JP3219675B2 - 重質油エマルジョン燃料燃焼ガス化炉 - Google Patents

重質油エマルジョン燃料燃焼ガス化炉

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JP3219675B2
JP3219675B2 JP05741396A JP5741396A JP3219675B2 JP 3219675 B2 JP3219675 B2 JP 3219675B2 JP 05741396 A JP05741396 A JP 05741396A JP 5741396 A JP5741396 A JP 5741396A JP 3219675 B2 JP3219675 B2 JP 3219675B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、事業用、産業用の
重質油エマルジョン燃料燃焼ガス化炉に関する。
【0002】
【従来の技術】図10に従来の重質油エマルジョン燃料
燃焼ガス化炉の構成を示す。図10に示したガス化炉に
おいて、重質油エマルジョン燃料101は、燃料タンク
100からガス化炉10のバーナに直接供給されバーナ
から炉内へ噴射されるがその際、重質油エマルジョン燃
料101は燃焼し易い粒径まで霧化される。
【0003】この後、燃料101はガス化炉10内で理
論空気量よりも少い空気量によって燃焼される。また、
ガス化炉10の内壁面に付着する灰分等を吹き飛ばすた
めにスーツブロー用蒸気8がガス化炉10内に供給され
る。このガス化炉10での燃焼により可燃性ガス11が
発生する。可燃性ガス11はガス清浄装置20で清浄化
された後、ガスタービン30の燃焼器で燃焼されガス化
炉排ガス31として脱硝装置40を経て、煙突50から
大気へ放出される。
【0004】従来の技術は、このように常温で重質油エ
マルジョン燃料101をガス化炉10まで供給できる
が、重質油エマルジョン燃料101中には、約20〜3
0%の水分が含まれる為、これがガス化炉10内で蒸発
する為の熱が必要で、ガス化炉効率が低下する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来の重質油
エマルジョン燃料燃焼ガス化炉では、燃料中に含まれる
多量の水分によりガス化効率が低下し、更に、ガス化炉
排ガス中に多量の水分が含まれることとなるためにその
水分により酸露点の上昇が生じ、後流機器に腐食が生じ
たり煤塵が付着するという問題があった。
【0006】本発明は、重質油エマルジョン燃料を用い
るガス化炉において燃料中の水分によるガス化炉効率の
低下を防ぐと共にガス化炉排ガス中に含まれる水分によ
る酸露点の上昇を防いだ重質油エマルジョン燃料焚きガ
ス化炉を提供することを課題としている。
【0007】また、本発明は、重質油の欠点である燃焼
性の悪さを、燃焼時に油滴の微細化によって解消可能と
した重質油エマルジョン燃料焚きガス化炉を提供するこ
とを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、重質油エマル
ジョン燃料燃焼ガス化炉における前記課題を解決するた
め、重質油エマルジョン燃料を加熱して脱水し、脱水後
の燃料をガス化炉の燃料とする。一方、脱水した水分の
少なくとも一部はガス化炉の水分利用系へ送給し、従来
は他から供給していた水分の代替として利用する。
【0009】重質油エマルジョン燃料を脱水のために加
熱するのにはガス化炉排ガスを熱源として利用する。
【0010】ガス化炉排ガスによって重質油エマルジョ
ン燃料を加熱するのには、水等を熱媒体としたヒートパ
イプ方式によって熱交換させることによって重質油エマ
ルジョン燃料を加熱させるようにして防火上安全にす
【0011】更に、他の本発明による重質油エマルジョ
ン燃料燃焼ガス化炉において、重質油エマルジョン燃
料を脱水のため加熱して発生した水蒸気と軽質分可燃ガ
スは、冷却して凝縮させることによって水分と油分を分
離して取り出
【0012】この場合、重質油エマルジョン燃料を加熱
した際発生する水蒸気および軽質分可燃ガスを加熱前の
重質油エマルジョン燃料と熱交換させて冷却することに
より、重質油エマルジョン燃料を脱水のために加熱した
熱を回収す
【0013】なお、重質油中の水分を1%以下にするた
め、加熱器のフラッシャー等の重質油エマルジョンを加
熱して脱水する手段を2基以上設けるのが好ましい。
【0014】ところで、重質油は粘稠の為、C重油(霧
化温度95℃)並の霧化特性を得ようとするとビチュー
メンで190℃、アスファルトで230℃まで昇温の必
要がある(図8参照)。また、重質油は元来残留炭素分
が多く、燃焼性が悪い油である。
【0015】そこで、重質油エマルジョンを脱水して回
収された重質油燃料の燃焼性を改善する為に、微少水滴
の沸とう微粒化現象を利用し、ガス化炉内に霧化された
油滴(約100μm)を更に微粒化することで、油滴の
表面積を増加させ、燃え切りを良くすることが望まれ
る。
【0016】従って、更に他の本発明においては、重質
油エマルジョンより脱水するに際して、必要な水分量を
。その量は0.5〜10wt%、好ましくは1〜5wt
%である。
【0017】更にまた、燃料中の水滴が大きい場合は、
高剪断型タービンミキサー、コロイドミル、ホモジナイ
ザー等の高剪断型攪拌機や、オリフィスやバルブをライ
ンに設けて高剪断をかける構成にする。これによって燃
料中の水滴の粒径は100μm以下、好ましくは50μ
m以下で、かつ、油中水滴型エマルジョンとなる。
【0018】更に、微粒化を促進し、水滴を安定化させ
る必要があるときは、ポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテル(HLB1〜20)に代表される界面活性剤
を少量添加するのが好ましい。界面活性剤については、
低コストで、エマルジョン化を促進する物質であれば、
単独又は混合しても使用出来る。
【0019】脱水された重質油を霧化条件の高温にさら
すと、含まれる水分は蒸発される為に、飽和蒸気圧以上
(ビチューメンでは20kg/cm2、アスファルトでは25
kg/cm2)に加圧する必要がある。そこで、水分の調整お
よび微粒化は、燃料供給ラインで実施することが最善で
ある(図9参照)。
【0020】燃料タンク中の脱水された重質油に含まれ
る水分が足りない場合のために、重質油エマルジョンか
らの分離水などの補給水を添加する構成とする。脱水さ
れた重質油中の水分が不均一に分布する場合も、前記高
剪断攪拌機又はラインブレンダにより均一化出来る。
【0021】以上のように、本発明による重質油エマル
ジョン燃料燃焼ガス化炉では、重質油エマルジョン燃料
中の水分を脱水し、脱水後の燃料のみをガス化炉用の燃
料とすることにより、ガス化炉への多量水分投入による
ガス化炉効率低下を防止できる。
【0022】また、従来の重質油エマルジョン燃料燃焼
ガス化炉では、多量の水分投入により出口排ガスの酸露
点が高く、ガス化炉後流機器、配管内での結露による材
料腐食或は煤塵の付着、堆積、ひどい場合は閉塞という
トラブルを発生する恐れがあったが、本発明の重質油エ
マルジョン燃料燃焼ガス化炉では、前記した手段でガス
化炉への水分投入量が減少するので、これらトラブルが
解決できる。
【0023】更にまた、本発明による重質油エマルジョ
ン燃料燃焼ガス化炉では、低沸点成分(水及び一部の軽
質油)が分離された重質油がガス化炉のバーナへ供給さ
れるので、重質油の霧化温度条件(200℃前後)での
ベーパーロックが解消され、ガス化炉での重質油の安定
燃焼が維持される。
【0024】以上のように本発明による重質油エマルジ
ョン燃料燃焼ガス化炉では重質油エマルジョン燃料を燃
料と水分に分けて利用するのであるが、重質油エマルジ
ョン燃料は、常温で高粘性流体或いは固体の重質油の輸
送性とハンドリング性とを改善の為に、重質油発生元で
水分(例えば30%)と混ぜてエマルジョン化し、常温
で流体として取扱えるようにするものであって、これを
ガス化炉用燃料にそのまま使用する必要はなく、本発明
のガス化炉のように、再度脱水して使用できるようにす
れば、ガス化炉効率上有利な使用機器となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明による重質油エマル
ジョン燃料燃焼ガス化炉について図1〜図7に示した実
施の形態に基づいて具体的に説明する。なお、以下の実
施の形態において、図10に示した従来の装置と同じ構
成の部分には説明を簡単にするため同じ符号を付してあ
る。
【0026】(実施の第1形態)まず、図1に示した本
発明の実施の第1形態について説明する。図1に示した
重質油エマルジョン燃料燃焼ガス化炉では、図5に示し
たガス化炉と同様、ガス化炉本体10とガス清浄装置2
0、ガスタービン30、脱硝装置40及び煙突50等か
ら構成される重質油エマルジョン燃料焚きガス化炉にお
ける燃料供給系に対し、重質油エマルジョン燃料中水分
の脱水システムが配備されている。
【0027】図1に示した燃焼ガス化炉における脱水シ
ステムは、重質油エマルジョン燃料タンク100、重質
油エマルジョン燃料加熱器110、燃料中の水分蒸発器
120、脱水後の燃料貯蔵タンク130及び脱水蒸気の
凝縮器140、油水分離器150、水分の再加熱器16
0等から構成されている。
【0028】重質油エマルジョン燃料製造元から送られ
てきた燃料は燃料タンク100に貯蔵される。このタン
ク100から図示していないポンプを介して送られる重
質油エマルジョン燃料101は、後述する凝縮器140
で蒸気121の潜熱を吸収し温度上昇する。
【0029】凝縮器140を出た重質油エマルジョン燃
料102は、さらに、加熱器110で重質油エマルジョ
ン燃料102中の水分が蒸発可能な温度まで加熱され、
水分蒸発器120に供給される。加熱器110の加熱源
にはガス化炉排ガス31の一部ガス12の顕熱を利用す
る。
【0030】ガス化炉排ガス31の一部ガス12は、約
400℃の燃焼排ガスであり、加熱器110を出た排ガ
スは再びガスタービン30と脱硝装置40の間の排ガス
系へ戻される。
【0031】加熱器110の具体的な構成を図7に示し
てある。図7において、301は熱媒体301aとして
水等を利用したヒートパイプである。302は燃料容器
で、凝縮器140を出た重質油エマルジョン燃料102
が導かれ、内部に配設されたヒートパイプ301によっ
て加熱され高温の重質油エマルジョン燃料111となり
水分蒸発器120へと供給される。
【0032】303は排ガス容器で、ガス温度約400
℃の燃焼ガス12が導かれ内部に配設されているヒート
パイプ301に熱を与えヒートパイプ301中の熱媒体
を加熱する。排ガス容器303を出た燃焼排ガスはガス
タービン30と脱硝装置40との間の排ガス系へ戻され
る。このようにヒートパイプ301を使用した加熱器1
10により重質油エマルジョン燃料を加熱すると防火上
安全で好ましい。
【0033】水分蒸発器120に供給されて高温になっ
た重質油エマルジョン燃料111は、重質油の油分12
2と水蒸気及び軽質油可燃ガスから成る蒸気121に分
離し、重質油分122は一旦燃料貯蔵タンク130に貯
留後、ガス化炉燃料131としてガス化炉10のバーナ
口へ供給される。
【0034】ガス化炉10のバーナ口へ供給されるこの
重質油分122は低沸点成分(水及び一部の軽質油)が
分離された重質油なので、重質油の霧化温度条件(20
0℃前後)でのベーパーロックが解消され、ガス化炉で
の重質油の安定燃焼が維持される。
【0035】なお、重質油分122は水蒸気及び軽質油
可燃ガスから成る蒸気121が蒸発した時点で常温では
流動性がなくなる為、燃料貯蔵タンク130及びバーナ
口までの配管等は加熱し、流動性を保持する必要があ
る。
【0036】蒸発した蒸気121は、それの持つ潜熱を
回収する為、凝縮器140に入れられ、ここで、常温の
重質油エマルジョン燃料101に熱を伝え、蒸気121
は凝縮後、水分及び軽質油分の混入した液体141とな
る。
【0037】この水分及び油分を各々同システム内で有
効に利用する為、油水分離器150で油分151と水分
152に分離し、油分151はガス化炉の点火トーチ用
等の燃料に、水分152は再度加熱器160で加熱して
ガス化炉内のスートブロー用蒸気8等に使用される。
【0038】スートブロー用蒸気8は、ガス化炉10に
は不可欠なものであり、本発明によって燃料中水分を利
用しなければ他から供給必要であるものが、燃料中の水
分でこれを補うことが出来るので、ガス化炉10に供給
する水分が大幅に減少でき、ガス化炉10の効率向上と
後流機器の信頼性の向上を達成することができる。
【0039】(実施の第2形態)次に、図2に示した本
発明の実施の第2形態について説明する。この実施形態
においては、燃料貯蔵タンク130からガス化炉燃料1
31としてガス化炉10へ供給される燃料供給系に高剪
断型タービンミキサー180を設けてある。その他の構
成は図1の構成と実質同じである。
【0040】このように、高剪断型タービンミキサー1
80を追設することにより、重質油中水分の微粒化を促
進させた燃料がガス化炉10へ供給される。このことに
より、ガス化炉10内で燃料を噴霧後、更にその微細な
水分の破裂による燃料の微粒化が生じ、重質油は一層微
粒化される。これによって重質油の燃焼性が改善され
る。
【0041】(実施の第3形態)次に図3に示す本発明
の実施の第3形態について説明する。この実施形態で
は、燃料貯蔵タンク130からガス化炉10へ供給され
る燃料供給系において、高剪断型タービンミキサー18
0の前にラインブレンダ190を配設し、その上流に分
離された水分152と添加剤200の少くともいづれか
一方を注入する構成としているその他の構成は図2と実
質同じである。
【0042】このような構成とすると、水分152、添
加剤200の少くともいづれか一方を添加し、それをラ
インブレンダ190の作用で燃料131へ予混合するこ
とによって油中水滴型エマルジョンを形成させると共
に、水滴の微粒化を促進させる。このことにより、ガス
化炉10内での沸騰微粒化を一層促進させる。
【0043】(実施の第4形態)次に、図4に示す本発
明の実施の第4形態について説明する。この実施の第4
形態においては、図10に示したガス化炉と同様、ガス
化炉本体10とガス清浄装置20、ガスタービン30、
脱硝装置40及び煙突50等から構成される重質油エマ
ルジョン燃料焚きガス化炉における燃料供給系に対し、
重質油エマルジョン燃料中水分の脱水システムが配備さ
れている。
【0044】すなわち、図4に示した燃焼ガス化炉にお
ける脱水システムは、重質油エマルジョン燃料タンク1
00、重質油エマルジョン燃料加熱器110、フラッシ
ャー170、170’脱水後の燃料貯蔵タンク130及
び脱水蒸気の凝縮器140、油水分離器150、水分の
再加熱器160等から構成されている。
【0045】重質油エマルジョン燃料製造元から送られ
てきた燃料は燃料タンク100に貯蔵される。この燃料
タンク100から図示していないポンプを介して送られ
る重質油エマルジョン燃料101は、後述する凝縮器1
40で蒸気121の潜熱を吸収し温度上昇する。
【0046】凝縮器140を出た重質油エマルジョン燃
料102は、さらに、加熱器110で重質油エマルジョ
ン燃料102中の水分が蒸発可能な温度まで加熱され、
フラッシャー170’,170に供給される。加熱器1
10とフラッシャー170’,170は、重質油分12
2中の水分を1%以下にするために多段にする必要があ
る。図4には2段のフラッシャー170及び170’を
示してある。加熱器110の加熱源にはガス化炉排ガス
31の一部ガス12の顕熱を利用する。
【0047】フラッシャー170’,170に供給され
た高温の重質油エマルジョン燃料111’,111は、
重質油分122’,122と水蒸気及び軽質油可燃ガス
から成る蒸気121に分離し、重質油分122は一旦燃
料貯蔵タンク130に貯留後、ガス化炉燃料131とし
てガス化炉10のバーナ口へ供給される。
【0048】なお、重質油分122は常温では流動性が
なくなる為、燃料貯蔵タンク130及びバーナ口までの
配管等は加熱し、流動性を保持する必要がある。
【0049】前段のフラッシャー170’からの蒸発蒸
気は、加熱器110により再加熱されスートブロー用蒸
気8としてガス化炉へ供給される。後段のフラッシャー
170から蒸発した蒸気121は、それの持つ潜熱を回
収する為、凝縮器140に入り、ここで、常温の重質油
エマルジョン燃料101に熱を伝え、蒸気121は凝縮
後、水分及び軽質油分の混入した液体141となる。
【0050】この水分及び軽質油分を各々同システム内
で有効に利用する為、油水分離器150で油分151と
水分152に分離し、油分151はガス化炉の点火トー
チ用等の燃料に、水分152は再度加熱器160で加熱
してガス化炉内のスートブロー用蒸気8等に使用され
る。
【0051】スートブロー用蒸気8は、ガス化炉10に
は不可欠なものであり、本発明の燃料中水分を利用しな
ければ他から供給必要であるものが、燃料中の水分でこ
れを補うことが出来るので、ガス化炉10に供給する水
分が大幅に減少でき、ガス化炉10の効率向上と後流機
器の信頼性向上が達成できる。
【0052】(実施の第5形態)次に、図5に示す本発
明の実施の第5形態について説明する。本実施形態にお
いては、実施の第4形態と同様、加熱器110とフラッ
シャー170,170’を2段設けてある。本実施形態
においては、後段のフラッシャー170からの蒸発蒸気
をそのまゝスートブロー用蒸気8として供給し、前段の
フラッシャー170’からの蒸発蒸気121は、それの
持つ潜熱を回収する為、凝縮器140に入れている。
【0053】(実施の第6形態)次に、図6に示した本
発明の実施の第6形態について説明する。図6に示した
ガス化炉においても、ガス化炉本体10とガス清浄装置
20、ガスタービン30、脱硝装置40及び煙突50等
から構成される重質油エマルジョン燃料焚きガス化炉に
おける燃料供給系に対し、重質油エマルジョン燃料中水
分の脱水システムが配備されている。
【0054】この実施形態における脱水システムは、重
質油エマルジョン燃料タンク100、重質油エマルジョ
ン燃料循環ボイラ110’、フラッシャー170、脱水
後燃料貯蔵タンク130及び脱水蒸気の凝縮器140、
油水分離器150、水分の再加熱器160等から構成さ
れている。
【0055】重質油エマルジョン燃料製造元から送られ
てきた燃料は燃料タンク100に貯蔵される。このタン
ク100から図示していないポンプを介して送られる重
質油エマルジョン燃料101は、後述する凝縮器140
で蒸気121の潜熱を吸収し温度上昇する。さらに、循
環ボイラ110’で加熱され重質油エマルジョン燃料1
02中水分と一部の軽質油が蒸発され、フラッシャー1
70に供給される。
【0056】循環ボイラ110’の加熱源にはガス化炉
排ガス31の一部ガス12の顕熱を利用する。フラッシ
ャー170に供給された高温の重質油エマルジョン燃料
111は、重質油中に残存する水及び軽質油可燃ガスか
ら成る蒸気121が分離され、重質油分122は一旦燃
料貯蔵タンク130に貯留後、ガス化炉燃料131とし
てガス化炉10のバーナ口へ供給される。
【0057】なお、重質油分122は常温では流動性が
なくなる為、燃料貯蔵タンク130及びバーナ口までの
配管等は加熱し、流動性を保持する必要がある。循環ボ
イラ110’からの蒸発蒸気はスートブロー用蒸気8と
して供給する。
【0058】フラッシャー170で蒸発した蒸気121
は、それの持つ潜熱を回収する為、凝縮器140に入
り、ここで、常温の重質油エマルジョン燃料101に熱
を伝え、蒸気121は凝縮後、水分及び軽質油分の混入
した液体141となる。
【0059】この水分及び軽質油分を各々同システム内
で有効に利用する為、油水分離器150で油分151と
水分152に分離し、油分151はガス化炉の点火トー
チ用等の燃料に、水分152は再度加熱器160で加熱
してガス化炉内スートブロー用蒸気8等に使用される。
【0060】スートブロー用蒸気8は、ガス化炉には不
可欠なものであり、本発明の燃料中水分を利用しなけれ
ば他から供給必要であるものが、燃料中の水分でこれを
補うことが出来るので、ガス化炉10に供給する水分が
大幅に減少でき、ガス化炉10の効率向上と後流機器の
信頼性向上が達成できる。
【0061】以上、本発明を図示した実施形態に基づい
て具体的に説明したが、本発明がこれらの実施形態に限
定されず特許請求の範囲に示す本発明の範囲内で、その
構成に種々の変更を加えてよいことはいうまでもな
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による重質
油エマルジョン燃料燃焼ガス化炉では、燃料の重質油エ
マルジョン燃料を加熱して脱水したのちガス化炉へ送給
するとともに、前記したように脱水した水分の少なくと
も一部をガス化炉の水分利用系へ送給するように構成し
ており、この構成によれば、重質油エマルジョン燃料焚
きガス化炉に送給する水分が大幅に減少でき、ガス化炉
の効率向上と後流機器の酸露点上昇に伴なう煤塵付着、
堆積、閉塞等のトラブルが解消でき信頼性向上が達成で
きる。
【0063】また、本発明により、重質油燃料中に微粒
化した水滴が含まれる状態にしてガス化炉に供給するよ
うに構成したものではガス化炉における重質油の燃焼性
が大幅に改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態による重質油エマルジ
ョン燃料燃焼装置の系統図。
【図2】本発明の実施の第2形態による重質油エマルジ
ョン燃料燃焼装置の系統図。
【図3】本発明の実施の第3形態による重質油エマルジ
ョン燃料燃焼装置の系統図。
【図4】本発明の実施の第4形態による重質油エマルジ
ョン燃料燃焼装置の系統図。
【図5】本発明の実施の第5形態による重質油エマルジ
ョン燃料燃焼装置の系統図。
【図6】本発明の実施の第6形態による重質油エマルジ
ョン燃料燃焼装置の系統図。
【図7】図1における重質油エマルジョン燃料加熱器の
構成を示す説明図。
【図8】重質油の粘度と温度の関係を示すグラフ。
【図9】水の飽和蒸気圧を示すグラフ。
【図10】従来の重質油エマルジョン燃料燃焼ガス化炉
の系統図。
【符号の説明】
8 スートブロー用蒸気 10 ガス化炉本体 11 可燃性ガス 20 ガス清浄装置 30 ガスタービン 31 ガス化炉排ガス 40 脱硝装置 50 煙突 100 燃料タンク 101 重質油エマルジョン燃料 110 重質油エマルジョン燃料加熱器 110’ 循環ボイラ 120 水分蒸発器 121 水蒸気及び軽質油可燃ガスから成
る蒸気 122 重質油分 130 燃料貯蔵タンク 140 凝縮器 150 油水分離器 151 油分 152 水分 160 水分の再加熱器 170,170’ フラッシャー 180 高剪断型タービンミキサー 190 ラインブレンダ 200 添加剤 301 ヒートパイプ 301a 熱媒体 302 燃料容器 303 排ガス容器
フロントページの続き (72)発明者 開 昭夫 長崎市深堀町5丁目717番1号 三菱重 工業株式会社長崎研究所内 (72)発明者 緒方 寛 長崎市深堀町5丁目717番1号 三菱重 工業株式会社長崎研究所内 (56)参考文献 特開 平7−103451(JP,A) 特開 平7−150148(JP,A) 特開 昭61−97092(JP,A) 特開 平6−82032(JP,A) 特開 昭48−102806(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23K 5/08 F23K 5/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重質油エマルジョン燃料を加熱して脱水
    したのちガス化炉へ送給するとともに、前記脱水した水
    分の少なくとも一部をガス化炉の水分利用系へ送給する
    ように構成した重質油エマルジョン燃料燃焼ガス化炉
    あって、前記重質油エマルジョン燃料の加熱をガス化炉
    排ガスで行うとともに、前記ガス化炉排ガスによる前記
    重質油エマルジョン燃料の加熱をヒートパイプまたは循
    環ボイラを使用して行うことを特徴とする重質油エマル
    ジョン燃料燃焼ガス化炉。
  2. 【請求項2】 重質油エマルジョン燃料を加熱した際発
    生する水蒸気および軽質分可燃ガスを冷却して凝縮さ
    せ、水分と油分とを分離して取り出すように構成した重
    質油エマルジョン燃料燃焼ガス化炉であって、重質油エ
    マルジョン燃料を加熱した際発生する水蒸気および軽質
    分可燃ガスを加熱前の重質油エマルジョン燃料と熱交換
    させて冷却することを特徴とする重質油エマルジョン燃
    料燃焼ガス化炉。
  3. 【請求項3】 重質油エマルジョン燃料を加熱して脱水
    したのちガス化炉へ送給するとともに、前記脱水した水
    分の少なくとも一部をガス化炉の水分利用系へ送給する
    ように構成した重質油エマルジョン燃料燃焼ガス化炉で
    あって、重質油エマルジョン燃料中の水分が0.5〜1
    0%となるまで脱水したのち、高剪断微粒化手段により
    水滴を微粒化するとともに、重質油エマルジョン燃料系
    統に水分補給ラインを接続したことを特徴とする重質油
    エマルジョン燃料燃焼ガス化炉。
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