JP3225605U - 授乳瓶 - Google Patents
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Abstract
【課題】有害な化学物質を放出することなく、両者のシール接続効果を確保するのに十分な構造強度を持つことができ、乳幼児の使用時の健康リスクが排除された授乳瓶を提供する。【解決手段】授乳瓶は、先端開口に第一接続部110が設けられた瓶胴部100と、瓶胴部100に接する端に第二接続部210が設けられ、第一接続部110及び第二接続部210によって、瓶胴部100とシール接続される乳首200と、を含む。第一接続部110及び第二接続部210のそれぞれは、シール接続を実現するための支持構造と、支持構造の少なくとも一部の表面を覆う隔離層と、を含む。その瓶胴部100と乳首200との間の接続部には、ユニークな構造設計が採用されている。【選択図】図5
Description
本実用新案は、乳幼児用品技術分野、特に、授乳瓶に関する。
授乳瓶は、非常に広く使用されているベビー用品である。乳製品などの液体物質を保持し、乳首を通じて、赤ちゃんがその中に保持された液体を吸うのを助けるために用いられる。授乳瓶は、その製作用の原材料によって、多くの異なるカテゴリに分類することができる。中では、重量、携帯性、製作コスト、製作難易度などの要素が考慮される。既存のものでは、高分子ポリマー製のプラスチック授乳瓶が最も一般に使用されるタイプになっている。
授乳瓶は、乳幼児用品として、日常の使用で、赤ちゃんに接触することがよくある。従って、プラスチック授乳瓶の製造に使用される原材料は、使用中にビスフェノールAなどの有毒物質が放出されないように、極めて慎重に選択しなければならない。
シリコーンゴムは、安全で信頼性の高い不活性高分子ポリマーとして、授乳瓶の製作によく使用される。しかし、シリコーンゴムは、その硬度が限られており、乳首と瓶胴部との間のシール接続を維持させるというタスクや目標を達成することが困難である。
使用中の漏れを防ぐために、既存の授乳瓶は、シリコーンゴムの代わりとして、何らかの硬質の高分子材料を接続部位に用いることで、十分な構造強度を与えて漏れの発生を回避するようにしている。これらの硬質の高分子材料は、通常、熱可塑性樹脂材料(例えば、PP、PC、PBT)であり、授乳瓶内の液体と直接接触するため、使用中に不健康な化学物質を放出して、乳幼児の健康にある程度のリスクをもたらす恐れがある。
上述の技術的問題を克服するために、本実用新案の目的は、既存のプラスチック授乳瓶が不健康な化学物質を放出し易く、健康リスクを生じさせてしまうという問題を解決した授乳瓶を提供することにある。
本実用新案の実施例は、授乳瓶を提供する。前記授乳瓶は、先端開口に第一接続部が設けられた瓶胴部と、前記瓶胴部に接する端に第二接続部が設けられ、前記第一接続部及び前記第二接続部によって、前記瓶胴部とシール接続される乳首と、を含み、前記第一接続部及び前記第二接続部のそれぞれは、シール接続を実現するための支持構造と、前記支持構造の少なくとも一部の表面を覆う隔離層と、を含む。
また、前記第一接続部及び前記第二接続部の支持構造には、それぞれ、適合したネジが設けられていているようにしてもよい。
また、前記第一接続部のネジは、前記支持構造の外側面に設けられ、前記隔離層は、前記支持構造の内側面を覆っており、前記第二接続部のネジは、前記支持構造の内側面に設けられ、前記隔離層は、前記支持構造の外側面を覆っているようにしてもよい。
また、前記第一接続部は、前記第一接続部の外側表面に段差面を形成して前記瓶胴部の先端開口に係止された延在部を更に含むようにしてもよい。
また、前記支持構造は、熱可塑性樹脂製であり、前記隔離層は、シリコーンゴム製であるようにしてもよい。
また、前記乳首は、底部開口が前記瓶胴部の先端開口に適合した寸法を有する乳首本体と、前記底部開口の縁に設けられた第二接続部と、前記底部開口から離れた端に設けられ、最先端には、液体を吸出される吸口孔が設けられた吸口と、及び前記乳首本体に設けられた吸気弁と、を含むようにしてもよい。
また、前記吸気弁は、一対で設けられ、前記乳首本体に対称的に設けられているようにしてもよい。
また、前記授乳瓶は、保護キャップを更に含み、前記保護キャップの一端が開口して収納空間を形成していることで、前記保護キャップが前記瓶胴部の先端開口に固定されると、前記乳首が前記収納空間内に収容されるようにしてもよい。
また、前記瓶胴部の表面には、内部の液体容量を示すための目盛尺が更に設けられているようにしてもよい。
本実用新案の実施例において、瓶胴部と乳首との間の接続部には、ユニークな構造設計が採用されており、有害な化学物質を放出することなく、両者のシール接続効果を確保するのに十分な構造強度を持つことができ、乳幼児の使用時の健康リスクが排除された。
本実用新案を理解し易くするために、以下、図面および具体的な実施形態を元に、本実用新案をより詳細に説明する。説明すべきなのは、ある要素が別の要素に「固定」されていると記述された場合、その要素は、別の要素に直接存在してもよいし、それらの間に1つ又は複数の介在要素が存在してもよい。ある要素が別の要素に「接続」されていると記述された場合、その要素は、別の要素に直接接続されていてもよいし、それらの間に1つ又は複数の介在要素が存在してもよい。本明細書で使用される「垂直」、「水平」、「左」、「右」という用語及び類似な表現は、説明のためのものに過ぎない。
別に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本実用新案の技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書において、本実用新案の説明で使用される用語は、具体的な実施形態を説明するためのものに過ぎず、本実用新案を制限することを意図するものではない。本明細書で使用される「及び/又は」という用語は、1つ又は複数の関連する列挙項目のありとあらゆる組み合わせを含む。
本実用新案の技術案を説明及び理解し易くするために、以下の説明で使用される方位の言葉は、すべて図面に示される方位に準ずるものとする。
図1は、本実用新案の実施例による授乳瓶の構造模式図である。図1に示すように、この授乳瓶は、瓶胴部100及び乳首200を含む。
瓶胴部100は、一端が開口した不透水容器であり、液体を保持するために使用可能である。瓶胴部100の先端開口には、接続ベースとして使用される第一接続部110が設けられている。
具体的に、瓶胴部100の本体部分は、例えばシリコーンゴム等の柔らかい素材で製作されたものであってもよい。また、シリコーンゴムは、安全で信頼性の高い高分子材料でもあり、化学物質を放出することがなく、健康リスクの発生が回避される。
乳首200は、赤ちゃんが吸うための部分であり、授乳中の乳頭をシミュレートするために使用される。それに対応して、乳首200の瓶胴部100に接する端には、前記第一接続部110に適合した第二接続部210が設けられている。使用中では、第一接続部110及び第二接続部210によって、乳首200と瓶胴部100との間のシール接続を実現できる。具体的に、乳首200にも、乳幼児用品の健康保全のニーズを満たすために、シリコーンゴムのような素材が採用されてもよい。
説明すべきなのは、瓶胴部100及び乳首200は、実際の状況やニーズに応じて、任意のタイプの形状や寸法に具体的に設定可能であり、ここで特に制限されない。例えば、立体円柱状や方形柱状とされる。
使用上の便利を図るために、この授乳瓶に1つ又は複数の異なる構造ユニットを更に追加されることが好ましい。例えば、使用者による粉ミルクの調製を助けるために、瓶胴部100の表面には、内部の液体容量を示すための目盛尺120が更に設けられていてもよい。
本実施例において、この目盛尺120は、使用者が瓶胴部100の液面の高さに対応する現在の目盛りから、現在の授乳瓶内の液体容量を読み取ることができるように、透明部分にマークされた一連の目盛線によって形成されていてもよい。
図2は、本実用新案の実施例による第一接続部の構造模式図である。図3は、本実用新案の実施例による第二接続部の構造模式図である。図2及び図3に示すように、本実施例において、この第一接続部110及び第二接続部210のぞれぞれは、同じ多層構造を採用しており、支持構造(111、211)及び隔離層(112、212)を含む。
支持構造(111、211)は、高い硬度又は剛性を持つ支持部分であり、圧力が加えられた状態などでも、その構造が変形せずに、乳首と瓶胴部との間の接続のシール性を確保し、使用時の漏れの発生を回避することができる。
具体的に、支持構造は、熱可塑性樹脂製、又は、他の高分子材料製であってもよく、例えば、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等の、硬化後に十分な構造強度及び剛性をもつポリエステル類物質である。
隔離層(112、212)は、前記支持構造の表面を覆っており、外部との接触から前記支持構造を隔離するための部材として用いられる。
いくつかの実施例において、第一接続部110及び第二接続部210の隔離層(112、212)は、第一接続部110と第二接続部210とのシール接続の際に隔離層(112、212)が互いに協働して、隔離層によって支持構造が完全に覆われるようにするために、相対する構造配置を有してもよい。例えば、第一接続部110の隔離層112は、前記支持構造の内側面を覆い、第二接続部210の隔離層212は、前記支持構造の外側面を覆う。
具体的に、隔離層が食品である液体と直接接触する部分である点を考慮して、隔離層も、乳幼児の健康にリスクをもたらさないように、安全で信頼性の高いシリコーンゴム材料で作られていてもよい。
第一接続部及び第二接続部によって支持構造の表面における隔離層(112、212)を覆うことで、乳首と瓶胴部とのシール接続の際に、授乳瓶の内部に完全な密閉空間を形成することができる。調製された粉ミルク等の液体は、この密閉空間内に保持され、乳首の最先端からしか吸出することができず、液体が支持構造に直接接触することによる健康を損なうリスクの発生が回避される。
引き続き図2を参照して、好ましい実施例において、前記第一接続部110は、延在部113を更に含む。前記延在部113は、前記第一接続部の外側表面に段差面が形成されることで、前記瓶胴部の先端開口に係止されている。このような構造配置は、瓶胴部の製造に有利であり、第一接続部と瓶胴部との間のシール効果が保証される。
本実用新案の実施例による授乳瓶は、特殊な構造設計を持っており、乳首と瓶胴部との間のシール接続を確保して漏れの発生を回避することができるとともに、隔離層を設けて、硬質プラスチック製の支持構造が内部に保持されている液体と接触しないように確保することで、乳幼児の健康を保障できる。
授乳瓶の設計に基づいた乳首と瓶胴部との間の接続方式の違いによって、この支持構造は、対応する構造を有してもよい。いくつかの実施例において、図2及び3に示すように、この第一接続部110の外側及び第二接続部210の支持構造の内側には、それぞれ、適合した螺旋線を設けて、乳首200と瓶胴部100とをネジ接続という方式でシール接続可能にしてもよい。
つまり、実際の使用では、使用者は、一定の方向に沿って瓶胴部100又は乳首200をねじって、両者の間で図6に示すようなシール接続を実現するか、若しくは、両者のシール接続後、反対方向へねじるという方式で、乳首200を瓶胴部100から取り外すことが可能である。
勿論、図6では、第一接続部110と第二接続部210とについて、ネジ接続という方式を例として記述されている。第一接続部110と第二接続部210とが接する表面に、代わりとして、他の異なる構造を設け、例えばスナップ接続のような他の異なるタイプの接続方式で、瓶胴部100と乳首200との間のシール接続を実現してもよい。
図4は、本実用新案の実施例による乳首200の構造模式図である。具体的に、図4に示すように、乳首200は、授乳のシミュレーション環境が作られるように、ほぼ半球状をなし、その先端に凸出した部分を有してもよい。詳しくは、乳首200に第二接続部210、乳首本体220及び吸口230が含まれてもよい。
乳首本体220は、乳首の本体構造であり、全体として半球状をなしてもよい。その底部には、瓶胴部100の先端開口に適合した寸法を有する開口が設けられていてもよい(即ち、その底部開口の寸法は、瓶胴部100の先端開口よりもやや小さい)。第二接続部210は、前記底部開口の縁に設けられ、第一接続部に接する。
説明すべきなのは、瓶胴部の先端開口及び乳首本体の底部開口は、いずれも、任意の適切な形状や寸法を採用することが可能である。具体的に、瓶胴部及び乳首の洗浄を容易にするためには、半径の大きい円形開口を採用してもよい。
吸口230は、乳首本体220から上へ延びて形成されて、前記底部開口から離れた端に位置している。この吸口230は、人体の乳頭部分をシミュレートするために、乳首本体と一体成型された構造を採用してもよい。それに対応して、吸口230の先端には、授乳瓶内の液体が赤ちゃんによって吸出されるように、適切なサイズの吸口孔が設けられている。
好ましい実施例において、赤ちゃんがむせることや鼓腸などの問題を避けるために、この乳首本体には、1つ又は複数の吸気弁240が設けられていてもよい。
吸気弁240は、外部からの空気が通過できるように、乳首本体を貫いて設けられている。こうして、授乳瓶は、常に内外の圧力バランスを保つこと可能で、赤ちゃんは、よりスムーズに吸うことができ、むせることや鼓腸などの問題が有効的に防止される。
様々な設計ニーズに基づき、適切な数の吸気弁を設けてもよい。具体的に、この吸気弁240は、気流が通過できることを確保するために、一対で設けられ、それぞれが、前記乳首本体に対称的に設けられていてもよい。
図5は、本実用新案の他の実施例による授乳瓶の構造模式図である。図5に示すように、この授乳瓶は、基本となる瓶胴部及び乳首に加えて、保護キャップ300を更に含んでもよい。
保護キャップ300の底端が開口し、乳首に合わせた収納空間を形成している。保護キャップ300の底部開口の縁にも、対応する接続構造を設けていてもよく、例えば、外へ伸びる係止部材を設けて前記瓶胴部の先端開口に固定することで、乳首をその内部に納めて、汚染や損傷から乳首を保護する役割を果たす。
理解されることではあるが、保護キャップ300は、食物に直接接触しない部分として、任意のタイプの材料で製造されてもよく、例えば、支持構造と同じPBT材料とされる。保護キャップ300は、乳首を納めるのに十分な収納空間を形成できる限り、設計のニーズに応じて複数の異なる形状を採用してもよい。
第一接続部及び第二接続部の多層構造を実現するために、本実用新案の実施例は、授乳瓶の製造方法を更に提供している。この製造方法は、以下のようなステップを含んでもよい。
先ず、二次射出成形プロセスによって、支持構造と、前記支持構造の表面を覆う隔離層とを形成することで、第一接続部及び第二接続部を得る。
「二次射出成形プロセス」とは、射出成形による加工中では、覆い材を基材の上、下、周囲及び/又は内部等に注入して、最終的に1つの完全な部材として組み合せることである。
二次射出成形プロセスに基づけば、PBTによって生成された支持構造を基材として、覆われる必要のある表面に液態のシリコーンゴムを注入して覆い材をとすることで、支持構造を覆う隔離層を形成させて、最終的に第一接続部及び第二接続部を得る。
好ましくは、この第一接続部を形成するために、自己接着性シリコーンゴム(self−adhesive liquid silicone、信越化学社から購入)を用いて、前記支持構造の外で隔離層を作成してもよい。
説明すべきなのは、第一接続部と第二接続部とは、2つの互いにマッチングした部分である。両者がしっかりと係合されることができるように、適切な金型を用いて製造されてもよい。
次に、前記第一接続部の隔離層を元に、成型プロセスによって、予め設定された寸法及び形状の瓶胴部を作り上げるとともに、前記第二接続部の隔離層を元に、成型プロセスによって、瓶胴部に適合した乳首を作り上げる。
上述したのは、あくまでも本実用新案の好ましい実施形態に過ぎず、本実用新案を制限することを意図するものではない。本実用新案の精神と原則の範囲内で行われた修正、同等的置換、改善などは、いずれも本実用新案の保護範囲に含まれるものとする。
Claims (9)
- 先端開口に第一接続部が設けられた瓶胴部と、
前記瓶胴部に接する端に第二接続部が設けられ、前記第一接続部及び前記第二接続部によって、前記瓶胴部とシール接続される乳首と、を含み、
前記第一接続部及び前記第二接続部のそれぞれは、シール接続を実現するための支持構造と、前記支持構造の少なくとも一部の表面を覆う隔離層と、を含む
ことを特徴とする授乳瓶。 - 前記第一接続部及び前記第二接続部の支持構造には、それぞれ、適合したネジが設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の授乳瓶。 - 前記第一接続部のネジは、前記支持構造の外側面に設けられ、前記隔離層は、前記支持構造の内側面を覆っており、
前記第二接続部のネジは、前記支持構造の内側面に設けられ、前記隔離層は、前記支持構造の外側面を覆っている
ことを特徴とする請求項2に記載の授乳瓶。 - 前記第一接続部は、前記第一接続部の外側表面に段差面を形成して前記瓶胴部の先端開口に係止された延在部を更に含む
ことを特徴とする請求項3に記載の授乳瓶。 - 前記支持構造は、熱可塑性樹脂製であり、前記隔離層は、シリコーンゴム製である
ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の授乳瓶。 - 前記乳首は、
底部開口が前記瓶胴部の先端開口に適合した寸法を有する乳首本体と、
前記底部開口の縁に設けられた第二接続部と、
前記底部開口から離れた端に設けられ、最先端には、液体を吸出される吸口孔が設けられた吸口と、
前記乳首本体に設けられた吸気弁と、を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の授乳瓶。 - 前記吸気弁は、一対で設けられ、前記乳首本体に対称的に設けられている
ことを特徴とする請求項6に記載の授乳瓶。 - 前記授乳瓶は、保護キャップを更に含み、
前記保護キャップの一端が開口して収納空間を形成していることで、前記保護キャップが前記瓶胴部の先端開口に固定されると、前記乳首が前記収納空間内に収容される
ことを特徴とする請求項1に記載の授乳瓶。 - 前記瓶胴部の表面には、内部の液体容量を示すための目盛尺が更に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の授乳瓶。
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