JP3218131U - カテーテル - Google Patents

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陽介 岡田
陽介 岡田
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Abstract

【課題】引張糸の一端部に一定の張力が付与された状態で引張糸の他端部をカテーテル本体に簡単な作業で保持することができ、かつ、保持した状態を目視で容易に確認することができるカテーテルを提供する。
【解決手段】カテーテル1は、カテーテル本体3、被覆管5、アダプタ7、引張糸9および緊締部材11を備える。引張糸9の一端部はカテーテル本体3の近位部3aの先端部に結着され、引張糸9の他端部は緊締部材11に結着されている。引張糸9が引っ張られてその一端部に一定の張力が付与されることでカテーテル本体3の近位部3aにループが形成される。一端部に一定の張力が付与された状態の引張糸9の他端部が被覆管5の外周部に巻き付けられ、その巻き付けられた引張糸9の他端部を外側から囲繞するように緊締部材11が嵌合されることで被覆管5の外周部に引張糸9が緊締される。
【選択図】図1

Description

本考案は、臓器内に留置可能な近位部と、該近位部に連なる中継部を介して近位部と連通する遠位部とを有するカテーテル本体を備えたカテーテルに関するものである。
膀胱等の臓器内の液体を排液するカテーテルとしては、特許文献1に示されているものがある。このカテーテルは、管状のカテーテル本体、引張糸、雌型ルアーコネクタ、雄型ルアーコネクタおよびこれらのルアーコネクタの間に組み込まれるグロメットを備えている。カテーテル本体は、臓器内に留置される近位部と、該近位部に連なる中継部を介して近位部と連通する遠位部とを備え、遠位部には雌型ルアーコネクタが結着されている。引張糸は、その一端部がカテーテル本体の近位部に結着され、一端部と他端部との間の中間部がカテーテル本体の中継部内に挿通され、他端部が遠位部の開口から外部に延設されている。その延設された引張糸の他端部は、雌型ルアーコネクタ、雄型ルアーコネクタおよびグロメットのそれぞれの挿通孔に挿通されている。
引張糸の他端部が引っ張られて引張糸の一端部に一定の張力が付与されることでカテーテル本体の近位部がループ状に屈曲され、屈曲された状態を維持するために、雌型ルアーコネクタと雄型ルアーコネクタとグロメットとで引張糸の他端部が挟持されている。具体的には、雌型ルアーコネクタの雄ねじ部に雄型ルアーコネクタの雌ねじ部を螺着することで両ルアーコネクタ間でグロメットが圧縮され、グロメットの挿通孔に挿通された引張糸の他端部が、圧縮されたグロメットによって強固に挟持される。これにより、引張糸の一端部に一定の張力が常に付与されてカテーテル本体の近位部はループ状に屈曲された状態が維持されるため、臓器内に留置された近位部が不所望に臓器から抜け出ることが防止される。
特許第4741774号公報
しかしながら、特許文献1に示されたカテーテルは、引張糸の一端部に一定の張力を付与してカテーテル本体の近位部をループ状に屈曲した状態に維持するために、引張糸の他端部をグロメットで強固に挟持すべくグロメットを強く圧縮する必要がある。このため、雌型ルアーコネクタに雄型ルアーコネクタを強固に捩じ込む必要があり、この作業が面倒であった。また、雌型ルアーコネクタに雄型ルアーコネクタを捩じ込んだ後、適正に捩じ込まれたか否かを目視で確認することも困難であった。
本考案は、このような問題を解消するためになされたもので、引張糸の一端部に一定の張力が付与された状態で引張糸の他端部をカテーテル本体に簡単な作業で保持することができ、かつ、保持した状態を目視で容易に確認することができるカテーテルを提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本考案に係るカテーテルは、臓器内に留置可能な近位部と、該近位部に連なる中継部と、該中継部を介して前記近位部と連通する遠位部とを有する中空の管からなるカテーテル本体と、前記カテーテル本体の遠位部の外周部に嵌合された弾性部材からなる被覆管と、長手方向の一端部が前記近位部の先端部に結着され、前記長手方向の一端部と他端部との間の中間部が前記中継部内に挿通され、前記長手方向の他端部が、前記カテーテル本体の遠位部と前記被覆管とに亘って穿設された貫通孔に挿通されて前記遠位部内から外部に延設された可撓性を有する引張糸と、軸芯に沿う方向に切り欠かれて切欠部が形成され、該軸芯に直交する横断面の形状がC字状に形成された弾性部材からなる緊締部材とを備え、前記引張糸の他端部が引っ張られて前記引張糸の一端部に一定の張力が付与されることで前記近位部に引掛部が形成され、一端部に前記一定の張力が付与された状態の前記引張糸の他端部が前記被覆管の外周部に巻き付けられ、その巻き付けられた前記引張糸の他端部を外側から囲繞するように前記緊締部材が嵌合されることで前記被覆管の外周部に前記引張糸が緊締されるように構成されたものである。
請求項2に記載した考案に係るカテーテルは、請求項1に記載のカテーテルにおいて、前記引張糸の他端部は、前記緊締部材に結着されていることを特徴とするものである。
請求項3に記載した考案に係るカテーテルは、請求項1または請求項2に記載のカテーテルにおいて、前記引張糸の一端部に一定の張力が付与されて前記近位部にループが形成されることで前記近位部に前記引掛部が形成されることを特徴とするものである。
本考案によれば、一端部に一定の張力が付与された状態の引張糸の他端部を被覆管の外周部に巻き付け、その巻き付けた引張糸の他端部を外側から囲繞するように、C字状横断面の緊締部材を嵌合することで被覆管の外周部に引張糸が緊締されるように構成されている。このため、引張糸の一端部に一定の張力を付与した状態で引張糸の他端部をカテーテル本体に簡単な作業で保持することができるだけでなく、保持した状態を目視で容易に確認することができる。
請求項2に記載の考案によれば、引張糸の他端部は緊締部材に結着されているので、緊締部材を紛失する虞がなく、緊締部材を手で把持して引っ張ることにより引張糸の他端部を容易に引っ張ることができる。
請求項3に記載の考案によれば、引張糸の一端部に一定の張力が付与されて近位部にループが形成されることで近位部に引掛部が形成されるので、単純な構成で近位部に引掛部を形成することができる。
本考案の実施の形態に係るカテーテルを示した図である。 (A)図は同カテーテルを破断して拡大した状態を示した縦断面図であり、(B)図は(A)図の一部をさらに拡大して示した図であり、(C)図は同カテーテルの構成部材である緊締部材を拡大して示した図であり、(D)図は(C)図の矢視A−A線に沿う断面を示した図である。 図(A)ないし図(C)は、同カテーテルを体内に留置する際の作業手順の前半を説明するための図である。 図(D)ないし図(F)は、同カテーテルを体内に留置する際の作業手順の後半を説明するための図である。 図(A)は本考案の実施の形態に係るカテーテルのカテーテル本体の一部を変更した変形例に係るカテーテルを示した図であり、図(B)はそのカテーテルの一部を拡大して示した図であり、(C)図は図(B)の矢視B−B線に沿う断面を拡大して示した図である。 図(A)は同変形例に係るカテーテルの近位部に引掛部を形成した状態のカテーテル本体の一部を拡大して示した図であり、図(B)は図(A)の矢視Cに沿う方向から見た状態を示した図である。
以下、本考案に係る実施の形態を図1ないし図4を参照して詳細に説明する。図1において符号1で示すものは、本実施の形態に係るカテーテルの一例である。このカテーテル1は、犬および猫等の動物や人間の尿管が泌尿器系疾患等により閉塞または尿管障害を起こした際に、腎臓または膀胱等の臓器内に存在する尿等の液体を外部に排出したり、検査のために臓器内の液体を採取したり、臓器内に薬剤を注入したり、あるいは、臓器内の圧力を計測するために供されるものである。
なお、作図の都合上、図1ないし図4では、長尺な部材については、その長手方向中途部を省略して示している。
カテーテル1は、中空の管からなるカテーテル本体3,被覆管5,アダプタ7,引張糸9および緊締部材11を備えている。引張糸9は可撓性を有する部材からなり、例えば、施術用として使用されている医療機器の1つである縫合糸を引張糸9として使用することができる。引張糸9の材質としては、例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン6またはナイロン66等を挙げることができる。
カテーテル本体3の長手方向の部位としては、腎臓または膀胱等の臓器内に留置可能な近位部3aと、該近位部3aに連なる中継部3bと、該中継部3bを介して近位部3aと連通する遠位部3cとを有する。カテーテル本体3の構成部材としては、長尺な円管状の主管13と、該主管13の先端に結着された連結部材15(図2の図(B)参照)と、該主管13の後端部の外周部に一端部が嵌合された円管状の継ぎ足し管17とを有する。継ぎ足し管17の他端部は、後述するアダプタ7の第一筒部7aの内周部に嵌入されている。
引張糸9の長手方向の一端部9aにおける末端部は近位部3aの先端部の連結部材15に結着されている。主管13の先端と連結部材15とは、接着剤または溶剤が塗布されて液密に結着されている。なお、主管13の先端と連結部材15との結着する部位を加熱して溶着してもよいし、連結部材15を省略して主管13の先端を加熱して融解することで連結部材15に相当する部分を形成し、該部分に引張糸9の一端部9aの末端部を埋設して結着するようにしてもよい。
アダプタ7は、樹脂製の部材からなり、円筒状の第一筒部7aと、該第一筒部7aに連なり該第一筒部7aの軸芯と同軸に延びる円筒状の第二筒部7bとを備えている。第二筒部7bにおける第一筒部7aとは反対側の端部の外周面には、キャップ19を着脱可能に螺着するための一対の凸部21,21が、第二筒部7bの軸芯回りの角度位置が180度ずれた位置に形成されている。アダプタ7の一対の凸部21,21にキャップ19を螺着することで第二筒部7bの開口が液密に閉塞される。
第一筒部7a内は、第二筒部7b内と連通しており、第二筒部7bとの接続部の内周部は、それ以外の部分の内周部より小さな内径寸法に形成されている。第二筒部7bの内径および外径は、第一筒部7aの内径および外径よりそれぞれ大きな寸法に形成されている。主管13の外周部と継ぎ足し管17の内周部との結着部分およびアダプタ7の第一筒部7aの内周部と継ぎ足し管17の外周部との結着部分は、接着剤または溶剤がそれぞれ塗布されて液密に結着されている。これにより、主管13の外径に比べてアダプタ7の第一筒部7aの内径の方が大きいけれども、継ぎ足し管17を介して主管13と第一筒部7aとが好適に接続される。また、第一筒部7a近傍の主管13の部位が継ぎ足し管17により被覆されるため、その分、主管13の第一筒部7a近傍の部分は剛性が高くなるので、該部分が意図しない外力により屈曲して主管13内の通路が閉塞する虞はない。なお、本実施の形態では、主管13の後端部は、被覆管5の長手方向の一端部に嵌入されているが、これに限らず、継ぎ足し管17の他端またはその近傍まで嵌入されてもよい。
継ぎ足し管17の外周部には被覆管5の一端部が液密に嵌合され、被覆管5の他端部が第一筒部7aの外周部に液密に嵌合されている。被覆管5は、可撓性および弾性を有する部材からなり、その材質としては、例えば、シリコンゴム等の樹脂を挙げることができる。
カテーテル本体3の中継部3bの長手方向中途部には、3つのマーカー25…が互いに離間した位置に設けられている。カテーテル本体3の近位部3aの長手方向中途部は円弧状に屈曲形成されており、その屈曲部の円弧状の内周面を中央に含む近位部3aの長手方向の一定の領域に亘り所定の間隔を隔てて5個の側孔27aないし27e(図2の図(B)参照)が穿設されている。
カテーテル本体3の連結部材15に一端部9aが結着された引張糸9は、その結着された部位から側孔27a(5個の側孔27aないし27eのうち、近位部3aの長手方向において連結部材15に最も近い側孔)を通り抜けて近位部3a内から外部に延設され、さらに、側孔27e(5個の側孔27aないし27eのうち、近位部3aの長手方向において連結部材15から最も離間した側孔)を通り抜けて近位部3a内に挿通されている。その近位部3a内に挿通された引張糸9は、カテーテル本体3の中継部3b内を通過して遠位部3cの継ぎ足し管17内まで延び、該継ぎ足し管17の長手方向中途部において、継ぎ足し管17と被覆管5とに亘って穿設された貫通孔に挿通されて遠位部3c内から外部に延設されている。
なお、引張糸9が挿通された継ぎ足し管17の貫通孔と引張糸9の外周部との間から継ぎ足し管17と被覆管5との間に継ぎ足し管17内の液体が漏洩しようとしても、被覆管5の弾性によって液密にシールされるので漏洩することはない。また、引張糸9が挿通された被覆管5の貫通孔と引張糸9の外周部との間も、被覆管5の弾性によって液密にシールされるので漏洩することはない。
遠位部3c内から外部に延設された引張糸9の他端部9bは、緊締部材11の長手方向端部に穿設された挿通孔11a(図2の図(C)参照)に挿通されて結び付けられることで緊締部材11に結着されている。
前記カテーテル本体3の主管13および継ぎ足し管17は、可撓性および弾性を有する部材からなり、それらの材質としては、例えば、ポリウレタン等の樹脂を挙げることができる。
緊締部材11は、その軸芯Oに沿う方向に切り欠かれて切欠部11bが形成され、該軸芯Oに直交する横断面の形状がC字状に形成された弾性部材からなり、その材質としては、例えば、ナイロン、ポリカーボネート、ポリプロピレンまたは高密度ポリエチレン等の合成樹脂を挙げることができる。
<カテーテル1を留置する作業手順>
次に、尿管が泌尿器系疾患等により閉塞または尿管障害を起こした犬および猫等の動物や人間の体内に、上述したカテーテル1を留置して腎臓または膀胱等の臓器内から尿等の液体を排出するために行う外科的治療の作業手順の一例について図3および図4も参照して詳細に説明する。
まず、筒状のシース内に挿入され先端部がシースの先端から露出した状態の注射針をシースと共に体表面Bから臓器Kに穿刺する。次に、シースの先端部が臓器Kに穿刺された状態でシース内から注射針を抜き出したのち、キャップ19が螺着されてアダプタ7が密栓された状態のカテーテル本体3の近位部3aをその円弧状に屈曲形成された部分を略真っ直ぐな状態に手で矯正しながら、前記シースの後端からシース内に挿入する。このとき、カテーテル本体3の近位部3a全体が臓器K内に到達するまでカテーテル1をシース内に挿入する。近位部3a全体が臓器K内に到達したか否かは、体表面Bへの穿刺位置とカテーテル本体3のマーカー25との相対的な位置関係に基づいて判断する。なお、このような判断手法に替えて、超音波を利用して取得した体内の超音波像をモニター画面上に表示させ、その画像中に写し出された近位部3aと臓器Kの外形との相対的な位置関係から判断するようにしてもよい。
カテーテル本体3の近位部3a全体が臓器K内に位置付けられたら、体表面Bの穿刺口からシースを引き出したのち、シースの長手方向に沿って予め切り込まれた切れ目に沿ってシースを2つに分断してカテーテル1からシースを離脱させる。これにより、カテーテル本体3の近位部3aは、該近位部3a自体の弾性で元の円弧状に復元すると共に各側孔27a,27eから近位部3aの外部に露出した引張糸9の一部に弛み部9cが形成される。このときの状態を図3の図(A)は示している。
次に、カテーテル1を体内に留置した状態で、緊締部材11が結着された引張糸9の他端部9bを引っ張って引張糸9の一端部9aに一定の張力を付与すると、引張糸9の弛み部9cがカテーテル本体3の近位部3aの側孔27eから近位部3a内に入り込むと共に側孔27aと側孔27eとが接近させられる。これにより、図3の図(B)に示すように、カテーテル本体3の近位部3aの長手方向中途部にループ29が形成され、該ループ29によって臓器K内から近位部3aが抜け出ることが防止される。よって、ループ29は、本発明でいう「引掛部」を構成する。
次に、図3の図(C)に示すように、一端部に一定の張力を付与した状態の引張糸9の他端部9bを被覆管5の外周部に巻き付けたのち、その巻き付けた引張糸9の他端部9bを外側から囲繞するように緊締部材11を嵌合する(図4の図(D)参照)。これにより、引張糸9は、被覆管5の外周部に緊締部材11によりしっかり緊締されるため、被覆管5の外周部に巻き付けられた状態で弛むことなく挟持される。なお、カテーテル1が体内に留置されているときに体が動くことで、カテーテル本体3の近位部3aと遠位部3cとが相対的に変位した場合でも、それを吸収することができるように近位部3aと遠位部3cとの間には弛みを持たせておく。これにより、カテーテル本体3の近位部3aが不所望に引っ張られることはない。
最後に、カテーテル1の体表面Bへの穿刺口の周囲に消毒剤を塗布して消毒したのち、穿刺口を被覆するように絆創膏を貼付すると共にカテーテル本体3の後端部が不所望に体表面Bに対して相対変位しないようにカテーテル本体3の後端部を医療用バンテージにより体表面Bの皮膚に固定する。以上で、カテーテル1を体内に留置する作業を終了する。
カテーテル1を使用して臓器K内から体外に尿等の液体を排出する場合は、アダプタ7からキャップ19を取り外して、アダプタ7の第二筒部7bに吸引装置(図示せず)を接続し、該吸引装置により吸引することでカテーテル本体3の各側孔27aないし27eを介して臓器K内の尿等の液体を排出する。また、吸引装置により吸引した液体を検査することもできる。また、アダプタ7の第二筒部7bに圧力計測装置(図示せず)を接続することで、カテーテル本体3の各側孔27aないし27eを介して臓器K内の圧力を計測することもできる。
一方、カテーテル1を使用して臓器K内に薬剤を注入する場合は、薬剤が充填された注射器または点滴セット等の薬剤供給機器(図示せず)をアダプタ7の第二筒部7bに接続し、カテーテル本体3の各側孔27aないし27eを介して該薬剤供給機器により臓器K内に薬剤を注入する。
また、体内に留置したカテーテル1を体内から完全に取り外す場合は、被覆管5の外周部から緊締部材11を取り外したのち、図4の図(E)に示すように、被覆管5から外部に露出している引張糸9の被覆管5近傍の部位を鋏Sの動刃と静刃との間に位置付けた状態で、緊締部材11が結着された引張糸9の他端部9bを強く引っ張る。すると、引張糸9の他端部9bがさらに被覆管5から外部に引っ張り出されてカテーテル本体3の長手方向中途部が波状に屈曲する。この状態で、外部に露出している引張糸9の被覆管5近傍の部位を鋏Sにより切断すると、引張糸9に付与されていた張力により引張糸9の他端部9bが引っ張られてカテーテル本体3内に引き吊り込まれる。
これにより、引張糸9の一端部9aに付与されていた張力が解放されて、カテーテル本体3の近位部3aの長手方向中途部は、近位部3a自体の弾性でループ29の状態から元の円弧状に復元すると共に引張糸9の一端部9aには張力が全く付与されない状態となる(図4の図(F)参照)。このような状態で、カテーテル1の後端部を引っ張ることで、カテーテル本体3の近位部3aは、臓器K内から臓器K外に引っ張り出される際に臓器Kの穿刺口を通過するときに、略真っ直ぐな状態に容易に矯正されながら臓器K内から抵抗なく取り出される。取り出された後、カテーテル1が挿入されていた体表面Bの穿刺口の周囲に消毒剤を塗布して消毒したのち、穿刺口を被覆するように絆創膏を貼付すれば、カテーテル1の取り外し作業は終了する。
上述したような本考案の実施の形態に係るカテーテル1によれば、一端部9aに一定の張力が付与された状態の引張糸9の他端部9bを被覆管5の外周部に巻き付け、その巻き付けた引張糸9の他端部9bを外側から囲繞するように、C字状横断面の緊締部材11を嵌合することで被覆管5の外周部に引張糸9が緊締されるように構成されている。このため、引張糸9の一端部9aに一定の張力を付与した状態で引張糸9の他端部9bをカテーテル本体3に簡単な作業で保持することができるだけでなく、保持した状態を目視で容易に確認することができる。
また、引張糸9の他端部9bは緊締部材11に結着されているので、緊締部材11を紛失する虞がなく、緊締部材11を手で把持して引っ張ることにより引張糸9の他端部9bを容易に引っ張ることができる。
さらにまた、引張糸9の一端部9aに一定の張力が付与されてカテーテル本体3の近位部3aにループ29が形成されることで近位部3aに引掛部が形成されるので、単純な構成で近位部3aに引掛部を形成することができる。
上述した実施の形態は本考案を説明するための一例であり、本考案は、前記の実施の形態に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲と明細書との全体から読み取れる考案の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更後のカテーテルもまた、本考案の技術的範囲に含まれるものである。
例えば、上述した実施の形態に係るカテーテル1では、緊締部材11が結着された引張糸9の他端部9bを引っ張って引張糸9の一端部9aに一定の張力を付与することで、カテーテル本体3の近位部3aの長手方向中途部にループ29を形成し、該ループ29によって臓器K内から近位部3aが抜け出ないようにしている。
しかし、これに替えて、図5の図(A)に示すようなカテーテル1'であってもよい。該カテーテル1'は、そのカテーテル本体3の近位部3aにおける長手方向中途部(連結部材15寄りの部位)にその長手方向に沿って延びる切り込み31が近位部3aの軸芯回りに等角度(90度)間隔で4箇所形成されている(図5の図(B)および図(C)参照)。緊締部材11が結着された引張糸9の他端部9bを引っ張って引張糸9の一端部9aに一定の張力を付与すると、図6の図(A)および図(B)に示すように、各切り込み31が開いて4つの開口33…が形成されると共にカテーテル本体3の近位部3aの軸芯を中心に放射状に4つの突状部35…が形成される。これらの突状部35よって臓器K内から近位部3aが抜け出ることが防止される。よって、突状部35は、本発明でいう「引掛部」を構成する。また、この変形例に係るカテーテル1'の場合は、上述した臓器K内の液体の排出、臓器K内への薬剤の注入および臓器K内の圧力の計測は、カテーテル本体3の近位部3aに形成された各開口33を介して行われる。
1 カテーテル
1' カテーテル
3 カテーテル本体
3a 近位部
3b 中継部
3c 遠位部
5 被覆管
9 引張糸
9a 引張糸の一端部
9b 引張糸の他端部
11 緊締部材
11a 切欠部
29 ループ(引掛部)
35 突状部(引掛部)
K 臓器
O 緊締部材の軸芯

Claims (3)

  1. 臓器内に留置可能な近位部と、該近位部に連なる中継部と、該中継部を介して前記近位部と連通する遠位部とを有する中空の管からなるカテーテル本体と、
    前記カテーテル本体の遠位部の外周部に嵌合された弾性部材からなる被覆管と、
    長手方向の一端部が前記近位部の先端部に結着され、前記長手方向の一端部と他端部との間の中間部が前記中継部内に挿通され、前記長手方向の他端部が、前記カテーテル本体の遠位部と前記被覆管とに亘って穿設された貫通孔に挿通されて前記遠位部内から外部に延設された可撓性を有する引張糸と、
    軸芯に沿う方向に切り欠かれて切欠部が形成され、該軸芯に直交する横断面の形状がC字状に形成された弾性部材からなる緊締部材とを備え、
    前記引張糸の他端部が引っ張られて前記引張糸の一端部に一定の張力が付与されることで前記近位部に引掛部が形成され、
    一端部に前記一定の張力が付与された状態の前記引張糸の他端部が前記被覆管の外周部に巻き付けられ、その巻き付けられた前記引張糸の他端部を外側から囲繞するように前記緊締部材が嵌合されることで前記被覆管の外周部に前記引張糸が緊締されるように構成されたカテーテル。
  2. 請求項1に記載のカテーテルにおいて、
    前記引張糸の他端部は、前記緊締部材に結着されていることを特徴とするカテーテル。
  3. 請求項1または請求項2に記載のカテーテルにおいて、
    前記引張糸の一端部に一定の張力が付与されて前記近位部にループが形成されることで前記近位部に前記引掛部が形成されることを特徴とするカテーテル。
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