JP3210746U - 風呂釜洗浄用容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】風呂釜の洗浄をする際において、洗浄のための湯水や洗剤の使用量の節約を図ることができ、かつ、洗浄時間の短縮を図ることが可能な風呂釜洗浄用容器を提供する。【解決手段】枠体20は、循環口3を囲む断面視凹状の溝部を備えており、循環口3を囲むようにして浴槽1に当接されている。シリンダ40は上方に開口し、内部に上下動自在にピストン41が収容され、ピストン41により区画された密閉室45が溝部への空気の流出を阻止する第1の逆流防止弁を介して連通している。枠体20の溝部の開口側を浴槽1の内壁2に押し当ててあてがい溝部内を閉空間とした状態で、ピストン41を上方に引き上げて密閉室45および溝部内を負圧状態とすることにより風呂釜洗浄用容器10を浴槽1に吸着させる。【選択図】図1

Description

本考案は、風呂釜洗浄用容器に関し、特に、風呂釜に連通し浴槽に開口する循環口を通じて湯水を循環させる循環式風呂の配管ないし風呂釜を洗浄するのに好適な風呂釜洗浄用容器に関する。
一般家庭用の風呂には、配管を通じて風呂釜が連結されており、浴槽内の湯水を風呂釜に送り込んで加熱し、加熱された温水を浴槽へ戻すことによって、浴槽内の湯水の温度を上昇させる循環式風呂がある。浴槽と風呂釜との間で湯水を循環させるため、浴槽には循環口(出入水孔)が開口しており、この循環口に接続された配管を通じて、風呂釜との間で湯水の循環が行われている。このような循環口としては、2穴タイプのものと1穴タイプのものとがある。2穴タイプのものは風呂釜で加熱された温水を浴槽内へ送水する出水孔と浴槽内の水を吸い込んで風呂釜へ送水する入水孔とを上下異なる高さ位置に設けたタイプのものであり、1穴タイプのものは出水孔と入水孔とを同じ位置に設けたものである(特許文献1図2参照)。
風呂を使用すると、風呂の配管ないし風呂釜に湯垢や雑菌等の汚れが付着する。このような汚れを洗浄するための洗剤としては顆粒ないし粉末状のものがあり、浴槽内の所定の高さ位置(例えば循環口より約5cmの高さ位置)まで湯水をためた後、浴槽内に洗剤を投入して溶解させて使用する(例えば、商品名「ジャバ」(登録商標))。洗剤を溶解させた湯水(洗浄液)は、風呂の追い焚き機能により、配管ないし風呂釜内を強制的に循環させ、付着した汚れを洗浄して除菌する。このような洗剤としては、入浴剤の入った残り湯の使用を推奨しないものがあり、その場合には、清浄な水を浴槽に新しくためる必要がある。残り湯を使う場合でも、新たな水をためる場合でも、多量の湯水を使用することになり不経済である。
従来、風呂釜に連通し浴槽に開口する循環口を覆うように配置され、当該循環口を通じて循環する湯水を収容する貯水空間を当該浴槽内に区画形成することによって、風呂釜を洗浄するようにした技術が知られている(例えば、特許文献1および2)。特許文献1に開示される技術は、風呂釜に連通し浴槽の壁面に開口された出入水孔の浴槽内部側の周囲を一定の容積に区画する本体部と、本体部の上部に設けられ洗浄液が注入される洗浄液注入口と、本体部の側部に設けられ浴槽の壁面に当接するシール部とを備えてなる風呂釜の洗浄用具を提案するものであり、浴槽内の湯水をすべて排出した状態で、小容積の容器で出入水孔を覆い、その容器内に水を溜めた後に洗剤を投入して追い焚き機能を作動させて、少量の水で洗浄するようにしたものである。特許文献2に開示される技術は、浴槽内の湯水を吸引して風呂釜に導く吸引口と、風呂釜で加熱された湯水を浴槽に吐出する吐出口とを備えた浴槽に、これら吸引口と吐出口とを覆うようにしてセットされ、洗剤が溶解された洗剤を少なくとも吸引口の開口部分に保持し、洗浄水が風呂釜に吸引されるようにした風呂釜洗浄用具において、吸引口と吐出口とが水没するように湯水が張られた浴槽の壁面にセットされた状態で使用するものである。
特開平8−159695号公報 特開2007−132645号公報
経済性の観点からは、洗浄に使用する湯水や洗剤は少量であることが好ましい。特許文献1または2に開示される洗浄用具によれば、循環口を通じて循環する湯水を収容する空間を当該浴槽内に区画形成することによって、洗剤が溶解した高濃度の湯水を風呂釜内に循環させたり、洗剤の使用量を節約したりすることができるが、そのためには、当該貯水空間内部に蓄えた湯水が漏出しないように当該洗浄用具を浴槽の壁面に密着させなければならない。
この点、特許文献1に開示される技術によれば、洗浄用具が備えるシール部3は浴槽Bの壁面に当接する部分となるもので、本体部1の開放された側部の端面31にパッキング32を取り付けてなるものであり、その使用例は、把手4をつかんで本体部1を浴槽Bの壁面に押し付けておくと、シール部3のパッキング32が浴槽Bの壁面に圧潰密着するため、洗浄液Wの液漏れが生じなくなるとのことである(特許文献1[0019][0023]参照)。しかしながら、この技術によれば、湯水を収容する本体部1は、シール部3のパッキング32を浴槽Bの壁面に圧潰密着するのみで所定の位置に保持するものであるため、その自重により脱落するおそれが高い。加えて、本体部1の容積が小さいと、すぐに湯温が上昇して短時間で追い焚き機能による循環が停止してしまうおそれや、洗剤を溶解させるための攪拌作業を行いにくく、また、湯水に汚れが溜まりやすいという問題があるが、ある程度の容積をもつ容器とすると前述のとおり湯水の自重で本体部1が脱落するおそれが高まる。
一方、特許文献2に開示される技術は、洗浄用具を風呂釜の上部に形成された洗浄剤投入口を除いて水没させることにより、内部の洗浄水の重さで洗浄用具が浴槽の壁面から外れたり洗浄水が漏出して内部が空になるような不都合を防いだりしようとするものである(特許文献2[0014][0036]図1参照)。しかしながら、かかる方法では、所定の高さ位置まで浴槽を湯水で満たす必要があるため、湯水の使用量の節約や掃除の時間短縮につながらない。
本考案は、上記課題に鑑みてなされたものであり、風呂の配管や風呂釜の洗浄をする際において、洗浄のための湯水や洗剤の使用量の節約を図ることができ、かつ、洗浄時間の短縮を図ることが可能な風呂釜洗浄用容器を提供することを目的とする。
本考案の風呂釜洗浄用容器は、風呂釜に連通し浴槽に開口する循環口を覆うように配置され、当該循環口を通じて循環する湯水をためる貯水空間を当該浴槽内に区画形成する風呂釜洗浄用容器であって、
前記循環口を囲む断面視凹状の溝部が設けられ、当該溝部の縁に沿ってゴム製のパッキンが取り付けられた枠体と、
内部に収容されたピストンにより、外気に通じる開放室と、前記溝部への空気の流出を阻止する第1の逆流防止弁を介して前記溝部に通じる密閉室とに区画され、前記貯水空間の側面の一部を形成するシリンダとを有し、
前記循環口を囲むようにして前記溝部の開口側を前記浴槽に押し当てて前記溝部内を閉空間とした状態で、前記ピストンを移動させて前記密閉室及び前記溝部内を負圧状態とすることにより前記枠体を前記浴槽に吸着させることを特徴とする。
さらに、本考案の風呂釜洗浄用容器は、任意的に、
前記枠体には前記溝部に通じる開放孔が開閉自在に設けられていること、
前記ピストンには前記開放室と前記密閉室とに通じる連通孔が形成され、当該連通孔には前記密閉室への空気の流入を阻止し前記開放室への空気の流出を許容する第2の逆流防止弁が設けられていること、
前記枠体の前記溝部内には一対の仕切板によりゲージ室が区画形成されており、当該ゲージ室内にはスライダが配置されており、一方の仕切板には当該ゲージ室内に連通する小孔が形成され、他方の仕切板には前記スライダが連結されたバネ部材が取り付けられており、前記溝部内の負圧状態に応じて前記小孔を通じて前記ゲージ室内の空気が吸い出されることにより変位する前記スライダの位置を視認する透明窓が前記枠体に設けられていることにしても良い。
本考案の風呂釜洗浄用容器によれば、風呂の配管や風呂釜の洗浄をする際において、洗浄のための湯水や洗剤の使用量の節約を図ることができ、かつ、洗浄時間の短縮を図ることが可能となる。
本考案の一実施の形態である風呂釜洗浄用容器の使用状態を模式的に示す斜視図である。 図1に示す風呂釜洗浄用容器の構造を分解して示す斜視図である。 図1に示す風呂釜洗浄用容器のうち、枠体の構造を浴槽に当接する裏面側から示した斜視図である。 図1に示す風呂釜洗浄用容器のうち、枠体の構造を浴槽に当接する裏面側から示した平面図である。 図1に示す風呂釜洗浄用容器のうち、シリンダの作動状態を模式的に示す縦断面図である。
以下、本考案の一実施の形態である風呂釜洗浄用容器を、図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本考案の一実施の形態である風呂釜洗浄用容器10の使用状態を模式的に示す斜視図であり、説明の便宜上、風呂釜洗浄用容器10の一部の内部構造を破線で示している。風呂釜洗浄用容器10は、風呂の配管や風呂釜を洗浄する際に用いられるものであり、図1に示されるとおり、浴槽1内に配置して使用される。なお、図1に示す浴槽1の循環口3はいわゆる1穴式のものであり、出水孔と入水孔とが同じ位置に設けられている。すなわち、浴槽1には、追い焚き機能を有する風呂釜(図示しない)に二重管構造の配管(図示しない)を通じて接続されたカバー付きの循環口3が設けられており、カバー4の正面が風呂釜で加熱された温水を浴槽1内に給水する出水口3bとなっており、カバー4の側面が浴槽1内の水を吸い込んで風呂釜へ送水する入水口3aとなっている。なお、後述のとおり、本考案は出水孔と入水孔の位置が異なる2穴式のものにも適用することができ、また、一般家庭用の風呂に限られず銭湯などの業務用の風呂の配管や風呂釜を洗浄する際にも用いることができる。
本考案の風呂釜洗浄用容器10は、図1に示すように、風呂釜に連通し浴槽1に開口するカバー4付きの循環口3を覆うように配置され、循環口3を通じて循環する湯水を収容する貯水空間11を浴槽1内に区画形成するものである。すなわち、循環口3を覆うように風呂釜洗浄用容器10を浴槽1の内壁2に密着して配置することにより、循環する湯水を収容するための一定の容積を有する貯水空間11を浴槽1内の循環口3の周囲に区画形成するものである。風呂釜洗浄用容器10は、浴槽1の底から一定の高さh離隔した状態で、浴槽1の内壁2に吸着することにより、浴槽1の内壁2の所定の位置に密着して配置されている。貯水空間11は、循環口3を囲むようにして浴槽1の内壁2にあてがわれる枠体20と、枠体20の下端側において枠体20に対して略鉛直に固定される長方形状の底板15と、底板15の両側端部に相互に対向して配置され枠体20及び底板15のそれぞれに対して固定されることにより貯水空間11の側壁を形成する一対のシリンダ40と、枠体20に対向して配置され一対のシリンダ40及び底板15のそれぞれに固定される平板12とを有する。そして、浴槽1の内壁2にあてがわれる枠体20と、枠体20に対向して配置される平板12と、一対のシリンダ40と、長方形状の底板15とにより、一定の容積を有する略直方体状の貯水空間11が浴槽1内に区画形成されている。
次に、風呂釜洗浄用容器10の構造を説明する。図2は、図1に示す風呂釜洗浄用容器10の構造を分解して示す斜視図であり、説明の便宜上、シリンダ40の一部の内部構造を破線で示している。底板15は長方形状の平板であり、中央部近傍には排水口16が形成されている。この排水口16には円錐台型のゴム栓17が挿入されており、ゴム栓17に連結されるヒモ(図示しない)を引き上げることにより開栓して、貯水空間11内に溜められた湯水を排水口16から排出することができるようになっている。
図3は、図1に示す風呂釜洗浄用容器10のうち枠体20の構造を浴槽1に当接する裏面側から示した斜視図であり、図4は、図1に示す風呂釜洗浄用容器10のうち枠体20の構造を浴槽1に当接する裏面側から示した平面図である。枠体20は、循環口3を囲む断面視凹状の溝部21を有し、溝部21の縁22に沿って樹脂(ゴム)製のパッキン23が設けられている。本件枠体20は、循環口3を囲む寸法に形成され、正面視で略ロ字状に構成されており、浴槽1内に配置しやすいように枠体20の角部は円弧状に加工されている。図3及び図4に示すとおり、枠体20は断面視凹状の溝形に形成され、循環口3を囲むように配置され浴槽1に当接する矩形状の内周側縁部22aと、内周側縁部22aを囲むように配置され浴槽1に当接する矩形状の外周側縁部22bのそれぞれに、弾性変形して浴槽1に密着するゴム製のパッキン23が取り付けられている。パッキン23は、内周側縁部22a、および、外周側縁部22bに対応する略ロ字状の形状にそれぞれ加工されている。枠体20の上方には溝部21に通じる開放孔24が形成されており、枠体20の下方には溝部21に連通する吸気孔26が形成されている。開放孔24には、ゴム製の蓋体25が平常状態で閉じた状態で装着されており、蓋体25のタブを掴んで上方に引き上げることにより、外気が開放孔24内に進入することが可能となっている。
風呂釜洗浄用容器10は、内部に収容されたピストン41により、外気に通じる開放室44と、溝部21への空気の流出を阻止する第1の逆流防止弁47を介して溝部21に通じる密閉室45とに区画され、貯水空間11の側面の一部を形成するシリンダ40を備えている。図5は、図1に示す風呂釜洗浄用容器10のうちシリンダ40の作動状態を模式的に示す縦断面図であり、(a)は第1の逆流防止弁47が閉じた状態を示し、(b)密閉室45を負圧状態にした状態で第1の逆流防止弁47が開いた状態を示している。図1、図2及び図5に示すように、シリンダ40は上方に開口する箱状のシリンダであり、その内部には上下方向に摺動移動自在にピストン41が収容されている。ピストン41には上方に延びるロッド42が固定されており、ロッド42の上端は横棒43により相互に連結されている。横棒43を把持して上下動させると、それぞれのシリンダ40に収容されたピストン41を同時に上下移動させることができる。ピストン41の周面には図示しないゴム製のパッキンが装着されており、ピストン41はシリンダ40内部の所定の位置に擦接してその位置を保持することができる。ピストン41をシリンダ40内部に収容した状態では、シリンダ40の内部はピストン41を挟んで開放室44と密閉室45とに区画される(図5参照)。開放室44は上方に開口して外気に通じており、ピストン41の上下位置に関係なく常に大気圧に等しい。密閉室45は閉空間であり、ピストン41を上方に移動させて密閉室45の容積が増えると負圧状態となる。
シリンダ40の下方部には枠体20の吸気孔26に連通する通気孔46が形成されており、図5(a)に示すとおり、シリンダ40の内部には平常の状態で通気孔46を塞ぐように第1の逆流防止弁47が取り付けられている。第1の逆流防止弁47は、溝部21から密閉室45への空気の流入を許容し、密閉室45から溝部21への空気の流出を阻止するものである。本件の第1の逆流防止弁47は、ゴム製の部材であり、平常の状態で通気孔46を塞ぐように配置される弁本体47aと、弁本体47aの上部に設けられシリンダ40の内壁面に取り付けられる取付部47bとにより構成される。ピストン41を上方に移動させて密閉室45を負圧状態とすると、図5(b)に示すとおり、弁本体47aが取付部47bを起点として上方に開き、溝部21の空気が吸気孔26及び通気孔46を介して密閉室45内に流れ込む。一方、ピストン41を下方に移動させて密閉室45内の気圧を高めても、第1の逆流防止弁47が溝部21への空気の流出を阻止する。本考案においては、第1の逆流防止弁47を用いたことにより密閉室45を所望の容積に維持することができるので、密閉室45内に溝部21内の空気を取り込むことにより枠体20に生じる吸着力を任意に調整することが可能となる。すなわち、所望の吸着力が得られるまで、ピストン41を上方に移動させることにより密閉室45内の容積を増加させた状態において、密閉室45内の空気が溝部21内へ流出しない構造となっているため、溝部21内の負圧状態が維持され、枠体20に生じる吸着力を所望の大きさに調整することが可能となる。なお、ピストン41を下方に移動させたい場合には、通気孔46内に指を入れて弁本体47aを押し込んで、図5(b)のような弁本体47aを上方に開いた状態とすることにより、密閉室45内の空気を外部へ排出することもできる。
ピストン41には、開放室44と密閉室45とに通じる連通孔48が形成されている。連通孔48の開放室44側の開口部には、開放室44から密閉室45への空気の流入を阻止し、密閉室44から開放室44への空気の流出を許容する第2の逆流防止弁49が設けられている。第2の逆流防止弁49は、ゴム製の部材であり、平常の状態で連通孔48を塞ぐように配置される弁本体49aと、弁本体49aの側部に設けられピストン41の上面に取り付けられる取付部49bとにより構成される。前述のとおり、溝部21内を負圧状態にするためピストン41を上方に移動させることにより溝部21内の空気を密閉室45内に取り込んだ後、ピストン41を下方に移動させたい場合には、横棒43をつかんで押し下げると、密閉室45が一時正圧状態となるため、図5(a)に示すように弁本体49aが上方に開いて、密閉室45内の空気が開放室45側へ流出する。これにより、ピストン41の下方移動が容易となり、密閉室45内の圧力を高めることなく、密閉室45の容積を減らすことができる。このような第1の逆流防止弁47および第2の逆流防止弁49の作動により、ピストン41を繰り返し上下移動させることによって、溝部21内の空気を密閉室45内へ徐々に抜き出し、溝部21内の負圧状態を高めることができる。なお、弁本体49aは、平常の状態では連通孔48を塞ぐように配置されており、ピストン41を上方に引き上げた場合には図5(b)に示すように連通孔48を塞いだ状態であり、ピストン41を下方に押し下げた場合には、図5(a)に示すように取付部49bを起点として上方に開くようになっている。
次に、風呂釜洗浄用容器10の使用方法について説明する。先ず、浴槽1内の湯水を抜いて、浴槽1内をカラにしておく。排水口16はゴム栓17により閉栓しておく。次いで、風呂釜洗浄用容器10を片手で把持して、図1に示すように、風呂釜洗浄用容器10の枠体20を、循環口3を囲むようにして浴槽1の内壁2に向けて押し当てて枠体20を浴槽1に当接させることにより、パッキン23を弾性変形させて溝部21の開口側を浴槽1の内壁2に密着させ、溝部21内を閉空間とする。その後、もう片方の手で横棒43をつかんで上方に引き上げ、ピストン41を上方に移動させる。これにより、密閉室45が負圧状態となり、溝部21内の空気が密閉室45内に流入することによって溝部21内が負圧状態となり、枠体20が浴槽1の内壁2に密着する。溝部21内を負圧状態とすることにより、ゴム製の蓋体25は開放孔24に密着して閉栓する。なお、密閉室45内に流入した空気は、第1の逆流防止弁47により溝部21内に戻らないため(図5参照)、横棒43から手を放した状態でも、負圧効果による枠体20の密着状態は維持される。浴槽1の内壁2への密着力が弱い場合には、ピストン41を繰り返し上下移動させることによって、密閉室45内に溝部21内の負圧状態を高めて、密着力を高めることができる。
この状態で、貯水空間11内に、桶やシャワーホース等を用いて、水位が循環口3よりも高くなるまで貯水空間11内に水を溜める。前述のとおり、風呂釜洗浄用容器10は浴槽1の内壁2に強固に密着しているため、相当量の水を溜めても容易に脱落しない。そして、貯水空間11内に洗剤を投入して溶解させた後、風呂の追い焚き機能より、洗剤を溶解させた湯水(洗浄液)を循環させて配管や風呂釜を洗浄する。洗浄後は、ヒモを引き上げてゴム栓17を抜くことにより排水する。浴槽1の内壁2に密着した風呂釜洗浄用容器10を取り外す際には、開放孔24に装着された蓋体25を掴んでめくり上げ、外気を溝部21内に取り込んで負圧状態を解消することにより、枠体20を内壁2から容易に引きはがすことができる。
本考案によれば、風呂の配管や風呂釜の洗浄をする際において、浴槽1内において一定の容積に区画形成された貯水空間11内に収容された湯水を利用して洗浄作業を行うことができるため、洗浄のための湯水や洗剤の使用量の節約を図ることができる。特許文献2に開示される技術のように、所定の高さ位置まで浴槽を湯水で満たす必要がない。洗浄のための湯水の使用量が少ないため、多量の洗剤を投入しなくても高濃度の洗浄液とすることも可能である。通常、浴槽に水を溜めるまでに長時間を要するが、本考案によれば浴槽に比して小容積の貯水空間11内に水を溜めることにより洗浄を行うものであり、洗浄時間の短縮を図ることが可能となる。
さらに、本考案によれば、浴槽1に対して風呂釜洗浄用容器10を強固に吸着させることができる。そのため、風呂釜洗浄用容器10を脱落させることなく、従来技術に比して、貯水空間の容積を大きく設定することも可能であり、これにより、すぐに湯温が上昇して短時間で追い焚き機能による循環が停止してしまうおそれや、洗剤を溶解させるための攪拌作業を行いにくく、また、湯水に汚れが溜まりやすいという問題を解消することも可能である。
浴槽の素材としては、FRP(ガラス繊維強化プラスチック)製、ホーロー製、ステンレス製、木製、タイル製、大理石製のもの等があり、浴槽の内壁が平滑であるものとは限らず、ゴム製のパッキンとの相性が悪いものもあり、例えば特許文献1に開示される技術のようにパッキンを押し込んで圧潰密着させるのみでは、吸着できない(若しくは容易に脱落してしまう)ことが想定される。この点、本考案によれば、風呂釜洗浄用容器10の枠体20を浴槽1の内壁2に向けて押し当てて、樹脂製パッキン23を弾性変形させることにより、ゴム製パッキン23が浴槽の内壁の凹凸に対応して弾性変形して密着し、溝部21内を負圧状態として、その負圧効果により枠体20の密着状態を維持するものであるため、様々な素材の浴室に対応することが可能である。
本実施の形態においては、枠体20の溝部21は一対の仕切板27によりゲージ室28が区画形成されている。このゲージ室28内には溝部21に沿って摺動移動可能なスライダ30が内周側縁部22aと外周側縁部22bに挟み込まれるように配置されており、一方の仕切板27にはゲージ室28内に連通する小孔29が形成され、他方の仕切板27にはスライダ30が連結されたバネ部材31が取り付けられている。そして、枠体20には、スライダ30の位置を外方から視認することが可能な透明窓32が設けられている。このような構成をとることにより、ピストン41を上方に引き上げることにより、溝部21内の空気とともに小孔29を通じて仕切板27とスライダ30とにより区画された計測室28a内の空気が密閉室45内に吸い込まれて、溝部21内の負圧に比例して、スライダ30が仕切板27に向けて変位する。この変位を透明窓32から視認することにより、溝部21内の負圧状態を確認することができる。仮に、外気が枠体20と浴槽1の内壁2の隙間等から溝部21内に流入して、溝部21内の負圧状態が低下した場合には、バネ部材31によりスライダ30が初期位置に引き戻されるため、このスライダ30の変位量を確認することにより、溝部21内の負圧力の低下を確認することができ、負圧力が低下した場合には、ピストン41を上方に引き上げることにより負圧力を回復することができる。
前記実施の形態においては、循環口3を囲むようにして浴槽1の内壁2に取り付けられる枠体20は、正面視で略ロ字状の形状のものであるが、これに限られず、ドーナツ状のものなど循環口3を囲むようにして取り付けることが可能な形状であれば任意の形状をとることができ、内周側縁部と外周側縁部の形状も相似形状である必要はない。また、本考案は二穴式の浴槽にも用いることができ、より具体的には、入水孔と出水孔の双方を囲むような形状ないし寸法の枠体を用いることにより、二穴式の浴槽にも適用することができる。枠体20には蓋体25により溝部21に通じる開放孔24が開閉自在に設けられているが、蓋体25に変えて、キャップや栓を用いることも可能である。
さらに、シリンダ40は貯水空間11の側面の一部を形成するものであるところ、前記実施の形態においては、上方に開口する箱状のものであるが、これに変えて筒状のものを用いるようにしても良く、また、底板15の両側端部に相互に対向して配置されているが、いずれか一方のみに配置するようにしても良い。また、平板12が枠体20に対向して配置されているが、平板12に変えて、シリンダを設けるようにしても良い。その他、底板15は長方形状の平板であるが、貯水空間11の底面を形成することができれば足りるので、その形状はこれに限られるものではなく任意である。密閉室45の負圧状態を維持するため、前記実施の形態においては、第1の逆流防止弁47を用いているが、これに変えて、ロッド42を所定の位置に固定するための固定具を設けてピストン41の移動による密閉室45の容積変化が生じないようにすることによって、密閉室45の負圧状態を維持するようにしても良い。
以上、各種の実施の形態ないし実施例に基づいて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲が上記の形態ないし実施例に限定されないことはいうまでもない。
本発明は、風呂の配管や風呂釜の洗浄をする際に利用することが可能である。
1 浴槽
2 (浴槽の)内壁
3 循環口
3a 入水口
3b 出水口
4 カバー
10 風呂釜洗浄用容器
11 貯水空間
12 平板
15 底板
16 排水口
17 ゴム栓
20 枠体
21 溝部
22 (溝部の)縁
22a 内周側縁部
22b 外周側縁部
23 パッキン
24 開放孔
25 開放栓
26 吸気孔
27 仕切板
28 ゲージ室
28a 計測室
29 小孔
30 スライダ
31 バネ部材
32 透明窓
40 シリンダ
41 ピストン
42 ロッド
43 横棒
44 開放室
45 密閉室
46 通気孔
47 第1の逆流防止弁
47a 弁本体
47b 取付部
48 連通孔
49 第2の逆流防止弁
49a 弁本体
49b 取付部

Claims (2)

  1. 風呂釜に連通し浴槽に開口する循環口を覆うように配置され、当該循環口を通じて循環する湯水をためる貯水空間を当該浴槽内に区画形成する風呂釜洗浄用容器であって、
    前記循環口を囲む断面視凹状の溝部が設けられ、当該溝部の縁に沿ってゴム製のパッキンが取り付けられた枠体と、
    内部に収容されたピストンにより、外気に通じる開放室と、前記溝部への空気の流出を阻止する第1の逆流防止弁を介して前記溝部に通じる密閉室とに区画され、前記貯水空間の側面の一部を形成するシリンダとを有し、
    前記循環口を囲むようにして前記溝部の開口側を前記浴槽に押し当てて前記溝部内を閉空間とした状態で、前記ピストンを移動させて前記密閉室及び前記溝部内を負圧状態とすることにより前記枠体を前記浴槽に吸着させることを特徴とする風呂釜洗浄用容器。
  2. 請求項1記載の風呂釜洗浄用容器であって、
    前記枠体には前記溝部に通じる開放孔が開閉自在に設けられていること、
    前記ピストンには前記開放室と前記密閉室とに通じる連通孔が形成され、当該連通孔には前記密閉室への空気の流入を阻止し前記開放室への空気の流出を許容する第2の逆流防止弁が設けられていること、
    前記枠体の前記溝部内には一対の仕切板によりゲージ室が区画形成されており、当該ゲージ室内にはスライダが配置されており、一方の仕切板には当該ゲージ室内に連通する小孔が形成され、他方の仕切板には前記スライダが連結されたバネ部材が取り付けられており、前記溝部内の負圧状態に応じて前記小孔を通じて前記ゲージ室内の空気が吸い出されることにより変位する前記スライダの位置を視認する透明窓が前記枠体に設けられていることを特徴とする風呂釜洗浄用容器。
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