JP3228270U - 簡易マスク - Google Patents
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Abstract
【課題】繰り返し使用することができ衛生的に管理できる安価な簡易マスクを提供する。【解決手段】簡易マスク1は、複数のプリーツ23が形成された前面部材2と、着用者の顔に接触する背面部材3とを有する。前面部材2と背面部材3との間に飛沫感染を防止するための中間部材4を挟み、プリーツ23を広げて着用者の鼻、口、及び顎を覆う。前面部材2の少なくとも一部と背面部材3は、合成樹脂製のメッシュで形成されている。前面部材2と背面部材3とは一端部のみが連結され、連結された一端部を中心に前面部材2と背面部材3が大きく開閉し、中間部材4の着脱或いは交換が容易にできる。【選択図】図2
Description
本考案は、繰り返し使用することができ衛生的に管理できる安価な簡易マスクに関するものである。
近年、風邪やインフルエンザなどの感染症の予防や花粉症などアレルギー性鼻炎の対策には、複数のシート状の不織布を重ねて形成された使い捨てマスクが一般的に使用されている。このようなマスクは、フィルター機能を有する内層シートと外層シートとが一体に形成されており、洗浄するとフィルター機能が低下することから、一度きりの使用が好ましい。これに対して、マスク本体の内部に交換あるいは洗浄できるフィルターを介在させて繰り返し使用することができるマスクが提供されている。
衛生的に繰り返し使用することができるマスクとして、例えば、特許文献1は、合成樹脂で椀状に形成されたマスク本体とカバーとの間に、交換可能な補足体(フィルター)を介在させることができるマスクを開示している。また、引用文献2は、合成樹脂で形成されたマスク本体とその内部に脱着可能なフィルターを有するマスクを開示している。
しかしながら、特許文献1のように、合成樹脂で形成された複数の部品を組み立てて構成されたマスクは、構造を単純化しても壊れやすいという問題がある。また、特許文献2のように、繰り返し使用することができるフィルターを有するマスクは、製造コストがかかることによって高価になりやすく、購入費などの面で使用者の負担が大きい。
また、インフルエンザなどの感染症の原因は、飛沫感染が多いことが知られている。飛沫感染とは、感染症にかかった感染者が咳やくしゃみをしたときに飛散した飛沫中の中に含まれるウイルスを吸い込むことにより感染するものである。飛沫感染を防ぐには、マスクを着用して、飛沫の飛散や吸引を防ぐことが特に有効である。
本考案は上記課題を解決するものであり、繰り返し使用することができ衛生的に管理できる安価な簡易マスクの提供を目的とする。さらに、マスク本体を簡易な構成にすることによって、マスク本体を洗浄しても乾きやすく雑菌などの繁殖を防止し清潔に保つことができる。
上記課題を解決するために、本考案の簡易マスクは、複数のプリーツが形成された前面部材と、着用者の顔に接触する背面部材と、耳掛け紐とを有し、前面部材と背面部材との間に飛沫感染を防止するための中間部材を挟み、プリーツを広げて着用者の鼻、口、及び顎を覆い着用する簡易マスクであって、前面部材の少なくとも一部と背面部材とは、合成樹脂製のメッシュで形成されており、前面部材と背面部材とは一端部のみが連結され、連結された一端部を中心に前面部材と背面部材とが大きく開閉することにより、中間部材の着脱或いは交換が容易にできる。
前面部材は、合成樹脂製のメッシュで形成されている内側部と飛沫を通さないシート素材で形成されている外側部を有する。外側部は、前面部材の上下左右の端部から中心に向かって幅があり、外側部の下側の幅は、前面部材を展開したときのほぼ下半分の幅であることが好ましい。
背面部材は、中間部材を保持する中間部材保持部を有することが好ましい。
耳掛け紐は、前面部材に設けられていることが好ましい。耳掛け紐が前面部材に設けられていることによって、着用の際に前面部材が中間部材を押さえつけながら着用者の後方側に引っ張られ中間部材の落下を防止する。
本考案によれば、繰り返し使用することができ、衛生的に管理できる安価なマスクを提供することができる。
図1及び図2に示すように、本考案の簡易マスク1は、複数のプリーツ23が形成された前面部材2と、着用者の顔面に接触する背面部材3とを有し、前面部材2と背面部材3との間に中間部材(例えばティッシュペーパー)4を挟んで使用するものである。中間部材4は、飛沫の飛散や吸引を防ぐことによって飛沫感染を防止するフィルターとして機能する。
前面部材2は、前面部材2の中央側に位置し、合成樹脂製のメッシュ素材で形成されているメッシュ部(内側部)21と、簡易マスク1を着用する際に着用者の耳に掛ける耳掛け紐24とを有する。背面部材3は、ほぼ全面が前面部材2のメッシュ部21と同様のメッシュ素材で形成されている。耳掛け紐24は、市販のゴム紐や、長さを調節できるようにした紐を用いることが好ましい。
また、図2に示すように、前面部材2と背面部材3とは、前面部材2の上端部2aと背面部材3の上端部(図示しない)とを縫い付けることによって連結されている。このように、簡易マスク1は、一端部のみが連結されていることにより、連結された一端部を中心に前面部材2と背面部材3とが大きく開閉するため、中間部材4の着脱や交換が容易にできる。
図3は、このように構成された簡易マスク1の着用中の例を示したものである。このとき使用する中間部材4は、口と鼻、及びその周辺部を保護する適度な大きさのものを用いるのがよい。簡易マスク1の着用中には、前面部材2が耳掛け紐24により着用者の後方側に引っ張られ、前面部材2が中間部材4を押さえつけるため、中間部材4のずれが低減される。また、プリーツ23が着用者の顎に立体的にフィットするように展開するため、中間部材4は下方に向かってずれることがなく落下が防止できる。
また、前面部材2と背面部材3とは多くの部分が、メッシュ素材で形成されているため、簡易マスク1を比較的気温の高い場所で着用する場合であっても、呼気による不快な熱のこもりを防止する。
本考案の簡易マスク1は、その構造により、着用する際に中間素材4がずれにくいようになっているが、長時間着用すると段々にずれて、口や鼻周辺部の適切な範囲を保護できない場合が考えられる。図4に示すように、前面部材2は、メッシュ部21の周りに飛沫を通さないシート素材で形成されている外側部22を有することが好ましい。外側部22は、上下左右の端部から中心に向かって幅があり、下側の幅が前面部材2を展開したときのほぼ下半分の幅であることが好ましい。
このように、メッシュ部21の周りに飛沫を通さないシート素材を有していれば、中間素材4が多少ずれても、中間素材4と外側部22との左右方向の隙間ができず、口や鼻を保護することができる。さらに、図5に示すように、外側部22の下側の幅が前面部材2を展開したときのほぼ下半分の幅であることによって、プリーツ23を展開して着用する際に顎側の隙間を無くすことができる。なお、外側部22は、中間部材4と外側部22との隙間をより無くすために、前面部材2における背面部材3側の面(前面部材2と背面部材3の間)に形成することが好ましい。
背面部材3は、中間部材4の落下を防止するために、中間部材保持部32を有することが好ましい。中間部材保持部32は、図6に示すように、背面部材3の下端部3bと側端部3cの一部に縫い付けられており、背面部材3の下方端から上方に向かって開口して、いわゆるポケットのような形状に形成されている。中間部材4は、中間部材保持部32によって保持されるため、着用中の落下を確実に防止できる。中間部材保持部32の素材は、乾きやすい素材を用いることが好ましいが、これに限らず、ずれを低減するために摩擦力のある素材を使用してもよい。なお、中間部材保持部32は、背面部材3側に代えて、前面部材2側に設けてもよい。この場合は、マスクの着用時に中間部材4が適切な高さに位置するように設けることが好ましい。
本実施例(例えば図1参照)では、前面部材2に2個のプリーツ23を形成した例を示したが、プリーツ23の個数や形状は特に限らない。下方に展開するプリーツ23に加えて、上方に展開するプリーツ23を形成してもよい。上方に展開するプリーツ23を備えれば、簡易マスク1を着用する際に鼻周りの密着性が上がり、感染症の予防効果が向上する。また、鼻周りの密着性をより高めるために、簡易マスク1の上端部に一般的なマスクと同様に可逆性を有する鼻当て部材(図示しない)を設けてもよい。
マスクを着用していると着用者の顔面側の面に唾液が付着するため、例えば1日中着用するには衛生面に不安がある。本考案の簡易マスク1は、任意のタイミングにおいて中間部材4を取り替えることができ衛生的である。また、構造が簡単で細部まで容易に洗浄することができる。さらに、多くの部分が合成樹脂製のメッシュ素材で形成されているため、洗浄しても乾燥しやすく雑菌も繁殖しにくいため、汚れるたびに洗浄して清潔に保つことができる。
本考案の簡易マスク1は、折り畳める構造であるから、コンパクトに収納することができて保管がしやすい。また、災害時や大気の汚れが気になる場合などにも着用することができる。特に災害時においては、マスクの供給が間に合わないことも考えられる。本考案の簡易マスク1は、衛生的に保管しておくことができるから災害に備えて備蓄しておくことも有用である。
本考案の簡易マスク1は、最小限の部品点数で構成されているため、破損の心配はあまりないが、修理が必要な場合でも、組み立て式のマスクのように部品交換が必要となるようなことが少ない。また、縫製部分のほつれなどは使用者自身で修復することができ、修理して再使用しても機能が低下することがない。
本実施例では、中間素材4としてティッシュペーパーを用いる例を示したが、より微小なウイルスを捕捉する機能を有するフィルターを別途用意してもよい。予め用意した中間素材4であれば、より感染のリスクを低減することができる。さらに、中間素材4としては、抗菌仕様の繊維素材、ガーゼ、清潔な布の切れ端など、様々な素材のものが使用できる。
上述の実施例では、前面部材2と背面部材3とが開閉する構造としているが、次ような構成としてもよい。図7及び図8に示すように、簡易マスク1は、前面部材2と背面部材6の外周部が接合され、前面部材2と背面部材6との間に空間が形成される。簡易マスク1を使用する際には、背面部材6に形成された中央の開口部61から内側の空間に中間部材4を収納する。背面部材6は、前面部材2を展開したときの大きさと同程度の大きさである。背面部材6の中央の開口部61の大きさは、簡易マスク1を折り畳んだ状態の見かけの面積よりは小さく、例えば見かけの面積の半分程度である。開口部61は、中間部材4を収納しやすくするために、実際の開口を大きく形成し、開口部61の開口端に伸縮性を有する素材を縫製して開口部61に伸縮性を持たせてもよい。なお、伸縮性のある素材を用いてもよい。中間部材4の大きさは、開口部61より大きいものを使用することが好ましい。以上の構成により、着用時に中間素材4と背面部材6とが着用者の鼻、口、及び顎を覆い、飛沫感染を防止する。さらに、前面部材2と背面部材6とによって中間部材4が保持されるため、中間部材4はずれが低減され落下することもない。下記の付記項は、前面部材2及び背面部材6の外周部が接合され、内側の空間に中間部材4を収納することができる簡易マスク1の構成を示すものである。
(付記項1)
複数のプリーツが形成された前面部材と、着用者の顔に接触する背面部材と、耳掛け紐とを有し、前記前面部材と前記背面部材との間に飛沫感染を防止するための中間部材を収納し、前記プリーツを広げて着用者の鼻、口、及び顎を覆い着用する簡易マスクであって、
前記前面部材は、合成樹脂製のメッシュで形成されており、
前記背面部材は、中央に開口部が形成されており、
前記前面部材と前記背面部材との間に空間が形成されるように、前記前面部材と前記背面部材の外周部を接合し、前記開口部から前記空間に前記中間部材を収納する簡易マスク。
複数のプリーツが形成された前面部材と、着用者の顔に接触する背面部材と、耳掛け紐とを有し、前記前面部材と前記背面部材との間に飛沫感染を防止するための中間部材を収納し、前記プリーツを広げて着用者の鼻、口、及び顎を覆い着用する簡易マスクであって、
前記前面部材は、合成樹脂製のメッシュで形成されており、
前記背面部材は、中央に開口部が形成されており、
前記前面部材と前記背面部材との間に空間が形成されるように、前記前面部材と前記背面部材の外周部を接合し、前記開口部から前記空間に前記中間部材を収納する簡易マスク。
1 簡易マスク
2 前面部材
2a 上端部
21 メッシュ部
22 外側部
23 プリーツ
24 耳掛け紐
3 背面部材
3b 下端部
3c 側端部
31 メッシュ部
32 中間部材保持部
4 中間部材
6 背面部材
61 開口部
2 前面部材
2a 上端部
21 メッシュ部
22 外側部
23 プリーツ
24 耳掛け紐
3 背面部材
3b 下端部
3c 側端部
31 メッシュ部
32 中間部材保持部
4 中間部材
6 背面部材
61 開口部
Claims (5)
- 複数のプリーツが形成された前面部材と、着用者の顔に接触する背面部材と、耳掛け紐とを有し、前記前面部材と前記背面部材との間に飛沫感染を防止するための中間部材を挟み、前記プリーツを広げて着用者の鼻、口、及び顎を覆い着用する簡易マスクであって、
前記前面部材の少なくとも一部と前記背面部材とは、合成樹脂製のメッシュで形成されており、
前記前面部材と前記背面部材とは一端部のみが連結され、連結された一端部を中心に前記前面部材と前記背面部材とが大きく開閉することにより、前記中間部材の着脱或いは交換が容易にできる簡易マスク。 - 前記前面部材は、前記合成樹脂製のメッシュで形成されている内側部と、飛沫を通さないシート素材で形成されている外側部を有する請求項1に記載の簡易マスク。
- 前記外側部は、前記前面部材の上下左右の端部から中心に向かって幅があり、
前記外側部の下側の幅は、前記前面部材を展開したときのほぼ下半分の幅である請求項2に記載の簡易マスク。 - 前記背面部材は、前記中間部材を保持する中間部材保持部を有する請求項1から3のいずれか一項に記載の簡易マスク。
- 前記耳掛け紐は、前面部材に設けられ、
前記耳掛け紐が前記前面部材に設けられていることにより、着用の際に前記前面部材が前記中間部材を押さえつけながら着用者の後方側に引っ張られ前記中間部材の落下を防止する請求項1から4のいずれか一項に記載の簡易マスク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020002858U JP3228270U (ja) | 2020-07-10 | 2020-07-10 | 簡易マスク |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2020002858U JP3228270U (ja) | 2020-07-10 | 2020-07-10 | 簡易マスク |
Publications (1)
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JP3228270U true JP3228270U (ja) | 2020-10-22 |
Family
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Family Applications (1)
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JP2020002858U Active JP3228270U (ja) | 2020-07-10 | 2020-07-10 | 簡易マスク |
Country Status (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6990752B1 (ja) | 2020-08-24 | 2022-01-12 | 亜由子 福島 | マスク |
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2020
- 2020-07-10 JP JP2020002858U patent/JP3228270U/ja active Active
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JP6990752B1 (ja) | 2020-08-24 | 2022-01-12 | 亜由子 福島 | マスク |
JP2022036734A (ja) * | 2020-08-24 | 2022-03-08 | 亜由子 福島 | マスク |
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