唾液収納容器11は、全体細長筒状の試験管状に形成され、軸方向の一端に、唾液収納容器11の内部を外部と連通させる開口部11aを有している。また、開口部11aの下方近傍には外周面部にネジ部112が設けられており、このネジ部112により蓋部13が密着状態で接合され開口部11aを被覆するように構成されている。
唾液収納容器11の他端は、外部に対して閉塞された状態にあり、唾液収納容器11の先端11bに向けて先窄まりとなるテーパ部111を有している。テーパ部111は、唾液収納容器11の先端11bで終結するように構成されている。
本実施形態において、唾液収納容器11のうち、テーパ部111を除く他の部分は、軸方向の全体に亘って一定の内径および外径を有する。このテーパ部111を除く部分において、唾液の採取および収納に有利な形状が付与されてもよい。
さらに、唾液収納容器11は、採取される検体、即ち、唾液の量の目安となる表示Mを有する。表示Mは、例えば、採取すべき唾液の容積(例えば、1ml)を基準とする一定の範囲に亘って帯状に表示されたものであり、採取後に実施される検査の内容および採取に際して求められる精度に応じてその位置および範囲を適宜に調節することが可能である。
唾液の量の把握は、帯状の表示Mによるばかりでなく、採取される唾液の量に応じた目盛りによっても可能である。このような目盛りは、唾液収納容器11の軸方向に連なる一群の線分として、唾液収納容器11の表面、例えば、唾液収納容器11のテーパ部111を除く部分の表面に付することが可能である。
唾液採取具12は、採取される唾液を被検者の口腔内から唾液収納容器11の内部、具体的には、テーパ部111に送り込むための器具である。
唾液採取具12は、全体略ストロー形状に形成され、唾液収納容器11よりも細い長尺の形状をなし、基端部121と先端部122とを有する。基端部121は、唾液の採取に際して被検者が口を付ける吐出部となり、先端部122は、採取に際して唾液収納容器11の比較的深い位置にまで挿入され、テーパ部111に向けて唾液を排出する排出部となる。
唾液採取具12は、唾液収納容器11に対して開口部11aを介して挿入可能な外径を有するとともに、軸方向の全体が唾液収納容器11の内部に収納可能な長さ寸法L(図3)を有する。
本実施形態において、長さ寸法Lは、図3に符号Aにより示すように、唾液採取具12が、その先端を全周に亘って唾液収納容器11のテーパ部111の内面に突き当てた状態で、その他端は前記開口部11aよりもやや下方に配置される長さ寸法を有している。
蓋13は、採取時以外のとき、即ち、唾液採取キット1の使用前および採取後の保管時に唾液収納容器11の開口部11aを閉止し、唾液収納容器11の内部を密封するように構成されている。
蓋13は、その外周に開閉時における滑り防止のためのローレットが設けられるとともに、内周に雌ネジが形成され、唾液収納容器11、特にその開口部11a近傍の端部に形成された雄ネジと螺合することにより、唾液収納容器11に対して着脱可能である。
本実施形態において、蓋13は短円筒状に形成され、内周面部には唾液収納容器11のネジ部112と螺合するネジ部13aが形成されている。
従って、蓋13を唾液収納容器11の開口部11aを被覆して、ネジ部13aをネジ部112に螺合させた場合には、蓋13により確実に開口部11aを強固に被覆し、容易には開口部11aが開放されないように閉止することが可能となる。
唾液採取キット1の材料として適用可能なものに、唾液収納容器11および唾液採取具12についてはポリプロピレンが、蓋13についてはポリエチレンがある。
これらの器具要素11、12、13は、いずれも滅菌処理が施された後、唾液採取具12、蓋13付きの唾液収納容器11及び折り畳まれた保管用袋14が、チャック部15a付きの配布用袋15に収納され、チャック部14aにより開口部14bは密閉される。この場合、適用可能な滅菌処理として、γ線による滅菌処理がある。
なお、本実施の形態にあっては、配布用袋15は側面長方形状に形成され、長さ方向両端部に開口部15b、15bが形成されると共に、それぞれの開口部15b、15bにチャック部15a.15aが設けられ、双方の開口部15b、15bを密閉可能に開閉できるように構成されている。
図4は、本実施形態に係る唾液採取キット1の使用方法を模式的に示す概略図である。
被検者Pは、配布用袋15のチャック部15aを開放して、唾液収納容器11と、唾液採取具12と、折り畳まれた保管用袋14とを取り出し、唾液収納容器11から蓋13を取り外す。
次いで、被検者Pは、唾液採取具12をその先端部122から唾液収納容器11に挿入し、唾液採取具12の先端部122を唾液収納容器11の表示Mの近くに位置付けた後、唾液採取具12の基端部121に口を付け、口腔内に溜めた唾液を、唾液採取具12を介して唾液収納容器11に送り込む。
そして、被検者Pは、表示Mが示す範囲に至るまで唾液Sを注入した後、唾液採取具12を口から外して、唾液収納容器11に入れ、さらに、蓋13により、ネジ部13aを唾液収納器11のネジ部112に螺合させて開口部11aを閉止した後、唾液採取具12が収められた唾液収納容器11を保管用袋14に収めて、チャック部14aにより開口部14bを密封して、適宜の場所に保管することが可能となる。
本実施形態に係る唾液採取キット10によれば、唾液採取具12により検体である唾液を採取するとともに、採取後、使用済みの唾液採取具12を唾液収納容器11に収納して蓋13により開口部11aを閉止し、さらに、保管用袋14に、チャック部14bにより密閉した状態で保管することが可能であるので、採取時に唾液の飛散を抑制するとともに、使用済みの唾液採取具12、唾液収納容器11を介して何らかのタイミングにおいて唾液が医療従事者に付着するのを回避することができる。
以上に加え、本実施形態によれば、唾液収納容器11の開口部11aに蓋13をすることで、保管時に唾液が容器11から漏れたり、容器11に収まる使用済みの唾液採取具12が抜け落ちたりするのを防止することが可能である。
さらに、唾液収納容器11にテーパ部111を設け、採取された唾液をこのテーパ部111に溜めることで、唾液の量の目視による目安を得ることが容易となる。
さらに、唾液収納容器11に採取された唾液の量の目安となる表示Mを設けることで、この表示Mとの比較により検査に必要な量の唾液を確実に採取することが可能となる。表示Mに代えて唾液の量に応じた目盛りを付してもよく、目盛りの採用により、より正確な量の唾液の採取が可能となる。
さらに、唾液採取具12を細長く形成し、唾液採取具12に対し、先端部122をその全周に亘って唾液収納容器11のテーパ部111の内面に突き当てた状態で、基端部121が表示Mよりも開口部11aの近くに位置し、特に蓋13の突出部131またはその底面に突き当たるほどの長さ寸法Lを付することで、唾液採取具12により唾液収納容器11の深い位置にまで、例えば、表示Mまたはその近くにまで唾液を直接届けることが可能となり、唾液の飛散をより確実に抑制することができる。
10…唾液採取キット
11…唾液収納容器
11a…開口部
11b…先端
111…テーパ部
112…ネジ部
12…唾液採取具
121…基端部
122…先端部
13…蓋
13a…ネジ部
131…突出部
14…保管用袋
14a…チャック部
14b…開口部
15…配布用袋
15a…チャック部
15b…開口部
M…表示
S…唾液
P…被検者

Claims (5)

  1. 全体細長筒状であって、軸方向の一端に開口部を有し、前記開口部を開閉可能に閉塞できる蓋を有する唾液収納容器と、
    前記唾液収納容器に対して前記開口部を介して挿入しかつその内部に収納可能な唾液採取具と、
    前記唾液採取具が収納された前記唾液収納容器を密閉した状態で収納可能な保管用袋と、前記唾液収納容器、前記唾液採取具及び前記保管用袋を収納した状態で使用者に配布する配布用袋とを備えたことを特徴とする、唾液採取キット。
  2. 前記唾液収納容器は、前記軸方向の他端に、当該唾液収納容器の先端に向けて先窄まりとなるテーパ部を有すると共に、前記唾液採取具はストロー状に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の唾液採取キット。
  3. 前記唾液収納容器は、採取される唾液の量に応じた目盛りまたは唾液の量の目安となる表示を有することを特徴とする、請求項3に記載の唾液採取キット。
  4. 前記唾液採取具は、収納時には、その先端を全周に亘って前記テーパ部の内面に突き当てた状態で、その他端は前記開口部よりも下方に配置される長さ寸法を有することを特徴とする、請求項4に記載の唾液採取キット。
  5. 前記保管用袋及び配布用袋には開口部を密閉可能に閉塞するチャック部が設けられていることを特徴とする、請求項1記載の唾液採取キット。
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