JP3216784B2 - 機内監視システム - Google Patents

機内監視システム

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、飛行機等の機内監視シ
ステムに係わり、特に、ハイジャック等の非常時は、管
制塔等から機内を監視し、平常時は機内から空港内をモ
ニタできるものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、飛行機等の機内と、管制塔等の機
外との通信は、無線による音声通信に頼っており、映像
の通信はTV等一方通行の通信であり、機内の映像を通
信できるものはなかった。しかし、近年、ハイジャック
等の非常時には、機内の状況を映像にて確認したいとい
う強い要求が出てきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上述べた問
題点を解決し、平常時は機内から空港内をモニタでき、
ハイジャック等の非常時には、機外から制御して機内の
状況を映像で確認できる機内監視システムを提供するこ
とを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するため、機内および機外には、複数の所定の場所に
配置したカメラおよびマイクからの映像信号および音声
信号を切り換えて出力する映像/音声切換装置と、前記
各カメラおよび同場所に配置する旋回装置等を選択制御
するカメラ制御装置と、前記映像/音声切換装置よりの
映像信号および音声信号と、後述の無線画像伝送装置よ
りの復調映像信号および復調音声信号とを選択してモニ
タおよびスピーカー等に出力するセレクタと、該セレク
タよりの映像信号を表示する前記モニタと、前記セレク
タよりの音声信号を出力する前記スピーカーまたはヘッ
ドホーンと、前記各装置を制御する主制御装置と、前記
映像/音声切換装置よりの映像信号および音声信号を各
々データ圧縮等のデータ処理をして多重化し、所定の通
信方式に変換して無線で相互通信する機内無線画像伝送
装置または、機外無線画像伝送装置を備えた。また、前
記機内無線画像伝送装置および機外無線画像伝送装置
は、映像信号、音声信号の他に制御信号を多重化して相
互通信するようにし、機内、または機外より機外または
機内の無線画像伝送装置に接続する前記主制御装置を制
御することにより、旋回装置の制御、カメラの切り換え
制御、映像の送出制御等の制御を行うようにした。ま
た、機内に備える前記主制御装置は、操作部と制御部と
からなり、操作部は、コックピット以外に、シュチュワ
ーデスの控え室にも配置した。また、機外に備える前記
主制御装置は、操作部と制御部とからなり、操作部は、
航空管制塔以外に、所定の保安員控え室等にも配置し
た。また、前記機内に備える主制御装置は、航空管制塔
等の機外に備える無線画像伝送装置に接続する制御装置
から制御することにより、機内での操作を一部不可とな
るようにした。
【0005】
【作用】以上のように構成したので、本発明の機内監視
システムによれば、平常時は空港内のもようを写し出す
カメラからの信号を無線画像伝送装置を介して空港に到
着した飛行機等の機内のスチュワーデス控え室より制御
して受信し、客席に配置するモニタ画面で見ることがで
き、ハイジャック等の非常時には、管制塔等の機外から
無線画像伝送装置を介して機内の主制御装置を制御して
機内からの制御を一部不可とすると共に、機内のカメ
ラ、旋回装置等を機外から制御することにより、ハイジ
ャック犯人等の映像や、機内の状況を犯人に知られずに
的確に掴むことができる。
【0006】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明による機内監視
システムを詳細に説明する。図1は本発明による機内監
視システムの一実施例を示すシステムブロック図であ
る。図において、1はマイク、2は監視用カメラ、3は
旋回装置で、機内においては、各客室ブロック、スチュ
ワーデス控え室、コックピット等の所定の場所に配置
し、機外においては、航空管制塔、空港ロビー、保安室
等の所定の場所に配置している。4は映像/音声切換装
置で、前記複数のマイク1、カメラ2からの音声信号お
よび映像信号を選択切り換えして出力している。5はカ
メラ制御装置で、カメラのズーミング、旋回装置の旋回
等の制御を行っている。
【0007】6は無線画像伝送装置で、機内と機外に配
置し、音声信号、映像信号、制御信号をデータ圧縮して
多重化し、所定の通信方式にて無線で通信し、元の音声
信号、映像信号、制御信号を復調している。7はセレク
タで、前記無線画像伝送装置6よりの復調した音声信号
および映像信号と、前記映像/音声切換装置4よりの音
声信号および映像信号を選択して所定のモニタ8および
スピーカー9に出力している。8は前記モニタ、9は前
記スピーカーである。10は主制御装置で、少なくとも
1個の操作部10aと制御部10bとでなり、この操作
部10aよりの操作信号または前記無線画像伝送装置6
よりの制御信号に基づいて前記各装置を制御している。
また、機内に配置する主制御装置10は機外からの制御
信号により操作部10aよりの入力を一部禁止すること
ができるようになっている。11は複数配置するアンテ
ナである。
【0008】図2は前記無線画像伝送装置6の詳細ブロ
ック図を示している。図において、6aはデータ処理部
で、カメラ2等よりの映像信号をデジタル信号に変換
し、データ圧縮して出力するとともに、圧縮された映像
データを伸長してアナログ信号に変換して元の映像信号
を出力する画像圧伸部61と、マイク1等よりの音声信
号をデジタル信号に変換し、データ圧縮して出力すると
ともに、圧縮された音声データを伸長してアナログ信号
に変換して元の音声信号を出力する音声圧伸部62と、
前記画像圧伸部61および音声圧伸部62よりのデータ
圧縮した映像データおよび音声データと主制御部10よ
りの制御信号を多重化すると共に、入力する多重化信号
を圧縮された映像信号、圧縮された音声信号および制御
信号を復調している多重化/復調部63と、前記多重化
/復調部63よりの多重化信号に誤り訂正処理すると共
に、入力する誤り訂正処理した信号から元の多重化信号
を復調している誤り訂正部64とで構成している。
【0009】6bは無線部で、前記誤り訂正処理した信
号を所定の通信方式に変換すると共に、入力する通信信
号から誤り訂正処理した信号に復調する通信制御部65
と、前記通信制御部65よりの通信信号を所定の無線信
号に変換して送信する送信部66と、無線信号を受信し
て元の通信信号を復調する受信部67とで構成してい
る。
【0010】以上の構成において、つぎにその動作を説
明する。図3は飛行場等のアンテナの配置を示した図で
ある。アンテナ11は滑走路、誘導路、ゲートの所定の
場所に配置し、飛行場のどこにいても交信できる状態に
している。今、旅客機20が、着地して滑走路を滑走し
ているとき、スチュワーデスまたは機長が操作部10a
を操作することにより、空港内ロビーにあるカメラ2か
らの映像を切り換えて全客室ブロックのモニタに写し出
し、乗客が迎えに来た人々の状況や空港ロビーの状態等
を事前に調べることができる。また、機長は操作部10
aを操作することにより、管制塔に設置する監視カメラ
からの映像をコックピット内のモニタ8に写して、自分
の操縦する旅客機の機影を見て、正しい位置を滑走して
いるかどうかを確認している。一方、航空管制塔、保安
室等の機外では、機内のカメラ2からの映像を切り換え
てモニタ8に写し出して、機内の状況を監視し、乗客の
安全を見守っている。乗客に危険がある場合、例えば、
旅客機がまだ滑走中で動くのが危険であるにも係わら
ず、一部の乗客が荷物を下ろし始めた場合等は、マイク
から呼びかけて所定のスピーカーに出力し、注意するこ
とができる。
【0011】ハイジャックが発生した場合は、航空管制
塔、保安室等の機外から操作して、機内の主制御部10
bを制御して、機内の操作部10aの操作によるカメラ
の制御等を禁止し、機外から機内のカメラ2、マイク
1、旋回装置3等を制御して、ハイジャック犯人を映像
として的確に捉え、また、機内の乗客の状態等を把握す
ることにより、犯人逮捕のための重要な情報を得ること
ができる。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による機内
監視システムによれば、平常時は空港内のもようを写し
出すカメラからの信号を無線画像伝送装置を介して空港
に到着した飛行機等の機内のスチュワーデス控え室から
制御して受信し、客席に配置するモニタ画面で見ること
ができ、ハイジャック等の非常時には、管制塔、保安室
等の機外から無線画像伝送装置を介して機内の主制御装
置を制御して機内からの制御を一部不可とすると共に、
機内のカメラ、旋回装置等を機外から制御することによ
り、ハイジャック犯人の映像や、機内の状況を犯人に知
られることなく、的確に掴むことができるので、平常時
は機内から空港内をモニタでき、ハイジャック等の非常
時には、機外から制御して機内の状況を映像で確認でき
る機内監視システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による機内監視システムの一実施例を示
すシステムブロック図である。
【図2】無線画像伝送装置6の詳細ブロック図を示して
いる。
【図3】飛行場等のアンテナの配置を示した図である。
【符号の説明】
1 マイク 2 カメラ 3 旋回装置 4 映像/音声切換装置 5 カメラ制御装置 6 無線画像伝送装置 6a データ処理部 6b 無線部 7 セレクタ 8 モニタ 9 スピーカー 10 主制御装置 10a 操作部 10b 制御部 11 アンテナ 61 画像圧伸部 62 音声圧伸部 63 多重化/復調部 64 誤り訂正部 65 通信制御部 66 送信部 67 受信部

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機内および機外には、複数の所定の場所
    に配置したカメラおよびマイクからの映像信号および音
    声信号を切り換えて出力する映像/音声切換装置と、前
    記各カメラおよび同場所に配置する旋回装置等を選択制
    御するカメラ制御装置と、前記映像/音声切換装置より
    の映像信号および音声信号と、後述の無線画像伝送装置
    よりの復調映像信号および復調音声信号とを選択してモ
    ニタおよびスピーカー等に出力するセレクタと、該セレ
    クタよりの映像信号を表示する前記モニタと、前記セレ
    クタよりの音声信号を出力する前記スピーカーまたはヘ
    ッドホーンと、前記各装置を制御する主制御装置と、前
    記映像/音声切換装置よりの映像信号および音声信号を
    各々データ圧縮等のデータ処理をして多重化し、所定の
    通信方式に変換して無線で相互通信する機内無線画像伝
    送装置または、機外無線画像伝送装置を備えてなること
    を特徴とする機内監視システム。
  2. 【請求項2】 前記機内無線画像伝送装置および機外無
    線画像伝送装置は、映像信号、音声信号の他に制御信号
    を多重化して相互通信するようにし、機内、または機外
    より機外または機内の無線画像伝送装置に接続する前記
    主制御装置を制御することにより、旋回装置の制御、カ
    メラの切り換え制御、映像の送出制御等の制御を行うよ
    うにしてなることを特徴とする請求項1記載の機内監視
    システム。
  3. 【請求項3】 機内に備える前記主制御装置は、操作部
    と制御部とからなり、操作部は、コックピット以外に、
    シュチュワーデスの控え室にも配置してなることを特徴
    とする請求項1記載の機内監視システム。
  4. 【請求項4】 機外に備える前記主制御装置は、操作部
    と制御部とからなり、操作部は、航空管制塔以外に、所
    定の保安員控え室等にも配置してなることを特徴とする
    請求項1記載の機内監視システム。
  5. 【請求項5】 前記機内に備える主制御装置は、航空管
    制塔等の機外に備える無線画像伝送装置に接続する制御
    装置から制御することにより、機内での操作を一部不可
    となるようにしてなることを特徴とする請求項2記載の
    機内監視システム。
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