JP3227487B2 - 重金属に汚染された土壌の処理方法 - Google Patents

重金属に汚染された土壌の処理方法

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JP3227487B2 JP26469995A JP26469995A JP3227487B2 JP 3227487 B2 JP3227487 B2 JP 3227487B2 JP 26469995 A JP26469995 A JP 26469995A JP 26469995 A JP26469995 A JP 26469995A JP 3227487 B2 JP3227487 B2 JP 3227487B2
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soil contaminated
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義勝 松田
千秋 泉川
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Dowa Holdings Co Ltd
Dowa Mining Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重金属に汚染され
た土壌の修復方法に関し、更に詳しくは土壌中の重金属
とアルミニウム塩類とを特定の条件下で反応させて化学
的に安定な複酸化物を生成させて重金属分の溶出を防止
することを目的とする。
【0002】
【従来の技術】近年、活発な産業開発に伴い新たな化学
物質による環境汚染の懸念や、急増する廃棄物の処理問
題に関連して過去に蓄積した有害物質を含む土壌汚染の
存在がクローズアップされてきた。
【0003】このうち、都市部に位置した工場が縮小移
転した工場跡地は、現在マンション建設やウォーターフ
ロント等大規模開発に供されることになったが、この場
合、これらの跡地は土壌が汚染されていないことが前提
であることから汚染土は「土地環境基準」に従って有害
物質除去無害化対策が必要となって来た。
【0004】これらの重金属に汚染された土壌環境を修
復する手段としては、化学処理を行なった後に封じ込め
をする方法、コンクリートで固化する方法や、例えば6
価クロムに汚染された土壌を還元処理する方法(特公昭
53−15990号)が開示されている。
【0005】然しながら、上記封じ込めを行なう処理法
の場合は、不溶化処理後の溶出程度に応じて遮水工事や
遮断工事等の封じ込め処置を必要とするため、コスト的
に高くつく処理法である。
【0006】また、セメント固化法の場合には、処理土
壌を放置すると空気中の炭酸ガスによってpHが低下
し、有害金属が再溶出する懸念があった。
【0007】一方、6価クロムの還元処理方法は、6価
クロム単独の汚染を対象とするものであり、クロム以外
の重金属またはクロムとそれ以外の複数の重金属で汚染
された土壌を無害化することはできないという欠点を有
していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のように従来の処
理法においては、重金属で汚染された土壌を完全に無害
化することは確定されておらず、従って経済的にも安価
で有効な新規の処理法の開発が望まれていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は斯かる課題
を解決するために鋭意研究したところ重金属で汚染され
ている土壌を無害化する方法として、化学的に安定な化
学処理法を開発することができた。
【0010】すなわち本発明は第一に、重金属汚染土壌
3価アルミニウム塩である硫酸アルミニウム、硝酸ア
ルミニウム及びミョウバンの何れか一つ水と共に添加
して攪拌することによって、土壌中の重金属を不溶化せ
しめることを特徴とする。
【0011】第二に、上記攪拌は、液中のpHを7〜1
2、好ましくは7.5〜11.5に保つ範囲で行なうこ
とを特徴とする重金属に汚染された土壌の処理方法であ
る。
【0012】本発明で処理対象とする重金属汚染土壌の
粒径は8mm以下、好ましくは5mm以下のものを処理
するが、これは粒径が大きくなればなる程次の攪拌処理
において土壌中の重金属とアルミニウム塩との反応が十
二分に起こらないことによる。
【0013】次いで、上記粒径の汚染土壌に混練用の水
を添加して湿状態とした混合物にアルミニウム塩と必要
に応じて酸またはアルカリを加えて均一に混合物を分散
攪拌する。
【0014】この場合混合物中のpHを7〜12、好ま
しくは7.5〜11.5に調整しながら攪拌維持する
が、添加した3価アルミニウムは混合物中の重金属と反
応し、混練中に空気酸化を受けながら次第にアルミ酸化
物の結晶格子を形成していく過程でスピネル型結晶構造
を持つアルミネート系複酸化物に変わる。
【0015】このスピネル型のアルミネート系複酸化物
の反応は2価の金属酸化物(XO)と3価の金属酸化物
(Y2 3 )とが等モルで結合することによって正常ス
ピネル型XY2 4 と逆スピネル型Y(XY)O4 なる
一般式で示されるスピネル属化合物を生成し、式中Xは
Fe,Zn,Pb等の重金属であり、これらの重金属が
鉄の原子が占めるべき位置に鉄の代わりに取り込まれて
固定化するものと考えられている。
【0016】
【0017】更に、本発明においては上記攪拌時におけ
る温度条件による不溶化試験を行なったところ、3価ア
ルミニウムの添加量や土壌粒径が同一の場合には、常温
時に比べて70℃一定にした処理の方が土壌中のCdの
不溶化に効果を有することが確認できた。
【0018】従って、Cd含有土壌の場合には、必要に
よって攪拌温度を溶液の沸点以下にすれば反応の促進を
うながすことができるが、コスト面からは80℃以下に
調整することが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、実施例をもって本発明を詳
細に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるも
のではない。
【0020】(実施例1)
【0021】表1に示す粒度に調整した重金属含有の汚
染土壌Aをスクリュー式混練機に投入し、次いで3価ア
ルミニウム塩としての硫酸アルミニウムと水を加えた
後、両者を均一に混合分散させて湿状態としたが、この
場合汚染土壌A中のCu2+、Pb2+、Zn2+に対して加
える3価アルミニウムの割合として、その反応に要する
化学当量の1当量を予め求めて適正量を添加した。
【0022】
【表1】
【0023】このようにして得た湿状態の混合物は酸性
であるため消石灰を添加してpHを8.0に保ちながら
得た混合物を500gづつ二種類に分け、一方は常温
で、また他方は70℃に加温しながら60分間混練反応
を行なって目的とするスピネル型の複酸化物を得た。
【0024】上記の反応によって得られたスピネル化し
た土壌の溶出試験として、環境庁告示第13号法に準拠
した溶出試験を行なって得られた結果を表2に示した。
【0025】
【表2】
【0026】比較のため上記汚染土壌Aを用いて従来法
でいう、(1)そのまま使用、(2)コンクリート固化
法の二種の溶出試験を行なって、その結果を表2に併せ
て示した。
【0027】この結果、表2に示すように本発明法によ
って処理された何れの試料の重金属も、表3に示す環境
庁水質保全局開示の「重金属に係わる土壌汚染調査・対
策指針」の対策範囲設定基準以下であり、従来多用され
ているコンクリート固化法と比較しても特にPbの不溶
化に顕著な効果を有していることが判明した。
【0028】
【表3】
【0029】(実施例2)
【0030】供試土壌として表4に示す汚染土壌Bを使
用した以外は実施例1と同様に攪拌処理等の実施を行な
い表5に示す結果を得た。
【0031】
【表4】
【0032】
【表5】
【0033】比較のため、実施例1と同様に、(1)そ
のまま使用、(2)コンクリート固化法の二種の溶出試
験を行なった結果を表5に併せて示したが、これらの結
果から本実施例の土壌をスピネル化反応によって実施例
1と同様に表3に示す対策範囲設定基準を完全に満たす
ことを確認できた。
【0034】
【発明の効果】上述のように本発明方法は、従来法のコ
ンクリート固化法と比較しても明らかなように重金属の
溶出防止処置を完全に行なうことができるものである。
本発明方法により、重金属の含有量の多少にかかわらず
同時に多種の重金属を処理することができ、更に短時間
で重金属の完全なる固定化が可能であるため、処理時間
の大幅な短縮化及び処理設備の大幅なコンパクト化が可
能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B09B 3/00 - 5/00 A62D 1/00 - 9/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重金属汚染土壌に3価アルミニウム塩
    ある硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム及びミョウバ
    ンの何れか一つ水と共に添加して攪拌することによっ
    て、土壌中の重金属を不溶化せしめることを特徴とする
    重金属に汚染された土壌の処理方法。
  2. 【請求項2】 上記撹拌、液中のpHを7〜12、好
    ましくは7.5〜11.5に保ちながら行なうことを特
    徴とする請求項1記載の重金属に汚染された土壌の処理
    方法。
JP26469995A 1995-09-20 1995-09-20 重金属に汚染された土壌の処理方法 Expired - Lifetime JP3227487B2 (ja)

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