JP3225766B2 - 車両の挙動制御装置 - Google Patents

車両の挙動制御装置

Info

Publication number
JP3225766B2
JP3225766B2 JP30283394A JP30283394A JP3225766B2 JP 3225766 B2 JP3225766 B2 JP 3225766B2 JP 30283394 A JP30283394 A JP 30283394A JP 30283394 A JP30283394 A JP 30283394A JP 3225766 B2 JP3225766 B2 JP 3225766B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amount
behavior
vehicle
actuator
target
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP30283394A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08133053A (ja
Inventor
耕造 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP30283394A priority Critical patent/JP3225766B2/ja
Publication of JPH08133053A publication Critical patent/JPH08133053A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3225766B2 publication Critical patent/JP3225766B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複数のアクチュエー
タを用いて車両の挙動を制御する車両の挙動制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両の挙動を制御する装置と
して、車速やステアリングの操舵角から目標ヨーレイト
を算出し、この目標ヨーレイトになるように各アクチュ
エータを制御し、車両のヨーモーメントを適正化するも
のが知られている。
【0003】前記アクチュエータとしては、後輪の舵角
を調整する後輪操舵アクチュエータや、制動力を調整す
る制動アクチュエータ等が該当し、前者のものは後輪操
舵装置により、後者のものはABS(アンチロックブレ
ーキシステム)により制御される。こうした後輪操舵装
置とABSとは、特開平6−107201号公報に示す
ように、双方が同じ目標ヨーレイトになるように各制御
を行なっており、かかる構成によれば、効果的なヨーレ
イトの抑制制御を行なうことが可能になり、車両の操縦
安定性を向上させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術では、目標ヨーレイトに基づいて各制御
装置(後輪操舵装置およびABS)の制御量が一義的に
定められているわけではないことから、同じ目標ヨーレ
イトの値であっても各制御装置の制御量は異なった大き
さとなることがあった。例えば、後輪操舵装置の制御量
とABSの制御量とが、70%対30%、50%対50
%、30%対70%といった場合は、すべて同じ大きさ
だけ車両が挙動することから、同じ目標ヨーレイトの値
を達成することになる。このため、同じ目標ヨーレイト
の値であっても各装置の制御量は様々な値を取り得る。
従って、各制御装置の制御量は安定せず、各制御装置に
かかる負荷が大きくなる問題が生じた。
【0005】この発明の車両の挙動制御装置は、こうし
た問題に鑑みてなされたもので、車両の操縦安定性の向
上と共に、車両の挙動を調整する各制御装置にかかる負
荷の軽減を図ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
べく、前記課題を解決するための手段として、以下に示
す構成をとった。
【0007】即ち、この発明の第1の車両の挙動制御装
置は、車輪の操舵を調整する操舵手段に備えられる操舵
用アクチュエータと、車両の制動力を調整する制動手段
に備えられる制動用アクチュエータを備えた車両の挙動
制御装置において、前記車両の挙動量を検出する挙動量
検出手段と、目標とする車両の挙動を示す目標挙動量に
応じた前記各アクチュエータが担当する目標挙動量を算
出する目標挙動量算出手段と、前記目標挙動量算出手段
にて算出された各目標挙動量から各アクチュエータへの
制御量を算出する制御量算出手段と を備え、前記目標挙
動量算出手段は、前記制動用アクチュエータが担当する
目標挙動量を、前記操舵用アクチュエータが担当する目
標挙動量に所定量を加算することにより算出する手段を
備え、当該車両の挙動制御装置は、さらに、前記制御量
算出手段によって算出される前記操舵用アクチュエータ
への制御量が当該操舵用アクチュエータで制御可能な範
囲を超えたときに尚、前記制動用アクチュエータが担当
する前記目標挙動量と前記挙動量検出手段で検出された
車両の挙動量との偏差が、増大傾向にあるときにのみ、
前記制動用アクチュエータの作動を許可するアクチュエ
ータ作動許可手段を備えた構成をとった。
【0008】この発明の第2の車両の挙動制御装置は、
外部から制御量の指示を受けて車両の挙動を調整するア
クチュエータとして、車両の制動力を調整する制動手段
に備えられる制動用アクチュエータを少なくとも含む複
数種を備えた車両の挙動制御装置において、目標とする
車両の挙動を示す目標挙動量に応じた前記各アクチュエ
ータが担当する目標挙動量を算出する目標挙動量算出手
段と、前記目標挙動量算出手段にて算出された各目標挙
動量から各アクチュエータへの制御量を算出する制御量
算出手段とを備え、前記目標挙動量算出手段は、前記制
動用アクチュエータが担当する目標挙動量、該制動用
アクチュエータを除いた他のアクチュエータによる目標
挙動量を含む量として算出する手段を備え、当該車両の
挙動制御装置は、さらに、前記車両の挙動量を検出する
挙動量検出手段と、前記制御量算出手段によって算出さ
れる前記制動用アクチュエータを除いた他のアクチュエ
ータへの制御量が前記他のアクチュエータで制御可能な
範囲を超えたときに尚、前記制動用アクチュエータが担
当する前記目標挙動量と前記挙動量検出手段で検出され
た車両の挙動量との偏差が、増大傾向にあるときにの
み、前記制動用アクチュエータの作動を許可するアクチ
ュエータ作動許可手段とを備えた構成をとった。
【0009】
【0010】
【作用】以上のように構成された第1の車両の挙動制御
装置は、前記操舵用アクチュエータへの制御量がその操
舵用アクチュエータで制御可能な範囲を超えたときに
尚、制動用アクチュエータが担当する目標挙動量と車両
の挙動量との偏差が増大傾向にあるときにのみ、制動用
アクチュエータの作動を、アクチュエータ作動許可手段
により許可する。このため、これ以外の条件のときに
は、制動手段は動作しないことから、制動手段の動作頻
度をより一層少なくすることができ、この結果、制動手
段の動作疲労をより一層抑えることが可能となる。
【0011】
【0012】第2の車両の挙動制御装置は、前記他のア
クチュエータへの制御量が当該他のアクチュエータで制
御可能な範囲を超えたときに尚、制動用アクチュエータ
が担当する目標挙動量と車両の挙動量との偏差が増大傾
向にあるときにのみ、制動用アクチュエータの作動を、
アクチュエータ作動許可手段により許可する。このた
め、これ以外の条件のときには、制動手段は動作しない
ことから、制動手段の動作頻度をより一層少なくするこ
とができ、この結果、制動手段の動作疲労をより一層抑
えることが可能となる。
【0013】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明の好適な実施例について説
明する。図1は、本発明の一実施例に係る車両の挙動制
御装置を適用した車両用システムを示す概略構成図、図
2は、その車両用システムの電気的な構成を示すブロッ
ク図である。
【0014】この車両用システムは、車輪の操舵に関わ
る4輪操舵システムと、車輪の制動力を制御するブレー
キシステムとを備える。まず、4輪操舵システムについ
て説明する。図1に示すように、この4輪操舵システム
は、車両の右前輪10FRと左前輪10FLとを連係する前
輪転舵機構20と、右後輪10RRと左後輪10RLとを連
係する後輪転舵機構30とを備える。
【0015】前輪転舵機構20は、各々左右一対のナッ
クルアーム21L,21Rと、タイロッド22L,22
Rと、タイロッド22L,22Rを相互に連結するリレ
ーロッド23とから構成されている。このリレーロッド
23には、ラック&ピニオン式のステアリング機構25
が連係されており、その構成要素であるピニオン26は
シャフト27を介してステアリングホイール29に連結
されている。
【0016】このステアリング機構25により、ステア
リングホイール29を右または左に切ったときには、リ
レーロッド23が図1中左方向または右方向に変位し、
ナックルアーム21L,21Rがステアリングホイール
29の舵角に応じた量だけ回動し、前輪10FL,10FR
が右または左へ転舵される。
【0017】後輪転舵機構30も、前輪転舵機構20と
同様に、左右の一対のナックルアーム31L,31R
と、タイロッド32L,32Rと、タイロッド32L,
32Rを相互に連結するリレーロッド33とから構成さ
れている。この後輪転舵機構30のリレーロッド33の
途中には、後輪転舵用アクチュエータ35が設けられて
いる。この後輪転舵用アクチュエータ35は、4輪操舵
用の電子制御ユニット(以下、4WS用ECUと呼ぶ)
40からの電気信号を内部の電気モータ35aに通電す
ることで、リレーロッド33を図1中左方向または右方
向に変位させるものである。リレーロッド33が左右方
向に変位すると、ナックルアーム31L,31Rが回動
し、後輪10RL,10RRが右または左へ転舵される。こ
の後輪転舵用アクチュエータ35の詳しい構成について
は後述する。
【0018】この車両には、後輪の操舵状態にかかわる
各種パラメータを検出するセンサとして、ステアリング
ホイール29の操舵角θf(=前輪舵角)を検出するス
テアリングセンサ51と、振動式ジャイロから構成され
ヨーレイトγを検出するヨーレイトセンサ53と、左前
輪10FLの車輪速VFLを検出する左前輪車輪速センサ5
5と、右前輪10FRの車輪速VFRを検出する右前輪車輪
速センサ56等が設けられている。ここで、ステアリン
グセンサ51およびヨーレイトセンサ53は、それぞれ
中立位置から右回りを正としている。
【0019】また、後輪操舵用アクチュエータ35に
は、リレーロッド33のストローク量を検出することで
間接的に後輪舵角を検出する後輪舵角センサ60が設け
られている。後輪舵角センサ60にあっても中立位置か
ら右回りを正としている。これらのセンサは、4WS用
ECU40に接続されている。また、4WS用ECU4
0には後輪操舵用アクチュエータ35の電気モータ35
aが接続されており、この後輪操舵用アクチュエータ3
5は4WS用ECU40により制御される。
【0020】図2に示すように、4WS用ECU40
は、マイクロコンピュータを中心とする論理演算回路と
して構成され、詳しくは、予め設定された制御プログラ
ムに従って後輪転舵量を制御するための各種演算処理を
実行するCPU40a、CPU40aで各種演算処理を
実行するのに必要な制御プログラムや制御データ等が予
め格納されたROM40b、同じくCPU40aで各種
演算処理を実行するのに必要な各種データが一時的に読
み書きされるRAM40c、上記各センサからの検出信
号を入力する入力インターフェース40d、CPU40
aでの演算結果に応じて後輪転舵用アクチュエータ35
の電気モータ35aに電気信号を出力する出力インター
フェース40e等を備えている。
【0021】こうして構成された4WS用ECU40に
よって、後輪操舵独自の目標ヨーレイトγtθ が算出さ
れ、その目標ヨーレイトγtθ に近づけるように後輪の
舵角の制御が行なわれる。
【0022】後輪転舵用アクチュエータ35の詳しい構
成について、次に説明する。図3は、後輪転舵用アクチ
ュエータ35の縦断面図である。図3に示すように、こ
の後輪転舵用アクチュエータ35は、円筒状に形成され
たケーシング61を備えている。このケーシング61の
両端部には、軸受部材63,65が装着されており、両
軸受部材63,65を介してアクチュエータ軸67が配
置されている。
【0023】一方、ケーシング61の内壁には、樹脂製
の支持部材69を介して電気モータ35aが装着されて
いる。電気モータ35aは、支持部材69に直接固着さ
れる固定子としてのコイル71と、回転子としての円筒
状の鉄製の回転子部材72と、回転子部材72の外周に
装着された円筒状の永久磁石73とから構成される。な
お、回転子部材72の両端にはベアリング75,76が
設けられており、このベアリング75,76により、回
転子部材72および永久磁石73は支持部材69に回動
自在に支持されている。
【0024】回転子部材72の一端には、動力伝達部材
79が回転子部材72と同軸に固定されており、その動
力伝達部材79の外周には、遊星歯車機構81の歯車
(サンギア)81aが配設されている。遊星歯車機構8
1は、2組の遊星歯車を直列に連結して構成したもので
ある。第1組の遊星歯車は、サンギア81aと4つのプ
ラネタリギア81b,81c(2つは図示せず)とリン
グギア81dとから構成されており、第2組の遊星歯車
は、サンギア82aと4つのプラネタリギア82b,8
2c(2つは図示せず)およびリングギア81d(第1
組と共通)とから構成されている。
【0025】第2組の遊星歯車の4つのプラネタリギア
82b,82cの軸には、ナット85が結合されてい
る。ナット85は、ベアリング87によってケーシング
61の内部に回動自在に支持されているが、軸方向には
動かない。ナット85には台形ネジ85aが形成してあ
り、この台形ネジ85aがアクチュエータ軸67に形成
した台形ネジ67aと噛み合っている。従って、ナット
85が回転すると、台形ネジ85aのネジ山が軸方向に
移動し、それと噛み合っている台形ネジ67aが移動す
るので、アクチュエータ軸67がその軸方向に移動す
る。即ち、ナット85と台形ネジ67aとによって、遊
星歯車機構81の回転運動がアクチュエータ軸67の直
線運動に変換される。
【0026】従って、後輪転舵用アクチュエータ35の
電気モータ35aに4WS用ECU40から電気信号が
通電されると、電気モータ35aにより遊星歯車機構8
1が回転運動し、その結果、前述したようにアクチュエ
ータ軸67は軸方向に直線運動する。アクチュエータ軸
67には後輪転舵機構30のリレーロッド33が接続さ
れていることから、リレーロッド33は図1中左方向ま
たは右方向に変位し、この結果、後輪10RL,10RRが
右または左へ転舵される。なお、このときの舵角は、4
WS用ECU40からの電気信号の強さに応じて変化す
る。
【0027】以上、4輪操舵システムについて詳しく説
明してきたが、次に、この車両用システムが備えるブレ
ーキシステムについて説明する。
【0028】このブレーキシステムは、図1に示すよう
に、ブレーキブースタ101とリザーバ102とマスタ
シリンダ103を備えた、いわゆる液圧式倍力装置を有
するシステムであり、ブレーキペダル104の踏力を助
勢することができる。このマスタシリンダ103は、液
圧路105,106によりブレーキアクチュエータ10
9に接続されている。ブレーキアクチュエータ109
は、各車輪10FL,10FR,10RL,10RRのホイール
シリンダ111,112,113,114に、液圧路1
16,117,118,119を介してそれぞれ接続さ
れている。
【0029】ブレーキアクチュエータ109は、車輪制
動用の電子制御ユニット(以下、ブレーキ用ECUと呼
ぶ)120からの制御信号によって駆動され、各ホイー
ルシリンダ111〜114へのブレーキ油圧の減圧,増
圧を行なって各車輪10FL〜10RR毎の制動力を制御す
る。
【0030】このブレーキ用ECU120は、前述した
4WS用ECU40と同様に、マイクロコンピュータを
中心とする論理演算回路として構成され、CPU120
a,ROM120b,RAM120c,入力インターフ
ェース120dおよび出力インターフェース120e等
を備えている。この入力インターフェース120dに
は、車輪の制動制御に関わる各種パラメータを検出する
センサとして、左後輪10RRの車輪速VRLを検出する左
後輪車輪速センサ57および右後輪10RRの車輪速VRR
を検出する右後輪車輪速センサ58等が接続されてい
る。なお、このブレーキ用ECU120は、4WS用E
CU40と電気的に接続されており、4WS用ECU4
0で取り込んだヨーレイトγや、4WS用ECU40で
求めた後輪の舵角θr等が入力インターフェース120
dから取り込まれる。
【0031】次に、4輪操舵システムの4WS用ECU
40が実行する後輪操舵制御について、図4のフローチ
ャートに沿って説明する。この後輪操舵制御の処理は、
電源投入後、車両が走行を開始すると、4WS用ECU
40により所定時間毎に繰り返し実行される。なお、電
源投入直後の初期化の処理により、変数やフラグなどは
初期値にセットされているものとする。
【0032】図4に示す後輪操舵制御ルーチンが起動さ
れると、CPU40aは次の処理を実行する。CPU4
0aは、まず、左前輪車輪速センサ55、右前輪車輪速
センサ56、ステアリングセンサ51およびヨーレイト
センサ53の各出力信号を入力インターフェース40d
からそれぞれ入力して、これらを、左前輪10FLの車輪
速VFL、右前輪10FRの車輪速VFR、前輪10FL,10
FRの操舵角θfおよび実ヨーレイトγとして、RAM4
0cにそれぞれ記憶する処理を行なう(ステップS10
0)。
【0033】次いで、CPU40aは、ステップS10
0で取り込んだ左右前輪10FL,10FRの車輪速VFL,
VFRを用いて、次式(1)に従い平均車速Vを算出する
(ステップS110)。
【0034】
【数1】
【0035】続いて、ステップS100で取り込んだ前
輪の操舵角θfとステップS110で求めた平均車速V
を始めとする各種パラメータに基づき後輪操舵による目
標ヨーレイトγtθ を求める処理を行なう(ステップS
120)。この目標ヨーレイトγtθ は、次式(2)に
従い求められる。
【0036】
【数2】
【0037】このステップS120までの処理は、後輪
操舵システムによる目標ヨーレイトγtθ を演算するも
のであり、続く以下のステップにより、ブレーキシステ
ムによる目標ヨーレイトγtB を演算する。
【0038】処理がステップS130に進むと、CPU
40aは、ステップS100で取り込んだ前輪の操舵角
θfを時間微分して操舵角速度θf*を算出する。続い
て、CPU40aは、車両が走行している路面の摩擦係
数μを推定する処理を実行する(ステップS140)。
この摩擦係数μの推定は、ステップS110で算出され
た平均車速VとステップS100で取り込んだ車輪速V
FL,VFR(VRL,VRRも含む)とからスリップ率Sを算
出し、図示しないスロットルポジションセンサで検出さ
れたスロットル開度と前記スリップ率Sとに応じて路面
の摩擦係数μを求めるものである。
【0039】続いて、CPU40aは、その求めた摩擦
係数μが所定値(例えば、0.4)より大きいか否かか
ら、路面状態が低μ路であるか否かを判定する処理を行
なう(ステップS150)。ここで、路面状態が低μ路
でない、即ち、高μ路であると判定されると、次いで、
ROM40bに格納されたマップAを用いて、ステップ
S110で算出した平均車速VとステップS130で算
出した前輪の操舵角速度θf*とに基づいて係数αを算
出する処理を行なう(ステップS160)。この係数α
は、ブレーキシステムによる目標ヨーレイトγtB と後
輪操舵システムによる目標ヨーレイトγtθ との差分を
示すもので、続く、ステップS170では、ステップS
120で算出した後輪操舵システムによる目標ヨーレイ
トγtθに係数αを加算することにより、ブレーキシス
テムによる目標ヨーレイトγtBを算出する。
【0040】一方、ステップS150で、摩擦係数μが
所定値以下である、即ち、路面状態が低μ路であると判
定されたときには、ROM40bに格納されたマップB
を用いて、ステップS130で算出した前輪の操舵角速
度θf*に基づいて係数αを算出する処理を行なう(ス
テップS165)。
【0041】マップAの一例を図5に示した。図5に示
すように、係数αは、前輪の操舵角速度θf*が大きく
なるに従いリニアに小さくなり、さらに、平均車速Vが
大きくなる程小さな値をとる。また、マップBの一例を
図6に示した。図6に示すように、係数αは、前輪の操
舵角速度θf*が大きくなるに従いリニアに小さくなる
値をとり、平均車速Vによっては値は変化しない。
【0042】ステップS165の実行を終えると、次い
で、ステップS170に進み、前述したように、ブレー
キシステムによる目標ヨーレイトγtB を算出する。そ
の後、ステップS120で算出した後輪操舵システムに
よる目標ヨーレイトγtθ からステップS100で入力
した実ヨーレイトγを減算して、後輪操舵システムにか
かる目標ヨーレイトの偏差△γθを算出する(ステップ
S180)。
【0043】続いて、CPU40aは、その偏差△γθ
に定数Kを乗算することにより、後輪の目標舵角θrを
算出する処理を行なう(ステップS190)。ステップ
S190で後輪の目標舵角θrが算出されると、その
後、その目標舵角θrと後輪舵角センサ60から読み込
んだ実後輪舵角との差に基づいて、実後輪舵角が目標舵
角θrとなるように、電圧信号が出力インターフェース
40eから後輪操舵用アクチュエータ35の電気モータ
35aに出力される(ステップS195)。この結果、
その目標舵角θrに応じて後輪10RL,10RRが転舵さ
れる。その後、処理を「リターン」に抜けて、このルー
チンを一旦終了する。
【0044】以上詳述してきた後輪操舵制御ルーチンに
よれば、CPU40aは、後輪操舵システムによる目標
ヨーレイトγtθ とブレーキシステムによる目標ヨーレ
イトγtB とを演算して、その後輪操舵システムによる
目標ヨーレイトγtθ に基づいて後輪の後輪10RL,1
0RRの舵角θrを制御している。
【0045】後輪操舵システムによる目標ヨーレイトγ
tθ は、車両全体の目標ヨーレイトと同様に、平均車速
Vと前輪の操舵角θfとの関数で求められることから、
その目標ヨーレイトγtθ は、その車両全体の目標ヨー
レイトに応じて定まった大きさであると言える。一方、
ブレーキシステムによる目標ヨーレイトγtB は、後輪
操舵システムによる目標ヨーレイトγtθ に係数αを加
算したものであることから、その目標ヨーレイトγtθ
と同様に車両全体の目標ヨーレイトに応じて定まった大
きさであると言える。
【0046】なお、ブレーキシステムによる目標ヨーレ
イトγtB を算出する係数αは、マップAおよびマップ
Bに示すように、平均車速Vが大きい程、前輪の操舵角
速度θf*が大きい程、または、路面の摩擦係数が低い
程、小さい値となるように設定されていることから、こ
うした条件下では、ブレーキシステムによる目標ヨーレ
イトγtB は低い値となる。
【0047】次に、ブレーキシステム側のブレーキ用E
CU120で実行されるブレーキ制御ルーチンについ
て、図7のフローチャートに沿って説明する。このブレ
ーキ制御の処理は、電源投入後、車両が走行を開始する
と、ブレーキ用ECU120により所定時間毎に繰り返
し実行される。
【0048】図7に示すブレーキ制御ルーチンが起動さ
れると、ブレーキ用ECU120のCPU120aは、
まず、後輪操舵制御ルーチンのステップS190で算出
された後輪の目標舵角θrと、ステップS170で算出
されたブレーキシステムによる目標ヨーレイトγtB
と、ステップS100で入力した実ヨーレイトγとを、
ブレーキ用ECU120から入力する(ステップS20
0)。次いで、その実ヨーレイトγを時間微分して、実
ヨーレイトγの時間変化率△γを算出し(ステップS2
10)、さらに、ステップS200で入力した目標ヨー
レイトγtB から実ヨーレイトγを減算して、ブレーキ
システムにかかる目標ヨーレイトの偏差△γBを算出す
る(ステップS220)。
【0049】また、この算出した目標ヨーレイトの偏差
△γBの絶対値を時間微分して、偏差△γBの絶対値の
変化率(以下、偏差変化率と呼ぶ)d△γBを算出する
(ステップS225)。
【0050】続いて、CPU120aは、ABS(アン
チロックブレーキシステム)の制御を実行している最中
であるか否かの判定を行なう(ステップS230)。A
BSとは、ブレーキをかけたときに、車輪がロックしな
いように制動力を制御する周知のシステムであり、ここ
では、前述してきたブレーキシステムにおいて実現され
ている。なお、ABS制御の詳しい内容については、こ
の発明と直接関係ないことから説明を省略する。ステッ
プS230では、いずれかの車輪がロックされそうにな
った状態を検知することにより、ABSの制御を実行し
ている最中であるかの判定を行なう。
【0051】ステップS230で、ABS制御中である
と判定されると、CPU120aは、処理をステップS
240に進め、通常のABS制御を実行する。一方、ス
テップS230でABS制御中でないと判定されると、
ステップS250に進み、以下の判定処理を実行する。
この判定は、ステップS200で入力した後輪の目標舵
角θrが、最大ガード値、例えば、1.8[deg]よ
り大きい状態、即ち、最大舵角状態にあるか否かを判定
し、かつ、この最大舵角状態が所定時間T1以上継続し
ているか否かを判定するものである(ステップS25
0)。
【0052】ステップS250で、最大舵角状態が所定
時間T1以上継続していると判定されると、続いて、ス
テップS225で算出された偏差変化率d△γBが値0
より大きいか否かの判定を行なう(ステップS26
0)。ここで、偏差変化率d△γBが値0より大きい、
即ち、偏差△γBが増大傾向にあると判定されると、後
述するブレーキ制御を行なう。一方、ステップS250
で最大舵角状態が所定時間T1以上継続していないと判
定されたとき、または、ステップS260で、偏差変化
率d△γBが値0以下であると判定されたときには、処
理を「リターン」に進めて、この制御ルーチンの処理を
一旦終了する。
【0053】即ち、ステップS250およびS260の
処理によれば、後輪10RL,10RRの目標舵角θrが最
大舵角となった状態が所定時間T1以上継続し、かつ、
偏差△γBが増大傾向にあるときに、処理をステップS
270に進め、ブレーキ制御を実行する。
【0054】偏差△γBが増大傾向にあるということ
は、実ヨーレイトγが最大制御されているのに、目標ヨ
ーレイトγtBが更に大きくなっているか、または、実
ヨーレイトγが最大制御されているのに、実ヨーレイト
γが目標ヨーレイトγtBに収束しない場合である。こ
うした場合には、車両挙動が発散傾向にあるので、車両
挙動を強力に制御すべく、ブレーキ制御を実行する。な
お、偏差△γBが減少傾向にある場合には、目標ヨーレ
イトγtBが小さくなっているか、または、実ヨーレイ
トγが目標ヨーレイトγtBに収束している傾向がある
場合であり、こうした場合には、ブレーキ制御を実行し
ない。
【0055】ステップS270では、ステップS210
で算出した実ヨーレイトの時間変化率△γが、値0より
大きいか否かを判定する。ここで、実ヨーレイトの時間
変化率△γが値0より大きい、即ち、ヨーレイトが増加
状態にあると判定されると、次いで、ホイールシリンダ
111〜114に送る油圧量を定めるためのブレーキ油
圧パターンを、油圧量が急増するパターンに切り換える
処理を行なう(ステップS280)。一方、ステップS
270で、実ヨーレイトの時間変化率△γが値0以下、
即ち、ヨーレイトが減少状態にあると判定されたときに
は、ブレーキ油圧パターンを、油圧量が穏やかに増加す
るパターンに切り換える処理を行なう(ステップS29
0)。
【0056】ステップS280またはS290の実行
後、CPU120aは、続いて、ROM120bに格納
されたマップCを用いて、ステップS220で算出され
た目標ヨーレイトの偏差△γBの絶対値に応じたブレー
キの制御時間T2を算出する処理を実行する(ステップ
S300)。マップCの一例を図8に示した。図8に示
すように、偏差△γBの絶対値|△γB|が大きくなる
程、ブレーキの制御時間T2は大きな値をとる。ここで
は、絶対値|△γB|をマップCに照らし合わせて、そ
の|△γB|に対応する制御時間T2を定めるようにす
る。
【0057】その後、CPU120aは、ブレーキアク
チュエータ109に制御信号を出力して、ブレーキ制御
を実行する(ステップS310)。このブレーキ制御
は、詳しくは、ステップS200で入力した実ヨーレイ
トγが正の値か負の値かを判別することにより、車両の
鉛直軸方向の回転方向が左回りか右回りかを判定し、そ
の回転を抑制するために左右輪のいずれに油圧をかけた
らよいかを定める。その上で、ステップS280または
S290で定めた油圧をステップS300で定めた制御
時間T2だけ、前記片側の前後輪にかけるものであり、
こうした制御内容を示す制御信号を、ブレーキアクチュ
エータ109に出力する。ステップS310の実行後、
CPU120aは、処理を「リターン」に進めて、この
制御ルーチンの処理を一旦終了する。
【0058】なお、前記ステップS310のブレーキ制
御においては、左右いずれか片側の前後輪にブレーキを
かけるものであったが、これに換えて、左右両方にブレ
ーキをかけた上で、左右輪に増圧差をつけてブレーキ制
御を行なう構成としてもよい。
【0059】以上詳述したブレーキ制御ルーチンによれ
ば、後輪の目標舵角θrが最大舵角となった状態がT1
時間以上継続し、かつ、偏差△γBが増大傾向にある
きに、ブレーキシステムによるブレーキ制御を実行す
る。しかも、そのブレーキ制御は、実ヨーレイトγが増
加状態にあるときには、ホイールシリンダへの油圧量を
急増させ、実ヨーレイトγが減少状態にあるときには、
その油圧量を穏増させており、さらに、目標ヨーレイト
γtB と実ヨーレイトγとの偏差が大きい程、ブレーキ
制御時間T2を高める。
【0060】この実施例の車両の挙動制御装置によれ
ば、車両全体の目標とする目標ヨーレイトに応じて、後
輪操舵システムによる目標ヨーレイトγtθ とブレーキ
システムによる目標ヨーレイトγtB とが定められてお
り、各システムでは、それぞれの目標ヨーレイトγt
θ,γtBに基づいて制御量が決定される。このため、
4WS用ECU40から後輪転舵用アクチュエータ35
へ送られる制御量と、ブレーキ用ECU120からブレ
ーキアクチュエータ109へ送られる制御量とは、車両
全体の目標挙動量に応じて一義的に定まることとなる。
【0061】したがって、この車両の挙動制御装置によ
れば、各アクチュエータ35,109への制御量が安定
したものとなることから、各アクチュエータ35,10
9にかかる負荷を軽減することができる。このため、各
アクチュエータの寿命の長期化を図ることができるとい
った効果を奏する。また、この車両の挙動制御装置で
は、車両全体の目標ヨーレイトに応じて、後輪操舵シス
テムおよびブレーキシステムによる目標ヨーレイトγt
θ,γtBが定められていることから、結果として車両
のヨー運動は目標ヨーレイトとなるように制御される。
このため、効果的なヨーレイトの抑制制御を図ることが
できる効果も奏する。
【0062】また、この実施例では、後輪の目標舵角θ
rが最大舵角となった状態がT1時間以上継続し、か
つ、偏差△γBが増大傾向にあるときに限り、ブレーキ
システムによるブレーキ制御を実行するように構成され
ていることから、ブレーキの動作頻度を少なくすること
ができる。このため、ブレーキシューの摩耗を軽減する
ことができ、ブレーキ装置の寿命の長期化を図ることが
できる。
【0063】さらに、ヨーレイト抑制のためにブレーキ
制御を行なうに際し、実ヨーレイトγが増加状態にある
ときには、ホイールシリンダへの油圧量を急増させ、ヨ
ーレイトγが減少状態にあるときには、その油圧量を穏
増させるように構成されていることから、実ヨーレイト
の変化の状態に応じて車両の挙動を素早く、しかも穏や
かに抑制することができる。さらにまた、そのブレーキ
制御は、目標ヨーレイトγtB と実ヨーレイトγとの偏
差が大きい程、制御時間T2を高めるように構成されて
いることから、より一層車両の挙動を素早く抑えること
ができる。
【0064】
【0065】なお、前記実施例では、車両の挙動量とし
て車両のヨーレイトが採用されていたが、これに換え
て、車体のスリップ角としてもよい。即ち、目標とする
スリップ角に応じて、後輪操舵システムおよびブレーキ
システムが担当する各目標スリップ角を算出し、各目標
スリップ角から角アクチュエータへの制御量を算出する
ように構成してもよい。こうした構成によっても、前記
実施例と同様に、効果的なヨーレイトの抑制制御を図る
ことができ、その上で、アクチュエータの寿命の長期化
を図ることができる。
【0066】また、前記実施例では、車両の挙動を調整
するアクチュエータとして、後輪操舵装置を構成する後
輪転舵用アクチュエータ35と、制動装置を構成するブ
レーキアクチュエータ109とが用いられていたが、こ
の他にも、LSD(リミテッドスリップディファレンシ
ャル)を構成するアクチュエータ等を用いる構成として
もよく、前記第1実施例と同様な作用効果を図ることが
できる。
【0067】さらに、前記実施例では、後輪操舵システ
ムによる目標ヨーレイトγtθ に係数αを加算すること
により、ブレーキシステムによる目標ヨーレイトγtB
を算出していたが、これに換えて、後輪操舵システムに
よる目標ヨーレイトγtθ に係数βを乗算することによ
り、ブレーキシステムによる目標ヨーレイトγtB を算
出するように構成してもよい。このとき、係数βは、係
数αと同様に、平均車速Vが大きい程、前輪の操舵角速
度θf*が大きい程、または、路面の摩擦係数が低い
程、小さい値となるように設定することが好ましい。
【0068】また、前記実施例では、後輪操舵システム
による目標ヨーレイトγtθ を算出し、その後、その目
標ヨーレイトγtθ に基づいて、ブレーキシステムによ
る目標ヨーレイトγtB を算出することにより、車両全
体の目標とする目標挙動に応じて後輪操舵システムによ
る目標ヨーレイトγtθ とブレーキシステムによる目標
ヨーレイトγtB とを定める構成としたが、これに換え
て、車両全体の目標挙動を直接算出して、それを後輪操
舵システムおよびブレーキシステムそれぞれの制御量に
分配する構成としてもよい。
【0069】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこうした実施例に何等限定されるものではな
く、例えば、実施例のように、振動子ジャイロからなる
ヨーレイトセンサを用いるのではなく、2つ以上の横G
センサを用いてヨーレイトを計算により求める構成によ
り挙動量検出手段を実現する構成等、本発明の要旨を逸
脱しない範囲内において、種々なる態様で実施し得るこ
とは勿論である。
【0070】
【0071】
【0072】
【発明の効果】この発明の第1または第2の車両の挙動
制御装置によれば、制動手段の動作頻度を少なくするこ
とができることから、制動手段の動作疲労を抑えて、制
動手段のアクチュエータの寿命の長期化をより一層図る
ことができる。
【0073】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る車両の挙動制御装置を
適用した車両用システムを示す概略構成図である。
【図2】その車両用システムの電気的な構成を示すブロ
ック図である。
【図3】後輪転舵用アクチュエータ35の縦断面図であ
る。
【図4】4WS用ECU40により実行される後輪操舵
制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図5】マップAの内容を示すグラフである。
【図6】マップBの内容を示すグラフである。
【図7】ブレーキ用ECU120により実行されるブレ
ーキ制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図8】マップCの内容を示すグラフである。
【符号の説明】
10FL…左前輪 10FR…右前輪 10RL…左後輪 10RR…右後輪 20…前輪転舵機構 21L,21R…ナックルアーム 22L,22R…タイロッド 23…リレーロッド 25…ステアリング機構 26…ピニオン 27…シャフト 29…ステアリングホイール 30…後輪転舵機構 31L,31R…ナックルアーム 32L,32R…タイロッド 33…リレーロッド 35…後輪転舵用アクチュエータ 35a…電気モータ 40a…CPU 40b…ROM 40c…RAM 40d…入力インターフェース 40e…出力インターフェース 51…ステアリングセンサ 53…ヨーレイトセンサ 55…左前輪車輪速センサ 56…右前輪車輪速センサ 57…左後輪車輪速センサ 58…右後輪車輪速センサ 60…後輪舵角センサ 61…ケーシング 63,65…軸受部材 67…アクチュエータ軸 67a…台形ネジ 69…支持部材 71…コイル 72…回転子部材 73…永久磁石 75,76…ベアリング 79…動力伝達部材 81…遊星歯車機構 81a…サンギア 81b,81c…プラネタリギア 81d…リングギア 82a…サンギア 82b,82c…プラネタリギア 85…ナット 85a…台形ネジ 87…ベアリング 101…ブレーキブースタ 102…リザーバ 103…マスタシリンダ 104…ブレーキペダル 105,106…液圧路 109…ブレーキアクチュエータ 111,112,113,114…ホイールシリンダ 116,117,118,119…液圧路 120…ブレーキ用ECU 120a…CPU 120b…ROM 120d…入力インターフェース 120e…出力インターフェース VFL,VFR,,VRL,VRR…車輪速 V…平均車速 α…係数 γtB…ブレーキシステムによる目標ヨーレイト γtθ…後輪操舵による目標ヨーレイト γ…実ヨーレイト θf…前輪の操舵角 θf*…前輪の操舵角速度 θr…後輪の目標舵角
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 8/58 B62D 6/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪の操舵を調整する操舵手段に備えら
    れる操舵用アクチュエータと、車両の制動力を調整する
    制動手段に備えられる制動用アクチュエータを備えた車
    両の挙動制御装置において、 前記車両の挙動量を検出する挙動量検出手段と、 目標とする車両の挙動を示す目標挙動量に応じた前記各
    アクチュエータが担当する目標挙動量を算出する目標挙
    動量算出手段と、 前記目標挙動量算出手段にて算出された各目標挙動量か
    ら各アクチュエータへの制御量を算出する制御量算出手
    段と を備え、 前記目標挙動量算出手段は、 前記制動用アクチュエータが担当する目標挙動量を、前
    記操舵用アクチュエータが担当する目標挙動量に所定量
    を加算することにより算出する手段を備え、 当該車両の挙動制御装置は、さらに、 前記制御量算出手段によって算出される前記操舵用アク
    チュエータへの制御量が当該操舵用アクチュエータで制
    御可能な範囲を超えたときに尚、前記制動用アクチュエ
    ータが担当する前記目標挙動量と前記挙動量検出手段で
    検出された車両の挙動量との偏差が、増大傾向にあると
    きにのみ、前記制動用アクチュエータの作動を許可する
    アクチュエータ作動許可手段を備えたことを特徴とする
    車両の挙動制御装置。
  2. 【請求項2】 外部から制御量の指示を受けて車両の挙
    動を調整するアクチュエータとして、車両の制動力を調
    整する制動手段に備えられる制動用アクチュエータを少
    なくとも含む複数種を備えた車両の挙動制御装置におい
    て、 目標とする車両の挙動を示す目標挙動量に応じた前記各
    アクチュエータが担当する目標挙動量を算出する目標挙
    動量算出手段と、 前記目標挙動量算出手段にて算出された各目標挙動量か
    ら各アクチュエータへの制御量を算出する制御量算出手
    段とを備え、 前記目標挙動量算出手段は、 前記制動用アクチュエータが担当する目標挙動量、該
    制動用アクチュエータを除いた他のアクチュエータによ
    る目標挙動量を含む量として算出する手段を備え、 当該車両の挙動制御装置は、さらに、 前記車両の挙動量を検出する挙動量検出手段と、 前記制御量算出手段によって算出される前記制動用アク
    チュエータを除いた他のアクチュエータへの制御量が前
    記他のアクチュエータで制御可能な範囲を超えたときに
    尚、前記制動用アクチュエータが担当する前記目標挙動
    量と前記挙動量検出手段で検出された車両の挙動量との
    偏差が、増大傾向にあるときにのみ、前記制動用アクチ
    ュエータの作動を許可するアクチュエータ作動許可手段
    とを備えたことを特徴とする車両の挙動制御装置。
JP30283394A 1994-11-10 1994-11-10 車両の挙動制御装置 Expired - Fee Related JP3225766B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30283394A JP3225766B2 (ja) 1994-11-10 1994-11-10 車両の挙動制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30283394A JP3225766B2 (ja) 1994-11-10 1994-11-10 車両の挙動制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08133053A JPH08133053A (ja) 1996-05-28
JP3225766B2 true JP3225766B2 (ja) 2001-11-05

Family

ID=17913649

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30283394A Expired - Fee Related JP3225766B2 (ja) 1994-11-10 1994-11-10 車両の挙動制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3225766B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004148890A (ja) * 2002-10-29 2004-05-27 Nissan Motor Co Ltd 車両用舵角制御装置
JP2004148891A (ja) * 2002-10-29 2004-05-27 Nissan Motor Co Ltd 車両用舵角制御装置
US9985301B2 (en) 2011-09-21 2018-05-29 Intelligent Energy Limited Fuel cell assembly

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3688175B2 (ja) * 2000-02-02 2005-08-24 光洋精工株式会社 車両用操舵装置
JP4069921B2 (ja) * 2004-10-25 2008-04-02 三菱自動車工業株式会社 車両の旋回挙動制御装置
JP4622686B2 (ja) * 2005-06-07 2011-02-02 日産自動車株式会社 左右独立駆動車両
JP5672971B2 (ja) * 2010-10-29 2015-02-18 株式会社アドヴィックス 車両運動制御装置
JP5672970B2 (ja) * 2010-10-29 2015-02-18 株式会社アドヴィックス 車両運動制御装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004148890A (ja) * 2002-10-29 2004-05-27 Nissan Motor Co Ltd 車両用舵角制御装置
JP2004148891A (ja) * 2002-10-29 2004-05-27 Nissan Motor Co Ltd 車両用舵角制御装置
US9985301B2 (en) 2011-09-21 2018-05-29 Intelligent Energy Limited Fuel cell assembly

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08133053A (ja) 1996-05-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1424263B1 (en) Vehicle steering control device
EP1621373B1 (en) Roll stiffness control apparatus of vehicle
US7028805B2 (en) Vehicle steering control device for controlling steering assist torque
EP1510438B1 (en) Control device for vehicle power steering
US5648903A (en) Four wheel steering control utilizing front/rear tire longitudinal slip difference
EP1800995B1 (en) Controller of electric power steering device of vehicle having wheel slip controller acting on steered wheel
JP3853943B2 (ja) 車両のステアリング装置
JPH07186926A (ja) 車両のトラクション制御装置
US8255122B2 (en) Vehicle behavior control apparatus
EP0415450A2 (en) Rear wheel steering control system for vehicle
JP3225766B2 (ja) 車両の挙動制御装置
CN111231940A (zh) 车辆运动控制系统
JPH06115418A (ja) 駆動・制動力配分制御装置
JP2005280688A (ja) 車輌の挙動制御装置
JP4296970B2 (ja) 車輌の挙動制御装置
JP3050060B2 (ja) 車両の後輪操舵装置
CN115107713A (zh) 车辆控制系统
EP1088739B1 (en) Motor vehicle steering system
JPH05139327A (ja) 車両運動制御装置
JP3039010B2 (ja) 車両のステアリング特性制御装置
JP2006131023A (ja) 車輌の走行制御装置
JP2861670B2 (ja) 車両挙動制御装置
JPH08142841A (ja) 車両の安定制御装置
JP4685407B2 (ja) 車輌の挙動制御装置
JP4137086B2 (ja) 車輌の走行制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees