JP3215023B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JP3215023B2
JP3215023B2 JP24352095A JP24352095A JP3215023B2 JP 3215023 B2 JP3215023 B2 JP 3215023B2 JP 24352095 A JP24352095 A JP 24352095A JP 24352095 A JP24352095 A JP 24352095A JP 3215023 B2 JP3215023 B2 JP 3215023B2
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隆夫 鈴木
森雄 西垣
博 福喜多
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  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複数の振動子からな
る探触子によりエコー信号を受信し、遅延加算を行なう
機能をもつ超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波診断装置の送受信において複数の
振動子から構成される探触子により、広範囲の被検部位
について質の高い画像を得る手法は最近ではよく用いら
れている。
【0003】図7はリニアスキャンにおける複数の振動
子によりエコー信号を受信した場合の信号の合成を示し
ている。反射体100により反射した信号を振動子1〜
8で受信するとき、反射体100から各振動子1〜8ま
での距離は異なるため、反射体から各振動子までの信号
の到達時間に差が発生する。この時間差を遅延線191
〜198により補正し、加算器180により加算して1
つの出力を得る。
【0004】この処理を、以後はフォーカスをすると言
う。フォーカスをすることでビームを細く絞ることがで
き、分解能を向上することができるほか、ランダムノイ
ズを低減することができ、S/N比を向上させることが
できる。
【0005】遅延線191〜198としてはアナログ方
式の遅延線がよく用いられているが、最近ではA/D変
換器とディジタルメモリを組み合わせたディジタル遅延
線も使用され始めている。
【0006】アナログ遅延線における遅延時間の切替
は、中間タップ付きのアナログ遅延線のタップをアナロ
グスイッチで切り換える方式が一般的である。リニアス
キャンにおいては、ビームは振動子の配列方向と垂直で
ある。従ってアパチャー中心から対称な位置にある振動
子、すなわち、振動子1と振動子8、振動子2と振動子
7、振動子3と振動子6、振動子4と振動子5に必要な
遅延時間は等しいため、図8に示すように各々の遅延時
間の等しい信号を加算器180〜184で加算してから
遅延手段に入力することで遅延線の数を半分に減らすこ
とができる。この方式をフォールド・オーバと呼ぶ。
【0007】図9は2次元スキャンを考慮にいれたリニ
アスキャンの遅延加算部を示しており、18はリニアス
キャン用探触子で、振動子1〜16から構成されてい
る。21〜28はそれぞれ2:のアナログスイッチであ
る。30は8:4のクロスポイントスイッチ部(以下、
CPS部と称す)で、電圧−電流変換器106〜113
と、8:4のクロスポイントスイッチ(以下、CPSと
称す)105と、電流−電圧変換器114〜117とで
構成されている。50は遅延加算部である。
【0008】次に図9における動作を説明する。リニア
スキャンにおけるビームの移動は選択する振動子をスイ
ッチで順次切り換えていくことで行なわれる。図9にお
いては振動子1〜16の16個の振動子のうち8個を選
択するようになっており、アナログスイッチ21〜28
を全てa側にすることで振動子1〜8が選択され、ビー
ムの位置は振動子4と振動子5の中間に設定される。
【0009】次に、アナログスイッチ21をb側に接続
すると、振動子1の代わりに振動子9が選択され、アパ
チャーは振動子2〜9となりビーム位置は振動子5と振
動子6の間に移動する。同様にアナログスイッチ21〜
28を順次切り換えていくことでビームの位置を移動さ
せることができる。
【0010】アナログスイッチ21〜28で選択された
信号はCPS部30に入力される。CPS部30ではア
ナログスイッチ21〜28を通過した8つの信号を、必
要な遅延時間の等しい2つずつの信号を加算し、4種類
の信号を出力する前記フォールド・オーバを行なう。C
PS部30に入力した信号は電圧−電流変換器106〜
113により電流信号に変換され、CPS105の接続
により電流加算されたのち、電流−電圧変換器114〜
117により電圧信号に変換されて出力される。CPS
部30より出力された信号は遅延加算部50に入力さ
れ、遅延加算されて出力される。
【0011】次に、セクタスキャンでの複数振動子から
の受信信号を合成する方法につき図10を用いて説明す
る。図10において、反射体100により反射した信号
を振動子1〜8で受信するとき、反射体100から各振
動子までの距離は異なるため、反射体から各振動子まで
の信号の到達時間に差が発生する。この時間差を遅延線
191〜198により補正し、加算器180により加算
して1つの出力を得る。
【0012】セクタスキャンでは、振動子の配列方向と
ビームのなす角θを自在に変化させることによってスキ
ャンする。そのために、遅延線191〜198はリニア
スキャンの場合と異なり、すべて違った値となる。遅延
線191〜198の遅延時間を制御することにより、振
動子の配列方向とビームのなす角θをさまざまに変化さ
せることができる。この処理を以後、偏向をすると言
い、振動子の配列方向とビームのなす角θを偏向角と言
う。
【0013】セクタスキャンを行うためのブロック図を
図11に示す。150は遅延加算部である。セクタスキ
ャンでは常にすべての振動子1〜8を使用するため、リ
ニアスキャンで用いたアナログスイッチ21〜28およ
びCPS部30を必要としない。また、セクタスキャン
では偏向によりスキャンを行なうため、フォールド・オ
ーバが不可能であり、振動子の数だけの遅延線を用意し
なければならない。また、ビームを偏向するために遅延
加算部150はリニアスキャンに比べ長い遅延線が必要
である。
【0014】リニアスキャンとセクタスキャンの両方を
1台の装置で実現する方法として図12に示すようなプ
リサミングディレイと呼ばれる方式が考えられている。
図12はコネクタ19にセクタスキャン用探触子17を
接続した状態を示している。セクタスキャン用探触子1
7は、エコー信号を電気信号に変換する振動子1〜8で
構成されている。21〜28は振動子1〜8の信号を選
択する2:1のアナログスイッチ、81〜84は可変遅
延線、30は可変遅延線81〜84を通った4つの信号
のうち2つずつを加算し4種類の信号を出力するCPS
部、50は4つの信号をそれぞれ必要な遅延量だけ遅延
させ、それらを加算する遅延加算部である。
【0015】リニアスキャンを行う場合の構成は、コネ
クタ19にリニアスキャン用探触子18を接続し、可変
遅延線81〜84は遅延時間が零に設定される。これは
図9と同じ構成となる。
【0016】図12の動作について説明する。リニアス
キャンにおいては、アナログスイッチ21〜28のa側
に振動子1〜8が、b側に振動子9〜16が接続され、
可変遅延線81〜84は遅延時間が零に設定され、図9
とまったく同じ動作が行なわれる。
【0017】セクタスキャンにおいては、アナログスイ
ッチ21〜28によって、隣り合った2つの信号のうち
どちらを可変遅延線81〜84に入力するかを選択し、
遅延線を通った信号と遅延線を通っていない信号をCP
S部30によって加算する。可変遅延線81〜84は2
つの信号の時間差を補正するために用いられる。
【0018】ビーム方向がAである場合、振動子2より
振動子1、振動子4より振動子3、振動子6より振動子
5、振動子8より振動子7のほうが速いタイミングで信
号を受信する。このときアナログスイッチ21〜28は
b側を選択し、振動子1,3,5,7の信号は可変遅延
線81〜84を通るように設定され、可変遅延線81〜
84はそれぞれの2つの振動子における時間を補正する
値に設定される。
【0019】ビーム方向がBの場合には、振動子1より
振動子2、振動子3より振動子4、振動子6より振動子
5、振動子8より振動子7のほうが速いタイミングで信
号を受信するため、アナログスイッチ21〜24はa側
を選択し、アナログスイッチ25〜28はb側を選択す
る。振動子2,4,5,7の信号は可変遅延線81〜8
4を通るように設定され、可変遅延線81〜84はそれ
ぞれの2つの振動子における時間を補正する値に設定さ
れる。
【0020】ビーム方向がCの場合、Aとは逆に、振動
子1より振動子2、振動子3より振動子4、振動子5よ
り振動子6、振動子7より振動子8のほうが速いタイミ
ングで信号を受信するため、アナログスイッチ21〜2
8はa側を選択し、振動子2,4,6,8の信号は可変
遅延線81〜84を通るように設定され、可変遅延線8
1〜84はそれぞれの2つの振動子における時間を補正
する値に設定される。
【0021】この方法によれば、CPS部30以降の信
号を受信信号数の半分で処理でき、リニアスキャンのフ
ォールドオーバー方式と多くの回路を共用でき、回路規
模の小さな超音波診断装置を実現できる。
【0022】セクタスキャンはビームの偏向角を変える
ことでスキャンを行なうが、例えば循環器系の診断にお
いて肋間から心臓を診断する場合、肋骨に超音波信号の
一部が当たることによる反射を発生し、診断画像を劣化
させることがある。
【0023】それを解決するために図13に示すように
アパチャーの大きさを制限して、肋骨に超音波信号が直
接に当たらないようにする方法が用いられる。201,
203はそれぞれ振動子1,3より送受信される超音波
信号の経路、140は肋骨、135は各ビームの交わる
点(以下、ビーム仮想原点と呼ぶ)、134はセクタ走
査視野である。
【0024】図13の(a)に示すようにすべての振動
子を使ってスキャンを行う場合、ビーム方向をAとした
ときに、振動子1より送信された超音波信号201は肋
骨140に当たって反射し、診断画像を劣化させる原因
となる。
【0025】図13の(b)に示すようにアパチャーを
振動子3〜8に制限すれば、送信された超音波信号が肋
骨140には当たらないため、肋骨による反射の影響は
なくなる。
【0026】図13の(b)はすべての振動子を使った
場合の走査視野を、図13の(d)はアパチャーの大き
さを制限し移動させた場合の走査視野134を示してい
る。アパチャーの大きさを制限し、位置を移動させた場
合はアパチャーの中心は振動子5と振動子6の間に移動
するため、ビーム仮想原点135は図13の(d)のよ
うに探触子の前方、つまり被検体内部に移動する。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】肋骨による反射の影響
をなくすためにアパチャーの大きさと位置を制御し、ビ
ームの位置を移動することは有効な手段である。しか
し、これを実現するためには専用のアパチャー制御回路
と、専用の膨大なフォーカスデータが必要である。
【0028】本発明は、専用の回路を必要とせず、わず
かな制御データの増加だけでアパチャーを制御し、肋骨
による反射の影響を低減できる超音波診断装置を提供す
ることを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の超音波診
断装置は、複数の振動子からなるリニアスキャン用の探
触子と複数の振動子からなるセクタスキャン用の探触子
とを差し替えて接続することができる超音波診断装置で
あって、リニアスキャンにおける同一の遅延時間を必要
とする振動子の出力信号を入力し加算を行うクロスポイ
ントスイッチを設け、セクタスキャンにおいて前記クロ
スポイントスイッチによりアパチャーの大きさと位置を
制御することを特徴とする。
【0030】したがって、これまでリニアスキャンのみ
にしか用いていなかったCPS部を使用して、セクタス
キャンにおけるアパチャーの大きさと位置を制御するこ
とにより、スイッチなどの回路やフォーカスデータの追
加なく、わずかな制御データの増加だけでビームの位置
を変え、肋骨などによる反射の影響を低減する。
【0031】請求項2記載の超音波診断装置は、複数の
振動子からなるリニアスキャン用の探触子と複数の振動
子からなるセクタスキャン用の探触子とを差し替えて接
続することができる超音波診断装置であって、振動子の
選択を行うアナログスイッチと、同一の遅延時間を必要
とする振動子の出力信号を入力し加算を行うクロスポイ
ントスイッチと、セクタスキャンにおける振動子の半数
の遅延線とを設け、前記アナログスイッチは、セクタス
キャンにおいて隣り合う2つの振動子のどちらの受信信
号を前記遅延線に入力するか選択し、前記クロスポイン
トスイッチは、前記振動子の出力あるいは前記遅延線を
通った振動子の出力を入力して隣り合う2つの出力信号
の加算を行い、かつ前記クロスポイントスイッチにより
アパチャーの大きさと位置を制御することを特徴とす
る。
【0032】したがって、プリサミングディレイ方式を
用いた装置において、セクタスキャンではこれまで受信
信号の加算のみに用いていたCPS部を使用して、アパ
チャーの大きさと位置を制御することにより、スイッチ
などの回路やフォーカスデータの追加なく、わずかな制
御データの増加だけでビームの位置を変え、肋骨などに
よる反射の影響を低減する。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施の形態を図
1〜図6に基づいて説明する。なお、従来例と同様の作
用をなすものには同一の符号を付けて説明する。
【0034】〔第1の実施の形態〕図1はコネクタ19
にセクタスキャン用探触子17を接続した状態を示して
いる。また、リニアスキャンを行う場合は、コネクタ1
9にはリニアスキャン用探触子18を接続する。
【0035】図1において、セクタスキャン用探触子1
7はエコー信号を電気信号に変換する振動子1〜8で構
成される。130は8:8のCPS部、31〜38はC
PS部130の入力端子、41〜48はCPS部130
の出力端子、150は遅延加算部、51〜58は遅延加
算部150の入力端子である。
【0036】この〔第1の実施の形態〕は図9に示した
従来例と比較し、CPS部出力端子が2倍となっている
点が異なる。これは、セクタスキャンにおいてフォール
ドオーバを用いることができないことによる。
【0037】〔第1の実施の形態〕のリニアスキャンに
おける動作は図9に示した従来例とまったく同じであ
る。リニアスキャンを行う場合は、コネクタ19にリニ
アスキャン用探触子18を接続し、アナログスイッチ2
1〜28を設け、これにより振動子を順次切り換えてい
くことでアパチャーの移動を行う。
【0038】次に、セクタスキャンにおいて、すべての
アパチャーを用いてスキャンを行っている場合について
図2を用いて説明する。120は音響ビーム、134は
セクタ走査視野、135はビーム仮想原点、θ1〜θ3
は音響ビーム120の偏向角度である。
【0039】すべての振動子を用いてセクタスキャンを
行っている場合のCPS部130は、図2の(a)〜
(c)に示すように向かい合う端子に接続され、接続状
態は音響ビーム120の偏向角度によらず、常に一定で
ある。
【0040】次に、アパチャーを制限してスキャンを行
っている場合について図3を用いて説明する。137〜
139はアパチャーの中心、Dはビーム仮想原点135
とセクタスキャン用探触子17の表面との距離である。
【0041】音響ビーム120を図3の(a)に示すよ
うに偏向角度θ1で偏向した場合には、アパチャーは振
動子5〜8を用いる。この選択はCPS部130で行
う。選択された受信信号は遅延加算部150に入力する
が、このとき入力する遅延加算部150の端子は、すべ
てのアパチャーを使用したときアパチャーの中心付近が
入力される端子、つまり入力端子53〜56である。つ
まり、CPS部130の接続状態は図3の(a)に示す
ようになる。
【0042】音響ビーム120を図3の(b)に示すよ
うに偏向角度θ2で偏向した場合には、図13の(a)
に示すように、すべての振動子を用いることも可能であ
るが、受信信号の感度を一定にするため、およびCPS
部130におけるアパチャーの制御を簡単にするため、
図3の(a)と同じ大きさに制限する。つまり、アパチ
ャーは振動子3〜6を用いる。そして、図3の(a)と
同様に遅延加算部150の入力端子53〜56に入力す
る。このときのCPS部130の接続状態は図3の
(b)のようになる。
【0043】音響ビーム120を図3の(c)に示すよ
うに偏向角度θ3で偏向した場合には、アパチャーは振
動子1〜4を用いる。そして、図3の(a)と同様に遅
延加算部の入力端子53〜56に入力する。このときの
CPS部130の接続状態は図3の(c)のようにな
る。
【0044】遅延加算部150における遅延量は、音響
ビーム120の偏向角度が同一ならば、アパチャーの大
きさ,位置によらず一定である。つまり、図2の(a)
の遅延加算部150と図3の(a)の遅延加算部150
は同一の設定である。同様に、図2の(b)と図3の
(b)、図2の(c)と図3の(c)の遅延加算部15
0は同一の設定である。
【0045】アパチャーの位置を変え、ビームの位置を
変えたため、各音響ビーム120はセクタスキャン用探
触子17の表面から距離Dだけ離れた点で交差する。し
たがって、走査視野134は図3の(d)に示すように
なる。
【0046】このように、リニアスキャンの音響ビーム
の位置変更用のCPS部130により、遅延加算部15
0における遅延量を変えることなく、セクタスキャン時
のアパチャーの幅および位置を変えることができる。し
たがって、アパチャーの制御のためのフォーカスデータ
の増大を抑えることができ、リニアスキャン用のCPS
部130を使うため、スイッチなどの新たな専用の回路
を付け加えることなく実現できる。
【0047】〔第2の実施の形態〕図4はコネクタ19
にセクタスキャン用探触子17を接続した状態を示して
いる。また、リニアスキャンを行う場合は、コネクタ1
9にはリニアスキャン用探触子18を接続し、可変遅延
線81〜84は遅延時間を零に設定する。これは図9と
同じ構成となる。
【0048】図4において、セクタスキャン用探触子1
7は振動子1〜8で構成されている。21〜28は振動
子1〜8の選択を行なう2:1のアナログスイッチ、8
1〜84は可変遅延線、30は8:4のCPS部、31
〜38はCPS部の入力端子、41〜44はCPS部の
出力端子、50は遅延加算部、51〜54は遅延加算部
50の入力端子である。
【0049】まず、リニアスキャンにおいてはアナログ
スイッチ21〜28のa側に振動子1〜8が、b側に振
動子9〜16が接続され、可変遅延線81〜84は遅延
時間が零に設定され、図9とまったく同じ動作が行なわ
れる。
【0050】次に、セクタスキャンにおいて、すべての
アパチャーを用いてスキャンを行っている場合について
図5を用いて説明する。すべての振動子を用いてスキャ
ンを行っている場合のCPS部30は、図5の(a)〜
(c)に示すように隣り合う2つの信号を加算するため
のみに用いられ、スイッチの接続状態は音響ビーム12
0の偏向角度によらず一定である。
【0051】次に、アパチャーを制限してスキャンを行
っている場合について図6を用いて説明する。137〜
139はアパチャーの中心である。音響ビーム120を
図6の(a)に示すように偏向角度θ1で偏向した場合
には、アパチャーは振動子5〜8を用いる。この選択は
CPS部30で行う。選択された受信信号は隣り合う信
号を加算して遅延加算部50に入力するが、このとき入
力する遅延加算部50の端子は、すべてのアパチャーを
使用したときアパチャーの中心付近が入力される端子、
つまり入力端子52,53である。つまり、CPS部3
0の接続状態は図6の(a)に示すようになる。
【0052】音響ビーム120を図6の(b)に示すよ
うに偏向角度θ2で偏向した場合には、図13の(a)
に示すようにすべての振動子を用いることも可能である
が、受信信号の感度を一定にするため、およびCPS部
30におけるアパチャーの制御を簡単にするため、図6
の(a)と同じ大きさに制限する。つまり、アパチャー
は振動子3〜6を用いる。そして、図6の(a)と同様
に遅延加算部の入力端子52と53に入力する。このと
きのCPS部30の接続状態は図6の(b)のようにな
る。
【0053】音響ビーム120を図6の(c)に示すよ
うに偏向角度θ3で偏向した場合には、アパチャーは振
動子1〜4を用いる。そして、図6の(a)と同様に遅
延加算部の入力端子52,53に入力する。このときの
CPS部30の接続状態は図6の(c)のようになる。
【0054】遅延加算部50における遅延量は、音響ビ
ーム120の偏向角度が同一ならば、アパチャーの大き
さ、位置によらず一定である。つまり、図2の(a)の
遅延加算部50と図3の(a)の遅延加算部50は同一
の設定である。同様に、図2の(b)と図3の(b)、
図2の(c)と図3の(c)の遅延加算部50は同一の
設定である。
【0055】アパチャーの位置を変え、ビームの位置を
変えたため、各音響ビーム120はセクタスキャン用探
触子17の表面から距離Dだけ離れた点で交差する。し
たがって、走査視野134は図6の(d)に示すように
なる。
【0056】このように、リニアスキャンの音響ビーム
のビーム位置変更用のCPS部30により、遅延加算部
50における遅延量とアナログスイッチ21〜28の設
定を変えることなく、セクタスキャン時のアパチャーの
幅および位置を変えることができる。したがって、アパ
チャーの制御のためのフォーカスデータの増大を抑える
ことができ、リニアスキャン用のCPS部30を使うた
め、スイッチなどの新たな専用の回路を付け加えること
なく実現できる。
【0057】
【発明の効果】請求項1の構成によると、リニアスキャ
ンとセクタスキャンの両方を行うことのできる装置にお
いて、従来のセクタスキャンでは使用していないリニア
スキャンのビーム選択用CPS部を、セクタスキャンに
おいて制御することによって、アパチャーの大きさおよ
び位置を制御するので、スイッチなどの回路およびフォ
ーカスデータの増加がなく、CPS部を制御するわずか
なデータの増加だけで、セクタスキャンにおけるアパチ
ャーの大きさと位置を変えることができ、それによって
ビームの位置を変えることのできる超音波診断装置を実
現できる。この装置は、特に肋間からの心臓の診断にお
ける肋骨の反射の影響を低減したセクタスキャンを実現
できる。
【0058】請求項2の構成によると、プリサミングデ
ィレイ方式を用いた装置において、セクタスキャンでは
2信号の加算のみに使用しているリニアスキャンのビー
ム選択用のCPS部を、セクタスキャンにおいて制御す
ることによって、アパチャーの大きさおよび位置を制御
するので、スイッチなどの回路およびフォーカスデータ
の増加がなく、CPS部を制御するわずかなデータの増
加だけで、セクタスキャンにおけるアパチャーの大きさ
と位置を変えることができ、それによってビームの位置
を変えることのできる超音波診断装置を実現できる。こ
の装置は、特に肋間からの心臓の診断における肋骨の反
射の影響を低減したセクタスキャンを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波診断装置の第1の実施の形態に
おける遅延加算を示す概略ブロック図である。
【図2】同実施の形態のすべての振動子を用いた場合の
動作を示す説明図である。
【図3】同実施の形態のアパチャーを制御した場合の動
作を示す説明図である。
【図4】本発明の超音波診断装置の第2の実施の形態の
遅延加算を示す概略ブロック図である。
【図5】同実施の形態のすべての振動子を用いた場合の
動作を示す説明図である。
【図6】同実施の形態のアパチャーを制御した場合の動
作を示す説明図である。
【図7】従来例における超音波診断装置のリニアスキャ
ンの説明図である。
【図8】従来例における超音波診断装置のリニアスキャ
ンにおけるフォールドオーバの説明図である。
【図9】従来例における超音波診断装置のリニアスキャ
ンにおける2次元スキャン方式の説明図である。
【図10】従来例における超音波診断装置のセクタスキ
ャンの説明図である。
【図11】従来例における超音波診断装置のセクタスキ
ャンにおける2次元スキャンの説明図である。
【図12】従来例における超音波診断装置のセクタスキ
ャンにおけるプリサミングディレイ方式の説明図であ
る。
【図13】従来例における超音波診断装置のセクタスキ
ャンにおけるアパチャー制御の説明図である。
【符号の説明】
1〜16 振動子 17 セクタスキャン用探触子 18 リニアスキャン用探触子 19 コネクタ 21〜28 アナログスイッチ 30 CPS部 31〜38 CPS部の入力端子 41〜48 CPS部の出力端子 50 遅延加算部 51〜58 遅延加算部の入力端子 81〜84 可変遅延線 105 CPS 106〜113 電圧−電流変換器 114〜117 電流−電圧変換器 120 音響ビーム 130 CPS部 134 セクタ走査視野 135 ビーム仮想原点 137〜139 アパチャー中心 150 遅延加算部 180 加算器 181〜184 加算器 191〜198 可変遅延線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−11027(JP,A) 特開 平1−256941(JP,A) 特開 平1−201240(JP,A) 特開 平7−231892(JP,A) 特開 昭59−2737(JP,A) 特開 平4−51939(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 8/00 - 8/15

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の振動子からなるリニアスキャン用
    の探触子と複数の振動子からなるセクタスキャン用の探
    触子とを差し替えて接続することができる超音波診断装
    置であって、 リニアスキャンにおける同一の遅延時間を必要とする振
    動子の出力信号を入力し加算を行うクロスポイントスイ
    ッチを設け、 セクタスキャンにおいて前記クロスポイントスイッチに
    よりアパチャーの大きさと位置を制御する超音波診断装
    置。
  2. 【請求項2】 複数の振動子からなるリニアスキャン用
    の探触子と複数の振動子からなるセクタスキャン用の探
    触子とを差し替えて接続することができる超音波診断装
    置であって、 振動子の選択を行うアナログスイッチと、 同一の遅延時間を必要とする振動子の出力信号を入力し
    加算を行うクロスポイントスイッチと、 セクタスキャンにおける振動子の半数の遅延線とを設
    け、 前記アナログスイッチは、セクタスキャンにおいて隣り
    合う2つの振動子のどちらの受信信号を前記遅延線に入
    力するか選択し、 前記クロスポイントスイッチは、前記振動子の出力ある
    いは前記遅延線を通った振動子の出力を入力して隣り合
    う2つの出力信号の加算を行い、 かつ前記クロスポイントスイッチによりアパチャーの大
    きさと位置を制御する超音波診断装置。
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