JP3217303B2 - 表面燃焼装置 - Google Patents

表面燃焼装置

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JP3217303B2
JP3217303B2 JP23813297A JP23813297A JP3217303B2 JP 3217303 B2 JP3217303 B2 JP 3217303B2 JP 23813297 A JP23813297 A JP 23813297A JP 23813297 A JP23813297 A JP 23813297A JP 3217303 B2 JP3217303 B2 JP 3217303B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多管式ボイラ等に
使用されるガス燃焼装置であって、ガス状燃料と燃焼空
気とを混合させてなる予混合ガスをガス透過性の助燃体
の表面たる上面において燃焼させるようにした表面燃焼
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】多管式ボイラ等に使用されるガス燃焼装
置として、従来からも、前後方向長さが左右方向幅に比
して長大なガス透過性の助燃体の直下に、助燃体と略同
一の横断面形状を有する閉塞空間を形成して、この閉塞
空間に、予混合ガス供給手段によりガス状燃料と燃焼空
気とを混合させてなる予混合ガスを供給することによっ
て、助燃体の上面において当該予混合ガスの表面燃焼が
行なわれるように構成した表面燃焼装置が提案されてい
る。
【0003】かかる表面燃焼装置は、火炎が予混合ガス
の燃焼による多数の微小火炎となるため、他のガス燃焼
装置(例えば、燃焼室内でガス状燃料と燃焼空気とを混
合させつつ燃焼させるブラスト燃焼装置)に比して、燃
焼温度が低く、サーマルNOx の生成を大幅に低減する
ことができる等の利点を有するものであり、多管式ボイ
ラ等において好適に使用されている。しかし、予混合ガ
ス供給手段により閉塞空間から助燃体に供給される予混
合ガスに混合ムラがあったり、予混合ガスの助燃体への
供給が不均一である場合、燃焼温度が安定せず、表面燃
焼領域において局部的な高温部が生じることになり、そ
の結果、サーマルNOx が発生することになり、NOx
の低減を効果的に図り得ない。したがって、表面燃焼装
置にあっては、混合ムラのない高混合精度の予混合ガス
を助燃体に均一に供給させることが極めて重要である。
【0004】一方、従来の表面燃焼装置における予混合
ガス供給手段は、一般に、助燃体直下の閉塞空間に連な
るガス通路を設け、このガス通路の下流部において、当
該通路を流動する燃焼空気中にガス状燃料を空気流動方
向に直交する方向に噴出させることにより、ガス状燃料
の噴出部の下流側に生じる渦による攪拌作用により燃焼
空気とガス状燃料とを混合させて、予混合ガスを生成さ
せ、その予混合ガスをガス通路から閉塞空間に供給させ
るように構成されている。
【0005】しかし、ガス状燃料として一般に使用され
る天然ガス,LPガス等は、燃焼空気つまり窒素と酸素
との混合ガスに対して、大きな比重差(モル当量におけ
る分子量の差)を有するものであり、拡散性も低いもの
であるから、上記した渦による攪拌作用によっては、ガ
ス状燃料と燃焼空気との混合が充分に行なわれ難く、予
混合ガスが混合ムラのある状態で閉塞空間に供給される
ことになる。また、助燃体は前後方向長さが左右方向幅
に比して長大なものであるから、これと横断面形状が略
同一である閉塞空間の一個所にガス通路から導入された
予混合ガスは、閉塞空間から助燃体に均一に供給され
ず、助燃体の前後方向における予混合ガス流量分布は不
均一となる。
【0006】そこで、本発明者は、先に、かかる問題を
解決すべく、予混合ガス供給手段を次のように構成して
おくことを提案した。
【0007】すなわち、第1に、閉塞空間を多孔板によ
り上位の予混合ガス供給室と下位の予混合ガス導入室と
に区画すると共に、予混合ガス導入室の後端部にガス通
路を接続して、ガス通路から予混合ガス導入室に導入さ
れた予混合ガスが多孔板によって分散されつつ予混合ガ
ス供給室に流入されるように工夫することによって、助
燃体の前後方向における予混合ガス流量分布が均一とな
るようにした。第2に、予混合ガスの生成部(ガス状燃
料の噴出部)から予混合ガス導入室に至るガス通路長さ
を大きくして、つまり前記渦による攪拌作用により生成
された予混合ガスの流動距離を大きくして、流動作用に
より予混合ガスの混合が促進されるように工夫すること
によって、充分に混合されて混合ムラのない予混合ガス
を予混合ガス導入室に供給させるようにした。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、第1の工夫に
よっては、助燃体の前後方向における予混合ガス流量分
布がさほど均一とならないことが確認された。すなわ
ち、予混合ガス導入室の後端部に導入された予混合ガス
は予混合ガス導入室内を前方へと流動しつつ多孔板を通
過することになること及び多孔板によるガス通過抵抗は
何れの個所においても変わりないことから、予混合ガス
が流動することなく滞留せしめられるガス流動終端側領
域(予混合ガス導入室の前端側領域)から多孔板を通過
するガス量は、予混合ガスが滞留することなく流動せし
められるガス流動始端側領域(予混合ガス導入室の後端
側領域)から多孔板を通過するガス量よりも多くなり、
その結果、助燃体の前端側における予混合ガス流量は後
端側における予混合ガス流量よりも多くなり、助燃体の
前後方向における予混合ガス流量分布は不均一となる。
かかる点は、ガス通路を予混合ガス導入室の後端部以外
の個所に接続した場合にも同様である(ガス通路接続個
所の直上方領域における予混合ガス流量が最も少なくな
る)。また、多孔板を複数枚設けておくことも考えられ
るが、多孔板の枚数は予混合ガス流量分布の均一化を図
る上でさほど影響せず、却って圧力損失が増大する等の
新たな問題を生じる。
【0009】一方、第2の工夫によっては、予混合ガス
の流動距離を大きくするに従って予混合ガスがより混合
され、混合ムラを解消させることができるが、次のよう
な問題が新たに生じるため、実用的ではない。例えば、
燃焼部からガス状燃料噴出部に至る燃料充満領域が大き
くなることにより、逆火が発生した場合、大爆発を起こ
すといった危険がある。また、ガス通路が長大なものと
なるため、予混合ガス供給手段が必要以上に大型化する
といった問題もある。勿論、第1の工夫によって予混合
ガスの均一供給ができない条件下においては、助燃体に
供給される予混合ガスの混合ムラを解消するのみでは、
表面燃焼領域における局部的な高温部の発生を効果的に
防止することができず、低NOx 燃焼を実現することは
困難である。
【0010】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、均一に混合されて混合ムラのない予混合ガスを
助燃体に均一に供給させることができ、NOx を大幅に
低減しつつ良好な表面燃焼を行なうことができる表面燃
焼装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前後方向長さ
が左右方向幅に比して長大なガス透過性の助燃体の直下
に、助燃体と略同一の横断面形状を有し且つ上面が助燃
体で閉塞された閉塞空間を形成して、この閉塞空間に、
予混合ガス供給手段により、ガス状燃料と燃焼空気とを
混合させてなる予混合ガスを供給することにより、助燃
体の上面部において当該予混合ガスの表面燃焼が行なわ
れるように構成した表面燃焼装置において、上記の目的
を達成すべく、特に、予混合ガス供給手段を、前記閉塞
空間を上位の予混合ガス供給室と下位の予混合ガス導入
室とに区画しており、前後方向に連続的又は断続的に延
び且つ開口面積が前方に至るに従って漸次小さくなるガ
ス通過口を形成したガス分散板と、予混合ガス導入室の
後端部に連通接続された断面円形の予混合ガス生成筒
と、予混合ガス生成筒の上流端部において燃焼空気を供
給させると共にその供給空気中にガス状燃料を噴出させ
て予混合ガスを得る混合機構と、予混合ガス生成筒の下
流端近傍部において予混合ガスに旋回力を付与する旋回
力付与機構と、を具備するものとして、予混合ガス生成
筒から予混合ガス導入室に導入された予混合ガスを、前
記通過口を介して、予混合ガス供給室にその前後方向に
おける流量分布が均一となる状態で流入させるように構
成しておくことを提案するものである。
【0012】かかる表面燃焼装置にあっては、予混合ガ
ス導入室を前後方向に延びる円筒で囲繞形成すると共
に、ガス分散板を当該円筒の上面部で構成しておくこと
が好ましい。さらに、ガス分散板には、助燃体の幅方向
に並列する複数のガス通過口を形成しておくことが好ま
しい。ガス分散板に形成されるガス通過口は、例えば、
前後方向に延びる一連のものであり、幅が前方向に漸次
小さくなる先窄まり形状のスリットとされる。また、混
合機構が、予混合ガス生成筒の上流端部に連通接続した
燃焼空気供給管と、先端部を閉塞する共に基端部にガス
状燃料の噴出孔を形成したガス噴出部分を予混合ガス生
成筒に同心状に挿入したガス状燃料供給管とからなるも
のであり、旋回力付与機構が、予混合ガス生成筒の下流
端近傍部と前記ガス噴出部分の先端部との対向周面間
に、ガス噴出部分の軸線に対して10°〜20°の角度
で傾斜する複数枚の板状の旋回ベーンを、当該軸線回り
に放射状に配設してなるものであることが好ましい。
【0013】さらに、助燃体は、セラミック,耐熱金属
等の耐熱性材からなる小径球を、横断面積が前後方向に
長大な細長矩形状をなす形態に積層してなる、一定高さ
のものとしておくことが好ましい。例えば、助燃体を、
3mm〜15mm径(より好ましくは5mm〜10mm
径)のセラミックボールを、相互に接着することなく
(セラミックボール同士を分離不能に接着,固着,連
結,結合することなく)、20mm〜100mm(より
好ましくは30mm〜50mm)の高さに点接触状態で
積層してなるものとしておくことが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を図1〜図7に基づいて具体的に説明する。なお、以
下の説明において、前後とは図1における左右を、左右
とは図2における左右を、夫々、意味するものとする。
【0015】この実施の形態における本発明に係る表面
燃焼装置1は、図1〜図3に示す如く、前後方向に長尺
な矩形箱状をなす装置本体2と、装置本体2内に形成さ
れた燃焼室3及び煙道4と、装置本体2に設けられた内
側水管壁5及び外側水管壁6と、燃焼室3の底部に配置
されたガス透過性の助燃体7と、助燃体7の直下に形成
された閉塞空間8と、燃焼空気9aと天然ガス,LPガ
ス等のガス状燃料9bとを混合してなる予混合ガス9を
閉塞空間8に供給する予混合ガス供給手段10と、を具
備する冷却水自然循環型の多管式ボイラに構成されてい
る。
【0016】燃焼室3は、図1〜図3に示す如く、前後
方向に長尺な矩形箱状をなしており、前壁及び左右側壁
を内側水管壁5で構成すると共に、後壁11及び天井壁
12を耐火壁で構成してある。後壁11には、点火器た
るパイロットバーナ17及び火炎検知器18が取り付け
られている。パイロットバーナ17は、そのパイロット
炎が後述する助燃体7の上面に向く前下り傾斜姿勢をな
して、助燃体7の上方近傍位に設置されている。
【0017】煙道4は、図1及び図3に示す如く、装置
本体2の前部に燃焼室3に隣接して形成されている。煙
道4と燃焼室3との間は、後述する第1内側水管群5a
…で仕切られている。
【0018】内側水管壁5は、図1〜図3に示す如く、
燃焼室3の前壁を構成すべく左右方向に並列する第1内
側水管群5a…と、燃焼室3の左右側壁を構成すべく前
後方向に並列する左右一対の第2内側水管群5b…,5
b…とからなる。各水管5a,5bは上下方向に延びる
ヒレ5c付きのものであり、各隣接水管5a,5a、5
a,5b及び5b,5b間は各々ヒレ5cによって閉塞
状に連結されている。また、各第2水管群5b…の後端
部分には、図1及び図3に示す如く、各ヒレ5cの略上
半部分を切り欠くことによって、燃焼室3に開口する燃
焼ガス出口3aが形成されている。
【0019】外側水管壁6は、図3に示す如く、第2内
側水管群5b…,5b…の外側に近接して前後方向に並
列する左右一対の外側水管群6a…からなり、各第2内
側水管群5b…との間に燃焼ガス出口3aから前方に延
びて煙道4に至る燃焼ガス通路3bを形成する。燃焼ガ
ス9cは、燃焼室3から燃焼ガス出口3a…を経て燃焼
ガス通路3b,3bに排出され、燃焼ガス通路3b,3
bを通過して煙道4に排出されるようになっており、こ
の間において各水管5a,5b,6aを加熱する。各外
側水管群6a…は、これと平行する第2内側水管群5b
…と同様に、上下方向に延びるヒレ6c付きの水管で構
成されている。なお、各水管5a,5b,6aの上下端
部は、夫々、共通の上下ヘッダ13,14に連通接続さ
れていて、水管壁5,6内を冷却水が自然循環するよう
になっている。
【0020】助燃体7は、図1〜図5に示す如く、横断
面が燃焼室3の横断面形状に略一致する矩形状つまり前
後方向長さが左右方向幅に比して長大な細長矩形状をな
す形態に、耐熱材製の小径球を一定高さに積層してなる
ガス透過構造体であり、燃焼室3の底部に水平に取り付
けられた多孔板15上に載置支持されている。すなわ
ち、助燃体7は、耐熱性小径球である同一径のセラミッ
クボール7a…を、相互に接着することなく、前後方向
に長尺な細長直方体形状に点接触状態で積層してなり、
セラミックボール7a…間に予混合ガス9が透過する微
細通路が形成されるように構成されている。助燃体7の
外周面は、断熱材からなる矩形筒16の内周面で保持さ
れている。なお、このような助燃体7の外周面を囲繞す
る断熱部材(矩形筒16)は、セラミックボール7aの
径等の燃焼条件によっては、必要としない場合もある。
また、多孔板15には、セラミックボール7aの径より
やや小径のガス孔15aが多数穿設されているが、この
ガス孔群15a…は、助燃体7の外周面と矩形筒16の
内周面との間から予混合ガス9がショートパスしないよ
うに、助燃体7の外周面よりやや内側の領域に穿設され
ている。
【0021】ところで、セラミックボール7aの径は、
これを小さくする程、予混合ガス9の燃焼性が向上する
ことになるが、ボール径が3mm未満であると、助燃体
7を支持する多孔板15のガス孔15aが必要以上に小
さくなり、これが目詰まりする等のトラブルを生じる虞
れがある。また、セラミックボール7aの径が15mm
を超えると、圧力損失は減少するものの、表面燃焼が不
安定になり易い。このような理由から、セラミックボー
ル7aの径は、3mm〜15mm(より好ましくは5m
m〜10mm)の範囲において、燃焼条件に応じて適宜
に設定しておくことが好ましい。
【0022】また、セラミックボール7aの径が小さく
なるに従い圧力損失が増大するが、セラミックボール7
aの径の大きさ(3mm〜15mm)に拘わらず、助燃
体7の高さが100mmを超えると、圧力損失が必要以
上に増大して、必要とされる送風機能力が過大となる。
一方、助燃体7の高さが20mm未満であると、表面燃
焼が不安定になる虞れがあり、逆火を引き起こす可能性
が極めて高くなる。したがって、助燃体7の高さは、セ
ラミックボール7aの径を考慮しつつ、20mm〜10
0mmの範囲において、燃焼条件に応じて適宜に設定し
ておくことが好ましい。例えば、セラミックボール7a
の径が5mm〜10mmである場合には、助燃体7の高
さを30mm〜50mmに設定しておくのが最適であ
る。
【0023】閉塞空間8は、図1及び図2に示す如く、
助燃体7の直下に形成されており、助燃体7と略同一の
横断面形状を有する。この閉塞空間8には、後述する予
混合ガス供給手段10により、予混合ガス9が供給され
るようになっている。閉塞空間8に供給された予混合ガ
ス9は、多孔板15及び助燃体7を通過してパイロット
バーナ17により点火され、助燃体7の上面において表
面燃焼される。
【0024】予混合ガス供給手段10は、図1、図2及
び図4〜図7に示す如く、前記閉塞空間8を上位の予混
合ガス供給室8aと下位の予混合ガス導入室8bとに区
画するガス分散板21と、予混合ガス導入室8bの後端
部に連通接続された断面円形の予混合ガス生成筒22
と、予混合ガス生成筒22の上流端部において燃焼空気
9aを供給させると共にその供給空気9a中にガス状燃
料9bを噴出させて予混合ガス9を得る混合機構23
と、予混合ガス生成筒22の下流端近傍部において予混
合ガス9に旋回力を付与する旋回力付与機構24と、を
具備する。
【0025】予混合ガス導入室8bは前後方向に延びる
水平な円筒25で囲繞形成されており、予混合ガス供給
室8aは円筒25の上面部と多孔板15の周縁部から垂
下した矩形筒26とで囲繞形成されている。すなわち、
両室8a,8bは当該円筒25の上面部で区画されてお
り、この上面部を略半円状の断面形状をなすガス分散板
21に構成してある。円筒25の内径及び軸線方向長さ
は、夫々、助燃体7の左右幅及び前後長さに略一致する
寸法に設定されている。また、矩形筒26の横断面形状
は助燃体7の横断面形状に略一致されていて、助燃体7
の外周面と矩形筒26の内周面とは多孔板15を介して
上下方向において略面一状に連なっている。両室8a,
8bは、このような円筒25及び矩形筒26で形成され
る結果、助燃体7と略同一の横断面形状を有するものと
なっている。また、ガス分散板21には、後述するよう
にガス通過口21aが形成されており、このガス通過口
21aを介してのみ両室8a,8bが連通されている。
【0026】予混合ガス生成筒22は、予混合ガス供給
室8aを囲繞形成する円筒25の後端部にこれと軸線を
一致させた状態で連通接続されている。この予混合ガス
生成筒22は円筒25と同一径を有し、その後端部は閉
塞されている。
【0027】混合機構23は、図4〜図6に示す如く、
予混合ガス生成筒22に接続した燃焼空気供給管27と
先端部分であるガス噴出部分28aを予混合ガス生成筒
22に挿入したガス状燃料供給管28とからなる。燃焼
空気供給管27は、予混合ガス生成筒22の上流端部た
る後端部に軸線を直交させた状態で連通接続されてい
て、予混合ガス生成筒22の後端部に燃焼空気9aを供
給する。ガス状燃料供給管28のガス噴出部分28a
は、予混合ガス生成筒22内にその後端部を貫通して同
心状に挿入されている。ガス噴出部分28aの先端部た
る前端部は閉塞されており、その基端部たる後端部に
は、予混合ガス生成筒22における燃焼空気供給管27
の開口部に対向する位置であって燃焼空気供給管27の
軸線より前方側の位置に配して、ガス状燃料9bを放射
状に噴出する適当数の噴出孔28b…が形成されてい
る。したがって、かかる混合機構23によれば、予混合
ガス生成筒22の後端部において、燃焼空気供給管27
から供給された燃焼空気9a中にガス状燃料9bが噴出
孔28b…から噴出されることにより、両ガス9a,9
bが混合されることになり、その混合ガスたる予混合ガ
ス9が得られる。そして、予混合ガス9は、予混合ガス
生成筒22とガス噴出部分28aとの対向周面間を前方
へと流動せしめられる。
【0028】旋回力付与機構24は、図4及び図5に示
す如く、予混合ガス生成筒22の下流端近傍部つまり前
端近傍部と同心状のガス噴出部分28aの先端部たる前
端部との対向周面間に、複数枚の台形板状の旋回ベーン
29…を、ガス噴出部分28aの軸線回りに放射状に配
設してなる。旋回ベーン29…は、ガス噴出部分28a
の軸線に対して適当角度θをなして傾斜しており、予混
合ガス生成筒22とガス噴出部分28aとの対向周面間
を前方へと流動してくる予混合ガス9に旋回力を付与す
る。かかる旋回力付与機構24によれば、混合機構23
によって得られた予混合ガス9に旋回力を付与し、予混
合ガス9を旋回流として予混合ガス生成筒22から円筒
25で囲繞形成される予混合ガス導入室8bに導入させ
るようになっている。ところで、燃焼空気9aとガス状
燃料9bとの間には大きな比重差があるため、混合機構
23により燃焼空気9a中にガス状燃料9bを噴出させ
るのみでは十分に混合された予混合ガス9つまり高混合
精度の予混合ガス9を得ることは困難である。しかし、
予混合ガス9に旋回力を付与することにより、予混合ガ
ス9を構成する燃焼空気9aとガス状燃料9bとが更に
混合,攪拌されて十分に混合され、高混合精度の予混合
ガス9が得られる。したがって、旋回ベーン29の傾斜
角θを大きくするに従って予混合ガス9に付与される旋
回力の程度は高くなることから、予混合ガス9にその混
合,攪拌作用が十分に行われる程度の旋回力を付与しう
るように、当該傾斜角θはこれを一定以上に大きくして
おくことが必要である。一方、両ガス9a,9bは上記
した如く比重が大きく異なるものであるから、当該傾斜
角θを必要以上に大きくすると、予混合ガス9に過大な
旋回力が付与されて、かかる過大な旋回力による攪拌作
用により燃焼空気9aとガス状燃料9bとが再分離する
虞れがある。したがって、旋回ベーン29の傾斜角θ
は、このような条件を満足する範囲において設定してお
く必要があり、本発明者が実験により確認したところで
は、10°〜20°としておくことが好ましい。すなわ
ち、傾斜角θが10°未満であると、予混合ガス9を混
合,攪拌させるに十分な旋回力が得られず、逆に20°
を超えると、予混合ガス9に付与される旋回力が過大と
なって、旋回により燃焼空気9aとガス状燃料9bとが
再分離する虞れがあり、圧力損失も増大する。この例で
は、傾斜角θを15°に設定してある。なお、予混合ガ
ス9に付与される旋回力の程度は、旋回ベーン29…の
枚数を増加させることによっても高くなるが、ベーン枚
数の増加は圧力損失の増大につながり、ベーン枚数を必
要以上に多くしておくことは好ましくない。すなわち、
ベーン枚数は、旋回ベーン29の傾斜角θを10°〜2
0°としたときにおいて、上記した条件(予混合ガス9
の旋回による十分な混合,攪拌作用が得られること及び
予混合ガス9が旋回により再分離しないこと)を満足し
つつ圧力損失が必要以上に増大しない程度に設定してお
くことが必要である。この例では、8枚の旋回ベーン2
9…を45°間隔で放射状に設置してある。なお、予混
合ガス生成筒22の軸線方向長さは、混合機構23によ
る両ガス9a,9bの混合及びその混合ガスたる予混合
ガス9の旋回付与機構24による上記した弱旋回の付与
を行いうる範囲で可及的に短くしておくことができる。
【0029】分散板21には、図4、図5及び図7に示
す如く、複数(図示の例では3個)のスリット状のガス
通過口21a…が円筒25の周方向に等間隔を隔てて並
列状に設けられている。各ガス通過口21aは、助燃体
7の直下領域において前後方向に延びており、その開口
面積が前方に至るに従って漸次小さくなる略三角形状な
いし略台形状のスリットである。ガス通過口21aの開
口面積つまりスリット幅は、予混合ガス導入室8bにそ
の後端部から導入された予混合ガス9がガス通過口21
a…を通過することによって予混合ガス供給室8aにそ
の前後方向における流量分布が均一となる状態で流入さ
れるように、当該スリットの後端部から前端部に向かっ
て漸次小さくなるように設定されている。
【0030】ところで、ガス通過口21aの開口面積な
いしスリット幅が一定であると、冒頭で述べた如く両室
8a,8bを多孔板で区画した場合と同様に、予混合ガ
ス導入室8bの後端側においては、予混合ガス9が予混
合ガス導入室8bの後端部から導入されて当該室8b内
を前方へと流動することから、予混合ガス供給室8aへ
の流入量は少なくなる。一方、予混合ガス導入室8bの
前端側においては、予混合ガス9が前方へと流動せず滞
留されることから、予混合ガス供給室8aへの流入量は
多くなる。
【0031】したがって、ガス通過口21aの開口面積
ないしスリット幅を上記した如く前方に至るに従って小
さくすることにより、予混合ガス9が流動することなく
滞留せしめられるガス流動終端側領域(予混合ガス導入
室8bの前端側領域)においては、予混合ガス9が滞留
することなく流動せしめられるガス流動始端側領域(予
混合ガス導入室8bの後端側領域)におけるより、予混
合ガス9の予混合ガス供給室8aへの流入抵抗を大きく
して、ガス流動終端側領域とガス流動始端側領域とで予
混合ガス供給室8aへのガス流入量をバランスさせるよ
うに図っているのである。なお、ガス通過口21aの開
口面積ないしスリット幅は、予混合ガス供給室8aにお
ける前後方向の流量分布が均一となるように設定される
ものであり、その前方への減少率が一定とならない場合
(ガス通過口21aの両側縁が直線とならない場合)も
ある。また、ガス通過口21aの数は燃焼条件(予混合
ガス9の供給量等)に応じて任意に設定することがで
き、一のガス通過口21aを設ければよい場合もありう
る。また、複数のガス通過口21a…を設ける場合、そ
れらの形状は必ずしも同一とする必要はないが、設計,
製作上、同一形状としておくことが好ましい。
【0032】なお、表面燃焼は助燃体7の上面(表面)
における燃焼速度と予混合ガス9の供給速度とがバラン
スする条件下において行われるが、このバランスが崩れ
て、供給速度が燃焼速度より過大となると炎のリフト現
象が生じ、逆に過小となると逆火現象が生じる虞れがあ
る。そこで、この例では、このような逆火現象が生じる
臨界条件における予混合ガス供給室8a内の圧力を設定
圧として、当該設定圧以下に圧力降下した場合に、これ
を圧力検出器30で検出して、ガス状燃料9bの供給を
停止し、逆火による爆発等を未然に回避するように図っ
ている。すなわち、予混合ガス供給室8aには、図4に
示す如く、圧力検出器30が設けられていて、当該室8
a内における圧力が設定圧以下に下降した場合にガス状
燃料9bの供給を停止するようになっている。なお、予
混合ガス9の供給速度(供給圧力)は、燃焼条件によっ
て適宜に設定することができるが、一般には、5m/s
程度に設定される。
【0033】以上のように構成された表面燃焼装置1に
よれば、予混合ガス供給手段10により予混合ガス供給
室8aに供給された予混合ガス9が、多孔板15から助
燃体7を透過してパイロットバーナ17により着火され
ることにより、助燃体7の上面における表面燃焼が開始
され、爾後、予混合ガス9の継続供給により当該表面燃
焼を継続して行なうことができ、冷却水自然循環型の多
管式ボイラが良好に運転される。
【0034】而して、かかる表面燃焼の継続中において
は、予混合ガス供給手段10により、助燃体7が前後方
向に長尺なものであるに拘わらず、予混合ガス9の助燃
体7における前後方向流量分布が均一となり、しかも助
燃体7には混合ムラのない高混合精度の予混合ガス9が
供給されることから、助燃体7の上面における表面燃焼
が安定して行われ、その燃焼領域において局部的な高温
部が生じることがなく、NOx を大幅に低減させること
ができる。
【0035】すなわち、予混合ガス生成筒22の後端部
において、燃焼空気供給管27から供給された燃焼空気
9a中にガス状燃料9bが噴出孔28b…から放射状に
噴出されることにより、両ガス9a,9bが混合され
て、或る程度の混合精度を有する予混合ガス9が得られ
る。なお、この段階で得られる予混合ガス9は、冒頭で
述べた如く、両ガス9a,9bが充分に混合されたもの
でなく、混合ムラがあり、そのまま助燃体7に供給する
には不適当なものである。その後、予混合ガス9は、予
混合ガス生成筒22とガス噴出部分28aとの対向周面
間を前方へと流動せしめられていき、予混合ガス生成筒
22の前端近傍部において、旋回ベーン29…により旋
回力を付与される。したがって、予混合ガス9は、旋回
による攪拌作用により、充分に混合されることになり、
混合ムラのない状態となる。このようにして旋回力を付
与された予混合ガス9は、予混合ガス生成筒22から予
混合ガス導入室8bの後端部に導入され、予混合ガス導
入室8b内を前方へと流動せしめられる。このとき、予
混合ガス9は旋回流をなして予混合ガス導入室8bに導
入されることから、予混合ガス導入室8b内を流動する
間においても、旋回による攪拌作用を受け、混合精度が
充分に維持され或いは混合精度が更に高められることに
なる。特に、予混合ガス導入室8bを予混合ガス生成筒
22に連なる円筒25で囲繞形成しておくと、予混合ガ
ス導入室8b内の全領域において旋回作用がより確実に
維持されることになり、混合精度が更に向上することに
なる。
【0036】そして、予混合ガス導入室8bに導入され
た予混合ガス9は、分散板21の各ガス通過孔21aを
通過して予混合ガス供給室8aに流入され、助燃体7に
供給されることになる。このとき、ガス通過口21aの
開口面積ないしスリット幅を上記した如く前方に至るに
従って小さくすることにより、予混合ガス9が流動する
ことなく滞留せしめられるガス流動終端側領域(予混合
ガス導入室8bの前端側領域)においては、予混合ガス
9が滞留することなく流動せしめられるガス流動始端側
領域(予混合ガス導入室8bの後端側領域)におけるよ
り、予混合ガス9の予混合ガス供給室8aへの流入抵抗
を大きくして、ガス流動終端側領域とガス流動始端側領
域とで予混合ガス供給室8aへのガス流入量をバランス
させるように工夫されているから、助燃体7が前後方向
に長尺なものであっても、予混合ガス9が助燃体7に均
一に供給されることになる。つまり、助燃体7の前後方
向における予混合ガス流量分布を均一ならしめることが
できる。なお、助燃体7の左右方向における予混合ガス
流量分布については、当該助燃体7及びその直下の閉塞
空間8(予混合ガス供給室8a及び予混合ガス導入室8
b)の左右方向幅が小さいため、ガス通過口21aの形
状に拘わらず、不均一となるようなことはない。
【0037】このように、助燃体7には混合ムラのない
高混合精度の予混合ガス9が均一に供給されることにな
り、その結果、助燃体7の上面における表面燃焼が安定
して行われ、その燃焼領域において局部的な高温部が生
じることがなく、NOx を大幅に低減させることができ
るのである。このことは、実験により確認することがで
きた。すなわち、この実験では、上記した構成の表面燃
焼装置(冷却水自然循環型の多管式ボイラ)1を使用し
て、装置本体2の大きさ:1350mm(高さ)×50
0mm(左右方向幅)×1200mm(前後方向長
さ)、各水管5a,5b,6aの外径:60.3mm、
助燃体7の高さ:40mm、セラミックボール7aの
径:10mm、出力:810000kcal/hの条件
で、定常運転させて、NOx 及びCOを測定した。その
結果、NOx は40ppm(O2 =0換算)以下であ
り、COは殆ど発生しないことが確認された。
【0038】また、予混合ガス9の生成と旋回による攪
拌を行なう予混合ガス生成筒22を可及的な短尺なもの
とすることができるから、予混合ガス供給手段10を可
及的に小型化することができ、ひいては表面燃焼装置1
の大幅な小型化を図ることができる。また、前述した如
く、予混合ガス供給室8aの圧力を圧力検出器30によ
り監視して、当該圧力が逆火を発生する程度(設定圧)
にまで低下したときにはガス状燃料9bの供給を停止す
るようにしておくことによって、逆火の発生を未然に回
避することができる。また、上記した如く、予混合ガス
生成筒22を可及的な短尺なものとすることができるか
ら、万一、逆火が発生した場合にも、ガス状燃料9bの
噴出個所までの距離が短く、大爆発を引き起こすような
危険は少ない。
【0039】また、上記した表面燃焼装置1では、水管
壁で囲繞形成した燃焼室3の底部に、3mm〜15mm
径のセラミックボール7a…を相互に接着しない点接触
状態で積層してなる比較的薄い(20〜100mm)助
燃体7を設けて、この助燃体7の上面で予混合ガス9を
表面燃焼させる構成としていることから、助燃体7がク
ラックや目詰まり等を生ずる虞れがなく、助燃体7の形
状選定も自由にできる。また、セラミックボール7aの
径を適当に設定することにより、高負荷燃焼を含めた広
範な使用範囲を確保することができる。その結果、高出
力密度の燃焼装置の製作が可能となり、装置そのものの
大幅な小型化が可能となる。また、燃焼室3の周壁を竪
形水管5a,5b,6aによる水冷壁構造とし、燃焼ガ
ス9cの熱を吸収する構成としているため、水管5a,
5b,6aの冷却水の自然循環システムの採用が可能と
なる。その結果、冷却水の強制循環に要するエネルギー
が不要となり、多管貫流ボイラ形式であり乍ら高出力密
度が得られると共に、大出力(例えば、1,000,0
00kcal/h程度)の装置も容易に製作することが
可能となる。
【0040】さらに、助燃体7を構成するセラミックボ
ール7aは熱伝導性に優れたものであり、セラミックボ
ール7a…相互は点接触して、ボール間には多数の微小
空間が形成されていることから、セラミックボール7a
自体は、当該微小空間内を高速で流れる常温の予混合ガ
ス9で冷却されることになり、セラミックボール7aが
過度に加熱されることはなく、セラミックボール7aに
は加熱による熱応力が殆んど生じない。しかも、表面燃
焼が行なわれる助燃体7の上面(表面)はセラミックボ
ール7a…による凹凸面となっていることから、その比
表面積が増大することになる。その結果、広い空燃比及
び燃焼量の範囲で安定した表面燃焼を継続することが可
能となる。
【0041】なお、本発明は上記した実施の形態に限定
されるものではなく、本発明の基本原理を逸脱しない範
囲において、適宜に改良,変更することができる。例え
ば、助燃体7の構成は任意であり、セラミックボール7
aや耐熱性金属球等の小径球を相互に接着することなく
積層してなるものの他、セラミックボール同士を相互に
接着させてなるもの、例えばセラミック粒子を適宜の結
合剤により結合させてなるものや耐熱合金繊維を積層,
圧縮した上で焼結させたもの(メタルファイバー)等を
使用することも可能である。
【0042】また、小径球の積層構造をなす助燃体7に
おいて、表層部分とその他の部分とでは要求される耐熱
性等の条件が異なることがあるが、かかる場合、これら
の層部分を構成する小径球の材質,径を、当該層部分に
要求される条件に応じて異なるものとしておくことがで
きる。例えば、表面燃焼が行なわれる表層部分とその他
の層部分とでは輻射熱の影響等により要求される耐熱性
の程度が異なる場合、表層部分を構成する小径球を高耐
熱性材で構成し、その他の層部分を低耐熱性材で構成し
ておくことができる。
【0043】また、分散板21のガス通過口21aは、
前後方向に連続して延びるスリットの他、図8(A)〜
(D)に示す如く、前後方向に断続的に延びるものとす
ることができる。何れの場合にも、ガス通過口21aの
開口面積が予混合ガス9の流動方向である前方向に漸次
小さくなるような形状としておくことは勿論である。す
なわち、図8(A)に示すものでは、ガス通過口21a
が、前方向つまり予混合ガス導入室8bにおける予混合
ガス9の流動方向へと漸次小径となる丸孔21b…を前
後方向に並列させてなる。また、同図(B)に示すもの
では、ガス通過口21aが、左右幅が上記流動方向に漸
次小さくなるスリット21c…を前後方向に並列させて
なる。また、同図(C)に示すものでは、ガス通過口2
1aが、前後方向長さが異なるスリット21d…を左右
方向に並列させて、スリット21d…による合計開口面
積が上記流動方向に漸次小さくなるように構成されてい
る。また、同図(D)に示すものでは、ガス通過口21
aが、楕円,円等の同一形状をなす孔21e…の形成数
が上記流動方向に向かう程少なくなるようにしてなる。
勿論、図8(A)〜(D)に示す如きガス通過口21a
は、分散板21の左右方向に複数形成しておくことがで
きる。
【0044】また、上記した実施の形態では、予混合ガ
ス導入室8bを円筒25で囲繞形成し、その円筒25の
上面部を断面略半円状の分散板21に構成したが、分散
板21は、このように予混合ガス導入室8bを含む閉塞
空間8の構成部材の一部で兼用構成されたものとせず、
かかる構成部材とは別部材で構成するようにしてもよ
い。何れの場合にも、分散板1の形状は任意であり、水
平板形状のものとしてもよい。
【0045】
【発明の効果】以上の説明から容易に理解されるよう
に、本発明によれば、冒頭で述べた如き問題を生じるこ
となく、十分に混合された予混合ガスを助燃体に均一に
供給することができるから、表面燃焼領域において局部
的な高温燃焼部が生じず、安定した表面燃焼を行うこと
ができ、NOx の大幅な低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る表面燃焼装置の実施の形態を示す
縦断側面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う縦断正面図である。
【図3】図1のIII−IIIに沿う横断底面図である。
【図4】図1の要部を拡大して示す詳細図である。
【図5】図2の要部を拡大して示す詳細図である。
【図6】図4のVI−VI線に沿う要部の縦断正面図であ
る。
【図7】図4のVII−VII線に沿う要部の横断平面図であ
る。
【図8】分散板におけるガス通過口の変形例を示す平面
図である。
【符号の説明】
1…表面燃焼装置、2…装置本体、3…燃焼室、4…煙
道、5,6…水管壁、7…助燃体、7a…セラミックボ
ール(小径球)、8…閉塞空間、8a…予混合ガス供給
室、8b…予混合ガス導入室、9…予混合ガス、9a…
燃焼空気、9b…ガス状燃料、10…予混合ガス供給手
段、15…多孔板、17…パイロットバーナ、21…ガ
ス分散板、21a…ガス通過口、22…予混合ガス生成
筒、23…混合機構、24…旋回力付与機構、27…燃
焼空気供給管、28…ガス状燃料供給管、28a…ガス
噴出部分、28b…噴出孔、29…旋回ベーン、θ…旋
回ベーンの傾斜角。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−296813(JP,A) 特開 平2−10001(JP,A) 特開 昭62−190311(JP,A) 特開 平1−121609(JP,A) 実開 昭61−154422(JP,U) 実開 平6−6918(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23D 14/14 - 14/16 F23C 11/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後方向長さが左右方向幅に比して長大
    なガス透過性の助燃体の直下に、助燃体と略同一の横断
    面形状を有する閉塞空間を形成して、この閉塞空間に、
    予混合ガス供給手段によりガス状燃料と燃焼空気とを混
    合させてなる予混合ガスを供給することによって、助燃
    体の上面において当該予混合ガスの表面燃焼が行なわれ
    るように構成した表面燃焼装置において、 予混合ガス供給手段を、 前記閉塞空間を上位の予混合ガス供給室と下位の予混合
    ガス導入室とに区画しており、前後方向に連続的又は断
    続的に延び且つ開口面積が前方に至るに従って漸次小さ
    くなるガス通過口を設けたガス分散板と、 予混合ガス導入室の後端部に連通接続された断面円形の
    予混合ガス生成筒と、 予混合ガス生成筒の上流端部において燃焼空気を供給さ
    せると共にその供給空気中にガス状燃料を噴出させて予
    混合ガスを得る混合機構と、 予混合ガス生成筒の下流端近傍部において予混合ガスに
    旋回力を付与する旋回力付与機構と、 を具備するものとして、予混合ガス生成筒から予混合ガ
    ス導入室に導入された予混合ガスを、前記ガス通過口を
    介して、予混合ガス供給室にその前後方向における流量
    分布が均一となる状態で流入させるように構成したこと
    を特徴とする表面燃焼装置。
  2. 【請求項2】 ガス分散板には、助燃体の幅方向に並列
    する複数のガス通過口が設けられていることを特徴とす
    る、請求項1に記載する表面燃焼装置。
  3. 【請求項3】 ガス分散板のガス通過口が、前後方向に
    延びる一連のものであり、幅が前方へと漸次小さくなる
    先窄まり形状のスリットであることを特徴とする、請求
    項1又は請求項2に記載する表面燃焼装置。
  4. 【請求項4】 予混合ガス導入室が、前後方向に延びる
    円筒で囲繞形成されており、ガス分散板が当該円筒の上
    面部で構成されていることを特徴とする、請求項1、請
    求項2又は請求項3に記載する表面燃焼装置。
  5. 【請求項5】 混合機構が、予混合ガス生成筒の上流端
    部に連通接続した燃焼空気供給管と、先端部を閉塞する
    共に基端部にガス状燃料の噴出孔を形成したガス噴出部
    分を予混合ガス生成筒に同心状に挿入したガス状燃料供
    給管とからなるものであり、旋回力付与機構が、予混合
    ガス生成筒の下流端近傍部と前記ガス噴出部分の先端部
    との対向周面間に、ガス噴出部分の軸線に対して10°
    〜20°の角度で傾斜する複数枚の板状の旋回ベーン
    を、当該軸線回りに放射状に配設してなるものであるこ
    とを特徴とする、請求項1、請求項2、請求項3又は請
    求項4に記載する表面燃焼装置。
  6. 【請求項6】 助燃体が、3mm〜15mm径のセラミ
    ックボールを、相互に接着することなく、20mm〜1
    00mmの高さに積層してなるものであることを特徴と
    する、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4又は請
    求項5に記載する表面燃焼装置。
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