JP3210877B2 - 撹拌装置及び撹拌装置を備えたタンク - Google Patents

撹拌装置及び撹拌装置を備えたタンク

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JP3210877B2
JP3210877B2 JP04532097A JP4532097A JP3210877B2 JP 3210877 B2 JP3210877 B2 JP 3210877B2 JP 04532097 A JP04532097 A JP 04532097A JP 4532097 A JP4532097 A JP 4532097A JP 3210877 B2 JP3210877 B2 JP 3210877B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、塗料タン
ク、醸造用タンクなどのタンク内に収容された内容物を
均一に撹拌するための撹拌装置、ならびに撹拌装置を備
えたタンクに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、コンテナタンク、例えば、塗
料を収容したコンテナタンクを、造船所、製鉄所などの
使用場所までコンテナトラックを用いて搬送することが
行われている。この場合、搬送途中の振動などの影響に
よって、コンテナタンク内に収容した物質が比重差によ
って分離することが多く、特に、塗料などの場合には、
酸化チタンなどの顔料類とシンナーなどの溶媒とが分離
して、タンク底部に高粘度、高密度の顔料類が沈殿して
しまうため、使用時に均一に撹拌する必要がある。
【0003】そのため、従来は、図12に示したよう
に、タンクの上部に形成された入口開口部の内径より小
さな外径を有する回転翼部材102を有し、この回転翼
部材102が固着された駆動軸104をモータ106で
回転駆動するように構成した撹拌装置100を用いて、
前記開口部よりタンク内に挿入してタンク内の内容物を
撹拌するようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の撹拌装置100では、回転翼部材102の外
径が、タンクの開口部の内径より小さい寸法であるた
め、特に、タンク内の内容物が高粘度、高密度の塗料の
場合には、均一に撹拌するためには、高速回転が必要で
あり、そのため、装置が大型化して好ましくなかった。
【0005】このため、回転翼部材102の外径を大き
くして低速回転にすればよいが、この場合には、内容物
を均一に撹拌するには、その粘度などの影響で、例え
ば、塗料の場合、10馬力(HP)もの大きな馬力、ト
ルクが必要となるので、この場合にも装置が大型化して
しまい、しかも、前述のように、コンテナタンクの入口
開口部が小さい場合には使用することが困難であった。
【0006】また、従来の撹拌装置では、撹拌時、すな
わち撹拌装置の始動時において、回転翼部材が、内容物
の粘度などの影響による抵抗力によって急激な負荷がか
かるため、この点からもモータ、原動機などの駆動装置
を大型化する必要があった。
【0007】特に、これらの場合、将来的にも、塗料な
どのコンテナタンク輸送が国際的にも、国内的にも広範
にかつ頻繁に行われることが予想されるため、小型で効
率的な撹拌装置が求められていることからも問題があっ
た。
【0008】本発明は、このような実状に鑑み、撹拌時
の撹拌効率が向上するタンク内に容易に挿入して配置す
ることができ、均一で効果的な撹拌が可能で、始動時に
急激な負荷がかかることがなく、駆動装置の負荷が一定
に保たれ、小型化された撹拌装置及び当該撹拌装置を備
えたタンクを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述したよう
な従来技術における課題及び目的を達成するために発明
なされたものであって、本発明の撹拌装置は、回転駆動
される駆動軸と、前記駆動軸の先端に駆動軸とともに回
転するように固着した回転翼収容部と、前記回転翼収容
部とともに回転するように回転翼収容部内に収容され、
該回転翼収容部より側方に拡縮径可能に突設する少なく
とも二つの回転翼部材とから構成され、前記回転翼収容
部内に上下に摺動可能に回転翼拡縮径制御部材が装着さ
れており、該回転翼拡縮径制御部材が回転翼部材と係合
してその上下動によって回転翼部材を拡縮径するように
構成され、前記回転翼部材が、非回転駆動時には縮径す
るように付勢されるとともに、回転駆動時には回転翼部
材の回転による遠心力、すくい角によって拡径するよう
に構成したことを特徴とする。
【0010】また、本発明のタンクでは、タンク内に収
容された物質を撹拌するために、このような撹拌装置を
備えたことを特徴とする。このように構成することによ
って、本発明の撹拌装置では、タンク内に収容された物
質を撹拌する際には、タンク上部の入口開口部より、回
転翼部材が縮径した状態、すなわち折り畳まれ閉じた状
態であるので、タンク内に容易に挿入して配置すること
ができる。
【0011】また、本撹拌装置の始動時には、回転翼部
材が縮径した状態にあるので、起動トルクが小さくてす
む。そして、回転数が上昇するとともに、回転翼部材の
遠心力と、そのすくい角によって、回転翼部材が拡径す
る(開く)方向に力が発生し、この拡径力が縮径するよ
うに付勢する力を超えた場合に、回転翼部材が拡径し、
均一で効果的な撹拌が行われる。この際、撹拌装置を回
転駆動するモータ、原動機などの駆動装置は十分に定格
回転に達しているので、急激な負荷がかかることがな
い。
【0012】さらに、作動中において、タンク内の沈殿
物が多く、回転翼部材に無理な負荷がかかった場合に
は、これに応じて撹拌装置の回転数が低下し、回転翼部
材の遠心力、すくい角による拡径方向の反力が低下し、
その結果、回転翼部材が縮径するように付勢する力によ
って、縮径した状態、すなわち折り畳まれ閉じた状態と
なる。これにより、撹拌装置の負荷が減少し、これに伴
って回転数が上昇して、再び回転翼部材が遠心力、すく
い角によって拡径する。従って、これらの一連の作用に
よって、モータ、原動機などの駆動装置の負荷が一定に
保たれるため、大型の駆動装置が不要となり撹拌装置を
小型化することができる。
【0013】また、このように、タンク開口部よりタン
ク内に配置する際には、回転翼部材が縮径し、折り畳ま
れ閉じた状態であり、作動時に拡径し開いた状態となる
ので、回転翼部材が拡径した状態でタンクの内寸法いっ
ぱいまで回転翼部材の寸法を大きくすることができるの
で、撹拌時の撹拌効率が向上することになる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明では、前記回転翼収容部内
に上下に摺動可能に回転翼拡縮径制御部材が装着されて
おり、該回転翼拡縮径制御部材が回転翼部材と係合して
その上下動によって回転翼部材を拡縮径するようにす
る。
【0015】また、この場合、前記回転翼部材が、回転
翼収容部に回動可能に枢着されるとともに、回転翼部材
の基端部に形成されたピニオン部と回転翼拡縮径制御部
材に形成されたラック部とが係合することによって、回
転翼拡縮径制御部材の上下動によって回転翼部材を拡縮
径するようにすればよい。
【0016】さらに、これらの場合、前記回転翼拡縮径
制御部材が、バネ部材によって下方に付勢されて回転翼
部材が非回転駆動時には縮径するように構成され、回転
駆動時には回転翼部材の回転による遠心力、すくい角に
よって、前記バネ部材のバネ力に抗して拡径するように
構成すればよい。
【0017】また、本発明のタンクでは、撹拌装置が、
前記タンクの上部に形成された上部開口部より挿脱可能
なように、タンクフレームに上下動可能に装着されてい
るのが好ましい。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいてより
詳細に説明する。図1は、本発明の撹拌装置をコンテナ
タンクに装着した状態を示す側面図、図2は、図1の部
分拡大図である。
【0019】図1に示したように、本発明の撹拌装置1
は、例えば、塗料などを収容したコンテナタンク2を、
コンテナトラックなどによって、塗料を使用する製鉄
所、造船所などへ運搬した後、コンテナタンク2の上部
に装着して使用されるものである。このようなコンテナ
タンク2は、図1に示したように、直方体形状に組設さ
れたコンテナタンク枠3内に略円筒形状のタンク本体4
が固定されており、タンク本体4の上部に塗料などを投
入するための上部開口5が設けられており、図示しない
蓋によって開閉が可能なように構成されている。図中、
6は塗料などの内容物をタンク本体4から取り出すため
の排出口、7、8は、タンク本体4をコンテナタンク枠
3に固定するための固定部材である。なお、本実施例で
は、略円筒形状のタンク本体を有するコンテナタンクに
撹拌装置を装着したが、このようなタンク形状のコンテ
ナタンクに限定されるものではなく、例えば、角柱筒状
のタンクなどにも適用できることは勿論である。
【0020】一方、撹拌装置1は、このようなコンテナ
タンク2の上部枠体3Aの上部に、撹拌装置1の架台1
0が固定されることによって装着されるようになってい
る。すなわち、コンテナトラックなどで搬送後に、塗料
などの内容物が分離している場合に、タンク本体4の上
部開口5の蓋を開けて、後述するように、撹拌装置1の
回転翼部材40が縮径して閉じた状態で、駆動軸22と
回転翼収容部30からなる撹拌部20を上部開口5を介
してタンク本体4に挿入して、撹拌装置1の架台10を
コンテナタンク2の上部枠体3Aの上部に、図示しない
が、適宜ボルトなどの締結具で固定して使用するように
なっている。
【0021】また、撹拌装置1は、図1及び図2に示し
たように、コンテナタンク2の上部枠体3Aの上部に固
定される架台10と、架台10の上部にボルト14で締
結固定された撹拌装置本体12とから構成されている。
そして、撹拌装置本体12は、回転駆動される撹拌部2
0と、撹拌部20を回転可能に保持する基台部16と、
基台部16にボルト18で固定された駆動モータ13と
を備えている。
【0022】撹拌部20には、図3〜図5に示したよう
に、基台部16の上下三箇所に設けられたベアリングユ
ニット部11、15、17に回転可能に保持された円筒
状の駆動軸22と、駆動軸22の下方に接続された円筒
状の駆動シャフト24と、駆動シャフト24の下方に接
続された回転翼収容部30を備えている。
【0023】図5及び図7に示したように、この回転翼
収容部30は、回転翼収容部本体32と、回転翼収容部
本体32の上部にボルトなどの締結部材33で固着され
た上部ストッパ部材35と、回転翼収容部本体32の下
部に固着された下部ストッパ部材37とから構成されて
いる。この回転翼収容部本体32内には、長手方向の空
間31が設けられるとともに、回転翼収容部本体32の
対向する側方部分に長手方向の二つのスリット34、3
4が形成され空間31に開口している。そして、スリッ
ト34、34にはそれぞれ、回転翼部材40、40が上
下方向に回動可能なように装着されている。すなわち、
回転翼部材40はそれぞれ、基端部材41と、基端部材
41にビスなどの締結部材36で接続された略L字形状
の回転翼42(図10参照)とから構成されており、基
端部材41に形成された装着孔41Aにブシュ43を介
してピン44にて、回転翼収容部本体32のスリット3
4内をピン44の周りを上下方向に回動可能なように装
着されている。
【0024】一方、図7に示したように、回転翼収容部
本体32の空間31内には、ブシュ37、38を介して
上下に摺動可能な回転翼拡縮径制御部材50が装着され
ている。回転翼拡縮径制御部材50の内部には空間51
が設けられており、この空間51に開口するように、前
述した回転翼収容部30のスリット34、34と対応す
る位置にスリット52、52が形成されている。また、
図9に示したように、回転翼拡縮径制御部材50の内部
の空間51には、一定間隔離間して横方向に複数の円柱
状のラック部材53が設けられており、図7に示したよ
うに、回転翼部材40基端部材41が、スリット52を
介してその基端側に形成されたピニオン部41Bが、こ
のラック部材53に係合するようになっている。
【0025】なお、図7に示したように、回転翼部材4
二つの基端部材41は、相互に裏表が反対となるよ
うに回転翼収容部本体32に装着されており、同一のラ
ック部材53に前後で重ならないように、それぞれのピ
ニオン部41Bと係合するようになっている。
【0026】この場合、図7(B)に示したように、回
転翼拡縮径制御部材50の上端部54が、回転翼収容部
30の上部ストッパ部材35に当接している上方位置で
は、回転翼部材40は、ピン44の周りを基端部材41
が下方に回動して、図4に示したように、回転翼42が
拡径した状態、すなわち開いた状態となる。一方、回転
翼拡縮径制御部材50の下端部55が、回転翼収容部3
0の下部ストッパ部材37に当接している下方位置で
は、回転翼部材40は、ピン44の周りを基端部材41
が上方に回動して、図3に示したように、回転翼42が
縮径した状態、すなわち閉じた状態となるようになって
いる。
【0027】ところで、上部ストッパ部材35には、駆
動シャフト24の下端24Aが溶接などで固着されてお
り、この駆動シャフト24の内側に、回転翼拡縮径制御
部材50の上端部54に固着された円筒状のシャフト部
材60が配設されている。このシャフト部材60は、図
3及び図6に示したように、駆動シャフト24、駆動軸
22を貫通して駆動軸の上端部22Bより上方に延設さ
れ、基台部16の上方に接続されたブラケット19に螺
合された略円筒形状の微調整部材70の空間71の内部
にまで延びている。
【0028】また、シャフト部材60は、駆動軸22の
上端部22Bより上方の位置に、図6に示したように、
スプリング受け部材62がボルト63などで固着されて
おり、このスプリング受け部材62の内部に、ベアリン
グ64が配設されている。一方、微調整部材70の下端
70Aにはベアリング66が配設され、スプリング受け
部材62のベアリング64とこのベアリング66との間
にコイルスプリングなどのバネ部材68が介装されてお
り、これにより、シャフト部材60が下方に付勢される
ようになっている。なお、微調整部材70の外周には螺
子溝が刻設され、これによりブラケット19の開口部1
9Aに螺合されており、微調整部材70の上端に固着さ
れた微調整用ノブ部材72を回転することによって微調
整部材70を上下動して、バネ部材68のバネ力を調整
できるようになっている。これにより、コンテナタンク
2内の塗料などの内容物の粘度などに応じて、回転翼部
材40の拡径力を調整できるようになっている。
【0029】さらに、図1及び図2に示したように、駆
動軸22には、ベアリングユニット部15と17との間
の位置に、駆動プーリ80が固着されており、駆動モー
タ13の駆動軸に固着されたドライブプーリ13Aとの
間にベルト82が架け渡されている。なお、図示しない
が、駆動プーリ13Aは、いわゆるVプーリからなる可
変速度型のプーリから構成され、撹拌装置1の撹拌速度
を変えることができるようになっている。
【0030】このように構成する本発明の撹拌装置1を
使用する場合について、その作動について以下に説明す
る。コンテナタンク2をコンテナトラックなどで搬送後
に、塗料などの内容物が分離している場合に、タンク本
体4の上部開口5の蓋を開けて、撹拌装置1の回転翼部
材40が縮径して閉じた状態で、駆動軸22と回転翼収
容部30からなる撹拌部20を上部開口5を介してタン
ク本体4に挿入して、撹拌装置1の架台10をコンテナ
タンク2の上部枠体3Aの上部に、適宜ボルトなどの締
結具で固定する。
【0031】この状態で、駆動モータ13を駆動すれ
ば、駆動モータ13の回転が駆動ベルト82を介して駆
動プーリ80に伝達され、撹拌装置1の駆動軸22を回
転させることになり、これに伴って、駆動軸22の下方
に接続された駆動シャフト24が回転する。そして、駆
動シャフト24とともに、回転翼収容部30が回転し始
める、この状態では、図3に示したように、回転翼部材
40が縮径して閉じた状態となっている。すなわち、バ
ネ部材68がスプリング受け部材62、すなわちシャフ
ト部材60を下方に付勢しており、これによって、回転
翼拡縮径制御部材50の下端部55が、回転翼収容部3
0の下部ストッパ部材37に当接している下方位置にあ
る。従って、回転翼部材40の基端部材41のピニオン
部41Bが、回転翼拡縮径制御部材50のラック部材5
3に係合しているので、回転翼部材40がピン44の周
りを基端部材41が上方に回動して、図3に示したよう
に、回転翼42が縮径した状態、すなわち閉じた状態と
なっている。これによって、本撹拌装置1の始動時に
は、回転翼部材40が縮径した状態にあるので、起動ト
ルクが小さくてすむようになっている。
【0032】そして、回転数が上昇するとともに、回転
翼部材40の遠心力と、そのすくい角によって、回転翼
部材40が拡径する(開く)方向に力が発生し、この拡
径力が縮径するように付勢する力、すなわち、バネ部材
68がシャフト部材60を下方に付勢する付勢力を超え
た場合に、回転翼部材40が拡径し、均一で効果的な撹
拌が行われるようになっている。すなわち、回転翼拡縮
径制御部材50の上端部54が、回転翼収容部30の上
部ストッパ部材35に当接している上方位置まで上昇し
て、回転翼部材40の基端部材41のピニオン部41B
が、回転翼拡縮径制御部材50のラック部材53に係合
しているので、回転翼部材40は、ピン44の周りを基
端部材41が下方に回動して、図4に示したように、回
転翼42が拡径した状態、すなわち開いた状態となるよ
うになっている。この際、撹拌装置1を回転駆動するモ
ータ13などの駆動装置は十分に定格回転に達している
ので、急激な負荷がかかることがない。
【0033】さらに、作動中において、タンク内の沈殿
物が多く、回転翼部材40に無理な負荷がかかった場合
には、これに応じて撹拌装置1の回転数が低下し、回転
翼部材40の遠心力、すくい角による拡径方向の反力が
低下し、その結果、回転翼部材40が縮径するように付
勢するバネ部材68の付勢力によって、縮径した状態、
すなわち折り畳まれ閉じた状態となる。これにより、撹
拌装置の負荷が減少し、これに伴って回転数が上昇し
て、再び回転翼部材40が遠心力、すくい角によって拡
径する。従って、これらの一連の作用によって、モー
タ、原動機などの駆動装置の負荷が一定に保たれるた
め、大型の駆動装置が不要となり撹拌装置を小型化する
ことができる。
【0034】図11は、本発明の撹拌装置をコンテナタ
ンクに装着した状態を示す別の実施例の側面図である。
なお、前述した実施例と同様な構成部材には、同じ参照
番号を付しておいた。
【0035】この撹拌装置1では、コンテナタンク2の
上部に形成された上部開口部5より撹拌装置1の撹拌部
20を挿脱可能なように、タンクフレーム3に上下動可
能に装着した点が、前述した実施例と相違する。
【0036】具体的には、この撹拌装置1では、コンテ
ナタンク2の上部枠体3Aの上部に、四箇所の上方枠体
3Bを上方向に延設して、その内側に上下方向にラック
3Cを形成してあり、これらのラック3Cと係合するピ
ニオン90を撹拌装置1の架台10に設けて、このピニ
オン90をモータ92で駆動することによって、撹拌装
置1を上下動可能なように構成している。
【0037】従って、コンテナタンク2をトラックなど
で運搬中は、撹拌装置1を点線で示したように上方に移
動させて、撹拌部20をコンテナタンク2の上部開口部
5を介してタンク本体4から取り出して、上部開口部5
を蓋で閉じるようになっている。なお、内容物を上部開
口部5よりタンク本体4に投入する際にも、タンクを取
り出したり、投入操作の邪魔とならないように、撹拌装
置1を上方に移動させておけばよい。
【0038】また、搬送終了後に、タンク本体4内の内
容物を撹拌する必要がある場合には、撹拌装置1を実線
で示したように下方に移動させて、撹拌部20をコンテ
ナタンク2の上部開口部5を介してタンク本体4に挿入
して、前述したように撹拌操作を行えばよい。
【0039】なお、以上の実施例では、コンテナタンク
に本発明の撹拌装置を適用したが、コンテナタンク以外
のタンク、例えば、定置型のタンクにも適用可能である
ことは勿論であり、また、本発明の撹拌装置は、タンク
以外にも種々の容器の内容物を撹拌する際に用いること
が可能である。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、タンク内に収容された
物質を撹拌する際には、タンク上部の入口開口部より、
回転翼部材が縮径した状態、すなわち折り畳まれ閉じた
状態であるので、タンク内に容易に挿入して配置するこ
とができる。
【0041】また、このように、タンク開口部よりタン
ク内に配置する際には、回転翼部材が縮径し、折り畳ま
れ閉じた状態であり、作動時に拡径し開いた状態となる
ので、回転翼部材が拡径した状態でタンクの内寸法いっ
ぱいまで回転翼部材の寸法を大きくすることができるの
で、撹拌時の撹拌効率が向上することになる。
【0042】さらに、本撹拌装置の始動時には、回転翼
部材が縮径した状態にあるので、起動トルクが小さくて
すみ、回転数が上昇するとともに、回転翼部材の遠心力
と、そのすくい角によって、回転翼部材が拡径する(開
く)方向に力が発生し、この拡径力が縮径するように付
勢する力を超えた場合に、回転翼部材が拡径し、均一で
効果的な撹拌が可能となる。従って、この際、撹拌装置
を回転駆動するモータ、原動機などの駆動装置は十分に
定格回転に達しているので、急激な負荷がかかることが
ない。
【0043】また、作動中において、タンク内の沈殿物
が多く、回転翼部材に無理な負荷がかかった場合には、
これに応じて撹拌装置の回転数が低下し、回転翼部材の
遠心力、すくい角による拡径方向の反力が低下し、その
結果、回転翼部材が縮径するように付勢する力によっ
て、縮径した状態、すなわち折り畳まれ閉じた状態とな
る。これにより、撹拌装置の負荷が減少し、これに伴っ
て回転数が上昇して、再び回転翼部材が遠心力、すくい
角によって拡径する。従って、これらの一連の作用によ
って、モータ、原動機などの駆動装置の負荷が一定に保
たれるため、大型の駆動装置が不要となり撹拌装置を小
型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の撹拌装置をコンテナタンクに
装着した状態を示す側面図である。
【図2】図2は、図1の部分拡大図である。
【図3】図3は、本発明の撹拌装置の回転翼部材が縮径
した状態を示す一部を省略した側面図である。
【図4】図4は、本発明の撹拌装置の回転翼部材が拡径
した状態を示す一部を省略した側面図である。
【図5】図5は、本発明の撹拌装置の一部を省略した部
分拡大側面図である。
【図6】図6は、本発明の撹拌装置の部分拡大縦断面図
である。
【図7】図7(A)は、本発明の撹拌装置の回転翼収容
部の一部を省略した縦断面図、図7(B)は、図7
(A)のI-I線の断面図である。
【図8】図8(A)は、本発明の撹拌装置の回転翼部材
の基端部材の正面図、図8(B)は、図8(A)のII-
II線の断面図である。
【図9】図9(A)は、本発明の撹拌装置の回転翼拡縮
径制御部材の縦断面図、図9(B)は、図9(A)のI
II-III線の断面図、図9(C)は、図9(A)のIV
-IV線の断面図である。
【図10】図10(A)は、本発明の撹拌装置の回転翼
の上面図、図10(B)は、本発明の撹拌装置の回転翼
の側面図である。
【図11】図11は、本発明の撹拌装置をコンテナタン
クに装着した状態を示す別の実施例の側面図である。
【図12】図12は、従来の撹拌装置の斜視図である。
【符号の説明】
1・・・・撹拌装置 2・・・・コンテナタンク 3・・・・コンテナタンク枠 4・・・・タンク本体 5・・・・上部開口 10・・・・架台 12・・・・撹拌装置本体 13・・・・駆動モータ 16・・・・基台部 20・・・・撹拌部 22・・・・駆動軸 24・・・・駆動シャフト 30・・・・回転翼収容部 40・・・・回転翼部材 41・・・・基端部材 41B・・・・ピニオン部 50・・・・回転翼拡縮径制御部材 53・・・・ラック部材 60・・・・シャフト部材 62・・・・スプリング受け部材 68・・・・バネ部材 70・・・・微調整部材 80・・・・駆動プーリ 90・・・・ピニオン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−71400(JP,A) 特開 平2−71830(JP,A) 実開 昭61−143631(JP,U) 実開 昭53−73284(JP,U) 実開 昭53−71677(JP,U) 実公 昭51−45556(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01F 7/00 - 7/32

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動される駆動軸と、 前記駆動軸の先端に駆動軸とともに回転するように固着
    した回転翼収容部と、 前記回転翼収容部とともに回転するように回転翼収容部
    内に収容され、該回転翼収容部より側方に拡縮径可能に
    突設する少なくとも二つの回転翼部材とから構成され、前記回転翼収容部内に上下に摺動可能に回転翼拡縮径制
    御部材が装着されており、該回転翼拡縮径制御部材が回
    転翼部材と係合してその上下動によって回転翼部材を拡
    縮径するように構成され、 前記回転翼部材が、非回転駆動時には縮径するように付
    勢されるとともに、回転駆動時には回転翼部材の回転に
    よる遠心力、すくい角によって拡径するように構成した
    ことを特徴とする撹拌装置。
  2. 【請求項2】 前記回転翼部材が、回転翼収容部に回
    動可能に枢着されるとともに、回転翼部材の基端部に形
    成されたピニオン部と回転翼拡縮径制御部材に形成され
    たラック部とが係合することによって、回転翼拡縮径制
    御部材の上下動によって回転翼部材を拡縮径するように
    構成したことを特徴とする請求項1に記載の撹拌装置。
  3. 【請求項3】 前記回転翼拡縮径制御部材が、バネ部
    材によって下方に付勢されて回転翼部材が非回転駆動時
    には縮径するように構成され、回転駆動時には回転翼部
    材の回転による遠心力、すくい角によって、前記バネ部
    材のバネ力に抗して拡径するように構成したことを特徴
    とする請求項1から2のいずれかに記載の撹拌装置。
  4. 【請求項4】 タンク内に収容された物質を撹拌する
    撹拌装置を備えたタンクであって、 前記撹拌装置が、 回転駆動される駆動軸と、 前記駆動軸の先端に駆動軸とともに回転するように固着
    した回転翼収容部と、 前記回転翼収容部とともに回転するように回転翼収容部
    内に収容され、該回転翼収容部より側方に拡縮径可能に
    突設する少なくとも二つの回転翼部材とから構成され、前記回転翼収容部内に上下に摺動可能に回転翼拡縮径制
    御部材が装着されており、該回転翼拡縮径制御部材が回
    転翼部材と係合してその上下動によって回転翼部材を拡
    縮径するように構成され、 前記回転翼部材が、非回転駆動時には縮径するように付
    勢されるとともに、回転駆動時には回転翼部材の回転に
    よる遠心力、すくい角によって拡径するように構成した
    ことを特徴とするタンク。
  5. 【請求項5】 前記回転翼部材が、回転収容部に回動可
    能に枢着されるとともに、回転翼部材の基端部に形成さ
    れたピニオン部と回転翼拡縮径制御部材に形成されたラ
    ック部とが係合することによって、回転翼拡縮径制御部
    材の上下動によって回転翼部材を拡縮径するように構成
    したことを特徴とする請求項4に記載のタンク。
  6. 【請求項6】 前記回転翼拡縮径制御部材が、バネ部
    材によって下方に付勢されて回転翼部材が非回転駆動時
    には縮径するように構成され、回転駆動時には回転翼部
    材の回転による遠心力、すくい角によって、前記バネ部
    材のバネ力に抗して拡径するように構成したことを特徴
    とする請求項4から5のいずれかに記載のタンク。
  7. 【請求項7】 前記撹拌装置が、前記タンクの上部に
    形成された上部開口部より挿脱可能なように、タンクフ
    レームに上下動可能に装着されていることを特徴とする
    請求項4から6のいずれかに記載のタンク。
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