JP3231446U - 改良型浄化槽汚泥対応生物処理システム - Google Patents

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【課題】従来の生物処理システムで不要になった水槽を効率よく活用する改良型浄化槽汚泥対応生物処理システムを提供する。【解決手段】生物処理システム1は、細砂除去装置16、プレスクリーン17、調整槽23、第一ポンプ25、硝化・脱窒素槽26を備える。細砂除去装置16は、貯留槽24の上流に配置され、第一被処理液に含まれる細砂を液体サイクロンで除去して第二被処理液を排出する。プレスクリーン17は、第二被処理液から繊維を除去して第三被処理液を排出する。調整槽23は、第三被処理液を調整し第四被処理液とする。第一ポンプ25は、第四被処理液が調整槽23から流出することで貯留槽24に貯留された第五被処理液を圧送する。硝化・脱窒素槽26は、第一ポンプ25で圧送された第五被処理液を硝化・脱窒素する。【選択図】図1

Description

本考案は、浄化槽汚泥を含む第一被処理液を貯留槽に貯留し反応槽にて硝化及び脱窒素を行う既存の生物処理システムを改造した、改良型浄化槽汚泥対応生物処理システムに関する。
従来、し尿(屎尿)や浄化槽汚泥などの被処理液を貯留槽に貯留し、反応槽で硝化処理と脱窒素処理とを実施する汚水処理施設が知られている。このような施設において、浄化槽汚泥比率が高く、汚水が希薄な場合には、膜分離装置を用いた浄化槽汚泥対応型脱窒素処理方式の汚水処理システム(以下、「浄化槽汚泥対応生物処理システム」という)が用いられる(特許文献1参照)。浄化槽汚泥対応生物処理システムは、有機系の汚水を硝化・脱窒素する生物処理システムの一種である。
特開2013−78732号公報
近年、下水設備や浄化槽の普及により、汚水処理施設で処理される被処理液の全体に占める浄化槽汚泥の比率がますます増加し、し尿の比率が減少している。このような現状を踏まえて、既設の生物処理システムにおいては、反応槽の水槽の容量を少なくすることが可能になりつつある。例えば、複数の水槽で形成される反応槽のうち、一部分の水槽のみを使って硝化処理と脱窒素処理との両方を実行することが可能である。しかしながら、使用されていない水槽は、何ら活用されることなく空の状態で放置されることになり、構造劣化を招きやすい。また、使用されていない水槽を不要な設備として撤去するにしても、システム全体を停止させた状態で撤去作業をしなければならず、コストの負担が大きい。
本考案は、上述した課題に鑑み案出されたものであって、従来の生物処理システムで不要になった水槽を効率よく活用できるようにした改良型浄化槽汚泥対応生物処理システムを提供することを目的とする。
本考案に係る生物処理システムは、浄化槽汚泥を含む第一被処理液を貯留槽に貯留し反応槽にて硝化及び脱窒素を行う既存の生物処理システムを改造した、改良型浄化槽汚泥対応生物処理システムである。本生物処理システムにおいて、前記貯留槽は前記第一被処理液を貯留しない。本生物処理システムは、前記貯留槽の上流に配置され、前記第一被処理液に含まれる細砂を液体サイクロンで除去して第二被処理液を排出する細砂除去装置と、前記第二被処理液から繊維を除去して第三被処理液を排出するプレスクリーンと、前記反応槽の一部を転用した水槽であって、前記第三被処理液を調整し第四被処理液とする調整槽と、前記第四被処理液が前記調整槽から流出することで前記貯留槽に貯留された第五被処理液を圧送する第一ポンプと、前記反応槽のうち前記一部とは異なる他部を転用した水槽であって、前記第一ポンプで圧送された前記第五被処理液を硝化・脱窒素する硝化・脱窒素槽とを有する。
本考案によれば、従来の生物処理システムで不要になった水槽を効率よく活用でき、水槽の利用効率を改善できるとともに、生物処理の安定性を向上させることができる。
改良型浄化槽汚泥対応生物処理システムの構成を示すブロック図である。 図1の細砂除去装置の構造を模式的に示す説明図である。 図1のプレスクリーンの構造を模式的に示す斜視図である。 図1の硝化・脱窒素槽の具体的な構成を示すブロック図である。 図4の硝化・脱窒素槽を上から見たときの構成を示す説明図である。
以下、図1〜図5を参照して本考案に係る実施形態としての改良型浄化槽汚泥対応生物処理システム(単に生物処理システムともいう)を説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。実施形態で示す各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、実施形態で示す各構成は、本考案の必須の構成要件を除き、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
[1.構成]
図1に示すように、本考案の実施形態に係る生物処理システム1は、前処理設備10,生物処理設備20,再処理設備30,後処理設備40を備える。
前処理設備10は、し尿や浄化槽汚泥が含まれた被処理液を受け入れて前処理を行う設備である。前処理設備10には、受入槽11,受入槽ポンプ12,除さ(除渣)装置13,前貯留槽14,前貯留槽ポンプ15,細砂除去装置16,プレスクリーン17が設けられる。
受入槽11は、し尿収集車両によって搬入されたし尿や浄化槽汚泥などの第一被処理液が投入される水槽である。受入槽11には、受入槽ポンプ12が付設される。受入槽11に貯留されている第一被処理液は、受入槽ポンプ12により除さ装置13へと圧送される。
除さ装置13は、第一被処理液に含まれるしさ(屎渣)を除去する装置である。ここで除去されるしさには比較的サイズの大きい固形物が含まれ、例えば紙や食料残さ(残渣)などが含まれる。しさが除去された被処理液は、前貯留槽14に貯留される。また、前貯留槽14には、前貯留槽ポンプ15が付設される。前貯留槽14に貯留されている被処理液は、前貯留槽ポンプ15により細砂除去装置16へと圧送される。なお、受入槽11から細砂除去装置16までの経路に存在する被処理液の総称を第一被処理液とする。
細砂除去装置16は、第一被処理液に含まれる細砂を液体サイクロンで除去する装置である。細砂除去装置16は、例えば特許文献1に記載されたような既存の生物処理システムにおける貯留槽よりも上流側に配置される。ここで、細砂除去装置16から排出される被処理液を第二被処理液と称する。ここで得られる第二被処理液はプレスクリーン17に導入される。
プレスクリーン17は、第二被処理液に含まれる繊維(例えば毛髪や繊維くずなど)を除去して第三被処理液を排出する装置である。細砂除去装置16と同様に、プレスクリーン17も既存の生物処理システムにおける貯留槽よりも上流側に配置される。第三被処理液には、第一被処理液に含まれるほぼ全ての汚泥が残存している。ここで得られる第三被処理液は、生物処理設備20に導入される。
生物処理設備20は、前処理された被処理液に生物処理を行う設備であり、再処理設備30は、さらなる生物処理を加える設備である。生物処理設備20には、脱水装置21,汚泥処理設備22,調整槽23,貯留槽24,貯留槽ポンプ25(第一ポンプ),硝化・脱窒素槽26,処理槽ポンプ27が設けられる。また、再処理設備30には、二次脱窒素槽31,再曝気槽32,膜分離装置33,膜分離ポンプ34,第一循環ポンプ35,第二循環ポンプ36(第二ポンプ)が設けられる。
脱水装置21は、再処理設備30の再曝気槽32で処理された被処理液を脱水する装置である。脱水装置21では、例えば被処理液に高分子凝集剤が添加されてろ過(濾過)され、ろ物(濾物)として固形物が分離される。この固形物は汚泥処理設備22に導入されて減量処理(焼却,溶融スラグ化)される。一方、固形物が除去された被処理液であるろ液(濾液)は、調整槽23に導入される。
調整槽23は、プレスクリーン17で得られた第三被処理液と脱水装置21で得られたろ液とを貯留する水槽であって、既存の生物処理システムにおける反応槽(生物処理槽)の一部を転用したものである。調整槽23には、例えば、リンの再溶出防止用の無機凝集剤(鉄系凝集剤など)やC/N比(炭素窒素比)の調整用の有機炭素源としての薬剤(メタノールなど)が添加されうる。調整槽23の水位が所定水位以上になると、越水した被処理液が第四被処理液として貯留槽24に貯留される。なお、既存の生物処理システムにおける反応槽の他部は、硝化・脱窒素槽26として利用される。
貯留槽24は、調整槽23から流入する第四被処理液を貯留する水槽である。既存の生物処理システムでは、浄化槽汚泥を含む第一被処理液が貯留槽に直接的に貯留されていた。これに対して、本実施形態に係る生物処理システム1では、第一被処理液が貯留槽24に直接的には貯留されず、少なくとも細砂除去装置16,プレスクリーン17,調整槽23を通過した被処理液(第四被処理液)が貯留槽24に貯留されるようになっている。
貯留槽24には、貯留槽ポンプ25が付設される。貯留槽24に貯留されている第四被処理液は、貯留槽ポンプ25により硝化・脱窒素槽26へと圧送される。ここで、貯留槽ポンプ25で圧送される被処理液を第五被処理液と称する。
硝化・脱窒素槽26は、細菌を利用して第五被処理液に含まれる成分を浄化する水槽である。ここでは、好気性硝化細菌の働きによって、第五被処理液に含まれるアンモニアが好気状態で硝化され、硝酸や亜硝酸が生成される。また、嫌気性脱窒細菌の働きによって、硝酸や亜硝酸が嫌気状態で脱窒され、窒素ガスに還元される。硝化・脱窒素槽26には、槽内環境を好気状態にするための曝気装置51が設置されうる。この場合、空気(酸素)の気泡を噴出させる散気ノズル52が槽内に設けられ、曝気装置51が散気ノズル52に接続される。また、硝化・脱窒素槽26には、処理槽ポンプ27が付設される。硝化・脱窒素槽26に貯留されている被処理液は、処理槽ポンプ27に吸引されるとともに、再び硝化・脱窒素槽26へと圧送されて循環供給される。これにより、硝化・脱窒素槽26の内部において、被処理液の硝化及び脱窒素が繰り返される。また、硝化・脱窒素槽26の水位が所定水位以上になると、越水した被処理液が第六被処理液として二次脱窒素槽31に貯留される。
二次脱窒素槽31は、第六被処理液に対して再度、脱窒素処理を行う水槽である。ここでは、第六被処理液に含まれる硝酸や亜硝酸が嫌気状態で脱窒され、窒素ガスに還元される。また、二次脱窒素槽31の水位が所定水位以上になると、越水した被処理液が第七被処理液として再曝気槽32に貯留される。
再曝気槽32は、第七被処理液に対して再度、硝化処理を行う水槽である。ここでは、第七被処理液に含まれるアンモニアが好気状態で硝化される。再曝気槽32には曝気装置53が設置され、散気ノズル54が槽内に設けられる。また、再曝気槽32の内部には膜分離装置33が設けられる。再曝気槽32に貯留された第七被処理液は、膜分離ポンプ34によって膜分離装置33の内部に吸引されて固液分離され、その液体成分のみが後処理設備40に導入される。また、第七被処理液の固体成分は再曝気槽32に汚泥として滞留する。その汚泥の一部は、第一循環ポンプ35を介して硝化・脱窒素槽26に返送されるとともに、第二循環ポンプ36を介して脱水装置21へと返送される。
後処理設備40は、生物処理された被処理液を放流に適した状態に後処理する設備である。後処理設備40には、ろ過原水槽41,原水槽ポンプ42,活性炭吸着設備43,処理水槽44,滅菌槽45が設けられる。
ろ過原水槽41は、膜分離装置33で分離された液体成分が貯留される水槽である。ろ過原水槽41には、原水槽ポンプ42が付設される。ろ過原水槽41に貯留されている被処理液は、原水槽ポンプ42により活性炭吸着設備43へと圧送される。活性炭吸着設備43は、被処理液中の着色成分や各種有害成分を活性炭に吸着させて除去する設備である。活性炭吸着設備43を通過した被処理液は、処理水槽44に導入される。その後、被処理水は処理水槽44を介して滅菌槽45に導入され、滅菌処理を施された後に外部へ排出される。
図2は、細砂除去装置16の構造を模式的に示す説明図である。細砂除去装置16には、液体サイクロン60と搬送装置70とが設けられる。液体サイクロン60には、下方に向かって縮径する円錐状のケーシング63と、図示しないポンプによって圧送された被処理液をケーシング63の内部に導入するダクト61とが設けられる。被処理液は、ケーシング63の内部で高速に旋回し、その過程で被処理液に含まれる細砂が被処理液から分離されて下方へ落下する。細砂が除去された被処理液は、ケーシング63の上部に設けられた出口62を介して排出され、プレスクリーン17に導入される。
液体サイクロン60の下方には、ロータリーバルブ64と水切りタンク65とが設けられる。ロータリーバルブ64は、液体サイクロン60の下部に堆積する水分を含んだ細砂を一定量ずつ排出するバルブである。また、水切りタンク65は、水分を含んだ細砂を沈殿分級する沈殿槽である。水切りタンク65の水位が所定水位以上になると、越水した被処理液が例えば前貯留槽14へと返送される。水切りタンク65の底部に沈殿した細砂は、開口部を介して搬送装置70に導入される。
搬送装置70には、中空のパイプ71,板状に形成された複数のブレード72,紐状の牽引索73,モータ74,排出口75が設けられる。パイプ71は、水切りタンク65と連通状態にされる筒状部材である。パイプ71の内部は、細砂の搬送路となる。また、パイプ71の内部には、水切りタンク65に貯留される被処理液が同じ高さまで貯留される。図2中の符号76は、被処理液の液面(破線)である。
ブレード72及び牽引索73は、パイプ71の内部に内蔵されてモータ74によって駆動される。牽引索73は、複数のブレード72の各々に接続される。モータ74を作動させることで、ブレード72及び牽引索73がパイプ71の内部で循環するように移動し、細砂が搬送される。図2中の白抜き矢印は、ブレード72及び牽引索73の移動方向を示す。また、排出口75は、被処理液の液面76よりも上方に配置される。ブレード72によって運ばれた細砂は、排出口75から外部へ排出される。
図3は、プレスクリーン17の構造を模式的に示す斜視図である。プレスクリーン17は、断面形状が略三角形に形成された複数のワイヤー81(ウェッジワイヤー)を並置して多数のスリットを連設した分級装置である。複数のワイヤー81は、三角形の底面に相当するスクリーン面82が平面状に配置されるように並置される。ここで分級される第二被処理液はスクリーン面82の上に流され、スリットを通過したものが第三被処理液として調整槽23に導入される。スリットを通過しなかったろ物(例えば、毛髪や繊維くずなどの繊維)は、スクリーン面82の上に残留する。
ワイヤー81の下方には、隣接するワイヤー81の各々に接触する円柱状の棒部材83が設けられる。また、各ワイヤー81の端部には、各ワイヤー81を弾性的に接続するリンク機構84が設けられる。リンク機構84は、各ワイヤー81の間隔が狭められる方向に各ワイヤー81を付勢する機能を持つ。棒部材83をスクリーン面82に接近する方向(図3中の上方向)に移動させることで、各ワイヤー81の間隔が押し広げられ、スリットの幅が大きくなる。反対に、棒部材83をスクリーン面82から離隔する方向に移動させることで、各ワイヤー81の間隔が狭められ、スリットの幅が小さくなる。なお、図3に示すように、スクリーン面82を揃えるための移動制限部材85を各ワイヤー81の上に配置してもよい。
上記の硝化・脱窒素槽26は、以下の三種類の槽を組み合わせて構成されうる。
1.硝化・脱窒素を一つの槽で行う硝化・脱窒素槽
2.硝化のみを主体として実施する硝化槽
3.脱窒素のみを主体として実施する脱窒素槽
図4,図5は、脱窒素槽26Aと硝化槽26Bとを組み合わせた硝化・脱窒素槽26を使用する場合の具体的な構成を示すブロック図である。脱窒素槽26Aでは被処理液が脱窒され、被処理液に含まれる硝酸や亜硝酸が窒素ガスに還元される。また、硝化槽26Bでは被処理液が硝化され、硝酸や亜硝酸が生成される。硝化槽26Bの内部には、曝気装置51に接続された散気ノズル52が設けられ、被処理液に空気(酸素)が供給される。脱窒素槽26Aと硝化槽26Bとの間は、開口部が形成された仕切壁28によって区画される。
硝化槽26Bで硝化された被処理液は処理槽ポンプ27に吸引され、通路95を介して脱窒素槽26Aへと供給される。また、脱窒素槽26Aには、貯留槽ポンプ25で圧送された第五被処理液が通路91を介して流入するとともに、第一循環ポンプ35で圧送された被処理液が通路96を介して流入する。一方、脱窒素槽26Aで脱窒された被処理液は、仕切壁28の開口部を通って硝化槽26Bへと供給される。硝化槽26Bの水位が所定水位以上になると、越水した被処理液が第六被処理液として排出路97から排出され、二次脱窒素槽31に導入される。また、図4中の調整槽23には、プレスクリーン17を通過した第三被処理液が通路92を介して流入するとともに、脱水装置21でろ過されたろ液が通路93を介して流入する。調整槽23の水位が所定水位以上になると、越水した第四被処理液が通路94を介して貯留槽24に導入される。
図4中の破線は、特許文献1に記載されたような既存の生物処理システムにおける被処理液の流れを示すものである。既存の生物処理システムでは、貯留槽ポンプ25で圧送された被処理液と処理槽ポンプ27で圧送された被処理液とが、ともに図4中の調整槽23に貯留されており、調整槽23から越水した分の被処理液が硝化・脱窒素槽26に導入されていた。これに対し、本件の生物処理システム1では、貯留槽ポンプ25で圧送された被処理液と処理槽ポンプ27で圧送された被処理液とがともに脱窒素槽26Aに導入される。調整槽23には、プレスクリーン17を通過した第三被処理液と脱水装置21でろ過されたろ液のみが貯留される。
特許文献1に記載されたような既存の生物処理システムを本件の生物処理システム1に流用した場合、図5に示すように、既存の反応槽(生物処理槽)に内蔵される散気ノズル52,98が硝化槽26Bだけでなく脱窒素槽26Aにも含まれうる。しかし、脱窒素槽26Aでの脱窒処理は嫌気状態で行われるため、脱窒素槽26A内の散気ノズル98を作動させる必要はなく、適宜除去してもよい。なお、図4中の調整槽23の高さが脱窒素槽26Aや硝化槽26Bと比較して高いのは、既存の生物処理システムにおいて、脱窒素の際の窒素の除去に必要な所定の酸素量を水圧で溶け込ませ易くするためである。
[2.効果]
(1)既存の生物処理システムにおいては、浄化槽汚泥比率の増加に伴い、脱窒素槽及び硝化槽を含む反応槽の容量に余剰が生じ、反応槽の一部が不要となる場合がある。このような場合、上記の生物処理システム1では、既設の反応槽の一部が調整槽23として転用される。また、既設の反応槽の一部とは異なる他部が硝化・脱窒素槽26として転用される。このような構成により、不要となった水槽を有効利用することができ、水槽の利用効率を改善できる。
(2)上記の生物処理システム1では、第一処理液を細砂除去装置16及びプレスクリーン17で処理した第三被処理液が調整槽23に供給される。これにより、硝化・脱窒素槽26における汚濁物質濃度を均一化することができ、生物処理の安定性を向上させることができる。
なお、一般的な生物処理システムにおける貯留槽の容量は、金曜日の夕方から月曜日の朝までの約3日分の汚水を貯留可能な容量に設定されている。そのため、既存の生物処理システムでは、処理槽の汚濁物質濃度を均一化することが難しく、生物処理が不安定になることがある。
これに対し、本実施形態に係る生物処理システム1では、例えば休み明けの平日に汚水の搬入量が増加したとしても、汚濁物質濃度の急上昇を抑制することができ、効率よく硝化・脱窒素化処理を行うことができる。
(3)特許文献1に記載されたような既存の生物処理システムでは、搬入された汚水が前処理段階で脱水装置(前脱水装置)に導入されて脱水され、ろ物の一部が汚泥処理設備(汚泥焼却炉や汚泥資源化設備)へ搬送されていた。これにより、汚泥処理設備で細菌感染や臭気の問題があった。また、前処理段階でろ物の一部が除去されることから、生物処理される汚泥量が減少し、調整槽で添加される凝集剤や薬剤の量が多かった。
これに対し、本実施形態に係る生物処理システム1では、生物処理後の第八被処理液が脱水装置21に導入されるため、汚泥処理設備22での細菌感染や臭気の問題を解消することができる。また、細砂除去装置16及びプレスクリーン17で処理された第三被処理液には、第一被処理液に含まれるほぼ全ての汚泥が残存している。このため、既存の生物処理システムと比較して、生物処理される汚泥量を増加させることができ、調整槽23で添加される凝集剤や薬剤の量を低減することができる。
1 生物処理システム(改良型浄化槽汚泥対応生物処理システム)
10 前処理設備
11 受入槽
12 受入槽ポンプ
13 除さ装置
14 前貯留槽
15 前貯留槽ポンプ
16 細砂除去装置
17 プレスクリーン
20 生物処理設備
21 脱水装置
22 汚泥処理設備
23 調整槽
24 貯留槽
25 貯留槽ポンプ(第一ポンプ)
26 硝化・脱窒素槽
26A 脱窒素槽
26B 硝化槽
27 処理槽ポンプ
28 仕切壁
30 再処理設備
31 二次脱窒素槽
32 再曝気槽
33 膜分離装置
34 膜分離ポンプ
35 第一循環ポンプ
36 第二循環ポンプ(第二ポンプ)
40 後処理設備
41 ろ過原水槽
42 原水槽ポンプ
43 活性炭吸着設備
44 処理水槽
45 滅菌槽
51 曝気装置
52 散気ノズル
53 曝気装置
54 散気ノズル
60 液体サイクロン
61 ダクト
62 出口
63 ケーシング
64 ロータリーバルブ
65 水切りタンク
70 搬送装置
71 パイプ
72 ブレード
73 牽引索
74 モータ
75 排出口
76 液面
81 ワイヤー
82 スクリーン面
83 棒部材
84 リンク機構
85 移動制限部材
91 通路
92 通路
93 通路
94 通路
95 通路
96 通路
97 排出路

Claims (2)

  1. 浄化槽汚泥を含む第一被処理液を貯留槽に貯留し反応槽にて硝化及び脱窒素を行う既存の生物処理システムを改造した、改良型浄化槽汚泥対応生物処理システムであって、
    前記貯留槽は前記第一被処理液を貯留せず、
    前記貯留槽の上流に配置され、前記第一被処理液に含まれる細砂を液体サイクロンで除去して第二被処理液を排出する細砂除去装置と、
    前記第二被処理液から繊維を除去して第三被処理液を排出するプレスクリーンと、
    前記反応槽の一部を転用した水槽であって、前記第三被処理液を調整し第四被処理液とする調整槽と、
    前記第四被処理液が前記調整槽から流出することで前記貯留槽に貯留された第五被処理液を圧送する第一ポンプと、
    前記反応槽のうち前記一部とは異なる他部を転用した水槽であって、前記第一ポンプで圧送された前記第五被処理液を硝化・脱窒素する硝化・脱窒素槽と
    を有する改良型浄化槽汚泥対応生物処理システム。
  2. 前記既存の生物処理システムは、前記第一被処理液を脱水装置で脱水して得られる汚泥を汚泥処理設備へ搬送し、且つ、前記脱水して得られるろ液を前記貯留槽に貯留するシステムであり、
    前記硝化・脱窒素槽で硝化した第六被処理液をさらに脱窒素して第七被処理液とする二次脱窒素槽と、
    前記第七被処理液をさらに硝化して第八被処理液とする再曝気槽と、
    前記再曝気槽の前記第八被処理液を圧送する第二ポンプと
    をさらに有し、
    前記脱水装置は前記第一被処理液を脱水せず、
    前記第二ポンプで圧送された前記第八被処理液は前記脱水装置で脱水され、前記脱水して得られる汚泥を前記汚泥処理設備へ搬送し、
    且つ、前記脱水して得られるろ液を前記調整槽へ搬送する請求項1に記載の改良型浄化槽汚泥対応生物処理システム。
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