JP3226485U - 映写用パネルスクリーン - Google Patents
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Abstract
【課題】枠体にシート状のスクリーン生地を固定した映写用パネルスクリーンにおいて、枠体が形成するパネル全面をスクリーンとして利用でき、スクリーン面に皺が発生したりしない映像用パネルスクリーンを提供する。
【解決手段】枠体2は前方の映写側が垂直状で周縁部で略鋭角で背面に連なっており、背面はパネル内側方向に枠体2の厚みが増す傾斜を有し、この背面の凹部6内の複数のバネ7が接続されており、スクリーン生地3の周縁部に辺縁に沿って設けられた複数の孔9にバネ7を係止してスクリーン生地3を緊張状態に固定している。
【選択図】図3
【解決手段】枠体2は前方の映写側が垂直状で周縁部で略鋭角で背面に連なっており、背面はパネル内側方向に枠体2の厚みが増す傾斜を有し、この背面の凹部6内の複数のバネ7が接続されており、スクリーン生地3の周縁部に辺縁に沿って設けられた複数の孔9にバネ7を係止してスクリーン生地3を緊張状態に固定している。
【選択図】図3
Description
この考案は、映写用スクリーンにおいて、特に略四角形に組まれた枠体に固定されたシート生地をスクリーンに利用した映写用パネルスクリーンに関するものである。
映写用スクリーンとしては、大きく分けて2つの種類があり、一方は棒状体に券回した状態のスクリーン生地を必要に応じて主として上側から下に引き出して使用する巻取型スクリーンであり、他方としては枠体を四角形に組み立てて、枠体に布等のスクリーン素材を貼り付けてスクリーンとしたパネルスクリーンがある。
前者の巻取型スクリーンは、使用時以外は巻取って収納できるので収納場所を取らない利点があり、パネルスクリーンのように枠体を必要としないのでスクリーンの大型化も容易であるなどの利点がある一方、特に天井設置型の場合、映写できる場所が固定化されるという欠点もある。更に、スクリーン生地の下辺に接合した棒状の錘によりスクリーン生地の映写面としての平面性を保っているため、垂直方向にしか映写面を設置できない。
一方、後者のパネルスクリーンは、複雑な巻取装置等が必要なく低コストであると共に、スクリーンが枠体に一体化しているために手に持って任意の位置に置けるなど取扱いが容易で、また、垂直に限らす傾斜させて設置することもでき、更に、収納に際してもパネル状のものを挿入できる隙間があれば簡単に収納できるという利点がある。このパネルスクリーンの構造として代表的なものを挙げる(例えば、特許文献1又は2参照)。
ところで、パネルスクリーンでは、枠体にスクリーンの周囲を緊張状態にして接続することでスクリーンを平面状に保持するが、そのスクリーンの周囲の枠体への固定時に特許文献1のように、枠体の周囲にスクリーンの周縁部を重ねてからその上に断面コ字状の長尺材を被せることで枠体とスクリーン周縁部を固定しているのでスクリーン面の周囲にこの長尺材が露出する。
また、特許文献2のパネルスクリーンについても、スクリーンの周囲の枠体への固定方法は不明であるが、スクリーンの周辺部には枠体が見えた状態となっている。
この場合、映像を映写できる範囲は、スクリーンが表面に現れている部分のみであり、特許文献1や特許文献2のパネルスクリーンでは、周辺部には枠体等が露出しており、この部分ではスクリーンが存在せず映像が映写できない。
パネルスクリーンは、取扱いのためにはできるだけ全体が小型の方が好ましいが、周囲の部分にスクリーンが存在しない部分つまり映像を映せない部分が生じるため、映写に必要な面積を確保すると全体が大きくなり、また、全体を小型化すると、スクリーン部分の面積が更に小さくなる。
また、パネルスクリーンは巻取型スクリーンが棒状の錘により垂直方向への平面性を保っているのに対し、スクリーン生地が緊張状態で枠体に固定されることで映写面の平面性を保っているので、使用を継続している最中や搬送する際に、スクリーン生地が内側に引っ張られる力がかかると、枠体でのスクリーン生地固定部分が緩んで、スクリーン生地の緊張状態が無くなり、映写面に皺が発生したりすることがある。このような場合は、再度、スクリーン生地を緊張状態にしてから枠体に固定し直さなければならない。
この考案の目的は、パネルスクリーンにおける上記のような課題を解決し、枠体が形成するパネル全面をスクリーンとして利用することができ、必要なスクリーン面積に対して小型化され、かつ、スクリーン面の緊張が緩んで皺が発生したりしない映像用パネルスクリーンを提供することにある。
上記のような課題を解決するため、請求項1の考案は、枠体にシート状のスクリーン生地の周辺部を固定して形成された映写用パネルスクリーンにおいて、枠体は前方の映写側が垂直状で周縁部で略鋭角で背面に連なっており、背面はパネル内側方向に枠体の厚みが増す傾斜を有し、背面に設けられた凹部のパネル内側方向に複数のバネのそれぞれの一方側が接続固定されており、スクリーン生地の周縁部に辺縁に沿って設けられた複数の孔に前記バネの他方側の係止部を係止して接続してスクリーン生地を緊張状態に固定している構成を採用したものである。
この考案において、シート状スクリーン生地は枠体より若干大きめに形成されており、スクリーン生地の各周縁辺は枠体の背面側まで回り込んで、スクリーン生地の周縁部に設けた複数の孔に、枠体に接続されたバネを係止することで、バネの力によりスクリーン生地を緊張状態で枠体に保持している。
次に請求項2の考案は、上記請求項1の映写用パネルスクリーンであって、前記枠体の角部分において、その周縁部を曲線状の部材で接続している構成を採用したものである。
スクリーン生地は枠体より大きくて枠体全体を覆うので、枠体の角部分にてスクリーン生地に枠体の角の尖りが引っかかってしまうと、ここでスクリーン生地が固定されてしまい、他のバネにより緊張力を加えた部分との緊張力の差違が生じてスクリーン生地に皺が生じてしまうが、角部の周縁部を曲線状の部材で接続することで滑らかな曲線とすることで角の尖りを無くし、スクリーン生地の移動を阻害しないようにしている。
以上のように、請求項1の考案の映写用パネルスクリーンによれば、スクリーン生地の周辺部は枠体を包み込むように後方まで回り込んで固定されているので、パネル面積全体をスクリーンとして使用できるので、同等の大きさの従来のパネルスクリーンに対しては映写面積が広がり、また、同じ映写面積の従来のパネルスクリーンに対しては小型化される利点がある。
また、スクリーン生地は、枠体の背面にてバネにより緊張力を加えられて保持されているので、外力によりスクリーン生地が引っ張られてズレても、バネの力により引っ張られて元に戻るので、スクリーン生地の緩みが生じない。
次に請求項2の映写用パネルスクリーンによれば、パネル角部か曲面Rを有しているので、スクリーン生地を傷付けたり、また、この部分でスクリーン生地が固定されてしまってスムーズな移動を阻害し、バネによる緊張力を与えている他の部分との緊張状態の違いからスクリーン面に皺が生じたりする、といったことが生じない。
以下、この考案の実施の形態を添付図面を参考にして説明する。
図1に示すのは、この考案の映写用パネルスクリーンの一実施形態を示すものであり、(A)は一部切欠正面図、(B)は平面図、(C)は右側面図である。
図1に示すのは、この考案の映写用パネルスクリーンの一実施形態を示すものであり、(A)は一部切欠正面図、(B)は平面図、(C)は右側面図である。
この映写用パネルスクリーンは、図1では上側と左側のみ露出している長尺材1を四角形に組んで形成した枠体2と、それに張り付けたシート状のスクリーン生地3から構成されている。
映写用パネルスクリーンの寸法は、枠体2の寸法により、一例として横方向約4m30cm、縦方向約2m70cmとしたが、限定されず適宜寸法で実施することができる。
また、枠体2を構成する長尺材1については、この実施形態ではアルミ製としたが、この材質についても特に限定されず、金属、合成樹脂、木材等を、大きさや目的に合わせて適宜選択すればよい。
図2は、枠体2の右上角部付近を示すもので、(A)は正面図、(B)は右側面断面図、(C)は背面図である。なお、装着時のスクリーン生地3の一部も記載している。
上側長尺材1の断面図は、図2(B)であるが、枠体2を構成する他の長尺材1の断面図も同様で、使用時にスクリーン側の前側が垂直で、後側が傾斜面になる断面略三角形であり、上下および左右の4つの長尺材1の端部をそれぞれ接続して、正面側の垂直面を同一平面になるように一致させて接合して枠体2が形成される。
なお、各長尺材1の断面三角形の頂部(枠体2の最外側)は略鋭角状であるが、曲面Rを有しており、スクリーン生地3が抵抗なく摺動できるようになっている。なお、長尺材1の他の角もこの実施形態のように同様にRを形成しておけば、枠体2手に持って取り扱う際、枠体2の角で怪我をしたりしない。
また、それぞれの長尺材1の端部では45°斜め方向に切断されていて、それぞれ縦、横方向の長尺材1が接合部材4を介してネジ止めにて接合されている。なお、長尺材1同士の接合方法はネジ止めに限らず限定されない。
長尺材1同士の接合部において、丸いリング部材を4等分して形成した角部材5が、長尺材1を接続した枠体2の角に嵌め込まれており、枠体2の4つの角は尖らないようになっている。こうすることで角の尖りが人体や物体へ当たることによる危険性や攻撃性を緩和している。
更には、この角部分を角部材5により鋭角の尖りを無くし曲線Rにすることで、スクリーン生地3の装着時にスクリーン生地3を傷付けたり、スクリーン生地3が尖り部分で固定されてしまい、スクリーン生地3の他の部分との緊張状態の相違が生じて、映写面に皺が生じたりすることがない利点もある。
また、枠体2を構成する長尺材1のパネル内側寄りには、背面傾斜面から一段と厚みが減った凹部6としての長尺材1の長さ方向に沿った溝が形成されている。
この溝状の凹部6のパネル内側方向には、バネ7を係止する係止部(図示せず)が設けられており、この部分に複数のバネ7の一方端を係止するようになっている。
図2中で一点鎖線で示すスクリーン生地3は、枠体2の大きさよりも若干大きめのもので、映像を映写可能な素材のシート状であり、その周辺部には帯状の補強部材8が設けられ、この補強部材8には適宜間隔を開けて多数の孔9が辺縁に沿って並列に設けられている。
スクリーン生地3の4辺の補強部材8を有する周縁を、枠体2を構成するそれぞれの長尺材1の上から被せて長尺材1の背面に回り込ませ、補強部材8に設けられた孔9に対し、予め長尺材1の凹部6内に一方端を接続したバネ7の他方端の係合部を係合させることで、枠体2とスクリーン生地3とを接続するようになっている。
図3はは、枠体2にスクリーン生地3を張り付けた完成状態となったパネルスクリーンの右上角部付近の斜視図であり、(A)は正面側、(B)は背面側である。なお、スクリーン生地3は角部のみの記載としている。
スクリーン生地3は、枠体2を構成する長尺材1の周縁を前方から越えて後方の傾斜面まで達し、そこでスクリーン生地3の周縁部に設けられた補強部材8に、全周にわたって並べて設けられた複数の孔9にバネ7が係合することで、スクリーン生地3を後方から全周にわたって引っ張ることで均等な緊張力を加えている。
このような構造のため、スクリーン生地3は枠体2の周縁部まで覆うことになり、結果、枠体2の大きさと同等の映写面積が得られることになる。
また、枠体2の角部は、図2で示した角部材5により曲線Rが形成されているので、この部分でもスクリーン生地3の自由な動きが阻害されず、均等な緊張状態が保たれ、パネルスクリーンの使用時、保管時、輸送時にスクリーン生地3に外力が加わってもバネ7の力でスクリーン生地3が元の緊張状態に復帰し、皺が生じない。
なお、このパネルスクリーンを壁等に固定使用するための取付具10が、適宜な箇所にて枠体2と接続固定されている。
以上、この考案の映写用パネルスクリーンの一実施形態を説明したが、この考案はこの実施形態のものに限定されるものではなく、この考案の目的の範囲内でその寸法や構造は適宜設計変更できることは言うまでもない。
1 長尺材
2 枠体
3 スクリーン生地
4 接合部材
5 角部材
6 凹部
7 バネ
8 補強部材
9 孔
10 取付具
2 枠体
3 スクリーン生地
4 接合部材
5 角部材
6 凹部
7 バネ
8 補強部材
9 孔
10 取付具
Claims (2)
- 枠体にシート状のスクリーン生地の周辺部を固定して形成された映写用パネルスクリーンにおいて、
枠体は前方の映写側が垂直状で周縁部で略鋭角で背面に連なっており、背面はパネル内側方向に枠体の厚みが増す傾斜を有し、
背面に設けられた凹部のパネル内側方向に複数のバネのそれぞれの一方側が接続固定されており、
スクリーン生地の周縁部に辺縁に沿って設けられた複数の孔に前記バネの他方側の係止部を係止して接続してスクリーン生地を緊張状態に固定していることを特徴とする映写用パネルスクリーン。 - 前記枠体の角部分において、その周縁部を曲線状の部材で接続していることを特徴とする上記請求項1の映写用パネルスクリーン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020001179U JP3226485U (ja) | 2020-04-01 | 2020-04-01 | 映写用パネルスクリーン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020001179U JP3226485U (ja) | 2020-04-01 | 2020-04-01 | 映写用パネルスクリーン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3226485U true JP3226485U (ja) | 2020-07-02 |
Family
ID=71131534
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020001179U Active JP3226485U (ja) | 2020-04-01 | 2020-04-01 | 映写用パネルスクリーン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3226485U (ja) |
-
2020
- 2020-04-01 JP JP2020001179U patent/JP3226485U/ja active Active
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