JP3215622U - 燃焼促進用煙突筒 - Google Patents

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Abstract

【課題】酸化触媒を用いない既存のストーブについて、焚き始めの時の燃焼を阻害することなく酸化触媒を使用できる燃焼促進用煙突筒を提供する。【解決手段】鋼板を円筒状に形成してなりストーブの排気口側に接続されて煙突の一部を構成する燃焼促進用煙突筒であって、その内周側に未燃焼ガスを二次的に燃焼させる縦向きの通孔を有した円柱状の酸化触媒20をその中心線が煙突筒の中心線に一致した状態で収装する触媒配置部を備えており、その触媒配置部では配置した酸化触媒20の外周面と煙突筒10の内周面との間に所定幅の隙間が形成され、ストーブの焚き始め時に酸化触媒20下方の排気を含む空気が前記隙間を通り煙道内で上昇しながらドラフト作用を発揮してストーブの燃焼を促進させるものとした。【選択図】図5

Description

本考案は、ストーブから延設された煙突の一部を構成する燃焼促進用煙突筒に関し、殊に、二次燃焼用の触媒があっても焚き始め時のドラフト作用を確保できる燃焼促進用煙突筒に関する。
薪などの固形燃料を使用するストーブでは、燃料を比較的低温で燃焼させることから、未燃焼成分を多量に含む黒煙を排出してしまうという問題がある。また、未燃焼成分を大量に排出するということは、エネルギー効率の点で好ましくなく、また黒煙由来のスス、タール、クレオソート等が煙突内壁に付着して短期間で煙道を狭めるとともに、これらを原因として煙道火災を招く心配もある。
この問題に対し、特開2000−46334号公報には、ストーブの一次燃焼室と煙突基端部の間に触媒を配設して、一次燃焼室で生じた未燃焼ガスを250度程度の低温でも燃焼できるようにした技術が提案されている。このように一次燃焼室で生じた未燃焼ガスや固形物を触媒で二次的に燃焼させることにより、省エネルギーと排気の浄化を達成することができる。
上述した触媒としては、図9に示すようなハニカム状の通孔を形成する構造体に白金パラジウムやロジウム等の貴金属を付着させたコンバスターと呼ばれる酸化触媒が知られており、これを薪ストーブに使用する場合は、一次燃焼室から排気を導入する開口部を備えた空間を天板の下に形成し、その開口部に酸化触媒を配置して二次燃焼室とするのが一般的である。
しかし、一次燃焼室から煙突に至る通路の途中に酸化触媒を配置することは、排気の流通に対し大きな抵抗となるため、煙道内と外気の温度差によるドラフト作用が不充分となりやすいストーブ焚き始め時においては、酸化触媒の抵抗で燃料の着火作業を一層困難なものにしていた。そのため、二次燃焼室を迂回させるバイパスダンパーを設け、着火時から暫くの間はこれを開いてドラフトを得ることが行われている。
ところが、上述した酸化触媒で二次燃焼を行った場合でも、総ての未燃焼成分が燃焼するものではなく、そのハニカム構造による通孔内部にスス等の未燃焼物が付着することから、比較的短期間で通孔を狭めて抵抗を増大させながら触媒としての寿命を短縮させることにも繋がっている。この場合、酸化触媒を定期的に取り出して清掃・洗浄することも考えられるが、薪ストーブにおいてはその着脱作業自体に手間を要するため、5年程度で新品に交換して対応しているのが通常である。
上述した問題に対し、本願考案者らは先の特開2006−52912号公報において、焚き始め時のドラフト作用を補う目的で、強制空気供給手段により再燃焼用の空気を燃焼屋内に強制的に供給する技術を提案しており、酸化触媒を用いた場合でもスムースな点火を実現できるようにした。しかしながら、その強制空気供給手段を既存のストーブに設けることは容易ではなく、また、酸化触媒を使用しない方式の既存のストーブにおいても、二次燃焼室やバイパスダンパーを備えておらず酸化触媒をそのまま配設できないため、エネルギー効率の改善と排気の浄化は実現困難とされていた。
特開2000−46334号公報 特開2006−52912号公報
本考案は、上記のような問題を解決しようとするものであり、酸化触媒を用いない既存のストーブについて、焚き始めの時の燃焼を阻害することなく酸化触媒を使用できるようにすることを課題とする。
そこで、本考案は、鋼板を円筒状に形成してなりストーブの排気口側に接続されて煙突の一部を構成する煙突筒であって、その内周側に未燃焼ガスを二次的に燃焼させる縦向きの通孔を有した円柱状の酸化触媒をその中心線が煙突筒の中心線に一致した状態で収装する触媒配置部を備えており、その触媒配置部では配置した酸化触媒の外周面と煙突筒の内周面との間に所定幅の隙間が形成され、ストーブの焚き始め時に、酸化触媒下方の排気を含む空気が前記隙間を通り煙道内で上昇しながらドラフト作用を発揮してストーブの燃焼を促進させる、ことを特徴とする燃焼促進用煙突筒とした。
即ち、酸化触媒を使用しない方式のストーブであってもストーブに接続した煙突内に酸化触媒を配置することで触媒機能を発揮可能であるが、ストーブ焚き始め時のドラフト作用の弱い段階では煙道内を上昇する排気は煙突筒の内周面寄りを通ることから、本考案において煙突筒の内周面とこれに内装する酸化触媒の外周面との間に隙間を形成したことで、この隙間を排気がスムースに通過して着火作業が容易なものとなり、且つ、ストーブの燃焼が安定してドラフト作用が充分になった段階では排気が煙突筒の中心部分を上昇することから、前記隙間があっても排気の殆どが酸化触媒の中を通るため、未燃焼ガスの処理が充分に行われるようになる。
また、この燃焼促進用煙突筒において、その隙間の幅は、触媒配置部の内径の8〜15%とされていることを特徴としたものとすれば、ストーブ焚き始め時におけるドラフト作用とストーブ通常燃焼時における触媒作用のバランスに優れたものとなる。
さらに、上述した燃焼促進用煙突筒において、その触媒配置部のある煙突筒周壁には、酸化触媒よりも大きな左右幅・上下幅を有した取出口が設けられて開閉扉で開閉可能な状態で閉鎖されており、この取出口を介して酸化触媒の出し入れ操作が可能とされていることを特徴としたものとすれば、酸化触媒の着脱操作が極めて容易になるため、その清掃を定期的に行いやすいものとなる。
この場合、その触媒配置部には、酸化触媒よりも大きな外径を有してこれを載置するための載置網が着脱可能に設けられており、酸化触媒を載せたまま前記取出口を介した出し入れ操作が可能とされていることを特徴としたものとすれば、酸化触媒と載置網を同時に取り出して清掃・洗浄を行うことで、メンテナンスの手間を低減できるようになる。
さらにまた、上述した燃焼促進用煙突筒の前記触媒配置部上方の周壁またはその周壁上端側に接続された他の煙突筒の周壁には、所定の送風手段の噴出口を接続するための接続部を備えているとともに、その送風手段を接続した状態で前記周壁外周側にて送風手段を支持する支持手段を備えており、その接続部に噴出口を接続して送風手段を作動させることで、噴出した空気が前記接続部を介し上向きに導入されて煙道内を上昇することを特徴としたものとすれば、ドラフト作用の弱いストーブの焚き始めの段階で触媒上方の煙道内で上向きの空気の流れが生じることになり、さらに燃焼が促進されるものとなる。
この場合、その接続される送風手段が、所定温度以上の熱風を生成して噴出可能なものとされていることを特徴としたものとすれば、その熱風により一層ドラフト作用が促進されることに加え、煙道を構成する煙突筒周壁が短時間で暖まるため、着火から短時間でストーブの燃焼状態が安定しやすいものとなる。
尚、上述したものにおいて、その円筒状を形成した鋼板からなる周壁を、連結部分以外の部分が単層式(シングル)のもとすることで、一次燃焼による排気の熱に加え酸化触媒による二次燃焼の熱が放射又は伝導により屋内の暖房に利用されやすい状態となるため、ストーブ焚き始めの段階において短時間で部屋が暖まりやすいとともにエネルギー効率の点においても有利なものとなる。
ストーブに接続する煙突筒の内部に酸化触媒を内装してその外周側に隙間を設けた本考案によると、焚き始め時の燃焼を阻害することなく酸化触媒を容易に使用できるものとなった。
本考案における実施の形態である燃焼促進用煙突筒を備えた煙突の全体構成を示す側面図(家屋は断面)である。 図1の燃焼促進用煙突筒の拡大分解図である。 図2の燃焼促進用煙突筒を酸化触媒の上方で切断した拡大横断面図である。 図3の酸化触媒とその載置網の構成を示す斜視図である。 図1の燃焼促進用煙突筒の機能を説明するための拡大部分縦断面図である。 図2の燃焼促進用煙突筒の応用例を示す部分側面図である。 (A)は図6の燃焼促進用煙突筒の変形例を示部分側面図、(B)は(A)のヒートガンの挿入方向を示す模式化した横断面図、(C)は(B)の変形例を示す模式化した横断面図である。 (A)はストーブの焚き始め時における煙突内の排気の状況を示す模式化した縦断面図、(B)はストーブの通常燃焼時における煙突内の排気の状況を示す模式化した煙突の縦断面図である。 酸化触媒の一例を示す斜視図である。
以下に、図面を参照しながら本考案を実施するための形態を説明する。
図1は、本実施の形態である燃焼促進用煙突筒1Aを一部に有した煙突1の配設状態を示している。この燃焼促進用煙突筒1Aは、二次燃焼用の酸化触媒を使用しない方式の薪ストーブ100の排気口側に接続されて排気を屋外まで導く煙突1の基端側部分を構成しており、屋外から屋根を貫通している部分を構成する煙突筒1Cの周壁が鋼板を2重にした2層式(ダブル)であるのに対し、接続部分を除く周壁が1枚の鋼板からなる単層式(シングル)となっている。
図2乃至図4を参照しながらその構成を詳細に説明すると、本実施の形態の燃焼促進用煙突筒1Aは、2つの煙突筒10,11およびストーブ排気口へのアダプタ12の3つのパーツからなる。そのメイン部分となる煙突筒10は、一枚の鋼板を円筒状に形成してなるものであり、アダプタ12を介して薪ストーブ100に接続されるが、その内周側に薪ストーブ100から排出された未燃焼ガス等を再燃焼させる円柱状の酸化触媒20を収装する触媒配置部を、その上下中央位置に備えたものとなっている。
図3は、この煙突筒10を酸化触媒20の上方位置で切断して触媒配置部の構成を説明するための横断面図である。この触媒配置部ではハニカム状の通孔が上下に貫通したコンバスターと呼ばれる酸化触媒20を、その中心線が煙突筒10の中心線に一致するように載置網40上に収装されており、その酸化触媒20の外周面と直管状の煙突筒10の内周面との間に所定幅の隙間が形成されている。
このような構成としたことで、着火から燃料の燃焼状態が安定するまでのストーブの焚き始めの段階において、酸化触媒20下方の空気がその隙間を通って煙道内を上昇しながらドラフト作用を発揮させることから、薪ストーブ100における燃焼を促進させる機能を有しており、この点が本考案における最大の特徴部分となっている。
即ち、未燃焼ガスを再燃焼させるための酸化触媒をストーブの排気通路に配置した場合は、これが排気の流通に対して大きな抵抗になるため、ドラフト作用の弱いストーブ焚き始め時に酸化触媒があることでその着火作業を一層困難にしてしまうという問題があった。そこで、酸化触媒20を煙突の一部を構成する煙突筒10に内装するとともに、その外周側に空気を流通させる隙間を設けたことにより、ストーブ焚き始め時においてもドラフト作用を阻害しにくくしたものである。
またこの場合、ドラフト作用の弱い焚き始めの段階では、図8(A)に示したように、比較的流量の少ない排気の流れは煙突筒の内周面寄り(煙道の外縁側)を通ることが知られているが、煙突筒内周側に所定の隙間を設けた本考案においては、排気通路中に酸化触媒20があっても、その排気の流れを殆ど阻害しないようになっている。
さらに、図8(9)に示したように、燃焼が安定してドラフト作用が充分に機能する段階においては、流量が増大した排気の流れは煙突筒の中心側を通るとともにその中心に近いほど大きな粒子が通ることが知られているが、上述したように酸化触媒20の外周側が空いていても、排気の殆どが酸化触媒20内を通過するため、優れた二次燃焼機能と良好な粒子捕捉機能を発揮するものとなる。
この酸化触媒20外周側の隙間サイズについて図3を参照して説明すると、本実施の形態の場合、使用する酸化触媒20の外径Yが150mmとすると、煙突筒10の内径Xは200mm程度、その隙間Zは25mm程度を想定している。これは、本願考案者らがこれら各サイズについて多くのパターンで試験を行った結果、焚き始め時のドラフト作用と燃焼安定時の触媒機能のバランスの観点から、その隙間Xは触媒配置部内径の5〜20%が好適であり、8〜16%であればさらに好ましいという結論に達したことによるものである。
再度、図2を参照して、この煙突筒10では、触媒配置部のある部分の周壁に、酸化触媒20よりも大きな左右幅・上下幅を有した取出口10aが開口しているとともに、これを開閉扉10bが蝶番で開閉可能な状態で閉鎖しており、この取出口10aを介して酸化触媒20の出し入れ操作が可能とされており、その開閉扉10bの閉鎖時には係合体10cでロックできるようになっている。
また、この煙突筒10には、酸化触媒20よりも大径で触媒配置部の内径とほぼ同径(僅かに小径)で鋼線からなる酸化触媒20を載置するための載置網40が、煙突筒10の内周面から突設した掛止爪10d,10d,10d,10dに載った状態で配置されており、これらと酸化触媒20を収納する空間とで触媒配置部を構成している。
尚、この載置網40は、図4に示すように、その上面側に帯状の鋼板を酸化触媒20の外径よりも僅かに大きな内径の円環状に形成した触媒固定壁40aが設けられており、その内周側に酸化触媒20を挿入して載置することで、その中心線が煙突筒10の中心線に一致した状態で固定されるようになっており、且つ、その載置面を構成する網の部分は、鋼線を円形に形成した脚部から持ち上がっている。
そのため、この載置網40の外径よりも左右幅の大きな開閉扉10bを開いた状態で、脚部と上面の網との間の隙間に適当な板材を挿入してこれを僅かに持ち上げれば、酸化触媒20を載せたまま載置網40を取出口10aから引き出せることから、簡単な操作で載置網40を酸化触媒20とともに取り出して、清掃・洗浄することも可能である。尚、本実施の形態において、酸化触媒20外周面と煙突筒10内周面の隙間Zは、触媒固定壁40aの分だけ僅かに(2mm程度)小さくなっている。
図2に示したように、本実施の形態の燃焼促進用煙突筒1Aは、煙突筒10の上端側に他の煙突筒11の下端側が挿入されて接続されて一体となっているが、上述した特徴的な構成に加え、その煙突筒11の周壁には、送風手段の噴出口を接続するための接続部となる挿入筒11cが設けられているとともに、これに送風手段を接続した状態で周壁外周側にて支持する支持手段として、鋼線をU時状に湾曲して基端側を周壁外面に接続してなる支持アーム11aが設けられている点も特徴となっている。
即ち、挿入筒11cに噴出口を接続した状態でシロッコファン30Aのような送風手段を作動させることにより、噴出した空気が挿入筒11cを介して上向きに導入されながら煙道内を上昇するようになっており、ドラフト作用の弱いストーブ焚き始めの段階において酸化触媒20上方の煙道内で上向きの空気の流れが生じるため、ストーブにおける燃焼がさらに促進されるものとなる。
尚、その挿入筒11cは、その内周面が開口部から所定範囲をテーパー状に形成されており(図5参照)、様々な外径サイズの噴出口を挿入しても密着性を確保しやすくなっており、また、その開口部にはキャップ11dが蝶番を介して付設されており、送風手段を使用しない場合にキャップ11dで開口部を閉鎖することにより、内外密封性を確保してドラフトを阻害しにくい状態にすることが可能である。
さらに、その支持アーム11aは、バネ弾性に優れた鋼線で作成されており、その先端側を破線で示すように上下方向に弾性的に揺動可能とされているため、送風手段の下部側をU字状の先端内側に挿入しながら下げた状態で支持させれば、その弾性反発力により送風手段を持ち上げながらその噴出口を挿入筒11cに押し込んだ状態で押圧して密着させることもできる。
図5を参照して上述した燃焼促進用煙突筒1Aの機能を詳細に以下に説明する。シロッコファン30Aの噴出ノズルを挿入した挿入筒11c先端にはノズル11bが延設されており、煙突筒11内部のほぼ中心線位置でその先端が上向きに開口しているため、薪ストーブ100の着火時にシロッコファン30Aを駆動させると、屋内の空気を酸化触媒20上方の煙道内に導入して上向きに噴出させることができる。
このように送風手段を使用することで、ストーブを使用する季節の屋内空気が煙突開口部の屋外空気よりも温度が高いことも相俟って、煙道内で上向きの空気の流れを生じさせるため、ストーブ焚き始め時のドラフト作用を促進する機能を発揮するものとなる。その際、薪ストーブ100による燃焼ガスと吸引した屋内空気が混合した排気は、この段階では流量が少なく煙道の外縁側を通ることから、煙突筒10の内径Xと酸化触媒の外径Yの差による隙間Zの部分をスムースに通過しながら着火・燃焼を促進することになる。
そして、薪ストーブ100における燃焼が落ち着くと、ドラフトも充分に得られている状態になることから、その時点でシロッコファン30Aの駆動を停止するか、これを挿入口11cから取り外してキャップ11dでその開口部を閉鎖すれば良い。また、ドラフトが充分に得られている段階では、上述したように薪ストーブ100の排気は主として煙道の中央部を通って上昇するため、隙間Zがあってもその流量の殆どが酸化触媒20を通って触媒作用を受けることになる。
さらに、この燃焼促進用煙突筒1Aは、その周壁が接続部分を除いて単層式であることから、酸化触媒20が未燃焼ガスを二次燃焼させることで生じた熱が、その周壁をなす1枚の鋼板を介して伝導又は放射により屋内の暖房に使用されることになる。そのため、本実施の形態は省エネ性能にも優れており、殊に、ストーブの焚き始めの段階においては、肉厚の鋳物製である薪ストーブ100本体が暖まるまでに時間を要していたのに対し、単層の煙突筒10,11は短時間で暖まって暖房機能を発揮することから、暖房開始時の室温の立ち上がり性能にも優れたものとなっている。
加えて、本実施の形態の燃焼促進用煙突筒1Aは、上述したように、触媒を使用しない方式のストーブの排気口に接続するだけで触媒式ストーブとして使用できることから、バイパスダンパーと二次燃焼室を備えた比較的高価な触媒式のストーブを新たに購入する必要もなく、比較的安価な既存のストーブを使用しながら、低コストで同様の触媒機能を実現することができ、且つ、その触媒の洗浄も比較的容易に行えるため、良好な触媒機能を長期間に亘って発揮しやすいものとなる。
図6は、上述した実施の形態の応用例を示したものであり、その煙突筒11に装着する送風手段として、400度以上の温風を生成して噴出可能なヒートガン(工業用ドライヤー)30Bを使用した場合を示している。この場合は、噴出する空気が高温であることから、前述した屋内空気を使用する場合よりもドラフト作用に優れたものとなる。
また、ヒートガン30Bによる熱風で煙道を構成する周壁が比較的短時間で暖まることから、早い段階で通常のドラフトが得られやすくなる。尚、この煙突筒11及びその上方に接続された煙突筒1Bは、上述したように単層式であることから、ヒートガン30Bの熱風が煙突筒周壁を介して屋内の暖房にも利用されるため、暖房の立ち上がりの早さに関しても僅かではあるが貢献するものとなる。
図7(A)は、図6の燃焼促進用煙突筒の変形例として、2台のヒートガン30Bを使用した場合を示しているが、図(B)に示すように、各々中心線から僅かにずらした向きとすることで、両者の熱風が煙道中央部で絡み合いながら螺旋状に上昇するため、一層良好なドラフトが得られやすいものとなる。また、図(C)に示すように、3台のヒートガン30Bを同様に組み合わせることで、前述した効果は一層顕著なものとなる。
以上、述べたように、酸化触媒を用いない方式の既存のストーブについて、本考案により、焚き始め時の燃焼を阻害することなく酸化触媒を容易に使用できるようになった。
1A 燃焼促進用煙突筒、10,11 煙突筒、10a 取出口、10b 開閉扉、11a 支持アーム、11b,11e ノズル、11c 挿入口、20 酸化触媒、30A シロッコファン、30B ヒートガン、40 載置網、100 薪ストーブ

Claims (6)

  1. 鋼板を円筒状に形成してなりストーブの排気口側に接続されて煙突の一部を構成する煙突筒であって、その内周側に未燃焼ガスを二次的に燃焼させる縦向きの通孔を有した円柱状の酸化触媒をその中心線が前記煙突筒の中心線に一致した状態で収装する触媒配置部を備えており、前記触媒配置部では、配置した前記酸化触媒の外周面と前記煙突筒の内周面との間に所定幅の隙間が形成され、前記ストーブの焚き始め時に、前記酸化触媒下方の排気を含む空気が前記隙間を通り煙道内で上昇しながらドラフト作用を発揮して、前記ストーブの燃焼を促進させることを特徴とする燃焼促進用煙突筒。
  2. 前記隙間の幅は、前記触媒配置部の内径の8〜15%とされている、ことを特徴とする請求項1に記載した燃焼促進用煙突筒。
  3. 前記触媒配置部のある煙突筒周壁には、前記酸化触媒よりも大きな左右幅・上下幅を有した取出口が設けられて開閉扉で開閉可能な状態で閉鎖されており、前記取出口を介して前記酸化触媒の出し入れ操作が可能とされている、ことを特徴とする請求項1または2に記載した燃焼促進用煙突筒。
  4. 前記触媒配置部には、前記酸化触媒よりも大きな外径を有して前記酸化触媒を載置するための載置網が着脱可能に設けられており、前記酸化触媒を載せたまま前記取出口を介した出し入れ操作が可能とされている、ことを特徴とする請求項1,2または3に記載した燃焼機器用煙突。
  5. 前記触媒配置部上方の周壁または該周壁上端側に接続された他の煙突筒の周壁には、所定の送風手段の噴出口を接続するための接続部を備えているとともに、前記送風手段を接続した状態で前記周壁外周側に前記送風手段を支持する支持手段を備えており、前記接続部に噴出口を接続して前記送風手段を作動させることで、噴出した空気が前記接続部を介し上向きに導入されて煙道内を上昇する、ことを特徴とする請求項1,2,3または4に記載した燃焼促進用煙突筒。
  6. 前記接続される送風手段は、所定温度以上の熱風を生成して噴出可能なものであることを特徴とする請求項5に記載した燃焼促進用煙突筒。
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