JP3216762B2 - 回路遮断器の欠相保護回路 - Google Patents
回路遮断器の欠相保護回路Info
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Description
る配線用遮断器などの回路遮断器が内蔵する保護回路に
関し、特に多相回路が欠相状態になった場合に開路して
不平衡過電流による負荷機器の焼損を防止する欠相保護
回路に関する。
相保護回路を示すブロック図、図6の(A)及び(B)
は主回路各相電圧のそれぞれ正常状態及び欠相状態での
全波整流信号波形を示す線図である。図5において、主
回路R,S,Tの各相の全波整流信号VD が全波整流回
路1により検出され、その最大値信号Vp 及び平均値信
号Vavg がそれぞれ最大値検出回路2及び平均値検出回
路3から得られる。最大値信号Vp は分圧抵抗R1 ,R
2 により特定の比1/kに分圧され、比較回路4で平均
値信号Vavg と比較される。ここで、図6(A)に示す
ように、全ての相が健全な電力を供給している正常状態
では、平均値信号Vavg は分圧された最大値信号1/k
・Vp よりも高いので、比較回路4は信号を出力しな
い。
欠相状態では、図6(B)に示すように、最大値信号V
p は不変であるが平均値信号Vavg が低下し、その大き
さが分圧された最大値信号1/k・Vp よりも小さくな
る。そのため、比較回路4が信号を出力し、この信号出
力に応動したタイマ回路5は特定の遅延時間経過後に信
号を出力する。そこで、この信号出力に応動したトリガ
回路6は引外し電磁石7を励磁する。その結果、図示し
ない開閉機構が駆動され、回路遮断器が開極する。
おいて、例えばインバータなどのように位相制御を伴う
負荷を持つ回路で各相電圧が歪むと、上記最大値信号V
p の上昇が上記平均値信号Vavg に比して相対的に大き
くなることがあり、そのような場合には電力供給が健全
であるにも関わらず平均値信号Vavg が分圧された最大
値信号1/k・Vp を下回って、回路遮断器が不必要に
開極することがあった。また、モータや変圧器などの負
荷に大きな始動電流が流れる過渡状態でも各相電圧に不
平衡が生じると、平均値信号Vavg が分圧された最大値
信号1/k・Vp より小さいという条件が成立し、回路
遮断器が不必要に開極することがあった。そこで、この
発明は、電圧が歪んだ状態や過渡状態でも誤動作せず、
欠相状態を確実に検出して負荷機器の保護を行なうこと
のできる回路遮断器の欠相保護回路を提供することを目
的とするものである。
護回路の構成を示すブロック図である。すなわち、この
発明の欠相保護回路は、多相回路の各相R,S,Tの全
波整流信号VD を検出する全波整流手段と、この全波整
流手段からの前記全波整流信号VD と第1の基準値V
ref1とを比較し、前記全波整流信号VD がこの第1の基
準値Vref1より大きいときに信号を出力する第1の比較
手段と、前記全波整流信号VD の平均値信号Vavg を検
出する平均値検出手段と、この平均値検出手段からの前
記平均値信号Vavg と第2の基準値Vref2とを比較し、
前記平均値信号Vavg がこの第2の基準値Vref2より小
さいときに信号を出力する第2の比較手段と、前記第1
及び第2の比較手段からの信号出力の論理積により信号
を出力する論理積手段と、この論理積手段からの信号出
力に応動して特定の遅延時間が経過した後に信号を出力
する遅延手段と、この遅延手段からの信号出力に応動し
て引外し電磁石を作動させるトリガ手段とを備えるもの
とする。
イオードで構成し、上記第2の比較手段は電圧検出器で
構成し、上記論理積手段はトランジスタで構成すること
ができる。また、上記第2の比較手段は電圧検出器に代
えて演算増幅器で構成することもできる。
ら、この発明の欠相保護回路の作用を説明する。ここ
で、図4の(A)は正常状態、(B)は欠相状態を示し
ている。まず、図4(A)の正常状態では平均値信号V
avg が第2の基準値Vref2より大きいので第2の比較器
は信号を出力せず、従って論理積手段も信号を出力しな
いので引外し電磁石は作動しない。各相の全波整流信号
VD が歪んだ状態においても、平均値信号Vavg が第2
の基準値Vref2より小さくならない限り引外し電磁石は
作動しない。また、過渡状態で平均値信号Vavg が第2
の基準値Vre f2より小さくなることがあっても、その場
合には全波整流信号VD も第1の基準値Vref1より小さ
くなるので、引外し電磁石は作動しない。
全波整流信号VD は第1の基準値Vref1より大きく、か
つ平均値信号Vavg は第2の基準値Vref2より小さくな
り、第1及び第2の比較器がともに信号を出力するので
論理積手段が信号を出力し、これを受けた遅延手段が特
定の遅延時間後にトリガ手段に信号を出力して引外し電
磁石を作動させる。すなわち、全波整流信号VD が第1
の基準値Vref1より大きいにも関わらず、平均値信号V
avg は第2の基準値Vref2より小さい状態が一定時間以
上継続した場合のみ引外し電磁石が作動する。
す回路図である。図2において、主回路R,S,T各相
間の線間電圧はダイオードD1 〜D6 からなる全波整流
手段としてのダイオードブリッジで全波整流され、全波
整流信号VD に変換される。全波整流信号VD は抵抗R
1 〜R3 で分圧され、抵抗R3 の両端の電圧が平滑コン
デンサC1 で平滑されて平均値信号Vavg とされる。こ
の平均値信号Vavgは抵抗R7 を介して第2の比較器と
しての電圧検出器10に入力される。電圧検出器10は
ICからなり、その出力端は抵抗R8 及び第1の比較器
としての定電圧ダイオードZD3 を介して論理積手段と
してのトランジスタ11のベースに接続されている。こ
こで、定電圧ダイオードZD3 のツェナー電圧とトラン
ジスタ11のベース・エミッタ間電圧との和は第1の基
準値Vref1を形成している。一方、電圧検出器10は平
均値信号Vavg が第2の基準値としての特定電圧Vref2
より大きいとHレベルとなり、小さいとLレベルとなる
ように設定されている。
で分圧されて、抵抗R6 の両端の電圧VD1が平滑コンデ
ンサC2 で平滑されてトランジスタ11のエミッタに印
加され、この分圧された全波整流信号VD1は第1の基準
値(上述した通り、定電圧ダイオードZD3 のツェナー
電圧とトランジスタ11のベース・エミッタ間電圧との
和)よりも大きく設定されている。更に、全波整流信号
VD は引外し電磁石の引外しコイル12に供給され、こ
の引外しコイル12はトリガ手段としてのサイリスタ1
3を介して励磁される。このサイリスタ13のゲート端
子にはトランジスタ11のコレクタ回路に挿入された抵
抗R10の両端の電圧が定電圧ダイオードZD4 を介して
印加され、抵抗R10にはタイマ用のコンデンサC3 が並
列接続されている。
S,Tの正常状態では平均値信号Vavg が第2の基準値
Vref2より大きく、電圧検出器10の出力端はHレベル
にある。従って、トランジスタ11はベース電流が流れ
ずOFF状態にあり、サイリスタ13もONしないた
め、引外しコイル12は励磁されない。ところが、主回
路R,S,Tのいずれかの相が欠落し、平均値信号V
avg が第2の基準値Vref2以下に低下すると、電圧検出
器10の出力端はLレベルになるため、ベース電流が流
れてトランジスタ11がONする。そして、このON状
態が特定時間以上継続し、タイマ用コンデンサC3 の端
子電圧が定電圧ダイオードZD4 のツェナー電圧以上と
なった時点でサイリスタ13がONし、引外しコイル1
2が励磁される。
が第2の基準値Vref2以下に低下した場合には、同時に
分圧された全波整流信号VD1も第1の基準値Vref1より
低下する。その場合には、定電圧ダイオードZD3 が導
通せず、トタンジスタ11はONしないため引外しコイ
ル12は励磁されない。また、各相電圧が歪んだ場合に
おいては、平均値信号Vavg が第2の基準値Vref2より
小さくならない限り、トタンジスタ11はONしない。
すなわち、図示実施例回路においては、全波整流信号V
D 、従って分圧された全波整流信号VD1が低下していな
いにも関わらず、平均値信号Vavg が低下した場合のみ
欠相状態と判断し、この状態が特定時間以上継続した時
点で引外し処理を行なう。従って、全波整流信号VD1の
低下により平均値信号Vavg が低下する過渡状態や、単
なる歪み波の発生時に引外し電磁石が励磁される誤動作
が生じない。
圧検出器10を用いたが、これに代えて図3の要部回路
図に示すように演算増幅器14を用いることも可能であ
る。この場合は演算増幅器14の+端子に平均値信号V
avg を入力し、−端子に全波整流信号VD を抵抗R13と
の間で分圧する定電圧ダイオードZD5 のツェナー電圧
を第2の基準値Vref2として入力する。演算増幅器14
の出力端は平均値信号Vavg が第2の基準値Vref2より
大きいとHレベルとなり、小さいとLレベルとなる。そ
の他の作用は図2の実施例と同じであるので説明を省略
する。
の欠相保護回路においては、主回路各相の全波整流信号
の平均値信号が基準値より低下した場合に、更に前記全
波整流信号を別の基準値でチェックし、この基準値より
も前記全波整流信号が低下していない場合のみ欠相状態
として引外し電磁石を作動させるので、過渡状態で各相
電圧が一時的に低下した場合に無用の引外し動作を行な
うことがない。また、全波整流信号の平均値信号の低下
は主回路電圧の歪みに影響されない一定の基準値でチェ
ックするので、歪み波の発生で誤動作することがない。
示すブロック図である。
る。
増幅器に置き換えた実施例を示す要部結線図である。
の主回路各相電圧の全波整流信号の波形図で、(A)は
正常状態、(B)は欠相状態を示す。
ク図である。
回路各相電圧の全波整流信号の波形図で、(A)は正常
状態、(B)は欠相状態を示す。
Claims (3)
- 【請求項1】周波数が同一で位相角が互いに異なる複数
の起電力により電力を供給する多相回路に接続され、こ
の多相回路のいずれかの一相電力が欠落した場合に開路
して負荷機器の保護を図る回路遮断器の欠相保護回路に
おいて、 多相回路の各相の全波整流信号を検出する全波整流手段
と、この全波整流手段からの前記全波整流信号と第1の
基準値とを比較し、前記全波整流信号がこの第1の基準
値より大きいときに信号を出力する第1の比較手段と、
前記全波整流信号の平均値信号を検出する平均値検出手
段と、この平均値検出手段からの前記平均値信号と第2
の基準値とを比較し、前記平均値信号がこの第2の基準
値より小さいときに信号を出力する第2の比較手段と、
前記第1及び第2比較手段からの信号出力の論理積によ
り信号を出力する論理積手段と、この論理積手段からの
信号出力に応動して特定の遅延時間が経過した後に信号
を出力する遅延手段と、この遅延手段からの信号出力に
応動して引外し電磁石を作動させるトリガ手段とを備え
ることを特徴とする回路遮断器の欠相保護回路。 - 【請求項2】前記第1の比較手段を定電圧ダイオードで
構成し、前記第2の比較手段を電圧検出器で構成し、前
記論理積手段をトランジスタで構成したことを特徴とす
る請求項1記載の回路遮断器の欠相保護回路。 - 【請求項3】前記第2の比較手段を演算増幅器で構成し
たことを特徴とする請求項2記載の回路遮断器の欠相保
護回路。
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---|---|---|---|
JP27177294A JP3216762B2 (ja) | 1994-10-11 | 1994-10-11 | 回路遮断器の欠相保護回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH08111162A JPH08111162A (ja) | 1996-04-30 |
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KR101879340B1 (ko) * | 2017-01-05 | 2018-07-17 | 엘에스산전 주식회사 | 3상전원 부족전압 트립장치 |
-
1994
- 1994-10-11 JP JP27177294A patent/JP3216762B2/ja not_active Expired - Fee Related
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