JP3221091B2 - 非鉄金属電解方法 - Google Patents

非鉄金属電解方法

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健一 森山
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    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

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  • Electrolytic Production Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銅やニッケル等の非鉄
金属を電解精製するための非鉄金属電解方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電解槽内に配置される多数の陽極板と陰
極板とを電気的に接続するための接続方法として、ウォ
ルカー式、トーファン式、ホワイトヘッド式などがある
(鉱山読本、技術書院 昭和40年7月発行、第6巻冶
金編、第30集 非鉄金属の冶金1、銅(下)p211
参照)。
【0003】上記の電気接続方法の中では図4に示すウ
ォルカー式が一般に用いられている。1個の電解槽1に
は陽極板4と陰極板5とが交互に並べて配置され、工業
的電解槽では、1槽の両極数は合計50〜100枚程度
である。この電解槽1は、陽極板4と陰極板5とが交互
に並べられる縦方向に対して横方向に複数の電解槽1が
共通の隔壁を有して並べて設けられている。
【0004】横方向に並べられた1列の電解槽1の群の
両側には、陽極板4と陰極板5とが交互に並べられる縦
方向に沿いブスバー3が配置され、電解槽1間の共通の
隔壁上にはブスバー3と平行に導電体6が配置され、図
4において左側のブスバー3から左側の1個の電解槽1
内に挿入される総ての陽極板4に並列に電流が供給さ
れ、この電解槽1内の総ての陰極板5から並列に導電体
6に取り出される。導電体6から右側の1個の電解槽1
の総ての陽極板4に並列に電流が供給され、右側のブス
バー3に右側の電解槽1の総ての陰極板5から並列に電
流が取り出される。隔壁を介して設置された各電解槽1
は電気的に直列に接続されている。
【0005】上記の接続方法で接続した電解装置を用い
て電解を行う際、種板電解で電解を開始してからは通常
1日経過した時点で、陰極板を電解槽から引き上げ、電
着物を陰極板から剥離して種板を製造し、通常の電解で
は電解を開始してから20日電解した時点で、陽極板を
電解槽から引き上げるのに対して、陰極板は1〜2日後
に電解槽から引き上げて、プレス機により電解による歪
みを矯正したり、10日間の電解で製品として引き上げ
る操作が行われる。
【0006】この時、通電したまま入れ換えするので、
1個の電解槽中の1/2の陽極板又は陰極板(以下極板
という)のみを引き上げ、その後で残りの1/2の極板
を出し入れする操作が行われる。ところが、前上記の接
続方法で通電したまま上記の操作をすれば、図5に示す
ように通常では電解槽1の極板にIの電流が流れていた
場合、1個の電解槽中の全数の1/2の極板が除去され
た状態では、電解槽1中に残る極板には、陽極板4、陰
極板5共に通常の2倍の電流2Iが流れることになる。
【0007】このような状態で電解すれば、陰極板の電
着物の表面が変色したり、粒状の電着物が発生したりす
るので、その電解槽の通電を余儀なく停止する操業もあ
る。しかし停電を行う方法では、生産性が低下し、停電
作業を度々行わなければならないという問題がある。こ
の対策として、電解槽内の極板を2分割ではなく、更に
分割して取り扱えば、電流密度の上昇幅を小さくできる
が、操作回数が増えるので好ましくない。又、極板の出
し入れ時に、整流器の電流設定値を下げることも効果が
あるが、整流器より通電している総ての電解槽での電流
値が低下するので大幅に生産量の低下になる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は通電したまま
極板の一部を出し入れする場合、1個の電解槽中の極板
数を1/2に分割して行え、整流器の電流設定値を下げ
ることなく、引き上げた残りの極板に電着した金属表面
に変色や粒を発生しない非鉄金属用電解装置を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の非鉄金属電解方
は、陽極板と陰極板とが交互に並べられる方向を同一
向きにして複数個の電解槽を縦横に並べた電解槽群の、
陽極板と陰極板とが交互に並べられる縦方向に対して左
右両側に配置され、前記の縦方向に沿い複数の電解槽に
亙って連続するブスバーと、横方向に並べた複数の電解
槽間の隔壁上に配置され、ブスバーと平行して前記の縦
方向に沿い複数の電解槽に亙って連続する導電体とを
えた非鉄金属用電解装置において、ある電解槽の陰極板
の半数を引き上げたとき、当該電解槽を含む前記の縦方
向に沿う複数の電解槽に共通したブスバーと導電体から
通電を続けることにより、整流器の電流設定値を変える
ことなく、当該電解槽の残りの陰極板における電流密度
の上昇を通常時の4/3以下に抑えて電解することを特
徴とする
【0010】
【作用】本発明は、図1に示すように、陽極板4と陰極
板5とが交互に並べられる方向を同一向きにして4個の
電解槽を縦横に並べた電解槽群2の、陽極板4と陰極板
5とが交互に並べられる縦方向に対して左右両側に、前
記の縦方向に沿い2個の電解槽1に亙って連続するブス
バー3を配置し、横方向に並べた2個の電解槽1間の隔
壁上に配置され、ブスバー3と平行して前記の縦方向に
沿い2個の電解槽に亙って連続するように導電体6を設
けたものである。
【0011】このように、電気経路を接続すると、図3
に示すように、電解槽群2の内の右上の1個の電解槽1
中の例えば陰極板5を半数引き上げた場合には、縦方向
に並んだ2個の電解槽1の極板は1本の導電体6に並列
に接続されているので、2個の電解槽1中に残った各陰
極板に流れる電流密度は、通常時に流れる電流Iの4/
3・Iとなり、大幅な電流密度の上昇を避けることがで
きる。
【0012】このことは、図2に示すよう縦方向に並べ
た4個の電解槽1のブスバー3と導電体6とを共通の連
続したものとすれば、その内の1個の電解槽1の半数の
陰極板5を取り出したとすれば、4個の電解槽1の残り
の総ての陰極板5に流れる電流密度は、通常時の電流密
度Iの8/7・Iとなり、更に電流密度の上昇を小さく
できる。従って、1個の電解槽の極板の取り出しを4分
割や、5分割のような手数の要する方法を採用せず、
又、整流器の電流設定値を下げることなく、引き上げた
残りの極板の電流密度の上昇を小さく押え、陰極板の電
着物の表面が変色したり、陰極板に粒状の電着物が発生
したりするのを防止できる。
【0013】
【実施例】
実施例1 図1は本発明による非鉄金属用電解装置の第1実施例で
あって、陽極板4と陰極板5とが交互に並べられる方向
を同一向きにして4個の電解槽を縦横に並べた電解槽群
2の、陽極板4と陰極板5とが交互に並べられる縦方向
に対して左右両側に、前記の縦方向に沿い2個の電解槽
1に亙って連続するブスバー3を配置し、横方向に並べ
た2個の電解槽1間の隔壁上に配置され、ブスバー3と
平行して前記の縦方向に沿い2個の電解槽に亙って連続
するように導電体6を設けたものである。
【0014】図1の電解装置を用いて種板製造の銅電解
を実施した。陽極板として精製鋳造銅板(縦1040m
m、横1050mm、厚さ35mm)を25枚用い、陰
極板としてステンレス母板(縦1050mm、横107
0mm、厚さ3mm)を24枚用い、電解液組成をCu
45g/l、H2SO4160g/l、にかわを電着銅1
トン当たり80gとし、電解液温度60℃とした。。
【0015】通電電流は全数の極板に通電している時
に、陰極電流密度(Dk)が150、200、250、
300A/m2になるようにして4回実施し、通電時間
は、産出種板の平均の厚さが0.6〜0.7mmになるよ
うに、それぞれ32、24、19、16時間行った。
【0016】所定時間の電解後に通電したままで、1個
の電解槽の陰極板の1/2(12枚)を引き上げ、15
分後に、別の剥離済みの陰極板12枚を前記の引き上げ
場所に挿入し、引き続き電解槽内の残りの陰極板12枚
を引き上げた。後から引き上げた12枚の陰極板に生成
した種板24枚(1枚の陰極板の両面に電着させるの
で)の外観を観察し、変色や粒、銅粉の発生などの異常
の有無を調査した。その結果を表1に示す。
【0017】
【表1】 通常Dk 半槽状態時Dk 産出種板外観異常 (A/m2) (A/m2) 無し 有り 150 200 24枚 ─ 200 267 24枚 ─ 250 333 24枚 ─ 300 400 24枚 ─ 以上の様に通常のDk300A/m2でも産出種板の外
観に異常は見られなかった。
【0018】比較例 図4に示す電解装置を用い、実施例1と同一条件で種板
電解を行った。その結果を表2に示す。
【表2】 通常Dk 半槽状態時Dk 産出種板外観異常 (A/m2) (A/m2) 無し 有り 150 300 24枚 ─ 200 400 24枚 ─ 250 500 22枚 2枚 300 600 18枚 6枚 表2に示す様に、通常Dk250A/m2以上では外観
異常の種板が産出した。
【0019】実施例2 図2は本発明による非鉄金属用電解装置の第2実施例で
あって、陽極板4と陰極板5とが交互に並べられる方向
を同一向きにして12個の電解槽を縦横に並べた電解槽
群2の、陽極板4と陰極板5とが交互に並べられる縦方
向に対して左右両側に、前記の縦方向に沿い4個の電解
槽1に亙って連続するブスバー3を配置し、横方向に並
べた3個の電解槽1間の二つの隔壁上にそれぞれ配置さ
れ、ブスバー3と平行して前記の縦方向に沿い4個の電
解槽に亙って連続するように2本の導電体6を設けたも
のである。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、通電したまま極板の一
出し入れする場合、1個の電解槽中の極板数を1/
2に分割して出し入れでき、その際に整流器の電流設定
値を下げることなく、引き上げた残りの極板に電着した
金属表面に変色や粒を発生させずに、電解を続けること
ができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非鉄金属用電解装置の第1実施例の説
明図である。
【図2】本発明の非鉄金属用電解装置の第2実施例の説
明図である。
【図3】図1の電解装置の1個の電解槽の極板を半数引
き上げた時の極板に流れる電流値の変化の説明図であ
る。
【図4】従来の非鉄金属用電解装置の説明図である。
【図5】図4の電解装置の1個の電解槽の極板を半数引
き上げた時の極板に流れる電流値の変化の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 電解槽 2 電解槽群 3 ブスバー 4 陽極板 5 陰極板 6 導電体

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極板と陰極板とが交互に並べられる方
    向を同一向きにして複数個の電解槽を縦横に並べた電解
    槽群の、陽極板と陰極板とが交互に並べられる縦方向に
    対して左右両側に配置され、前記の縦方向に沿い複数の
    電解槽に亙って連続するブスバーと、横方向に並べた複
    数の電解槽間の隔壁上に配置され、ブスバーと平行して
    前記の縦方向に沿い複数の電解槽に亙って連続する導電
    体とを備えた非鉄金属用電解装置において、ある電解槽
    の陰極板の半数を引き上げたとき、当該電解槽を含む前
    記の縦方向に沿う複数の電解槽に共通したブスバーと導
    電体から通電を続けることにより、整流器の電流設定値
    を変えることなく、当該電解槽の残りの陰極板における
    電流密度の上昇を通常時の4/3以下に抑えて電解する
    ことを特徴とする非鉄金属電解方法
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KR102669927B1 (ko) * 2022-02-07 2024-05-29 주식회사 케이비엘러먼트 멀티 전극이 구비된 그래핀 합성 장치 및 그래핀 합성 방법

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