JP3207706U - 多用途服地およびそれを用いた被服 - Google Patents
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Abstract
【課題】一種類の服地を材料として異なる多品種の被服に仕立てられる多用途服地を提供する。【解決手段】一方の面(1)が外観を形成するシート状の外観素材(10)と、外観素材(10)の他方の面(2)に積層されるシート状の補強材(20)と、を備えた多層構造の多用途服地(40)であって、外観素材(10)は軽衣料の用途に適合するとともに伸縮性を有する編み生地であり、補強材(20)は伸縮性を有する接着芯地であり、補強材(20)を外観素材(10)の他方の全面(2)に裏貼りしたことにより軽衣料以外の用途にも適合する物性を備えた。また、外観素材(10)と補強材(20)との接着部(30)は、被服に許容される限度内の硬度で接着状態を柔軟に維持する特性を有する接着剤(36)が含浸され、接着剤(36)は少なくとも外観素材(10)の露出部(16)に視認可能な滲出のないように形成した。【選択図】図1
Description
本考案は、ブラウス等の軽衣料からスーツ等の中衣料にわたって利用可能な多用途服地およびそれを用いた被服に関するものである。
従来から、シャツやブラウス等をはじめとするインナーの薄物被服は薄手の服地で仕立てられ、スーツ、ジャケット等アウターの被服は厚手の服地で仕立てられていた。また、ブラウス、ジャケットおよびコート類に至る多品種を、好みに合う希少な服地で同じ柄に揃えて仕立てたいという要望があり、そのような要望に応えるオーダーメイド、又は商品ラインナップもあった。
また、特許文献1には、スーツ、ジャケット、コート等の洋服において、滑らかな彎曲面を有する凹凸部をソフトなシルエットの風合を実現できる芯地の構造が開示されている。具体的には、下地のフロント部分(胴回り部分)に、横方向に対する伸縮性の大きな芯地本体を、接着剤を介して接合し、スチームアイロンによる加熱・加湿プレスを介し横方向に身体形状にカールを与えてロール化し、充分なボリューム感を付与するというものである。
特許文献1に開示された洋服の芯地構造によれば、平面的な織布により、三次元的身体形状の凹凸部や彎曲部にボリューム感を有して充分なフィット性を付与し、スーツ、ジャケット、あるいはコート等にソフトな立体感を付与するとともに、芯地に本来的な充分な強度,剛性機能を保持することができる。
しかしながら、上述した多品種の被服を希少な服地で同じ柄に揃えて仕立てるような場合、仕立てる被服の種類に応じた服地を品種別に多種類にわたって揃える必要があった。このような場合、例えば、ブラウス等の薄物からジャケットやコート類のような厚手にわたる多品種の被服を同一柄で揃えるためには、厚さをはじめ性質の異なる素材による服地を品種の数だけ同一柄にして揃える必要があり、材料調達の負担を増大させるという問題があった。
また、特許文献1には、シルエットを形成する用途と、ハリやコシ等を持たせる用途と、部分的に厚さや硬さを与えて重厚感(ボリューム感)を持たせる用途等に係る説明が記載されている。しかしながら、これらは従来の芯地の用途に対する固定概念を超えるものではない。この特許文献1の記載の考案において、その図1、図3、図6および図7からも明確なように、芯地の用途については、従来どおりの部分使いに限定されていた。
このため、特許文献1には、多品種にわたる材料調達の負担軽減を重視し、限られた種類の服地を材料として、薄物から厚手にわたる多品種の被服を仕立てる多用途服地については開示されていなかった。したがって、仕立てる被覆の種類に応じた多品種の服地を調達する必要があった。
本考案は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、一種類の服地を材料として、用途や性質の異なる多品種の被服に仕立てられるようにした多用途服地およびそれを用いた被服を提供することにある。
本考案は、このような目的を達成するためになされたものであり、これに係る考案者は、軽衣料用(シャツやTシャツ等)、すなわちインナー用に適した編み生地に芯地を貼ることで、本来は不向きであったアウター(ジャケット等)を創り出すことを可能にした。
請求項1に記載の考案は、一方の面(1)が外観を形成するシート状の外観素材(10)と、該外観素材(10)の他方の面(2)に積層されるシート状の補強材(20)と、を備えた多層構造の多用途服地(40)であって、
前記外観素材(10)は軽衣料の用途に適合するとともに伸縮性を有する編み生地であり、
前記補強材(20)は伸縮性を有する接着芯地であり、
前記補強材(20)を前記外観素材(10)の他方の全面(2)に裏貼りしたことにより前記軽衣料以外の用途にも適合する物性を備えたものである。
前記外観素材(10)は軽衣料の用途に適合するとともに伸縮性を有する編み生地であり、
前記補強材(20)は伸縮性を有する接着芯地であり、
前記補強材(20)を前記外観素材(10)の他方の全面(2)に裏貼りしたことにより前記軽衣料以外の用途にも適合する物性を備えたものである。
請求項2に記載の考案は、請求項1に記載の多用途服地(40)において、
前記外観素材(10)と前記補強材(20)との接着部(30)は、
被服に許容される限度内の硬度で接着状態を柔軟に維持する特性を有する接着剤(36)が含浸され、
該接着剤(36)は少なくとも前記外観素材(10)の露出部(16)に視認可能な滲出のないように形成されたものである。
前記外観素材(10)と前記補強材(20)との接着部(30)は、
被服に許容される限度内の硬度で接着状態を柔軟に維持する特性を有する接着剤(36)が含浸され、
該接着剤(36)は少なくとも前記外観素材(10)の露出部(16)に視認可能な滲出のないように形成されたものである。
請求項3に記載の考案は、請求項1又は2に記載の多用途服地(40)において、
前記外観素材(10)および前記補強材(20)は、
直交する地の目(14,24)を有する繊維部材により形成され、
前記外観素材(10)と前記補強材(20)との係合角度(θ)は、接着される相手の前記地の目(14,24)が一致する非バイアス関係にしたものである。
前記外観素材(10)および前記補強材(20)は、
直交する地の目(14,24)を有する繊維部材により形成され、
前記外観素材(10)と前記補強材(20)との係合角度(θ)は、接着される相手の前記地の目(14,24)が一致する非バイアス関係にしたものである。
請求項4に記載の考案は、請求項1又は2に記載の多用途服地(40)において、
前記外観素材(10)および前記補強材(20)は、
直交する地の目(14,24)を有する繊維部材により形成され、
前記外観素材(10)と前記補強材(20)との係合角度(θ)は、接着される相手の前記地の目(14,24)が斜めに交わるバイアス関係にしたものである。
前記外観素材(10)および前記補強材(20)は、
直交する地の目(14,24)を有する繊維部材により形成され、
前記外観素材(10)と前記補強材(20)との係合角度(θ)は、接着される相手の前記地の目(14,24)が斜めに交わるバイアス関係にしたものである。
請求項5に記載の考案は、請求項1〜4の何れか1項に記載の多用途服地(40)において、
前記補強材(20)は、複数枚が重ね貼りされたものである。
前記補強材(20)は、複数枚が重ね貼りされたものである。
請求項6に記載の考案は、請求項1〜5の何れか1項に記載の多用途服地(40)を用いて仕立てられた被服(50)である。
本考案によれば、一種類の服地を材料として、用途や性質の異なる多品種の被服に仕立てられるようにした多用途服地およびそれを用いた被服を提供することができる。
以下、図1〜図5を参照して本考案の実施形態について説明する。なお、各図にわたって同一効果の部材に対しては同一符号を付して説明を省略する。
図1は、本服地の断面図である。図1に示すように本服地40は、外観素材10と、補強材20と、を備えた多層構造である。外観素材10は、伸縮性を有するシート状の編み生地であり、一方の面(以下、「表面」ともいう)1が外観、すなわち露出部16を形成して軽衣料の用途に適合する。この外観素材10の一例として、ジャカード(Jacquard)編み生地が好適である。補強材20は、外観素材10の他方の面(以下、「裏面」ともいう)2に積層されるシート状の接着芯地であり、これも外観素材10と同様に伸縮性を有する。
この接着芯地とは、洋服をはじめとする衣料品を仕立てるとき、副素材として用いられるもので、衣服のシルエットを形成する芯すえ作業を接着によって実現してしまう芯地のことをいう。なお、芯すえ作業とは、芯地を表地に装着する縫製の工程をいう。
一般的な接着芯地は、織物、編物、不織布等を基布にして、熱を加えることによって接着性を発揮する熱可塑性の合成樹脂でなる接着剤(糊)36が、予め付着又は含浸されており、使用されている接着剤36の性能に適応した温度、圧力、時間にしたがって、プレス機で加熱しながらプレスすることによって、衣服の表地に接着することができる。なお、接着芯地のみに予め付着又は含浸されていた接着剤36が、一時的な加熱溶融によって補強材20と外観素材10との境界面を超えて外観素材10側まで所定厚さをもって浸透することにより接着部30が形成される。
プレス機の一例として、HASHIMA全自動平型接着プレス(Fully Automatic Flat Fusing Press)HP-125FAを用いた。このプレス機は、外観素材10と接着芯地との組み合わせ毎に接着温度、圧力、接着時間を調節できる。これによる実施例は以下に示すとおりである。
外観素材10には、イノテックス社製の伸縮性のある編み生地を用いた。ちなみに、そのプリント柄は「トロピカル、ガーベラ、モネ」と通称されているものを用いた。接着芯地には、ポリエステル100%のインテックスITX-20を用いた。これに予め付着されている接着剤36はポリアミド系ホットメルトである。なお、インテックスITX-20には、ナイロン100%のものがあることも知られている。
これらの組み合わせに対し、接着温度150℃、圧力80g/cm2により接着時間を8秒としてプレス加熱を施してから、上ゴテ上昇後に、下ゴテから吸引時間8秒の間バキューム吸引することにより冷却・乾燥させる。このような設定により好結果が得られた。なお、プレス機、外観素材10、接着剤36を共通にして、後述する[実施例1]、[実施例2]および[実施例3]に区別し、係合角度θを変え、補強材20〜22に枚数を増加した変形実施例を説明している。
接着芯地を接着する相手となる表地は、本考案でいう外観素材10である。また、接着芯地は、本考案において補強材20を構成する。ただし、一般的な芯すえ作業では、表地における必要な箇所のみに、適量の芯地が装着されるところ、本服地においては、外観素材10の裏面2の全面にもれなく均一に補強材20が裏貼りされている。このように構成された本服地40は、軽衣料以外の用途にも適合する所望の物性を備えることになる。
所望の物性とは、用途に応じた保温能力のほか、いわゆる風合い、ハリ、コシ、重厚感といった表現により、服地に求められる手触りや肌ざわり、着心地等、人が触れた時に感じる材質感、硬さ等の物性を意味する。この所望の物性については、補強材20として用いる接着芯地の種類や、外観素材10との重ね方によって、外観素材10の伸縮率、手触りや風合い等まで最適にすることが可能である。
本服地40は、外観素材10と補強材20との接着部30には、被服に許容される限度内の硬度で接着状態を柔軟に維持する特性を有する接着剤36が含浸し定着している。その接着剤36は、少なくとも外観素材10の露出部16に視認可能な滲出のないように形成されている。
図2は、本服地において、外観素材と補強材との係合角度を説明するための模式説明図であり、図2(A)は非バイアス関係の実施例1、図2(B)はバイアス関係の実施例2を示している。図2に示すように、外観素材10および補強材20は、直交する地の目14,24をそれぞれ有する繊維部材により構成されている。
[実施例1]
[実施例1]
図2(A)に示すように、実施例1の本服地40は、外観素材10と補強材20との係合角度θが、0度、又は90度の非バイアス関係であり、接着する相手の地の目14と地の目24が一致している。なお、図2(A)では、地の目14,24をそれぞれ間引いて図示しているので完全一致に見えないが、実際の地の目14,24は図示できないほどに緻密であり、概ね一致している。
[実施例2]
[実施例2]
図2(B)に示すように、実施例2の本服地41は、外観素材10と補強材20との係合角度θが、0度と90度以外の角度に傾斜したバイアス関係であり、接着する相手の地の目14と地の目24が斜めに交差している。
[実施例3]
[実施例3]
図3は、実施例3に係る本服地の断面図であり、外観素材として複数枚の補強材を重ね貼りしたものである。図3に示すように、実施例3の本服地42は、1枚の外観素材10の裏面2に対して、3枚の補強材20,21,22を重ね貼りしたものである。なお、この3枚という枚数は一例に過ぎず、適宜に調整して最適な仕上がりを追及することが好ましい。さらに、バイアス関係と非バイアス関係が混在しても良い。
なお、3枚の補強材20,21,22それぞれを構成する接着芯地の品種が、異質か同質かは任意である。外観素材10と補強材20との接着面を形成する接着部30と同様に、補強材20と補強材21との接着面には接着部31が形成され、補強材21と補強材22との接着面には接着部32が形成されている。さらに、それぞれの係合角度θについても適宜に任意設定とする。
これらの接着部30,31,32には、実施例1において上述したように、被服に許容される限度内の硬度で接着状態を柔軟に維持する特性を有する接着剤36が含浸されている。この接着剤36を外観素材10の露出部16に滲出させないように、接着剤の性能に適応した温度、圧力、および時間を制御された加熱・プレス工程を経て、1枚の外観素材10の裏面2に、3枚の補強材20,21,22が重ね貼りされる。
このように、外観素材10と補強材20,21,22との接着部30,31,32には、被服に許容される限度内の硬度で接着状態を柔軟に維持する特性を有する接着剤36が含浸し定着されている。また、これら接着部30,31,32は、それぞれの全面がむらなく貼り合わせられ、しかも、接着剤36を外観素材10の露出部16に滲出させない規制手段と、それぞれを剥離させない剥離防止手段が確立されている。
上述の規制手段および剥離防止手段については、以下のとおりである。まず、外観素材10の種類に適応するように、補強材20,21,22それぞれを構成する接着芯地の種類が定められる。さらに、接着芯地の種類に応じた、接着剤36の種類、粒子密度、プレス機の接着温度、圧力、接着時間について、経験則による最適な設定がマニュアル化できるほどに確立されている。また、外観素材10に重ねる接着芯地の種類によって、それらで形成された本服地40,41,42の伸縮率、風合い等について、所望の物性に変化させることが可能である。
さらに、重ね貼りする補強材20,21,22の枚数、その品種、係合角度θのバイアス関係、接着剤36、その成分、その加熱・プレス機の設定については、所望の物性が得られるように調整される。所望の物性とは、用途に応じた保温能力や硬さのほか、いわゆる風合い、ハリ、コシ、重厚感といった表現により、服地に求められる素材の特性をいう。また、風合いとは、シート状の部材に対する手触りや肌ざわり、着心地等、人が触れた時に感じる材質感や、見た目から感じられる雰囲気、あるいは柔らかさ・硬さといった素材感をいう。
図4は、本服地を用いて仕立てられた被服の一例として示すジャケット(以下、「本ジャケット」又は「本被服」ともいう)の正面外観図である。図5は、図4に示した本ジャケットの背面外観図である。図4および図5に示す本ジャケット50は、本服地40,41,42の何れかを用いて仕立てられたものである。すなわち、本服地40,41,42は、薄手で軽衣料用の物性のみを有する編み生地の外観素材10があれば、その裏面2の全面に、補強材20,21,22を、適宜枚数だけ適切な係合角度θで貼り重ねることにより、中衣料で所望の物性を得たものである。
編み生地は、織り生地に比べて伸縮性を有するので、編み生地で仕立てられた衣類は着た人の体形に良く馴染む点で長所となる。しかし、その伸縮性は、パターンメイクや縫製において、織り生地よりも高度な技術を要する点で短所となる。さらに、編み生地の物性そのままに仕立てられたスーツやジャケット等の中衣料を着用したとしても、体形をより美しく見せるシルエットの演出は困難である。特に、軽衣料用の編み生地そのものだけでは、生地自体が柔らかすぎるので、望んだハリ・コシ等をもったジャケットができない。
そこで、本考案に係る多用途服地40,41,42およびそれを用いた本被服50によれば、上述した所望の物性について、織り生地でしか得られなかったところを、編み生地でも実現できるようにした。しかも、適宜に調整された伸縮性を残すように編み生地の風合いを残したまま、中衣料ならではのシルエットで体形をより美しく演出できるようにした。
したがって、デザイン価値の高い希少な柄、しかも伸縮性に富む編み生地によって、多品種の被服を統一して仕立てるような場合であっても、仕立てる被服の種類に応じた服地を品種別に多種類にわたって揃える必要もなく、材料調達の負担を軽減できる。従来、気に入ったデザイン柄が薄手の服地でしか調達できなければ、仕立てる品種はブラウス等の軽衣料(インナー)に限定されていたところを、本考案によれば、スーツ等の中衣料(アウター)にも仕立てられるようになった。
本考案に係る多用途服地およびそれを用いた被服は、生地としては柔らかく軽衣料(インナー)用に適してはいるが、中衣料(アウター)用としては「はり・こし」等が弱くて不向きな生地に対し、生地の裏側全面に芯地を貼ることにより、ジャケット等の中衣料に適した「はり・こし」等を持たせることに成功した。すなわち、もとは軽衣料専用の生地でありながら、中衣料用としても、両方の用途に使えるように生地の物性を変化させたものである。
なお、従来の芯地の用途は、概ね以下の5点に限定されていた。第1に型崩れ防止のために寸法や形態を安定させる点、第2にシルエットを形成する点、第3に適宜にハリやコシ等を持たせる点、第4に部分的に厚さや硬さを与えて重厚感を持たせる点、第5に縫製時のゆがみを防止する点である。また、そのための使用箇所は、襟、ラペル、ポケット、袖口および前立て等の部分使いに限定されていた。これに対し、本考案は、従来の芯地の用途に対する固定概念を超えた用い方に想到したことにより、多用途服地およびそれを用いた被服という全く新しい価値あるものを生み出すことに成功した。
以上のように、本考案によれば、一種類の服地を材料として、用途や性質の異なる多品種の被服に仕立てられるようにした多用途服地およびそれを用いた被服を提供することができる。これにより、同じ生地で軽衣料(インナー)と中衣料(アウター)をセットで仕立てることが可能になった。その結果、従来なかった新しい商品群(セット商品)も企画できる。
本考案に係る多用途服地およびそれを用いた被服は、シャツやブラウス等の軽衣料からスーツ等の中衣料にわたって採用されるほか、ネクタイや帽子あるいは靴にも採用される可能性がある。なお、本願明細書において、被服とは人の身体に付けるものであり、衣服以外に靴や帽子、アクセサリー等も被服に該当するものと定義する。なかでも体を覆う被服、すなわち洋服をはじめとする衣服には最も好適に採用される可能性がある。
1 (外観素材10の)一方の面(表面)、2 (外観素材10の)他方の面(裏面)、10 外観素材、14 (外観素材10の)直交する地の目、16 (外観素材10の)露出部、20,21,22 補強材、30 接着部、36 接着剤、24 (補強材20の)直交する地の目、40,41,42 多用途服地、50 (本服地40を用いて仕立てられた)被服、θ (外観素材10と補強材20との)係合角度
Claims (6)
- 一方の面(1)が外観を形成するシート状の外観素材(10)と、該外観素材(10)の他方の面(2)に積層されるシート状の補強材(20)と、を備えた多層構造の多用途服地(40)であって、
前記外観素材(10)は軽衣料の用途に適合するとともに伸縮性を有する編み生地であり、
前記補強材(20)は伸縮性を有する接着芯地であり、
前記補強材(20)を前記外観素材(10)の他方の全面(2)に裏貼りしたことにより前記軽衣料以外の用途にも適合する物性を備えた多用途服地(40)。 - 前記外観素材(10)と前記補強材(20)との接着部(30)は、
被服に許容される限度内の硬度で接着状態を柔軟に維持する特性を有する接着剤(36)が含浸され、
該接着剤(36)は少なくとも前記外観素材(10)の露出部(16)に視認可能な滲出のないように形成された請求項1に記載の多用途服地(40)。 - 前記外観素材(10)および前記補強材(20)は、
直交する地の目(14,24)を有する繊維部材により形成され、
前記外観素材(10)と前記補強材(20)との係合角度(θ)は、接着される相手の前記地の目(14,24)が一致する非バイアス関係である請求項1又は2に記載の多用途服地(40)。 - 前記外観素材(10)および前記補強材(20)は、
直交する地の目(14,24)を有する繊維部材により形成され、
前記外観素材(10)と前記補強材(20)との係合角度(θ)は、接着される相手の前記地の目(14,24)が斜めに交わるバイアス関係である請求項1又は2に記載の多用途服地(41)。 - 前記補強材(20)は、
複数枚が重ね貼りされている請求項1〜4の何れか1項に記載の多用途服地(42)。 - 請求項1〜5の何れか1項に記載の多用途服地(40)を用いて仕立てられた被服(50)。
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