JP3215177U - 電池装置 - Google Patents

電池装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3215177U
JP3215177U JP2017005747U JP2017005747U JP3215177U JP 3215177 U JP3215177 U JP 3215177U JP 2017005747 U JP2017005747 U JP 2017005747U JP 2017005747 U JP2017005747 U JP 2017005747U JP 3215177 U JP3215177 U JP 3215177U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
battery
solution
acceleration
positive electrode
negative electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2017005747U
Other languages
English (en)
Inventor
雄造 川村
雄造 川村
Original Assignee
雄造 川村
雄造 川村
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 雄造 川村, 雄造 川村 filed Critical 雄造 川村
Priority to JP2017005747U priority Critical patent/JP3215177U/ja
Priority to US16/078,223 priority patent/US20200058950A1/en
Priority to PCT/JP2018/003718 priority patent/WO2019123667A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3215177U publication Critical patent/JP3215177U/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/46Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods
    • C02F1/469Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods by electrochemical separation, e.g. by electro-osmosis, electrodialysis, electrophoresis
    • C02F1/4691Capacitive deionisation
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/18Regenerative fuel cells, e.g. redox flow batteries or secondary fuel cells
    • H01M8/184Regeneration by electrochemical means
    • H01M8/188Regeneration by electrochemical means by recharging of redox couples containing fluids; Redox flow type batteries
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/46Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods
    • C02F1/469Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods by electrochemical separation, e.g. by electro-osmosis, electrodialysis, electrophoresis
    • C02F1/4696Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods by electrochemical separation, e.g. by electro-osmosis, electrodialysis, electrophoresis electrophoresis
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/416Systems
    • G01N27/447Systems using electrophoresis
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/04Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
    • H01M8/04276Arrangements for managing the electrolyte stream, e.g. heat exchange
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25BELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES FOR THE PRODUCTION OF COMPOUNDS OR NON-METALS; APPARATUS THEREFOR
    • C25B9/00Cells or assemblies of cells; Constructional parts of cells; Assemblies of constructional parts, e.g. electrode-diaphragm assemblies; Process-related cell features
    • C25B9/17Cells comprising dimensionally-stable non-movable electrodes; Assemblies of constructional parts thereof
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Sustainable Energy (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Water Supply & Treatment (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Hydrology & Water Resources (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Hybrid Cells (AREA)

Abstract

【課題】比較的簡単な構成でもって電池出力が得られる電池装置を提供する。【解決手段】電解液と重水とを含む電池溶液12を収容した電池容器本体4と、電池溶液を電解するための電解用正電極14及び電解用負電極16と、電池溶液中の電荷イオンを加速するための加速用正電極18及び加速用負電極20と、電荷を集電するための集電用正電極22及び集電用負電極24と、電解電圧を付与するための電解用電源装置38と、加速電圧を付与するための加速用電源装置40と、を備えた。電解用電源装置38により電解電圧を付与した後に加速用電源装置40により加速電圧を印加すると、加速用正電極18から加速用負電極20に正電荷イオンが流れ、加速用負電極20に集まった正電荷イオンを消すように集電用正電極22から集電接続ラインを通して集電用負電極24に集電電荷が流れ、この集電電荷の一部を取り出すことにより電池出力が得られる。【選択図】図1

Description

本考案は、電池溶液を利用して電池出力を得ることができる電池装置に関する。
電池装置として種々のもの提案され、その一つとして燃料を利用した燃料電池装置が実用に供されている(例えば、特許文献1参照)。この燃料電池装置は、燃料電池反応により発電する燃料電池本体と、この燃料電池本体の酸化極側に空気を供給するための空気供給系と、この燃料電池本体の燃料極側に燃料ガスを供給するための燃料ガス供給系とを備えている。この燃料電池装置では、燃料として例えばメタノールが用いられ、燃料ガス供給系は、メタノールを加熱して気化させるための蒸発器と、気化されたメタノールを改質するための改質器と、改質器にて改質された改質ガスに含まれる一酸化炭素を低下させるための一酸化炭素変成器を含んでいる。
このような燃料電池装置では、燃料としてのメタノールは、燃料ガス供給系を通して送給される間に改質され、この改質ガスに含まれる一酸化炭素の濃度が低下された後に燃料電池本体の燃料極側に送給され、また空気(酸素を含む)が空気供給系を通して燃料電池本体の酸素極側に送給される。燃料電池本体では、燃料極側における酸化と空気極側における還元とによる燃料電池反応により、燃料ガスが有する化学エネルギーが直接的に電気エネルギーに変換される。
特開平9−266005号公報
しかしながら、上述した燃料電池装置では、燃料(メタノール)を気化させるための蒸発器、気化された燃料を改質するための改質装置、改質された改質ガスに含まれる一酸化炭素を低下させるための一酸化炭素変成器などを必要とし、装置全体が大型化するとともに、その製作コストが高くなる問題がある。
本考案の目的は、比較的簡単な構成でもって電池出力を得ることができる電池装置を提供することである。
本考案の請求項1に記載の電池装置は、電解液と重水とを含む電池溶液を収容した電池容器本体と、前記電池溶液を電解処理して前記電解液をイオン化するための電解用正電極及び電解用負電極と、前記電池容器本体内に収容され、前記電池溶液中の電荷イオンを加速して移動させるための加速用正電極及び加速用負電極と、電荷を集電するための集電用正電極及び集電用負電極と、前記電解用正電極及び前記電解用負電極の間に電解電圧を付与するための電解用電源装置と、前記加速用正電極及び前記加速用負電極の間に加速電圧を付与するための加速用電源装置と、前記電池溶液を均一化するための均一化装置と、を備え、前記集電用正電極は前記加速用正電極の外側に配設され、前記集電用負電極は前記加速用負電極の外側に配設され、前記集電用正電極及び前記集電用負電極は、前記電池容器本体の外側に配設された集電接続ラインを介して電気的に接続され、前記加速用正電極から前記加速用負電極に正電荷イオンが流れて前記加速用負電極に集まると、前記加速用負電極に集まった前記正電荷イオンを消すように前記集電用正電極から前記集電接続ラインを通して前記集電用負電極に集電電荷が流れ、前記集電接続ラインを流れる前記集電電荷の一部を電池出力として取り出すことを特徴とする。
また、本考案の請求項2に記載の電池装置では、前記均一化装置は、前記電池容器本体の片端壁の外側に配設された溜め容器と、前記溜め容器を通して前記電池溶液を循環させる溶液循環流路と、前記溶液循環流路に配設された循環ポンプとを備え、前記電池容器本体内の前記電池溶液が前記溶液循環流路及び前記溜め容器を通して循環され、前記溶液循環流路を通して循環される前記電池溶液の流れによって、前記電池容器本体内の前記電池溶液が循環されることを特徴とする。
また、本考案の請求項3に記載の電池装置では、前記電解用正電極及び前記電解用負電極は前記溜め容器内に配設され、前記溜め容器内の前記電池溶液が電解処理されてイオン化され、前記溜め容器にて電解処理された前記電池溶液が前記溶液循環流路を通して前記電気容器本体内に送給されることを特徴とする。
また、本考案の請求項4に記載の電池装置では、前記電池容器本体又は前記溜め容器に関連して、前記電池溶液の濃度を所定範囲に保つための溶液濃度調整装置が設けられ、前記濃度調整装置は、前記電解液を供給するための電解液供給装置と、前記重水を供給するための重水供給装置と、前記電池容器本体内の前記電池溶液を排水するための排水装置とを含んでいることを特徴とする。
また、本考案の請求項5に記載の電池装置では、前記加速用電源装置は、前記加速電圧を調整するための加速電圧調整器を含み、前記加速電圧調整器は、前記集電接続ラインを流れる集電電荷による電池出力の電圧が前記加速用電源装置により印加される加速電圧よりも低くなるように調整することを特徴とする。
また、本考案の請求項6に記載の電池装置では、前記加速用正電極は、前記電池容器本体内にて間隔をおいて配設された複数の正電極部材から構成され、隣接する正電極部材が電気的に接続されていることを特徴とする。
更に、本考案の請求項7に記載の電池装置では、前記電池溶液における前記重水の混合割合は、25〜35重量%であることを特徴とする。
本考案の請求項1に記載の電池装置によれば、電解用正電極及び電解用負電極間に電解電圧が付与され、この電解処理により電池溶液中の電解液がイオン化される。そして、このような状態にて加速用正電極及び加速用負電極間に加速電圧が付与されると、電池溶液中の正電荷イオンが加速電圧により加速されて加速用正電極から加速用負電極に流れ、この加速用負電極に正電荷イオンが集まるようになる。
また、加速用正電極の外側に集電用正電極が配設され、加速用負電極の外側に集電用負電極が配設され、加速用正電極と加速用負電極とが集電接続ラインを介して電気的に接続されているので、加速用負電極に正電荷イオンが集まると、この正電荷イオンを消すように集電用正電極から集電接続ラインを通して集電用負電極に集電電荷が流れ、このように流れる集電電荷の一部を取り出すことによって電池出力を得ることができる。また、均一化装置が設けられているので、電池容器本体内の電池溶液の成分が均一化され、これによって、安定して電池出力を得ることができる。
また、本考案の請求項2に記載の電池装置によれば、均一化装置は、溜め容器を通して電池溶液を循環する溶液循環流路と、この溶液循環流路に配設された循環ポンプとを備えているので、電池容器本体内の電池溶液が溶液循環流路及び溜め容器を通して循環され、また溶液循環流路を通して循環される電池溶液の流れによって、電池容器本体内の電池溶液が循環され、これによって、電池容器本体内の電池溶液の組成の均一化を図ることができる。
また、本考案の請求項3に記載の電池装置によれば、電解用正電極及び電解用負電極が溜め容器内に配設されているので、この溜め容器内にて電池溶液が電解処理されてイオン化され、電解処理された電池溶液が溶液循環流路を通して電池容器本体内に送給され、この電解電池溶液の流れによって電池容器本体内の電池溶液が循環される。
また、本考案の請求項4に記載の電池装置によれば、電池容器本体又は溜め容器に関連して、電池溶液の濃度を所定範囲に保つための濃度調整装置が設けられ、この濃度調整装置は電解液供給装置、重水供給装置及び排水装置を含んでいるので、重水の濃度が高くなったときには、排水装置によって電池容器本体内の電池溶液を排出した後に、電解液供給装置から電解液を供給するとともに、重水供給装置から重水を供給することにより、電池容器本体内の電池溶液の組成を所定範囲に維持することができる。
また、本考案の請求項5に記載の電池装置によれば、加速用電源装置は加速電圧を調整するための加速電圧調整手段を含み、この加速電圧調整手段は、集電接続ラインを流れる集電電荷による電池出力の電圧が加速用電源装置により印加される加速電圧よりも低くなるように調整するので、燃料電池の稼働を安定させた状態で電池出力を得ることができる。
また、本考案の請求項6に記載の電池装置によれば、加速用正電極は、電池容器本体内に間隔をおいて配設された複数の正電極部材から構成され、隣接する正電極部材が電気的に接続されているので、加速用正電極(複数の正電極部材)から加速用負電極に流れる正電荷イオンの量が多くなり、これにより、集電接続ラインを通して流れる集電電荷も多くなり、その結果、電池装置の電池出力を大きくすることができる。
更に、本考案の請求項7に記載の電池装置によれば、電池溶液における重水の混合割合が25〜35重量%であるので、電池溶液の電解液を電解処理ことによりイオン化することができ、これにより、加速用正電極及び加速用負電極の間に加速電圧を付与させて加速用正電極からの正電荷イオンを電池溶液を通して加速用負電極に流すことができる。
本考案に従う電池装置の第1の実施形態を示す断面図。 本考案に従う電池装置の第2の実施形態の要部を示す断面図。 図2に示す電池装置の加速用正電極を示す斜視図。 本考案に従う電池装置の第3の実施形態の要部を示す断面図。 本考案に従う電池装置の第4の実施形態を示す断面図。 本考案に従う電池装置の第5の実施形態の全体を簡略的に示すブロック図。 本考案に従う電池装置の第6の実施形態を示す断面図。 電池装置の検証実験の後に改良した電池装置を示す図。 電池装置の検証実験において発生した火花の状態を示す図。 図8の火花状態における電池容器本体内の状態を示す図。
以下、添付図面を参照して、本考案に従う電池装置の種々の実施形態について説明する。まず、図1を参照して、本考案に従う電池装置の第1の実施形態について説明する。図1にお図示の電池装置2は、電池出力を得るための電池容器本体4を備えている。この電池容器本体4は、横長の円筒状部材6と、この円筒状部材6の両端部に設けられた一対の蓋部材8,10とから構成されている。電池容器本体4は、例えば、図1に示すように斜めに傾斜した状態に取り付けられ、蓋部材8が下側に、蓋部材10が上側となるように装置フレーム(図示せず)に取り付けられ、この電池容器本体4内に電池溶液12が収容される。
この電池装置2は、電池溶液12を電解処理するための電解用正電極14及び電解用負電極16と、電池溶液12中の電荷イオンを加速するための加速用正電極18及び加速用負電極20と、集電電荷を集電して電池出力として取り出すための集電用正電極22及び集電用負電極24とを備えている。
この実施形態では、電池容器本体4の一方の蓋部材8(片端壁を構成する)の外側に溜め容器26が配設され、この溜め容器26と電池容器本体4とが溶液循環流路28を介して連通されている。溶液循環流路28の上流側部30の一端側は、蓋部材8の上部を貫通して電池容器本体4内に連通され、その他端側は、溜め容器26の周側壁32の上部を貫通して溜め容器26内に連通されている。また、この溶液循環流路28の下流側部34の一端側は、蓋部材8の下部を貫通して電池容器本体4内に連通され、その他端側は、溜め容器26の周側壁32の下部を通して溜め容器26内に連通されている。また、この溶液循環流路28の下流側部34には循環ポンプ36が配設されている。尚、この循環ポンプ36は、溶液循環流路28の上流側部30に配設するようにしてもよい。
この形態では、電解用正電極14及び電解用負電極16が、相互に対向して溜め容器26内に配設されている。また、電解用正電極14及び電解用負電極16に電解電圧を印加するための電解用電源装置38が設けられ、電解用電源装置38の正(プラス)側の端子が電解用正電極14に電気的に接続され、その負(マイナス)側の端子が電解用負電極16に電気的に接続されている。このような電解用正電極14及び電解用負電極16は、例えば、矩形状、円形状などのプレート状電極などから構成される。尚、電解用正電極18及び電解用負電極16は、溜め容器26内に代えて、電池容器本体4内に配設するようにしてもよく、この場合、電解用正電極14及び電解用負電極16は、後述する集電用正電極22の外側(この形態では、蓋部材8側)に配設される。
このように構成されているので、循環ポンプ36が作動すると、図1に矢印で示すように、電池容器本体4内の電池溶液12が溶液循環流路28及び溜め容器26を通して循環され、かく循環される電池溶液によって、電池容器本体4内の電池溶液が循環され、電池容器本体4内の電池溶液の組成の均一化が図られ、これら溜め容器26、溶液循環流路28及び循環ポンプ36が均一化装置として機能する。また、電解用電源装置38が作動すると、電解用正電極14及び電解用負電極16間に電解電圧が印加され、これら電解用正電極14及び電解用負電極16間にて電池溶液12(電池溶液12に含まれた電解液)の電解処理が行われ、電解処理されてイオン化された電池溶液が溶液循環流路28の下流側部34を通して電池容器本体4内に送給される。
加速用正電極18及び加速用負電極20は、電池容器本体4の長手方向(図1において右下から左上の方向)に相互に対向して配設され、電池容器本体4内の電池溶液12に浸漬されている。加速用正電極18は、片方の蓋部材8の内側に配設され、加速用負電極20は、他方の蓋部材10の内側に配設されている。また、加速用正電極18及び加速用負電極20に加速電圧を印加するための加速用電源装置40が設けられ、加速用電源装置40の正(プラス)側の端子が加速用正電極18に電気的に接続され、その負(マイナス)側の端子が加速用負電極20に電気的に接続されている。このような加速用正電極18は、例えば、リング状電極、網状電極などから構成され、また加速用負電極20は、例えば、リング状電極などから構成される。
この加速用電源装置40は、加速用正電極18及び加速用負電極20間に印加する加速電圧を調整するための加速電圧調整器42を含んでいる。この加速電圧調整器42は、後述する電池出力の電圧が加速用電源装置40により印加される加速電圧よりも低くなるように調整し、かく調整することにより電池装置の作動状態を安定させることができる。
このように構成されているので、加速用電源装置40が作動すると、加速用正電極18及び加速用負電極20間に加速電圧が印加され、加速用正電極18から電池溶液(具体的には、電池溶液におけるイオン化された電解液)を通して加速用負電極20に向けて正電荷イオンが流れ、この正電荷イオンの流れを利用して電池出力を後述する如くして得ることができる。
また、集電用正電極22は加速用正電極18の外側(この形態では、加速用正電極18と片方の蓋部材8との間)に配設され、集電用負電極24は加速用負電極の外側(この形態では、加速用負電極20と他方の蓋部材10との間)に配設され、上述の加速用正電極18及び加速用負電極20と同様に、電池容器本体4内の電池溶液12に浸漬されている。集電用正電極22及び集電用負電極24は、例えば、リング状電極、プレート状電極などから構成される。
この集電用正電極22及び集電用負電極24は、電池容器本体4の外側にて集電接続ライン44を介して電気的に接続され、かかる集電接続ライン44に電力出力ライン46を介して外部電力負荷48が電気的に接続される。この集電接続ライン44に可変抵抗50が配設され、この可変抵抗50に電気的に並列に電力出力ライン46が配設され、このように構成することにより、集電用正電極22から集電接続ライン44を通して集電用負電極24に流れる集電電荷の一部を電池出力として取り出して外部電力負荷48で消費することができる。
この形態では、溜め容器26は、連通管52を介してガス分離器54に接続され、このガス分離器54の上壁56に排出管58が接続されている。このように構成されているので、電解用正電極14及び電解用負電極16による電解処理により溜め容器26内に発生したガスは、連通管52を通してガス分離器54に流れ、このガス分離器54にて電池溶液12から分離され、分離されたガスが排出管58を通してガス回収槽(図示せず)などに回収される。
また、電池容器本体4の端部(具体的には、斜めに配置された状態における上端部)には排気管60が設けられており、このように構成することにより、加速用正電極18及び加速用負電極20間に加速電圧を印加したときに発生するガスは、この排気管60を通してガス回収槽(図示せず)に回収される。
このような電池装置2においては、電池出力を監視するために、例えば、電解用電源装置38に関連して、電解電力を計測するための電解電力計測器39が設けられ、加速用電源装置40に関連して、加速電力を計測するための加速電力計測器41が設けられ、また外部電力負荷48に関連して、外部電力(電池出力)を計測するための外部電力計測器49が設けられる。
この電池装置2においては、電池溶液12として電解液及び重水の混合液が用いられる。電解液としては、例えば、純水(又は蒸留水)に電解物質として水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムなどを溶解させた溶液を用いることができ、純水(又は蒸留水)1リットル当たり0.005〜0.05モル(0.005〜0.05mol/l)程度(例えば、0.01mol/l)混合させ、また電池溶液として、この電解液に重水を25〜35重量%程度、好ましくは30〜35重量%程度(例えば、34重量%)混合させることができる。
次に、上述した電池装置2の電池動作について説明する。電池出力を取り出すには、まず、循環ポンプ36を作動させる。かく作動させると、電池容器本体4内の電池溶液12が溶液循環流路28及び溜め容器26を通して循環され、この電池溶液12の流れによって電池容器本体4内の電池溶液12も循環され、これにより、電池溶液12の均一化が図られる。
次いで、電解用電源装置38を作動させて電解用正電極14及び電解用負電極16間に電解電圧を印加する。電解用電源装置38により印加する電解電圧は、例えば2.5〜5V程度(例えば、3V)程度である。電解用正電極14及び電解用負電極16間に電解電圧を印加すると、溜め容器26内において電解反応が起こり、この電解反応により電池溶液12がイオン化されて正電荷イオンが生じ、正電荷イオンを含む電池溶液12が溶液循環流路28の下流側部34を通して電池容器本体4に送給される。このとき、電池溶液12の電解反応によりガスが生じるが、発生したガスは、連通管52及びガス分離容器56及び排出管58を通して外部に排出される。
その後、加速用電源装置40を作動させて加速用正電極18及び加速用負電極20間に加速電圧を印加させる。加速用電源装置40により印加する加速電圧は、例えば150〜500V程度(例えば、200V)程度である。加速用正電極18及び加速用負電極20間に加速電圧を印加すると、電池溶液12中において正電荷イオンが加速用正電極18から加速用負電極20に加速されて流れ、この加速用負電極20に集められるようになり、その結果、この加速用負電極20付近におけるエネルギー密度が高くなる。このとき、電池溶液12中の重水素は、この正電荷イオンの流れによって電池容器本体4内を流れるようになる。
このように加速用負電極20に正電荷イオンが集まると、この正電荷イオンを打ち消すように集電用負電極24に向けて集電電荷としての負の電荷が流れ、換言すると集電用正電極22から集電接続ライン44を通して集電用負電極24に集電電荷(負電荷)が流れる。この集電電荷の流れの一部は、外部電力負荷48を通して流れ、この外部電力負荷48において電池出力として取り出して消費することができる。
次に、図2及び図3を参照して、本考案に従う電池装置の第2の実施形態について説明する。この第2の実施形態においては、
次に、図2及び図3を参照して、本考案に従う電池装置の第2の実施形態について説明する。この第2の実施形態においては、正電極(加速用正電極及び集電用正電極)及び負電極(加速用負電極及び集電用負電極)に改良が施されている。尚、以下の実施形態において、上述の第1の実施形態と実質上同一のものには同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
図2及び図3において、この電池装置2Aでは、加速用正電極18A(及び加速用負電極20A)は円板状の電極本体72を備え、この電極本体72に複数の貫通孔74が設けられ、電池容器本体4内の電池溶液12は、加速用正電極18A(及び加速用負電極20A)の貫通孔74を通して流れるように構成されている。尚、加速用正電極18Aは加速用電源装置40の正(プラス)側に電気的に接続され、加速用負電極20Aは加速用電源装置40の負(マイナス)側に電気的に接続される。
また、集電用正電極22A(及び集電用負電極24A)は、上述の加速用正電極18A及び加速用負電極20Aと同様に、円板状の電極本体(図示せず)を備え、この電極本体に複数の貫通孔(図示せず)が設けられ、電池溶液12はが集電用正電極22A(及び集電用負電極24A)の貫通孔を通して流れるように構成されている。尚、この集電用正電極22A及び集電用負電極24Aは、電池容器本体4の外側にて集電接続ライン44を介して電気的に接続され、かかる集電接続ライン44に電力出力ライン46を介して外部電力負荷48が電気的に接続される。この集電接続ライン44には可変抵抗50が配設され、この可変抵抗50に電気的に並列に電力出力ライン46が配設される。この第2の実施形態の電池装置のその他の構成は、上述した第1の実施形態と実質上同一である。
この第2の実施形態の電池装置2Aにおいても、その基本的構成が第1の実施形態と同様であるので、上述したと同様の作用効果を達成することができる。また、加速用正電極18A及び加速用負電極20Aの表面積が大きく、これにより、加速用正電極18Aから加速用負電極20Aに流れる正電荷イオンが多くなり、その結果、電力出力ライン46から取り出せる電池出力を大きくすることができる。
次に、図4を参照して、本考案に従う電池装置の第3の実施形態について説明する。この第2の実施形態においては、加速用正電極に改良が施されている。第3の実施形態の電池装置の要部を示す図4において、加速用正電極18Bは円板状の電極本体部82を備え、この電極本体部82の片面(加速用負電極20Bに対向する表面)に間隔をおいて複数の突出電極部84が設けられている。これら突出電極部84は、正電極部材として機能し、加速用負電極20Bに向けて突出している。この加速用正電極18Bでは、電極本体部82が加速用電源装置40の正(プラス)側に電気的に接続され、加速用電源装置40からの加速電圧は電極本体部82及び複数の突出電極部84に印加される。尚、加速用負電極20Bは加速用電源装置40の負(マイナス)側に電気的に接続される。この第3の実施形態の電池装置のその他の構成は、上述した第2の実施形態と実質上同一である。
この第3の実施形態の電池装置2Bにおいても、その基本的構成が第1及び第2の実施形態と同様であるので、上述したと同様の作用効果を達成することができる。また、加速用正電極18Bの表面積を更に大きくすることができ、これにより、加速用正電極18Bから加速用負電極20Bに流れる正電荷イオンがより多くなり、その結果、電池装置2Bの電池出力を更に大きくすることができる。
次いで、図5を参照して、本考案に従う電池装置の第4の実施形態について説明する。この第4の実施形態においては、加速用正電極に改良が施されており、以下この改良点について説明する。第4の実施形態の電池装置の要部を示す図4において、この第4の実施形態の電池装置2Cでは、加速用正電極18Cは、複数(この形態では、4つ)の正電極部材92,94,96,98から構成され、これら正電極部材92〜98はリング状電極部材から構成されている。複数の正電極部材92〜98は、電池容器本体4内に長手方向(図2において左下から右上の方向)に加速用負電極20に向けて間隔をおいて配設されている。
第1正電極部材92は、第1印加ライン98を介して加速用電源装置40の正端子側に電気的に接続され、第2正電極部材94は、第2印加ライン100を介して第1印加ライン98に電気的に接続され、第3正電極部材96は、第3印加ライン102を介して第2印加ライン100に電気的に接続され、第4正電極部材98は、第4印加ライン104を介して第3印加ライン102に電気的に接続されている。第1〜第4正電極部材92〜98がこのように加速用電源装置40に接続されているので、加速用電源装置40からの加速電圧は、第1〜第4印加ライン98,100,102,104を介して第1〜第4正電極部材92〜98に印加される。この第4の実施形態の電池装置2Cのその他の構成は、上述した第1の実施形態と実施上同一である。
この第4の実施形態の電池装置2Cにおいても、その基本的構成が第1〜第3の実施形態と同様であるので、上述したと同様の作用効果を達成することができる。また、このように構成しても加速用正電極18Cの表面積を大きくすることができ、これにより、加速用正電極18Cから加速用負電極20に流れる正電荷イオンを多くすることができる。
この電池装置においては、安定した電池出力を得るために、電池溶液の濃度(電解液と重水との混合割合)を所定範囲に維持するのが望ましく、そのために、電池容器本体又は溜め容器に関連して溶液濃度調整装置が設けられる。第5の実施形態の電池装置を示す図6において、この第5の実施形態の電池装置2Dにおいては、電池溶液が充填される電池容器本体4Dに関連して溶液濃度調整装置112が設けられる。この電池容器本体4Dの流入側には、重水を供給するための重水供給装置113と、電解液を供給するための電解液供給装置115とが設けられている。
図示の重水供給装置113は、重水を溜める重水槽114と、重水槽114及び電池容器本体4Dを接続する重水供給ライン118とから構成され、重水槽114からの重水が重水供給ライン118を通して電池容器本体4Dに供給される。また、電解液供給装置115は、電解液を溜める電解液槽116を備え、この電解液槽116に収容された電解液が電解液供給ライン120を介して電池容器本体4Dに供給される。尚、この電池容器本体4D及びこれに関連する構成は、例えば、図1に示す第1の実施形態(又は図2に示す第2の実施形態、図4に示す第3の実施形態又は図5に示す第4の実施形態)と同様の構成でよい。
この形態では、電解液槽116に関連して、電解物質(例えば、水酸化ナトリウム)を収容した電解物質容器121及び純水を収容した純水槽122が設けられ、電解物質容器121が電解物質供給ライン124を介して電解液槽116に接続され、純水槽122が純水供給ライン126を介して電解液槽116に接続されている。また、電解液槽116には、電解液を攪拌して均一化するための攪拌混合機構118が設けられている。このように構成されているので、電解物質容器121からの電解物質が電解物質供給ライン124を通して電解液槽116に供給されるとともに、純水槽122からの純水が純水供給ライン126を通して電解液槽116に供給され、供給された純水及び電解物質は、攪拌混合機構117により攪拌混合されて均一化される。
この電池容器本体4Dの排出側には、電池溶液を排出するための排出装置128が設けられ、図示の排出装置128は、排出された電池溶液を溜めるための排出槽130と、気体と液体とに分離するための気液分離装置132と、気液分離装置132にて回収された液体を回収するための液回収槽134と、気液分離装置132にて分離されたガスを所要の通りに処理するためのガス処理装置136と、液回収槽134からの電池溶液を所要の通りに処理するための液処理装置138とを含んでいる。
電池容器本体4Dと排出槽130とは排出ライン140を介して接続され、電池容器本体4D内の電池溶液の組成成分などが変化したときには、電池容器本体4D内の電池溶液が排出ライン140を通して排出槽130に排出される。排出槽130と気液分離装置132とは気液ライン142を介して接続され、排出槽130からのガスは気液ライン142を通して気液分離装置132に送給される。気液分離装置132にて分離された液体(ガスに含まれた液体)は、液回収ライン144を通して液回収槽134に回収され、この液回収槽134に回収された液体は液戻しライン146を通して排出槽130戻される。また、気液分離装置132にて分離されたガスは、ガス排気ライン148を通してガス処理装置136に送給され、このガス処理装置136にて所要の通りに処理され、かく処理された後にガス排出ライン150を通してガス回収槽(図示せず)に回収される。また、排出槽130に溜まった電池溶液は、排水ライン152を通して液処理装置138に送給され、この液処理装置138にて所要の通りに処理され、かく処理された後に液排出ライン154を通して反応液回収槽(図示せず)に回収される。
電池容器本体4D内の電池溶液の濃度が変化したときには、次のようにして電池溶液の濃度調整が行われ、上述した重水供給装置113、電解液供給装置115及び排出装置128が溶液濃度調整装置として機能する。電池容器本体4Dの電池溶液12の成分割合が変化する(例えば、重水の混合割合が増加する)と、電池容器本体4D内の電池溶液の一部が排出ライン140を通して排出槽130に排出され、排出槽130内に排出された電池溶液は上述したように処理される。
このようにして電池容器本体4D内の電池溶液が減少すると、重水槽114内の重水が重水供給ライン118を通して電池容器本体4Dに供給されるとともに、電解液槽116内の電解液が電解液供給ライン120を通して電池容器本体4Dに供給され、供給された重水及び電解液は、均一化装置146(例えば、電池溶液を攪拌するための攪拌羽根を備えた装置)の作用によって、電池容器本体4D内の電池溶液と均一となるように混合される。このとき、図示していないが、重水槽114からの重水の供給量と電解液槽116からの電解液の供給量が制御され、このように供給量を制御することによって、電池容器本体4D内の電池溶液の成分割合(重水と電解液との混合割合)が所定範囲に維持され、その結果、電池装置2Dの電池出力を安定させることができるとともに、この電池装置2Dの稼働時間を長くすることができる。
本考案の効果を確認するために、次の通りの検証実験を行った。この実験に用いた電池装置の構成は、図7に示す通りであった。図7において、この電池装置は、電池溶液を収容する電池容器本体202を備え、この電池容器本体202内に相互に対向して加速用正電極204及び加速用負電極206を配設し、これら加速用正電極204及び加速用負電極206を加速用電源装置208に電気的に接続し、加速電圧及び加速電流を計測するために加速電圧計測器210及び加速電流計測器212を配設した。
また、加速用正電極204の外側に集電用正電極214を配設するとともに、加速用負電極206の外側に集電用負電極216を配設し、これら集電用正電極214及び集電用負電極216を電気抵抗219と電気的に並列に配設された外部電力負荷248に電気的に接続し、外部電圧(出力電圧)及び外部電流(出力電流)を計測するために外部電圧計測器222及び外部電流計測器224を配設した。尚、外部電力負荷248として200オーム(Ω)の電気抵抗を用いた。
更に、電池容器本体202の外側に溜め容器226を設け、電池容器本体202と溜め容器226とを溶液循環流路228を介して接続するとともに、この溶液循環流路228に循環ポンプ230を配設し、電池容器本体202内の電池溶液が溶液循環流路228及び溜め容器226を通して循環されるようにした。また、溜め容器226内に相互に対向して電解用正電極232及び電解用負電極234を配設し、これら電解用正電極232及び電解用負電極234を電解用電源装置236に電気的に接続し、電解電圧及び電解電流を計測するために電解電圧計測器238及び電解電流計測器240を配設した。電解用正電極232及び電解用負電極234としてプレート状電極を用い、加速用正電極204及び加速用負電極206並びに集電用正電極214及び集電用負電極216としてリング状電極を用いた。
実験に際し、電池容器本体202及び溜め容器226に電池溶液を充填し、電解用正電極232及び電解用負電極234、加速用正電極204及び加速用負電極206並びに集電用正電極214及び集電用負電極216を電池溶液に浸漬するようにした。
電解液として純水1リットルに水酸化ナトリウムを0.01モルを溶解させたものを用い、用いた電解液のpHは8.5であった。また、電池溶液としてこの電解液に重水を混合させたものを用い、重水の混合割合は34重量%であった。
このような電池溶液を電池容器本体202内に充填した状態において、まず、電解用電源装置236により電解電圧を電解用正電極232及び電解用負電極234の間に印加して電池溶液を電解処理した。このときの電解電圧及び電解電流を、電解電圧計測器238及び電解電流計測器240で計測したところ3V、3Aであった。
このような電解状態(電解用電源装置236より電解電圧を印加した状態)において、加速用電源装置208により加速電圧を加速用正電極204及び加速用負電極206間に印加し、電池溶液中の正電荷イオンを加速用正電極204から電池溶液を通して加速用負電極206に流れるようにした。このとき、加速用電源装置208により印加される加速電圧を加速電圧計測器210の値を見ながら120Vに設定した。そして、この状態における加速電流を加速電流計測器212で計測したところ0.01Aであった。また、この状態における出力電圧(外部電圧)及び出力電流(外部電流)を外部電圧計測器222及び外部電流計測器224で計測したところ60V、0.1Aであり、この外部電力負荷248(200Ωの電気抵抗)における出力電力は計算により2ワット(W)であることがわかる。
次に、上述した状態において、加速用電源装置208により印加される加速電圧を加速電圧計測器210の値を見ながら200Vまで上昇させた。そして、この状態における加速電流を加速電流計測器212で計測したところ0.02Aであった。また、この状態における出力電圧(外部電圧)及び出力電流(外部電流)を外部電圧計測器222及び外部電流計測器224で計測したところ150V、0.5Aであり、この外部電力負荷248(200Ωの電気抵抗)における出力電力は計算により375ワット(W)であることがわかる。このことから、加速用電源装置208の入力電力よりも大きな出力電力が得られることが確認できた。
また、実証実験として基本的構成が図1に示す形態の電池装置(図示せず)を用い、加速用正電極として図5に示す形態のもの(加速用正電極として4つの正電極部材から構成されるもの)を用いて行った。この実証実験においても電解液として、純水1リットルに対して水酸化ナトリウム0.01モルの割合で溶解させたものを用い、この電解液に重水を34重量%混合したものを電池溶液として用いた。
電解用電源装置により電解用正電極及び電解用負電極の間に電解電圧を印加し、このとき、電解電圧として3V印加し、電解電流は2.5Aであった。その後、加速用正電極及び加速用負電極の間に加速電圧を印加し、このときの集電用正電極及び集電用負電極間の出力電圧を計測した。加速電圧を126Vまで上昇させたときの出力電圧(この場合、抵抗値2000Ωの可変抵抗の両端の電圧値)は69Vであった。
この実証実験結果を用いて、入力電力(加速電圧を印加したときの電力)と出力電力(集電用正電極及び集電用不電力間にて得られた電力)との関係を演算すると、次の結果が得られた。
電流(I)、電圧(V)及び抵抗(R)との間には、
電流(I)=電圧(V)/抵抗(R) ・・・(1)
の関係が成立する。上記(1)式を用い、出力電圧69V、抵抗2000Ωを入力して出力電流(Iout)を演算すると、
出力電流(Iout)=69/2000=0.0345(A)
となる。また、電力(W)、電圧(I)及び電圧(V)との間には、
電力(W)=電流(I)×電圧(V) ・・・(2)
の関係が成立する。出力電力(Vout)について上記(2)式を適用すると、
出力電力(Wout)=0.0345×69=2.3805(W)
となり、このときの出力電力(Wout)は2.3805Wとなる。
この出力電力のときの入力電力(Win)(即ち、加速電力)を求めると、入力電流(Iin)(即ち、加速電流)が0.002Aとして、
入力電力(Win)=0.002×126=0.252(W)
となり、このときの入力電力(Win)が0.252Wとなる。
従って、入力電力(Win)に対する出力電力(Wout)の比率(α)を演算すると、
比率(α)=2.3805/0.252≒9.446
となり、入力電力(Win)に対して約9.446倍の出力電力(Wout)を得ることができた。
本出願人は、上述した実証実験に用いた電池装置を改良して図8に示す電池装置を完成させた。この実験装置による実証実験は、未だ行っていないが、上述したと同様の実験結果が期待できるものである。この電池装置に関する過去の実験においては、危険な状況がたびたび発生してきており、この危険な状態を回避するように電池装置に改良を加えてきており、図8の電池装置はこれらの改良を加えたものであり、過去の危険な状態を回避できるものである。
尚、過去の実験中においては、図9で示すように、電池容器本体内の電池溶液(加速用負電極側の付近)がミルク状となって微小の火花が発生してグロウ放電状態となり、その後図10で示すように、電池容器本体の上側にて小さな爆発のような火炎が生じて危険な状態となったことがあった。
過去に発生したこの爆発現象は、100mm程度の空気中に火炎を飛ばす激しいものであり、この激しい火花は、電荷の流れによるエネルギーが空気中に流れて火花として現れたものと考えられ、この現象から次のことが判った。即ち、この電池装置で発生する大量のエネルギーは、水を重水に変換するために用いられ、この実験を通して得られる出力電力は、発生する大量のエネルギーのほんの一部に過ぎない。このことは、この実験後に電池溶液の比重を調べたところ、その比重が増えており、この比重が増えるということは水が重水に変換されたことを証明しているものと考えられる。
2,2A,2B,2C,2D 電池装置
4,4A,4B,4D,202 電池容器本体
12 電池溶液
14,232 電解用正電極
16,234 電解用負電極
18,18A,18B,18C,204 加速用正電極
20,20A,20B,206 加速用負電極
22,22A,22B 集電用正電極
24,24A,24B 集電用負電極
26,226 溜め容器
28,228 溶液循環流路
38,238 電解用電源装置
40,248 加速用電源装置
42 加速電圧調整手段
48,248 外部電力負荷
92,94,96,98 正電極部材
112 溶液濃度調整手段
113 重水供給手段
115 電解液供給手段
128 排出手段



















Claims (7)

  1. 電解液と重水とを含む電池溶液を収容した電池容器本体と、前記電池溶液を電解処理して前記電解液をイオン化するための電解用正電極及び電解用負電極と、前記電池容器本体内に収容され、前記電池溶液中の電荷イオンを加速して移動させるための加速用正電極及び加速用負電極と、電荷を集電するための集電用正電極及び集電用負電極と、前記電解用正電極及び前記電解用負電極の間に電解電圧を付与するための電解用電源装置と、前記加速用正電極及び前記加速用負電極の間に加速電圧を付与するための加速用電源装置と、前記電池溶液を均一化するための均一化装置と、を備え、前記集電用正電極は前記加速用正電極の外側に配設され、前記集電用負電極は前記加速用負電極の外側に配設され、前記集電用正電極及び前記集電用負電極は、前記電池容器本体の外側に配設された集電接続ラインを介して電気的に接続され、前記加速用正電極から前記加速用負電極に正電荷イオンが流れて前記加速用負電極に集まると、前記加速用負電極に集まった前記正電荷イオンを消すように前記集電用正電極から前記集電接続ラインを通して前記集電用負電極に集電電荷が流れ、前記集電接続ラインを流れる前記集電電荷の一部を電池出力として取り出すことを特徴とする電池装置。
  2. 前記均一化装置は、前記電池容器本体の片端壁の外側に配設された溜め容器と、前記溜め容器を通して前記電池溶液を循環させる溶液循環流路と、前記溶液循環流路に配設された循環ポンプとを備え、前記電池容器本体内の前記電池溶液が前記溶液循環流路及び前記溜め容器を通して循環され、前記溶液循環流路を通して循環される前記電池溶液の流れによって、前記電池容器本体内の前記電池溶液が循環されることを特徴とする請求項1に記載の電池装置。
  3. 前記電解用正電極及び前記電解用負電極は前記溜め容器内に配設され、前記溜め容器内の前記電池溶液が電解処理されてイオン化され、前記溜め容器にて電解処理された前記電池溶液が前記溶液循環流路を通して前記電気容器本体内に送給されることを特徴とする請求項2に記載の電池装置。
  4. 前記電池容器本体又は前記溜め容器に関連して、前記電池溶液の濃度を所定範囲に保つための溶液濃度調整装置が設けられ、前記濃度調整装置は、前記電解液を供給するための電解液供給装置と、前記重水を供給するための重水供給装置と、前記電池容器本体内の前記電池溶液を排水するための排水装置とを含んでいることを特徴とする請求項2に記載の電池装置。
  5. 前記加速用電源装置は、前記加速電圧を調整するための加速電圧調整器を含み、前記加速電圧調整器は、前記集電接続ラインを流れる集電電荷による電池出力の電圧が前記加速用電源装置により印加される加速電圧よりも低くなるように調整することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電池装置。
  6. 前記加速用正電極は、前記電池容器本体内にて間隔をおいて配設された複数の正電極部材から構成され、隣接する正電極部材が電気的に接続されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電池装置。
  7. 前記電池溶液における前記重水の混合割合は、25〜35重量%であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電池装置。



JP2017005747U 2017-12-21 2017-12-21 電池装置 Expired - Fee Related JP3215177U (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017005747U JP3215177U (ja) 2017-12-21 2017-12-21 電池装置
US16/078,223 US20200058950A1 (en) 2017-12-21 2018-02-05 Battery device
PCT/JP2018/003718 WO2019123667A1 (ja) 2017-12-21 2018-02-05 電池装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017005747U JP3215177U (ja) 2017-12-21 2017-12-21 電池装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3215177U true JP3215177U (ja) 2018-03-01

Family

ID=61282874

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017005747U Expired - Fee Related JP3215177U (ja) 2017-12-21 2017-12-21 電池装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20200058950A1 (ja)
JP (1) JP3215177U (ja)
WO (1) WO2019123667A1 (ja)

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6638413B1 (en) * 1989-10-10 2003-10-28 Lectro Press, Inc. Methods and apparatus for electrolysis of water
EP0731973A4 (en) * 1993-12-03 1996-12-04 Quest Sciences E METHOD FOR GENERATING HEAT
US20090029202A1 (en) * 2007-07-27 2009-01-29 Spansion Llc Fuel cell using deuterium
US20110089029A1 (en) * 2009-10-16 2011-04-21 Volk Jr Robert Charles Compact hybrid cell hydrogen generator
JP2014095713A (ja) * 2012-06-05 2014-05-22 Idea Res:Kk 常温核融合反応法及び装置
JP5897512B2 (ja) * 2013-07-31 2016-03-30 デノラ・ペルメレック株式会社 重水の電解濃縮方法
KR102364280B1 (ko) * 2013-09-25 2022-02-16 록히드 마틴 에너지, 엘엘씨 플로우 배터리를 위한 전해질 평형화 방법
JP2015090312A (ja) * 2013-11-06 2015-05-11 有限会社イデアリサーチ 常温核融合反応方法及び装置
US11005111B2 (en) * 2016-07-01 2021-05-11 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Redox flow battery, electrical quantity measurement system, and electrical quantity measurement method
JP2018014292A (ja) * 2016-07-22 2018-01-25 有限会社イデアリサーチ 電池装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20200058950A1 (en) 2020-02-20
WO2019123667A1 (ja) 2019-06-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7036318B2 (ja) アンモニア分解方法および燃料電池システム
EP0775762A1 (en) Oxygen-hydrogen electrolytic gas generation apparatus
CN103459674B (zh) 用于盐溶液去极化电渗析的槽
KR20040024844A (ko) 가스 발생 시스템 및 가스 발생 방법
US9005412B2 (en) Electrolyzer
JP5864682B2 (ja) ペースト状バナジウム電解質の製造方法及びバナジウムレドックス電池の製造方法
JP3215177U (ja) 電池装置
JP2018014292A (ja) 電池装置
Ciobotaru et al. The Electrochemical Generation of Ozone using an Autonomous Photovoltaic System
JP6804848B2 (ja) アンモニア分解方法
JP2017033880A (ja) 循環式マグネシウム空気電池を用いた発電機
JP2012167373A (ja) 水素発生器及び燃料電池発電システム
CN109075367A (zh) 氧化还原液流电池
US9537167B2 (en) Methods and apparatus of an anode/cathode (A/C) junction fuel cell with solid electrolyte
JP2017004667A (ja) 電気化学装置及び該電気化学装置が組み込まれた排ガス浄化装置
JP2016051521A (ja) 燃料電池システム
JP2007059196A (ja) 発電システム
WO2011093124A1 (ja) 水処理装置
US20100133097A1 (en) Hydrogen rich gas generator
EP2803102B1 (en) A liquid electrolyte fuel cell system
JPS59163770A (ja) 酸素の発生方法
KR100957219B1 (ko) 수소 발생 장치 및 이를 구비한 연료 전지 발전기
KR20090065196A (ko) 필터, 이를 구비한 수소 발생기 및 연료 전지 발전 시스템
RU42700U1 (ru) Химический источник постоянного электрического тока
JP2020047563A (ja) フロー電池

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3215177

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees