JP3212550B2 - 室内空間の空間容積調整方法及びその装置 - Google Patents

室内空間の空間容積調整方法及びその装置

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JP3212550B2 JP00479398A JP479398A JP3212550B2 JP 3212550 B2 JP3212550 B2 JP 3212550B2 JP 00479398 A JP00479398 A JP 00479398A JP 479398 A JP479398 A JP 479398A JP 3212550 B2 JP3212550 B2 JP 3212550B2
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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  • Catching Or Destruction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は外部と遮断された室内空
間、例えば植物栽培用の温室、保冷庫、保温庫、居室等
の一定のエネルギーを室内空間に加えて、一定の目的を
果たす様に形成された室内空間の空間容積を簡易に調整
し、無駄なエネルギーの消費を低減させようとするもの
である。
【0002】また、病院、病室、船倉等の殺菌、害虫駆
除または害獣駆除を行う場合に、殺菌等に不必要な空間
容積を減少させ、薬剤の使用量を減少させることを可能
にする。
【0003】また、火災等に際し室内空間の空間容積を
減少させ、ハロン、炭酸ガス等の消火ガスの使用量を減
少させるとともに室内空間の空間容積を減少させる事に
より室内空間の燃焼可能面積を減少させ、迅速で確実な
消火を可能にする。
【0004】
【従来の技術】従来、外気と遮断された室内空間の熱エ
ネルギーを外部に拡散させない様にするには、室内空間
を構成する壁面、窓、床面等に断熱性の高い素材、構成
等を用いる事が行われている。これらの断熱性の高い素
材、構成を用いる事により、室内空間に存在するエネル
ギーを無駄に外部に放出する事のない効果を生じさせる
ことが出来る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来方法では、室内空間そのものに無駄な空間容積を生
じている場合が多い。例えば、植物栽培用の温室等に於
て、植物の育成上は全く必要のない天井高さを保持して
いる場合が少なくない。この場合に於ては作業者が室内
空間に入り作業するために、その作業者の背の高さ、若
しくは体を移動させたり、育成用の装置を作動させたり
する空間等を確保する必要から、作業者のための大きな
空間容積を形成している。
【0006】しかし、この場合に於て作業性の問題を除
けば、植物の育成には全く関係のない空間容積を、温室
内に無駄に保持しているものとなり、温室内を一定温度
に保つためには、植物の育成に不必要な、人間が作業す
る為の作業空間部分まで保温しなければならず、無駄の
多いものとなっている。
【0007】また、例えば保冷庫等に於ては、収納して
いる荷物が少ない場合は、保冷庫の内部に大きな空間容
積を形成するものとなり、この空間部も荷物の保存に必
要な温度まで保冷しなければならず、この冷却エネルギ
ーは無駄なものとなる。
【0008】また、病院、病室、船倉等の殺菌、害虫駆
除または害獣駆除を行う場合には、害虫、害獣等が存在
しない室内空間部にまで、駆除薬剤、駆除ガス等を散布
しなければ成らず、無駄を多くし不経済であるばかりで
なく、駆除薬剤、駆除ガスの大量使用は環境破壊ともな
るものであった。
【0009】また、火災等に際し、室内空間にハロン、
炭酸ガス等の消火ガスを自動的に噴射して消火を行うこ
とが行われているが、ハロンガスはオゾン層を破壊する
ものであるし、炭酸ガスは地球の温暖化を促進するもの
となり、使用量を極力減少させる必要がある。
【0010】本発明は上述の如き課題を解決するため、
例えば植物栽培用の温室に於ては、温室内で作業者が作
業を行うに支障を生じないだけの十分な室内空間を温室
の本体内に確保する。そして、夜間等の作業者が温室内
に入る必要のない場合に於ては、植物の大きさに合わせ
て、植物の生育に必要な空間のみを確保し、作業にのみ
必要な空間を無くせば、植物の生育に必要な空間のみを
暖房することが出来、暖房等の室内空間エネルギーの消
費を少なくする事ができる。
【0011】また、同様に保冷庫、保温庫等の内部に於
ても、収納物の少ない場合には、室内空間の空間容積を
減少する事により、収納物の保冷または保温に必要なエ
ネルギーを最小限にすると共に、収納物の多い場合には
簡易に室内空間を拡張して多くの収納物を収納できるよ
うにするものである。
【0012】また、居住用の空間に於いても、居住者の
みが日常生活を営む場合にはエネルギーの無駄がないよ
うに狭い空間としているが、来客等の場合には簡易に広
い空間を確保する事が出来るようにするものである。
【0013】また、病院、病室、船倉等の殺菌、害虫駆
除または害獣駆除を行う場合には、害虫、害獣等が存在
しない室内空間部には、駆除薬剤、駆除ガス等を散布す
る必要性を除去し、駆除薬剤、駆除ガスの無駄をなくし
経済的であるばかりでなく、環境破壊も防止しようとす
るものである。
【0014】また、火災等に際し、室内空間にハロン、
炭酸ガス等の消火ガスを自動的に噴射する場合にもハロ
ン、炭酸ガスの使用量を従来に比較し減少させる事を可
能にしようとするものである。また、火災等に際し、室
内空間に水蒸気を噴射して消火しようとするものが存在
するが、室内空間の空間容積を減少させることにより、
室内空間の燃焼可能面積を減少させ、火災発生部に集中
的に水蒸気を使用して迅速で確実な消火を可能にしよう
とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の如き課
題を解決するため、膨張及び収縮可能な調整体を室内空
間に配置し、この調整体を室内空間で膨張または収縮さ
せる事により、室内空間の空間容積を調整可能とした事
を特徴としてなるものである。
【0016】また、上記方法を実現する装置としては、
膨張及び収縮可能な調整体を室内空間に配置し、この調
整体に、調整体内の流体を排出または調整体内へ流体の
導入を行う出入口を配置して成るものである。
【0017】また、他の発明は、膨張及び収縮可能な調
整体を室内空間に配置し、この調整体内に、流体を供給
する供給機構と、供給した流体を除去する除去機構とを
接続して成るものである。
【0018】また、室内空間は、植物栽培用の温室であ
って、人が入室して作業を行う場合には調整体を収縮
し、人が入室しない状態では調整体を膨張して、温室内
の空間容積を収縮可能とするものであっても良い。
【0019】また、室内空間は、保冷用または保温用の
倉庫であって、収納する収納物の量に対応して、調整体
を膨張または収縮させるものであっても良い。
【0020】また、室内空間は、居住用の空間であっ
て、調整体を窓、壁面または天井面に設置し、居住目的
条件に対応して調整体を膨張または収縮するものであっ
ても良い。
【0021】また、室内空間は、殺菌、害虫駆除または
害獣駆除を行う事を目的とする室内空間であって、調整
体をこの室内空間内で膨張または収縮するものであって
も良い。
【0022】また、室内空間は、発火時の消火を不燃性
ガスまたは水蒸気により行う事を目的とする室内空間で
あって、この室内空間内で調整体を膨張または収縮する
ものであっても良い。
【0023】また、調整体は、断熱性を備えたものであ
っても良い。
【0024】また、調整体は、耐熱性を備えたものであ
っても良い。
【0025】
【作用】本発明は、上述の如く構成したものであるか
ら、外部と遮断された室内空間に於て、室内空間に配置
した膨張及び収縮可能な調整体を、室内空間で膨張また
は収縮させる事により、室内空間の空間容積を容易に調
整する事が可能となる。
【0026】例えば植物栽培用の温室内に於て、天井等
に膨張及び収縮可能な調整体を配置し、この調整体内に
空気等の流体を供給する供給機構と、供給した流体を除
去する除去機構とを接続する。そして、昼間等の作業者
が温室内に入って作業する必要がある場合に於ては、調
整体を収縮させ、温室内の空間を大きく形成し、作業の
支障となる事のないように構成する。
【0027】また、夜間等、外気温が低下するととも
に、作業者が温室内に於て作業をする必要がない場合
は、流体を供給する供給機構を作動して調整体を膨張す
れば、温室内の空間容積が減少するから、温室内を暖房
するためのエネルギーの供給を少なくする事が可能とな
る。勿論、この調整体の膨張は、植物と接触して植物の
生育に障害を生じるような状態まで膨張させてはならな
いものである。
【0028】この調整体の設置は、種々の場所で行われ
る事が想定される。例えば冷蔵庫、冷凍庫、冷蔵倉庫、
冷凍倉庫、保温倉庫等に於ては、室内空間に保温、保冷
目的の収納物が少ない場合は、室内空間の空間容積を減
少させるために調整体を膨張させ、室内空間の空間容積
を減少させる。この空間容積の減少により、収納物を冷
蔵または温蔵するためのエネルギーを少なくする事が可
能となる。
【0029】また、冷蔵室内空間等に収納物を多量に収
納しようとする場合には、調整体内の流体を除去機構を
作動させて除去する事により、調整体を収縮し、室内空
間を拡大する事により、収納物を多く収納する事が可能
となる。
【0030】また、調整体に接続している流体の供給機
構と除去機構は、これらが備えられることにより、調整
体の迅速な膨張と収縮を可能とする利点を有している
が、供給機構と除去機構を備えずに、その一方のみ、又
は双方を備えないものであっても良い。
【0031】この場合は、調整体に、調整体内の流体を
排出または調整体内へ流体の導入可能な出入口を配置
し、人力、機械等の物理力で調整体を膨張させたり、収
縮させる物であっても良い。例えば、蛇腹状に形成した
調整体を天井等に配置し、重り又は人力等で引き下げれ
ば、出入口から外気が流入して膨張が可能であるし、人
力、機械力等で蛇腹状の調整体を天井方向に押圧すれば
調整体内の流体は出入口から外部に排出され、収縮する
ことが出来る。
【0032】このように室内空間を必要に応じて膨張さ
せたり、収縮させる事により、無駄なエネルギーの使用
を防止する事が可能となる。
【0033】また、調整体は断熱材により形成すれば、
室内空間に加えられたエネルギーが、調整体内に流入す
る事を極力防止する事が可能となり、使用エネルギーの
減少を有効に可能とする。このように、調整体は断熱素
材により形成する事が好ましいが、必ずしも確実な断熱
素材でなくとも、室内空間の空間容積を減少する事によ
り、エネルギーの調整体内への流入は、相当程度防止す
る事ができるから、室内空間の余分なエネルギー消費を
有効に防止する事ができるものである。
【0034】また、本発明は上述の如く、室内空間の余
分なエネルギー消費を有効に防止するばかりでなく、他
の目的にも適用可能なものである。例えば、室内空間
が、病院、畜舎等の殺菌を目的とする室内空間であった
り、船倉、倉庫等の害虫駆除または害獣駆除を行う事を
目的とする室内空間である場合には、調整体を膨張させ
ることにより薬剤を散布する室内空間を減少させること
が可能となり、最小限の薬剤で経済的に目的を達成する
ことが出来るばかりでなく、薬剤の多量使用による環境
破壊も防止することが出来るものである。
【0035】また、室内空間は、発火時の消火を不燃性
ガスまたは水蒸気により行う事を目的とする室内空間で
あっても良く、この不燃性ガスは、一般的にハロン、炭
酸ガス等の環境に悪影響を及ぼすものが用いられてい
る。しかし、発火時にこれを感知して調整体を膨張した
後に不燃性ガスを室内空間に放出すれば、少ない量の不
燃性ガスで室内空間を満たすことが可能となり経済的で
有るばかりでなく、不燃性ガスの多量使用による環境破
壊も防止することが出来るものである。
【0036】また、火災等に際し、室内空間の空間容積
を減少することは、延焼可能面積を減少することでもあ
り、少ない量の不燃性ガスで消火が可能となるばかりで
なく、水蒸気を噴射して消火しようとする場合に於いて
も、火災発生部に集中的に水蒸気を使用して迅速で確実
な消火を可能にする事が出来るものである。
【0037】また、発火時の消火を不燃性ガスにより行
う事を目的とする室内空間に設置する場合には、調整体
を耐熱性の素材にて形成するのが好ましいものである。
【0038】
【実施例】以下本発明を植物栽培用の温室に使用した場
合の一実施例を、図1、図2に於て説明すれば、(1)は
部屋本体で、植物栽培用の温室を構成し、使用目的に応
じて、透明ガラス、透明樹脂等適宜の素材により構成す
る。そして、この部屋本体(1)により外部と遮断された
室内空間(2)には、栽培目的に合致した土壌(3)、植物
(4)等を配置するとともに、作業者(10)がこれらの植
物(4)の生育に必要な作業を行うための空間を十分に確
保する。
【0039】また、この部屋本体(1)の天井部(5)に
は、樹脂フイルム、ゴム、ゴム引布、紙、繊維、アルミ
等の金属を蒸着した樹脂フイルム等、適宜の素材を用い
て袋状に構成した膨張及び収縮可能な調整体(6)を配置
する。
【0040】この調整体(6)は、空気等の流体を供給す
るための供給機構(7)と、この流体を調整体(6)内から
排除するための除去機構(8)等を接続している。この除
去機構(8)及び供給機構(7)はブロワー、コンプレッサ
ー等、流体を流入若しくは排出させる事が可能な適宜の
機構を用いて構成する。また、調整体(6)は、通気性の
ない気密性を保てる素材にて形成するのが好ましいが、
多少の通気性を保つものであっても、供給機構(7)によ
り流体を適宜補充して形状を保持できるもので有れば良
い。
【0041】また、供給機構(7)によって供給される気
体は空気であっても良いが、ヘリウムガス、窒素ガス、
炭酸ガス等の不燃性のガスを用いるものであっても良
い。
【0042】そして、昼間等の部屋本体(1)内の室内空
間(2)で、作業者(10)が植物(4)の育成作業を行う必
要がある場合は、室内空間(2)の空間を最大限必要な状
態に保持するため、調整体(6)は流体の除去機構(8)を
作動させ、図1に示す如く、収縮状態に配置している。
そして夜間等、作業者(10)が室内空間(2)に入る必要
のない場合は、図2に示す如く、調整体(6)内に、供給
機構(7)を作動して流体を導入し、室内空間(2)に於て
膨張させる事により、植物(4)の生育に必要とされない
空間内に調整体(6)を膨張配置する。
【0043】このように調整体(6)を膨張させる事によ
り、室内空間(2)の空間容積が減少するから、植物(4)
の保温に必要とされるエネルギーの消費が少なくなり、
少しのエネルギーによって、植物(4)に必要とされる温
度を十分に保つ事が可能となる。勿論、調整体(6)の膨
張は、植物(4)の生育を阻害するような、例えば植物
(4)に接触して破損する状態まで膨張してはならない事
は当然である。
【0044】そして、作業者(10)が室内空間(2)に入
り作業を行う必要が生じた場合には、除去機構(8)を作
動させて内部の流体を排除し、調整体(6)を収縮させれ
ば、部屋本体(1)の室内空間(2)の空間容積は十分確保
されるから、作業者(10)は何らの支障なく植物(4)の
栽培作業をする事が可能となるものである。
【0045】上記実施例では本発明を、植物栽培用の温
室に実施した場合に於いて説明したが、他の異なる実施
例に於ては、家庭用の保冷庫、家庭用の冷凍庫、家庭用
の保温庫、大型の保冷倉庫、冷凍庫、温倉庫等の保冷、
保温等が必要な室内空間に本発明を用いている。そし
て、大型の保冷倉庫に本発明を用いた実施例を、図3、
図4に於て説明する。
【0046】この実施例に於ては図3、図4に示す如
く、部屋本体(1)の上端に調整体(6)の上端を固定し、
この調整体(6)には前記の実施例と同様に除去機構(8)
及び供給機構(7)を接続している。そしてこの調整体
(6)は、保冷庫等の部屋本体(1)の室内空間(2)に収納
する食品等の収納物(11)の少ない場合には、調整体
(6)を膨張させる事により、室内空間(2)の空間容積を
小さく減少させ、収納物(11)の冷却、保温等に要する
エネルギーの使用量を少なくする事ができる。
【0047】また、調整体(6)の下端には重量物(12)
を接続形成し、この重量物(12)によって調整体(6)を
下方向に付勢する事により、収納物(11)が室内空間
(2)に少しだけ収納されている場合には、下方向への調
整体(6)の膨張移動が容易にできなる様にする。また、
この重量物(12)は、大きな室内空間(2)に於ける調整
体(6)の安定性を良好に保つために形成する場合にも有
効である。
【0048】次に、室内空間(2)への収納物(11)の収
納量を多くしようとする場合には、除去機構(8)を作動
させて流体を除去する事により、図3に示す如く調整体
(6)を収縮させ、室内空間(2)の空間容積を多く確保す
る事により、多くの収納物(11)を収納する事が可能と
なる。
【0049】この調整体(6)の収縮に於て、上記の如く
調整体(6)に重量物(12)を接続した場合には、この調
整体(6)を上方に引き上げるための牽引用のロープ(図
示せず)を調整体(6)の内部に備え、このロープをモー
ター等で巻き上げる事により、調整体(6)の収縮動作を
容易に行う事ができる様にしても良い。
【0050】また、上記の各実施例に於て説明した調整
体(6)は、断熱性を保持する事が好ましい。この断熱性
の保持は、図7に示す如く、調整体(6)の外周に断熱素
材(13)、例えば粒子状の発泡ポリスチレンを付着させ
たり、その他適宜の断熱素材を塗布等の方法により付着
させる事により、断熱性を保持させる様に形成すれば、
室内空間(2)から調整体(6)内への熱エネルギーの移動
を極力少なくすることが可能となる。
【0051】また、上記各実施例に於ては、温室に本発
明方法を実施した場合、保冷倉庫、保温倉庫等の倉庫内
や、家庭用冷蔵庫に実施した場合について説明した。更
に他の異なる実施例に於ては、図5、図6に示す如く、
居住用の室内空間(2)に調整体(6)を設置する事も可能
となる。
【0052】この場合は図5に示す如く、室内空間(2)
に小人数の居住者(14)のみが居住する場合には、調整
体(6)を膨張させ、室内空間(2)の空間を狭く構成する
事により、無駄なエネルギーの消費を防止する。また、
来客、若しくは家具の増加等、室内空間(2)を大きく形
成する必要が生じた場合には、図6に示す如く、調整体
(6)を収縮させ、室内空間(2)の空間を大きく構成する
事により、広い居住空間を得る事ができるものとなる。
【0053】また、上記実施例に於いては、除去機構
(8)と供給機構(7)を別個に形成したが、一個の装置に
より流体の除去と供給を兼用できるものであっても良
い。
【0054】また、上記実施例では除去機構(8)と供給
機構(7)を形成しているが、他の実施例ではこれを備え
ないことも可能である。調整体(6)に接続している流体
の供給機構(7)と除去機構(8)は、これらが備えられる
ことにより、調整体(6)の迅速な膨張と収縮を可能とす
る利点を有しているが、供給機構(7)と除去機構(8)を
備えずに、その一方のみ、又は双方を備えないものであ
っても良い。
【0055】この場合は、調整体(6)に、調整体(6)内
の流体を排出または調整体(6)内へ流体の導入が可能な
出入口(15)を配置し、人力、機械等の物理力で調整体
(6)を膨張させたり、収縮させるものであっても良い。
例えば、図8、図9に示す如く、外周壁を蛇腹状に形成
した調整体(6)を天井部(5)等に配置し、重り又は人力
等で引き下げれば、出入口(15)から調整体(6)内に外
気が流入して膨張が可能であるし、人力、機械力等で蛇
腹状の調整体(6)を天井部(5)方向に押圧すれば調整体
(6)内の流体は出入口(15)から外部に排出され、収縮
することが出来る。また、出入口(15)には、膨張完了
時又は収縮完了時の状態を固定するため、取り外し可能
な密閉体(16)を配置する。
【0056】このように室内空間内で調整体(6)を必要
に応じて膨張させたり、収縮させる事により、無駄なエ
ネルギーの使用を防止する事が可能となる。
【0057】また、上記実施例では室内空間内で調整体
(6)を必要に応じて膨張させたり、収縮させる事によ
り、無駄なエネルギーの使用を防止しているが、更に異
なる実施例では、室内空間の余分なエネルギー消費を有
効に防止するばかりでなく、他の目的にも適用可能なも
のである。
【0058】例えば、室内空間(2)が、病院、畜舎等の
殺菌を目的とするものであったり、船倉、倉庫等の害虫
駆除または害獣駆除を行う事を目的とするものである場
合には、調整体(6)を膨張させることにより薬剤を散布
する室内空間(2)を減少させることが可能となり、最小
限の薬剤で経済的に目的を達成することが出来るばかり
でなく、薬剤の多量使用による環境破壊も防止すること
が出来るものである。
【0059】また、発火時の消火を不燃性ガスにより行
う事を目的とする室内空間(2)にあっては、不燃性ガス
にハロン、炭酸ガス等の環境に悪影響を及ぼすものが用
いられている場合が多い。しかし、発火時にこれを感知
して調整体(6)を膨張した後に不燃性ガスを室内空間
(2)に放出すれば、少ない量の不燃性ガスで室内空間
(2)を満たすことが可能となり経済的で有るばかりでな
く、不燃性ガスの多量使用による環境破壊も防止するこ
とが出来るものである。
【0060】また、発火時の消火を不燃性ガス、水蒸気
等により行う事を目的とする室内空間(2)空間に調整体
(6)を設置する場合には、調整体(6)を耐熱性の素材に
て形成するのが好ましいものである。
【0061】
【発明の効果】本発明は上述の如く構成したものである
から、各種の室内空間の空間容積を拡大したり縮小した
りする事により、作業空間、物品の収納空間、居住空間
等を任意に調整することが出来る。その結果、それぞれ
の目的に合致した室内空間を得る事ができるとともに、
無駄なエネルギーの消費を防止したり環境破壊を防止
し、経済的で安全な産業活動や居住空間を得る事ができ
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を植物栽培用の温室に使用した一例を示
す断面図。
【図2】植物栽培用の温室内で、調整体を膨張させた状
態を示す断面図。
【図3】物品収納用の倉庫に調整体を配置した状態の断
面図。
【図4】倉庫の収納物が少なく調整体を膨張させた状態
の断面図。
【図5】住居用の室内空間に実施した状態の断面図で、
調整体を膨張させた状態の断面図。
【図6】図5に於いて調整体を収縮し、広い居住空間と
した場合を示す断面図。
【図7】調整体に断熱材を付着させた状態を示す断面
図。
【図8】調整体に供給機構と除去機構を配置しない実施
例の断面図。
【図9】図8に於いて調整体を膨張させた実施例の断面
図。
【符号の説明】
2 室内空間 6 調整体 7 供給機構 8 除去機構 15 出入口

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膨張及び収縮可能な調整体を室内空間
    配置し、この調整体を室内空間で膨張または収縮させる
    事により、室内空間の空間容積を調整可能とした事を特
    徴とする室内空間の空間容積調整方法。
  2. 【請求項2】 膨張及び収縮可能な調整体を室内空間
    配置し、この調整体に、調整体内の流体を排出または調
    整体内へ流体の導入を行う出入口を配置した事を特徴と
    する室内空間の空間容積調整装置。
  3. 【請求項3】 膨張及び収縮可能な調整体を室内空間
    配置し、この調整体内に、流体を供給する供給機構と、
    供給した流体を除去する除去機構とを接続した事を特徴
    とする室内空間の空間容積調整装置。
  4. 【請求項4】 室内空間は、植物栽培用の温室であっ
    て、人が入室して作業を行う場合には調整体を収縮し、
    人が入室しない状態では調整体を膨張して、温室内空間
    の空間容積を収縮可能とする事を特徴とする請求項1の
    室内空間の空間容積調整方法。
  5. 【請求項5】 室内空間は、植物栽培用の温室であっ
    て、人が入室して作業を行う場合には調整体を収縮し、
    人が入室しない状態では調整体を膨張して、温室内空間
    の空間容積を収縮可能とする事を特徴とする請求項2ま
    たは3の室内空間の空間容積調整装置。
  6. 【請求項6】 室内空間は、保冷用または保温用の倉庫
    であって、収納する収納物の量に対応して、調整体を膨
    張または収縮させるものである事を特徴とする請求項1
    の室内空間の空間容積調整方法。
  7. 【請求項7】 室内空間は、保冷用または保温用の倉庫
    であって、収納する収納物の量に対応して、調整体を膨
    張または収縮させるものである事を特徴とする請求項2
    または3の室内空間の空間容積調整装置。
  8. 【請求項8】 室内空間は、居住用の空間であって、調
    整体を窓、壁面または天井面に設置し、居住目的条件に
    対応して調整体を膨張または収縮するものである事を特
    徴とする請求項1の室内空間の空間容積調整方法。
  9. 【請求項9】 室内空間は、居住用の空間であって、調
    整体を窓、壁面または天井面に設置し、居住目的条件に
    対応して調整体を膨張または収縮するものである事を特
    徴とする請求項2または3の室内空間の空間容積調整装
    置。
  10. 【請求項10】 室内空間は、殺菌、害虫駆除または害
    獣駆除を行う事を目的とする室内空間であって、調整体
    をこの室内空間内で膨張または収縮するものである事を
    特徴とする請求項1の室内空間の空間容積調整方法。
  11. 【請求項11】 室内空間は、殺菌、害虫駆除または害
    獣駆除を行う事を目的とする室内空間であって、調整体
    をこの室内空間内で膨張または収縮するものである事を
    特徴とする請求項2または3の室内空間の空間容積調整
    装置。
  12. 【請求項12】 室内空間は、発火時の消火を不燃性ガ
    スまたは水蒸気により行う事を目的とする室内空間であ
    って、この室内空間内で調整体を膨張または収縮するも
    のである事を特徴とする請求項1の室内空間の空間容積
    調整方法。
  13. 【請求項13】 室内空間は、発火時の消火を不燃性ガ
    スまたは水蒸気により行う事を目的とする室内空間であ
    って、この室内空間内で調整体を膨張または収縮するも
    のである事を特徴とする請求項2または3の室内空間の
    空間容積調整装置。
  14. 【請求項14】 調整体は、断熱性を備えたものである
    事を特徴とする請求項1の室内空間の空間容積調整方
    法。
  15. 【請求項15】 調整体は、断熱性を備えたものである
    事を特徴とする請求項2または3の室内空間の空間容積
    調整装置。
  16. 【請求項16】 調整体は、耐熱性を備えたものである
    事を特徴とする請求項1の室内空間の空間容積調整方
    法。
  17. 【請求項17】 調整体は、耐熱性を備えたものである
    事を特徴とする請求項2または3の室内空間の空間容積
    調整装置。
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