JP3208178U - 複合材料部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】部材と外部素子とを結合する際に、穴あけのような一部構成の破損による応力集中で、部材の破損を生じることを回避できる複合材料部材を提供する。【解決手段】複合材料部材は、外部および内部を備え、外部は異方性の複合材料からなる複合層21と、等方性の材料からなる中間層22とが交互に積層されてなるテープが、一定形状の部材に成形されて、各複合層21と各中間層22とのラミネート構造において、貫通する接続用の固定穴が外部と内部に直接的に開いている。【選択図】図2

Description

本考案は、部材に関し、特別に複合材料部材に関する。
従来の米国特許出願第7357726号に開示される複合材料部材(structural element)の製造方法は、一般的に、異なる形状の製品を連続的に製造するための既存の引き抜き成形法(pultrusion)であり、所定の金型によるモールド空間により、成形された部材を断面工字型、C型、L型又は環状などにして、建物、自動車などの多くの産業へ適用させるものである。
ミクロでは、複合材料の部材において、側方の支持を提供して、繊維間の摩擦による破損で応力集中が発生することないように、樹脂などの基材により繊維などの補強材料の所要の配列方向を維持し、また、繊維の周側に封止された保護膜を形成しなければならないので、部材自身の強度および構成に影響を与え、また、複合材料と他の素子との結合のために、部材に穴を開けて結合用の結合素子を提供する技術手段はまだ必要であるが、部材に穴を開けると、その繊維の連続性が中断されて、応力集中の箇所が生成され、剥離又はクラックなどの構成強度に影響する破損が発生され、材料を強化し補強を行う目的に反対している。
従って、複合材料における穴あけによる欠陥を回避するために、従来の技術において、複合材料での繊維の完全性の保持を前提として、接着により部材と他の素子とを結合させるようにしたが、このような技術によると、繊維が破損されずに複合材料部材自身の強度が保証されるものの、結合箇所の接着力の制限で、複合材料部材の適用が制限される。例えば、炭素繊維の材料からなる車両の伝動軸には、両端の金属継ぎ手と伝動軸とを糊付けしかで結合できなく、接着剤の劣化程度及び金属界面の疲労耐性が予想しにくいので、予想できない運転安全に対する危険要素になるわけである。
上記によると、複合材料は、様々な技術分野において広く適用されるが、他の素子との結合技術がまだ制限され、穴あけ後でボルトなどの結合素子により好適な結合強度が実現されても、応力集中により複合材料部材自身が壊れることがあり、接着の糊付け手段の場合、複合材料部材自身の完全性の保証と応力集中の回避を実現できるが、接着剤の不可避の劣化により、結合強度がボルトほど強くなく、両者はそれぞれ利点があるが、優れる手段とは言えない。
従って、本考案の主要な目的は、部材と外部素子とを結合する際に、穴あけのような一部構成の破損による応力集中で、部材の破損を生じることを回避できる複合材料部材を提供することを目的とする。
ところが、上記目的を達成するために、本考案に係る複合材料部材は、部材の主要な組成成分として、異方性の複合材料からなる複合層と、等方性の材料からなる中間層とが交互に積層されてなるテープが、一定形状の部材に成形されて、産業で利用され、各上記複合層と各上記中間層とのラミネート構造において、貫通するホールが直接開いているようになる。
ただし、上記複合層の各々は、一方向に配列される繊維補強材と、上記繊維補強材の各々に覆設される高分子基材とを含み、上記中間層の各々は、等方性の材料からなり、それぞれ任意の二つの隣接する複合層の間に介在される。
部材を所定の形状にするために、上記複合材料部材は、所定の形状を有する内部をさらに備え、各上記複合層と各上記中間層とが、上記内部輪郭と同じ外形になるように、上記内部の外側に覆設される。
ただし、上記内部の形状は、工字型、L字型、C字型又は他の幾何学形状であってもよく、また、上記内部は、有形体の物品であってもよいし、無形体の空間であってもよい。
各上記中間層により応力の伝逹を適宜的に分散させ、各上記複合層における繊維補強材への損害を避けるために、各上記中間層を均一に各上記複合層の中に分散させて、それぞれ順に交互に積層させるようにし、また、上記部材の機械強度をさらに強化させるために、各上記複合層の個別な厚さを10μm~40μmにし、且つ各上記中間層の個別な厚さを6μm~35μmにする。
ただし、上記中間層がアルミ又はその合金材料で構成される場合、電位侵食(Galvanic corrosion)を回避するように、各上記中間層に対して陽極処理などの表面処理を行う必要がある。
なお、上記の複合材料部材を製造するには、上記の複合層と中間層とが互いに積層されてなるラミネート体を、管状の外部になるように巻き取り、所定の形状を有するコアを採取して、金型として上記外部の管内空間に穿設させ、気圧などの外力を印加して、上記外部を収縮して上記コアの周側に被覆させ、固化成形させるようにする。
上記の外部の固化成形の場合、上記コアと上記外部とを一体に結合させてもよく、これによって、上記コアが上記部材の内部になるようにする。この場合、軽量化の目的を達成するために、発泡プラスチックなどの軽量の材料で上記コアを製造してもよい。
これに対して、上記外部成形の後、上記コアを取り出して、元の上記コアの存在する空間が無実体の空間になって、無実体空間の内部になるようにする。
図1は本考案に係る一つの好ましい実施形態における部材を示す斜視図である。 図2は本考案に係る一つの好ましい実施形態における複合層と中間層とが交互に積層されるラミネート構造を示す模式図である。 図3は本考案に係る一つの好ましい実施形態の断面図である。 図4は本考案に係る一つの好ましい実施形態の製造フローを示す模式図である。
まず、図1~図3を参照すると、本考案に係る好ましい実施形態に提供される複合材料部材(10)は、工字型形状を有し、建物材料における工字型の鋼製のメンバーに代わり又は車両の構成として使用されてもよく、もちろん、他の異なる産業への適用のために、他の異なる形状又は構造にしてもよく、換言すれば、本考案に言及される部材は、建物分野の技術に言う部材に制限されなく、構造において、上記複合材料部材(10)は、主に、外部(20)および内部(30)を備える。
上記外部(20)は、それぞれ複合材料と等方性の材料からなる複数の単層が互いに積層されてなるラミネート構造(Laminate)であり、複数の複合層(21)と複数の中間層(22)を有し、ただし、各上記複合層(21)の各々は、繊維布(fabric)の構造でなく、繊維テープ(tape)であり、それぞれ一方向に配列される繊維補強材料と、各上記繊維補強材料に覆設される高分子基材とを含み、単層の厚さは10μm~40μmであることが好ましく、ガラス繊維、黒鉛繊維、ケブラー繊維、カーボンチューブをその代わり材料又は置換材料としてもよい;
各上記中間層(22)は、アルミなどの金属又は他の非金属の等方性の材料からなり、その単層の厚さが6μm~35μmにあることが好ましい;
各上記複合層(21)と各上記中間層(22)が順に交互に積層されることにより、各上記中間層(22)が、均一にラミネート構造の全体に分散され、ラミネート構造の内部において、各上記中間層(22)により、受けた力を均一に分散させて、局部の応力集中による破損を回避することができる。
上記内部(30)は、上記部材(10)全体に提供される所定の形状を有し、部材体積の増加および上記外部(20)の使用量の低減の効果を発揮するものであり、例えば、スポンジ又は他の発泡プラスチックなどの軽量材料を介して、上記外部(20)を上記内部(30)の周側に覆設させてもよい。
上記構件の組成によれば、上記複合材料部材(10)は、上記外部(20)により好適な機械強度が得られ、また、それぞれ、各上記複合層(21)と各上記中間層(22)に貫通するように、複数の固定穴(11)を上記外部(20)と上記内部(30)に直接開けてもよく、これによって、ボルトなどの結合素子を各上記固定穴(11)に固定させて、上記複合材料部材(10)と他の複合材料部材又は外部構件とを結合させる場合、繊維補強材の繊維連続性が各上記固定穴(11)により破損されて、力の伝逹が継続できなく中断箇所に集中するようになるが、各上記中間層(22)を使用する場合、繊維により伝逹されない力を、各上記中間層(22)の材料の等方性によって、繊維に継続的に伝逹させて、応力集中を回避することができるので、上記複合材料部材(10)における結合箇所の機械強度が向上し、上記複合材料部材(10)の適用範囲がさらに拡張され、各上記中間層(22)がラミネート構造に均一に分散され、且つかなり薄い厚さを有することにより、力の均一の分散を保証できるとともに、剥離を回避でき、したがって、上記複合材料部材(10)の構成の安定性が維持される。
更に図4を参照すると、上記複合材料部材(10)を製造するには、下記のステップを実行する。
a.各上記複合層(21)と各上記中間層(22)とが積層されてなるラミネート体を採取し、管状の外部(20)になるように、巻き取りを行うこと;
b.長尺状のコア(41)を採取し、上記外部(20)の管内空間に同軸的に穿設させること;
c.気圧などの外力を上記外部(20)の外側に印加することにより、上記外部(20)の外側を外力で収縮させて上記コア(41)の外側に被覆させること;
d.上記外部(20)を上記コア(41)に覆設して固化成形させること;
ただし、上記ステップdにおいて、上記外部(20)と上記コア(41)とを一体に形成すれば、上記コア(41)が成形した後上記外部から離れない場合、上記コア(41)が図4の(a)に示すように、上記複合材料部材(10)の内部(30)になり、したがって、軽量化の目的と効果を達成するために、上記コアの材料にスポンジ又は他の発泡プラスチックなどの軽量材料を使用することが好ましい。
これに対して、上記dステップの後、上記コア(41)と固化成形済みの外部(20)とを離間する必要がある場合、上記ステップdにおいて、上記外部(20)及び上記コア(41)を離間可能にするべきである。例えば、上記ステップdの後で上記コア(41)を取り出すことができるように、予め上記コア(41)表面に対して離型剤の塗布などを行って、図4の(b)に示すように、上記コア(41)が取り出された空間を上記複合材料部材(10)の内部(30)に形成させる。
上記複合材料部材(10)の内部(30)が形体のコア又は無形体の空間のいずれかで構成されても、上記外部(20)の応力集中の回避機能が実現され、また、上記複合材料部材(10)を所定の形状にするために、上記コアの断面形状が本実施形態に記載される工字型以外、C字型、L字型又は他の幾何学形状であってもよく、それで、異なる要求に対応できるようになる。
10 複合材料部材
11 固定穴
20 外部
21 複合層
22 中間層
30 内部
41 コア

Claims (6)

  1. 交互に積層している複数の複合層と複数の中間層とを有する外部を備え、前記複合層の各々は、一方向に配列される繊維補強材と、前記繊維補強材の各々に覆設される高分子基材とを含み、前記中間層の各々は、等方性の材料からなり、それぞれ任意の二つの隣接する複合層の間に介在される、複合材料部材。
  2. 前記外部の中に位置する、断面工字型、L字型、C字型又は幾何学形状の内部をさらに備える、請求項1に記載の複合材料部材。
  3. 前記内部は有形物又は空間である、請求項2に記載の複合材料部材。
  4. 前記複合層の各々と前記中間層の各々とが順に交互に積層される、請求項1、2及び3の中の何れか一項に記載の複合材料部材。
  5. 前記複合層の厚さは、それぞれ10μm~40μmにあり、前記中間層の厚さは、それぞれ6μm~35μmにある、請求項4に記載の複合材料部材。
  6. 各前記複合層と各前記中間層とを貫通する複数の固定穴をさらに有する、請求項5に記載の複合材料部材。
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