JP3229214B2 - 水中航走体の昇降操縦方法とその装置 - Google Patents

水中航走体の昇降操縦方法とその装置

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JP3229214B2 JP22925796A JP22925796A JP3229214B2 JP 3229214 B2 JP3229214 B2 JP 3229214B2 JP 22925796 A JP22925796 A JP 22925796A JP 22925796 A JP22925796 A JP 22925796A JP 3229214 B2 JP3229214 B2 JP 3229214B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水中航走体の昇降
操縦方法およびその装置に関し、特に水中航走体の重量
調整および姿勢調整により同水中航走体の昇降を行なう
ようにした、水中航走体の昇降操縦方法およびその装置
に関する。なお、自律下降上昇式ドリフトブイ,自律昇
降センサーおよびタンク注排水式水中グライダーなどに
も適用可能である。
【0002】
【従来の技術】一般に、有人潜水船などの上昇下降方式
としては、上下方向によるスラスタおよびトリム傾斜さ
せての斜航移動方式が考えられるが、これらの方式は、
動力制限などから現実的でないため、従来は船体下部に
離脱装置により装着したバラストウェイト(ドロップウ
ェイト)を利用する方式が採用されている。
【0003】すなわち海面でバラストを搭載した負浮量
で潜航を開始し、海底近くでバラストの一部を離脱して
中正浮量とし移動観測を行なう。上昇時には残りのバラ
ストを離脱し、正浮量を得て上昇する。このため、海底
への往復は1潜航1回、すなわち一過性となる。
【0004】また、機体の姿勢制御には、船体の前後に
水銀などを油圧により移動させる独立したシステムが、
また海水密度変化による浮量増加など重量の調整のため
に別途バリアブル海水タンクが装備されている。
【0005】一方、無人式潜水船の場合もほぼ同様で、
海底での正浮量を得る方式として、バラストウェイト
(ドロップウェイト)を装備運用する方式が一般的であ
り、さらに必要な姿勢制御もウェイトを船体中心線に沿
って前後方向に移動させる方法が一般的で、装置は比較
的大型となる。なおドロップウェイトを採用する場合
は、下降上昇のオペレーションは一過性で繰り返すこと
ができない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のとおり、従来
は、水中航走体へのバラスト材の搭載および取外しによ
り、当該水中航走体の昇降操縦が行なわれ、また水銀な
どを前後方向に移動させることにより水中航走体の姿勢
制御が行なわれるようになっているため、バラスト材の
取外し装置や水銀移動装置など、重量およびスペースが
大型となり、船体が大規模となるという問題点がある。
また、海底への潜航は一過性であって、潜航の都度、母
船あるいは母港においてバラスト材の搭載作業を必要と
するという問題点がある。
【0007】そこで本発明は、 (1) 潜航下降する時点でダウントリム(主推進に対し
て)を形成すること。 (2) 海底では極力動力を用いずイーブンキール(水平)
に姿勢を調整すること。(海底観測のため) (3) 上昇を効率よく実施するため、推進力などを利用し
たアップトリムを早めに実現すること。 (4) 海水密度変化による下降時の浮量増、上昇時の浮量
減を補償すること。 (5) 動力など大量消費することなく、下降上昇のオペレ
ーションが動力源の続く限り繰り返し行なえること、を
課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、耐圧容器製の
高圧水タンクをそなえるとともに船尾端に推進器をそな
えた水中航走体の昇降操縦方法において、潜航前に上記
高圧水タンクに海水を所定量高圧封入して所要のダウン
トリムを形成した後、上記推進器の推力で上記水中航走
体を下降させ、同水中航走体の下降中、外水圧が上記高
圧水タンクの内圧よりも高くなる深度を越えた時点で上
記高圧水タンクに雰囲気海水を自然注水して深度増によ
る浮力増加を補償するようにして課題解決の手段として
いる。
【0009】また、上記高圧水タンクにおける海水の高
圧封入を、上記水中航走体の潜航目標深度の中間深度の
水圧に相当する圧力で行なって課題解決の手段としてい
【0010】これらの構成により、つまり潜水開始時に
高圧水タンク内へ海水を注入して水中航走体を所要のダ
ウントリムに調整することによって、推進器による効率
的な下降速度を確保することができる。また、水中航走
体が下降するに伴い深深度では特に海水密度によって浮
量が増加するが、高圧水タンクの予圧よりも高圧の海水
の自然注入によってこれを補償することができる。
【0011】さらにまた、上記水中航走体の海底付近へ
の到着時に、上記高圧水タンク内に雰囲気海水を自然注
入して上記水中航走体を観測等に適した水平姿勢に戻す
とともに、同水中姿勢を保持しながら上記推進器により
同水中航走体の移動を行なうようにし、また上記水平姿
勢での上記水中航走体の移動中、同水中航走体に設けた
昇降舵の迎角を制御して同水中航走体の深度変更を行な
うようにして課題解決の手段としている。
【0012】これらの構成により、海底近くでは雰囲気
海水が自然注入されて水平(イーブンキール)姿勢とな
り、水平航走および昇降舵の迎角制御による深度レベル
を変えながらの観測航走を行うことができる。なお下降
および海底走行の間、海水注入によって海面での封入時
圧力よりも高圧水タンク内圧力は増加する。
【0013】さらに、海底付近からの上記水中航走体の
上昇開始時または上昇時に、上記高圧水タンクに深度圧
により雰囲気海水を自然注入してアップトリムを形成す
るようにして課題解決の手段としている。この構成によ
り、水中航走体の上昇に必要なアップトリムを形成する
ことができる。
【0014】また、上記水中航走体の上昇につれ上記高
圧水タンクの内圧で同高圧水タンクから海水を徐々に排
出して上記水中航走体の上昇に適したアップトリムを形
成するとともに、上記水中航走体の上昇に伴う浮量減少
を補償するようにして課題解決の手段としている。
【0015】この構成により、深度上昇に伴う海水密度
減少による浮量の減少を高圧水タンク内の高圧水の自然
排水によって補償することができる。また同様に高圧水
タンク内の高圧水の排水によって姿勢の制御を行なうこ
ともできる。そして水中航走体が海面付近に帰着した時
点では、水中航走体の姿勢および高圧水タンクの圧力,
海水量は、ほぼ潜航前の状態に戻る。
【0016】さらに、耐圧殻構造の本体と、同本体の船
尾端に取付けられた推進器とをそなえた水中航走体にお
いて、海水切換弁を介して外水と連通可能な耐圧容器製
の高圧水タンクを上記本体の船首部または船尾部のいず
れかに設けるとともに、上記本体の船首部に迎角調整可
能な左右一対の昇降舵を設けて課題解決の手段とし、ま
た上記高圧水タンクを上記水中航走体の船首部および船
尾部の両方に設けるとともに、上記各高圧水タンクへの
海水の注・排水を個別に行なうことができるように構成
し、さらに船首部に設けられた上記高圧水タンクへの海
水の注水用の海水ポンプを上記水中航走体に設けて課題
解決の手段としている。
【0017】これらの構成により、高圧水タンクに潜水
前に一回海水を高圧封入することによって、下降・上昇
に関わる重量・姿勢制御を簡単な海水切換弁の切換え操
作で繰り返し行なうことができる。
【0018】また水中航走体に装備した海水ポンプで高
圧水タンクへの海水の注入を行なうことにより、浅深度
(海水ポンプ容量による)での圧入注排水が可能とな
り、姿勢重量浮量制御を自在に行なうことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の実施形
態としての水中航走体の昇降操縦方法とその装置につい
て説明すると、図1はその第1実施形態(単一タンク
式)の水中航走体の昇降操縦状態を示す模式図、図2は
その第2実施形態(一対タンク式)の水中航走体の昇降
操縦状態を示す模式図、図3はその第3実施形態(海水
ポンプ具備式)の水中航走体の昇降操縦状態を示す模式
図、図4(a)は同水中航走体の平面図、(b)は同側面
図、図5(a)はその第3実施形態における高圧水タンク
のブロック系統図、(b)はその第1実施形態における高
圧水タンクの系統図である。
【0020】まず図1により第1実施形態について説明
する。第1実施形態の水中航走体は単一タンク式であっ
て、図1において符号10は船尾端に推進器4をそなえた
水中航走体を示しており、この水中航走体10の船体重心
浮心位置から離れた船尾部に、耐圧容器よりなる適当な
容器の一基の高圧水タンク1が内設されている。
【0021】高圧水タンク1には、潜航前に所定量の海
水が、母船等に設置したポンプ(図示せず)によって、
高圧封入されて所要のダウントリムが形成されるように
なっている。さらに、高圧水タンク1に、図5(b)に示
すように、電磁切換式海水切換弁2を介して海中に開口
するフィルタ3が接続されている。
【0022】また水中航走体10の船首部付近に、左右一
対の昇降舵5が迎角調整可能に取付けられており、船尾
部に左右一対の水平尾翼7とアンテナ6とが設けられて
いる。符号7aは垂直尾翼を示している。
【0023】海面投入した時点では、推進器4による下
降に都合よいダウントリム状態(姿勢)(符号Aで示
す)で、海面a上に飛び出したアンテナ6などによる洋
上通信やGPS測位(Global Positioning System:衛
星測位)が可能な状態となるように、高圧水タンク1に
海水が封入されている。すなわち、高圧水タンク1は例
えば1/3容量程度の海水が、目標とする潜航深度の深
度圧より若干低い圧力(例えば潜航目標深度の中間深度
15の水圧に相当する圧力)で封入されている。
【0024】推進器4の推力および昇降舵5の作用によ
って、水中航走体10は下降する。符号9は下降軌跡を示
している。この間、海水温度などの海洋パラメータの連
続的な観測が可能となる。
【0025】水中航走体10が下降を続け高圧水タンク1
の内圧を越える深度15を越えた時点では、深度増による
浮力の増加(浮量が大きくなることによって潜りにくく
なる)は、海水切換弁2を切換えて、海水を深度圧を利
用して高圧水タンク1に自然注水することで補償され
る。海水切換弁2の作動に悪影響を与えないように、海
水の出入り口にフィルタ3が設けられている。
【0026】そして、水中航走体10の海底bに到着時に
は、高圧水タンク1に海水を深度圧を利用して自然注入
し、ほぼ水平状態(姿勢)(符号Bで示す)に調整され
る。さらに推進器4および昇降舵5の迎角制御により、
水中航走および深度レベルを変えながら海底の観測航走
を行なう。符号11は航走軌跡を示している。
【0027】海底観測後、昇降舵5に迎角を与え推進器
4のスラストにより水中航走体10を上昇させる。この場
合、高圧水タンク1に若干量注水し、アップトリム姿勢
をとらせることもある。水中航走体10の上昇中、高圧水
タンク1の内圧が深度15を越えた時点では、海水切換弁
2の操作で高圧水タンク1から海水を排出することで浮
量減少を補償することができる。符号Cがこのときの水
中航走体の状態を示している。最終的には、高圧水タン
ク1の内圧により、海水を排出して再び潜航前の状態A
に戻す。符号12, 14は水中航走体10の上昇軌跡を示して
いる。
【0028】このように、この実施形態のものでは、推
進器4の動力などの動力源が続く限り、上述の下降・上
昇オペレーションを海水ポンプなどを水中航走体に装備
することなしに繰り返し行なえることになる。なお高圧
水タンク1を船体重心浮心位置よりも船首側に設けて
も、同様の下降・上昇操縦が可能なことはいうまでもな
い。
【0029】図2に示した第2実施形態の場合、水中航
走体10内部の船首部および船尾部に、それぞれ1基の前
部高圧水タンク(以下「前部タンク」と略称する)21と
後部高圧水タンク(以下「後部タンク」と略称する)22
とが設けられている。
【0030】そして各タンク21, 22に、電磁式海水切換
弁23, 25(図1における海水切換弁2に相当する)およ
びフィルタ24, 26(図1におけるフィルタ3に相当)が
接続されている。また、各タンク21, 22には、潜水前に
所定量の海水が、母船等に設置したポンプ(図示せず)
によって、高圧封入されている。
【0031】水中航走体10は、海面a付近では前部タン
ク21および後部タンク22に高圧封入された海水によって
ダウントリム状態(姿勢)Dに調整されている。この状
態でアンテナ6などにより、支援船や陸上との必要な通
信(GPS測位を含む)が行なわれる。
【0032】また、水中航走体10は、推進器4および昇
降舵5の作用によって、比較的少ないエネルギー消費
で、第1実施形態の場合と同様に、効率的な下降を行な
うことができる。
【0033】両タンク21,22内の圧力が中間深度31の水
圧を越えた時点から、海水密度増に伴う浮量増を補償す
るため、またダウントリムを保持するため、電磁式海水
切換弁23, 25の操作により両タンクに環境圧を利用した
注水が行なわれる。この注水は、単に海水切換弁23, 25
を開とするだけで、注水のためにエネルギーを必要とし
ない。また海水切換弁23, 25の作動に悪影響を与えない
ように、海水の出入り口にはそれぞれフィルタ24, 26が
設けられている。符号32は水中航走体10の下降軌跡を示
している。
【0034】水中航走体10が海底b付近に接近した時点
では、後部タンク22に深度圧を利用して多目に海水を注
入して水中航走体10を観測オペレーションに好都合な水
平状態(姿勢)Eにする。
【0035】観測後、後部タンク22に少量注入し、アッ
プトリムを形成することと、推進器4のスラストおよび
昇降舵5の作用とにより、水中航走体10を効果的に上昇
させることができる。上昇中に高圧水タンク1内の圧力
が深度圧よりも大きい状態では、海水密度減による浮量
減少を回復させるため、両高圧水タンク21, 22からタン
ク内圧による海水排水を行なう。符号Fはこのときの水
中航走体の状態を示している。
【0036】海面へ上昇中も、両高圧水タンク21,22よ
り海水を排出し、海面ではほぼ投入時の状態(姿勢)D
になるように、両高圧水タンクの海水排水量を海水切換
弁23, 25にて制御する。符号34, 36は上昇軌跡を示して
いる。
【0037】この第2実施形態の場合、船首側および船
尾側にそれぞれ高圧水タンクを設け、各高圧水タンクの
水量を調整して水中航走体の浮力およびトリム調整を行
なうようにしたため、第1実施形態のものよりも一層精
密な下降・上昇の操縦制御が可能となる。また両タンク
への注水・排水にエネルギーを必要としない点は、第1
実施形態の場合と同様である。
【0038】次に、図3,4,5により、第3実施形態
について説明する。この第3実施形態は、第2実施形態
の改良であって、海面での水中航走体10の姿勢制御を自
在とするために、前部高圧水タンク21に注採水を行なう
海水ポンプユニット43が設けられた点で第2実施形態と
相違する。
【0039】海水ポンプユニット43は、図5(a)に示す
ように、モータ61で駆動される海水ポンプ60と、圧力バ
ランス弁62と電磁式海水切換弁63とから構成され、海水
切換弁63は、中立位置(前部高圧水タンク21および圧力
バランス弁62のいずれをも非連通状態とする切換え位
置)、前部高圧水タンク21と圧力バランス弁62とを連通
状態とする切換え位置63a,および高圧水タンク21と船
外に開口するフィルタ24とを連通させる切換え位置63b
に切換えられるようになっている。
【0040】なお前部高圧水タンク21への注水は、前部
高圧水タンク21の内圧による逆流を避けるため、海水ポ
ンプ60で一定圧まで圧力バランス弁62によりバランスさ
せてから行なわれる。
【0041】海水切換弁63を切換え位置63aに切換える
ことにより、海水ポンプ60の容量の範囲で前部高圧水タ
ンク21への海水圧入が可能となる。前部高圧水タンク21
内の圧力が周囲圧より高い場合は、海水切換弁63を切換
え位置63bに切換えることにより、前部高圧水タンク21
から自然排水が行なわれる。
【0042】図3に示すように、海水ポンプユニット43
より前部高圧水タンク21へ注排水を行なうことにより、
海面付近で水中航走体10の姿勢(符号G0で示す姿勢)
および重量を調整でき、アンテナ6によるGPS測位や
母船・基地への通信などを行なうことができる。符号32
で示す潜航・下降時および海底付近での水平ポジショニ
ング(符号Hで示す姿勢)での重量・トリム調整要領
は、図2に示した第2実施形態の場合と同様であるが、
上昇時(符号36は上昇軌跡を示す)および海面付近での
姿勢(符号G, G0で示す)制御は、海水ポンプユニッ
ト43を作動して前部高圧水タンク21への注排水を行なう
ことにより、制御性がよくなる。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の水中航走
体の昇降操縦方法とその装置によれば次のような効果な
いし利点が得られる。 (1) 高圧水タンクを装備することにより、海面および海
底付近での水中航走体の重量浮量および姿勢の制御が簡
便に行なうことができ、推進器の推力を効果的に生かし
た上昇・下降オペレーションを実現できる。 (2) 高圧水タンクに注水するために海水ポンプを基本的
には必要とせず、また海水ポンプを設置するとしても小
型の海水ポンプで所期の目的を達成することができるた
め、水中航走体に装備する動力装置を最小限に抑えるこ
とができ、結果的には水中航走体を軽量・小型化するこ
とができる。 (3) 海底への交通は一過性である従来方式と異なり、繰
り返して上昇および下降を行なうことができる。このこ
とにより、次ぎのような効果を奏することができる。 (a) 上昇・下降による鉛直方向の観測を効率よく行なう
ことができ、観測範囲・効率を格段に向上させることが
できる。 (b) 洋上へ浮上してのGPS装置による位置計測確認な
ど、測位の面からデータ精度が向上する。 (c) 浮上時に支援船および衛星との交信、データ伝送を
行うことが出来、観測のリアルタイム性が増す。 (d) 動力消費の経済性を実現でき、また、観測時間およ
び範囲を拡大することができる。 (e) 水中航走体の操縦(自律・自動を含む)の信頼性が
向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としての水中航走体の昇
降操縦状態を示すの模式図。
【図2】同第2実施形態としての水中航走体の昇降操縦
状態を示すの模式図。
【図3】同第3実施形態としての水中航走体の昇降操縦
状態を示すの模式図。
【図4】(a)同第3実施形態の水中航走体の側面図。 (b)同平面図。
【図5】(a)同第3実施形態の水中航走体の高圧水タン
クを示すブロック図。 (b)同第1実施形態の水中航走体の高圧水タンクを示す
ブロック図。
【符号の説明】
1 高圧水タンク 2, 23, 25, 63 電磁式海水切換弁 3, 24, 26 フィルタ 4 推進器 5 昇降舵 6 アンテナ 7 水平翼 9,32 下降軌跡 10 水中航走体 11 (海底付近での)航走軌跡 21 前部高圧水タンク 22 後部高圧水タンク 34, 36 上昇軌跡 43 海水ポンプユニット 60 海水ポンプ 61 モータ 62 圧力バランス弁 a 海面 b 海底
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B63G 8/14 B63G 8/18 - 8/26 B63G 8/42 B63C 11/00 B63C 11/48

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐圧容器製の高圧水タンクをそなえると
    ともに船尾端に推進器をそなえた水中航走体の昇降操縦
    方法において、潜航前に上記高圧水タンクに海水を所定
    量高圧封入して所要のダウントリムを形成した後、上記
    推進器の推力で上記水中航走体を下降させ、同水中航走
    体の下降中、外水圧が上記高圧水タンクの内圧よりも高
    くなる深度を越えた時点で上記高圧水タンクに雰囲気海
    水を自然注水して深度増による浮力増加を補償するよう
    にしたことを特徴とする、水中航走体の昇降操縦方法。
  2. 【請求項2】 上記高圧水タンクにおける海水の高圧封
    入が、上記水中航走体の潜航目標深度の中間深度の水圧
    に相当する圧力で行なわれることを特徴とする、請求項
    1に記載の水中航走体の昇降操縦方法。
  3. 【請求項3】 上記水中航走体の海底付近への到着時
    に、上記高圧水タンク内に雰囲気海水を自然注入して上
    記水中航走体を観測等に適した水平姿勢に戻すととも
    に、同水中姿勢を保持しながら上記推進器により同水中
    航走体の移動を行なうようにしたことを特徴とする、請
    求項1または2に記載の水中航走体の昇降操縦方法。
  4. 【請求項4】 上記水平姿勢での上記水中航走体の移動
    中、同水中航走体に設けた昇降舵の迎角を制御して同水
    中航走体の深度変更を行なうようにしたことを特徴とす
    る、請求項3に記載の水中航走体の昇降操縦方法。
  5. 【請求項5】 海底付近からの上記水中航走体の上昇開
    始時または上昇時に、上記高圧水タンクに深度圧により
    雰囲気海水を自然注水してアップトリムを形成するよう
    にしたことを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに
    記載の水中航走体の昇降操縦方法。
  6. 【請求項6】 上記水中航走体の上昇につれ上記高圧水
    タンクの内圧で同高圧水タンクから海水を徐々に排出し
    て上記水中航走体の上昇に適したアップトリムを形成す
    るとともに、上記水中航走体の上昇に伴う浮量減少を補
    償するようにしたことを特徴とする、請求項1乃至5の
    いずれかに記載の水中航走体の昇降操縦方法。
  7. 【請求項7】 耐圧殻構造の本体と、同本体の船尾端に
    取付けられた推進器とをそなえた水中航走体において、
    上記本体の船首部または船尾部のいずれかに設けられる
    とともに海水切換弁を介して外水と連通可能な耐圧容器
    製の高圧水タンクと、上記本体の船首部に設けられた迎
    角調整可能な左右一対の昇降舵とが設けられていること
    を特徴とする、請求項1乃至6のいずれかに記載の水中
    航走体の昇降操縦方法を実施するための装置。
  8. 【請求項8】 耐圧殻構造の本体と、同本体の船尾端に
    取付けられた推進器とをそなえた水中航走体において、
    高圧水タンクが、上記水中航走体の船首部および船尾部
    の両方に設けられるとともに、上記各高圧水タンクへの
    海水の注・排水が個別に行なうことができるように構成
    されていることを特徴とする、請求項1乃至6に記載の
    水中航走体の昇降操縦方法を実施するための装置。
  9. 【請求項9】 船首部に設けられた上記高圧水タンクへ
    の海水の注水用の海水ポンプが、上記水中航走体に設け
    られていることを特徴とする、請求項8に記載の水中航
    走体の昇降操縦方法を実施するための装置。
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