JP3226857U - 検体試験容器用ノズルキャップ、ならびにそれを用いた検体試験容器および検体試験キット - Google Patents

検体試験容器用ノズルキャップ、ならびにそれを用いた検体試験容器および検体試験キット Download PDF

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耕一 角脇
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Abstract

【課題】係止部材やフィルタの脱落あるいはフィルタのズレによって、検体試料液が濾過されることなく測定に使用されるリスクから解放された、検体試験容器用ノズルキャップ、ならびにそれを用いた検体試験容器および検体試験キットを提供する。【解決手段】検体試験容器用ノズルキャップ140は容器基部の開放端と接続して検体試験容器を構成し得るキャップであって、該容器基部の開放端と接続可能なキャップ部分144と該検体試料液を滴下口から排出するためのノズル管143とを備えるノズル本体141、および該ノズル本体内に収容されたフィルタ150を備え、該ノズル本体が、該キャップ部分の内部に筒状のフィルタ収容部146を有し、該フィルタが、該フィルタ収容部の該開放端に設けられた複数のリップ149の折畳みによって該フィルタ収容部内に収容かつ係止されている。【選択図】図1

Description

本考案は、検体試験容器用ノズルキャップ、ならびにそれを用いた検体試験容器および検体試験キットに関する。
ウイルスまたは細菌のような病原体の感染、妊娠の有無、血糖値などを、短時間で検出することのできる簡易の検査試験が開発されている。これらの簡易検査試験キットは、特別な設備を必要とすることなく、比較的簡易な操作を通じて安価に目的の項目についての測定を行うことができる。
このような検査試験を行うためには、例えば、患者の咽頭や鼻腔から採取用具を用いて採取した拭い液や鼻汁などの分泌物または尿や便などの排泄物の一部を、検体試験容器中の緩衝液などに浮遊させて検体試料液を調製する。アッセイは、この検体試験容器中の検体試料液を、当該キットに含まれるテストプレートの所定位置に滴下することにより行われるが、例えば、検体試料液中の不要物を取り除くために、検体試料液は検体試料容器内のフィルタで濾過される。この濾過の性能は、アッセイの性能を大きく左右するものである。
ここで、従来の検体試験容器の一例を示す。図9は、従来の検体試験キットに含まれる検体試験容器の一例を模式的に表した図である。
従来の検体試験容器900は、検体試料液を収容するための容器基部920と、検体試料液を濾過して滴下口942から排出するためのノズルキャップ940とを備える。容器基部920は、その上方において、開口しかつ外側面にねじ山が設けられた接続部924を備える。接続部924は、ノズルキャップ940の下方におけるキャップ944の内側面に設けられたねじ山(図示せず)と螺合可能な形状に設定されている。容器基部920およびノズルキャップ940はともに、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂で成形されている。
図10は、図9に示す従来の検体試験容器900を構成するノズルキャップ940を模式的に表した図であって、(a)は、ノズルキャップ940の縦方向断面図であり、そして(b)はノズルキャップ940の分解縦方向断面図である。
図10の(a)に示すように、ノズルキャップ940は、滴下口942と連通するノズル管943を備えるノズル本体941とキャップ部分944とから構成されている。ノズル本体941の下端はキャップ部分944と一体的に成形されており、ノズル本体941の軸方向と略垂直な方向に設けられたキャップ部分944の基端部948には、キャップ部分944内において当該基端部948と略垂直な方向に延びる筒状のフィルタ収容部946内にフィルタ950が嵌め込まれている。フィルタ収容部946はまた、その外部から内部キャップ960が嵌め込みまたは螺合されており、フィルタ収容部946と内部キャップ960の内側壁964とが固定されている。なお、内部キャップ960の下端はフィルタ950の外径よりも幾分小さくなるように設計されたフィルタ孔962が設けられている。このようにして、フィルタ950はノズルキャップ940内の基端部948と、フィルタ収容部946と、内部キャップ960とで挟持かつ固定されている。検体試料液が滴下される際、検体試験容器内の検体試料液は、フィルタ孔962から、フィルタ950およびノズル管943を通過し、滴下口942を通じて外部に、例えば、液滴の形態にて排出される。
しかし、このような従来の検体試験容器900には、いくつかの課題が残されている。例えば、図10の(b)に示すように、フィルタ950以外に、係止部材として内部キャップ960が必要となるため、ノズルキャップ940のみで少なくとも3つの部材で構成しなければならない点である。また、例えば、フィルタ950の外周を、係止部材の内部キャップ960で係止する構成となるため、内部キャップ960および/またはフィルタ950の脱落あるいはフィルタ950のズレによって使用時に検体試料液が濾過されることなく測定に使用されるというリスクを回避しなければならない点である。
本考案は、上記問題の解決を課題とするものであり、その目的とするところは、製造上の煩雑さが解消され、かつ係止部材やフィルタの脱落あるいはフィルタのズレによって、使用時に検体試料液が濾過されることなく測定に使用されるリスクから解放された、検体試験容器用ノズルキャップ、ならびにそれを用いた検体試験容器および検体試験キットを提供することにある。
本考案は、容器基部の開放端と接続して検体試験容器を構成し得る、ノズルキャップであって、
該容器基部の開放端と接続可能なキャップ部分と検体試料液を滴下口から排出するためのノズル管とを備える、ノズル本体;および
該ノズル本体内に収容されたフィルタ;
を備え、
ここで、
該ノズル本体が、該キャップ部分の内部に筒状のフィルタ収容部を有し、そして
該フィルタが、該フィルタ収容部の該開放端に設けられた複数のリップの折畳みによって該フィルタ収容部内に収容かつ係止されている、ノズルキャップである。
1つの実施形態では、上記複数のリップは、上記フィルタ収容部の上記開放端上で略等間隔となるように設けられている。
1つの実施形態では、上記複数のリップの数は2個から16個である。
1つの実施形態では、上記ノズル本体は熱可塑性樹脂で構成されている。
さらなる実施形態では、上記複数のリップの折畳みによる上記フィルタの係止は超音波処理により行われている。
本考案はまた、検体試験を行うための検体試料液を収容するための容器であって、上記ノズルキャップ;および検体試料液を収容するための容器基部;を備える、容器である。
本考案はまた、上記検体試料液を収容するための容器と、
該検体試料液に含まれる被測定物の特性をアッセイするためのテストプレートと、
を含む、検体試験キットである。
1つの実施形態では、本考案の検体試験キットはさらに検体を採取するための採取用具を含む。
本考案によれば、製造上の煩雑さから解消され、製造コストを削減することができる。本考案によれば、例えば、係止部材やフィルタの脱落あるいはフィルタのズレによって、使用時に検体試料液が濾過されることなく測定に使用されるリスクから解放されるため、検体試料キットによるアッセイの際に、検体試料液中の不要物が検体試料キットのテストプレートに誤って滴下されることも回避することができる。これにより、短時間で被測定物をより高精度に検出することが可能となる。
本考案のノズルキャップの一例を説明するための図であって、当該キャップの模式断面図である。 図1に示す本考案のノズルキャップの底面図である。 本考案の検体試験容器を構成するノズルキャップを模式的に表す図であって、フィルタを取り付ける前の状態を説明するための当該ノズルキャップおよびフィルタの断面図である。 図3に示すフィルタを取り付ける前のノズルキャップの模式底面図である。 図3に示すフィルタを取り付ける前のノズルキャップに設けられたリップの形状のいくつかの例を模式的に表す図である。 本考案の検体試験容器の一例を模式的に表した図であって、(a)は、容器基部に図1に示すノズルキャップを取り付けた後の当該検体試験容器の正面図であり、(b)は、容器基部に当該ノズルキャップと取り付ける前の状態の一例を説明する当該検体試験容器の正面図である。 図6の(b)に示す、本考案の検体試験容器の断面図であって、容器基部およびノズルキャップのそれぞれの断面を模式的に表す図である。 本考案の検体試験キットの一例を表す図であって、(a)は、採取した検体を、容器基部の希釈液中に添加する様子を模式的に表す図であり、(b)は検体を添加した容器基部にノズルキャップを被せる様子を模式的に表す図であり、そして(c)は、(b)の検体試験容器を通じて濾過された検体試験液を、目的のテストプレートの滴下部に滴下する様子を模式的に表す図である。 従来の検体試験キットに含まれる検体試験容器の一例を模式的に表した図である。 図9に示す従来の検体試験容器を構成するノズルキャップを模式的に表した図であって、(a)は、ノズルキャップの縦方向断面図であり、そして(b)はノズルキャップの分解縦方向断面図である。
以下、本考案を、図面を用いて説明する。
(検体試験容器用ノズルキャップ)
本考案の検体試験容器用ノズルキャップ(以下「ノズルキャップ」)は、容器基部の開放端と接続して検体試験容器を構成し得る。ここで、本明細書中にて用いられる用語「検体試験容器」とは、検体試験を行うための種々の検体試料液を収容するための容器を指して言う。
図1は、本考案のノズルキャップの一例を説明するための図であって、当該キャップの模式断面図である。
図1に示すように、本考案のノズルキャップ140は、ノズル本体141とフィルタ150とから構成されている。さらにノズル本体141は、ノズル管143とキャップ部分144とから構成されている。本考案においては、製造工程の煩雑さを解消する目的で、ノズル管143とキャップ部分144とは一体に成形されていることが好ましい。
ノズル管143は、濾過された検体試料液を排出(例えば、滴下)するための滴下口142を有する。ノズル管143は、例えば、図面の上方から下方にかけて拡径するようにテーパーをかけた形状を有する。ノズル管143の下端は、フィルタ150と接していてもよく、あるいは所定の間隙をおいて配置されていてもよい。滴下口142の形状は、必ずしも限定されないが、例えば、円形であり、その外径が好ましくは1mm〜5mm、より好ましくは2mm〜4mmである。ノズル管143の長さは、好ましくは8mm〜20mm、より好ましくは10mm〜15mmである。
キャップ部分144の内部には、上記ノズル管143の軸方向に沿って(例えば、ノズル管143の軸方向と略平行となるように)延びる筒状のフィルタ収容部146が設けられている。フィルタ収容部146は好ましくは円筒状を有する。これにより、滴下口142とノズル管143とフィルタ収容部146とが連通し、検体試験容器内の検体試料液をフィルタ収容部146から、ノズル管143を通じて滴下口142に排出することができる。さらにフィルタ収容部146には、内部にフィルタ150が収容されている。フィルタ収容部146の内径は、使用するフィルタの外径と一致するか、あるいは当該フィルタの外径よりも僅かに小さい長さとなるように設計されることが好ましい。フィルタ収容部146の内径は、例えば2mm〜15mmであり、好ましくは4mm〜12mmである。フィルタ収容部146はまた、図面の上方(すなわち、ノズル管143が設けられている側)に向かって僅かに縮径するように設計されていることが好ましい。収容されるフィルタ150とフィルタ収容部146の内壁との間の密着性を一層向上させるためである。
フィルタ150は、フィルタ収容部146の開放端147に設けられた複数のリップ149の折畳みによってフィルタ収容部146内に収容かつ係止されている。すなわち、本考案の1つの実施形態では、複数のリップ149は、フィルタ収容部146の開放端147側でフィルタ収容部146と一体に成形されており、当該リップ149の端部がフィルタ収容部146の中心軸方向に指向することにより、フィルタ150が複数のリップ149によってフィルタ収容部146内に収容かつ係止されている。ここで、本明細書中に用いられる用語「複数のリップの折畳み」とは、図1に示すようにフィルタ収容部と一体的に成形された複数のリップがフィルタ収容部146の中心軸方向に(例えば、略90°の角度で)曲がった状態;およびフィルタ収容部と一体的に成形された複数のリップの全部または一部が溶融してフィルタ収容部の中心軸方向に向かって凸部を形成する状態(例えば、複数のリップが溶融し、フィルタ収容部内でフィルタを係止する状態);ならびにこれらを組み合わせた状態;を包含していう。本考案において、フィルタ150は、フィルタ収容部146と、複数のリップ149と、ノズル本体141のノズル管143における他端(滴下口142と反対の端部)に相当する、キャップ部分144の基端部148との間で固定されていることが好ましく、当該固定にあたりフィルタ150と、フィルタ収容部146、複数のリップ149、および基端部148との間で間隙が形成されてないようにそれぞれ当接していることがさらに好ましい。
図2は、図1に示す本考案のノズルキャップの底面図である。
ノズルキャップ140において、複数のリップ149は、好ましくはフィルタ収容部146の開放端147上で略等間隔となるように設けられている。本考案においては、リップ149が略等間隔でフィルタ150の周囲に配置された状態で、好ましくはフィルタ収容部146の中心方向に向かって折畳まれていることにより、フィルタ150の周囲はより均等に係止され得、フィルタ収容部146内でのフィルタ150の安定性を高めることができる。さらに、本考案において、1つのノズルキャップ140に設けられるリップ149の数は、折畳みによって互いに重なり合って干渉しない限り必ずしも限定されないが、好ましくは2個〜16個である。リップ149の数が1個ではフィルタ150を係止が適切に行えないおそれがあり、フィルタ収容部146内でのフィルタ150の安定性が保持されない場合がある。リップ149の数が16個を超えると、隣接するリップ同士が重なりあって干渉し、結果としてフィルタ150の係止を妨げるだけでなく、フィルタ150の周囲がより多くのリップ149で覆われることとなる。フィルタ150の濾過面積が減少することにより、濾過効率が低下する場合がある。
本考案のノズルキャップ140は、内容物の検体試料液の有無を外部から視認することができるように、例えば透明な材料で構成されていることが好ましい。さらに、ノズルキャップ140は、例えば、熱可塑性樹脂などのプラスチック材料から構成されていることが好ましい。
熱可塑性樹脂の例としては、必ずしも限定されないが、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレンなどが挙げられる。耐薬品性および汎用性に優れるという点で、ポリエチレンまたはポリプロピレンが好ましい。本考案において、ノズルキャップ140について、上記のような熱可塑性樹脂を用いることにより、例えば、射出成型により成形可能であり、かつ複数のリップ149によるフィルタ150の固定が、例えば、後述するような超音波処理によって達成され得る。
ノズルキャップ140内に収容されるフィルタ150の材料は特に限定されず、従来の検査試験キットに含まれる検体試験容器に採用されるフィルタ材料が使用され得る。
フィルタ材料は、例えば精密ろ過に使用され得る材料である。フィルタ材料の例としては、セルロース、ガラス繊維、シリカ繊維、ニトロセルロース、セルロースエステル、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、四フッ化エチレン樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリアミド、ナイロン6,6、ポリエステル、コットン、およびステンレススチール繊維、ならびにこれらの組合せが挙げられる。フィルタ150の厚みは特に限定されず、当業者によって任意の厚みが選択され得る。
図3は、本考案の検体試験容器を構成するノズルキャップを模式的に表す図であって、フィルタを取り付ける前の状態を説明するための当該ノズルキャップおよびフィルタの断面図である。
フィルタを取り付ける前のノズルキャップ240は、予め射出成型によって滴下口242、ノズル管243、およびフィルタ収容部246が成形されている。リップ249は、フィルタ収容部246の開放端247上で、ノズル管243の軸方向に沿って(すなわち、ノズル管243の軸方向と略平行な方向となるように)設けられている。なお、フィルタ収容部246の開放端247は、リップ249と略垂直(すなわち、ノズル管243の軸方向と直行する方向)となるような平面を有していることが好ましい。
図4は、図3に示すノズルキャップ240の模式底面図である。
ノズルキャップ240の底面において、基端部248は、例えば、ノズル管243の軸方向と直行する方向に略平坦な平面を有し、収容されるフィルタと密着して、フィルタ収容部内でフィルタを一層適切に固定することができる。さらに、基端部248には、フィルタ収容部246の周囲から中央のノズル管243の端部に向かって複数の溝252が設けられている。容器基部からフィルタを介して濾過された検体試験液は、これら溝252を通ってノズル管243に集められ、滴下口242から外部に排出される。なお、図4では、基端部248がフィルタと密着可能となるように平坦であり、適宜溝252が設けられる構造が記載されているが、本考案は必ずしもこのような形態に限定されない。例えば、基端部248に相当する部分がノズル管243に向かって傾斜を形成し、一方溝252に相当する部分がリブとなってフィルタと接触し固定する構造を有するものであってもよい。
図5は、図3に示すフィルタを取り付ける前のノズルキャップに設けられたリップの形状のいくつか例を模式的に表す図である。
図5の(a)は、図3において破線の円で囲ったリップ249の拡大図である。リップ249は、フィルタを係止する際に隣接するリップとの重なりによる干渉を防止するため、予め角254が適度に丸みを帯びた形状を有するように成形されていることが好ましい。リップ249の幅Wおよび長さLは、使用するフィルタの大きさ(例えば、直径)に応じて当業者によって適切な幅および長さが選択され得る。例えば、直径7mmのフィルタを使用する場合、リップ249の幅Wは好ましくは1mm〜3mmである。リップ249の長さLは好ましくは1mm〜3.5mmである。本考案において、リップ249の形状は、図5の(a)に示されるもののみに限定されず、例えば、図5の(b)〜(d)に示すような任意の形状を有し得る。例えば、図5の(b)は半円状の端部を有するリップ261の例であり、(c)は端部に向かって短辺となる台形形状を有するリップ262の例であり、そして(d)は略平行四辺形の形状を有するリップ263の例である。
再び図3を参照すると、このような複数のリップ249が設けられたフィルタ収容部246にフィルタ150が、端部が基端部248に接するまで嵌挿される。その後、このフィルタ収容部246のリップ249部分に対して例えば超音波処理が行われ、各リップ249が折畳まれてフィルタ150を係止する。この超音波処理は当業者に周知の手段を用いて行われ、超音波処理に要する具体的条件は当業者によって適宜選択され得る。なお、このような超音波処理とは、例えば、リップ249部分が上記熱可塑性樹脂で構成されている場合、超音波振動を加えることにより熱可塑性樹脂を溶融する操作をいう。
これにより、係止部材を使用することなく、ノズルキャップ240のみでフィルタ150をフィルタ収容部246内に確実に収容かつ固定することで、例えば、係止部材やフィルタの脱落あるいはフィルタのズレによって、使用時に検体試料液が濾過されることなく測定に使用されるリスクを一掃することができる。
(検体試験容器)
図6は、本考案の検体試験容器の一例を模式的に表した図であって、(a)は、容器基部に図1に示すノズルキャップを取り付けた後の当該検体試験容器の正面図であり、(b)は、容器基部に当該ノズルキャップと取り付ける前の状態の一例を説明する当該検体試験容器の正面図である。
図6の(a)に示すように、本考案の検体試験容器100は、検体試料液を収容するための容器基部120とノズルキャップ140とを備える。容器基部120およびノズルキャップ140は、使用の際、図6の(a)に示すように互いに組み合わされる。なお、容器基部120は、ノズルキャップ140に取り付け可能なものであれば、特に限定されない。
図6の(b)は、容器基部120にノズルキャップ140を取り付ける前の状態の一例を説明するための、本考案の当該検体試験容器100の正面図である。例えば、容器基部120は、円筒または下方に向かって僅かに縮径するようにテーパーをかけた形状を有し、例えば、0.1mL〜2mL、好ましくは0.4mL〜1mLの検体試料液を収容することができる。容器基部120はまた、その上方において開口しかつ外側面にねじ山が設けられた接続部124を備える。接続部124は、ノズルキャップ140の下方におけるキャップ部分144の内側面に設けられたねじ山(図示せず)と螺合可能な形状に設定されている。
図7は、図6の(b)に示す、本考案の検体試験容器の断面図であって、容器基部およびノズルキャップのそれぞれの断面を模式的に表す図である。
図7に示すように、本考案の検体試験容器100において、容器基部120とノズルキャップ140とは、例えば、容器基部120の接続部124に設けられたねじ山と、ノズルキャップ140のキャップ部分144の内側面に設けられた接続部145のねじ山との螺合により着脱可能である。また、容器基部120にノズルキャップ140を取り付けた際、取付け部分からの漏液がなく、容器100内に収容された検体試験液が滴下口142のみから排出されるように、容器基部120の接続部124とノズルキャップ140の接続部145との間に充分な密着性が保持されていることが好ましい。
なお、本実施形態においては、上記の通り、容器基部120とノズルキャップ140との固定様式は、接続部124と接続部145との間の螺合による場合の例を説明したが、本考案はこのような様式に限定されない。例えば、容器基部120とノズルキャップ140とをスナップフィットにより嵌合して固定するものであってもよい。
本考案の検体試験容器100において、容器基部120もまた、内容物の検体試料液の有無を外部から視認することができるように、例えば透明な材料で構成されていることが好ましい。さらに、容器基部120もまた、例えば、上記ノズルキャップと同様の熱可塑性樹脂などのプラスチック材料から構成されていることが好ましい。
本考案の検体試験容器において、例えば、容器基部が熱可塑性樹脂で構成されている場合、当該容器基部もまた射出成型によって成形することができる。
本考案の検体試験容器では、例えば綿棒などの採取器具を通じて採取された検体は、容器基部内の緩衝液などの希釈液に添加され、これらを混合して検体試料液が調製される。なお、本考案においては、当該希釈液が予め容器基部内に添加されかつ開口部をアルミニウムシート等で密封したものを使用時に開封し、ここに検体を添加するものであってもよい。その後、容器基部にノズルキャップが、例えば螺合により緊合される。こうして調製された検体試料液は、滴下口を通じて必要量が例えば、検体試験キットに含まれるテストプレートに滴下される。
本考案の検体試験容器に収容可能な検体の例としては、鼻腔拭い液および咽頭拭い液などの拭い液;鼻汁、喀痰、便、尿などの排泄物;血液;組織;ならびに細胞;が挙げられる。さらに検体中に含まれる被測定物の例としては、必ずしも限定されないが、インフルエンザウイルス、RS(Respiratory Synsytial)ウイルス、アデノウイルス、A群溶連菌、肺炎マイコプラズマ、レジオネラ、ヒトメタニューモウイルス、ノロウイルス、ロタウイルス、サポウイルス、下痢症アデノウイルス等の病原微生物、もしくは当該病原微生物由来のタンパク質等の物質、またはそれらに対する抗体、ペプチドホルモン、ステロイド、生理活性アミン類、ビタミン類、プロスタングランジン類、テトラサイクリン等の抗生物質、細菌等が産生する毒素、各種腫瘍マーカー、農薬、および当該病原微生物に由来する核酸成分に相補的なヌクレオチド等、臨床マーカー、食品中などのアレルギー物質などが挙げられる。
本考案の検体試験容器は、係止部材を使用することなくフィルタを確実に収容かつ固定することで、例えば、係止部材やフィルタの脱落あるいはフィルタのズレによって、使用時に検体試料液が濾過されることなく測定に使用されるリスクを一掃することができる検体試験容器である。
(検体試験キット)
本考案の検体試験キットは、上記検体試料液を収容するための容器と、該検体試料液に含まれる被測定物の特性をアッセイするためのテストプレートとを含む。
本考案を構成するテストプレートは、例えば、捕捉物質および検出試薬を含有し、例えば、当該分野において公知のイムノクロマトグラフィー法のプレートであってもよい。
捕捉物質は、例えば、検体が細菌、ウイルス、ホルモン、またはその他の臨床マーカーである場合には、これらに対して特異的に反応し結合する抗体(例えば、ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体)が挙げられる。このような捕捉物質はテストプレートに設けられた所定のメンブレン表面に、当業者に公知の方法で固定化され得る。メンブレン上の捕捉物質の固定化は、例えば、捕捉物質を緩衝液等に希釈した溶液をメンブレンに吸着してその後乾燥することにより行われる。捕捉物質は、テストプレートにおいて、例えばライン状に固定化され得る。
例えば、本考案の検体試験キットが、アデノウイルスやRSウイルスの病原体による罹患を診断するためのキットとして使用される場合、上記テストプレートには、捕捉物質として抗アデノウイルス抗体や抗RSウイルス抗体が固定化されている。あるいは、例えば、本考案の検体試験キットが、臨床マーカーや食品中などのアレルギー物質を検出するための検出キットとして使用される場合、上記テストプレートには、捕捉物質として、該臨床マーカーや該アレルギー物質に対する抗体が固定化されている。1つのテストプレートに固定化することのできる抗体の種類は特に限定されず、1つまたは複数の抗体が固定化されてもよい。
検出試薬は、被測定物に特異的に結合し、被測定物との複合体を形成し得るものである。例えば、被測定物がウイルス等の抗原物質である場合には、検出試薬は、そのウイルスに対する抗体であって、標識化された抗体が挙げられる。標識化される前の抗体の例は、上記捕捉試薬について使用され得るものと同様である。標識化に用いられる物質の例としては、酵素、蛍光・化学発光性標識、磁性体標識、放射性同位元素、金コロイド、ビーズ、および着色ラテックスなどが挙げられる。
このような検出試薬は、当業者に周知の方法により予めテストプレートに組み込まれている。例えば、本考案の検体試験キットが、アデノウイルスやRSウイルスの罹患を診断するためのキットとして使用される場合、上記テストプレートには、検出試薬として金コロイド標識抗アデノウイルス抗体や金コロイド標識抗RSウイルス抗体が組み込まれている。あるいは、例えば、本考案の検体試験キットが、臨床マーカーや食品中などのアレルギー物質を検出するための検出キットとして使用される場合、上記テストプレートには、検出試薬として、該臨床マーカーや該アレルギー物質に対する抗体が組み込まれている。一つのテストプレートに一つ或は複数の測定項目を設けるかどうかは限定されない。
なお、本考案の検体試験キットにおいて、当該検出試薬は、テストプレートに予め組み込まれている代わりに、上記検体試験液が添加された後に、当該テストプレートに添加されるものであってもよい。
本考案の検体試験キットはまた、検体を採取するための採取用具を含んでいてもよい。このような採取用具の例としては、綿棒、採取用具、採取容器、ブラシなどが挙げられる。採取用具は滅菌されていることが好ましい。本考案の検体試験キットはまた、必要に応じて、例えば酵素と基質との反応を停止させるための反応停止液が含まれていてもよい。このような反応停止液としては、例えば、クエン酸、硫酸等が挙げられる。さらに本考案の検体試験キットは、必要に応じて取扱・使用説明書等が含まれていてもよい。
次に、本考案の検体試験キットの使用方法の一例であって、当該キットがインフルエンザキットである場合であって、鼻腔拭い液を検体とする場合の使用方法の例について説明する。
まず、図8の(a)に示すように、例えば、被験者の鼻腔を所定の様式で拭った綿棒410(採取用具)が、緩衝液412を含有する容器基部120内に浸漬される。その後、綿棒410は、例えば、10回以上緩衝液中で上下に動かして、最終的に扱く様にして引き抜かれる。このようにして容器基部120内に検体試料液が調製される。次いで、図8の(b)に示すように、容器基部120内に検体試料液420が入ったままの状態で容器基部120とノズルキャップ140とがしっかりと螺合される。そして、図8の(c)に示すように、容器基部120が両側から押されて、検体試験容器100の滴下口142から、フィルタ(図示せず)で濾過された検体試料液422の所定量(例えば、3滴)が、テストプレート430の滴下部432に滴下される。その後、テストプレート430はそのまま水平の状態で静置され、所定時間の経過後、テストプレート430の表示窓434が医師らにより目視判定される。表示窓434に表示される所定のラインを通じ、医師らは、各種インフルエンザウイルスに対する陽性または陰性等(例えば、インフルエンザAウイルス抗原に対して陽性、インフルエンザBウイルス抗原に対して陽性、インフルエンザAウイルス抗原およびインフルエンザBウイルス抗原のいずれに対しても陽性、インフルエンザAウイルス抗原およびインフルエンザBウイルス抗原のいずれに対しても陰性、あるいは適切な表示がなされず再試験)の判定を行うことができる。
本考案によれば、例えば、アッセイの感度および性能を低下させることなく、迅速かつ効率的な簡易検査が要求される医療分野において有用である。
100 検体試験容器
120 容器基部
140,240 ノズルキャップ
141 ノズル本体
142,242 滴下口
143,243 ノズル管
144 キャップ部分
146,246 フィルタ収容部
147,247 開放端
148,248 基端部
149,249 リップ
150 フィルタ
252 溝
410 綿棒
412 緩衝液
420 検体試料液
422 濾過された検体試料液
430 テストプレート
432 滴下部
434 表示窓

Claims (5)

  1. 容器基部の開放端と接続して検体試験容器を構成し得る、ノズルキャップであって、
    該容器基部の開放端と接続可能なキャップ部分と検体試料液を滴下口から排出するためのノズル管とを備える、ノズル本体;および
    該ノズル本体内に収容されたフィルタ;
    を備え、
    該ノズル本体が、該キャップ部分の内部に、その周囲から該ノズル管の端部に向かって延びる複数の溝が設けられた基端部を備える、筒状のフィルタ収容部を有し、
    該フィルタが、該フィルタ収容部の該開放端に設けられた複数のリップの折畳みによって該フィルタ収容部内の該リップと該基端部との間に収容かつ係止されており、
    該複数のリップが、該フィルタ収容部の該開放端上で略等間隔となるように設けられており、
    該ノズル本体が熱可塑性樹脂で構成されており、そして
    該複数のリップの折畳みによる該フィルタの係止が、該リップの端部が該フィルタ収容部の中心軸方向に指向する該リップの折れ曲がりにより行われている、ノズルキャップ。
  2. 前記複数のリップの数が2個から16個である、請求項1に記載のノズルキャップ。
  3. 検体試験を行うための検体試料液を収容するための容器であって、
    請求項1または2に記載のノズルキャップ;および
    検体試料液を収容するための容器基部;
    を備える、容器。
  4. 請求項3に記載の検体試料液を収容するための容器と、
    該検体試料液に含まれる被測定物の特性をアッセイするためのテストプレートと、
    を含む、検体試験キット。
  5. さらに検体を採取するための採取用具を含む、請求項4に記載のキット。
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