JP3210005U - キーボード下部の空間利用スペーサー - Google Patents

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Abstract

【課題】今や必要不可欠となったパソコンが狭い机上に発生させるデッドスペースを有効利用するためのキーボード下部の空間利用スペーサーを提供する。【解決手段】スペーサーの台12は、深さが数cmのU形側溝を裏返したような形状で、台の空洞の前端側に前フック24を、後端側に後フック29を収容し、二つのフックは台に固定せず、フックと台の中央部とをスプリング28、33で結合し、スプリング力により二つのフックが台の中央部に引きあうように構成され、既存のキーボード1や既存のノートパソコンの左右両側の底面に一つずつ台を配置し、キーボードの場合は前縁3に前フックを後縁4に後フックを引っ掛け、ノートパソコンの場合は前縁に前フックを開いたモニターの上端に後フックを引っ掛けて装着し、二つのフックが引きあうことで台が保持され、台の高さ分、キーボードやノートパソコンを机の表面から持ち上げ、デッドスペースとなっていた底面の空間を有効利用できる。【選択図】図5

Description

今やパソコンの利用なしには企業活動は勿論、個人の活動もままならない。机上に常駐するパソコンは、必要な機器であるが、机上の一定空間を占有していて邪魔になる存在でもある。本考案は、今や必要不可欠となったパソコンが、狭い机上に発生させるデッドスペースを有効利用したいという要望に応えるものである。
パソコンには、大きく分けてデスクトップ型パソコンとノートパソコンの2種類がある。
ノートパソコンの派生商品としてタブレットパソコンも普及してきている。
机上でパソコンを使用する場合、デスクトップ型パソコンでは、少なくともモニターとキーボードの平面が机の表面を塞いでおり、ノートパソコンやタブレットパソコンでは、その平面が机の表面を塞いでいる。
一方、机の表面には、書類を置いたり書類を広げたりするスペースやパソコンのマウスを操作するスペース、筆記具を置くスペースが不可欠である。
机の表面積が狭いために、キーボードやノートパソコンのキーの上に書類が重なり、キー入力作業を難しくしたり、書類がキーに乗ることで不用意なキー入力が発生することもある。
ノートパソコンは、折りたたんでどこかに収納すれば机のスペースは広がるし、デスクトップ型のキーボードは立てて置けば机のスペースは広がるが、書類を見ながらキー入力したりパソコンを操作しながら書類と照合したりする業務は多く、パソコンと共存しながら業務を進めるためパソコンが発生させるデッドスペースを利用可能なスペースとして創出することが重要となる。
机の表面で、ノートパソコン下部、タブレットパソコンの下部、キーボードの下部は、有効に利用されていないデッドスペースである。
ノートパソコン下部、タブレットパソコンの下部、キーボードの下部に利用できる空間を創出できれば、書類の一部を差し込む場所や筆記用具を収納する場所として有効利用できるとともに、書類の一部を差し込めることで、書類を見ながらのキー入力も容易となる。
キーボードやモニターの下のスペースを利用しようとする試みとして特許文献1、特許文献2、特許文献3の方法が知られている。
特許文献1の方法は、既存、新規パソコンキーボード下部に木材、段ボール、アルミ、合成樹脂性等の固定式、折りたたみ式の跳ね出し式脚、又は脚内に筆記具収納部を設けた箱型台を付加し、下部空間を形成する構造である。
特許文献2の方法は、パソコン・モニタ−の下部にキーボードの収納スペースを作る事により机、作業台のスペ−スを確保しようとするものである。
特許文献3の方法は、上板、下板、ズレ止め、側板、裏面板などで構成したキーボード台で、キーボードの下に空間を保ち、用紙を抜き差し自在にする事が出来る構造である。
特開2011ー170467号公報 特開2007ー188292号公報 特開2005ー018713号公報
特許文献1の手段では、キーボード下部に設けた固定式の脚内に筆記具収納部を備え、キーボード下部に空間を形成した構造、または、キーボード下部に折りたたみ式、又は跳ね出し式の4箇所の脚を増設し、キーボード下部に空間を形成した構造などを特徴とする。
脚内に筆記具収納部を備えなくてもキーボード下部に形成された空間に筆記具を入れればよいし、4箇所に脚を設けなくても、もっと簡便にキーボードを支えられる。
特許文献2の手段では、パソコン・モニタ−の下部にキーボードの収納スペースを作ることを特徴とする。
同様の発想に基づく商品が数多く市販されている。
キーボードを収納することで机のスペースは広がるがキーボードが操作できなくなるため書類を見ながらのパソコン入力や照合には適さない。
特許文献3の手段では、上板、下板、ズレ止め、側板、裏面板などで構成したキーボード台を特徴とするが、キーボード下部に空間を形成するのが目的であれば、上板や下板を設ける必要はない。
本考案のキーボード下部の空間利用スペーサーは、既存のキーボードまたは既存のノートパソコンなど概四角形で板状の機器の左右両側の底面に一つずつ取り付けて機器を机の表面から数cm持ち上げるためのスペーサーである。
スペーサーは、台、前フック、後フック、前スプリング、後スプリングで構成される。
台は、四角形の辺の長さが数cmでキーボードまたはノートパソコンの奥行に相当する高さを持つ細長い四角柱を手前から奥側に倒したような形状で内部は空洞となっている。
台の手前を前端、奥を後端とし、前端側の内部空洞に前フックを収容し、後端側の内部空洞に後フック収容してある。
前フックと台および後フックと台とは固定せず、前フックおよび後フックは台の内部空洞を遊動できる。
前フックと台の中央部とを前スプリングで結合し、後フックと台の中央部とを後スプリングで結合してある。
スプリング力により前フックと後フックは台の中央部と引き合っている。
前フックの先端は台の前端から露出して垂直方向に上側に飛び出せるようにし、後フックの先端は台の後端から露出して垂直方向に上側に飛び出せるようにし、前フックと後フックの形状は、大きな釣り針のような断面を持つ形状になっている。
前フックや後フックの先端はスプリング力に反発しながら更に外側や上側に遊動できることで多様な厚さや多様な奥行で構成された概四角形で板状の機器に対応できる。
既存のキーボードまたは既存のノートパソコンなど概四角形で板状の機器を操作者から見て、机の表面に接する面を底面、反対側で操作者から見える面を上面、操作者側の辺を前縁、奥側の辺を後縁とした時に、前フックの先端を前縁側の上面に引っ掛け、後フックを後縁側の上面に引っ掛けるようになっている。
スプリング力により前フックの先端と後フックの先端が引きあうことで挟み込むようにして台を機器の底面に保持し、機器の底面を机の表面から台の高さ分持ち上げて機器の底面と机の表面間の空間を利用できる空間として創出することができる。
既存のノートパソコンは、後縁に設けられたヒンジを支点にモニター部が上側に回転して開くようになっており、通常はモニター部を開いた状態で使用する。
モニターの背面が後縁に被さるような開き方をするノートパソコンでは、後縁に後フックを引っ掛けられなかったり、後縁に入出力端子が並んでいて、後フックを引っ掛ける適当な場所がノートパソコンもある。
モニター部が開く既存のノートパソコンにも簡単に装着できるようにするため、後スプリングで後フックと台とを結合する代わりにぜんまいスプリングにより巻き戻し機能を持った糸付きのリールを台に収容し、リールから引き出した糸を後フックに結び、後フックを台の後端部から外側に引き出せるようにしてあり、引き出した糸をモニターの背面に沿わせ、後フックの先端をモニターの上端に引っ掛ける。
以下、形状や構造について説明する。
スペーサーは、台、前フック、後フック、前スプリング、後スプリングで構成されている。
台、前フック、後フックは、樹脂、木材、紙、または、金属で成型されている。
台の形状は、四角形の一辺が数cmで柱状の高さが15〜30cmの四角柱の底面を手前にして奥側に倒したような形状である。
15〜30cmと寸法に幅があるのは、既存のキーボードや既存のノートパソコンなどの奥行寸法に幅があることに合わせている。
四角柱を倒した状態で手前の端を前端、奥側の端を後端とし、四角柱の4つの側面の内、倒した状態で上になった面を上面、上面と概直角に接している四角柱の左右の二つの側面をそれぞれ左面、右面とする。
台の上面、左面、右面それぞれの表面から厚さ数mmの壁を残してくり抜き、U形側溝を裏返したような形状で内部は空洞となっている。
断面が「U」字形ではなく、「ロ」字形のような空洞でもよいが、断面が「U」字形の空洞とした方が成型しやすく、空洞内に収容する前フック、後フック、前スプリング、後スプリングなども取り付けやすい。
台の形状を前端の高さよりも後端の高さを高くして、台の左面側または右面側から見た時に、全体として台形状に傾斜させるとキーの視認性や操作性を高める効果が期待できる。
台の内部空洞の前端から中央部に前フックを備えている。
前フックは台の内部空洞の中央部あたりを前フックの根元として、前フックの先端側は台の内部空洞の前端から外側に露出し、前フックの先端は上面から垂直方向に数cm飛び出せるようになっているが、前フックの先端が遊動できるよう前フックと台は固定されていない。
前フックの大きさは、根元から先端までの長さ10cm前後、懐の大きさは数cmとし、根元から先端に至る中央部にスプリングを掛けるために前フックスプリング軸を備えてある。
前フックスプリング軸は、前フックの中央部に穴を設け、スプリングの端を通す形であってもよい。
台の内部空洞の後端から中央部に後フックを備えている。
後フックは台の内部空洞の中央部あたりを後フックの根元として、後フックの先端側は台の内部空洞の後端から外側に露出し、後フックの先端は上面から垂直方向に数cm飛び出せるようになっているが、後フックの先端が遊動できるよう後フックと台は固定されていない。
後フックの大きさは、根元から先端までの長さ10cm前後、懐の大きさは数cmとし、根元から先端に至る中央部にスプリングを掛けるための後フックスプリング軸を備えてある。
後フックスプリング軸は、後フックの中央部に穴を設け、スプリングの端を通す形であってもよい。
前フックと後フックの形状は、大きな釣り針のような断面で、板状であってもよいし、一部または全部が棒状であってもよい。
台の内部空洞の中央部にスプリングを掛けるための台スプリング軸を備えている。
台スプリング軸は、台の上面の内壁から内部空洞の下側に向けて柱状に盛り上げた形状となっている。
台スプリング軸の代わりに、板状に盛り上げた端にスプリングを通す穴を設けてもよい。
この台スプリング軸と、前フックスプリング軸との間に前スプリングが取り付けられており、台スプリング軸と、後フックスプリング軸との間に後スプリングを取り付けられている。
前スプリングと後スリングは引きスプリングである。
これにより、前フックの先端と後フックの先端には、スプリング力により、台の中央部に向かうよう圧力がかかる。
前フックや後フックを台に固定せずスプリング力により台の中央部に向かうよう圧力をかけることで、台の内部空洞の前端や後端から外側に露出した前フックや後フックの先端は、スプリング力に反発しながら、更に外側や上側に遊動できる。
このことにより、多様な厚さや多様な奥行で構成された既存のキーボードまたは既存のノートパソコンなど概四角形で板状の機器にフックの先端を引っ掛けることができる。
モニターの背面が後縁に被さるような開き方をするノートパソコンでは、後縁に後フックを引っ掛けられない。
また、モニターの背面が後縁に被さるような開き方をしないノートパソコンであっても、後縁に入出力端子が並んでいて、後フックを引っ掛ける適当な場所が無いノートパソコンもある。
このようなノートパソコンにも簡単に装着できるようにするため、ノートパソコンの後縁に後フックを引っ掛ける代わりに、開いたモニターの上端にモニターの背面から後フックを引っ掛ける方法を用意する。
すなわち、後スプリングで後フックと台を結合する代わりにぜんまいスプリングにより巻き戻し機能を持った糸付きリールが台の後端側の内部空洞に収容されている。
リールから引き出した糸を後フックに結び、後フックを台の後端部から外側に引き出せるようにしてある。
これにより後フックとともに引き出した糸をモニターの背面に沿わせ、後フックの先端をモニターの上端に引っ掛けることができる。
既存のキーボードや既存のノートパソコンなどの奥行寸法は15〜30cmと幅がある。
前述のように、前フックの先端と後フックの先端が、台から外に飛び出して遊動でき、スプリング力により台の中央部に引き戻す構造にしたことで、台の寸法よりも10cmくらい対応できる奥行寸法を大きくすることができる。
既存のキーボードの奥行寸法は15〜20cm前後のものが多いので、台の奥行寸法を15cmくらいとすれば、ほとんどのキーボードに対応できる。
一方、既存のノートパソコンの奥行寸法は20〜30cm前後あるため、一種類の台で対応するには無理がある。
台の奥行寸法を何種類か用意する方法もあるが、台を前後に二分割し、前後の台に刀と鞘のように板状部分と平たい筒状部分を設け、前後の台がスライドして全体の長さを調整できるようにすれば、前後一種類の台で、奥行寸法が15〜30cmのキーボードまたはノートパソコンに対応できる。
前述のように刀と鞘のように板状部分と平たい筒状部分を設けるのではなく、台を前側と後側の二つに分割し、前側台の左面と右面の後端側にホゾを数個ずつ設け、後側台の前端側の左面と右面にホゾ穴を多数開けて、前側台のホゾと後端側のホゾ穴を嵌合させて連結する方法も考えられる。
嵌合するホゾ穴の位置を変えることで、前側台と後側台の全体の長さを調整できる。
前側台と後側台を一種類の部品で全体の長さを調整でき、奥行寸法が15〜30cmのキーボードまたはノートパソコンに対応できる。
前フックや後フックの両方または片方の構造を前述のように遊動する構成ではなく、台と一体化して固定または半固定とする方法も考えられる。
前端や後端から垂直方向に高さ数cmで、先端が台の中央部に反り返った形状とする方法が考えられる。
ただし、既存のキーボードや既存のノートパソコンの前縁や後縁の厚みはかなりの幅があるため、前フックや後フックでうまく支えられない、突起し過ぎてキー操作の邪魔になるなどが懸念される。
スペーサーを既存の板状の機器に装着する方法を説明する。
既存のデスクトップ型パソコンのキーボードまたは既存のノートパソコンの形状は概四角形の板状である。
他にも入力用タブレット機器など形状が概四角形で板状の機器は多い。
概四角形で板状の機器の操作者側の辺を前縁、奥側の辺を後縁とした時に、概四角形で板状の機器の左右両側の底面に一つずつ取り付けてスペーサーの前フックが前縁に、スペーサーの後フックが後縁となるようにし、スプリング力で前縁と後縁から挟み込むようにスペーサーを装着することができる。
モニター部が開くノートパソコンでは、開いたモニター部が後縁に被さって後フックが引っ掛けられなかったり、後縁部に入出力端子があり、後フックを引っ掛けるために適当な場所がなかったりするので、巻き戻し機能を持った糸付きリールを台の後端側の内部空洞に収容しリールから引き出した糸を後フックに結んで後フックを台の後端部から外側に引き出せるようにしてある。
後フックを台の後端部から外側に引き出し、引き出した糸を開いたモニターの背面に沿わせ、後フックの先端をモニターの上端に引っ掛けることができる。
本考案のキーボード下部の空間利用スペーサーは、以上の構造により、既存のキーボードまたは既存のノートパソコンなど概四角形で板状の機器の左右両側の底面に一つずつ取り付けてスペーサーの前フックが前縁に、スペーサーの後フックが後縁となるようにし、スプリング力で前縁と後縁から挟み込むようにスペーサーを装着することができる。
スペーサーを装着することにより、スペーサーの四角柱状の側面の高さ数cm分キーボードまたはノートパソコンを机上から持ちあげることになるので、キーボード下部またはノートパソコン下部に高さ数センチの空間を創出する。
創出された空間は、書類の一部を差し込む場所や文房具と置く場所として利用できるとともに、差し込んだ書類を手元で見ながら、パソコン入力や照合が行える。
スペーサーを装着する位置をデスクトップ型パソコンのキーボードの奥側に設けられた角度調整用のレバーの位置とすれば、キーボードの角度調整機能も使える。
前フックや後フックを台に固定せずスプリング力により台と結合し二つのフックを遊動式にしたことによって、多様な厚さや多様な奥行で構成された既存のキーボードまたは既存のノートパソコンなど概四角形で板状の機器に装着できる。
このような特長により、本考案が解決しようとする課題で示した、今や必要不可欠となったパソコンが狭い机上に発生させるデッドスペースを有効利用できる。
また、装着後のスペーサーは、キーボードまたはノートパソコンに装着後と一体となるので、キーボードまたはノートパソコンを持ち上げてもスペーサーが一緒に持ち上がり、キーボード下部またはノートパソコン下部の清掃も楽に行える。
更に、スペーサーの台の形状を前端よりも後端を高くなるように傾斜させることにより視認性が向上するとともに、机の表面に置いた肘を支点としたキー入力の操作が容易となり、操作者の疲れを緩和する効果が見込める。
本考案を既存のキーボードに装着前の外観斜視図 本考案を既存のノートパソコンに装着前の外観斜視図 本考案を既存のキーボードに装着後の外観斜視図 本考案を既存のノートパソコンに装着後の外観斜視図 本考案を既存のキーボードに装着後の底面側からの外観斜視図 本考案を既存のノートパソコンに装着後の底面側からの外観斜視図 本考案をキーボード用に構成した場合の分解斜視図 本考案をノートパソコン用に構成した場合の分解斜視図 本考案をノートパソコン用に構成した場合の分解平面図
本考案の実施の形態を図1〜図9で説明する。
図1は、本考案を既存のキーボードに装着前の外観斜視図であり、図2は、本考案を既存のノートパソコンに装着前の外観斜視図である。
この二つの図により、本考案の概要を説明する。
本考案のスペーサー(11)は、既存の机の表面(41)に置いてある既存のデスクトップ型パソコンのキーボード(1)、または、既存のノートパソコン(5)の左右両側の底面に一つずつ装着することにより、既存のデスクトップ型パソコンのキーボード(1)、または、既存のノートパソコン(5)を既存の机の表面(41)から数cm持ち上げ、底面が接していてデッドスペースとなっていたデスクトップの空間を利用可能な空間として創出できる。
図3は、本考案を既存のキーボードに装着後の外観斜視図であり、図4は、本考案を既存のノートパソコンに装着後の外観斜視図である。
本考案のスペーサー(11)は、前フック(24)が、キーボードの前縁(3)側、または、ノートパソコンの前縁(9)側となる方向にして、キーボードの前縁(3)、または、ノートパソコンの前縁(9)を、前フック先端部(26)と台の前端部(18)とで挟むように取り付けられている。
既存のデスクトップ型パソコンのキーボード(1)に装着する場合は、キーボードの後縁(4)に後フック先端部(31)を引っ掛ける。
既存のノートパソコン(5)に装着する場合は、ノートパソコンのモニター上端(10)にモニター用フック先端(35)を引っ掛ける。
図5は、本考案を既存のキーボードに装着後の底面側からの外観斜視図であり、図6は、本考案を既存のノートパソコンに装着後の底面側からの外観斜視図である。
この二つの図により、本考案の大まかな構成を説明する。
本考案のスペーサー(11)は、キーボード装着用とノートパソコン装着用とでは、構造が少し異なる。
図5は、キーボード装着用の構造を示す。
スペーサー(11)は、一体型の台(12)、前フック(24)、後フック(29)、台側フックスプリング固定ビス(23)、前フックスプリング(28)、後フックスプリング(33)などで構成されている。
これらの構成部品でスプリングは金属とし、他の部品は、樹脂、木材、紙、または、金属で成型されている。
台側フックスプリング固定ビス(23)は、図7で示すように、一体型の台(12)の内部空洞の中央部に設けた台側フックスプリング固定軸(22)に取り付けられている。
前フックスプリング(28)と後フックスプリング(33)は引きバネである。
前フックスプリング(28)の片側を前フックスプリング取付穴(27)に掛けて、反対側を台側フックスプリング固定ビス(23)に掛けて、引き合わせる。
後フックスプリング(33)の片側を後フックスプリング取付穴(32)に掛けて、反対側を台側フックスプリング固定ビス(23)に掛けて、引き合わせる。
前フック先端部(26)をキーボードの前縁(3)に引っ掛け、後フック先端部(31)をキーボードの後縁(4)に引っ掛ける。
前フック(24)と後フック(29)が台側フックスプリング固定ビス(23)を中心として引き合うことで、スペーサー(11)全体を支える。
スペーサー(11)は既存のデスクトップ型パソコンのキーボード(1)と一体となり、既存のデスクトップ型パソコンのキーボード(1)を持ち上げるとスペーサー(11)も一緒に持ちあがる。
図6は、ノートパソコン装着用の構造を示す。
スペーサー(11)は、二分割の台の前半分(13)、二分割の台の後半分(16)、前フック(24)、台側フックスプリング固定ビス(23)、前フックスプリング(28)、モニター用フック(34)、リール(38)、リール紐(39)、リールボタン(40)などで構成されている。
これらの構成部品でスプリングは金属、リール(38)、リール紐(39)、リールボタン(40)は樹脂と金属でできた既製品、他の部品は、樹脂、木材、紙、または、金属で成型されている。
前フック(24)、前フックスプリング(28)、台側フックスプリング固定ビス(23)などの構造は、キーボード装着用の構造と同様である。
前フック(24)の形状が少し違うのは、ノートパソコン装着用では、後述するように、二分割した二分割の台の前半分(13)と二分割の台の後半分(16)とを組み合わせて、全体の長さを調整できる機構としてあるので、既存のノートパソコン(5)の厚さへの対応ができればよいので小さめの形状となっている。
また、前フック先端部(26)の構造が少し違うのは、既存のノートパソコン(5)の種類によっては、前縁に表示ランプが配置されていることがあるので、目隠しとなる部分を少しでも減らそうとした結果である。
既存のノートパソコンは、後縁に設けられたヒンジを支点にモニター部が上側に回転して開くようになっており、通常はモニター部を開いた状態で使用する。
モニターの背面が後縁に被さるような開き方をするノートパソコンでは、後縁に後フックを引っ掛けられなかったり、後縁に入出力端子が並んでいて、後フックを引っ掛ける適当な場所がノートパソコンもある。
そこで、ノートパソコン装着用の構造では、ノートパソコンのモニター上端(10)にモニター用フック(34)を引っ掛ける。
モニター用フック(34)は、リール(38)から引き出したリール紐(39)につながっているリールボタン(40)に接続してある。
リール(38)と、数十cmの長さのリール紐(39)とリールボタン(40)と三点で一つの既製品である。
この既製品の代表的な用途として、リールボタン(40)を名札ケースに取り付けてリールを胸ポケットなどに固定しておく。
名札ケースに収納している名札やカードを取り出さなくても名札ケースごと引き伸ばしてセンサーにかざしたりして用事を済ませ、手を離すと名札ケースが元に戻るような使い方がある。
リール(38)の内部にはゼンマイがあり、ゼンマイの力によってリール紐(39)に引き戻す力を加えている。
リール紐(39)の先端に付いているリールボタン(40)は、名札ケースなどに取り付けるためのものである。
中央部にあるホックを外して名札ケースの穴に通し、ホックを掛けると取り付けできる。
モニター用フック(34)を引くための部品としてこのリール(38)を利用するため、二分割の台の前半分(13)の後方にリール(38)の収容場所を設け収容してある。
リール(38)とリール紐(39)とリールボタン(40)でモニター用フック(34)を引くことにより、モニター用フック腰部(37)を支点にモニター用フック先端(35)がノートパソコンのモニター上端(10)から外れないよう引っ掛かる。
ノートパソコンのモニター面(7)を開閉してもモニター用フック(34)は外れない。
既存のキーボードの奥行寸法は15〜20cm前後のものが多いので、台の奥行寸法を15cmくらいとすれば、ほとんどのキーボードに対応できる。
一方、既存のノートパソコンの奥行寸法は20〜30cm前後あるため、一種類の台で対応するには無理がある。
これに対応するため、台を二分割し、奥行寸法の調整を可能なようにしてある。
すなわち、台を二分割の台の前半分(13)と二分割の台の後半分(16)とに分けて二分割の台の前半分(13)に設けた前半分台のスリット(14)に二分割の台の後半分(16)の板状の部分を差し込み、位置を調整することで、全体の長さを20〜30cmに調整できるようになっている。
このような構造としたことで、パソコンの奥行に応じて何種類もの台を用意しなくても済む。
図6は、既存のノートパソコン(5)の奥行寸法に合わせて調整済みの状態である。
前フック(24)をノートパソコンの前縁(9)に引っ掛け、リール(38)から引き出したリール紐(39)の先のリールボタン(40)に接続したモニター用フック(34)をノートパソコンのモニター上端(10)に引っ掛ける。
前フック(24)とモニター用フック(34)が二分割の台の前半分(13)を中心として引き合うことでスペーサー(11)全体を支える。
スペーサー(11)は既存のノートパソコン(5)と一体となり、既存のノートパソコン(5)を持ち上げるとスペーサー(11)も一緒に持ちあがる。
図7は、本考案をキーボード用に構成した場合の分解斜視図であり、図8は、本考案をノートパソコン用に構成した場合の分解斜視図であり、図9は、本考案をノートパソコン用に構成した場合の分解平面図である。
これらの図を使って本考案の構造を説明する。
本考案のスペーサー(11)は、全体の形状として、側面から見た時に前側の高さを2.5cmくらいとし後側の高さを4cmくらいとした台形になっている。
前側よりも後側を高くしたことで、キーボード、または、ノートパソコンに装着した時に、キー入力時の視認性や操作性の向上を狙っている。
肘を机の表面に置いて、キー入力を行う時は、キーボード面が手の厚みの分くらい高い方が、手を浮かせて入力するのではなく、肘を固定したまま操作できるため、疲れを軽減できる。
先に述べたようにスペーサー(11)は、キーボード装着用とノートパソコン装着用とでは、構造が少し異なるので、キーボード装着用とノートパソコン装着用に分けて説明する。
図7は、キーボード装着用の構造を分解図で示したものである。
既存のデスクトップ型パソコンのキーボード(1)の奥行や厚さの違いに対応できるようにするため、前フック先端部(26)が台の前端部(18)から外に、後フック先端部(31)が台の後端部(19)から外に飛び出して前後、上下に遊動できるよう前フック(24)や後フック(29)の断面形状を大きな釣り針のような形にしてある。
一体型の台(12)に前フック用摺動窓(20)と後フック用摺動窓(21)を設けてあり、それぞれに、前フック摺動軸(25)と後フック摺動軸(30)を嵌合させている。
前フック摺動軸(25)は前フック用摺動窓(20)の中を後フック摺動軸(30)は後フック用摺動窓(21)の中を自由に摺動できることで既存のデスクトップ型パソコンのキーボード(1)の奥行寸法に違いに対応できる。
また、前フック先端部(26)や後フック先端部(31)は、上下方向にも遊動するので既存のデスクトップ型パソコンのキーボード(1)の厚さの違いにも対応できる。
前フック(24)の前フック先端部(26)から前フック摺動軸(25)に至る、いわゆる釣り針のフトコロの大きさ、および、前フック用摺動窓(20)の幅は5cm前後としてあり、後フック(29)の後フック先端部(31)から後フック摺動軸(30)に至る、いわゆる釣り針のフトコロの大きさ、および、後フック用摺動窓(21)の幅は5cm前後としてある。
そうすると、前フック先端部(26)は台の前端部(18)よりも外に5cm前後飛び出した位置まで移動でき、後フック先端部(31)は台の後端部(19)よりも外に5cm前後飛び出した位置まで移動できるので、両方を合わせると一体型の台(12)よりも10cm前後対応できる長さを増やすことができる。
前フックスプリング(28)と後フックスプリング(33)により、前フック(24)と後フック(29)は、台側フックスプリング固定ビス(23)に引き寄せられている。
台側フックスプリング固定ビス(23)は、一体型の台(12)の内部空洞の中央部に設けた台側フックスプリング固定軸(22)に取り付けられている。
既述のように、既存のデスクトップ型パソコンのキーボード(1)のキーボードの前縁(3)からキーボードの後縁(4)までの長さ、いわゆる奥行寸法は15〜20cm前後のものが多い。
一体型の台(12)の奥行寸法を15cm前後とすれば、前フック(24)と後フック(29)が摺動できる長さ10cmを加えると、最大で25cm前後までの奥行寸法に対応でき、ほとんどの大きさのキーボードに対応できることになる。
図8は、ノートパソコン装着用の構造を分解図で示したものである。
既存のノートパソコン(5)の厚さの違いに対応できるようにするため、二分割の台の前半分(13)に前フック用摺動窓(20)を設けてあり、前フック摺動軸(25)を嵌合させ、前フック摺動軸(25)が前フック用摺動窓(20)の中を自由に摺動でき、かつ、前フック先端部(26)が、上下に自由にも遊動できるような形状としてあることはキーボード装着用の構造と同様である。
既述のように、既存のノートパソコン(5)のノートパソコンの前縁(9)から、後縁までの長さ、いわゆる奥行寸法は20〜30cm前後のものが多い。
これに対応するため、台を二分割し、二分割の台の前半分(13)と二分割の台の後半分(16)とに分けて二分割の台の前半分(13)の左右4か所に設けた前半分台のスリット(14)に二分割の台の後半分(16)の板状の部分を差し込み、位置を調整することで、全体の長さを既存のノートパソコン(5)の奥行寸法に対応できる。
図8と、図9で示すように、二分割の台の前半分(13)には、0.5mm前後の前半分台の凸部(15)を設けてあり。
二分割の台の後半分(16)には、数mm間隔で、0.5mm前後の後半分台の凹部(17)を設けたことで、前半分台の凸部(15)と後半分台の凹部(17)とが、数mm区切り毎に噛合うことで段階的に全体の長さを調整できる。
二分割の台の前半分(13)と二分割の台の後半分(16)のそれぞれの奥行寸法を20cm前後とすれば、二分割の台の前半分(13)と二分割の台の後半分(16)が嵌合するために重複する長さを差し引いても全体として最大で30cm前後までの奥行寸法に対応でき、ほとんどの大きさのノートパソコンに対応できることになる。
本考案は以上のような構造である。
図1、図2、図3、図4を使って本考案のキーボード下部の空間利用スペーサーの装着方法について説明する。
本考案のスペーサー(11)は、既存の机の表面(41)に置いてある既存のデスクトップ型パソコンのキーボード(1)、または、既存のノートパソコン(5)の左右両側の底面に一つずつ装着することにより、既存のデスクトップ型パソコンのキーボード(1)、または、既存のノートパソコン(5)を既存の机の表面(41)からスペーサー(11)の高さの分、数cm持ち上げ、底面が接していてデッドスペースとなっていたデスクトップの底面の空間を利用可能な空間として創出できる。
装着方法は、まず、前フック先端部(26)をキーボードの前縁(3)、または、ノートパソコンの前縁(9)に引っ掛ける。
次に、キーボードの場合は、後フック先端部(31)をキーボードの後縁(4)に引っ掛け、ノートパソコンの場合は、モニター用フック先端(35)をノートパソコンのモニター上端(10)に引っ掛ける。
前フック先端部(26)、後フック先端部(31)、モニター用フック先端(35)は、スプリング力により引き合っており、スペーサー(11)を支える。
本考案のキーボード下部の空間利用スペーサーは、以上の構造により、狭い机に常駐している既存のデスクトップ型パソコンのキーボードや既存のノートパソコンを机の表面から数cm持ち上げ机上の有効利用空間を増やすことができる。
ノートパソコンの下部やキーボードの下部に作られた空間を書類の一部を差し込む場所や筆記用具を場所して利用できる。
書類の一部を差し込めることで、キーボード上に書類が重なり、キー入力作業を難しくしたり、キーボード上に書類が乗ることで不用意なキー入力がされる心配もなくなる。
書類を見ながらキー入力したりパソコンを操作しながら書類と照合したりする業務は多く、パソコンと共存しながら机上を有効利用できる。
1 既存のデスクトップ型パソコンのキーボード
2 キーボードの底面
3 キーボードの前縁
4 キーボードの後縁
5 既存のノートパソコン
6 ノートパソコンの底面
7 ノートパソコンのモニター面
8 ノートパソコンのモニター背面
9 ノートパソコンの前縁
10 ノートパソコンのモニター上端
11 スペーサー
12 一体型の台
13 二分割の台の前半分
14 前半分台のスリット
15 前半分台の凸部
16 二分割の台の後半分
17 後半分台の凹部
18 台の前端部
19 台の後端部
20 前フック用摺動窓
21 後フック用摺動窓
22 台側フックスプリング固定軸
23 台側フックスプリング固定ビス
24 前フック
25 前フック摺動軸
26 前フック先端部
27 前フックスプリング取付穴
28 前フックスプリング
29 後フック
30 後フック摺動軸
31 後フック先端部
32 後フックスプリング取付穴
33 後フックスプリング
34 モニター用フック
35 モニター用フック先端
36 モニター用フックのリールボタン取付軸
37 モニター用フック腰部
38 リール
39 リール紐
40 リールボタン
41 既存の机の表面


Claims (2)

  1. 本考案は、狭い机に常駐している既存のデスクトップ型パソコンのキーボードや既存のノートパソコンなど概四角形で板状の機器を机の表面から数cm持ち上げ机上の有効利用空間を増やすために、既存のキーボードまたは既存のノートパソコンなど概四角形で板状の機器の左右両側の底面に一つずつ取り付けて機器を机の表面から数cm持ち上げるためのスペーサーであり、スペーサーは、台、前フック、後フック、前スプリング、後スプリングで構成され、台は、四角形の辺の長さが数cmでキーボードまたはノートパソコンの奥行に相当する高さを持つ細長い四角柱を手前から奥側に倒したような形状で内部は空洞とし、台の手前を前端、奥を後端とし、前端側の内部空洞に前フックを収容し、後端側の内部空洞に後フック収容してあり、前フックと台および後フックと台とは固定せず、前フックおよび後フックは台の内部空洞を遊動でき、前フックと台の中央部とを前スプリングで結合し、後フックと台の中央部とを後スプリングで結合してあり、スプリング力により前フックと後フックは台の中央部と引き合っており、前フックの先端は台の前端から露出して垂直方向に上側に飛び出せるようにし、後フックの先端は台の後端から露出して垂直方向に上側に飛び出せるようにし、前フックと後フックの形状は、大きな釣り針のような断面を持つ形状になっており、前フックや後フックの先端はスプリング力に反発しながら更に外側や上側に遊動できることで多様な厚さや多様な奥行で構成された概四角形で板状の機器に対応でき、既存のキーボードまたは既存のノートパソコンなど概四角形で板状の機器を操作者から見て、机の表面に接する面を底面、反対側で操作者から見える面を上面、操作者側の辺を前縁、奥側の辺を後縁とした時に、前フックの先端を前縁側の上面に引っ掛け、後フックを後縁側の上面に引っ掛けるようになっており、スプリング力により前フックの先端と後フックの先端が引きあうことで挟み込むようにして台を機器の底面に保持し、機器の底面を机の表面から台の高さ分持ち上げて機器の底面と机の表面間の空間を利用できる空間として創出することを特徴とするキーボード下部の空間利用スペーサー。
  2. モニター部が開く既存のノートパソコンにも簡単に装着できるようにするため、後スプリングで後フックと台とを結合する代わりにぜんまいスプリングにより巻き戻し機能を持った糸付きのリールを台に収容し、リールから引き出した糸を後フックに結び、後フックを台の後端部から外側に引き出せるようにしてあり、引き出した糸をモニターの背面に沿わせ、後フックの先端をモニターの上端に引っ掛けることを特徴とする請求項1に掲載のキーボード下部の空間利用スペーサー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20190001368A (ko) * 2017-06-27 2019-01-04 임광철 모듈 타입 모니터 스탠드
CN110432655A (zh) * 2019-09-12 2019-11-12 深圳市鹿为科技有限公司 多功能显示器增高收纳架

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