JP3222156U - 平型電線の分離装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の絶縁電線を有する平型電線において、絶縁電線同士を絶縁状態で分離できる平型電線の分離装置を提供する。【解決手段】長尺の第一部材10と、長尺の第二部材20と、第一部材及び第二部材の一端部同士を回動自在に繋ぐ連結部30とを備え、第一部材の他端部は、複数の絶縁電線が横並びの状態で一体化された平型電線の表面側を支持する第一溝部14と、第一溝部の底部から突出し、第一溝部の長手方向に沿って配置される刃部15とを備え、第二部材の他端部は、平型電線の裏面側を支持する第二溝部を備え、第二溝部は、第一部材の他端部と第二部材の他端部とを閉じた状態において、刃部の先端が収納される凹部を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、平型電線の分離装置に関する。
被覆部を有するケーブルにおいて、被覆部を除去する装置が種々開示されている。例えば、特許文献1には、内皮で被覆された複数の電線が外皮で一体化された被覆線において、外皮のみを除去する装置が開示されている。また、特許文献2には、被覆(内被)を有する複数の単一光ファイバーが横並びの状態で外被により一体化された光ファイバーケーブルにおいて、外被のみを除去する装置が開示されている。
実開昭59−50520号公報 特開平1−112205号公報
導体の外周に絶縁層(被覆部)を有する複数の絶縁電線が横並びの状態で一体化された平型電線において、絶縁電線同士を分離したいというニーズがある。しかし、被覆部を有したままの絶縁状態で絶縁電線同士を分離する好適な装置は提案されていない。例えば、特許文献1では、外皮を除去した後は、内皮をニッパー等で剥離している。また、特許文献2では、外被を除去した後、内被(被覆部)を有する単一光ファイバー同士を手で引き裂いている。手で引き裂くと、被覆部が損傷するおそれがある。
そこで、本開示は、複数の絶縁電線を有する平型電線において、絶縁電線同士を絶縁状態で分離できる平型電線の分離装置を提供することを目的の一つとする。
本開示の平型電線の分離装置は、
長尺の第一部材と、
長尺の第二部材と、
前記第一部材及び前記第二部材の一端部同士を回動自在に繋ぐ連結部とを備え、
前記第一部材の他端部は、
複数の絶縁電線が横並びの状態で一体化された平型電線の表面側を支持する第一溝部と、
前記第一溝部から突出するように前記第一溝部の長手方向に沿って配置される刃部とを備え、
前記第二部材の他端部は、前記平型電線の裏面側を支持する第二溝部を備え、
前記第二溝部は、前記第一部材の他端部と前記第二部材の他端部とを閉じた状態において、前記刃部の先端が収納される凹部を備える。
本開示の平型電線の分離装置は、複数の絶縁電線を有する平型電線において、絶縁電線同士を絶縁状態で分離できる。
図1は、実施形態の平型電線の分離装置を示す概略斜視図である。 図2は、実施形態の平型電線の分離装置に備わる第二部材を示す概略構成図である。 図3は、実施形態の平型電線の分離装置について、刃部を露出した状態を示す側面図である。 図4は、図3の(IV)−(IV)線で切断した断面図である。 図5は、図4の破線で囲む領域Aの拡大図である。 図6は、実施形態の平型電線の分離装置を開放端側から見た概略構成図である。 図7は、実施形態の平型電線の分離装置を用いて分離する平型電線を示す模式図である。
[本考案の実施形態の説明]
最初に、本考案の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本開示に係る平型電線の分離装置は、
長尺の第一部材と、
長尺の第二部材と、
前記第一部材及び前記第二部材の一端部同士を回動自在に繋ぐ連結部とを備え、
前記第一部材の他端部は、
複数の絶縁電線が横並びの状態で一体化された平型電線の表面側を支持する第一溝部と、
前記第一溝部から突出するように前記第一溝部の長手方向に沿って配置される刃部とを備え、
前記第二部材の他端部は、前記平型電線の裏面側を支持する第二溝部を備え、
前記第二溝部は、前記第一部材の他端部と前記第二部材の他端部とを閉じた状態において、前記刃部の先端が収納される凹部を備える。
本開示の平型電線の分離装置(以下、単に分離装置と呼ぶことがある)は、第一溝部の底部に刃部を備え、かつ第二溝部に刃部の先端が収納される凹部を備える。よって、第一溝部及び第二溝部によって平型電線を支持した状態で、第一部材の他端部と第二部材の他端部とを閉じると、刃部が絶縁電線間に突き刺さる。この刃部によって、本開示の平型電線の分離装置は、平型電線における絶縁電線同士を絶縁状態で分離できる。
(2)本開示の平型電線の分離装置の一例として、
前記第一溝部及び前記第二溝部は、前記刃部に対応する箇所が部分的に拡幅された領域を備える形態が挙げられる。
第一溝部及び第二溝部によって平型電線を支持した状態で、第一部材の他端部と第二部材の他端部とを閉じると、刃部が絶縁電線間に突き刺さる。第一溝部及び第二溝部のうち刃部に対応する箇所に拡幅された拡幅領域を備えることで、絶縁電線間に刃部が突き刺さり易い。隣り合う絶縁電線のうち刃部が突き刺さった領域は、刃部の厚みに対応して押し広げられる。そのため、第一溝部及び第二溝部に拡幅領域を備えることで、押し広げられた分を第一溝部及び第二溝部内で逃がすことができる。これにより、分離装置に対する平型電線の相対的な移動を円滑に行うことができる。
(3)本開示の平型電線の分離装置の一例として、
前記第一部材及び前記第二部材の他端部同士を離反させる方向に付勢する弾性部材を備える形態が挙げられる。
弾性部材を備えることで、第一部材の他端部と第二部材の他端部とは、平型電線を分離しない通常時は開いた状態になる。よって、第一溝部及び第二溝部に平型電線を配置し易い。また、平型電線を分離する際に第一部材及び第二部材の他端部に互いに近接させる力を付与し、平型電線を分離した後は上記力を開放するだけで他端部同士を開くことができる。よって、弾性部材を備える分離装置は、平型電線を分離する作業を行い易い。
(4)本開示の平型電線の分離装置の一例として、
前記第一溝部及び前記第二溝部は、前記第一部材及び前記第二部材の長手方向に沿って設けられている形態が挙げられる。
上記構成によれば、平型電線の長手方向が第一部材及び第二部材の長手方向に沿うことになる。よって、分離装置と平型電線との相対的な移動が第一部材及び第二部材の長手方向に沿うことになる。そのため、本開示の平型電線の分離装置は、第一溝部及び第二溝部の長さを長く確保し易く、平型電線の長手方向に沿った絶縁電線間の分離長さを長くし易い。
(5)第一溝部及び第二溝部が第一部材及び第二部材の長手方向に沿って設けられている本開示の平型電線の分離装置の一例として、
前記第一部材及び前記第二部材の他端部同士を離反させる方向に付勢する弾性部材を備え、
前記弾性部材は、前記第一溝部及び前記第二溝部の長手方向の軸線からずれた位置に複数設けられ、
前記連結部は、前記軸線からずれた位置に設けられている形態が挙げられる。
第一溝部及び第二溝部が第一部材及び第二部材の長手方向に沿って設けられていると、平型電線の長手方向が第一部材及び第二部材の長手方向に沿うことになる。第一部材及び第二部材の一端部には連結部を備え、更には弾性部材を備える。この場合、連結部及び弾性部材が上記軸線からずれた位置に設けられていることで、連結部や弾性部材が分離装置に対する平型電線の相対的な移動の邪魔になることを抑制できる。言い換えると、連結部及び弾性部材に当たることなく、平型電線を第一部材及び第二部材の一端部から他端部にわたって配置することができる。よって、平型電線の長手方向に沿った絶縁電線間の分離長さが長い場合であっても、容易に分離することができる。
(6)本開示の平型電線の分離装置の一例として、
前記第一部材は、
第一本体部と、
前記第一溝部を有する第一取付片とを備え、
前記第一取付片は、前記第一本体部に対して着脱自在に取り付けられ、
前記第二部材は、
第二本体部と、
前記第二溝部を有する第二取付片とを備え、
前記第二取付片は、前記第二本体部に対して着脱自在に取り付けられる形態が挙げられる。
第一取付片が第一本体部に対して着脱自在であり、第二取付片が第二本体部に対して着脱自在であることで、平型電線の外形や大きさに対応した第一溝部及び第二溝部を備える分離装置とできる。本開示の平型電線の分離装置は、第一取付片及び第二取付片を付け替えることで、種々の平型電線に対しても絶縁電線同士を絶縁状態で容易に分離できる。
(7)本開示の平型電線の分離装置の一例として、
前記刃部は、頂点を挟む両側に切刃稜線を備える先鋭状に構成されている形態が挙げられる。
刃部が上記先鋭状に構成されていると、頂点を挟む両側の切刃稜線のそれぞれを絶縁電線間の切断に使用できる。平型電線における絶縁電線同士の分離は、基本的に、絶縁電線間に刃部を突き刺した状態で、分離装置に対する平型電線の相対的な移動が一方向となるように行う。よって、分離装置の使用初期から刃部の切れ味が悪くなるまで一方の切刃稜線で絶縁電線間を切断することになる。その一方の切刃稜線の切れ味が悪くなった際は、刃部の表裏をひっくり返すことで、他方の切刃稜線で絶縁電線間を切断することができる。つまり、刃部が上記先鋭状に構成されていると、分離装置の使用初期から長期にわたって単一の刃部を使用することができる。
[本考案の実施形態の詳細]
本考案の実施形態の平型電線の分離装置を、以下に図面を参照しつつ説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。図1では、実施形態の平型電線の分離装置1(以下、単に分離装置1と呼ぶことがある)について、第一部材10の他端部10bと第二部材20の他端部20bとが開いた状態を示す。また、図1では、分離装置1を第二部材20の裏面側から見た状態を示す。図3では、第一部材10の他端部10bと第二部材20の他端部20bとが閉じた状態を示す。また、図3では、第一部材10における第一本体部11の分割片11pを外した状態を示す。図4では、分割片11pを装着した状態を示す。図6では、第一部材10の他端部10bと第二部材20の他端部20bとが開いた状態を示す。図7では、平型電線100の先端部において、絶縁電線110が分離された状態を模式的に示す。よって、図7では、図3及び図4で示す絶縁電線110と若干外形が異なる。以下の説明では、第一部材10と第二部材20とが閉じた状態において、第一部材10と第二部材20とが並ぶ方向を高さ方向と呼ぶ。また、第一部材10及び第二部材20の長手方向と高さ方向の双方に直交する方向を幅方向と呼ぶ。
実施形態の平型電線の分離装置1は、複数の絶縁電線110が横並びの状態で一体化された平型電線100(図7)において、絶縁電線110同士を絶縁状態で分離する装置である。以下では、まず平型電線100の構成について説明し、その後に平型電線の分離装置1の構成、及びその分離装置1の使用方法について説明する。
<平型電線>
平型電線100は、図7に示すように、複数(本例では2つ)の絶縁電線110を備える。平型電線100は、複数の導体111が横並びされた状態で、これら導体111の外周が絶縁層112で一括して覆われることで構成される。平型電線100は、複数の絶縁電線110の外周を更に覆う外被113を備える。外被113は、公知の外被除去装置(例えば、特許文献1や特許文献2に記載の装置)を用いて除去される。平型電線100のうち、外被113が除去された領域(以下、この領域を平型電線100と呼ぶ)は、長手方向と直交する方向で切断した切断面が円弧を有する扁平な形状である。
平型電線100は、例えば、絶縁電線110の並び方向に沿った長さ(幅)が6mm以下であることが挙げられる。また、平型電線100は、絶縁電線110の並び方向及び長手方向の双方に直交する方向に沿った最大長さ(厚み)が3mm以下であることが挙げられる。
平型電線100において、絶縁電線110間の耐圧試験を行うことがある。この耐圧試験では、絶縁電線110間にある程度の距離を確保する必要がある。実施形態の平型電線の分離装置1は、導体111の外周に絶縁層112を有した状態の絶縁電線110同士をある程度の長さにわたって分離する。分離された絶縁電線110はいずれも、導体111と、導体111の外周に設けられる絶縁層112とを備える。
<平型電線の分離装置>
実施形態の平型電線の分離装置1は、図1〜図6に示すように、長尺の第一部材10と、長尺の第二部材20と、連結部30とを備える。連結部30は、第一部材10の一端部10aと第二部材20の一端部20aとを回動自在に繋ぐ。本例の分離装置1は、更に、弾性部材40を備える。弾性部材40は、第一部材10の他端部10bと第二部材20の他端部20bとを離反させる方向に付勢する。分離装置1は、第一部材10の他端部10bと第二部材20の他端部20bとが開閉自在のホッチキス形状に構成されている(図1を参照)。実施形態の平型電線の分離装置1は、第一部材10の他端部10bに、第一溝部14と刃部15とを備え、第二部材20の他端部20bに、第二溝部24(図2)と凹部25(図2)とを備える点を特徴の一つとする。
〔第一部材〕
第一部材10は、長尺部材から構成される。本例の第一部材10は、四角柱部材で構成される。第一部材10は、一端部10aと他端部10bとを備える。第一部材10の一端部10aは、後述する連結部30を介して第二部材20に連結される。第一部材10の他端部10bは、第二部材20に対して開閉される。第一部材10の他端部10bは、第一溝部14及び刃部15を備える。本例では、第一溝部14は、第一部材10の長手方向に沿って設けられている。
本例では、第一部材10は、第一本体部11と第一取付片12とを備える。第一取付片12は、第一本体部11に着脱自在である。
(第一本体部)
第一本体部11は、第一部材10のベースを構成し、第一部材10の一端部10aから他端部10bまで延びる。本例では、第一本体部11の他端部10bの一部が、着脱自在の分割片11pで構成されている。分割片11pは、第一本体部11の幅方向の中央部において、第一本体部11の長手方向に沿って分割される(図3を参照)。分割片11pを外すと、刃部15が取り付けられる取付部11fが露出される。取付部11fには、分割片11pを取り付けるためのボルト穴と、刃部15を取り付けるためのボルト穴とが形成されている。
分割片11pは、刃部15の取り付け等の作業の際に着脱される。分割片11pは、幅方向に貫通する貫通孔を備える。取付部11fに形成されたボルト穴と、分割片11pに形成された貫通孔とにボルト19を挿通してボルト締めする。このボルト締めにより、取付部11fと分割片11pとが一体化されて、第一部材10が構成される。刃部15は、取付部11fと分割片11pとで挟持される。
《刃部》
刃部15は、図3に示すように、第一本体部11に取り付けられる取付領域150と、取付領域150から第二部材20側に突出する切刃領域151とを備える。刃部15は、板状に構成されている。取付領域150には、表裏面に貫通する貫通孔が形成されている。第一本体部11の取付部11fに形成されたボルト穴と、刃部15の取付領域150に形成された貫通孔とにボルト150bを挿通してボルト締めする。このボルト締めにより、第一本体部11に刃部15が取り付けられる。刃部15は、第一本体部11に対して着脱自在である。
刃部15の切刃領域151は、第一溝部14から突出するように第一溝部14の長手方向に沿って配置される。切刃領域151の先端は、第一部材10の他端部10bと第二部材20の他端部20bとを閉じた状態において、後述する第二溝部24の凹部25に収納される。切刃領域151の突出量は、平型電線100のサイズに対応して適宜選択できる。具体的には、切刃領域151の突出量は、第一部材10の他端部10bと第二部材20の他端部20bとを閉じた状態において、平型電線100における絶縁電線110間を厚み方向に貫通可能な程度に適宜選択できる。
切刃領域151の突出量は、平型電線100のサイズに対応した複数の刃部15を用意し、平型電線100のサイズごとに刃部15を付け替えることで変えることができる。また、切刃領域151の突出量は、単一の刃部15を用意し、刃部15の取付領域150に形成された貫通孔を長孔とし、平型電線100のサイズに対応して長孔内におけるボルト150bによる固定位置をずらすことで変えることができる。取付領域150に形成された貫通孔を長孔とする場合、刃部15が長孔内で動くことを規制する機構を設けることが好ましい。
切刃領域151は、頂点を挟む両側に第一切刃稜線151aと第二切刃稜線151bとを備える先鋭状に構成されていることが好ましい。そうすることで、切刃領域151は、頂点を挟む両側の切刃稜線151a,151bのそれぞれを切断に用いることができる。平型電線100における絶縁電線110同士の分離は、基本的に、絶縁電線110間に刃部15を突き刺した状態で、分離装置1に対する平型電線100の相対的な移動が一方向となるように行う。よって、分離装置1の使用初期から刃部15の切れ味が悪くなるまで一方の切刃稜線151aで絶縁電線110間を切断することになる。切刃稜線151a,151bのそれぞれを切断に用いることができれば、一方の切刃稜線151aの切れ味が悪くなった際は、刃部15の表裏をひっくり返すことで、他方の切刃稜線151bで絶縁電線110間を切断することができる。
(第一取付片)
第一取付片12は、第一本体部11に着脱自在である。第一取付片12は、図1及び図5に示すように、第一本体部11における第二部材20に対向する側に取り付けられる。第一取付片12は、第一本体部11にボルトによって取り付けられる。第一取付片12は、第一溝部14を備える。本例では、二つの第一取付片12を備える。各第一取付片12は、矩形状の板材で構成される。二つの第一取付片12は、刃部15を挟むように第一本体部11に取り付けられる。各第一取付片12は、互いに対向する角部に横断面形状が円弧状の切欠きが形成されている。第一溝部14は、この切欠きによって構成される。
《第一溝部》
第一溝部14は、図5に示すように、平型電線100の表面側を支持する。第一溝部14は、平型電線100を長手方向に沿ってある程度の長さで支持することが好ましい。例えば、第一溝部14の長さは、25mm以上45mm以下、更に25mm以上30mm以下であることが挙げられる。第一溝部14の長さが上記範囲であれば、平型電線100を良好に支持できる。
第一溝部14の横断面の形状は、平型電線100の外形に沿っていることが好ましい。第一溝部14の横断面とは、第一溝部14の長手方向と直交する方向に切断した断面である。第一溝部14の横断面の形状は、半楕円形状であることが挙げられる。平型電線100の横断面は、円弧を有する扁平な形状である。よって、第一溝部14の形状が半楕円形状であることで、平型電線100が第一溝部14の内面に沿い易く、第一溝部14内で平型電線100が軸を中心に回転することを抑制し易い。
第一溝部14における開口縁の幅は、平型電線100の幅に対応している。そうすることで、第一溝部14における開口縁によって、第一溝部14内での平型電線100の幅方向の移動を規制し易い。第一溝部14の深さは、平型電線100の厚みの半分程度の長さに略対応している。第一溝部14の幅や深さは、平型電線100のサイズに対応して適宜選択できる。
第一溝部14は、刃部15の切刃領域151が突出する箇所の近傍に部分的に拡幅された拡幅領域140を備えることが好ましい。拡幅領域140は、切刃領域151の頂点を中心にして長手方向に沿ってある程度の長さに形成される。平型電線100における絶縁電線110間に刃部15が突き刺さると、その突き刺さった領域は、刃部の厚みに対応して幅方向に押し広げられる。第一溝部14に拡幅領域140を備えることで、押し広げられた分を第一溝部14内で逃がすことができる。これにより、分離装置1に対する平型電線100の相対的な移動を円滑に行うことができる。拡幅量は、刃部15の厚みに対応して適宜選択できる。また、拡幅領域140の長さは、絶縁電線110間に突き刺さる切刃領域151の長さに対応して適宜選択できる。
〔第二部材〕
第二部材20は、長尺部材から構成される。本例の第二部材20は、四角柱部材で構成される。第二部材20は、一端部20aと他端部20bとを備える。第二部材20の一端部20aは、後述する連結部30を介して第一部材10に連結される。第二部材20の他端部20bは、第一部材10に対して開閉される。第二部材20の他端部20bは、第二溝部24及び凹部25を備える。本例では、第二溝部24は、第二部材20の長手方向に沿って設けられている。
本例では、第二部材20は、第二本体部21と第二取付片22とを備える。第二取付片22は、第二本体部21に着脱自在である。
(第二本体部)
第二本体部21は、第二部材20のベースを構成し、第二部材20の一端部20aから他端部20bまで延びる。
(第二取付片)
第二取付片22は、第二本体部21に着脱自在である。第二取付片22は、図1及び図5に示すように、第二本体部21における第一部材10に対向する側に取り付けられる。第二取付片22は、矩形状の板材で構成される。第二取付片22は、第二本体部21にボルト28によって取り付けられる。第二取付片22は、図2に示すように、第二溝部24を備える。本例では、一つの第二取付片22を備え、第二取付片22の幅方向の中央部に第二溝部24を備える。第二溝部24は、第一溝部14に対向して設けられる。
《第二溝部》
第二溝部24は、図5に示すように、平型電線100の裏面側を支持する。第二溝部24の構成は、第一溝部14と同様である。第二溝部24の長さ、幅、及び深さは、第一溝部14に対応して設けられる。第二溝部24は、第一溝部14と同様に、刃部15の切刃領域151が進入する箇所の近傍に部分的に拡幅された拡幅領域240を備えることが好ましい。第二溝部24の底部には、凹部25を備える。
《凹部》
凹部25は、第一部材10の他端部10bと第二部材20の他端部20bとを閉じたときに、刃部15の切刃領域151の先端(頂点)が収納される(図5を参照)。平型電線100における絶縁電線110間を貫通した切刃領域151の先端が凹部25に収納されることで、絶縁電線110間への切刃領域151の貫通を確実にできる。凹部25の開口縁の形状は、刃部15の切刃領域151の先端が凹部25内に入ることができれば特に問わない。本例では、凹部25の開口縁の形状は、円形である(図2を参照)。凹部25の横断面の形状は、刃部15の切刃領域151の先端が凹部25に収納できれば特に問わない。本例では、凹部25の横断面の形状は、矩形状である(図5を参照)。凹部25の開口縁の幅や深さは、刃部15の切刃領域151の先端が収納可能である程度に適宜選択できる。
〔連結部〕
連結部30は、第一部材10の一端部10aと第二部材20の一端部20aとの間隔を保持した状態で、互いに回転自在に繋ぐ。連結部30は、第二部材20の一端部20aから第一部材10側に突出する突片32を備える。第一部材10には、突片32に対応した切欠き(図示せず)が設けられている。突片32と切欠きとを嵌め合わせて、突片32と第一部材10の一端部10aとに回転軸31(図1及び図3)を挿通することで、連結部30を介して第一部材10と第二部材20とを回転自在に繋いでいる。連結部30は、第一部材10の他端部10bと第二部材20の他端部20bとを閉じた状態において、第一溝部14と第二溝部24とが平行に対面できれば、突片32と切欠きの嵌め合わせ以外の構成でもよい。
第一部材10の一端部10aと第二部材20の一端部20aとの間隔は、第一部材10の一端部10aと第二部材20の一端部20aとの間に平型電線100が配置可能な程度に設けられる。本例の連結部30は、第一溝部14及び第二溝部24の長手方向の軸線からずれた位置に設けられる。つまり、連結部30は、第一部材10及び第二部材20の幅方向の中央部から幅方向にずれた側部に設けられる。本例では、連結部30は、第一部材10及び第二部材20の幅方向の片側に一つ設けられる。
〔弾性部材〕
弾性部材40は、第一部材10の他端部10bと第二部材20の他端部20bとを離反させる方向に付勢する機能を有する。弾性部材40は、第一部材10及び第二部材20の長手方向の中間部に設けられる。本例の弾性部材40は、第一溝部14及び第二溝部24の長手方向の軸線からずれた位置に設けられる。つまり、弾性部材40は、第一部材10及び第二部材20の幅方向の中央部からずれた側部に設けられる。本例では、弾性部材40は、第一部材10及び第二部材20の幅方向の両側に一つずつ設けられる。つまり、弾性部材40は、第一溝部14及び第二溝部24の長手方向の軸線を挟むように二つ設けられる。上記軸線を挟んで二つの弾性部材40を設けることで、第一部材10の他端部10b及び第二部材20の他端部20bの幅方向に均等に力を付与し易い。弾性部材40としては、コイルばねや板ばね等が挙げられる。本例の弾性部材40は、圧縮ばねである。
<平型電線の分離装置の使用方法>
上述した分離装置1を用いて、平型電線100における絶縁電線110同士を絶縁状態で分離する方法を、以下に説明する。まず、平型電線100の先端が第二部材20の一端部20a側に位置するように、第二部材20の他端部20b側から平型電線100を第一部材10及び第二部材20の間に挿入する。そして、第二部材20の第二溝部24に平型電線100を載置する。このとき、平型電線100における絶縁電線110の並び方向が第一部材10と第二部材20とが対向する方向と直交する方向となるように、第二溝部24に平型電線100を載置する。刃部15に対応する位置が分離の始点になる。そのため、分離する長さを考慮して平型電線100を第一部材10及び第二部材20の間に挿入し、分離の始点となる位置に刃部15が位置するように平型電線100を第二溝部24に載置する。
次に、第一部材10の他端部10b及び第二部材20の他端部20bに互いに近接させる力を付与する。本例では、第一部材10の他端部10bを第二部材20の他端部20bに近接させるように力を付与する。そうすると、平型電線100における第二溝部24に支持されていない領域が、第一溝部14によって支持されることになる。また、刃部15が、平型電線100における絶縁電線110間に突き刺さる。絶縁電線110間に突き刺さった刃部15の先端は、絶縁電線110間を貫通して、第二溝部24の凹部25に収納される。
最後に、第一部材10の他端部10bと第二部材20の他端部20bとを閉じた状態で、平型電線100を第一部材10の他端部10b及び第二部材20の他端部20b側から引抜く。その際、刃部15の第一切刃稜線151aにより絶縁電線110間の絶縁層112が切断される。そうすると、平型電線100は、図7に示すように、平型電線100の先端部において、絶縁電線110が絶縁状態で分離される。
<作用効果>
実施形態の平型電線の分離装置1は、第一部材10の他端部10bに、第一溝部14及び刃部15を備え、第二部材20の他端部20bに、第二溝部24及び凹部25を備える。よって、第一部材10の他端部10bと第二部材20の他端部とを閉じると、第一溝部14及び第二溝部24によって平型電線100を支持でき、平型電線100における絶縁電線110間に刃部15を突き刺すことができる。絶縁電線110間に突き刺さった刃部15の先端は、凹部25に収納される。このとき、第一溝部14及び第二溝部24のうち刃部15に対応する箇所に拡幅された拡幅領域140,240を備えることで、絶縁電線110間に刃部15が突き刺さり易い。また、拡幅領域140,240を備えることで、刃部15の厚みに対応して絶縁電線110における幅方向に押し広げられた分を第一溝部14及び第二溝部24内で逃がすことができる。よって、拡幅領域140,240を備えることで、分離装置1に対する平型電線100の相対的な移動を円滑に行うことができる。絶縁電線110間に刃部15が突き刺さった状態で平型電線100を分離装置1から引抜くことで、平型電線100の先端部において、絶縁電線110同士を絶縁状態で分離できる。
上記分離装置1は、第一溝部14及び第二溝部24が第一部材10及び第二部材20の長手方向に沿って設けられている。この形態では、平型電線100の長手方向が第一部材10及び第二部材20の長手方向に沿うことになり、分離装置1と平型電線100との相対的な移動が第一部材10及び第二部材20の長手方向に沿うことになる。よって、第一溝部14及び第二溝部24の長さを長く確保し易く、平型電線100の長手方向に沿った絶縁電線110間の分離長さを長くし易い。このとき、連結部30及び弾性部材40が第一溝部14及び第二溝部24の長手方向の軸線からずれた位置に設けられていることで、連結部30や弾性部材40が分離装置1に対する平型電線100の相対的な移動の邪魔になることを抑制できる。よって、平型電線100の長手方向に沿った絶縁電線110間の分離長さが長い場合であっても、容易に分離することができる。
特に、上記分離装置1は、第一溝部14を備える第一取付片12が第一本体部11に対して着脱自在であり、第二溝部24を備える第二取付片22が第二本体部21に対して着脱自在である。よって、平型電線100の外形や大きさに対応した第一溝部14及び第二溝部24を備える第一取付片12及び第二取付片22に付け替えることで、種々の平型電線100に対しても絶縁電線110同士を絶縁状態で容易に分離できる。第一本体部11は、一部が分割片11pで構成されており、この分割片11pを外すことで露出される取付部11fを備える。取付部11fには刃部15がボルト150bにより着脱自在に取り付けられる。そのため、刃部15による突出量を容易に調整することができる。よって、平型電線100の外形や大きさに対応した刃部15に付け替えることで、種々の平型電線100に対しても絶縁電線110同士を絶縁状態で容易に分離できる。また、刃部15の切刃領域151は、頂点を挟む両側に第一切刃稜線151aと第二切刃稜線151bとを備える先鋭状に構成されている。この場合、頂点を挟む両側の切刃稜線151a,151bのそれぞれを切断に用いることができる。よって、一方の切刃稜線151aの切れ味が悪くなった際は、刃部15の表裏をひっくり返すことで、他方の切刃稜線151bで絶縁電線110間を切断することができる。
本考案はこれらの例示に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲によって示され、実用新案登録請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。例えば、上述した実施形態において、以下の変更が可能である。
上述した実施形態では、第一溝部14及び第二溝部24が第一部材10及び第二部材20の長手方向に沿って設けられている形態を説明した。それ以外に、第一溝部14及び第二溝部24が第一部材10及び第二部材20の長手方向と直交する幅方向に沿って設けられていてもよい。
1 平型電線の分離装置
10 第一部材
10a 一端部、10b 他端部
11 第一本体部、11f 取付部、11p 分割片
12 第一取付片、 14 第一溝部、140 拡幅領域
15 刃部
150 取付領域、150b ボルト
151 切刃領域 151a 第一切刃稜線、151b 第二切刃稜線
19 ボルト
20 第二部材
20a 一端部、20b 他端部
21 第二本体部、22 第二取付片
24 第二溝部、240 拡幅領域
25 凹部
28 ボルト
30 連結部、31 回転軸、32 突片
40 弾性部材
100 平型電線
110 絶縁電線、111 導体、112 絶縁層、113 外被

Claims (7)

  1. 長尺の第一部材と、
    長尺の第二部材と、
    前記第一部材及び前記第二部材の一端部同士を回動自在に繋ぐ連結部とを備え、
    前記第一部材の他端部は、
    複数の絶縁電線が横並びの状態で一体化された平型電線の表面側を支持する第一溝部と、
    前記第一溝部から突出するように前記第一溝部の長手方向に沿って配置される刃部とを備え、
    前記第二部材の他端部は、前記平型電線の裏面側を支持する第二溝部を備え、
    前記第二溝部は、前記第一部材の他端部と前記第二部材の他端部とを閉じた状態において、前記刃部の先端が収納される凹部を備える、
    平型電線の分離装置。
  2. 前記第一溝部及び前記第二溝部は、前記刃部に対応する箇所が部分的に拡幅された領域を備える請求項1に記載の平型電線の分離装置。
  3. 前記第一部材及び前記第二部材の他端部同士を離反させる方向に付勢する弾性部材を備える請求項1又は請求項2に記載の平型電線の分離装置。
  4. 前記第一溝部及び前記第二溝部は、前記第一部材及び前記第二部材の長手方向に沿って設けられている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の平型電線の分離装置。
  5. 前記第一部材及び前記第二部材の他端部同士を離反させる方向に付勢する弾性部材を備え、
    前記弾性部材は、前記第一溝部及び前記第二溝部の長手方向の軸線からずれた位置に複数設けられ、
    前記連結部は、前記軸線からずれた位置に設けられている請求項4に記載の平型電線の分離装置。
  6. 前記第一部材は、
    第一本体部と、
    前記第一溝部を有する第一取付片とを備え、
    前記第一取付片は、前記第一本体部に対して着脱自在に取り付けられ、
    前記第二部材は、
    第二本体部と、
    前記第二溝部を有する第二取付片とを備え、
    前記第二取付片は、前記第二本体部に対して着脱自在に取り付けられる請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の平型電線の分離装置。
  7. 前記刃部は、頂点を挟む両側に切刃稜線を備える先鋭状に構成されている請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の平型電線の分離装置。
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