JP3218635B2 - 液晶組成物の調製方法 - Google Patents

液晶組成物の調製方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は位相差フィルム補償型ス
パーツイスティドネマティック表示素子(以下、FST
−LCDと略称する。)に好適に用いられる液晶組成物
の調製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、時計または電卓などにはツイステ
ィドネマティック型液晶表示素子(以下、TN−LCD
と略称する。)が好適に用いられていた。近年、液晶素
子の多用化にともない表示容量の増大が求められてい
る。しかし前記TN−LCDでは、その要望に対応でき
なかった。そして、前記要望に対応するスパーツイステ
ィドネマティック型表示素子(以下、STN−LCDと
略称する。)が考案された。このSTN−LCDは表示
容量が大きく、かつしきい値特性が急峻で充分なコント
ラストが得られる。
【0003】しかし、前記STN−LCDでは用いられ
ている液晶の複屈折率を利用しているため、表示に着色
が生じるという問題があった。この為、位相差フィルム
を補償板として使用することを特徴とする位相差フィル
ム補償型スパーツイスティドネマティック表示素子(以
下、FST−LCDと略称する。)が開発されるに至っ
た。このFST−LCDの表示には着色が生じないた
め、白黒表示が可能となった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記位相差フィルムは
ポリビニルアルコール(以下、PVAと略称する。)ま
たはポリカーボネイト(以下、PCと略称する。)など
を一軸延伸したものであり、素材のレタデーション特有
の波長分散を有している。この為、位相差フィルムの波
長分散と液晶表示素子の波長分散とが適合しない場合に
は、表示素子が着色してしまい、完全な白黒表示が困難
であった。
【0005】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、完全な白黒表示が可能な液晶表示素子とそれに用い
る液晶組成物とその調製方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の液晶の調
製方法においては、所望の波長分散を有する液晶組成物
のの複屈折率よりも大きい複屈折率を有する液晶化合物
を少なくとも一種以上含有してなる第一成分と、該液晶
組成物の複屈折率よりも小さい複屈折率を有する液晶化
合物を一種以上含有してなる第二成分とを、混合するこ
とにより前記課題の解決を図った。
【0007】請求項2記載の液晶組成物の調製方法にお
いては、請求項1の液晶組成物の調製方法における第一
成分の液晶化合物と、第二成分の液晶化合物とに互いに
骨格が異なる化合物を用いることにより前記課題の解決
を図った。
【0008】請求項3記載の液晶組成物の調製方法にお
いては、該液晶組成物の複屈折率とほぼ等しい複屈折率
を有する液晶化合物を少なくとも二種以上混合すること
により前記課題の解決を図った。
【0009】
【0010】
【実施例】以下に実施例をあげて、本発明を具体的に説
明するが、勿論本発明の主旨、及び適用範囲はこれらの
実施例により制限されるものではない。
【0011】まず、PVA製の位相差フィルムとPC製
の位相差フィルムを用意し、これら位相差フィルムのレ
タデーション(複屈折率×位相差フィルムの厚さ)の波
長分散を分光法により求めた。この時使用した光源はタ
ングステンランプであり、干渉フィルターを用いて複屈
折率を測定した。その結果を図1に示した。
【0012】図1から明らかなように、PVA製の位相
差フィルムのレタデーションは波長分散が小さく、PC
製の位相差フィルムのレタデーションは波長分散が大き
い。前記位相差フィルムのレタデーションの波長分散は
素材特有のものである。
【0013】先に述べたように、コントラストのよい白
黒表示の液晶表示素子を得るためには、位相差フィルム
の波長分散と液晶表示素子の波長分散とを適合させるこ
とが必要である。しかし、液晶表示素子の波長分散は液
晶組成物の波長分散に近似しているので、液晶表示素子
の波長分散を液晶組成物の波長分散で代替することが可
能である。従って、液晶組成物の波長分散を位相差フィ
ルムの波長分散に適合させることにより前記目的を達成
することができる。
【0014】複屈折率が大きい液晶組成物もしくは液晶
化合物はその波長分散も大きいということは従来より知
られている。このことは、下記表1より明らかである。
表1には種々の液晶組成物の組成とそれらの複屈折率と
波長分散とを示した。図2は表1をグラフにすることに
より視覚的に分かりやすく結果を示したグラフである。
【0015】
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】 (但し、表1中、「%」は「重量%」を示し、Δnは6
00nmにおける複屈折率を示し、Δniは450nm
における複屈折率/650nmにおける複屈折率の値を
示す。)以下、「%」はすべて「重量%」を示すものと
する。
【0016】ここで所望の波長分散を有する液晶組成物
の調製方法としては、以下に示す場合が考えられる。(1) 複屈折率の大きい液晶化合物と複屈折率の小さい液
晶化合物とを混合することにより、所望の波長分散を有
する液晶組成物を得る。(2) 所望の波長分散を有する液晶組成物の複屈折率と同
程度の複屈折率を有する液晶組成物同志を混合して前記
液晶組成物を得る。
【0017】次に前記2種の調製方法によって液晶組成
物もしくは液晶化合物である第一成分Aと第二成分Bを
混合して所望の波長分散を有する液晶組成物Cを調製し
た。また調製した前記液晶組成物Cの複屈折率と同程度
の複屈折率を有する液晶組成物C’を比較例として例示
した。表2に得られた液晶組成物の組成比、波長分散、
複屈折率を各成分のそれと共に併せて示した。
【0018】
【表7】
【表8】
【表9】
【表10】
【表11】
【表12】
【表13】 (但し、表2中、Δnは600nmにおける複屈折率を
示し、Δniは450nmにおける複屈折率/650n
mにおける複屈折率の値を示す。)
【0019】表2から明らかなように、前記(1)の方法
によって得た液晶組成物の波長分散の方が(2)の方法で
得た液晶組成物のものよりも大きい。この実験により、
所望の波長分散を有する液晶組成物の複屈折率より大き
い複屈折率を有する液晶化合物を少なくとも一種類以上
含有してなる第一成分と、該液晶組成物の複屈折率より
小さい複屈折率を有する液晶化合物を少なくとも一種類
以上含有してなる第二成分とを混合すると、大きい波長
分散を有する液晶組成物が得られることが明かとなっ
た。
【0020】また、所望の波長分散を有する液晶組成物
の複屈折率と同程度の複屈折率を有する液晶化合物を少
なくとも2種以上混合すると、小さい波長分散を有する
液晶組成物が得られる。
【0021】次に液晶組成物を構成する液晶化合物の骨
格が、液晶組成物の波長分散に与える影響に付いて調べ
た。まず、下記組成の液晶組成物Aを調製した。
【0022】
【化1】
【0023】この液晶組成物Aは同じ骨格を有する液晶
化合物同志を混合して得られたものである。次に下記組
成の液晶組成物Bを調製した。
【0024】
【化2】
【0025】この液晶組成物Bは異なる骨格を有する液
晶化合物同志を混合して得られたものである。前記液晶
組成物Aの複屈折率は0.151であり、液晶組成物B
複屈折率は0.150であった。
【0026】液晶組成物Aと液晶組成物Bとを混合し
て、液晶組成物Cを得た。ついで、前記液晶組成物Cの
複屈折率および波長分散を測定した。その結果を表3お
よび図3に示した。
【0027】
【表14】 (但し、表3中TNIはネマティック相からアイソトロピ
ック相へ転移する温度を示す。また、Δnは600nm
における複屈折率を示し、Δniは450nmにおける
複屈折率/650nmにおける複屈折率の値を示す。)
【0028】表3および図3から明らかなように、液晶
組成物Aおよび液晶組成物Bの複屈折率は同程度である
にも係わらず、両者を混合した場合、液晶組成物Bの含
有率が大きいほど液晶組成物Cの波長分散が大きくな
る。さらに、液晶組成物Aおよび液晶組成物Bの含有率
を変化させることにより、液晶組成物Cの波長分散を連
続的に変化させることができる。
【0029】波長分散の大きい液晶組成物を調製するに
は、所望の波長分散を有する液晶組成物の複屈折率より
大きい複屈折率を有する液晶化合物を少なくとも一種類
以上含有してなる第一成分と、該液晶組成物の複屈折率
より小さい複屈折率を有する液晶化合物を少なくとも一
種類以上含有してなる第二成分とを混合するればよいこ
とは明かである。さらに、第一成分と第二成分との骨格
が互いに異なると、より容易に波長分散特性の大きい液
晶組成物を得ることができることが明かとなった。
【0030】波長分散の小さい液晶組成物を調製するの
に適した液晶化合物に適する骨格を求めるため、異なる
骨格を有する液晶化合物からなる液晶組成物Aと液晶組
成物Bとを混合して液晶組成物Cを得て、その波長分散
を測定した。比較例としては、同じ骨格を有する液晶化
合物を混合して液晶組成物A’および液晶組成物B’を
混合して、液晶組成物C’を得た。ついで液晶組成物
C’の波長分散を測定した。その測定結果を表4に示し
た。
【0031】
【表15】
【表16】
【表17】
【表18】 (但し、表4中、Δnは600nmにおける複屈折率を
示し、Δniは450nmにおける複屈折率/650n
mにおける複屈折率の値を示す。)
【0032】骨格が異なる液晶化合物を混合しても、同
一な液晶化合物を混合しても、両者の波長分散に差はみ
られないことが表4から分かった。このことから、波長
分散の小さい液晶組成物を構成する液晶化合物の要因
は、骨格には関係なく、複屈折率のみであることが明か
となった。
【0033】これら実験の結果をまとめると、波長分散
の大きい液晶組成物を得る方法としては、前記液晶組成
物の複屈折率よりも大きい複屈折率を有する液晶化合物
を少なくとも一種類以上と、小さい複屈折率を有する液
晶化合物を少なくとも一種類以上とを混合すればよい。
また波長分散特性の小さい液晶組成物を得る方法として
は、前記液晶組成物の複屈折率と同等の複屈折率を有す
る液晶化合物同志を混合すればよい。
【0034】(調製例1)波長分散の大きい液晶組成物
を下記第一成分と第二成分とを混合することによって得
た。 第一成分:所望の波長分散を有する液晶組成物の複屈折
率よりも大きい複屈折率を有する液晶化合物を少なくと
も一種類以上含有してなる成分 第二成分:所望の波長分散を有する液晶組成物の複屈折
率よりも小さい複屈折率を有する液晶化合物を少なくと
も一種類以上含有してなる成分 但し、前記第一成分と第二成分とを構成する液晶組成物
もしくは液晶化合物は互いに異なる骨格を有するもので
ある。
【0035】比較例として、複屈折率が前記液晶組成物
と同程度である液晶組成物を調製した。この比較例は従
来より液晶組成物として一般的に用いられているもので
ある。ついで調製例1と比較例とで得られた各液晶組成
物の波長分散を測定した。その結果を表5に示した。表
5中、Cは、Aで表される組成の液晶組成物とBで表さ
れる組成の液晶組成物とを混合した液晶組成物の組成を
示す。
【0036】
【表19】
【表20】
【表21】 (但し、表5中、Δnは600nmにおける複屈折率を
示し、Δniは450nmにおける複屈折率/650n
mにおける複屈折率の値を示す。)
【0037】実施例1の液晶組成物は比較例の液晶組成
物と比べて、複屈折率は小さいがその波長分散は大き
い。
【0038】調製例1では、所望の波長分散を有する液
晶組成物の複屈折率より大きい複屈折率を有する液晶化
合物を少なくとも一種類以上含有してなる第一成分と、
該液晶組成物の複屈折率より小さい複屈折率を有する液
晶化合物を少なくとも一種類以上含有してなる第二成分
とを混合したので、波長分散の大きい液晶組成物を得る
ことができた。従来から行われている液晶組成物の調製
方法では、複屈折率が小さいとその波長分散も前記複屈
折率に比例して小さかったが、本実施例の液晶組成物の
調製方法では、複屈折率が小さく、波長分散の大きい液
晶組成物を調製することができた。
【0039】(調製例2)小さい波長分散を有する液晶
組成物の調製を行った。調製例2ではこのような特性を
有する液晶組成物を下記に示す方法により調製した。所
望の複屈折率を有する液晶組成物の複屈折率と、同程度
の複屈折率を有する液晶化合物を少なくとも2種以上混
合した。ついで前記両者の液晶組成物の波長分散を測定
した。その結果を表6に示した。表6中Cは、Aで表さ
れる組成からなる液晶化合物とBで表される組成からな
る液晶組成物とを重量比で50:50の割合で混合する
ことにより得られる液晶組成物の組成を示す。前記Bで
表される組成からなる液晶組成物は、従来から一般に波
長分散の小さいものとして使用されている液晶組成物で
ある。
【0040】
【表22】 (但し、表6中、Δnは600nmにおける複屈折率を
示し、Δniは450nmにおける複屈折率/650n
mにおける複屈折率の値を示す。)
【0041】表6から明らかなように、調製例2の液晶
組成物Cは、液晶組成物Aおよび液晶組成物Bと比べ
て、複屈折率は同程度であり、波長分散も同程度であ
る。つまり、本調製例で調製した液晶組成物Cは、従来
から波長分散の小さいものとして使用されているBで表
される組成からなる液晶組成物と同等の波長分散を有す
る。
【0042】調製例2では、所望の波長分散を有する液
晶組成物の複屈折率と同程度の複屈折率を有する少なく
とも二種以上の液晶化合物を混合したので、小さい波長
分散を有する液晶組成物を得ることができた。
【0043】(調製例3)波長分散が1.20である液
晶組成物を調製した。
【0044】以下に示す関係式(I)
【0045】
【数1】 (但し、関係式(I)における、Δnは600nmにお
ける液晶組成物の複屈折率を示し、Δniは450nm
における複屈折率/650nmにおける複屈折率を示
す。)
【0046】を用いると、1.20という波長分散を有
する液晶組成物を得るには、該液晶組成物の複屈折率を
0.15以上0.23以下に調整すれば良いことが分か
る。そこで、上記条件を満たす複屈折率が0.15であ
る液晶組成物を調製することにした。
【0047】まず、複屈折率が0.15である液晶組成
物Aおよび液晶組成物Bを調製した。この液晶組成物A
の組成は、
【0048】
【化3】
【0049】で表され、液晶組成物Bの組成は、
【0050】
【化4】
【0051】で表されるものである。これら液晶組成物
Aおよび液晶組成物Bの物性は以下に示す通りである。
【0052】 但し、Δnは600nmにおける複屈折率を示し、Δn
iは450nmにおける複屈折率/650nmにおける
複屈折率を示す。また、(IV)は関係式(IV)によ
り得られる値を示す。
【0053】
【数2】 (但し、関係式(IV)におけるΔNiは液晶組成物の
複屈折率を示し、Δnは600nmにおける前記液晶組
成物を構成する液晶化合物の複屈折率を示し、yiは各
液晶化合物の混合重量%を示す。)
【0054】次に、先に示した図3を用いて、波長分散
1.20という値を有する液晶組成物Cにおける液晶組
成物Bの含有率を求めた。液晶組成物Bの含有率は87
重量%であった。
【0055】液晶組成物Bを87重量%と液晶組成物A
を13重量%とからなる液晶組成物Cを調製した。つい
で、この液晶組成物Cの複屈折率および波長分散を測定
したら、複屈折率0.150、波長分散1.20という
所望の物性を有していることが分かった。
【0056】調製例3では液晶組成物の複屈折率と波長
分散との関係を用いて、所望の波長分散を有する液晶組
成物を調製することができた。
【0057】(調製例4)前記調製例3とは別の方法に
より、波長分散が1.20である液晶組成物を調製し
た。本調製例では前記関係式(IV)により得られる値
をパラメーターとして用いることにより所望の波長分散
を有する液晶組成物を調製した。
【0058】液晶組成物の波長分散と前記関係式(I
V)により得られる値との間には、図4に示すように、
非常によい相関関係が認められる。前記、図4から1.
2という波長分散を有する液晶組成物を得るには、前記
関係式(IV)から得られる値を9.2に調製すれば良
いことが分かる。
【0059】本調製例では、前記調製例3で用いた液晶
組成物Bと新たな液晶組成物である液晶組成物Dとを用
いた。前記液晶組成物Bの組成は、
【0060】
【化5】
【0061】であり、前記液晶組成物Dは
【0062】
【化6】
【0063】で表される組成からなる液晶組成物であ
る。この液晶組成物Dの複屈折率は0.15であり、関
係式(IV)により得られる値は7.3である。
【0064】前記関係式(IV)により得られる値には
加成性が成り立つので、液晶組成物Bと液晶組成物Dと
の比率計算をすると、関係式(IV)により得られる値
を9.2に調製するには、液晶組成物Bを58重量%、
液晶組成物Dを42重量%を混合すればよいことがわか
る。
【0065】前記組成により得られた液晶組成物の複屈
折率は0.150、波長分散は1.20であり、所望の
物性であった。
【0066】本調製例4では前記関係式(IV)をパラ
メーターとして用いたので、所望の複屈折率を有する液
晶組成物を調製することができた。
【0067】さらに、発明者らは表7に示すように、1
8種の液晶組成物を調製し、その波長分散および関係式
(IV)による値を算出した。その値を表7に記載し
た。
【0068】
【表23】
【表24】
【表25】
【表26】
【表27】
【表28】
【表29】
【表30】
【表31】
【表32】
【表33】
【表34】
【表35】
【表36】
【表37】
【表38】
【表39】 (但し、表7中、Δnは600nmにおける複屈折率を
示し、Δniは450nmにおける複屈折率/650n
mにおける複屈折率の値を示す。また、(IV)は前記
関係式(IV)により得られる値を示す。)
【0069】表7の結果から明らかなように、前記関係
式(IV)から得られる値を1以下になるように液晶組
成物を調製すると、その調製した液晶組成物の波長分散
は小さくなった。
【0070】また、前記関係式(IV)から得られる値
を2以上になるように液晶組成物を調製すると、その調
製した液晶組成物の波長分散は大きくなった。より好ま
しくは前記値を5以上の値を有する液晶組成物がよい。
【0071】(調製例5)実施例1ないし実施例3で得
た液晶組成物を、厚さ6〜8μmからなる液晶セルのな
かに注入し、表示素子を作成した。ついでこれを室温ま
で放冷して、FST−LCDを得た。このFST−LC
Dには着色が認められず、充分なコントラストが得られ
た。
【0072】
【発明の効果】請求項1記載の液晶組成物の調製方法に
おいては、該液晶組成物の複屈折率よりも大きい複屈折
率を有する液晶化合物を少なくとも一種以上含有してな
る第一成分と、該液晶組成物の複屈折率よりも小さい複
屈折率を有する液晶化合物を一種以上含有してなる第二
成分とを、混合するので波長分散の大きい液晶組成物を
得ることができる。
【0073】請求項2記載の液晶組成物の調製方法で
は、請求項1の第一成分の液晶化合物と第二成分の液晶
化合物とに骨格の異なる液晶化合物を用いるので、より
波長分散の大きい液晶組成物を得ることができる。
【0074】
【0075】請求項3記載の液晶組成物の調製方法にお
いては、該液晶組成物の複屈折率とほぼ等しい複屈折率
を有する液晶化合物を少なくとも二種以上混合するの
で、波長分散の小さい液晶組成物を得ることができる。
【0076】
【0077】本発明の液晶組成物の調製方法により調製
した液晶組成物を使用することにより、着色がなくかつ
充分なコントラストを有する液晶表示素子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】位相差フィルムのリタデーションの波長分散を
示すグラフ
【図2】液晶組成物および液晶化合物の複屈折率と波長
分散の関係を示すグラフ
【図3】骨格の異なる液晶化合物からなる液晶組成物
と、骨格が同じ液晶化合物からなる液晶組成物とを混合
して得た液晶組成物の波長分散を示すグラフ
【図4】液晶組成物の波長分散と関係式(IV)により
得られる値との関係を示すグラフ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−519(JP,A) 特開 昭63−215790(JP,A) 特開 昭63−72785(JP,A) 特開 平1−156392(JP,A) 特開 平2−253237(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 19/02 - 19/50

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所望の波長分散を有する液晶組成物の調
    製方法であって、 該液晶組成物の複屈折率よりも大きい複屈折率を有する
    液晶化合物を少なくとも一種以上含有してなる第一成分
    と、該液晶組成物の複屈折率よりも小さい複屈折率を有
    する液晶化合物を一種以上含有してなる第二成分とを、
    混合することを特徴とする液晶組成物の調製方法。
  2. 【請求項2】 第一成分の液晶化合物と、第二成分の液
    晶化合物との骨格が互いに異なることを特徴とする請求
    項1記載の液晶組成物の調製方法。
  3. 【請求項3】 所望の波長分散を有する液晶組成物の調
    製方法であって、 該液晶組成物の複屈折率とほぼ等しい複屈折率を有する
    液晶化合物を少なくとも二種以上混合することを特徴と
    する液晶組成物の調製方法。
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