JP3226548U - 機能性編地及びこれを用いた機能性繊維製品 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い伸縮性を有し、且つナノプラチナ粒子が持つ効能が長期にわたって保持される機能性編地及びこれを用いた機能性繊維製品を提供する。【解決手段】相対的に弾性率が小さい樹脂基材の中にナノプラチナ粒子が練り込まれた機能性繊維12aにより形成された第一編み組織12を備える。ナノプラチナ粒子を備えず相対的に弾性率が大きい弾性繊維14aにより形成された第二編み組織14を備える。第一編み組織12と第二編み組織14が緯方向に交互に配置された編成であり、ナノプラチナ粒子は、保護膜で覆われていない状態で機能性繊維12aに練り込まれている。【選択図】図1
Description
この考案は、ナノプラチナ粒子を繊維表面に有した機能性編地及びこれを用いた機能性繊維製品に関する。
編物はその伸縮性を特徴にして、種々の用途に用いられており、例えば経編地は、繊維を経方向に連続してループを描くように編み上げた生地で、伝線しにくい等の特徴がある。経編地の基本的な編成としては、デンビー編み、コード編み、アトラス編み等があり、例えば特許文献1に開示された伸縮性経編地は、非伸縮性の編糸から編成された編み組織と伸縮性を有した芯糸から編成された編み組織とを組み合わせることによって伸縮性を向上させたものである。
一方、ナノプラチナ粒子は、抗酸化作用、保湿効果、美白作用、抗菌・抗カビ、抗ウイルス、抗アレルギー、精神安定等の作用を有していることが知られており、従来から、ナノプラチナ粒子を利用した機能性繊維製品が複数提案されている。例えば、特許文献2には、織物生地の繊維表面に白金粒子を定着させた寝間着が開示されており、繊維表面に白金粒子を定着させる方法として、白金粒子が分散した白金ナノコロイドの水溶液を織物生地の表面に噴霧して乾燥させる方法や、白金ナノコロイドの水溶液に織物生地を浸漬して乾燥させる方法が記載されている。
上記背景技術を基に本願考案者は、伸縮性を向上させ、且つ繊維にナノプラチナ粒子を付加した機能性編地を作製することを考えた。しかし、特許文献2に記載されている方法で機能性編地を作製すると、仕上がり状態は、繊維表面にナノプラチナ粒子が付着又は接着した構造になるので、繊維が繰り返し伸縮したり、使用者の肌に擦れたりするうちに、多くのナノプラチナ粒子が繊維から脱落し、短期間のうちにナノプラチナ粒子の効能が得られなくなるという問題がある。
この考案は、上記背景技術に鑑みて成されたものであり、高い伸縮性を有し、且つナノプラチナ粒子の効能が長期にわたって保持される機能性編地及びこれを用いた機能性繊維製品を提供することを目的とする。
この考案は、相対的に弾性率が小さい樹脂基材の中にナノプラチナ粒子が練り込まれた機能性繊維により形成された第一編み組織と、ナノプラチナ粒子を備えず相対的に弾性率が大きい弾性繊維により形成された第二編み組織とを備える機能性編地である。
前記ナノプラチナ粒子は、保護膜で覆われていない状態で前記機能性繊維に練り込まれていることが好ましい。また、前記機能性繊維の前記樹脂基材は、ポリアミド系樹脂であることが好ましく、前記弾性繊維は、ポリウレタン弾性繊維であることが好ましい。
また本考案は、前記機能性編地を備え、前記機能性編地が、使用者の肌に触れる位置に配されている機能性繊維製品である。
この考案の機能性編地及びこれを用いた機能性繊維製品によれば、高い伸縮性が求められる編地及び繊維製品に、ナノプラチナ粒子が持つ効能を容易に付与することができる。また、機能性繊維の中に練り込まれたナノプラチナ粒子は、機能性編地が大きく伸縮したり使用者の肌に擦れたりしてもほとんど脱落しないので、機能性編地に付与された効能が長期にわたって保持される。
以下、この考案の機能性編地及びこれを用いた機能性繊維製品の一実施形態について、図面に基づいて説明する。この実施形態の機能性編地10は、肌着やスポーツアンダーウエア等の生地に好適なテンビー編みの経編地であり、図1に示すように、第一編み組織12と第二編み組織14とが緯方向に交互に配置された編成になっている。
第一編み組織12は、相対的に弾性率が小さい非弾性の樹脂基材の中にナノプラチナ粒子が練り込まれた機能性繊維12aより形成される。樹脂基材は、例えばポリアミド系樹脂が適している。機能性繊維12aの原糸は、樹脂ペレットを融解させたものにナノプラチナ粒子を練り込み、これを紡糸することによって製作される。第二編み組織14は、相対的に弾性率が大きい繊維であって、ナノプラチナ粒子を有しない弾性繊維14aにより形成される。弾性繊維14aの原糸は、例えばポリウレタン弾性繊維を使用することが好ましい。
機能性編地10の高い伸縮性は、編物による伸縮性によるもので、特にナノプラチナ粒子を有しない弾性繊維14aが大きく伸縮することによって実現される。機能性繊維12に張力がかかることにより繊維に伸縮が生じるが、ナノプラチナ粒子は、樹脂基材の中に練り込まれているので、樹脂基材から脱落することなく、樹脂基材の内部に分散した状態で安定に保持される。
特に、この考案のナノプラチナ粒子は、ナノサイズのプラチナ粒子がコロイド膜である保護膜で覆われていないノンコロイドナノプラチナ粒子が好適に用いられる。ノンコロイドナノプラチナ粒子は、例えば液相レーザアブレーション法により製造したものを用いる。
機能性編地10及びこれを用いた機能性繊維製品によれば、高い伸縮性が求められる肌着やスポーツアンダーウエア等の生地に、ナノプラチナ粒子が持つ効能を容易に付与することができる。また、機能性繊維12aの中に練り込まれたナノプラチナ粒子は、機能性編地10が大きく伸縮したり使用者の肌に擦れたりしもほとんど脱落しないので、機能性編地10に付与された効能が長期にわたって保持される。さらに、ナノプラチナ粒子は、保護膜で覆われていないので、その機能を効果的に発揮することができる。
ナノプラチナ粒子が有する作用効果としては、ナノプラチナ粒子が接触することにより、空気中に浮遊している水分子に取り込まれた細菌やウイルスのたんぱく質構造やDNAを破壊して抗菌・殺菌作用、抗ウイルス作用が挙げられる。さらに、有機物の分子結合を分解するので、抗カビ(白癬菌)作用等も有する。銀や銅などは、水に溶解して金属イオン化することで抗菌作用等を発揮するのに対して、プラチナは、水に触れてもイオン化せずに機能を発揮する。従って、銀や銅は、水に対する溶解寿命が抗菌寿命となるのに対して、ナノプラチナ粒子は寿命がない。
その他、イオン化しないナノプラチナ粒子は、皮膚の角質層でとどまり、真皮から浸透しないので、体内に蓄積されず、金属アレルギーにもなりにくい。また、ナノプラチナ粒子は、皮膚表面での抗酸化作用、保湿効果、美白作用、抗アレルギー作用も期待されるものである。
なお、この考案の機能性編地及びこれを用いた機能性繊維製品は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、機能性編地の編成は、経編みの場合、第一及び第二編み組織を備えた編成であればよく、2枚の筬を用いて、第一及び第二編み組織を有した経編地を形成してもよい。2枚の筬を用いて形成することにより、容易に機能性編地を形成することができる。さらに、2枚以上の筬を用いて、異なる編み組織が組み合わされた経編地としてもよく、編み組織は、コード編みやアトラス編みでもよく、編成時の糸の振り幅やループは、適宜選択しうるものであり、その他の編み組織を加えたものでも良い。また、特許文献1の伸縮性経編地のような特殊な編成にしてもよい。その他、編み組織は、経編以外に、緯編みでも良く、丸編みの組織に利用しても良い。
ナノプラチナ粒子は、保護膜で覆ってコロイド状態で安定化させ、粒子が凝集しないようにしたものを用いても良く、この場合、プラチナナノコロイドと呼ばれる状態で樹脂基材の中に練り込まれる。しかしながら、保護膜で覆われた状態だと効能が弱くなるので、ナノプラチナ粒子は、保護膜で覆われていない状態で練り込まれていることが好ましい。
本考案の機能性繊維製品は、使用者の肌に触れる繊維製品であって、伸縮性が高いことが求められる繊維製品に適用することができ、特に、肌着、下着、スポーツアンダーウエア、レギンス、スパッツ、レッグウォーマー、アームウォ−マー、マフラー、手袋等の衣類に好適である。さらに、条件が合えば、シーツや枕カバー等の寝具やタオル等にも使用することができる。また、機能性繊維製品は、全体が機能性編地で構成されていてもよいし、使用者の肌に触れる位置だけに機能性編地が配されていてもよい。
10 機能性編地
12 第一編み組織
12a 機能性繊維
14 第二編み組織
14a 弾性繊維
12 第一編み組織
12a 機能性繊維
14 第二編み組織
14a 弾性繊維
Claims (5)
- 相対的に弾性率が小さい樹脂基材の中にナノプラチナ粒子が練り込まれた機能性繊維により形成された第一編み組織と、ナノプラチナ粒子を備えず相対的に弾性率が大きい弾性繊維により形成された第二編み組織とを備えることを特徴とする機能性編地。
- 前記ナノプラチナ粒子は、保護膜で覆われていない状態で前記機能性繊維に練り込まれている請求項1記載の機能性編地。
- 前記機能性繊維の前記樹脂基材は、ポリアミド系樹脂である請求項1又は2記載の機能性編地。
- 前記弾性繊維は、ポリウレタン弾性繊維である請求項1又は2記載の機能性編地。
- 請求項1乃至4のいずれか記載の機能性編地を備え、前記機能性編地が、使用者の肌に触れる位置に配されていることを特徴とする機能性繊維製品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020000324U JP3226548U (ja) | 2020-02-03 | 2020-02-03 | 機能性編地及びこれを用いた機能性繊維製品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020000324U JP3226548U (ja) | 2020-02-03 | 2020-02-03 | 機能性編地及びこれを用いた機能性繊維製品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3226548U true JP3226548U (ja) | 2020-07-09 |
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ID=71402218
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020000324U Active JP3226548U (ja) | 2020-02-03 | 2020-02-03 | 機能性編地及びこれを用いた機能性繊維製品 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3226548U (ja) |
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2020
- 2020-02-03 JP JP2020000324U patent/JP3226548U/ja active Active
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