JP3221454U

JP3221454U - 自動車用の電源供給コードリール

Info

Publication number: JP3221454U
Application number: JP2019000842U
Authority: JP
Inventors: 文雄越智
Original assignee: 株式会社あかりみらい
Priority date: 2019-03-08
Filing date: 2019-03-08
Publication date: 2019-05-30
Anticipated expiration: 2029-03-08
Also published as: TWM600963U; CN214542834U; KR20200002035U

Abstract

【課題】停電時や災害時の緊急事態に対応して自動車を有効活用するために、自動車の電源から電流を取り出して外部電気機器を使用する際に、過電流によって自動車側のヒューズが切れたり、制御装置が破損するのを防止することができる自動車用の電源供給コードリールを提供する。【解決手段】コード２と、リールボディ３と、電流設定手段４と、電流検出手段と、電源遮断手段とを有する電源供給コードリール１であって、電流設定手段４は、ハイブリット自動車または電気自動車の少なくとも一方で利用可能な電流上限値と、内燃機関エンジンを搭載した自動車で利用可能な電流上限値とに切り替え可能な切替スイッチ４１２を有しており、電源遮断手段は、電流検出手段によって検出された電流値が電流上限値を超えた場合に、自動車のヒューズが切れない時間内に供給する電源を遮断する電子ブレーカーとして構成されている。【選択図】図１

Description

本考案は、電源供給コードリールに関し、特に自動車の電源から電気を取り出すのに好適な自動車用の電源供給コードリールに関するものである。

従来、携帯電話やスマートフォンの充電をするために自動車のシガーソケットから電源を取ることがある。この場合、一般的な普通自動車では電圧が１２Ｖであって電流が１０Ａだと１２０Ｗの電力出力が限界である。従って、この程度の電圧と電力だと大きな電力を必要とする電気機器には使用できない。

そこで、近年、一般的な普通自動車でも電気機器が使用できる例えば１００Ｖ電圧の電源が搭載され始めており、特に電気自動車やハイブリッド自動車では１５Ａ（１５００Ｗ）まで使用できる電源が搭載されている。このようなハイブリッド自動車等から外部の電気機器に電気を供給する場合には、車両内やその近傍での使用に限らないため、延長コードが必要となる。

このような自動車から電気を供給する際に使用される延長コードとして、例えば特開２０１４−１９３０８８号公報には、蓄電装置を備えた電動車両において外部電源を用いた蓄電装置の充電および電動車両からの電力の外部電気機器への給電が可能な電力伝達用ケーブルが開示されている（特許文献１）。この特許文献１に記載の考案によれば、充電動作および給電動作を行うための機器を少なくできるので、車両のトランクルーム内の収容容積が小さくなってしまうことを抑制しつつ外部機器に給電することが可能とされている。

特開２０１４−１９３０８８号公報

しかしながら、上記特許文献１に記載された考案では、外部電気機器の消費電力に応じて給電するため、仮に前記外部電気機器の消費電力が電動車両の制限出力値を超えてしまうと電動車両のヒューズが切れてしまったり、制御機器に悪影響を及ぼすおそれがある。

また、電動車両以外の自動車、例えばガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車に搭載されている電源は、容量がＡＣ１００Ｖで１Ａ程度の電源であるため、電動車両に比べるとかなり小さく、使える外部電気機器の容量に制限がある。このため、引用文献１に記載の電力伝達用ケーブルのように、電動車両に使う要領で大きな出力を要する外部電気機器を内燃機関エンジン搭載の自動車に使用してしまうと、当該自動車のヒューズが切れてしまい、制御機器に悪影響を及ぼすおそれがある。

本考案は、このような問題点を解決するためになされたものであって、停電時や災害時の緊急事態に対応して自動車を有効活用するために、自動車の電源から電流を取り出して外部電気機器を使用する際に、過電流によって自動車側のヒューズが切れたり、制御装置が破損するのを防止することができる自動車用の電源供給コードリールを提供することを目的としている。

本考案に係る自動車用電源供給コードリールは、自動車の電源コンセントから電流を取り出して外部電気機器を使用する場合に、電気自動車またはハイブリット車等の電動車両と内燃機関エンジン搭載の自動車との電源出力容量に応じて自動車側のヒューズが切れたり、制御装置が悪影響を受けないようにするという課題を解決するために、電源コンセントに着脱可能な電源プラグを備えているコードと、このコードを巻回可能にして電気的に接続しているとともに外部電気機器のプラグが着脱可能なコンセントを備えているリールボディと、前記コンセントで利用できる電流値を設定するための電流設定手段と、前記コンセントに流れる電流を検出するための電流検出手段と、前記電流検出手段によって検出された電流値が前記電流設定手段によって設定された電流値を超えたことに応じて前記コンセントに供給する電源を遮断する電源遮断手段とを有する電源供給コードリールであって、前記電流設定手段は、ハイブリット自動車または電気自動車の少なくとも一方で利用可能な電流上限値と、内燃機関エンジンを搭載した自動車で利用可能な電流上限値とに切り替え可能な切替スイッチを有しており、前記電源遮断手段は、前記電流検出手段によって検出された電流値が設定された電流上限値を超えた場合に、前記自動車のヒューズが切れない時間内に供給する電源を遮断する電子ブレーカーとして構成されている。

また、本考案の一態様として、自動車の電源コンセントから電流を取り出して外部電気機器を使用する場合に、自動車側のヒューズの切断や制御装置の故障を確実に防止するという課題を解決するために、切替スイッチには、ハイブリット自動車または電気自動車で利用可能な電流上限値として１５Ａが設定されているとともに、内燃機関エンジン搭載の自動車に利用可能な電流上限値として１Ａが設定されている。

また、本考案の一態様として、自動車の電源コンセントから電流を取り出して外部電気機器を使用する場合に、自動車側のヒューズの遮断や制御装置の故障を確実に防止するという課題を解決するために、電子ブレーカーが電源を遮断するための動作時間は０．５〜０．９秒に設定されている。

本考案によれば、停電時や災害時等の緊急事態に対応して自動車から安全に電気を取り出して自動車を有効活用することができる。特に自動車の電源に接続した外部電気機器を使用する際に、過電流によって自動車側のヒューズが切れたり、制御装置が破損するのを防止することができる。

本考案に係る自動車用電源供給コードリールの一実施形態を示す平面図であって、電流設定パネルを拡大したものである。図１の一部を省略した右側面図である。本実施形態における回路図である。本実施形態における電源検出回路の一部を示す回路図である。

以下、本考案に係る自動車用電源供給コードリールの一実施形態について図面を用いて説明する。

図１に示すように、本実施形態の自動車用電源供給コードリール１は、主として、図示しない自動車の電源コンセントに着脱可能な電源プラグ２１を備えているコード２と、このコード２を巻回可能にして電気的に接続しているとともに、図示しない外部電気機器のプラグが着脱可能なコンセント３３を備えているリールボディ３と、前記コンセント３３で利用できる電流値を設定するための電流設定手段４と、前記コンセント３３に流れる電流を検出するための電流検出手段５と、前記電流検出手段５によって検出された電流値が前記電流設定手段４によって設定された電流値を超えたことに応じて前記コンセント３３に供給する電源を遮断する電源遮断手段６とを有している。以下、各構成について説明する。

コード２は、約１０ｍの長さを有しているとともに、一端を自動車の電源コンセントに着脱可能な電源プラグ２１を備え、他端をリールボディ３に電気的に接続している。電源プラグ２１はアース付の２極プラグに構成されており、当該アースピンは屈曲可能な構造を有しており、使用しない場合には屈曲させて端面内に収納できるようになっている。

リールボディ３は、図１および図２に示すように、平面視では縦長矩形状であって側面視では略Ｈ字状に構成されており、中央部分にコードの基端部を電気的に接続してコード２全体を巻き付けられるようにした胴部３１を備えている。この胴部３１の両側には端部に持ち手３２ａとなる孔を備えた一対のリール枠３２，３２が形成されている。このようにリールボディ３は、自動車内に常備させて使用時の使い勝手が良いように全体としてコンパクトに構成されている。また、一対のリール枠３２，３２のうち片側端面には、外部電気機器を接続可能な複数のコンセント３３が設けられているとともに、電流上限値を設定するための電流設定手段４としての電流設定パネル４１が設けられている。また、もう一方のリール枠３２には、図示しない型式銘板や安全上の注意を表記した注意銘板等が適宜取り付けられている。

電流設定手段４は、上述のようにリールボディ３に電流設定パネル４１として配置されており、電源表示ランプ４１１と、電流上限値を切り替える切替スイッチ４１２と、設定した電流以上使用すると通電のみ停止してランプを点灯させるための通電停止表示ランプ４１３と、通電停止状態を音で知らせるブザー４１４と、電源遮断手段６が遮断した状態を復帰させるためのリセットスイッチ４１５とが設けられている。切替スイッチ４１２は、ハイブリット自動車または電気自動車の少なくとも一方で利用可能な電流上限値と、内燃機関エンジンを搭載した自動車で利用可能な電流上限値との２つの電流値を任意に切り替えられるように構成されている。具体的には、電流設定手段４は、後述する可変抵抗器や抵抗器を切り替えることにより、コンセント３３への電源供給を遮断するための電流を設定し、あるいは抵抗値を切り替えられるようになっている。また、切替スイッチ４１２の一例としては、図１に示すように、トグルスイッチが挙げられるが、この構成に限定されることはなく、スライド式の切替スイッチ等でもよい。トグルスイッチは切り替え操作が明確であって操作しやすいメリットがあるし、スライドスイッチは平面的な形状であるため誤操作しにくいメリットがある。

また、本実施形態の電流設定手段４では、定格電圧が単相１２５Ｖ、定格電流８Ａに設定されており、設定範囲が１５Ａまたは１Ａに可変可能である。つまり、前記切替スイッチ４１２では、ハイブリット自動車または電気自動車で利用可能な電流上限値として１５Ａが設定されているとともに、内燃機関エンジン搭載の自動車に利用可能な電流上限値としては１Ａが設定されている。なお、電流上限値は、これらの数値に限定されるものではなく、必要に応じて適宜電流値を変更して設定してもよい。また、これら以外の自動車の使用可能な上限電力値に応じて電流上限値が設定できるように切替スイッチ４１２の選択肢を３つ以上に増設してもよい。

電流検出手段５は、リールボディ３に配置されたコンセント３３に流れる電流を検出するものである。本実施形態では、２つのコンセント３３が設けられているので、これらが外部電気機器に接続されている場合には、２つの電流値を合計した総電流値が検出されるようになっている。

電源遮断手段６は、電流検出手段５により検出された電流値が電流設定手段４によって設定された電流値を超えたことに応じてコンセント３３に供給する電源を遮断するものである。このために電源遮断手段６は、設定された電流値と検出された電流値とを比較する比較部を備えているとともに、検出された電流値が設定された電流値を超えたことが判別されたことに応じてコンセント３３への電流供給を遮断するリレー１０を備えている。また、電源遮断手段６の動作時間は、電源を供給している自動車のヒューズが遮断しない時間内に設定されており、本実施形態では０．５〜０．９秒に設定されている。なお、本実施形態の電流検出手段５および電源遮断手段６はいわゆる電子ブレーカーにより構成されている。

次に、本発明の一実施形態で使用されている回路図について説明する。図３に示すように、電源入力端子７には、コード２が接続され、このコード２から交流電源が漏洩遮断器８を介してコンセント３３に供給される。この経路の一方には、変流器９が挿入されていて、コンセント３３に流れる電流が検出される。また、経路の他方にはリレー接点１０が挿入されている。このリレー接点１０は変流器９で検出された電流が所定の値以上になると開かれ、コンセント３３に供給されている交流電源が遮断される。

さらに、コード２から供給された交流電源は電流検出回路１１にも供給される。電流検出回路１１に関連して、電源表示ランプ４１１と、通電停止表示ランプ４１３と、ブザー４１４と、リセットスイッチ４１５と、リレーコイル１２とが接続されている。なお、電流検出回路１１は、詳細は説明しないが例えば特開２００１−１４３５３７号に記載の公知技術により実現される。この場合、交流電圧が図示しない整流ダイオードおよび平滑回路によって整流、平滑化されて直流電圧となり、定電圧ダイオードによって定電圧化される。そして、定電圧化された直流電圧は図４に示すような可変抵抗器１１１と抵抗１１２の直列回路に与えられ、可変抵抗器１１１との接続点から基準電圧が取り出されて切替抵抗器１１３ａ，１１３ｂを通り、図示しないコンパレータの基準入力端に与えられる。可変抵抗器１１１は設定可能な電流の上限値を決定するためのものである。前記可変抵抗器１１１によって基準電圧が変化する。また、切替抵抗器１１３ａ，１１３ｂはコンセント３３への電源供給を遮断するための電流を設定するものであり、切替スイッチ４１２を切り替えることによって抵抗値を変えるようになっている。抵抗１１２は設定可能な電流の下限値を決定するものである。

つぎに、本実施形態の自動車用電源供給コードリール１の作用について説明する。

まず自動車から電源を取りたい状況が発生した場合、例えば停電時や災害による非常時の場合、あるいはキャンプ等の際に屋外で電源が必要となった場合には、本実施形態の自動車用電源供給コードリールが活用できる。そのような状況に至った場合、まず自動車の電源コンセントにコード２の電源プラグ２１を接続すると電源表示ランプ４１１が点灯する。そして、電源を取る自動車の種類に応じて切替スイッチ４１２を切り替えることにより使用可能な電流上限値を設定する。例えば、電気自動車またはハイブリット自動車の場合であって１００Ｖ、１５Ａ（１５００Ｗ）対応の電源コンセントを備えた自動車の場合には、切替スイッチ４１２により１５Ａに設定する。一方、そのような大きな容量のない普通自動車の１００Ｖ、１Ａ（１００Ｗ）対応の電源コンセントの場合には、切替スイッチ４１２により１Ａに設定する。そして、使用したい外部電気機器をリールボディ３のコンセント３３に接続して電源をオンにすれば使用を開始できる。

外部電気機器を使用している間、電流検出回路１１ではコンセント３３に接続されている外部電気機器の使用電流値の合計を検出するとともに、設定された電流上限値と比較し、当該使用電流値が前記電流上限値を超えた場合にはリレー接点１０が開かれてコンセント３３に供給されている交流電源を遮断する。これにより自動車側のヒューズが切れることを防止する。交流電源が遮断された場合には、通電停止表示ランプ４１３が点灯するとともにブザー４１４が鳴り続けてユーザに警告する。ユーザは遮断状況を確認した上で、当該電源容量を超える外部電気機器の使用を回避することができる。また、電流設定パネル４１のリセットスイッチ４１５を押すことで再び自動車用電源供給コードリール１を使用可能な状態に復帰させられる。

以上のような本実施形態の自動車用電源供給コードリール１によれば、以下のような効果を奏する。
１．停電時や災害時の緊急事態において、自動車から電気を取り出すことができるため防災対策の１つとして自動車を効果的に活用できる。
２．自動車の電源から電流を取り出して外部電気機器を使用する際に、過電流によって自動車側のヒューズが切れたり、制御装置が破損するのを防止することができる。
３．電気自動車またはハイブリット自動車と、内燃機関エンジン搭載の自動車との異なる車種に対して一台の電源供給コードリールで対応することができる。
４．電流上限値の切替スイッチ４１２をシンプルな二択に限定しているため誤操作が起こりにくく、より安全に利用することができる。

なお、本考案に係る自動車用電源供給コードリールは、上述した本実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。

１自動車用電源供給コードリール
２コード
３リールボディ
４電流設定手段
５電流検出手段
６電源遮断手段
７電源入力端子
８漏洩遮断器
９変流器
１０リレー接点
１１電流検出回路
１２リレーコイル
２１電源プラグ
３１胴部
３２リール枠
３２ａ持ち手
３３コンセント
４１電流設定パネル
１１１可変抵抗器
１１２抵抗
１１３ａ，１１３ｂ切替抵抗器
４１１電源表示ランプ
４１２切替スイッチ
４１３通電停止表示ランプ
４１４ブザー
４１５リセットスイッチ

Claims

電源コンセントに着脱可能な電源プラグを備えているコードと、
このコードを巻回可能にして電気的に接続しているとともに外部電気機器のプラグが着脱可能なコンセントを備えているリールボディと、
前記コンセントで利用できる電流値を設定するための電流設定手段と、
前記コンセントに流れる電流を検出するための電流検出手段と、
前記電流検出手段によって検出された電流値が前記電流設定手段によって設定された電流値を超えたことに応じて前記コンセントに供給する電源を遮断する電源遮断手段と
を有する電源供給コードリールであって、
前記電流設定手段は、ハイブリット自動車または電気自動車の少なくとも一方で利用可能な電流上限値と、内燃機関エンジンを搭載した自動車で利用可能な電流上限値とに切り替え可能な切替スイッチを有しており、
前記電源遮断手段は、前記電流検出手段によって検出された電流値が設定された電流上限値を超えた場合に、前記自動車のヒューズが切れない時間内に供給する電源を遮断する電子ブレーカーとして構成されている、自動車用電源供給コードリール。
前記切替スイッチには、ハイブリット自動車または電気自動車で利用可能な電流上限値として１５Ａが設定されているとともに、内燃機関エンジン搭載の自動車に利用可能な電流上限値として１Ａが設定されている、請求項１に記載の自動車用電源供給コードリール。
前記電子ブレーカーが電源を遮断するための動作時間は、０．５〜０．９秒に設定されている、請求項１または請求項２に記載の自動車用電源供給コードリール。