JP3212857U - 筒状体スライダ - Google Patents

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Abstract

【課題】安価で、組立前には小型で省スペースの先入れ先出しの筒状体スライダを得る。【解決手段】左右一対の側板10、左右の側板の間に上下に離間させて渡架される底板20及び中板30を有し、底板及び中板は、その左右方向の両端部に左右の側板に対する複数の結合突起22a〜22dを備え、左右の側板は、底板及び中板の結合突起を受け入れる複数の結合溝を備え、底板と中板はそれぞれ、左右の側板への結合状態において、側板の一端部に位置し、中板と底板上に載置した缶ビールCが脱落するのを防止するこぼれ止め面21aを有し、中板は、中板上に載せた缶ビールが側板の一端部のこぼれ止め面側から他端部に向けて転動するように傾斜する傾斜案内面を有し、底板は、底板上に載せた缶ビールが側板の他端部から一端部に向けて転動するように傾斜する傾斜案内面を有し、及び底板と中板との間には、中板の傾斜案内面上を転動した缶ビールが底板上に落下するように缶ビール落下空間が形成されている。【選択図】図1

Description

本考案は、缶ビール等の筒状体を先入れ先出しで取り出す筒状体スライダに関する。
このような筒状体スライダは、既に提案されている(特許文献1ないし3)。特許文献1は、折り畳み可能な筒状体スライダを提案しているが、構造が複雑でコストが高く、非使用状態で大型である。特許文献2は金属線材から構成されており、同じく大型である。特許文献3は、製造方法(組立方法)について開示がなく、例えば樹脂材料のモールドによれば製造可能であるとしても、モールド成形は高価である。
特許第4394130号公報 意匠登録第1559295号公報 実開平11-83301号公報
本考案は、安価で、組立前には小型で省スペースの先入れ先出しの筒状体スライダを提供することを目的とする。
本考案は、左右一対の側板、上記左右の側板の間に上下に離間させて渡架される底板及び中板を有すること、上記底板及び中板は、その左右方向の両端部に上記左右の側板に対する複数の結合突起を備えていること、上記左右の側板は、上記底板及び中板の結合突起を受け入れる複数の結合溝を備えていること、上記底板と上記中板はそれぞれ、上記左右の側板への結合状態において、上記側板の一端部に位置し、上記中板と上記底板上に載置した筒状体が脱落するのを防止するこぼれ止め壁を有すること、上記中板は、上記左右の側板への結合状態において、上記中板上に載せた筒状体が上記側板の一端部の上記こぼれ止め壁側から他端部に向けて転動するように傾斜する傾斜案内面を有していること、上記底板は、上記左右の側板への結合状態において、上記底板上に載せた筒状体が上記側板の上記他端部から上記一端部に向けて転動するように傾斜する傾斜案内面を有していること、及び上記底板と中板との間には、上記中板の上記傾斜案内面上を転動した筒状体が上記底板上に落下するように筒状体落下空間が形成されていること、を特徴とする。
上記左右の側板には、上記底板の上記傾斜案内面上を転動する筒状体を露見させる露見溝を形成することが好ましい。
少なくとも一つの上記結合突起には、上記結合溝を穿設した側板のエッジ板厚を受け入れる脱落防止溝を形成することが好ましい。
上記こぼれ止め壁の両端部に、上記結合溝に係合する、上記脱落防止溝を有する上記結合突起を形成することができる。
上記左右の側板、底板及び中板は、互いに結合する前に互いに隙間無く重ね合わせることができる板状体によって形成できる。
本考案によれば、安価で、組立前には小型で省スペースの先入れ先出しの筒状体スライダを提供することができる。例えば分解状態(板材の重ね合わせ状態)で缶ビールのダースカートンに販促品として添付することが可能であり、缶製品の販促の一助とすることができる。
本考案による筒状体スライダの一実施形態を示す組立状態の斜視図である。 同別の方向から見た組立状態の斜視図である。 同組立状態の側面図である。 図4A及び図4Bは、本考案による筒状体スライダを構成する4つ(3種類)の板状体のうち、左と右の側板を示す平面図である。 本考案による筒状体スライダを構成する4つ(3種類)の板状体のうち、底板を示す平面図である。 本考案による筒状体スライダを構成する4つ(3種類)の板状体のうち、中板を示す平面図である。
以下、図面について本考案の筒状体スライダ100の一実施形態を説明する。本実施形態の筒状体スライダ100は、缶ビールC(350ml缶)用であり、図1ないし図3はその組立状態を示し、図4の図4A及び図4Bは筒状体スライダ100を構成する左右一対の側板10、図5及び図6は左右の側板10の間に渡架される底板20及び中板(上板)30の平面(平板)状態を示している。側板10、底板20及び中板30はそれぞれ厚紙またはプラスチックからなるもので、単体では平板状であって、互いに板面を全面的に接触させた状態に重ね合わせることができる。側板10、底板20及び中板30は、筒状体スライダ100としての組立状態において缶ビールCを保持できる強度があれば、その板厚は問うものではないが、例えば1mm前後で充分である。以下の説明の上下左右前後及び谷折りは、組立状態を基準とする。
一対の側板10は同一(対称)形状であって、前後方向に延びる下方帯部11と上方帯部12、及び下方帯部11と上方帯部12の前方端部を接続する接続帯部(U字状部)13を備えている。下方帯部11は上方帯部12より長く、下方帯部11と上方帯部12の接続帯部13と反対側の端部(後端部)は、取出縁部11aと投入縁部12aを構成する。下方帯部11は、組立状態の側面視で取出縁部11a側から接続帯部13側にかけて徐々に幅を広げる帯状をなし、上方帯部12は同じく側面視で同一幅の帯状をなしていて、下方帯部11と上方帯部12の間に楔状の露見溝14が形成されている。下方帯部11の下端縁は、該下方帯部11を載置面に直交させて置いたとき、該載置面に接触する基準板厚端面11sを構成する。
側板10の下方帯部11と接続帯部13には、底板20の左右方向の両端部を支持する複数の結合溝15が穿設されている。結合溝15は、取出縁部11a側の垂直溝15aと、取出縁部11aから接続帯部13にかけて形成した複数(図示例では4つ)の直線配列溝15bと、傾斜溝15cと、垂直溝15dとからなっている。直線配列溝15bを配列した直線15sは、基準板厚端面11sに対して、接続帯部13側が高くなるように傾斜している。接続帯部13に形成された傾斜溝15cと垂直溝15dのうち、垂直溝15dは基準板厚端面11sの延長方向に対して略直交しており、傾斜溝15cは基準板厚端面11s及び垂直溝15dに対してそれぞれ略45゜をなしている。垂直溝15aもまた、基準板厚端面11sの延長方向に対して略直交している。
側板10の上方帯部12には、中板30の左右方向の両端部を支持する複数の結合溝16が形成されている。結合溝16は、投入縁部12a側の垂直溝(縦方向溝)16aと、投入縁部12aから接続帯部13にかけて形成した複数(図示例では3つ)の直線配列溝16bとからなっている。直線配列溝16bを配列した直線16sは、一定幅の帯状の上方帯部12の上下縁と平行であり、基準板厚端面11sに対して投入縁部12a側が高くなるように傾斜している。
底板20と中板30は、缶ビールCの長さ(高さ)に対応する(缶ビールCの長さ(高さ)より若干長い)左右方向長さを有する缶接触面(缶接触壁)21と缶接触面(缶接触壁)31を備えている。缶接触面21は、こぼれ止め面(こぼれ止め壁)21aと、傾斜案内面(傾斜案内壁)21bと、急傾斜案内面(急傾斜案内壁)21cと、方向転換面(方向転換壁)21dと、を備えており、こぼれ止め面21aと傾斜案内面21bの間、傾斜案内面21bと急傾斜案内面21cの間、及び急傾斜案内面21cと方向転換面21dの間にはそれぞれ、左右方向の谷折りガイド溝21gが形成されている。
缶接触面31は、こぼれ止め面(こぼれ止め壁)31aと傾斜案内面(傾斜案内壁)31bとを備えており、こぼれ止め面31aと傾斜案内面31bの間には、左右方向の谷折りガイド溝31gが形成されている。
そして缶接触面21と缶接触面31の左右方向の両端部には、下方帯部11の結合溝15に嵌まる結合突起22と結合突起32が突出形成されている。詳細には、こぼれ止め面21a、傾斜案内面21b、急傾斜案内面21c及び方向転換面21dの左右端部にはそれぞれ、下方帯部11の垂直溝(縦方向溝)15a、複数の直線配列溝15b、傾斜溝15c及び垂直溝15dに嵌まる結合突起22a、複数の結合突起22b、結合突起22c及び結合突起22dが形成されている。こぼれ止め面31a及び傾斜案内面31bの左右端部にはそれぞれ、下方帯部11の垂直溝(縦方向溝)16a及び複数の直線配列溝16bに嵌まる結合突起32a及び複数の結合突起32bが形成されている。
複数の結合突起22と結合突起32は、結合突起22a、結合突起22d及び結合突起32aを除き、直線配列溝15bと直線配列溝16bに嵌まる単純な突起として形成されている。これに対し、結合突起22a、結合突起22d及び結合突起32aはカギ付き突起として形成されている。すなわち、結合突起22a、結合突起22d及び結合突起32aには、こぼれ止め面21aと方向転換面21d及びこぼれ止め面31aとの境界部に、カギ溝22am、カギ溝22dm及びカギ溝32amが形成されている。これらのカギ溝22am、カギ溝22dm及びカギ溝32amには、下方帯部11の垂直溝15a、垂直溝15d及び上方帯部12の垂直溝16aのエッジ板厚を嵌め込むことができる。すなわち、結合突起22aと結合突起22d及び結合突起32aを下方帯部11の垂直溝15a、垂直溝15d及び上方帯部12の垂直溝16aに嵌め込んだ後、こぼれ止め面21a、方向転換面21d及びこぼれ止め面31aをその板厚と直交する方向に移動させることにより、カギ溝22am、カギ溝22dm及びカギ溝32amをそれぞれ、垂直溝15a、垂直溝15d及び上方帯部12の垂直溝16aのエッジ板厚に嵌め込み、底板20、中板30が左右の側板10に対して左右方向に移動するのを防止することができる。
なお、下方帯部11の直線配列溝15bを並べた直線15sと該下方帯部11の上縁、及び上方帯部12の直線配列溝16bを並べた直線16sと該上方帯部12の上縁はそれぞれ、缶ビールCの径の半分強の距離を隔てて平行をなしていて、側面視で缶ビールCは、露見溝14及び上方帯部12の上縁から視認することができる(缶ビールCの有無を一目で確認することができる)。
以上の左右の側板10の結合溝15と結合溝16に、底板20と中板30の結合突起22と結合突起32を図のように嵌め込むことにより、筒状体スライダ100を構成することができる。組立時には、底板20の3つの谷折りガイド溝21gにより缶接触面21を谷折りし、中板30の1つの谷折りガイド溝31gにより缶接触面31を谷折りする。この組立状態で、左右の基準板厚端面11sを水平な載置面(例えば冷蔵庫内の棚板)に接触させて筒状体スライダ100を置くと、直線配列溝16bが並ぶ直線16s上に位置する缶接触面31の傾斜案内面31bは投入縁部12aから接続帯部13に向けて下方傾斜し、直線配列溝15bが並ぶ直線15s上に位置する缶接触面21の傾斜案内面21bは接続帯部13から取出縁部11aに向けて下方傾斜する。この状態において、中板30の前端部には、缶ビールCの底板20側への落下を許す缶(筒状体)落下空間40(図3)が形成されており、底板20の傾斜案内面21bと中板30の傾斜案内面31bは、缶ビールCの外径以上離間している。また、こぼれ止め面21a、方向転換面21d及びこぼれ止め面31aは、基準板厚端面11sに対して略直交する。
このようにして組み立てられた筒状体スライダ100は、左右の側板10と底板20及び中板30により、缶ビールCの保持空間が形成されている。そして、投入縁部12a側の端部から傾斜案内面31b上に缶ビールCを入れると、缶ビールCは中板30の傾斜案内面31bの傾斜に従って接続帯部13方向に転動(移動)し、傾斜案内面31bの前端部の缶落下空間40から落下し、方向転換面21dに当接(衝突)した後、急傾斜案内面21cから底板20の傾斜案内面21bに案内され、傾斜案内面21b上をその傾斜に従い取出縁部11aに向かって転動(移動)し、こぼれ止め面21aに当接して停止する。この実施形態では、左右の側板10、底板20及び中板30上に8個の缶ビールCを収容(収納)可能であり、8個の缶ビールCを収容した状態で取出縁部11a側から1つの缶ビールCを取り出すと、残りの缶ビールCが逐次取出縁部11a側に転動(移動)して、投入縁部12aに1つの缶ビールCの挿入(投入空間)が生まれる。つまり、先入れ先出しが可能であり、冷蔵庫への設置状態では、冷蔵庫内への滞留時間の長い先入れの缶ビールCを先に取り出すことができる。また、下方帯部11は上方帯部12より長いため、8個の缶ビールCを収容した状態でも、取出縁部11a側のこぼれ止め面21aに当接している缶ビールCを視認することができる。さらに、下方帯部11と上方帯部12の間には露見溝14が形成されていて、側面視で、露見溝14と(傾斜案内面21bと下方帯部11の上縁及び傾斜案内面31bと)上方帯部12の上縁上には、缶ビールCの端面上部が露見する。従って、側面視でも缶ビールCの残数を確認することができる。
以上の実施形態では、350mlの缶ビールCを筒状体スライダ100に収納する筒状体としたが、仮に500mlの缶ビールCを収納物とするときには、左右幅の異なる缶接触面21を有する底板20と缶接触面31を有する中板30を用意すればよい。また、ジュース缶、瓶等の筒状体を収納筒状体とすることもできる。
100 筒状体スライダ
10 側板
11 下方帯部
11a 取出縁部
11s 基準板厚端面
12 上方帯部
12a 投入縁部
13 接続帯部
14 露見溝
15 結合溝
15a 垂直溝
15b 直線配列溝
15c 傾斜溝
15d 垂直溝
15s 直線
16 結合溝
16a 垂直溝
16b 直線配列溝
16s 直線
20 底板
21 缶接触面
21a こぼれ止め面(こぼれ止め壁)
21b 傾斜案内面
21c 急傾斜案内面
21d 方向転換面
21g 谷折りガイド溝
22 22a 22b 22c 22d 結合突起
22am 22dm カギ溝(脱落防止溝)
30 中板
31 缶接触面
31a こぼれ止め面(こぼれ止め壁)
31b 傾斜案内面
31g 谷折りガイド溝
32 32a 32b 結合突起
32am カギ溝(脱落防止溝)
40 缶落下空間(筒状体落下空間)
C 缶ビール(筒状体)

Claims (5)

  1. 左右一対の側板、上記左右の側板の間に上下に離間させて渡架される底板及び中板を有すること、
    上記底板及び中板は、その左右方向の両端部に上記左右の側板に対する複数の結合突起を備えていること、
    上記左右の側板は、上記底板及び中板の結合突起を受け入れる複数の結合溝を備えていること、
    上記底板と上記中板はそれぞれ、上記左右の側板への結合状態において、上記側板の一端部に位置し、上記中板と上記底板上に載置した筒状体が脱落するのを防止するこぼれ止め壁を有すること、
    上記中板は、上記左右の側板への結合状態において、上記中板上に載せた筒状体が上記側板の一端部の上記こぼれ止め壁側から他端部に向けて転動するように傾斜する傾斜案内面を有していること、
    上記底板は、上記左右の側板への結合状態において、上記底板上に載せた筒状体が上記側板の上記他端部から上記一端部に向けて転動するように傾斜する傾斜案内面を有していること、及び
    上記底板と中板との間には、上記中板の上記傾斜案内面上を転動した筒状体が上記底板上に落下するように筒状体落下空間が形成されていること、
    を特徴とする筒状体スライダ。
  2. 請求項1記載の筒状体スライダにおいて、上記左右の側板には、上記底板の上記傾斜案内面上を転動する筒状体を露見させる露見溝が形成されている筒状体スライダ。
  3. 請求項1または2記載の筒状体スライダにおいて、少なくとも一つの上記結合突起には、上記結合溝を穿設した側板のエッジ板厚を受け入れる脱落防止溝が形成されている筒状体スライダ。
  4. 請求項3記載の筒状体スライダにおいて、上記こぼれ止め壁の両端部に、上記結合溝に係合する、上記脱落防止溝を有する上記結合突起が形成されている筒状体スライダ。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項記載の筒状体スライダにおいて、上記左右の側板、底板及び中板は、互いに結合する前に互いに隙間無く重ね合わせることができる板状体からなっている筒状体スライダ。
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