JP3215200U - 線香 - Google Patents

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孝文 立花
孝文 立花
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ずゞや株式会社
有限会社立花仏壇店
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Abstract

【課題】所望の文字または絵が書ける筆記面を備えた線香を提供する。【課題解決手段】基材および香材を混合成型してなる線香本体1を偏平で細長い形状に構成するとともに、その偏平面1aを筆記面Wに構成し、同偏平面1aに線香の使用者が自由に文字等を記載できるようにした。【選択図】図1

Description

本願考案は、線香の構成に関するものであり、さらに詳しくは、その外周面に文字を書くことができる筆記面を備えた線香の構成に関するものである。
一般に線香は、タブの木の樹皮などの基材を粉末にし、白檀や伽羅等の香木の粉末、その他の香料、澱粉などを加えて練り、細長い棒状(線状)に成型、乾燥し、固形化して構成されている。そして、その多くのものは、断面が円柱体であり、また色彩も、緑、黒、茶などの暗色系のものである。
仏事における線香自体の機能としてはそれで十分であり、仏壇や墓での燻蒸により、必用な煙りを出し、必用な香りを漂わせることによって、環境を浄化し、瞑想時の意識を集中させることを目的として使用されている。
しかし、他面、線香も商品であり、商品としての線香には、他社製品との差別化、販売促進の見地から種々の工夫が施されるようになってきている。その一つの例として、例えば線香の表面に経文等の文字(例えば南妙法蓮華経)または絵(例えば仏像)を印刷したものがある(特許文献1を参照)。経文を印刷したものは、経文香として、一部で販売もされている。
このような線香の場合、何も表示されていない地のままの従来一般の線香の場合に比べてデザイン性に優れたものとなり、店頭での他の線香との明確な識別性が生じるので、販売促進効果が高くなる。また、着火後の燻蒸状態では、灯の照明により印刷された経文の文字や仏像の絵が明瞭に照らし出されるので、より仏教的な荘厳性が生じる。
実願平5−72512号(実開平7−38137号)のマイクロフィルム(図1〜図3)
ところで、上記従来例(特許文献1)の構成の場合、製造メーカー側で最初から経文等の文字又は仏像等の絵が印刷されており、線香の購入者は、それを店頭で選択するのみである。しかも、経文などは宗派によって異なっている。したがって、当該線香には宗派に応じた各種の経文が印刷された多くの種類のものを準備しておかねばならず、それは製造メーカーや販売する仏具店にとっても大変である。
また、同構成の場合、線香に印刷、表示されているのは、経文や仏像にすぎないので、極めて画一的であり、ユーザーにとっての自由度がない欠点がある。例えば、線香は長時間に亘って燻蒸状態を維持するので、家族のそれぞれが先祖の霊に対して祈りをささげ、心の交流をするのに適した十分な時間を与えてくれる。そこでは、家族それぞれが、亡くなった祖父や祖母、父、母、兄弟などに近況の報告(高校入試に合格したよ)や加護の願い(大学入試に合格しますように)などの心の中で祈りを捧げることが多い。
したがって、線香に表されているのが、経文や仏像などでなく、例えば先祖の戒名であったり、報告事項、願い事であったら、よりその時の祈りに相応しいものとなる。しかし、当然ながら上記のような印刷方式では、それらの要望には応えることができない。
また、仏具としての線香は、多くはブランド(老舗のブランド)を中心に市場競争が行われており、商品自体の特性、品質には殆ど差がないのが現状であり、販促機能の向上には限界があった。
この出願の考案は、このような課題に応えるためになされたもので、線香の表面の全体または所定の部分を文字の記載が可能な筆記面とし、線香の使用者が自由に所望の文字等を書き込んだ上で燻蒸させることができるようにした新たな商品機能の線香を提供することを目的とするものである。
この出願は、以上の課題を解決するために、次のような課題解決手段を備えて構成されている。
(1)請求項1の考案の課題解決手段
この考案の課題解決手段では、基材および香材を混合成型してなる線香本体を偏平で細長い形状に構成するとともに、その偏平面を筆記面に構成し、同偏平面に線香の使用者が自由に文字等を記載できるようにして線香が形成されている。
このような構成の線香の場合、線香の購入者は、店頭で本体の形状が偏平で細長く構成されており、その偏平面が筆記面に構成されている線香を購入する。そして、その後、使用時には、包装を解いて、線香本体を取りだし、その偏平な筆記面に所定の筆記具で、例えば戒名、願い事、報告事項などを自由に書き込む。
次に、その上で着火し、線香立に立てて、心の中でお祈りをする。こうすることで、燻蒸状態にある線香の筆記面部分に記載されている先祖の戒名や自らの願い事、報告事項が、線香の灯に照らし出されて際立つと共に、必用な煙り、芳香により心が浄化されて、澄んだ心で先祖の霊と集中して対話することができるようになる。
もちろん、上記筆記面には、経文や仏像などを書くこともできるので、従来の印刷タイプのものの機能は当然に実現することができる。したがって、そのような場合にも、メーカーは、宗派ごとに印刷を変えた線香を製造する必要はなくなり、製造が楽になる。販売店でも同様である。
一方、上記構成の線香は、以上のような一般家庭での使用のみに限らず、たとえば寺院等での各種奉納用にも使用することができる。一般の寺院であれば、たとえば初詣等における家族の名前を書いた家内安全祈願用の線香とすることができるし、また檀那寺であれば永代供養の時などに故人の戒名を書いた線香を用いることもできる。それにより、より永代供養の実効性が向上することにもなる。
(2)請求項2の考案の課題解決手段
この考案の課題解決手段では、上記請求項1の考案の課題解決手段において、線香本体を形成する基材および香材の粉末の粒径が通常の線香の基材および香材の粉末の粒径よりも小さく、それによって書きやすい筆記面が形成されていることを特徴としている。
このような構成によれば、偏平面に設置される筆記面に特別な加工を施すことなく、容易に書きやすい筆記面を形成することができ、使用できる筆記具選択の自由度が高くなる。すなわち、鉛筆、ボールペン、水性ペン、カラーペンなど、使用できる筆記具の制約がなくなる。
もちろん、より書きやすくするために、別途表面を加工することは自由である。
(3)請求項3の考案の課題解決手段
この考案の課題解決手段では、上記請求項1または2の考案の課題解決手段において、線香本体は、基材および香材に、さらに白色系の着色剤を混合することにより、淡白色に形成されていることを特徴としている。
このような構成によると、暗色系の従来の線香の表面色の場合に比べて、黒色系の通常の筆記具を使用した時の文字等がより鮮明に表わされるようになる。また、より使用できる筆記具の種類が多くなる。
以上の結果、この出願の考案によると、先に述べた従来の課題が確実に解決される。しかも、商品としての機能、付加価値が大きく向上し、一般の線香とのより明確な差別化を図ることができるから、従来一般のブランドを超えた販売促進機能を発揮するようになる。
この出願の考案の実施の形態1に係る筆記面を備えた線香の全体的な構成を示す斜視図である。 同線香の断面構成を示す図1のA−A線切断部における断面図である。 同線香の筆記面における筆記文例(a)〜(d)を示す正面図である。
以下、この出願の考案に係る筆記面を備えた線香を実施するための形態について詳細に説明する。
まず図1〜図3は、同実施の形態に係る筆記面を備えた線香の全体および要部の構成を示している。
図1〜図2において、先ず符号1は、基材および香材等を混合成型して形成された線香本体であり、この実施の形態では、その全体を偏平で細長い断面長方形(図2参照)の角型形状に構成している。そして、その表裏2つの偏平面1a,1bの内の何れか一方の面(図示の例では1a側)の全体を筆記面Wに構成し、同筆記面Wに線香の使用者が例えばサインペンなどの所望の筆記具を使用して自由に文字L等(文字や絵)を記載できるようにしている。
すなわち、この実施の形態における上記線香本体1は、一つの例として白檀系の線香として構成されており、より具体的には、たとえばタブの木の樹皮などの基材を粉末にするとともに、白檀(びゃくだん)の粉末、その他の香料、つなぎ材としての澱粉に加えて、さらに白色系の着色剤を加えて混練し、その上で、その全体を偏平で細長い断面長方形(図2参照)の角型形状に成型、乾燥し、固形化して構成されている。
この場合、その寸法は、箱詰めのことも考えて、一般の市販線香と同様の長さ寸法(縦寸法)とし、たとえば左右方向の幅は10〜15mm、前後方向の厚さは5mm前後に設定されている。もちろん、この寸法は一例であり、これらの寸法に限定されるものではない。
そして、上記のように、その表裏2つの偏平面1a,1bの内の何れか一方の面(図示の例では1a側)の全体を筆記面Wに構成し、同筆記面Wに線香の使用者が例えばサインペンなどの所望の筆記具を使用して自由に文字L等(文字や絵)を記載できるように構成している。
また、この実施の形態では、上記線香本体1を形成する基材、香木、香料等の粉末の粒径は通常の線香の基材、香木、香料等の粉末の粒径よりも小さく形成され、それによって、より書きやすい筆記面Wが形成されるようにしている。
そして、このようにして構成された線香本体1は、たとえば所定の本数を束にしたセット状態で箱詰めされるか、またはバラ詰め状態で箱に収納されて販売される。
このような構成の場合、線香の購入者は、店頭で線香本体1の形状が偏平で細長く構成されており、その2つの偏平面1a,1bの内の何れか一方が筆記面Wに構成されている線香を購入する。そして、その後、使用時には、箱を開け、包装を解いて、線香本体1を取りだし、その偏平な筆記面Wに所定の筆記具(例えばサインペン)で、たとえば先祖の戒名(図3の(a):青春院居士)や自らの願い事(図3の(b):お父さん、大学に合格するように応援してね)、報告事項(図3の(c):お母さん、高校に合格したよ、図3の(d):お爺ちゃん、家族はみんな元気だよ)などの任意の文字(および文章)Lを自由に書き込む。書き込む本数は、1本でも複数本でも良い。
次に、その上で線香本体1の上端に着火し、所定の線香立に立てて、心の中でお祈りをする。こうすることで、燻蒸状態にある線香本体1の筆記面W部分に記載されている上記先祖の戒名(図3の(a))や自らの願い事(図3の(b))、報告事項(図3の(c)、図3の(d))が、線香の灯に照らし出されて際立つと共に、必用な煙り、良好な芳香により心が浄化されて、澄んだ素直な心で先祖の霊と集中して対話することができるようになる。
この結果、わずか数本(1本でも構わない)の線香が、亡くなった先祖と残された家族との手紙の役割を果たし、心豊かな家族生活を営む絆にもなる。
もちろん、上記筆記面W部分には、従来同様の経文や仏像などを書くこともできるので、従来の印刷タイプのものの機能も当然に実現することができる。したがって、そのような場合にも、メーカーは、宗派ごとに印刷を変えた線香を製造する必要はなくなり、非常に製造が楽になる。販売店でも同様である。
しかも、この実施の形態では、上記のように、線香本体1を形成する基材、香木、香料等の粉末の粒径は通常の線香の基材、香木、香料等の粉末の粒径よりも小さく形成されており、それによって書きやすい筆記面Wが形成されている。
このような構成にすると、偏平面1aまたは1bに設置される筆記面Wに特別な加工を施すことなく、通常の線香素材のままの表面よりも書きやすい滑らかな筆記面Wを形成することができ、使用できる筆記具の選択の自由度が高くなる。すなわち、鉛筆、ボールペン、水性ペン、カラーペンなど、使用できる筆記具の制約がなくなる。もちろん、より書きやすくするために、さらに有効な表面加工、表面処理を施すことは自由である。
さらに、この実施の形態では、上記線香本体1は、たとえば白色系の着色剤を混合することにより形成されており、全体として淡白色に形成されている。このような構成によると、黒色系の通常の筆記具を使用した時の文字等がより鮮明に表わされるようになる。
もちろん、この場合の着色剤は、文字等を鮮明に表しやすくすることができる色であれば十分であり、白色系の着色材として、薄水色や薄緑色、ピンク、薄灰色などの着色剤の採用も可能である。
もちろん、着色剤を使用することなく同様の色を実現することができる場合には、着色剤を使用するには及ばない。
一方、この実施の形態の線香は、以上に述べたような一般家庭での使用のみに限らず、たとえば寺院等での各種奉納用にも使用することができる。一般の寺院であれば、たとえば初詣等において家族の名前を書いた家内安全祈願用の線香とすることができるし、また檀那寺であれば永代供養の時などに故人の戒名を書いた線香を用いることもできる。それにより、より永代供養の実効性が向上することにもなる。
これらの結果、この実施の形態の線香によると、すでに述べた従来の課題が確実に解決される。しかも、線香の商品としての機能、付加価値が大きく向上し、一般の線香とのより明確な差別化を図ることができるから、従来一般のブランドを超えた販売促進機能を発揮するようになる。
(その他の実施の形態)
以上の実施の形態では、一例として香木として白檀を採用し、白檀系の線香を構成する場合について説明したが、香木の種類は決して白檀に限られるものではなく、伽羅、その他の各種の香木の採用が可能である。また、この出願の考案は、杉線香の場合などにも全く同様に適用することができる。
また、以上の実施の形態では、一例として2つの偏平面1a、1bのいずれか一方側を筆記面として文字L等を書くようにしたが、これは両偏平面1a,1bを共に筆記面として文字L等を書くようにすることもできる。その場合において、いずれか一方側の面にのみ文字等Lを書いてもよいし、両方の面(表裏両面)に書くようにしてもよい。
また、それら筆記面は、線香の素材面のままででもよいし、何らかの安全な塗装(コーティング)を施した塗装面としてもよい。また、線香の素材面のままで、周囲に枠を印刷したものでもよい。また、筆記に際しては、上述の文字等Lとともに書く人の名前を書いてもよい。
さらに、以上の実施の形態のように、線香本体1の幅を広くすると、着火したときに上端部全体が均一に燃えずに、片燃えすることも考えられる。したがって、何らかの方法で上端部中央に着火しやすくする構成を採用することが望まれる。そのために、例えば、上端部中央に着火用の凸部を形成するとか、上端部を三角形状、円弧形状にするとか、種々の構成が採用される。
1は線香本体、1a,1bは偏平面、Wは筆記面、Lは筆記された文字である。
本願考案は、線香の構成に関するものであり、さらに詳しくは、その外周面に文字または絵を書くことができる筆記面を備えた線香の構成に関するものである。
一般に仏具品としての線香は、タブの木の樹皮などの基材を粉末にし、白檀や伽羅等の香木の粉末、その他の香料、澱粉などを加えて練り、細長い棒状(線状)に成型、乾燥し、固形化して構成されている。そして、その多くのものは、断面が円柱体であり、また色彩も、緑、黒、茶などの暗色系のものである。
仏事における線香自体の機能としてはそれで十分であり、仏壇や墓での燻蒸により、必用な煙りを出し、必用な香りを漂わせることによって、環境を浄化し、瞑想時の意識を集中させることを目的として使用されている。
しかし、他面、そのような線香も商品であり、商品としての線香には、他社製品との差別化、販売促進の見地から種々の工夫が施されるようになってきている。その一つの例として、例えば線香の表面に経文等の文字(例えば南妙法蓮華経)または絵(例えば仏像)を印刷したものがある(特許文献1を参照)。経文を印刷したものは、経文香として、一部で販売もされている。
このような線香の場合、何も表示されていない地のままの従来一般の線香の場合に比べてデザイン性に優れたものとなり、店頭での他の線香との明確な識別性が生じるので、販売促進効果が高くなる。また、着火後の燻蒸状態では、灯の照明により印刷された経文の文字や仏像の絵が明瞭に照らし出されるので、より仏教的な荘厳性が生じる。
実願平5−72512号(実開平7−38137号)のマイクロフィルム(図1〜図3)
ところで、上記従来例(特許文献1)の構成の場合、製造メーカー側で最初から経文等の文字又は仏像等の絵が印刷されており、線香の購入者は、それを店頭で選択するのみである。しかも、経文などは宗派によって異なっている。したがって、当該線香には宗派に応じた各種の経文が印刷された多くの種類のものを準備しておかねばならず、それは製造メーカーや販売する仏具店にとっても大変である。
また、同構成の場合、線香に印刷、表示されているのは、経文や仏像にすぎないので、極めて画一的であり、ユーザーにとっての自由度がない欠点がある。例えば、線香は長時間に亘って燻蒸状態を維持するので、家族のそれぞれが先祖の霊に対して祈りをささげ、心の交流をするのに適した十分な時間を与えてくれる。そこでは、家族それぞれが、亡くなった祖父や祖母、父、母、兄弟などに近況の報告(高校入試に合格したよ)や加護の願い(大学入試に合格しますように)などの心の中で祈りを捧げることが多い。
したがって、線香に表されているのが、経文や仏像などでなく、例えば先祖の戒名であったり、報告事項、願い事であったら、よりその時の祈りに相応しいものとなる。しかし、当然ながら上記のような印刷方式では、それらの要望には応えることができない。
また、仏具としての線香は、多くはブランド(老舗のブランド)を中心に市場競争が行われており、商品自体の特性、品質には殆ど差がないのが現状であり、販促機能の向上には限界があった。
この出願の考案は、このような課題に応えるためになされたもので、線香の表面の全体または所定の部分を文字または絵が書ける筆記面とし、線香の使用者が自由に所望の文字または絵を書き込んだ上で燻蒸させることができるようにした新たな商品機能の線香を提供することを目的とするものである。
この出願は、以上の課題を解決するために、次のような課題解決手段を備えて構成されている。
(1)請求項1の考案の課題解決手段
この考案の課題解決手段では、基材および香材を混合成型してなる線香本体を偏平で細長い形状に構成するとともに、その偏平面を筆記面に構成し、同偏平面に線香の使用者が自由に文字または絵書けるようにして線香が形成されている。
このような構成の線香の場合、線香の購入者は、店頭で本体の形状が偏平で細長く構成されており、その偏平面が筆記面に構成されている線香を購入する。そして、その後、使用時には、包装を解いて、線香本体を取りだし、その偏平な筆記面に所定の筆記具で、例えば戒名、願い事、報告事項などの文字、または絵を自由に書き込む。
次に、その上で着火し、線香立に立てて、心の中でお祈りをする。こうすることで、燻蒸状態にある線香の筆記面部分に記載されている先祖の戒名や自らの願い事、報告事項や絵が、線香の灯に照らし出されて際立つと共に、必用な煙り、芳香により心が浄化されて、澄んだ心で先祖の霊と集中して対話することができるようになる。
もちろん、上記筆記面には、経文や仏像などを書くこともできるので、従来の印刷タイプのものの機能は当然に実現することができる。したがって、そのような場合にも、メーカーは、宗派ごとに印刷を変えた線香を製造する必要はなくなり、製造が楽になる。販売店でも同様である。
一方、上記構成の線香は、以上のような一般家庭での使用のみに限らず、たとえば寺院等での各種奉納用にも使用することができる。一般の寺院であれば、たとえば初詣等における家族の名前を書いた家内安全祈願用の線香とすることができるし、また檀那寺であれば永代供養の時などに故人の戒名を書いた線香を用いることもできる。それにより、より永代供養の実効性が向上することにもなる。
(2)請求項2の考案の課題解決手段
この考案の課題解決手段では、上記請求項1の考案の課題解決手段において、線香本体は、基材および香材に、さらに白色系の着色剤を混合することにより、淡白色に形成されていることを特徴としている。
このような構成によると、暗色系の従来の線香の表面色の場合に比べて、黒色系の通常の筆記具を使用した時の文字や絵がより鮮明に表わされるようになる。また、より使用できる筆記具の種類が多くなる。
以上の結果、この出願の考案によると、先に述べた従来の課題が確実に解決される。しかも、商品としての機能、付加価値が大きく向上し、一般の仏具用線香とのより明確な差別化を図ることができるから、従来一般のブランドを超えた販売促進機能を発揮するようになる。
この出願の考案の実施の形態1に係る筆記面を備えた線香の全体的な構成を示す斜視図である。 同線香の断面構成を示す図1のA−A線切断部における断面図である。 同線香の筆記面における筆記文例(a)〜(d)を示す正面図である。
以下、この出願の考案に係る筆記面を備えた線香を実施するための形態について詳細に説明する。
まず図1〜図3は、同実施の形態に係る筆記面を備えた線香の全体および要部の構成を示している。
図1〜図2において、先ず符号1は、基材および香材等を混合成型して形成された仏具用品としての線香本体であり、この実施の形態では、その全体を偏平で細長い断面長方形(図2参照)の角型形状に構成している。そして、その表裏2つの偏平面1a,1bの内の何れか一方の面(図示の例では1a側)の全体を筆記面Wに構成し、同筆記面Wに線香の使用者が例えばサインペンなどの所望の筆記具を使用して自由に文字L等(文字や絵)を書くことができるようにしている。
すなわち、この実施の形態における上記線香本体1は、一つの例として白檀系の線香として構成されており、より具体的には、たとえばタブの木の樹皮などの基材を粉末にするとともに、白檀(びゃくだん)の粉末、その他の香料、つなぎ材としての澱粉に加えて、さらに白色系の着色剤を加えて混練し、その上で、その全体を偏平で細長い断面長方形(図2参照)の角型形状に成型、乾燥し、固形化して構成されている。
この場合、その寸法は、箱詰めのことも考えて、一般の市販線香と同様の長さ寸法(縦寸法)とし、たとえば左右方向の幅は10〜15mm、前後方向の厚さは5mm前後に設定されている。もちろん、この寸法は一例であり、これらの寸法に限定されるものではない。
そして、上記のように、その表裏2つの偏平面1a,1bの内の何れか一方の面(図示の例では1a側)の全体を筆記面Wに構成し、同筆記面Wに線香の使用者が例えばサインペンなどの所望の筆記具を使用して自由に文字L等(文字や絵)を書けるように構成している。
また、この実施の形態では、上記線香本体1を形成する基材、香木、香料等の粉末の粒径は通常の線香の基材、香木、香料等の粉末の粒径よりも小さく形成され、それによって、より書きやすい筆記面Wが形成されるようにしている。
そして、このようにして構成された線香本体1は、たとえば所定の本数を束にしたセット状態で箱詰めされるか、またはバラ詰め状態で箱に収納されて販売される。
このような構成の場合、線香の購入者は、店頭で線香本体1の形状が偏平で細長く構成されており、その2つの偏平面1a,1bの内の何れか一方が筆記面Wに構成されている線香を購入する。そして、その後、使用時には、箱を開け、包装を解いて、線香本体1を取りだし、その偏平な筆記面Wに所定の筆記具(例えばサインペン)で、たとえば先祖の戒名(図3の(a):青春院居士)や自らの願い事(図3の(b):お父さん、大学に合格するように応援してね)、報告事項(図3の(c):お母さん、高校に合格したよ、図3の(d):お爺ちゃん、家族はみんな元気だよ)などの任意の文字(および文章)Lを自由に書き込む。書き込む本数は、1本でも複数本でも良い。
次に、その上で線香本体1の上端に着火し、所定の線香立に立てて、心の中でお祈りをする。こうすることで、燻蒸状態にある線香本体1の筆記面W部分に記載されている上記先祖の戒名(図3の(a))や自らの願い事(図3の(b))、報告事項(図3の(c)、図3の(d))が、線香の灯に照らし出されて際立つと共に、必用な煙り、良好な芳香により心が浄化されて、澄んだ素直な心で先祖の霊と集中して対話することができるようになる。
この結果、わずか数本(1本でも構わない)の線香が、亡くなった先祖と残された家族との手紙の役割を果たし、心豊かな家族生活を営む絆にもなる。
もちろん、上記筆記面W部分には、従来同様の経文や仏像などを書くこともできるので、従来の印刷タイプのものの機能も当然に実現することができる。したがって、そのような場合にも、メーカーは、宗派ごとに印刷を変えた線香を製造する必要はなくなり、非常に製造が楽になる。販売店でも同様である。
しかも、この実施の形態では、上記のように、線香本体1を形成する基材、香木、香料等の粉末の粒径は通常の線香の基材、香木、香料等の粉末の粒径よりも小さく形成されており、それによって書きやすい筆記面Wが形成されている。
このような構成にすると、偏平面1aまたは1bに設置される筆記面Wに特別な加工を施すことなく、通常の線香素材のままの表面よりも書きやすい滑らかな筆記面Wを形成することができ、使用できる筆記具の選択の自由度が高くなる。すなわち、鉛筆、ボールペン、水性ペン、カラーペンなど、使用できる筆記具の制約がなくなる。もちろん、より書きやすくするために、さらに有効な表面加工、表面処理を施すことは自由である。
さらに、この実施の形態では、上記線香本体1は、たとえば白色系の着色剤を混合することにより形成されており、全体として淡白色に形成されている。このような構成によると、黒色系の通常の筆記具を使用した時の文字等がより鮮明に表わされるようになる。
もちろん、この場合の着色剤は、文字等を鮮明に表しやすくすることができる色であれば十分であり、白色系の着色材として、薄水色や薄緑色、ピンク、薄灰色などの着色剤の採用も可能である。
もちろん、着色剤を使用することなく同様の色を実現することができる場合には、着色剤を使用するには及ばない。
一方、この実施の形態の線香は、以上に述べたような一般家庭での使用のみに限らず、たとえば寺院等での各種奉納用にも使用することができる。一般の寺院であれば、たとえば初詣等において家族の名前を書いた家内安全祈願用の線香とすることができるし、また檀那寺であれば永代供養の時などに故人の戒名を書いた線香を用いることもできる。それにより、より永代供養の実効性が向上することにもなる。
これらの結果、この実施の形態の線香によると、すでに述べた従来の課題が確実に解決される。しかも、線香の商品としての機能、付加価値が大きく向上し、一般の線香とのより明確な差別化を図ることができるから、従来一般のブランドを超えた販売促進機能を発揮するようになる。
(その他の実施の形態)
以上の実施の形態では、一例として香木として白檀を採用し、白檀系の線香を構成する場合について説明したが、香木の種類は決して白檀に限られるものではなく、伽羅、その他の各種の香木の採用が可能である。また、この出願の考案は、杉線香の場合などにも全く同様に適用することができる。
また、以上の実施の形態では、一例として2つの偏平面1a、1bのいずれか一方側を筆記面として文字L等を書くようにしたが、これは両偏平面1a,1bを共に筆記面として文字L等を書くようにすることもできる。その場合において、いずれか一方側の面にのみ文字等Lを書いてもよいし、両方の面(表裏両面)に書くようにしてもよい。
また、それら筆記面は、線香の素材面のままででもよいし、何らかの安全な塗装(コーティング)を施した塗装面としてもよい。また、線香の素材面のままで、周囲に枠を印刷したものでもよい。また、筆記に際しては、上述の文字等Lとともに書く人の名前を書いてもよい。
さらに、以上の実施の形態のように、線香本体1の幅を広くすると、着火したときに上端部全体が均一に燃えずに、片燃えすることも考えられる。したがって、何らかの方法で上端部中央に着火しやすくする構成を採用することが望まれる。そのために、例えば、上端部中央に着火用の凸部を形成するとか、上端部を三角形状、円弧形状にするとか、種々の構成が採用される。
1は線香本体、1a,1bは偏平面、Wは筆記面、Lは筆記された文字である。

Claims (3)

  1. 基材および香材を混合成型してなる線香本体を偏平で細長い形状に構成するとともに、その偏平面を筆記面に構成し、同偏平面に線香の使用者が自由に文字等を記載できるようにしてなる線香。
  2. 線香本体を形成する基材および香材の粉末の粒径が通常の線香の基材および香材の粉末の粒径よりも小さく、それによって書きやすい筆記面が形成されていることを特徴とする請求項1記載の線香。
  3. 線香本体は、基材および香材に、さらに白色系の着色剤を混合することにより、淡白色に形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の線香。
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