JP3221626U - 融雪ヒータ - Google Patents

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Abstract

【課題】地中構造物の蓋板の上面の積雪を抑えると共に、地中構造物の点検等を実施する際の作業者の負担を軽減できる融雪ヒータを提供する。【解決手段】地面から露出した上面(2)に点検口(3)が形成されたハンドホール(1)の当該点検口に設置され、通電によって発熱する線状ヒータ(30)を備えた融雪ヒータ(10)が、前記線状ヒータを蛇行させた状態で収容したヒータ本体(11)と、前記ヒータ本体の下面に取り付けられ、前記点検口を覆う蓋板(40)とを備える構成にした。【選択図】図2

Description

本考案は、融雪ヒータに関する。
一般にハンドホール等の地中構造物は、ボックス状に形成されており、地面から上面を露出した状態で地中に埋設されている。地中構造物の上面にはボックス内の点検等を実施するための点検口が形成されており、点検口を塞ぐために点検口に蓋板が被せられている。降雪時には、蓋板が凍結したり、蓋板が雪に覆われて所在が分からなくなったりするという問題が生じる。蓋板の上面への積雪を防ぐために、パネル状の融雪ヒータによって蓋板を覆う構成が考えられる。パネル状の融雪ヒータとしては、パネル状のヒータ本体に線状ヒータを蛇行させて配置したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2016−094729号公報
しかしながら、特許文献1に記載の融雪ヒータを地中構造物の上面に設置する場合には、アンカーボルトを地中構造物の上面に打ち込む必要がある。このため、地中構造物の点検等の作業が発生する度に、アンカーボルトを引き抜いて地中構造物の上面から融雪ヒータを取り外さなければ、点検口の蓋板を開けることができず、作業者にとって煩わしい作業になっていた。
本考案は、上記事情に鑑みてなされたものであり、地中構造物の蓋板の上面の積雪を抑えると共に、地中構造物の点検等を実施する際の作業者の負担を軽減できる融雪ヒータを提供することを課題とする。
本考案による融雪ヒータは、地面から露出した上面に点検口が形成された地中構造物の当該点検口に設置され、通電によって発熱する線状ヒータを備えた融雪ヒータであって、前記線状ヒータを蛇行させた状態で収容したヒータ本体と、前記ヒータ本体の下面に取り付けられ、前記点検口を覆う蓋板とを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、蓋板上のヒータ本体によって融雪されるため、蓋板の凍結や蓋板上の積雪によって蓋板を見失うことが防止される。また、ヒータ本体と蓋板とが一体化しているため、蓋板によって点検口を塞ぐことでヒータ本体が地中構造物の上面に設置され、アンカーボルト等によって地中構造物の上面に融雪ヒータを固定する必要がない。よって、アンカーボルト等の着脱作業を省略することができ、地中構造物の点検等を実施する際に作業者の負担を軽減することができる。
本考案による融雪ヒータの一態様では、平面視にて前記ヒータ本体の面積が前記点検口の面積よりも大きい。この構成によれば、地中構造物の上面において点検口を含む広い範囲が融雪される。よって、地中構造物の上面に設置された設備を積雪によって見失うことを防止することができる。
本考案による融雪ヒータの一態様では、前記ヒータ本体と前記蓋板の間に介在された断熱板を備えている。この構成によれば、断熱板によってヒータ本体の下面側から熱が放射されることを防ぎ、線状ヒータの電気使用量を削減することができる。
本考案による融雪ヒータの一態様では、前記断熱板が発泡樹脂によって形成されている。この構成によれば、断熱板による融雪ヒータの重量の増加を抑えて、作業者による蓋体の開閉作業の負担を軽減することができる。
本考案による融雪ヒータの一態様では、平面視にて前記蓋板が前記ヒータ本体から食み出しており、食み出した箇所に取っ手が設けられている。この構成によれば、ヒータ本体から食み出した取っ手を作業者が把持することで、ヒータ本体と一体になった蓋板を持ち上げることができる。
本考案による融雪ヒータの一態様では、前記線状ヒータが、正温度係数特性を持ったPTC素子を有する線状PTCヒータである。この構成によれば、線状ヒータの正温度係数(PTC:Positive Temperature Coefficient)特性によって環境温度の変化に合わせて、常に一定温度を維持するように自動的に温度が調整される。このため、線状ヒータに必要以上の発熱量が無く、エネルギーの消費を抑えることができる。
本考案による融雪ヒータの一態様では、前記点検口の周辺に設備が設けられており、当該設備への動線上に前記点検口が形成されており、前記線状ヒータが、偏平状に形成され、互いに平行な複数の直線部と該直線部の間で屈曲された複数の屈曲部とを形成するように蛇行しており、前記ヒータ本体が、前記複数の直線部の幅方向に沿う下端面を支持する平板と、前記平板の上面に設けられ前記直線部を覆う複数の長尺フレームと、前記平板の両端部に設けられ前記屈曲部を収容する一対のサイドフレームと、を有し、前記サイドフレームの上壁は、前記長尺フレームの上に配置され、前記サイドフレームの底壁は、前記平板よりも下方に位置し、前記サイドフレームの前記上壁と前記底壁との間に前記屈曲部を収容する収容空間が画定されている。この構成によれば、長尺フレームの上にサイドフレームの上壁が配置され、サイドフレームの底壁が平板よりも下方に位置して、線状ヒータの複数の屈曲部を収容する収容空間がサイドフレームの下面側に広く確保される。長尺フレームの上面に対するサイドフレームの上面の突出量が小さくなり、サイドフレームの上面と長尺フレームの上面からなる融雪ヒータの上面の段差が小さくなる。よって、融雪ヒータの上面を人が歩いて周辺設備に向かう際に、人が融雪ヒータの上面の段差に躓くことが防止される。
本考案による融雪ヒータの一態様では、隣り合う前記長尺フレームの間から前記平板の上面が露出している。この構成によれば、平板の上面全域を長尺フレームで覆う構成と比較して熱容量が小さく、線状ヒータから平板及び長尺フレームに伝わる熱によって融雪ヒータを短時間で温めることができる。
本考案による融雪ヒータの一態様では、前記複数の長尺フレームの上面及び前記一対のサイドフレームの上面には滑り止めテープが貼着されている。この構成によれば、雨天や降雪時に融雪ヒータの上面におけるスリップが防止される。
本考案による融雪ヒータの一態様では、前記線状ヒータが断面視にて厚さよりも幅が大きく形成され、前記複数の直線部は前記線状ヒータの幅が前記平板に平行な横向きになり、前記複数の屈曲部は前記線状ヒータの幅が縦向きになるように捩れており、前記複数の長尺フレームには、前記線状ヒータの厚さに一致する高さと、前記線状ヒータの幅に一致する幅とを有する収容空間が形成されており、前記一対のサイドフレームの収容空間は、前記複数の長尺フレームの収容空間に連なり、前記線状ヒータの幅以上の高さに形成されている。この構成によれば、長尺フレームに線状ヒータの外周面が接することで、線状ヒータの発熱が長尺フレームにダイレクトに伝えられて、融雪ヒータを短時間で温めることができる。また、線状ヒータが断面視にて厚さよりも幅が大きく形成されているため、複数の屈曲部で線状ヒータが捩れるが、一対のサイドフレームの収容空間に線状ヒータの捩れを収容することができる。
本考案の融雪ヒータによれば、地中構造物の蓋板の上面の積雪を抑えると共に、蓋板を容易に開閉することができる。
本実施形態に係る融雪ヒータ付きのハンドホールの斜視図。 図1における融雪ヒータの分解斜視図。 本実施形態に係る融雪ヒータの部分斜視図。 本実施形態に係る融雪ヒータの断面斜視図。 ハンドホールに設置された融雪ヒータの平面模式図。 図5のA−A線に沿う断面模式図。 図5のB−B線に沿う断面模式図。
以下、図面を参照しながら、本実施形態に係る融雪ヒータについて説明する。
図1は、本実施形態に係る融雪ヒータ付きのハンドホールの斜視図である。図2は、図1における融雪ヒータの分解斜視図である。図3は、第1の実施形態に係る融雪ヒータの部分斜視図である。なお、図3においては、説明の便宜上、滑り止めテープを省略している。また、以下では、高速道路脇にあるハンドホールの点検口に融雪ヒータを設置する一例について説明するが、融雪ヒータは他の地中構造物の点検口に設置することも可能である。
図1及び図2に示すように、ハンドホール1は、地中に配線される各種ケーブルの接続工事や点検を行うための地中構造物であり、コンクリート等によって略直方体のボックス状に形成されている。ハンドホール1は地面7から上面2を露出させた状態で地中に埋設され、ハンドホール1の上面2にはホール内に連なる矩形状の点検口3が形成されている。また、ハンドホール1の上面2には、点検口3の周辺に高速道路と歩道を仕切るフェンス4と、非常時の緊急通報を目的とした非常電話5とが設けられている。点検口3には、蓋付きの融雪ヒータ10が被せられている。
融雪ヒータ10は、パネルヒータと点検口3の蓋を一体化させたものであり、ヒータ本体11の下面に断熱板17を介して蓋板40を取り付けて平面視矩形状に形成されている。ヒータ本体11は、平面視矩形状の平板15と、平板15の上面に平行に並んだ複数の長尺フレーム20と、長尺フレーム20の両端側の一対のサイドフレーム25とを備えている。平板15、複数の長尺フレーム20、一対のサイドフレーム25によって融雪ヒータ10に線状ヒータ30(図3参照)の収容空間が形成され、この収容空間に線状ヒータ30が蛇行された状態で収容されている。なお、ヒータ本体11の詳細構成については後述する。
断熱板17は、ヒータ本体11と蓋板40の間に介在されており、ヒータ本体11の下面側から蓋板40に向けて熱が放射されることを防いで、ヒータ本体11内の線状ヒータ30の電気使用量を削減している。断熱板17は、発泡樹脂によって平面視矩形状に形成されている。このため、融雪ヒータ10の重量の増加が抑えられて、作業者による蓋板40の開閉作業の負担が軽減される。なお、断熱板17は、一対のサイドフレーム25の間において、間隔を空けてヒータ本体11と蓋板40を固定するためのスペーサとしても機能している(図7参照)。
蓋板40は、点検口3を覆うものであり、金属板によって平面視矩形状に形成されている。蓋板40の下面には、点検口3に蓋板40(融雪ヒータ10)を設置する際のガイドとなる一対のガイド片41が設けられている。融雪ヒータ10の短手方向においてヒータ本体11から蓋板40が部分的に食み出しており、この蓋板40の食み出した箇所には作業者が蓋板40を開閉するための取っ手42が設けられている。蓋板40には複数の固定ボルト38によって断熱板17を介してヒータ本体11が固定されて、蓋板40と断熱板17とヒータ本体11とが一体化されている。なお、断熱板17及び蓋板40の詳細については後述する。
図3に示すように、ヒータ本体11は、線状ヒータ30を蛇行させた状態で収容して、線状ヒータ30の発熱をヒータ本体11の上面に伝えるように形成されている。ヒータ本体11には線状ヒータ30を支持する平板15が設けられている。平板15は、伝熱性材料によって平面視矩形の板状に形成されている。平板15は剛性が確保できる範囲で薄く形成されており、平板15が薄くなることで熱容量を小さくして線状ヒータ30の発熱を伝え易くしている。平板15としては、伝熱性と剛性を考慮して、例えば、厚さ1[mm]のアルミニウム板が使用される。
平板15の上面には、ヒータ本体11の長手方向に沿って延びる複数の長尺フレーム20が設けられている。各長尺フレーム20は、伝熱性材料の押出成形によって断面視ハット型(図4参照)に形成されており、長尺状の上壁21と、上壁21の延在方向に沿う側辺から下方に延びる一対の側壁22と、一対の側壁22の下端から側方に延びる一対の底壁23とを有している。複数の長尺フレーム20は平板15の上面に対して平行かつ所定間隔を空けて平板15の上面に取り付けられて、各長尺フレーム20と平板15によって線状ヒータ30を収容する収容空間が形成されている。
隣り合う長尺フレーム20は間を空けて配置されており、この長尺フレーム20の間から平板15の上面が露出している。これにより、平板15の上面全域を長尺フレーム20によって完全に覆う構成と比較して熱容量が小さくなり、線状ヒータ30から平板15及び長尺フレーム20に伝わる熱によってヒータ本体11が短時間で温められる。平板15に対してハット型の複数の長尺フレーム20が取り付けられることで、ヒータ本体11の長手方向における曲げ剛性が高められている。長尺フレーム20としては、伝熱性と剛性を考慮して、例えば、厚さ2[mm]のアルミニウム製のハット型押出成形品が使用される。
ヒータ本体11の長手方向における平板15の両端部には、ヒータ本体11の短手方向に沿って延びる一対のサイドフレーム25が設けられている。各サイドフレーム25は、伝熱性材料によってボックス状に形成されており、長尺状の上壁26と、上壁26の平板15側の一側辺を除く各側辺から下方に延びる3つの周壁27と、上壁26に対向する底壁28とを有している。各サイドフレーム25の平板15側の一辺には長尺ブロック29が設けられ、長尺ブロック29にはサイドフレーム25の内側と長尺フレーム20の内側を連通させる開口(不図示)が形成されている。平板15に一対のサイドフレーム25が取り付けられることで、融雪ヒータ10の短手方向における曲げ剛性が高められている。
ヒータ本体11には、平板15に対して長尺フレーム20とサイドフレーム25が設けられることで線状ヒータ30の敷設経路が形成されている。この場合、線状ヒータ30は、互いに平行な複数の直線部31と複数の直線部31の間で屈曲された複数の屈曲部32とを形成するように蛇行している。複数の屈曲部32が平板15の長手方向の両端部から外方に食み出た状態で、平板15の上面によって複数の直線部31が支持されている。また、平板15の上面の複数の直線部31が複数の長尺フレーム20によって覆われ、平板15から食み出た複数の屈曲部32が一対のサイドフレーム25によって収容されている。
図4に示すように、線状ヒータ30は、PTC特性(正温度係数特性)を利用した自己温度制御型の線状PTCヒータであり、一対の給電線33の間に熱源となるPTC素子34が配設されている。PTC素子34は接続端子を介して一対の給電線33に接続されており、これら線状ヒータ30の内部構造が柔軟性を有する絶縁性樹脂の被覆層35によって被覆されている。なお、PTC素子34としては、例えば、チタン酸バリウムを主成分とするセラミックス系材料によって平面視長方形の板状素子が使用される。また、被覆層35としては、例えば、柔軟性及び絶縁性に優れた塩化ビニル系樹脂が使用される。
また、線状ヒータ30は厚さW1よりも幅W2が大きな偏平状に形成されており、複数の直線部31の幅方向に沿う下端面が平板15によって支持されている。この線状ヒータ30の厚さW1及び幅W2に合わせて長尺フレーム20の寸法が設計されており、長尺フレーム20の上壁21と平板15の間隔が線状ヒータ30の厚さW1に一致し、長尺フレーム20の一対の側壁22の間隔が線状ヒータ30の幅W2に一致している。これにより、線状ヒータ30の外周面が長尺フレーム20の内周面と平板15の上面に接して、線状ヒータ30の発熱が長尺フレーム20及び平板15にダイレクトに伝えられてヒータ本体11が短時間で温められる。
このような線状ヒータ30では、給電線33が通電されることでPTC素子34が発熱して、PTC素子34から被覆層35に熱が伝えられて被覆層35の外面全体が均一に温められる。線状ヒータ30の発熱が平板15及び長尺フレーム20に伝わり、ヒータ本体11の上面全域が効果的に温められる。ヒータ本体11の上面に付着した雪が直ちに溶かされるため、ヒータ本体11の上面に積雪することが防止される。このとき、PTC素子34のPTC特性によって環境温度の変化に合わせて、常に一定温度を維持するように自動的に温度が調整される。このため、必要以上の発熱量が無く、エネルギーの消費を抑えることができる。
図1及び図2に示すように、ハンドホール1の上面2の点検口3は非常電話5への動線上に形成されているため、融雪ヒータ10の上面は人が乗って歩くことができる路面になっている。融雪ヒータ10の上面は、複数の長尺フレーム20の上面及び一対のサイドフレーム25の上面によって形成されており、各長尺フレーム20の上面及び各サイドフレーム25の上面には複数の滑り止めテープ19が貼着されている。滑り止めテープ19の上面は粗面に形成されており、滑り止めテープ19の粗面が歩行者の靴裏に接することで雨天や降雪時のスリップが防止される。
このような融雪ヒータ10では、降雪時の非常電話5の動線の確保の他に、ハンドホール1の点検等を実施する際の作業者の負担を軽減することが求められている。そこで、本実施形態に係る融雪ヒータ10では、ヒータ本体11と点検口3の蓋板40とを一体化することで、アンカーボルト等を用いることなく融雪ヒータ10をハンドホール1の上面2に設置可能にしている。さらに、融雪ヒータ10の上面が路面になっているため、融雪ヒータ10の上面の段差を最小限にして、非常電話5の使用者が融雪ヒータ10の上面を段差36に躓くことなく歩くことができる。
以下、図5から図7を参照して、本実施形態に係る融雪ヒータについて詳細に説明する。図5は、ハンドホールに設置された融雪ヒータの平面模式図である。図6は、図5のA−A線に沿う断面模式図である。図7は、図5のB−B線に沿う断面模式図である。なお、図6及び図7においては、線状ヒータの断面を簡略化して記載しており、PTC素子及び給電線を省略している。
図5及び図6に示すように、ハンドホール1の点検口3に融雪ヒータ10が設置されている。このとき、平面視にてヒータ本体11の面積が点検口3の面積よりも大きく形成されており、ハンドホール1の上面2において点検口3を含む広い範囲が融雪される。よって、ハンドホール1の上面2に設置された非常電話5等の設備が積雪によって見失われることが防止されている。上記したように、非常電話5への動線上に点検口3が形成されているため、点検口3を覆うように融雪ヒータ10が設置されることで、降雪時に融雪ヒータ10の上面の積雪が抑えられて非常電話5への動線が確保される。
融雪ヒータ10の蓋板40の下面には、ヒータ本体11の短手方向において対向した一対のガイド片41が設けられており、各ガイド片41はヒータ本体11の長手方向に沿って長尺状に形成されている。一対のガイド片41の対向間隔はヒータ本体11の短手方向における点検口3の開口幅よりも僅かに小さく、各ガイド片41の長さはヒータ本体11の長手方向における点検口3の開口幅よりも僅かに短く形成されている。一対のガイド片41が点検口3を形成する壁面にガイドされることで、点検口3が蓋板40によって覆われると共にハンドホール1の上面2に融雪ヒータ10が設置される。
また、ヒータ本体11の短手方向において蓋板40がヒータ本体11よりも長く形成され、ヒータ本体11の長手方向において蓋板40がヒータ本体11よりも短く形成されている。このため、融雪ヒータ10の短手方向においてヒータ本体11から蓋板40の両端部が部分的に食み出しており、この蓋板40の両端部にC字状の一対の取っ手42が設けられている。取っ手42は蓋板40に対して起倒可能に取り付けられており、蓋板40の持ち上げ時に取っ手42を起立させて把持することが可能になっている。これにより、蓋板40の上にヒータ本体11が重ねられていても、ヒータ本体11から食み出した取っ手42を作業者が把持することで、ヒータ本体11と一体になった蓋板40を持ち上げることができる。
蓋板40には、ハンドホール1に収容されたケーブル類の盗難等を防止するために施錠装置(不図示)が取り付けられている。点検口3に蓋板40を被せて施錠することで、融雪ヒータ10がハンドホール1の上面に固定される。よって、融雪ヒータ10をハンドホール1の上面に固定する際にアンカーボルト等が不要になって、ハンドホール1の点検等を実施する際の作業者の負担を軽減することができる。なお、施錠装置はヒータ本体11から食み出した蓋板40の端部に取り付けられている。また、蓋板40は、点検口3の受枠(不図示)に固定ボルト等によって固定されてもよい。
図5及び図7に示すように、ヒータ本体11の平板15の上面には、複数の長尺フレーム20が取り付けられており、平板15の上面と各長尺フレーム20の内面によって線状ヒータ30の直線部31の収容空間A1が形成されている。長尺フレーム20の内側の収容空間A1は、上記したように線状ヒータ30の厚さW1と幅W2に合わせて、厚さW1に一致する高さと幅W2に一致する幅を有している。このため、線状ヒータ30は、幅W2を平板15に平行にした横向き姿勢で、平板15の上面に対して長尺フレーム20に沿って直線状に敷設されている。
線状ヒータ30は平板15から一対のサイドフレーム25の内部に食み出しており、この平板15から食み出た箇所において線状ヒータ30が屈曲されている。線状ヒータ30の厚さW1よりも幅W2が大きいため、線状ヒータ30を屈曲させる際に捩れが生じている。線状ヒータ30が捩れながら屈曲することによって、線状ヒータ30の幅W2が横向きから縦向きに起こされる。このため、一対のサイドフレーム25には、上壁26、周壁27、底壁28によって、線状ヒータ30の半径方向において最も大きな幅W2以上の高さの収容空間A2が各長尺フレーム20の収容空間A1に連なるように形成されている。より詳細には、サイドフレーム25の上壁26は長尺フレーム20上に配置され、一対のサイドフレーム25の底壁28は平板15よりも下方に位置し、上壁26と底壁28の間に屈曲部32を収容する収容空間A2が画定されている。
このとき、長尺フレーム20の上面からサイドフレーム25の上面が突き出した突出量L1よりも、平板15の下面からサイドフレーム25の下面が突き出した突出量L2が大きくなっている。これにより、長尺フレーム20の上面に対するサイドフレーム25の上面の段差36を最小限に抑えつつ、線状ヒータ30の屈曲部32を収容する収容空間A2をサイドフレーム25の下面側に広く形成できる。融雪ヒータ10の上面の段差36が小さいため、融雪ヒータ10の上面を人が歩いて非常電話5に向かう際に、人が融雪ヒータ10の上面の段差36に躓くことが防止される。なお、線状ヒータ30の捩れ方は様々であり、二点鎖線に示すように線状ヒータ30が上方に撓む場合があるが、このような場合でも線状ヒータ30の柔軟性によってサイドフレーム25の内側に屈曲部32が収容される。
ヒータ本体11は、平板15の下面側に断熱板17を挟んで蓋板40に固定されている。断熱板17は発泡樹脂によって平面視にて平板15と略同形の外形形状を有し、断熱板17の厚さは平板15の下面からサイドフレーム25の下面が突き出した突出量L2に一致している。サイドフレーム25の下面よりも蓋板40の下面が僅かに下方に位置するため、ハンドホール1の点検口3に蓋板40を設置する際に、サイドフレーム25の下面がハンドホール1の上面2に干渉することがない。断熱板17をスペーサとしてヒータ本体11と蓋板40を固定することで、融雪ヒータ10の重量の増加を抑えつつ断熱性を確保することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る融雪ヒータ10によれば、蓋板40を覆うヒータ本体11によって融雪されるため、蓋板40の凍結や蓋板40上の積雪によって蓋板40を見失うことが防止される。また、ヒータ本体11と蓋板40とが一体化しているため、蓋板40によって点検口3を塞ぐことでヒータ本体11がハンドホール1の上面に設置され、アンカーボルト等によってハンドホール1の上面に融雪ヒータ10を固定する必要がない。よって、ハンドホール1の点検等を実施する際の作業者の負担を軽減することができる。
なお、本実施形態では、平面視にてヒータ本体11の面積が点検口3の面積よりも大きく形成される構成にしたが、この構成に限定されない。融雪ヒータ10は、ヒータ本体11の下面に点検口3の蓋板40が取り付けられていればよく、ヒータ本体11の面積が点検口3の面積よりも小さく形成されていてもよい。
また、本実施形態では、蓋板40にC字状の取っ手42が設けられる構成にしたが、この構成に限定されない。取っ手42は、平面視にてヒータ本体11から蓋板40が食み出した箇所に設けられていれば、どのように構成されていてもよい。
また、本実施形態では、地中構造物上の設備として非常電話5を例示して説明したが、地中構造物上の設備は特に限定されず、さらに地中構造物上に設備が設けられていなくてもよい。
また、本実施形態では、長尺フレーム20が断面視ハット型に形成される構成について説明したが、この構成に限定されない。長尺フレーム20は、線状ヒータ30の直線部31を覆うように平板15の上面に設けられる構成であればよく、例えば、角筒状に形成されていてもよい。
また、本実施形態では、隣り合う長尺フレーム20の隙間から平板15の上面が露出する構成にしたが、この構成に限定されない。複数の長尺フレーム20が平板15の上面に隙間なく設けられていてもよいし、複数の長尺フレーム20が一体的に形成されていてもよい。
また、本実施形態では、線状ヒータ30として線状PTCヒータを例示して説明したが、この構成に限定されない。線状ヒータ30は、融雪ヒータ10に対して蛇行した状態で設置可能であればよい。
また、本開示の技術は上記の実施の形態に限定されるものではなく、技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。さらには、技術の進歩又は派生する別技術によって、技術的思想を別の仕方によって実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、実用新案登録請求の範囲は、技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様をカバーしている。
1…ハンドホール(地中構造物)
2…ハンドホールの上面
3…点検口
5…非常電話(設備)
7…地面
10…融雪ヒータ
11…ヒータ本体
15…平板
17…断熱板
19…滑り止めテープ
20…長尺フレーム
25…サイドフレーム
26…サイドフレームの上壁
28…サイドフレームの底壁
30…線状ヒータ
31…直線部
32…屈曲部
40…蓋板
42…取っ手

Claims (10)

  1. 地面から露出した上面に点検口が形成された地中構造物の当該点検口に設置され、通電によって発熱する線状ヒータを備えた融雪ヒータであって、
    前記線状ヒータを蛇行させた状態で収容したヒータ本体と、
    前記ヒータ本体の下面に取り付けられ、前記点検口を覆う蓋板とを備えたことを特徴とする融雪ヒータ。
  2. 平面視にて前記ヒータ本体の面積が前記点検口の面積よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の融雪ヒータ。
  3. 前記ヒータ本体と前記蓋板の間に介在された断熱板を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の融雪ヒータ。
  4. 前記断熱板が発泡樹脂によって形成されていることを特徴とする請求項3に記載の融雪ヒータ。
  5. 平面視にて前記蓋板が前記ヒータ本体から食み出しており、食み出した箇所に取っ手が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の融雪ヒータ。
  6. 前記線状ヒータが、正温度係数特性を持ったPTC素子を有する線状PTCヒータであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の融雪ヒータ。
  7. 前記点検口の周辺に設備が設けられており、当該設備への動線上に前記点検口が形成されており、
    前記線状ヒータが、偏平状に形成され、互いに平行な複数の直線部と該直線部の間で屈曲された複数の屈曲部とを形成するように蛇行しており、
    前記ヒータ本体が、前記複数の直線部の幅方向に沿う下端面を支持する平板と、前記平板の上面に設けられ前記直線部を覆う複数の長尺フレームと、前記平板の両端部に設けられ前記屈曲部を収容する一対のサイドフレームと、を有し、
    前記サイドフレームの上壁は、前記長尺フレームの上に配置され、
    前記サイドフレームの底壁は、前記平板よりも下方に位置し、
    前記サイドフレームの前記上壁と前記底壁との間に前記屈曲部を収容する収容空間が画定されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の融雪ヒータ。
  8. 隣り合う前記長尺フレームの間から前記平板の上面が露出していることを特徴とする請求項7に記載の融雪ヒータ。
  9. 前記複数の長尺フレームの上面及び前記一対のサイドフレームの上面には滑り止めテープが貼着されていることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の融雪ヒータ。
  10. 前記線状ヒータが断面視にて厚さよりも幅が大きく形成され、前記複数の直線部は前記線状ヒータの幅が前記平板に平行な横向きになり、前記複数の屈曲部は前記線状ヒータの幅が縦向きになるように捩れており、
    前記複数の長尺フレームには、前記線状ヒータの厚さに一致する高さと、前記線状ヒータの幅に一致する幅とを有する収容空間が形成されており、
    前記一対のサイドフレームの収容空間は、前記複数の長尺フレームの収容空間に連なり、前記線状ヒータの幅以上の高さに形成されていることを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか一項に記載の融雪ヒータ。
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