JP3230123U - 異相混合ユニット加圧浮上装置 - Google Patents

異相混合ユニット加圧浮上装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3230123U
JP3230123U JP2019003314U JP2019003314U JP3230123U JP 3230123 U JP3230123 U JP 3230123U JP 2019003314 U JP2019003314 U JP 2019003314U JP 2019003314 U JP2019003314 U JP 2019003314U JP 3230123 U JP3230123 U JP 3230123U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mixing
water
tank
microbubbles
coagulant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019003314U
Other languages
English (en)
Inventor
石井 裕之
裕之 石井
Original Assignee
株式会社クイックリン
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社クイックリン filed Critical 株式会社クイックリン
Priority to JP2019003314U priority Critical patent/JP3230123U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3230123U publication Critical patent/JP3230123U/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Physical Water Treatments (AREA)
  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)

Abstract

【課題】装置サイズの小型化、使用各種装置の省略化により装置価格と付帯コストの低減化を可能とする簡易な異相混合ユニットによる加圧浮上装置である。【解決手段】縣濁水をマイクロバブルと凝集剤とで固液分離する加圧浮上装置に類別される装置であり、凝集剤投薬器、凝集剤混合器、原水流量槽、空気圧縮ポンプと、凝集反応装置として空気、液体、固体の三相を混合攪拌する異相混合管3と名付けた円筒管内部に、微細孔を多数もつエレメントを多段に積層する構造のインラインミキサーを内蔵し、この異相混合管を複数個並列に置いて、各々を連続結節して一体としてなる形状の異相混合管ユニット装置、及び、スキマー付浮上分離槽とで構成している。【選択図】図3

Description

本考案は、縣濁水が含有する縣濁物質(有機物、無機物)をマイクロバブルを利用した浮上分離により固液分離する方法について、凝集剤投薬混合装置と複数の異相混合管を結節して一つのユニット(異相混合ユニット)とすることにより、極めて高い固液分離効率と装置の小型化、省力化を得ることができる加圧浮上装置を提供する。
一般的な設備方法は次のとおりとなる。
対象の縣濁水の縣濁物除去のための固液分離処理の装置は、凝集反応に必要な粉体もしくは液体の凝集剤を投入するための投薬器、権濁水と凝集剤を均一に撹拌混合するための混合撹拌槽、混合水の流量を調整するためのエジェクター、マイクロバブルを産生するための水と圧縮空気を貯留する加圧槽、浮上分離槽及び浮上分離槽の上部に浮上する固形物(凝集フロックまたはスカム)と掻取り集めるスキマーからなり、各々に動力を必要とする。
その装置は、まず汚染原水の全量が混合攪拌槽に流入し凝集剤が投入され、混合攪拌するためにプロペラ状の羽根を設けて混合攪拌する。その攪拌反応時間は15分から30分を要する。さらに、この混合攪拌槽には凝集剤投薬のために種類により通常2槽ないし3槽の薬剤投入槽をそなえている。
次に、混合攪拌槽で攪拌され産生した混合水は、接続設置した浮上分離槽に流入し、隔壁を設けて分離された浮上分離槽内で30分から1時間を要して凝集反応する。
一方、この浮上分離槽の処理水の一部は圧縮空気と混合するために加圧槽に流し、加圧槽内に数気圧の空気を加圧することで、水中に空気を過飽和溶解させ(加圧水)、その後大気圧に戻すことでマイクロバブルを高濃度に含む加圧を前項の浮上分離槽の下部から流出させ、凝集反応により凝集した固体物をマイクロバブルの浮上力によって上部に浮上分離させるものである。
最後に、浮上し分離した固形物は、スキマー(掻捕機)で回収処理し、清浄な処理水は排水する。
特開2010−58066 特開2007−136354
一般の凝集混合装置は、特開2007−136354のように、必要な凝集剤ごとに投薬器を設けて攪拌槽に投薬する。次いで攪拌槽内に設けた攪拌羽根をモーターの動力により縣濁水と凝集剤を攪拌混合する装置である。
その混合水は、加圧浮上装置の浮上槽内に流出させるが、浮上槽内に隔壁を設け凝集反応をさせることとし、その形状や攪拌水投入口の位置に改善を加えるなどの方法により、凝集効果を促進するものである。
また、特開2010−58066のように、凝集混合槽の内部に通間口を設けて、この凝集混合槽の下部から加圧水を導入し上へ吹上げて内部で攪拌する方法も考案されている。
一般的な加圧浮上装置は特開2007−136354のように、加圧浮上槽内に隔壁を設けて前記の凝集剤攪拌槽から攪拌水を導入し、槽内で一定の時間をかけて凝集反応をさせたうえで、別に設ける加圧タンクからの加圧水(過飽和溶解水)を流入させ、そのマイクロバブルの浮上力により固液分離し浮上させる装置である。
一般的な加圧浮上装置の浮上槽は、マイクロバブルを同じ浮上槽内に壁で分離して設けた凝集反応槽の下部に流出させる構造のため、凝集フロックの下面にしかマイクロバブルが当らないので、気泡の一部は凝集フロックに接触することなく、そのまま上昇するだけでその効果を発揮していない。
一般的な加圧浮上装置では、混合攪拌槽内でも凝集反応に必要な時間は、概ね15分から30分必要なため加圧浮上槽そのものは大容量とする必要がある。
加えて、加圧浮上槽内の固液分離する加圧水(過飽和溶融水)を産生するために必要とする数気圧の圧縮空気を発生させるコンプレッサーや加圧水を貯める加圧槽、加圧水に必要な一定量の水を供給するためのエジェクターなど関連装置と各々の装置を稼動するための動力装置を必要としている。
そのため、各々の装置を結節するための配管も長くなり、加圧浮上槽のサイズに合わせた大型のスキマーや装置全体を管理する制御機器を含む全体装置は大型とならざるを得ない。
以上の結果、一般の加圧浮上装置の設置については、大型装置を設置するスペースや装置価格の高額化に加え、設置後のランニングコストやメンテナンス維持の煩雑さ及び設備維持管理要員配置などの課題がある。
本考案の(請求項1)の凝集剤混合装置の混合攪拌槽が無動力でも均一に攪拌する点については(図面2)にて示したとおり、処理の次工程の凝集反応とのマイクロバブル産生する円筒管ユニット(異相混合ユニット)への送水ポンプの前(B点は負圧)と後(A点は正圧)の配管内で各々生じる圧力と流量の正負圧差を利用するための枝配管を設ける構造とすることで可能とした。
本考案による凝集剤混合槽は(図2)で示すように凝集剤を定量で投入する投薬器と縣濁水と凝集剤を均一に混合攪拌するために有効な下降濁流を自然に産生する簡易な三角錘構造とした。
この凝集剤混合装置は、異なる凝集剤を一つの投薬器に混合して一定量を投下することを可能とし、加えて混合攪拌に要するモーターなどの動力を不要としていることにより、混合装置全体の装置サイズを小さくすることを可能としている。
また、一般の投薬器では縣濁水の性状により異なる凝集剤、例えばPACやPAM各々の投薬器を必要とするが、本考案では一つの投薬器に予め必要な複数の凝集剤を混合し、溶解混合器に投入することを可能とした。
本考案は、一般的な加圧浮上装置が設ける凝集反応槽と加圧水槽に代わるものとして、図3で示す細い円筒配管内にインラインミキサーを設けた異相混合管を複数結節して一つのユニットとする配管結節構造による凝集攪拌反応装置(異相混合ユニット)とした。
この異相混合管には(請求項1)の混合水を流入するが、高効率で混合攪拌する目的で、中央部に通管口と多数の微細孔(細かい浸水孔)を設けたエレメントを多数重ねるインラインミキサー構造とした。
この異相混合管の内部構造は複数個のエレメントを積層する構造なので、上部から管中央部を圧縮空気と浸出した混合水が各エレメントを通過しながら分割・濁流・合流を繰り返すことで発生するキャビテーションによってマイクロバブルが産生され、混合攪拌と凝集反応を高効率で行うインラインミキサー構造とした。
一般の加圧浮上装置ではコンプレッサーで数気圧の圧縮空気を産生させて加圧槽に送り込むが、本考案では最初の異相混合管の上部から0.5気圧程度の圧縮空気をコンプレッサーから投入することで混合水とマイクロバブルを産生する。
本考案によりすべての混合水は、上記のインラインミキサー内を通過しマイクロバブルと接触するため攪拌混合効率が非常に高くなる。
この異相混合ユニットの2番目の配管内では上昇流となる。この配管を複数個連結する構造なので、下降気水流と上昇気水流を交互に繰り返すことで、各管内で凝集反応を繰返しながらマイクロバブルもより微細化する。
このように異相混合管を複数結節することで、各異相混合管内部で凝集反応を繰り返すので、異相混合管を複数結節し一つのユニットとすることで、効率的な凝集反応を繰返すシステムユニットとすることを可能とした。
本考案の加圧浮上装置は、凝集反応を異相混合ユニット(インラインミキサー構造の異相混合管を複数結節構造)の各管を通過することで、短時間かつ均質に混合撹拌し、最終工程の浮上槽にマイクロバブルを浮上させることができる配管構成だけの簡易な一貫システムとした。
この異相混合ユニットでは、処理する縣濁水の処理量と性状の相違に対しては、異相混合管の太さ(サイズ)や異相混合管内のエレメントの数を変更することで可能とした。
圧縮空気の投入を別の異相混合管の上部口を通じて増加することも可能である。さらに縣濁物質の量やPhの調整のために、酸素ガスやオゾンガスの投入も異相混合管の上部口から投入することが可能である。
さらに異相混合管の上部口から過酸化水素水、次亜塩素酸ナトリウム水溶液、硫酸アルミ、硫酸鉄などの液体の添加も異相混合管の上部口から投入できる。
マイクロバブルの特性として、界面にはOH−イオンが集積しやすく常に負に帯電している。負に帯電した気泡が凝集混合水中の浮遊物質(SS)のゼータ電位に影響し、浮遊物質(SS)とマイクロバブルが凝集反応を始める。
本考案では、各異相混合管内で産生している分割・渦流・合流の流動性効果により、このマイクロバブルは収縮時にゼータ電位を増加させながら、気泡界面付近のイオン濃度を増加させ、そこに過剰なイオン場が形成させることで、フリーラジカルの発生を促している。この現象による気泡の圧壊とラジカルの生成は、本考案のシステム構造により、より高密度の負に帯電したマイクロバブルとなるので混合水内の有機物や色素の分解促進に大きな効果を発揮する。
本考案の凝集剤混合装置と異相混合ユニットにより管内を通過しながら均質に混合撹拌及び凝集反応と凝集フロックの微細化に要する時間を大幅に短縮することができる。
一般的な方法では、凝集剤攪拌混合反応に概ね15分から30分程度を要し、凝集反応と固液分離に概ね30分から1時間を要する。
本考案では、凝集剤混合は1分以内で均質に撹拌し、凝集反応と固液分離には異相混合ユニット通過時間の15分から20分程度で終えることを可能とした。
本考案の異相混合システムは、凝集フロックが微細化することで凝集効果、脱臭効果、脱色効果に高い効果を発揮する。
次いで複数の配管結節構造を一体化した異相混合ユニット内で凝集反応と微細な凝集フロックを産生するため、一般的な加圧浮上装置で必要とする撹拌槽と大容量の加圧槽が不要となることで浮上槽のサイズが極めて小さくなるので、システム全体のサイズは一般的なシステム設備装置に比して1/2から1/4のサイズとすることを可能とした。
図1のとおり、本考案の異相混合システムは、全体の小型化とユニット化により、装置価格の低減に加え、輸送コストや現場での設置作業及びメンテナンスに関わるコストも低減することを可能とした。
本考案の異相混合ユニット加圧浮上装置の全体図 本考案の凝集剤混合装置とシステム稼動概念図 異相混合ユニット(配管結節構造)と配管内エレメント
本考案は微細孔を設けたエレメントを多段に重ねたインラインミキサー配管(異相混合管)を複数連結して一体化した異相混合ユニット構造による加圧浮上装置の提供である。
▲1▼の加圧ポンプの圧縮空気を▲2▼から配管内に多数の微細孔のあるエレメントを多段に重ねる構造の異相混合管に流入させながら、エレメントの微細孔からの浸出水(凝集剤と縣濁水の混合水)と混合しながら、マイクロバブルを産生させ、凝集反応を促進する構造であり、その配管を複数個結節して▲3▼の異相混合ユニットとする装置である。
本考案は産業排水、汚染水、河川水などが含有する縣濁物質(有機物、無機物)の固形成分やSS成分の凝集、重金属成分の除去、CODの低下、脱色等を除去すること目的とする異相混合ユニット加圧浮上装置である。
添付図面(図1)の装置図に従って実施例を説明する。全体の装置の材質はSUS304で製造する。▲1▼の原水(縣濁水は▲2▼流量調整槽に流入し▲3▼の処理剤と混合された混合水を産生する。▲4▼の加圧ポンプ(SDAFポンプ)からの圧縮空気を▲5▼の最初の異相混合管の上部口に取り込み混合水とともに▲6▼の異相混合ユニットを通過しながら各異相混合管内で凝集反応して凝集フロックを形成する。複数の異相混合管を通過しながらマイクロバブルと凝集フロックはより微細化する。最後に▲7▼の浮上分離槽に下部から吹き上げて流入させ固液分離させフロックは▲8▼のスキマーで掻取り回収し水は▲9▼から排出する。
異相混合管内部は微細孔のエレメントを多段で重ねる構造とし、各エレメントを通過しながら分割・渦流・合流を繰り返しながらキャビテーションを発生しながら圧縮空気はマイクロバブルとなり、微細化しながら凝集フロックの間に入りこみ、固液分離を容易にする効果を発揮する。
▲1▼ 原水(縣濁水)流入口
▲2▼ 流量調整器
▲3▼ 投薬器
▲4▼ SDAFポンプ
▲5▼ 圧縮空気流入口
▲6▼ 異相混合ユニット
▲7▼ 浮上分離槽
▲8▼ スキマー
▲9▼ 処理水排出口
本考案は、様々な有機物や無機物を含有する縣濁水を、凝集剤と攪拌混合してなる混合水と空気を加圧圧縮して放出することで産生するマイクロバブルを利用して浮上分離することで固液分離する方法について、複数の異相混合管を結節して一つの異相混合ユニットとして連続通間処理しながら、より微細化するマイクロバブルを利用して極めて高い固液分離効率と全体装置の小型化、小力化を得ることができる加圧浮上装置を提供する。
一般的な加圧浮上装置の構成は、縣濁水と凝集反応に必要な粉体もしくは液体の凝集剤を投入するための投薬器、縣濁水と凝集剤を均一に撹拌混合するための混合撹拌装置、マイクロバブルを産生するための水と圧縮空気を貯留する加圧槽、凝集反応して固液分離するための加圧浮上槽とその上部に浮上する固形物(凝集フロックまたはスカム)を掻取り集めるスキマーからなり、各々の装置を稼動させるための動力を必要とするものである。
その処理フローは、まず縣濁水を混合攪拌装置に流入し、凝集剤が投入され、混合攪拌するためにプロペラ状の羽根を設けて混合攪拌された混合水となるが、その攪拌反応時間には15分から30分を要する。
次に、加圧浮上槽に流入した混合水と縣濁水は、別の加圧槽内に数気圧の加圧空気を注入して水中に空気を過飽和溶解させた後に、大気圧に戻すことで産生するマイクロバブルを高濃度に含む加圧水を加圧浮上槽の下部から流出させ、加圧浮上槽内を浮上する過程で、さらに凝集反応を促進することにより凝集した固体物をマイクロバブルの浮上力によって加圧浮上槽の上部に浮上分離させ、最後に加圧浮上槽の上部に浮上分離した固形物は、スキマー(掻捕機)で回収し、清浄な処理水は排水する。
その凝集反応時間は、大容量の加圧浮上槽内で30分から1時間を要して凝集反応しながら凝集フロックとなりマイクロバブルともに浮上するものである。
加圧浮上方式で利用するマイクロバブルの特性として、界面にはOH−イオンが集積しやすく常に負に帯電している。負に帯電した気泡が凝集混合水中の浮遊物質(SS)のゼータ電位に影響し、浮遊物質(SS)とマイクロバブルが凝集反応を始めることを利用するものである。
特開2010−58066 特開2007−136354
一般的な凝集剤攪拌装置は、特開2007−136354のように、使用する凝集剤ごとに投薬器を設けて攪拌槽に投薬し、次いで攪拌槽内に設けた攪拌羽根をモーターの動力により縣濁水と凝集剤を攪拌混合し、凝集反応に必要な濃度の混合水を産生する装置である。
また、特開2010−58066のように、凝集剤混合槽の下部に通間口を設けて加圧水の一部のマイクロバブルを導入し、上へ吹上げて省動力で攪拌する方法も考案されている。
一般的な加圧浮上装置は、加圧浮上槽内に縦隔壁を設けるが、特開2007−136354のように加圧浮上槽内に斜形状の隔壁を設けて渦流を発生させるなどの方法により、凝集剤攪拌槽から混合水を導入して加圧浮上槽内で一定の時間をかけながら凝集反応を促進すると同時に、別に設ける加圧タンクから加圧水という過飽和溶解水を流入させることで産生するマイクロバブルの浮上力と凝集力を利用して固液分離し浮上させる装置である。
しかし、一般的な加圧浮上槽は加圧浮上槽の下部からマイクロバブルを上昇流出させる構造のため、凝集フロックの下面にしかマイクロバブルが当らず、気泡の一部は凝集フロックに接触することなく、そのまま上昇するだけでマイクロバブルのもつ効果を十分に発揮していない。
加えて、凝集剤と原水の混合水を加圧浮上槽内に流入して凝集反応するために要する時間は、概ね30分から60分必要なため加圧浮上槽そのものを大容量とする必要がある。
さらに、マイクロバブルを産生するために必要とする数気圧の圧縮空気を貯める加圧槽、加圧水とするための水循環パイプなどの関連装置と各々の装置を稼動するための動力装置を必要としている。
そのため、各々の装置を結節するための配管も多く、凝集処理する加圧浮上槽も大きくなり、そのサイズに合わせた大型のスキマーや装置全体を管理する制御装置も大きくなるなど、全体装置は大型とならざるを得ない。
以上の結果、一般的な加圧浮上装置については、大型装置を設置するおきなスペースを必要であることや装置価格の高額化に加え、設置後のランニングコストやメンテナンスの煩雑さ及び設備維持の管理要員配置などの課題がある。
まず、本考案の装置と一体化して使用する凝集剤混合攪拌器は、図面(図2)にて示したとおり次工程の凝集反応とマイクロバブルを産生する円筒管ユニットである異相混合ユニットへの送水ポンプの前B点(負圧)と後A点(正圧)の配管内で各々生じる正・負圧差を利用して生じる流水発生原理を利用するもので、A点に枝配管を設けて溶解混合攪拌器に接続し、一定量の縣濁水を常に流入させながら下降三角円錘形状とし、さらに内壁に円周内壁を設けて自然に産生する下降渦流を利用する攪拌構造としたことで、無動力で混合攪拌することを可能とした。
この溶解混合攪拌器は粉体凝集剤を溶解混合攪拌するもので、混合攪拌に要するモーターなどの動力が不要なため小さなサイズとすることが可能となり、本考案の装置の全体サイズを小さくすることに寄与している。
次に、本考案では一般的な加圧浮上装置が設ける凝集反応槽と加圧槽に代わるものとして、図面(図3)で示す細い円筒配管内にインラインミキサーを設けた異相混合管を複数個結節する構造であり、加えてシステムの制御装置も本体に設置してなる異相混合ユニット加圧浮上装置である。
この異相混合管に流入する混合水を高効率で凝集反応を促進する目的で、各異相混合管の中央部に加圧空気の通管口と周囲に多数の微細孔(細かい浸水孔)を設けたエレメントを多数重ねるインラインミキサー構造とした。
この異相混合管の内部構造は、複数個のエレメントを積層した構造なので、上部から管中央部を圧縮空気と浸出した混合水が各エレメントを通過しながら、分割・濁流・合流を繰り返すことで発生するキャビテーションによってマイクロバブルが産生され、混合攪拌と凝集反応を高効率で行うインラインミキサー構造である。
一般の加圧浮上装置ではコンプレッサーで数気圧の圧縮空気を産生させて加圧槽に送り込むが、本考案では最初の異相混合管の上部から0.5気圧程度の圧縮空気をコンプレッサーから投入することで混合水とマイクロバブルを管内部で混合させるものである。
本考案により、凝集剤と原水を混合攪拌してなる混合水は、異相混合管を通過しながら、管内のインラインミキサーにより産生するマイクロバブルと接触して攪拌凝集反応を開始する。
この異相混合管を複数連結結節してなる異相混合管ユニットの2番目の異相混合管では上昇流となり、異相混合管ごとに交互に下降気水流と上昇気水流とによる凝集反応を連続して繰返して凝集反応し、加えて各々の異相管内のキャビテーションによりマイクロバブルはさらに微細化する。
このように、各異相混合管内部での非常に効率の高い凝集反応を連続して繰返す異相混合システムを特長としている。
以上のとおり本考案は、各々の異相混合管内をインラインミキサー構造とし、この異相混合管を複数結節してなる一つのユニット構造であり、各異相混合管を連続通過することで短時間かつ均質に凝集反応を繰返しながら、最終の異相混合管から最終工程の浮上分離槽に凝集フロックとマイクロバブルを浮上させる簡易な一貫処理のための異相混合ユニット加圧浮上装置である。
本考案で処理する原水(縣濁水)の処理量の大少の相違に対しては、異相混合管の太さの変更と異相混合管内のエレメントの数とサイズを変更することで実施する。
さらに、圧縮空気の投入を別の異相混合管の上部口を通じて注入することで空気量を増加することも可能であり、原水に含む縣濁物質の量やPhの調整のために酸素ガスやオゾンガスなどの気体の投入することも可能である。
加えて、異相混合管の上部口から過酸化水素水、次亜塩素酸ナトリウム水溶液、硫酸アルミ、硫酸鉄などの液体添加により、処理水の性状に適応する凝集反応処理も可能である。
加圧浮上方式で利用しているマイクロバブルの特性として、マイクロバブルの界面にはOH−イオンが集積しやすく常に負に帯電していているので、負に帯電した気泡が凝集混合水中の浮遊物質(SS)のゼータ電位に影響し、浮遊物質(SS)とマイクロバブルが凝集反応を始めるものである。
本考案では、異相混合管を連結接続してなる異相混合ユニットの各異相混合管内で産生している分割・渦流・合流の流動性効果により、このマイクロバブルは収縮時にゼータ電位を増加させながら、気泡界面付近のイオン濃度を増加させ、そこに過剰なイオン場が形成させることでフリーラジカルの発生を促している。
この現象による気泡の圧壊とラジカルの生成は、本考案のシステム構造により、より高密度の負に帯電したマイクロバブルとなるので混合水内の有機物や色素の分解促進に大きな効果を発揮する。
本考案による凝集反応時間は、異相混合ユニット内を通過しながら連続して凝集反応を繰返すことにより、大幅に短縮することを可能とした。
一般的な方法では、凝集剤攪拌混合反応に概ね15分から30分程度を要し、凝集反応と固液分離に概ね30分から60分を要するが、本考案では凝集剤の混合攪拌は1分以内で均質に撹拌し、凝集反応と固液分離には異相混合ユニット通過時間の15分程度で終えることを可能とした。
さらに、凝集フロック内に取込まれるマイクロバブルが微細化していることで凝集効果、脱臭効果、脱色効果に高い効果を発揮する。
次いで、凝集剤混合攪拌槽と浮上分離槽ともに極めて小さく、システムの制御装置盤も本体に一体設置しているので、システム全体のサイズは一般的な加圧浮上装置に比して1/2から1/4のサイズとすることを可能とした。
添付図面(図1)のとおり、本考案の異相混合システムは全体の小型化とユニット化により装置価格の低減に加え、装置の輸送コストや現場での配管工事や設置作業及び簡易なシステムであることから設置後のメンテナンスに関わるコストも大きく低減することを可能とした。
本考案の異相混合ユニット加圧浮上装置の全体図 本考案と一体で使用する凝集剤混合攪拌器と無動力攪拌フロー 本考案の異相混合ユニット(配管結節構造)と配管内エレメント
本考案は、微細孔を設けたエレメントを多段に重ねた異相混合管というインラインミキサー配管を複数連結して一体化したなる異相混合ユニット構造による加圧浮上装置の提供である。
添付図面(図3)▲1▼の加圧ポンプの圧縮空気は▲2▼から配管内に多数の微細孔のあるエレメントを多段に重ねる構造の異相混合管に流入しながら、エレメントの微細孔からの凝集剤と縣濁水の混合水の浸出水と混合し、キャビテーションにより産生するマイクロバブルと混合して凝集反応を促進する構造であり、その異相混合管を複数個結節して全体となる▲3▼異相混合ユニット装置である。
本考案は、産業排水、汚染水、河川水などが含有する有機物や無機物の縣濁物質の固形成分やSS成分の凝集、重金属成分の除去、CODの低下、脱色等を除去すること目的とする異相混合ユニット加圧浮上装置である。
本考案の装置サイズ例として、比較的小型の3t/毎時処理装置のサイズは、L2.4m×W1.4m×H2.0mで使用電力量は4.3KW/毎時であり、中型の20t/毎時処理装置は、L4.0m×W2.0m×H2.2mで使用電力量は13Kw毎時、大型の200t/毎時処理装置は、L12.0m×W3.5m×H3.5mで使用電力量は74KW/毎時であり、小型で小電力を実現した。
このように小型サイズであることと装置全体が1ユニット化しているので、装置の搬送においてもコンテナやトラックの積載・積下が容易であり、現場設置・配管接続の作業も極めて簡易であることも特長である。
添付図面(図1)の装置図に従って実施例を説明する。
全体の装置の材質はSUS304で製造するもので、▲1▼の原水(縣濁水)は▲2▼流量調整槽に流入し▲3▼凝集剤と混合攪拌された混合水を産生し、この混合水は▲6▼の異相混合ユニットに流入し、一方同時に▲4▼の加圧ポンプ(SDAFポンプ)からの圧縮空気が▲5▼の最初の異相混合管の上部口に取り込まれ、異相混合管内部で発生するマイクロバブルと混合水とともに▲6▼の異相混合ユニットを通過しながら各異相混合管内で凝集反応しながらマイクロバブルを包含して大きな浮上し易い凝集フロックを形成する。
次いで、最後の異相混合ユニットを通過したマイクロバブルは、凝集反応を促進しながら、より微細化したマイクロバブルを包含した状態の凝集フロックとともに▲7▼の浮上分離槽の下部から吹き上がりながら容易に固液分離し、▲8▼のスキマーが浮上した凝集フロックを掻取り回収し、一方で処理水を▲9▼から排出する。
このように、本考案の凝集反応は異相混合管内部は微細孔のエレメントを多段で重ねる構造の各異相混合管を連続通過しながら分割・渦流・合流を繰り返すことと管内部のキャビテーションにより産生するマイクロバブルも微細化しながら凝集フロックの間に入りこむことで凝集フロックは浮上し易くなるので、固液分離を容易にする効果を発揮する。
▲1▼原水(縣濁水)流入槽
▲2▼流量調整器
▲3▼凝集剤混合攪拌器
▲4▼SDAFポンプ
▲5▼圧縮空気流入口
▲6▼異相混合ユニット
▲7▼浮上分離槽
▲8▼スキマー
▲9▼処理水排出口

Claims (2)

  1. 産業排水、汚染水、河川水などが含有する縣濁物質(有機物、無機物)の固形成分やSS成分の凝集、重金属成分の除去、CODの低下、脱色等を除去することを目的とする微粉体及び液体の凝集剤を注入し混合水を産生する装置について、無動力で混合攪拌して混合水を産生することを特徴とする凝集剤投薬混合装置。
  2. 円筒管内に多数の微細孔と微細孔から流入する混合水の貫通口と上部から流入する圧縮空気の貫通口とを設けた構造のエレメントを、多段に重ねてなる円筒管内インラインミキサー(異相混合管)を複数個結節して一体とする配管結節構造とすることで、凝集攪拌反応フロックと産生するマイクロバブルを微細化することを特徴とする凝集攪拌反応装置(異相混合ユニット)。
JP2019003314U 2019-08-16 2019-08-16 異相混合ユニット加圧浮上装置 Active JP3230123U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019003314U JP3230123U (ja) 2019-08-16 2019-08-16 異相混合ユニット加圧浮上装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019003314U JP3230123U (ja) 2019-08-16 2019-08-16 異相混合ユニット加圧浮上装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3230123U true JP3230123U (ja) 2021-01-14

Family

ID=74096077

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019003314U Active JP3230123U (ja) 2019-08-16 2019-08-16 異相混合ユニット加圧浮上装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3230123U (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101452392B1 (ko) 혐기성 소화조
CN207748958U (zh) 一种工业废水处理系统
CN105855067B (zh) 一种无动力浮选机
CN208394822U (zh) 一种组合式成套气浮处理装置
CN113149280A (zh) 一种高效污水处理系统
CN106630305A (zh) 一种清洗hdpe回收料污水处理系统及方法
JP3230123U (ja) 異相混合ユニット加圧浮上装置
KR100530772B1 (ko) 2차 하수처리장치 및 처리방법
CN103030229B (zh) 一种钢铁行业的含油废水处理装置及其处理方法
JP2006043626A (ja) 水処理装置
CN218988930U (zh) 一种磁混凝沉淀机构
CN206607098U (zh) 一种清洗hdpe回收料污水处理系统
CN215712407U (zh) 一种新型磁介质混凝沉淀系统
CN108793514A (zh) 一种一体化含油废水处理装置
CN216039041U (zh) 一种高效稳流式组合气浮净水装置
JP3166826U (ja) 排水処理装置
JP2766168B2 (ja) 消化汚泥の固液分離装置
WO2017213024A1 (ja) 汚泥処理装置および汚泥処理方法
CN211999164U (zh) 一种混凝气浮池
CN212655505U (zh) 一种用于处理油田采出水的溶气气浮系统
CN208898644U (zh) 一种一体化含油废水处理装置
JP2014237110A (ja) 濁水処理システムおよび濁水処理方法
KR100786944B1 (ko) 계면활성제 미세기포를 이용한 하수 슬러지 상압부상 고농축 방법
CN207811312U (zh) 一种混合器及气浮溶气装置
KR100742509B1 (ko) 계면활성제 미세기포를 이용한 하수 슬러지 상압부상 고농축 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191114

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200511

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200805

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201013

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3230123

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150