JP3227517U - 壁面保護用マグネットシート - Google Patents
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Abstract
【課題】耐水性及び耐久性に優れ、また意匠性も向上させることができる、壁面保護用マグネットシートを提供する。
【解決手段】壁面保護用マグネットシート10は、強磁性体からなる壁面に磁力により剥離可能に吸着されかつ可撓性を有するマグネットシート本体11と、このマグネットシート本体11に粘着剤又は接着剤12により貼付されたプラスチックシート13とを備える。上記プラスチックシート13はプラスチック繊維を糸として織られた織物シートである。
【選択図】図1
【解決手段】壁面保護用マグネットシート10は、強磁性体からなる壁面に磁力により剥離可能に吸着されかつ可撓性を有するマグネットシート本体11と、このマグネットシート本体11に粘着剤又は接着剤12により貼付されたプラスチックシート13とを備える。上記プラスチックシート13はプラスチック繊維を糸として織られた織物シートである。
【選択図】図1
Description
本考案は、エレベーターの内壁、展示会場の壁、会議室のパーテーション等のスチール製の壁面を保護するために、これらの壁面に磁力により吸着されるマグネットシートに関するものである。
従来、絨毯地の裏面に緩衝用スポンジ材を貼り合せ、その緩衝用スポンジ材にゴム磁石を備えた壁面等の保護カバーが開示されている(例えば、特許文献1(実用新案登録請求の範囲、第1欄第35行〜第2欄第1行、第2欄第29行〜同欄第36行、第1図)参照。)。この保護カバーでは、ゴム磁石の全表面が薄紙等の密接被覆材で覆われる。
このように構成された保護カバーでは、ゴム磁石の全表面を薄紙等の密接被覆材で覆うことにより、ゴム磁石が直接的にエレベーターの内壁等の壁面に作用することとはならず、ゴム磁石の作用が間接的なものになるので、保護カバーを外す場合に壁面の塗料等を剥離してしまうおそれがない。また、密接被覆材を永久ゴム磁石の基部まで延設することにより、貼着面まで隠すことができ、美観も十分に保つことができ、製品価値の向上も図ることができるようになっている。
しかし、上記特許文献1に示された保護カバーでは、その表面が絨毯のようなけば立った織物であるため、水分を含むことにより、カビが発生したり或いはホコリが付着したりする場合があり、これらのカビやホコリを取除くのに比較的多くの工数を要する不具合があった。また、上記特許文献1に示された保護カバーは大型であるため、施工現場で壁面の寸法を測って保護カバーを所定の大きさに裁断する必要があるため、比較的多くの工数を要する問題点もあった。
本考案の第1の目的は、プラスチックシートが耐水性を有することにより、プラスチックシートの表面に付着した汚れを水拭きで簡単に落とすことができる、壁面保護用マグネットシートを提供することにある。本考案の第2の目的は、プラスチックシートを構成するプラスチック繊維としてPVC被覆繊維を用いることにより、表面強度が高く耐久性に優れ、かつ防炎性に優れた、壁面保護用マグネットシートを提供することにある。本考案の第3の目的は、マグネットシート本体とプラスチックシートの間に吸音材を介装することにより、会議室、応接室、役員室などパーテーションで囲まれた室内の会話漏れを軽減できるとともに、エレベーターの内壁等の壁面に吸着させれば、エレベーター外のモータ音や減速機等の機械音のエレベーター内への侵入を抑制できる、壁面保護用マグネットシートを提供することにある。本考案の第4の目的は、薄く形成されているため、壁面のコーナー近傍の狭い箇所に壁面保護用マグネットシートを吸着させる場合、壁面保護用マグネットシートをハサミやカッターで所望の寸法に容易に裁断できる、壁面保護用マグネットシートを提供することにある。本考案の第5の目的は、所定の寸法で形成されているため、複数枚の壁面保護用マグネットシートを壁面に並べて吸着させることができ、施工性に優れた壁面保護用マグネットシートを提供することにある。本考案の第6の目的は、織物シートであるプラスチックシートが多くの柄及び色を有するので、それらの柄及び色から最適なものを選択でき、壁面保護用マグネットシートが吸着された壁面の意匠性を向上させることができる、壁面保護用マグネットシートを提供することにある。
本考案の第1の観点は、図1に示すように、強磁性体からなる壁面に磁力により剥離可能に吸着されかつ可撓性を有するマグネットシート本体11と、このマグネットシート本体11に粘着剤又は接着剤12により貼付されたプラスチックシート13とを備えた壁面保護用マグネットシート10において、プラスチックシート13が、プラスチック繊維を糸として織られた織物シートであることを特徴とする。
本考案の第2の観点は、第1の観点に基づく考案であって、図2に示すように、マグネットシート本体とプラスチックシートとの間に介装された厚さ5.0mm〜10.0mmの吸音材を更に備え、吸音材がマグネットシート本体に粘着剤又は接着剤により貼付されかつプラスチックシートに粘着剤又は接着剤により貼付されたことを特徴とする。
本考案の第3の観点は、第1の観点に基づく考案であって、更に厚さが1.5mm〜3.5mmの範囲内に形成されたことを特徴とする。
本考案の第4の観点は、第2の観点に基づく考案であって、更に厚さが6.5mm〜12.0mmの範囲内に形成されたことを特徴とする。
本考案の第5の観点は、第1又は第2の観点に基づく考案であって、更に縦及び横がいずれも400mm〜500mmの範囲内の正方形状に形成されたことを特徴とする。
本考案の第1の観点の壁面保護用マグネットシートでは、プラスチックシートが、プラスチック繊維を糸として織られた織物シートであるので、このプラスチックシートは耐水性を有する。この結果、プラスチックシートの表面に付着した汚れは水拭きで簡単に落とすことができる。また、織物シートであるプラスチックシートが多くの柄及び色を有し、それらの柄及び色から最適なものを選択できるので、壁面保護用マグネットシートが吸着された壁面の意匠性を向上させることができる。
本考案の第2の観点の壁面保護用マグネットシートでは、マグネットシート本体とプラスチックシートの間に厚さ5.0mm〜10.0mmのフェルトなどの吸音材を介装することにより、会議室、応接室、役員室などパーテーションで囲まれた室内の会話漏れを軽減できる。また、エレベーターの内壁等の壁面に吸着させれば、エレベーター外のモータ音や減速機等の機械音のエレベーター内への侵入を抑制できる。
本考案の第3の観点の壁面保護用マグネットシートでは、この壁面保護用マグネットシートの厚さが1.5mm〜3.5mmの範囲内に形成されているので、壁面保護用マグネットシートは比較的薄い。このため、壁面のコーナー近傍の狭い箇所に壁面保護用マグネットシートを吸着する場合には、壁面保護用マグネットシートをハサミやカッターで所望の寸法に容易に裁断できる。この結果、壁面保護用マグネットシートを容易に加工できるので、専門的なスキルを要さず、施工コストの削減も期待できる。
本考案の第5の観点の壁面保護用マグネットシートでは、この壁面保護用マグネットシートの縦及び横がいずれも400mm〜500mmの範囲内の正方形状(タイル形状)に形成されているので、壁面保護用マグネットシートは比較的小さく、軽量である。この結果、容易に複数枚の壁面保護用マグネットシートを壁面に並べて吸着できる。また、プラスチックシート本体は織物シートであるため、壁面保護用マグネットシートの縦横の向きを変えることにより意匠性が変わり、単一柄でも市松貼り又は同一方向の流し貼り、或いは複数柄を組合せたデザインへの変更など、容易に組替えが可能であり、意匠性が向上する。
次に本考案を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
<第1の実施の形態>
図1に示すように、壁面保護用マグネットシート10は、強磁性体からなる壁面に磁力により剥離可能に吸着されかつ可撓性を有するマグネットシート本体11と、このマグネットシート本体11に粘着剤又は接着剤12により貼付されたプラスチックシート13とを備える。強磁性体からなる壁面としては、エレベーターの内壁、展示会場の壁、会議室のパーテーション等のスチール製の壁面が挙げられる。また、マグネットシート本体11としては、ハードフェライト粉末を有機高分子バインダに分散させて板状に成型された厚さ約0.4mm〜2mm程度のボンド磁石等が用いられる。
図1に示すように、壁面保護用マグネットシート10は、強磁性体からなる壁面に磁力により剥離可能に吸着されかつ可撓性を有するマグネットシート本体11と、このマグネットシート本体11に粘着剤又は接着剤12により貼付されたプラスチックシート13とを備える。強磁性体からなる壁面としては、エレベーターの内壁、展示会場の壁、会議室のパーテーション等のスチール製の壁面が挙げられる。また、マグネットシート本体11としては、ハードフェライト粉末を有機高分子バインダに分散させて板状に成型された厚さ約0.4mm〜2mm程度のボンド磁石等が用いられる。
プラスチックシート13は、プラスチック繊維を糸として織られた織物シートである。上記織物シートであるプラスチックシート13の織物組織は、平織り、綾織り、又は朱子織り構造であることが好ましい。また、プラスチック繊維は、ポリエチレンテレフタレート又はガラス繊維からなる芯線にポリ塩化ビニルを被覆したPVC被覆繊維であることが好ましい。更に、粘着剤又は接着剤12のうち、粘着剤としては、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤等の強粘着タイプの粘着剤が挙げられ、接着剤としては、アクリル系接着剤、ゴム系接着剤、ウレタン系接着剤等が挙げられる。なお、プラスチックシートのPVC被覆繊維から可塑剤が浸み出してマグネットシート本体とプラスチックシートの粘着力が低下するおそれがある場合には、マグネットシート本体とプラスチックシートとの間に不織布又はPETフィルムを介装し、これらを粘着剤又は接着剤により貼付しても良い。これによりマグネットシート本体とプラスチックシートの可塑剤による粘着力の低下を抑制できる。
一方、壁面保護用マグネットシート10は、厚さが1.5mm〜3.5mmの範囲内に形成されることが好ましい。ここで、壁面保護用マグネットシート10の厚さを1.5mm〜3.5mmの範囲内に限定したのは、1.5mm未満ではマグネットシート本体11の厚さが薄くなり、壁面への十分な吸着性能を維持できなくなるため、壁面保護用マグネットシート10が使用中に落下するおそれがあり、3.5mmを超えると壁面保護用マグネットシート10をハサミやカッターで裁断できなくなるからである。
また、壁面保護用マグネットシート10は、縦及び横がいずれも400mm〜500mmの範囲内の正方形状に形成されることが好ましく、縦及び横がいずれも450mmの正方形状に形成されることが更に好ましい。ここで、正方形状の壁面保護用マグネットシート10の縦及び横をいずれも400mm〜500mmの範囲内に限定したのは、400mm未満では壁面保護用マグネットシート10を壁面に並べて吸着させる枚数が多くなり、500mmを超えると壁面保護用マグネットシート10の運搬作業性及び壁面への吸着作業性が低下するからである。
このように構成された壁面保護用マグネットシート10の使用方法を説明する。壁面保護用マグネットシート10をエレベーターの内壁等の壁面にマグネットシート本体11の磁力により吸着させる場合、壁面保護用マグネットシート10のプラスチックシート13が多くの柄及び色を有し、それらの柄及び色から最適なものを選択できるので、壁面保護用マグネットシート10が吸着された壁面の意匠性を向上させることができる。具体的には、プラスチックシート本体11は織物シートであるため、壁面保護用マグネットシートの縦横の向きを変えることにより意匠性が変わり、単一柄でも市松貼り又は同一方向の流し貼り、或いは複数柄を組合せたデザインへの変更など、容易に組替えが可能であり、意匠性が向上する。また、壁面保護用マグネットシート10の縦及び横がいずれも400mm〜500mmの範囲内の正方形状(タイル形状)に形成された壁面保護用マグネットシートは比較的小さく、軽量であるので、容易に複数枚のマグネットシートを壁面に並べて吸着できる。更に、壁面保護用マグネットシート10の厚さが1.5mm〜12.0mmの範囲内に形成されており、比較的薄いので、壁面のコーナー近傍の狭い箇所に壁面保護用マグネットシート10を磁力により吸着するとき、マグネットシート10をハサミやカッターで所望の寸法に容易に裁断できるので、裁断作業及び壁面のコーナー近傍の狭い箇所への磁力による吸着作業を速やかに行うことができる。
一方、壁面保護用マグネットシート10のプラスチックシート13が、プラスチック繊維を糸として織られた織物シートであるので、このプラスチックシート13は耐水性を有する。この結果、プラスチックシート13の表面に付着した汚れは水拭きで簡単に落とすことができる。また、上記プラスチックシート13を構成するプラスチック繊維が、ポリエチレンテレフタレート又はガラス繊維からなる芯線にポリ塩化ビニルを被覆したPVC被覆繊維であるので、プラスチックシート13の表面強度(耐摩耗性等)が高く耐久性に優れ、かつ防炎性に優れる。
<第2の実施の形態>
図2及び図3は本考案の第2の実施の形態を示す。図2において図1と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、壁面保護用マグネットシート20は、マグネットシート本体11とプラスチックシート13との間に介装された吸音材14を更に備える。そして、吸音材14がマグネットシート本体11に粘着剤又は接着剤12により貼付されかつプラスチックシート13に粘着剤又は接着剤12により貼付される。上記吸音材14としては、フェルト、又はポリプロピレンフォーム、ポリウレタンフォーム等の多孔性合成樹脂など、軽量かつ板状に成形されたものを用いることが好ましい。また、吸音材14の厚さは、5.0mm〜10.0mmの範囲内であることが好ましい。ここで、吸音材14の厚さを5.0・m〜10.0mmの範囲内に限定したのは、5.0mm未満では吸音効果が少なく、10.0mmを超えると吸音効果が殆ど変わらなくなるからである。更に、上記壁面保護用マグネットシート20の厚さ(総厚)は、6.5mm〜12.0mmの範囲内であることが好ましい。上記以外は、第1の実施の形態と同一に構成される。
図2及び図3は本考案の第2の実施の形態を示す。図2において図1と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、壁面保護用マグネットシート20は、マグネットシート本体11とプラスチックシート13との間に介装された吸音材14を更に備える。そして、吸音材14がマグネットシート本体11に粘着剤又は接着剤12により貼付されかつプラスチックシート13に粘着剤又は接着剤12により貼付される。上記吸音材14としては、フェルト、又はポリプロピレンフォーム、ポリウレタンフォーム等の多孔性合成樹脂など、軽量かつ板状に成形されたものを用いることが好ましい。また、吸音材14の厚さは、5.0mm〜10.0mmの範囲内であることが好ましい。ここで、吸音材14の厚さを5.0・m〜10.0mmの範囲内に限定したのは、5.0mm未満では吸音効果が少なく、10.0mmを超えると吸音効果が殆ど変わらなくなるからである。更に、上記壁面保護用マグネットシート20の厚さ(総厚)は、6.5mm〜12.0mmの範囲内であることが好ましい。上記以外は、第1の実施の形態と同一に構成される。
このように構成された壁面保護用マグネットシート20では、マグネットシート本体とプラスチックシートの間にフェルトなどの吸音材を介装することにより、会議室、応接室、役員室などパーテーションで囲まれた室内の会話漏れを軽減できる。また、図3に示すように、壁面保護用マグネットシート20をエレベーターの内壁等の壁面に吸着させれば、エレベーター外のモータ音や減速機等の機械音のエレベーター内への侵入を抑制できる。また、吸音材の厚さが5.0mm〜10.0mmの範囲内に形成されているので、壁面保護用マグネットシート20をハサミやカッターで所望の寸法に比較的容易に裁断できる。この結果、壁面保護用マグネットシート20を比較的容易に加工できるので、第1の実施の形態と同様に、専門的なスキルを要さず、施工コストの削減もある程度期待できる。上記以外の動作は、第1の実施の形態の動作と略同様であるため、繰返しの説明を省略する。
10,20 壁面保護用マグネットシート
11 マグネットシート本体
12 粘着剤
13 プラスチックシート
14 吸音材
11 マグネットシート本体
12 粘着剤
13 プラスチックシート
14 吸音材
Claims (5)
- 強磁性体からなる壁面に磁力により剥離可能に吸着されかつ可撓性を有するマグネットシート本体と、このマグネットシート本体に粘着剤又は接着剤により貼付されたプラスチックシートとを備えた壁面保護用マグネットシートにおいて、
プラスチックシートが、プラスチック繊維を糸として織られた織物シートであることを特徴とする壁面保護用マグネットシート。 - 前記マグネットシート本体と前記プラスチックシートとの間に介装された厚さ5.0mm〜10.0mmの吸音材を更に備え、前記吸音材が前記マグネットシート本体に粘着剤又は接着剤により貼付されかつ前記プラスチックシートに粘着剤又は接着剤により貼付された請求項1記載の壁面保護用マグネットシート。
- 厚さが1.5mm〜3.5mmの範囲内に形成された請求項1記載の壁面保護用マグネットシート。
- 厚さが6.5mm〜12.0mmの範囲内に形成された請求項2記載の壁面保護用マグネットシート。
- 縦及び横がいずれも400mm〜500mmの範囲内の正方形状に形成された請求項1又は2記載の壁面保護用マグネットシート。
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- 2020-06-04 JP JP2020002134U patent/JP3227517U/ja active Active
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