JP3226411B2 - 超音波モータの駆動回路 - Google Patents

超音波モータの駆動回路

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JP3226411B2
JP3226411B2 JP04614294A JP4614294A JP3226411B2 JP 3226411 B2 JP3226411 B2 JP 3226411B2 JP 04614294 A JP04614294 A JP 04614294A JP 4614294 A JP4614294 A JP 4614294A JP 3226411 B2 JP3226411 B2 JP 3226411B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波モータの駆動回
路、詳しくは、超音波モータに交流信号を印加して駆動
制御する超音波モータの駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、超音波モータは種々のものが提案
され、また知られているが、もとより高精度な加工技術
が要求される装置であり、製作時において若干の誤差が
生じることは否めない。したがって、モータ固有の共振
周波数等にもばらつきを生むことになり、個々のモータ
固有の駆動周波数特性を有することになる。また、超音
波モータの周囲温度の変位によっても該駆動周波数特性
が変化することが知られている。このような事情によ
り、超音波モータを最適な駆動周波数によって正確に駆
動制御することは困難であった。
【0003】この問題点を解消する技術手段として、特
開昭62−203575号公報には、振動検出用のモニ
タ電極を設けた超音波モータが提案されている。この技
術手段は、まず、モータの起動を共振点よりも十分高い
周波数で開始し、該振動検出用のモニタ電極からの出力
に基づき、徐々に高効率・高速駆動点へ移行するように
駆動制御を行うようにしている。
【0004】また、特公平5−28072号公報には、
速度等のパラメータをモニタしながら、駆動周波数を高
周波数から低周波数側へとスイープし、良好な駆動点を
サーチし、該良好な駆動点に到達の後にこれを保持して
駆動を行う技術手段が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記技
術手段は、何れも高い周波数領域で超音波モータの起動
を開始し、その後良好な駆動点に徐々にフィードバック
していくものであり、したがって、高トルクを発する駆
動点に到達するまでに時間がかかり、超音波モータを高
速に駆動開始させることが困難であるという問題点を有
している。
【0006】一方、所定の記憶手段に予め高トルクを発
する駆動点を記憶しておき、該記憶手段のデータに基づ
いて超音波モータを駆動する技術手段もあるが、少ない
量を駆動する必要があるときは、立ち上がりがはやすぎ
て、制動をかけようとしてもオーバーランしやすくなる
という不都合が生じる。
【0007】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであり、高速、かつ、正確な駆動が可能な超音波モー
タの駆動回路を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明による第1の超音波モータの駆動回路は、電
気ー機械エネルギー変換素子に交流信号を印加すること
により振動波を発生させ、被駆動体を駆動する超音波モ
ータの駆動回路において、上記交流信号を発生する交流
信号発生手段と、上記被駆動体の駆動量に対応した上記
交流信号における駆動初期の周波数データを記憶した記
憶手段とこの記憶手段に記憶された周波数データに基
づいて、上記交流信号における駆動初期の周波数を制御
する制御手段とを具備することを特徴とする。
【0009】また、上記の目的を達成するために本発明
による第2の超音波モータの駆動回路は、電気ー機械エ
ネルギー変換素子に交流信号を印加することにより振動
波を発生させ、被駆動体を駆動する超音波モータの駆動
回路において、上記交流信号を発生する交流信号発生手
段と、上記被駆動体の駆動量に対応した上記交流信号に
おける駆動初期の設定パラメータを記憶した記憶手段
この記憶手段に記憶された設定パラメータに基づい
、上記被駆動体の目的位置までの駆動量に対応する発
生トルクが、該駆動量よりも小さな駆動量の駆動時に発
生するトルクよりも大きくなるように、上記交流信号に
おける駆動初期の設定パラメータを制御する制御手段と
を具備することを特徴とし、上記設定パラメータは、上
記交流信号の周波数データ、または電圧値であり、ま
た、上記交流信号は2相の交流信号からなり、上記設定
パラメータはこれら2相の交流信号における位相差であ
る。
【0010】さらに、上記の目的を達成するために本発
明による第3の超音波モータの駆動回路は、電気ー機械
エネルギー変換素子に交流信号を印加することにより振
動波を発生させ、被駆動体を駆動する超音波モータの駆
動回路において、上記交流信号を発生する交流信号発生
手段と、上記被駆動体の駆動量に対応した上記交流信号
における駆動初期の設定パラメータを記憶した記憶手段
上記超音波モータの温度を検出する温度検出手段
と、上記記憶手段に記憶された設定パラメータと上記温
度検出手段の出力に基づいて、上記交流信号における駆
動初期の設定パラメータを制御する制御手段とを具備す
ことを特徴とし、上記設定パラメータは、上記交流信
号の周波数データ、または電圧値であり、また、上記交
流信号は2相の交流信号からなり、上記設定パラメータ
はこれら2相の交流信号における位相差である。
【0011】
【作 用】上記第1の超音波モータの駆動回路は、交流
信号発生手段で交流信号を発生し、被駆動体の駆動量に
対応した上記交流信号における駆動初期の周波数データ
を記憶手段に記憶する。そして、この記憶手段に記憶さ
れた周波数データに基づいて、上記交流信号における駆
動初期の周波数を制御手段で制御する。
【0012】また、上記第2の超音波モータの駆動回路
は、交流信号発生手段で交流信号を発生し、被駆動体の
駆動量に対応した上記交流信号における駆動初期の設定
パラメータを記憶手段で記憶しこの記憶手段に記憶さ
れた設定パラメータに基づいて、上記被駆動体の目的位
置までの駆動量に対応する発生トルクが、該駆動量より
も小さな駆動量の駆動時に発生するトルクよりも大きく
なるように、上記交流信号における駆動初期の設定パラ
メータを制御手段で制御する。
【0013】さらに、上記第3の超音波モータの駆動回
路は、交流信号発生手段で交流信号を発生し、被駆動体
の駆動量に対応した上記交流信号における駆動初期の設
定パラメータを記憶手段で記憶し、また、上記超音波モ
ータの温度を温度検出手段で検出する。そして、上記記
憶手段に記憶された設定パラメータと上記温度検出手段
の出力に基づいて、上記交流信号における駆動初期の設
定パラメータを制御手段で制御する。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0015】図1は、本発明の第1実施例である超音波
モータの駆動回路の構成を示すブロック回路図である。
【0016】この超音波モータの駆動回路は、超音波モ
ータ5の駆動交流信号の生成するための基準信号φOS
Cを発振する発振回路1と、該駆動交流信号の駆動周波
数の約4倍の周波信号φUSRを出力する周波数設定回
路2と、該周波信号φUSRをφ1〜φ4の4相のパル
ス信号に分周するパルス変換回路3と、該4相のパルス
信号φ1〜φ4を入力し、2相の駆動交流信号φA,φ
Bを出力する電力増幅回路4とを具備している。
【0017】上記発振回路1は、例えば水晶発振子,セ
ラミック発振子等の発振子により構成され、その出力信
号φOSCの周波数は10MHz以上の高周波である。
また、上記周波数設定回路2は、プリセッタブルダウン
カウンタ等で構成され、そのプリセット値は周波数制御
手段7から入力されるようになっている。
【0018】図2は、上記超音波モータの駆動回路にお
ける各信号波形を示した線図である。
【0019】図3は、本第1実施例における上記電力増
幅回路4の構成を詳しく示した電気回路図である。
【0020】上記電力増幅回路4は、図に示すように、
電源電圧VEが印加される中間タップ付の5端子トラン
スT1,T2を、スイッチングトランジスタQ1〜Q4
でスイッチングすることにより、2相の交流信号φA,
φBを発生させるようになっている。すなわち、上記パ
ルス変換回路3からのパルス信号φ1〜φ4がそれぞれ
スイッチングトランジスタQ1〜Q4に入力し、該トラ
ンジスタQ1〜Q4でトランスT1,T2をスイッチン
グする。これにより、該トランスT1,T2からは図2
に示すような交流信号φA,φBが発生し、超音波モー
タ5に印加されるようになっている。
【0021】上記超音波モータ5は進行波型の超音波モ
ータ(USM)であり、上記電力増幅回路4から出力さ
れる交流信号φA,φBにより振動体の表面に振動波が
生じ、ロータが回転されるようになっている。該超音波
モータ5の近傍には、該ロータと機械的に結合し、該超
音波モータの回転量に応じてパルスを発生するエンコー
ダ6が配設されている。
【0022】本第1実施例の超音波モータの駆動回路に
は、上述した各構成要素のほか、超音波モータの初期駆
動周波数を記憶した記憶手段8,超音波モータの駆動量
を指示する駆動量指示手段9を具備している。上記エン
コーダ6,記憶手段8,駆動量指示手段9からの出力信
号は周波数制御手段7に入力されるようになっており、
該周波数制御手段7において駆動周波数が決定され、該
決定に対応したデジタル出力信号が上記周波数設定回路
2に出力されるようになっている。なお、本実施例にお
ける上記周波数制御手段7および駆動量指示手段9は、
共にワンチップ型のマイクロコンピュータで構成された
CPU11内に形成されている。
【0023】次に、本実施例における超音波モータ駆動
制御の原理を説明する。
【0024】図4は、常温における超音波モータの回転
数(N)−駆動周波数(F)特性を示す線図である。
【0025】図に示すように、該特性は共振周波数frm
付近をピークに山形の曲線を呈するが、超音波モータを
異音の発生なく安定して回転させるためには、該共振周
波数frmよりも高周波側の駆動周波数で駆動されること
が多い。たとえば、図に示すような周波数fM1〜fM3で
駆動される。ここで該周波数fM1〜fM3で超音波モータ
を起動し、上記パルスエンコーダ6の出力が1パルス出
力された直後に通電を切った場合のオーバーランパルス
を図5に示す。
【0026】図5は、常温における超音波モータのオー
バーラン量(Lov)−起動周波数(Fo)特性を示す線
図である。
【0027】上記エンコーダ6は、本実施例において
は、モータ1回転当たり4000パルス程度を発するよ
うになっている。この場合、1パルス出力された場合
に、慣性力が小さいときはすでにほぼ完全に立ち上がっ
ており、スピードがついているため、図5に示すように
オーバーラン量が増加してしまう。そこで、パルス数が
少ない場合は周波数fM1,fM2など少ないオーバーラン
パルスの周波数を初期周波数として与える必要がある。
【0028】次に、図7のフローチャートを参照して、
本実施例の超音波モータの駆動回路における、周波数制
御手段7を含むCPU11の動作を説明する。
【0029】まず、駆動量(駆動パルス数)を決定し、
これをカウント用レジスタにロードして、駆動のルーチ
ンに入る(ステップS101)。次に、レジスタ内の駆
動量が64パルスより大きいか否かを調べ(ステップS
102)、大であれば記憶手段8から駆動量が大きい際
の駆動周波数fM3を読み出して該fM3を初期周波数(f
0)とする。そして、該初期周波数(f0)に対応するデ
ジタル値を周波数設定回路2に出力し(ステップS10
6)、ステップS107へ進む。
【0030】上記ステップS102で、駆動量が64パ
ルスより小さい場合は、該駆動量が16パルスより大き
いか否かを調べ(ステップS103)、大であればステ
ップS106と同様に、記憶手段8から駆動周波数fM2
を読み出して該fM2を初期周波数(f0)とする。そし
て、該初期周波数(f0)に対応するデジタル値を周波
数設定回路2に出力し(ステップS105)、ステップ
S107へ進む。
【0031】上記ステップS103で、駆動量が16パ
ルスより小さい場合は、上記ステップS106と同様
に、記憶手段8から駆動周波数fM1を読み出して該fM1
を初期周波数(f0)とする。そして、該初期周波数
(f0)に対応するデジタル値を周波数設定回路2に出
力し(ステップS104)、ステップS107へ進む。
【0032】ステップS107では、上記発振回路1を
起動させ、これによりパルス変換回路3から4相のパル
ス信号φ1〜φ4出力される。次に、電力増幅回路4を
動作状態とし、該電力増幅回路4からは上述したように
交流信号φA,φBが出力される(ステップS10
8)。
【0033】次に、エンコーダ6からの出力パルスをモ
ニタし(ステップS109)、該パルスが発生したら上
記カウント用レジスタの値をカウントダウンし(ステッ
プS110)、次に、残パルス数が零であるかを調べ、
零であれば上記電力増幅回路4をオフさせて(ステップ
S114)、終了する(ステップS115)。
【0034】一方、上記ステップS111で、残パルス
数が零でないときは、該残パルス数が16以下であるか
否かを調べ(ステップS112)、16以下でなければ
再びステップS109へ戻り、16以下であれば駆動周
波数をfM1として減速した後(ステップS113)、ス
テップS109に戻る。
【0035】なお、1回の駆動パルス数(P)と、初期
の起動周波数(Fo)の関係は、図6に示すようにな
る。
【0036】また、起動周波数fM1〜fM3の値は、ユニ
ットを組み立てた後、超音波モータ5を周波数を変化さ
せながら回転させ、そのときのエンコーダ6からの出力
より回転数を検出して、所定の回転数になった周波数を
記憶手段8に書き込めばよい。
【0037】本第1実施例によれば、駆動量が大きいと
きは、高回転に対応する周波数を初期周波数とするため
に、超音波モータの立ち上がりが早くなり駆動時間を短
縮できる。また、駆動量が小さいときは、低回転に対応
する周波数を初期周波数とするため、飛び出しが少なく
なりオーバーランを防ぎ、正確な微小な制御による駆動
が可能となる。
【0038】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。
【0039】図8は、本第2実施例の超音波モータの駆
動回路の構成を示すブロック図である。
【0040】本第2実施例の構成は、上記第1実施例と
ほぼ同様であるが、新たに温度センサ10が付加されC
PUに接続されている点と、周波数制御手段7Aの動作
および記憶手段8Aの記憶データが上記第1実施例にお
ける当該手段と相違している点とが異なっている。ま
た、図8中、CPU11Aは、該周波数制御手段7Aお
よび記憶手段8Aを含む制御手段であり、そのほかの動
作は上記第1実施例におけるCPU11と同等である。
なお、図8に示す、上記図1と同符号を付与している構
成要素は上記第1実施例と同等であるので、重複を避け
るためここでの説明は省略する。
【0041】次に、本第2実施例の動作原理を図9を参
照して説明する。
【0042】図9は、高温(60℃),中温(20
℃),低温(−20℃)のときの、超音波モータにおけ
る回転数(N)−駆動周波数(F)特性を示す線図であ
る。
【0043】周知のように、超音波モータの周波数特性
は、温度が低下すると高周波方向へシフトしつつ出力が
低下する。ここでそれぞれの温度の初期周波数を例えば
3段階にする場合、全部で9つのデータが必要となる。
また、各温度において似た駆動特性を得るためには、各
温度の初期周波数は共振周波数frの温度による差異よ
りも小さくなる。これは、周波数特性が温度シフトする
と同時に出力が小さくなるためである。
【0044】本第2実施例の場合、超音波モータを微小
駆動制御する際の駆動周波数fH1,fM1,fL1はほぼ同
一連の回転数N1に合ったポイントで、また、超音波モ
ータを大きく駆動する際の駆動周波数fH3,fM3,fL3
は、余裕のある温度でははやく動くように対応回転数を
かえてある。各駆動量に対応した初期周波数の温度によ
る差異は、いずれも共振周波数の変化量より小さく、か
つ駆動量が大きくなるほどその差異が大きくなるように
設定されている。
【0045】なお、1回に駆動すべきパルス数(P)と
温度(T)に対応した記憶手段8内のデータを図10に
示す。
【0046】次に、本第2実施例の超音波モータの駆動
回路における、周波数制御手段7Aを含むCPU11A
の動作を図11を参照して説明する。
【0047】まず、駆動量がカウント用のレジスタに設
定され、駆動のルーチンに入ると(ステップS20
1)、上記温度センサ10で所定部位の温度を調べる。
この検出の結果、40℃より高ければステップS204
(H)へ、また、0℃〜40℃の場合はステップS20
4(M)へ、さらに、0℃以下のときはステップS20
4(L)へそれぞれ進む(ステップS202,ステップ
S203)。
【0048】上記各温度において、すなわち、ステップ
S204(L),ステップS204(M),ステップS
204(H)の各ステップにおいて、駆動量が64パル
スより大きときは、記憶手段8Aから読み出した周波数
fL3またはfM3あるいはfH3を初期周波数とする(ステ
ップS204(L),(M),(H),ステップS20
6(L),(M),(H))。また、駆動量が64パル
スより小さく、16パルスより大きいときは、記憶手段
8Aから読み出した周波数fL2またはfM2あるいはfH2
を初期周波数とする(ステップS205(L),
(M),(H),ステップS207(L),(M),
(H))。さらに、駆動量が16パルスより小さいとき
は、記憶手段8Aから読み出した周波数fL1またはfM1
あるいはfH1を初期周波数とする(ステップS205
(L),(M),(H),ステップS208(L),
(M),(H))。
【0049】この後、発振回路1をオンさせ(ステップ
S209)、電力増幅回路4をオンさせ(ステップS2
10)ることにより、超音波モータ5が駆動を開始す
る。この後、エンコーダ6からの出力パルスをモニタし
(ステップS211)、該パルスを検出すると、CPU
11A内のレジスタのパルス数をカウントダウンする
(ステップS212)。そして、該レジスタの残パルス
数が零か否かを調べ(ステップS213)、該残パルス
数が零なら電力増幅回路4をオフして(ステップS21
7)、終了する(ステップS218)。
【0050】また、上記ステップS213において、残
パルス数が零でないときは、エンコーダ6からの出力パ
ルスの間隔から、回転数が20rpm以上か否かを調
べ、(ステップS215)、該回転数が20rpm以下
ならステップS211へ、また、回転数が20rpm以
上のときは周波数を微小量アップさせた後(ステップS
216)、ステップS211へ戻る。
【0051】上記記憶手段8Aへのメモリ値の書込み方
法は、まず常温における実駆動により周波数fM1,fM
2,fM3を定め、これを所定量シフトして(たとえばfH
1はfM1よりも一定量Δf1だけ大きいとする)、他の定
数を決めればよい。これは作成上周波数特性がばらつい
ても、温度による特性シフトはほとんど同一のため、各
温度で1台ずつ調整しなくても常温の測定で十分推定で
きる。
【0052】本第2実施例によれば、上記第1実施例の
効果に加えて、温度による特性シフトを吸収し、広い温
度範囲で用いることができ、かつ、パワーに余裕のある
場合で駆動量が大きいときはより高速で回転させること
により駆動時間を短縮できる。
【0053】なお、上記第2実施例においては、各駆動
量に対応する初期周波数はほぼ同一の速度となるように
揃えてもよい。また、温度分割は3つでなくともよく、
温度に関して補間してより温度対応を向上させることも
できる。
【0054】さらに、上記第1,2実施例において、駆
動量に対応した初期周波数の分割は3つでなくともよ
く、また補間によりその間を細かく求めることも可能で
ある。
【0055】また、超音波モータ5に印加する上記交流
信号φA,φBを形成するための回路は、他の形式のも
のでもよい。
【0056】さらに、上記実施例で採用される超音波モ
ータは、進行波型以外のモータでも応用可能であり、印
加される交流信号も2相の信号に限らない。
【0057】また、上記第1,第2実施例において、駆
動トルクを可変するパラメータとして駆動周波数を用い
ているが、電力増幅回路の出力である交流信号φA,φ
Bをパルス信号φ1〜φ4のパルス幅制御等によってそ
の電圧値や電力値を変化させても同様に駆動トルクを変
更できる。
【0058】また、超音波モータに印加される交流信号
が2相以上であれば(上記実施例では、φA,φB)、
上記パラメータとして該2相の交流信号の位相差を用
い、該位相差を変化させて駆動トルクを変更するという
方法を採用してもよいことは勿論である。
【0059】[付記]以上詳述した如き本発明の実施態様
によれば、以下の如き構成を得ることができる。即ち、 (1)電気−機械エネルギー変換素子に交流信号を印加
することにより振動波を発生させ、被駆動体を駆動する
超音波モータの、駆動回路において、上記交流信号の周
波数に相当する周波信号を発生させる周波信号発生手段
と、上記周波信号に基づいて上記交流信号を作成する交
流信号作成手段と、上記被駆動体の目的位置までの駆動
量に基づいて初期周波数を発生するように、上記周波信
号発生手段を制御する制御手段と、を具備する超音波モ
ータの駆動回路。
【0060】(2)電気−機械エネルギー変換素子に交
流信号を印加することにより振動波を発生させ、被駆動
体を駆動する超音波モータの、駆動回路において、上記
交流信号の周波数に相当する周波信号を発生させる周波
信号発生手段と、上記周波信号に基づいて上記交流信号
を作成する交流信号作成手段と、上記被駆動体の駆動量
に対応した、上記交流信号における駆動初期の周波数デ
ータを記憶した記憶手段と、上記被駆動体の目的位置ま
での駆動量に基づいて上記記憶手段の記憶値を参照し、
該記憶値に相当する周波数を、上記交流信号における駆
動初期の周波数として上記周波信号発生手段を制御する
制御手段と、を具備する超音波モータの駆動回路。
【0061】(3)電気−機械エネルギー変換素子に交
流信号を印加することにより振動波を発生させ、被駆動
体を駆動する超音波モータの、駆動回路において、上記
交流信号を発生させる交流信号発生手段と、上記被駆動
体の目的位置までの駆動量に基づいて上記交流信号の設
定パラメータを変更するように、上記交流信号発生手段
を制御する制御手段と、を具備する超音波モータの駆動
回路。
【0062】(4)上記(3)において、上記設定パラ
メータは上記交流信号の電圧値である。
【0063】(5)上記(3)において、上記交流信号
は2相の交流信号からなり、上記交流信号の設定パラメ
ータはこれら2相の交流信号における位相差である。
【0064】(6)電気−機械エネルギー変換素子に交
流信号を印加することにより振動波を発生させ、被駆動
体を駆動する超音波モータの、駆動回路において、上記
交流信号を発生させる交流信号発生手段と、上記被駆動
体の目的位置までの駆動量に対応する、上記交流信号に
おける駆動初期の周波数を、この駆動量よりも小さな駆
動量における駆動初期の周波数よりも大きくなるよう
に、上記交流信号発生手段を制御する制御手段と、を具
備する超音波モータの駆動回路。
【0065】(7)電気−機械エネルギー変換素子に交
流信号を印加することにより振動波を発生させ、被駆動
体を駆動する超音波モータの、駆動回路において、上記
交流信号を発生させる交流信号発生手段と、上記被駆動
体の目的位置までの駆動量に対応する発生トルクが、こ
の駆動量よりも小さな駆動量の駆動時に発生するトルク
よりも大きくなるように、上記交流信号における駆動初
期の設定パラメータを制御する制御手段と、を具備する
超音波モータの駆動回路。
【0066】(8)電気−機械エネルギー変換素子に交
流信号を印加することにより振動波を発生させ、被駆動
体を駆動する超音波モータの、駆動回路において、上記
交流信号を発生させる交流信号発生手段と、上記被駆動
体の目的位置までの駆動量が大きくなるに従って、発生
するトルクが増加するように、上記交流信号における駆
動初期の設定パラメータを制御する制御手段と、を具備
する超音波モータの駆動回路。
【0067】(9)電気−機械エネルギー変換素子に交
流信号を印加することにより振動波を発生させ、被駆動
体を駆動する超音波モータの、駆動回路において、上記
交流信号を発生させる交流信号発生手段と、上記超音波
モータの温度を検出する温度検出手段と、上記被駆動体
の目的位置までの駆動量と上記温度検出手段の出力に基
づいて、上記交流信号における駆動初期の設定パラメー
タを制御する制御手段と、を具備する超音波モータの駆
動回路。
【0068】(10)電気−機械エネルギー変換素子に
交流信号を印加することにより振動波を発生させ、被駆
動体を駆動する超音波モータの、駆動回路において、上
記交流信号を発生させる交流信号発生手段と、上記超音
波モータの温度を検出する温度検出手段と、上記被駆動
体の目的位置までの駆動量と上記温度検出手段の出力に
基づいて、上記交流信号における駆動初期の設定パラメ
ータを制御する制御手段と、を具備する超音波モータの
駆動回路。
【0069】(11)電気−機械エネルギー変換素子に
交流信号を印加することにより振動波を発生させ、被駆
動体を駆動する超音波モータの、駆動回路において、上
記交流信号の周波数に相当する周波信号を発生させる周
波信号発生手段と、上記周波信号に基づいて上記交流信
号を作成させる交流信号作成手段と、上記超音波モータ
の温度を検出する温度検出手段と、上記超音波モータの
温度と上記被駆動体の駆動量に対応した、上記交流信号
における駆動初期のパラメータを記憶する記憶手段と、
上記被駆動体の目的位置までの駆動量と上記温度検出手
段の出力とを参照して、上記記憶手段の記憶値により上
記交流信号のパラメータを制御する制御手段と、を具備
する超音波モータの駆動回路。
【0070】(12)上記(7),(8),(9),
(10)そして(11)のいずれか一つにおいて、上記
設定パラメータは上記交流信号の周波数である。
【0071】(13)上記(7),(8),(9),
(10)そして(11)のいずれか一つにおいて、上記
設定パラメータは上記交流信号の電圧値である。
【0072】(14)上記(7),(8),(9),
(10)そして(11)のいずれか一つにおいて、上記
交流信号は2相の交流信号からなり、上記交流信号の設
定パラメータはこれら2相の交流信号における位相差で
ある。
【0073】(15)上記(11)において、上記設定
パラメータは上記交流信号の周波数であり、上記記憶手
段に記憶された周波数は、同一駆動量に対し温度が高く
なるに従って低くなり、且つ、該記憶された周波数の温
度変化によるシフト量は、上記超音波モータにおける温
度変化による共振周波数の温度変化によるシフト量より
も小さく設定されている。
【0074】(16)上記(11)において、上記設定
パラメータは上記交流信号の周波数であり、上記記憶手
段に記憶された駆動量に対応する周波数の、温度変化に
応じたシフト範囲は、駆動量が大きくなるに従って広く
なる。
【0075】(17)上記(3),(6),(7),
(8),(9)そして(10)のいずれか一つにおい
て、上記交流信号発生手段は、上記交流信号に相当する
周波信号を発生させる周波信号発生手段を含む。
【0076】(18)上記(3),(6),(7),
(8),(9)そして(10)のいずれか一つにおい
て、上記交流信号発生手段は、所定の周波信号に基づい
て上記交流信号を作成する交流信号作成手段を含む。
【0077】(19)上記(1),(2),(11)そ
して(17)のいずれか一つにおいて、上記周波信号発
生手段は高周波発振子による発振をカウンタにより所定
数カウントし、分周信号として上記周波信号を発生させ
るディジタル分周手段を含む。
【0078】(20)上記(1),(2),(11)そ
して(18)のいずれか一つにおいて、上記交流信号作
成手段は、上記周波信号を増幅する電圧増幅手段を含
む。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、高
速、かつ、正確な駆動が可能な超音波モータの駆動回路
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である超音波モータの駆動
回路の構成を示すブロック回路図である。
【図2】上記第1実施例の超音波モータの駆動回路にお
ける各信号波形を示した線図である。
【図3】上記第1実施例の超音波モータの駆動回路にお
ける電力増幅回路の構成を詳しく示した電気回路図であ
る。
【図4】常温における超音波モータの回転数(N)−駆
動周波数(F)特性を示す線図である。
【図5】常温における超音波モータのオーバーラン量
(Lov)−起動周波数(Fo)特性を示す線図である。
【図6】上記第1実施例の超音波モータの駆動回路にお
ける、1回の駆動パルス数(P)と初期の起動周波数
(Fo)との関係を示した線図である。
【図7】上記第1実施例の超音波モータの駆動回路にお
ける、周波数制御手段を含むCPUの動作を示したフロ
ーチャートである。
【図8】本発明の第2実施例である超音波モータの駆動
回路の構成を示すブロック図である。
【図9】上記第2実施例の超音波モータの駆動回路の動
作原理を説明する線図である。
【図10】上記第2実施例の超音波モータの駆動回路に
おける、1回に駆動すべきパルス数(P)と温度(T)
に対応した記憶手段内のデータを示した図表である。
【図11】上記第2実施例の超音波モータの駆動回路に
おける、周波数制御手段を含むCPUの動作を示したフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1…発振回路 2…周波数設定回路 3…パルス変換回路 4…電力増幅回路 5…超音波モータ 6…エンコーダ 7…周波数制御手段 8…記憶手段 9…駆動量指示手段 11…CPU

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気ー機械エネルギー変換素子に交流信
    号を印加することにより振動波を発生させ、被駆動体を
    駆動する超音波モータの駆動回路において、 上記交流信号を発生する交流信号発生手段と、上記被駆動体の駆動量に対応した上記交流信号における
    駆動初期の周波数データを記憶した記憶手段とこの記憶手段に記憶された周波数データに基づいて 、上
    記交流信号における駆動初期の周波数を制御する制御手
    段と、 を具備することを特徴とする超音波モータの駆動回路。
  2. 【請求項2】 電気ー機械エネルギー変換素子に交流信
    号を印加することにより振動波を発生させ、被駆動体を
    駆動する超音波モータの駆動回路において、 上記交流信号を発生する交流信号発生手段と、上記被駆動体の駆動量に対応した上記交流信号における
    駆動初期の設定パラメータを記憶した記憶手段とこの記憶手段に記憶された設定パラメータに基づいて
    上記被駆動体の目的位置までの駆動量に対応する発生ト
    ルクが、該駆動量よりも小さな駆動量の駆動時に発生す
    るトルクよりも大きくなるように、上記交流信号におけ
    る駆動初期の設定パラメータを制御する制御手段と、 を具備することを特徴とする超音波モータの駆動回路。
  3. 【請求項3】 電気ー機械エネルギー変換素子に交流信
    号を印加することにより振動波を発生させ、被駆動体を
    駆動する超音波モータの駆動回路において、 上記交流信号を発生する交流信号発生手段と、上記被駆動体の駆動量に対応した上記交流信号における
    駆動初期の設定パラメータを記憶した記憶手段と上記超音波モータの温度を検出する温度検出手段と上記記憶手段に記憶された設定パラメータと上記温度検
    出手段の出力 に基づいて、上記交流信号における駆動初
    期の設定パラメータを制御する制御手段と、 を具備することを特徴とする超音波モータの駆動回路。
  4. 【請求項4】 上記設定パラメータは、上記交流信号の
    周波数データである上 記請求項2または3に記載の超音
    波モータの駆動回路
  5. 【請求項5】 上記設定パラメータは、上記交流信号の
    電圧値である上記請求項2または3に記載の超音波モー
    タの駆動回路
  6. 【請求項6】 上記交流信号は2相の交流信号からな
    り、上記設定パラメータはこれら2相の交流信号におけ
    る位相差である上記請求項2または3に記載の超音波モ
    ータの駆動回路
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