JP3221004U - 空調衣服 - Google Patents
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Abstract
【課題】専門的な作業者にも適応可能で、同時に安全性及び利便性を向上しつつ、着用者に優れた冷却効果を与える空調衣服を提供する。【解決手段】衣服用ファン3を取り付けて衣服内に空気を送風する空調衣服1であって、衣服の外部と内部とを連通するように後身頃下方の左右に設けられた一対の衣服用ファン取付用孔と、衣服の外部と内部とを開閉自在に連通するように後身頃の上方の中央に設けられたハーネス接続環用孔9と、腰部及び肩部の開口に設けられた開口伸縮部7と、衣服の外部の表面に設けられた蛍光素材及び再帰性反射素材13と、を具備する。【選択図】図1
Description
本考案は、着用者の身体を好適に冷却可能な空調衣服に関する。
近年、高気温下での作業や運動から引き起こされる熱中症が問題視されている。熱中症とは、視床下部の体温を正常に保つ機能が低下することで全身の発汗作用が停止し、体温が過剰に上昇してしまう症状である。そのため、熱中症が引き起こされると適切な処置を早急に行うことが重要であり、処置が遅れると死に至るケースもある。
上記のような熱中症対策及び快適な作業環境を提供するために、身体を冷却しつつ作業や運動を可能とする空調衣服が知られるようになってきている(例えば、特許文献1参照)。空調衣服とは、衣服用ファンが一体的に構成された衣服であり、衣服と、身体又は下着と、の間に外気を取り入れ、本来身体の体温で温められたまま移動しない衣服内の空気を強制的に入れ替えるものである。
空調衣服に備えられている衣服用ファンは、概ね衣服の後身頃における下部近傍に固定されている。使用者は空調衣服を着用し、衣服用ファンを駆動することによって、衣服と、身体又は下着と、の間に外気を取り入れ続けることができ、身体の表面に沿って常時外気が流れる状態になる。これにより、身体が必要とする放熱量に応じて排出される汗を気化させることができ、気化熱を奪うことで身体の冷却を可能とするものである。
しかしながら、従来の空調衣服は、概ね外部の空気を衣服内部に引き込むのみの構造であるため、引き込まれた空気の一部は衣服内部から首部、腰部、袖部の概ね3カ所の開口から外部へ放出されるが、大半は衣服内部で滞留していた。このため、衣服内部の空気は徐々に体温で温められてしまい、冷却効果を著しく低下させてしまう恐れがあった。
また、例えば高所作業、夜間作業、及び暗所作業等、より専門的な作業者向けに特化した空調衣服は存在せず、幅広い作業者のニーズをカバーすることができていなかった。
そこで、本考案は、上記問題に鑑みて創作されたものであり、専門的な作業者にも適応可能で、同時に安全性及び利便性を向上しつつ、着用者に優れた冷却効果を与える空調衣服を提供することを目的とする。
上記の課題を解決すべく、本考案は、
衣服用ファンを取り付けて衣服内に空気を送風するベスト状の空調衣服であって、
衣服の外部と内部とを連通するように後身頃下方の左右に設けられた一対の衣服用ファン取付用孔と、
前記衣服の外部と内部とを開閉自在に連通するように前記後身頃の上方の中央に設けられたハーネス接続環用孔と、
裾部及び袖ぐり(アームホール)に設けられた開口伸縮部と、
前記衣服の外部の表面に設けられた蛍光素材及び再帰性反射素材と、
を具備すること、
を特徴とする空調衣服を提供する。
衣服用ファンを取り付けて衣服内に空気を送風するベスト状の空調衣服であって、
衣服の外部と内部とを連通するように後身頃下方の左右に設けられた一対の衣服用ファン取付用孔と、
前記衣服の外部と内部とを開閉自在に連通するように前記後身頃の上方の中央に設けられたハーネス接続環用孔と、
裾部及び袖ぐり(アームホール)に設けられた開口伸縮部と、
前記衣服の外部の表面に設けられた蛍光素材及び再帰性反射素材と、
を具備すること、
を特徴とする空調衣服を提供する。
このような構成を有する本考案の空調衣服は、衣服用ファンを取り付けて外部の空気を本空調衣服の内部に引き込み、着用者の上半身と、本空調衣服と、の隙間に空気を引き込むことができる。また、高所作業用安全帯と重ねて着用することができ、高所作業用安全帯が備えるフォールアレストをハーネス接続環用孔から外部に露出させることで空調衣服を着用しながら安全綱等を高所作業用安全帯につなげて使用することができる。
また、両肩部の袖ぐり(アームホール)及び腰部の裾部の端部において、開口伸縮部によって開口と身体とのクリアランスを詰めることができるため、衣服内部に一定量の空気が充填されるとハーネス接続環用孔及び首元の隙間から外部に放出することができる。これによって背筋の下方から上方に流れる気流を形成することができ、着用者に対して精神的及び身体的な冷却効果を与えることが可能となる。
なお、高所作業用安全帯を重ねて着用しない場合、ハーネス接続環用孔を閉じることにより、衣服用ファンで引き込んだ空気をハーネス接続環用孔から放出されることを防止し、より多くの空気を首元から頭部近傍に送ることができる。
更に、前身頃及び後身頃の表面に蛍光素材及び再帰性反射素材を配設することにより、夜間作業や暗所作業時に自動車等から照射された光を反射して安全性を向上することができる。
また、上記の本考案の空調衣服においては、前記衣服用ファン取付用孔の、前記衣服の内部側の端縁に、リング状布が設けられていることが望ましい。
このような構成を有する本考案の空調衣服は、リング状布により衣服用ファン取付用孔の端縁を補強し、衣服用ファンの取付及び固定を容易かつ確実に行うことができる。
本考案によれば、専門的な作業者にも適応可能で、同時に安全性及び利便性を向上しつつ、着用者に優れた冷却効果を与える空調衣服を提供することを目的とする。
以下、本考案に係る空調衣服の代表的な実施形態について、図を参照しながら詳細に説明するが、本考案は図示されるものに限られない。また、各図面は本考案を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために、必要に応じて寸法、比又は数を誇張又は簡略化して表している場合もある。更に、以下の説明では、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略することもある。
1.空調衣服1の概要
図1を用いて、本実施形態に係る空調衣服1の概要について説明する。図1は、空調衣服1の概要を示す図であって、図1(a)は、着用時における空調衣服1の正面図であり、図1(b)は、着用時における空調衣服1の後方斜視図である。空調衣服1は、衣服用ファン3を具備し、インナーウエア等の上から着衣する作業用のベストであって、着用者の身体を冷却して快適な作業環境を与えるものである。
図1を用いて、本実施形態に係る空調衣服1の概要について説明する。図1は、空調衣服1の概要を示す図であって、図1(a)は、着用時における空調衣服1の正面図であり、図1(b)は、着用時における空調衣服1の後方斜視図である。空調衣服1は、衣服用ファン3を具備し、インナーウエア等の上から着衣する作業用のベストであって、着用者の身体を冷却して快適な作業環境を与えるものである。
また、空調衣服1は、あらかじめ高所作業用安全帯51(本明細書においては、以下「ハーネス」とも称する。)を装着した状態で高所作業用安全帯51の上から着用(高所作業用安全帯51が備えるフォールアレスト55等の接続部は外部に露出する)することができ、より専門的な作業にも対応することができる。
2.空調衣服1の構造
次に、図2を用いて、空調衣服1の構造について詳細に説明する。図2は、空調衣服1の構造を示す図であって、図2(a)は、空調衣服1の正面図であり、図2(b)は、空調衣服1の背面図である。図2(a)及び(b)に示すとおり、空調衣服1は、衣服5の外部と内部とを連通するように後身頃下方の左右に設けられた一対の衣服用ファン取付用孔11と、衣服5の外部と内部とを開閉自在に連通するように後身頃の上方の中央に設けられたハーネス接続環用孔9と、腰部及び肩部に設けられた開口伸縮部7と、衣服5の外部の表面に設けられた蛍光素材及び再帰性反射素材13と、を具備する特徴を有する。
次に、図2を用いて、空調衣服1の構造について詳細に説明する。図2は、空調衣服1の構造を示す図であって、図2(a)は、空調衣服1の正面図であり、図2(b)は、空調衣服1の背面図である。図2(a)及び(b)に示すとおり、空調衣服1は、衣服5の外部と内部とを連通するように後身頃下方の左右に設けられた一対の衣服用ファン取付用孔11と、衣服5の外部と内部とを開閉自在に連通するように後身頃の上方の中央に設けられたハーネス接続環用孔9と、腰部及び肩部に設けられた開口伸縮部7と、衣服5の外部の表面に設けられた蛍光素材及び再帰性反射素材13と、を具備する特徴を有する。
<衣服5>
衣服5は、外部表面全体に撥水性を有する蛍光素材、内部表面全体に速乾性を有する素材を用い、袖を具備しない基本的な構造の略ベスト状の上衣を構成し、袖ぐり(アームホール)には袖が無い形状を有している。後身頃略中央にハーネス接続環用孔9を配設し、また後身頃下方左右には衣服用ファン3を装着するための衣服用ファン取付用孔11を配設している。
衣服5は、外部表面全体に撥水性を有する蛍光素材、内部表面全体に速乾性を有する素材を用い、袖を具備しない基本的な構造の略ベスト状の上衣を構成し、袖ぐり(アームホール)には袖が無い形状を有している。後身頃略中央にハーネス接続環用孔9を配設し、また後身頃下方左右には衣服用ファン3を装着するための衣服用ファン取付用孔11を配設している。
衣服5の腰部及び左右の肩部の開口15には、開口寸法を伸縮させる開口伸縮部7が配設されており、着用者と衣服5の間に形成される内部空間を略密閉することができる。開口伸縮部7は、具体的には、衣類用のゴム等を各開口15の縁に沿って輪状に配設し、開口15が径方向に伸縮するよう構成されている。このように両肩部の袖ぐり(アームホール)及び腰部の裾部の端縁部に開口伸縮部7を設けることにより、上記のように開口15と身体とのクリアランスを確実に詰めることができる。
また、衣服5の前身頃及び後身頃の表面には、照射された光を拡散反射する再帰性反射素材13が配設されており、夜間作業や暗所作業時に自動車等から照射された光を拡散反射して安全性を向上することができる。再帰性反射素材13についてより具体的には、光を反射する基材と、該基材表面に貼り付けられた微細なガラス粒子と、を具備して構成された略帯状の素材であって、入射した光を基材で反射しつつ、ガラス粒子を透過させることで光の軌道を屈折させ多方向に拡散する特徴を有する。この再帰性反射素材13を衣服5の両肩から腰部にかけて前身頃及び後身頃に貼り付け、更に腰部近傍を一周させて貼り付けることにより構成している。なお、再帰性反射素材13の貼付け態様はこれに限定されるものではなく、前身頃及び後身頃の双方で好適に光の反射効果を得られるものであればよい。
なお、本実施形態の衣服5は、前身頃の略中央で上下にスライドさせて開閉するファスナー17によって着用する構造を採用しているが、例えば腰部の開口15から被って着用する等の他の構成を採用してもよい。また、衣服5の内部側に所定のバッテリーポケット(図示せず。)を設ければ、衣服用ファン3を駆動するためのバッテリーを収納して固定することができ、より利便性を向上することができる。更に、衣服用ファン取付用孔11と上記バッテリーポケットとの間に衣服用ファン3が具備する配線を固定可能な紐やテープ等(図示せず。)を備えれば、配線の垂れや、引っ掛け等に起因する断線を好適に防止することができる。
前身頃の胸部左右等には、空調衣服1の利便性を更に向上させるため、略環状のループ19を配設してもよい。ループ19を配設することによって、例えば高所作業用安全帯51に接続した安全綱やその他作業上必要とするカラビナ等を一時的に接続し、作業者の手の拘束を解除する等、作業効率の向上に寄与することができる。
<ハーネス接続環用孔9>
続いて、図3を用いてハーネス接続環用孔9の詳細について説明する。図3は、ハーネス接続環用孔9を示す模式図である。図3に示すとおり、ハーネス接続環用孔9は、衣服5の後身頃略中央(具体的には両肩甲骨の中間近傍)に配設された孔である。着用者が高所作業用安全帯51を装着した場合、高所作業用安全帯51が後身頃に具備するフォールアレスト55をハーネス接続環用孔9から外部に露出させ、安全綱(図示せず。)等を接続することができる。
続いて、図3を用いてハーネス接続環用孔9の詳細について説明する。図3は、ハーネス接続環用孔9を示す模式図である。図3に示すとおり、ハーネス接続環用孔9は、衣服5の後身頃略中央(具体的には両肩甲骨の中間近傍)に配設された孔である。着用者が高所作業用安全帯51を装着した場合、高所作業用安全帯51が後身頃に具備するフォールアレスト55をハーネス接続環用孔9から外部に露出させ、安全綱(図示せず。)等を接続することができる。
また、ハーネス接続環用孔9を配設することによって、衣服用ファン3から衣服5内部に引き込んだ空気を意図的にハーネス接続用環用孔9から外部に放出することができるため、腰部、背筋下方、背筋上方の順に空気を移動させる気流を形成することができる。したがって、空調衣服1は、ハーネス接続環用孔9を備えることにより、高所作業用安全帯51との併用を可能としつつ、気流を形成することによって熱がこもるのを防ぎ、冷却効果を向上するものである。
ハーネス接続環用孔9の構造は、所定の大きさに形成された横長の孔が望ましく、開口部にダブルファスナー23を具備し、左右どちらにも開閉可能に構成して取扱性を向上することが好ましい。また、孔のサイズは、使用する衣服用ファン3のサイズや、高所作業用安全帯51のサイズ等に応じて適宜決定すればよい。
<衣服用ファン取付用孔11>
次に、図4及び図5を用いて、衣服用ファン取付用孔11の構造について詳細に説明する。図4は、衣服用ファン取付用孔11に衣服用ファン3を取付ける状態を示す模式図であり、図5は、衣服用ファン取付用孔11に閉孔蓋25を取付ける状態を示す模式図である。本実施形態では、衣服用ファン取付孔11に閉孔蓋25を取り付け可能な構造とし、衣服用ファン3を取り外した状態であっても、衣服としての基本機能及び意匠性を担保する例を代表して説明するが、これは一例であって必ずしも限定されるものではない。
次に、図4及び図5を用いて、衣服用ファン取付用孔11の構造について詳細に説明する。図4は、衣服用ファン取付用孔11に衣服用ファン3を取付ける状態を示す模式図であり、図5は、衣服用ファン取付用孔11に閉孔蓋25を取付ける状態を示す模式図である。本実施形態では、衣服用ファン取付孔11に閉孔蓋25を取り付け可能な構造とし、衣服用ファン3を取り外した状態であっても、衣服としての基本機能及び意匠性を担保する例を代表して説明するが、これは一例であって必ずしも限定されるものではない。
衣服用ファン取付用孔11は、衣服5内に外気を引き込み、着用者の身体を効果的に冷却可能な衣服用ファン3を取り付けるための孔であって、衣服5の後身頃の下方左右に設けられている。なお、衣服用ファン3は、衣服5に対して着脱自在に構成されてもよいし、完全に固定されたものであってもよい。
衣服用ファン取付用孔11は、略円形(衣服用ファン3の形状に合わせて孔の形状を構成することが望ましい。)の貫通孔であって、衣服5の外部と内部とを連通している。また、衣服用ファン取付用孔11の端縁には、比較的生地が厚く、中心部に孔を有するリング状布27が備わっており、リング状布27と衣服用ファン取付用孔11との中心を合わせつつ衣服5の内側にリング状布27が配置されるよう接着されている。
リング状布27の一方の面(着用者側に対向する面)には、全面又は一部に第一面ファスナー29が備わっており、衣服用ファン取付用孔11を閉孔するための閉孔蓋25を取り付けることができる。閉孔蓋25は、リング状布27と略同様の外形を有した円状の生地であり、リング状布27と対向する面の一部(リング状布27が備える第一面ファスナー29と当接する部分)に第二面ファスナー31を備えている。
衣服用ファン3を衣服5から取り外した際には、衣服用ファン取付用孔11により衣服5に孔が開いた状態となってしまうが、着用者が冷却を必要としない場合は衣服用ファン取付用孔11が不要となる(冬季等、防寒を必要とする時期には特に不要となる。)。本実施形態の空調衣服1は、閉孔蓋25を用いることにより、着用時期や環境温度に応じて着用者が任意に衣服用ファン取付用孔11の開閉を行うことができる。
衣服用ファン3の取付に際しては、衣服5の外部側から内部側に向かって衣服用ファン取付用孔11に挿入し、衣服用ファン3の取付方法に従って固定する。また、閉孔蓋25の取付は、衣服5の内部側から閉孔蓋25と衣服用ファン取付用孔11とを同軸に当接し、第一面ファスナー29と第二面ファスナー31を係止させることにより行う。
3.空調衣服1の着用方法
<高所作業用安全帯51と空調衣服1とを重ねた着用>
次に、図6を用いて高所作業用安全帯51と、本実施形態の空調衣服1と、を重ねた着用方法について説明する。図6は、高所作業用安全帯51と空調衣服1を重ねて着用し、空調衣服1を透視した模式図である。
<高所作業用安全帯51と空調衣服1とを重ねた着用>
次に、図6を用いて高所作業用安全帯51と、本実施形態の空調衣服1と、を重ねた着用方法について説明する。図6は、高所作業用安全帯51と空調衣服1を重ねて着用し、空調衣服1を透視した模式図である。
上述したとおり、本実施形態の空調衣服1は、高所作業用安全帯51の機能を妨害することなく重ねて着用可能とするものである。図6に示すとおり、着用者は高所作業用安全帯51を身体に装着した状態で(装着する高所作業用安全帯51の着用方法に従って行う。)、帯及びフォールアレスト55が所定の位置に配置されたことを確認する(併せて四肢に固定した帯の環内に過剰なクリアランスがないことも確認する。)。
続いて、衣服5の衣服用ファン取付用孔11に衣服用ファン3を挿入して固定(バッテリー等は所定のバッテリーポケット等に収納する。)した後、衣服5のファスナー17を開けて両肩部の開口15から袖を通し、後身頃のハーネス接続環用孔9を介して高所作業用安全帯51が備えるフォールアレスト55を外部に露出させ、ファスナー17を閉じる。
両肩部及び腰部の各開口15に隙間等の発生がないかを確認し、衣服用ファン3の動作テストを行って確実に外部の空気が衣服5内に引き込まれるかの確認を行うことで空調衣服1の着用が完了する。
4.空調衣服1による空調効果
<空調衣服1による気流の流れ>
次に、空調衣服1の空調効果について詳細に説明する。図1(b)に示すとおり、空調衣服1は、後身頃の下方左右に取り付けた衣服用ファン3により、外部側の空気を内部側に引き込み、衣服5内部に気流を発生させて循環することにより空調を行う。
<空調衣服1による気流の流れ>
次に、空調衣服1の空調効果について詳細に説明する。図1(b)に示すとおり、空調衣服1は、後身頃の下方左右に取り付けた衣服用ファン3により、外部側の空気を内部側に引き込み、衣服5内部に気流を発生させて循環することにより空調を行う。
衣服用ファン3を回転させることによって外部の空気を衣服5内部に引き込み、空気を着用者の身体と衣服5との隙間を広げつつ徐々に下方、上方、前方(前身頃と身体間)の順で充填させる。
衣服5内部に一定量の空気が充填されると、両肩部及び腰部の開口15に隙間がないため、ハーネス接続環用孔9及び首元の隙間から外部に放出され、背筋を下方から上方に流れる気流を形成して熱がこもるのを防ぐことができる。背筋近傍は、着用者が特に冷感を体感できる部位であるため、精神的及び身体的に高い冷却効果を与えることが可能となる。
更に、着用者が高所作業用安全帯51を着用している場合は、腰部から首元近傍まで背筋に沿って帯が配置されることから、他部と比して身体と本空調衣服1との間に隙間が発生しやすい。このため、衣服5内部に引き込まれた空気は、背筋の隙間に沿ってより容易に移動することができる。
なお、高所作業用安全帯51を重ねて着用しない場合、ハーネス接続環用孔9を閉じることにより、衣服用ファン3で引き込んだ空気をハーネス接続環用孔9から放出されることを防止し、より多くの空気を首元から頭部近傍に送ることができる。
以上、本考案の一実施形態について図面を参照しつつ説明してきたが、本考案は、これらの実施形態に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲の記載の精神及び教示を逸脱しない範囲でその他の改良例や変形例が存在する。そして、かかる改良例や変形例は全て本考案の技術的範囲に含まれることは、当業者にとっては容易に理解されるところである。
本考案の空調衣服は、高所作業用安全帯の機能を損なうことなく重ねて着用可能で、着用者に対して優れた冷却効果を与えるものであり、建設現場等における作業用途をはじめ、釣りやキャンプ等のレジャー用途にも対応可能である。
1 空調衣服
3 衣服用ファン
5 衣服
7 開口伸縮部
9 ハーネス接続環用孔
11 衣服用ファン取付用孔
13 再帰性反射素材
15 開口
17 ファスナー
19 ループ
23 ダブルファスナー
25 閉孔蓋
27 リング状布
29 第一面ファスナー
31 第二面ファスナー
51 高所作業用安全帯
55 フォールアレスト
3 衣服用ファン
5 衣服
7 開口伸縮部
9 ハーネス接続環用孔
11 衣服用ファン取付用孔
13 再帰性反射素材
15 開口
17 ファスナー
19 ループ
23 ダブルファスナー
25 閉孔蓋
27 リング状布
29 第一面ファスナー
31 第二面ファスナー
51 高所作業用安全帯
55 フォールアレスト
Claims (2)
- 衣服用ファンを取り付けて衣服内に空気を送風するベスト状の空調衣服であって、
衣服の外部と内部とを連通するように後身頃下方の左右に設けられた一対の衣服用ファン取付用孔と、
前記衣服の外部と内部とを開閉自在に連通するように前記後身頃の上方の中央に設けられたハーネス接続環用孔と、
裾部及び袖ぐりに設けられた開口伸縮部と、
前記衣服の外部の表面に設けられた蛍光素材及び再帰性反射素材と、
を具備すること、
を特徴とする空調衣服。 - 前記衣服用ファン取付用孔の、前記衣服の内部側の端縁に、リング状布が設けられていること、
を特徴とする請求項1に記載の空調衣服。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2019000423U JP3221004U (ja) | 2019-02-07 | 2019-02-07 | 空調衣服 |
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JP2019000423U JP3221004U (ja) | 2019-02-07 | 2019-02-07 | 空調衣服 |
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JP2019000423U Active JP3221004U (ja) | 2019-02-07 | 2019-02-07 | 空調衣服 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021075312A1 (ja) * | 2019-10-16 | 2021-04-22 | 株式会社モレーンコーポレーション | 防護服およびファン |
WO2021201212A1 (ja) * | 2020-04-01 | 2021-10-07 | 株式会社セフト研究所 | ファン付きウェアのウェア本体及びファン付きウェア |
-
2019
- 2019-02-07 JP JP2019000423U patent/JP3221004U/ja active Active
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2021075312A1 (ja) * | 2019-10-16 | 2021-04-22 | 株式会社モレーンコーポレーション | 防護服およびファン |
WO2021201212A1 (ja) * | 2020-04-01 | 2021-10-07 | 株式会社セフト研究所 | ファン付きウェアのウェア本体及びファン付きウェア |
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