JP3207678U - ジェックピン - Google Patents
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Abstract
【課題】プレス加工においてワークを変形や位置ずれを生じさせることなく、金型から強制的に取り除くことができるジェックピンを提供する。【解決手段】ジェックピン100は、デフォルト位置から所定位置までの初期ストローク範囲では、第一スプリング10と第二スプリング20とが同時に圧縮され、第一スプリングと第二スプリングとの全体により荷重を加える。後期ストローク範囲は、ピン2の後端がスライダ3に接触してから下死点までの範囲であり、当該範囲では第一スプリングの変位がなくなることから第一スプリングによる荷重は一定となり、ピン後端と接触状態にあるスライダの移動により第二スプリングが圧縮され、第二スプリングによる荷重が主となる。この第二スプリングの圧縮により強い荷重が得られるので、スクラップを強制的に取り除くことができる。【選択図】図1
Description
本考案は、金属プレス成型においてプレス金型と共に用いるジェックピンに関するものである。
従来から特許文献1に記載されているようなジェックピンが知られている。このジェックピンは、金型でプレス成型を行う際に金型からワークを剥すときに機能するものであり、プレート等の平面よりピンの突出長さを容易に管理できるようにしたものである。当該ジェックピンでは、先端に、ネジの谷径より大きい径の部分を設け、当該部分によりそれ以上ネジに挿入できない構造であり、前記部分の位置によりプレート平面よりピン突出長さを簡単に管理できる。
上記従来のジェックピンでは、ジェックピンの突出長さを調整することによりその荷重を調整できる。しかしながら、ピンの突出長さを長くして荷重を大きくすると、プレス成形時にワークに変形を生じさせたり、位置ずれを生じさせたりする恐れがある。本考案は、係る問題点を解決するためになされたものである。
本考案に係るジェックピンは、筒状体からなる本体と、当該本体の一端に設けられ且つ当該本体に軸方向で出し入れ可能なピンと、前記本体の内部に移動可能に配置したスライダと、前記本体の内部で且つ前記ピンと前記スライダとの間に配置したコイルスプリングその他の第一弾性体と、前記本体の内部で且つ前記スライダと本体の他端側との間に配置されると共に前記第一弾性体よりも圧縮変位による荷重が大きいコイルスプリングその他の第二弾性体とを備えたものである。
また、本考案に係るジェックピンは、筒状体からなる本体と、当該本体の一端に設けられ且つ当該本体に軸方向で出し入れ可能なピンと、前記本体の内部で且つ前記ピンと前記本体の他端側との間に配置されるコイルスプリングその他の第一弾性体と、前記本体の内部であり且つ前記第一弾性体と略同軸に、前記本体の他端側にその一端が固定されて配置されたコイルスプリングその他の第二弾性体とを備えたものである。
(実施の形態1)
図1は、本考案の実施の形態1に係るジェックピンの構造を示す断面図である。このジェックピン100は、金属製の筒状体からなる金属製の本体1と、本体1の内部に内蔵した第一スプリング10及び第二スプリング20と、本体1の一端に軸方向に設けられ且つ摺動状態で出し入れ可能なピン2とを有する。第一スプリング10は線の断面が円形の圧縮コイルスプリングであり、第二スプリング20は、線の断面が平板形状の圧縮コイルスプリングである。本体1の内面は、第一スプリング10及び第二スプリング20並びに後述するスライダ3と摺接することから、所定の表面処理を施すものとする。
図1は、本考案の実施の形態1に係るジェックピンの構造を示す断面図である。このジェックピン100は、金属製の筒状体からなる金属製の本体1と、本体1の内部に内蔵した第一スプリング10及び第二スプリング20と、本体1の一端に軸方向に設けられ且つ摺動状態で出し入れ可能なピン2とを有する。第一スプリング10は線の断面が円形の圧縮コイルスプリングであり、第二スプリング20は、線の断面が平板形状の圧縮コイルスプリングである。本体1の内面は、第一スプリング10及び第二スプリング20並びに後述するスライダ3と摺接することから、所定の表面処理を施すものとする。
本体1の内部には、第一スプリング10と第二スプリング20とが同軸かつ軸方向に連続して配設されている。第一スプリング10が本体前方(図中左側)に配置され、第二スプリング20が本体後方(図中右側)に配置される。本体1の他端側1aには、第一スプリング10及び第二スプリング20を封入するための栓4が設けられる。また、前記第一スプリング10と第二スプリング20との間には、本体1の内部を摺動して移動可能なスライダ3が設けられている。前記スライダ3は円柱形状の金属製であり、その表面には焼入れ等の所定の表面処理を施すのが好ましい。このように、第一スプリング10はピン2のストッパとスライダ3との間に配置され、第二スプリング20はスライダ3と栓4(本体1の他端側1a)との間に配置される。また、第一スプリング10と第二スプリング20とは異なるバネ定数を有しており、よって圧縮変位による荷重が異なるものとなる。
前記ピン2は、ワークに当接する突出方向の先端2a(図中左端部)が半円形状であり、前記第一スプリング10及び第二スプリング20による内部付勢状態で本体1から所定長さだけ突出する。当該ピン2の軸方向の中央位置から後端側には、当該本体1の先端からピン2が抜けないようにするストッパ2bが設けられる。ストッパ2bはピン2の径よりも大径部分であり、当該本体1の内部先端近傍に設けた段部1bに係止することでデフォルト位置を保つ。当該ストッパ2bの外周面は、本体1の内面に摺動する面となるため、焼入れ等の所定の表面処理を施す。ピン2の前記ストッパ2bより後端側の軸径は、本体1の内径よりも小さい径とする。当該ピン2と本体1との間隙には、第一スプリング10の一部が配置される。また、本体1の外周面には、プレス金型に螺合させる雄ネジ1cが設けられている。
第一スプリング10、第二スプリング20、ピン2等の形状や材質等は、要求される仕様により適宜設定されるものとする。また、本体1、ピン2及びスライダ3は金属製であるが、所定の機械的強度を備えた樹脂製でも良い。
図2は、本考案に係るジェックピンの使用方法を示す説明図である。例えば自動車部品の大物プレス加工において製品の中抜き異形形状をトリミングしてこれを型外に排出する装置50の場合、上型パンチ51の所定位置にジェックピン100を単数(又は複数)取り付けるようにする。この取付位置は、型とワークの形状等により適宜決定される。上型パンチ51は、上型パッド53に昇降可能に設けられる。また、当該装置50では、上型パンチ51に対応する下型ダイ52が配設される。下型ダイ52には、打ち抜いたワークのスクラップSを取り出すスクラップシュート54が内部に形成される。スクラップシュート54は、上型パンチ51と嵌合する下型ダイ52の抜き穴52aが下方に空間形成され、当該抜き穴52aの側方に排出口52bが形成された構造である。
図3は、本考案に係るジェックピンのストローク量と荷重を示すグラフ図である。本考案のジェックピン100によりワークに加わる荷重を模式的に説明する。比較例として一般的なジェックピンの荷重分布を図中点線で示す。一般的なジェックピンは、上記特許文献1に記載したような本体内部にスプリングを一つ内蔵した構造のものである。ここで、当該一般的なジェックピンのスプリングは、スクラップを強制的に上型パンチから取り除くために荷重を強くしてある。このような従来構造のジェックピンは、同図点線に示すように、スプリングが一つであるためピンのストロークに比例して荷重が大きくなる。
一般的なジェックピンを用いてプレス成型を行う場合、ピンのストロークに比例して荷重が大きくなる。ここで、所定のストロークの範囲(変形・位置ずれ領域Aを図中一点鎖線で示す)で過大な荷重がワークに加わり、当該ワークが変形ないし位置ずれを起こすおそれがある。一方、ストロークの下死点では、スクラップを取り除くために強い荷重を必要とするところ、従来のジェックピンではストロークに比例して荷重が大きくなるため、ストロークの下死点付近では、荷重が不足気味になる。即ち、従来のジェックピンでは、スクラップを除去するために荷重を大きくするとワークに変形等を生じさせ、当該ワークに変形等が生じない程度の荷重にすると下死点付近での荷重が不足してスクラップを除去し難いという、互いに両立させ難いものであった。
これに対し、本考案のジェックピン100では、図3の実線で示すような、ストロークに対する荷重を付与できる。図4は、ジェックピンの動作を示す説明図である。まず、図4(a)に示すように、デフォルト位置から所定位置までの初期ストローク範囲では、第一スプリング10と第二スプリング20とが同時に圧縮される。具体的には、ピン2が押し込まれることで第一スプリング10が圧縮される。また、この第一スプリング10の荷重が前記スライダ3に伝わり、当該スライダ3を介して第二スプリング20が圧縮される。よって、ジェックピン100全体の荷重は、第一スプリング10及び第二スプリング20により得られる。ストロークの変位に比例して荷重が緩やかに上昇するのは、第一スプリング10のバネ定数が第二スプリング20のそれより小さいためである。
続いて、図4(b)に示すように、後期ストローク範囲(ピン2の後端がスライダ3に接触してから下死点までの範囲)では、第一スプリング10の変位がなくなることから当該第一スプリング10による荷重は一定となり、図4(c)に示すように、ピン2の後端と接触状態でのスライダ3の移動により第二スプリング20が圧縮され、第二スプリング20による荷重が主となる。この第二スプリング20はバネ定数が大きいため、その圧縮により強い荷重が得られ、その結果、スクラップを強制的に取り除くことができる。
即ち、本考案に係るジェックピン100では、初期ストローク範囲においてワークに変形や位置ずれを生じさせない程度の荷重を加え、後期ストローク範囲においてスクラップを金型から強制的に除去できる程度の荷重を加えることができる。
(実施の形態2)
図5は、本考案の実施の形態2に係るジェックピンを示す断面図である。このジェックピン200は、金属製の筒状体からなる本体201と、当該本体201の内部に内蔵した第一スプリング210及び第二スプリング220と、本体201の一端に軸方向に摺動状態で出し入れ可能なピン202とを有する。第一スプリング210及び第二スプリング220は、線の断面が円形の圧縮コイルスプリングであり、第一スプリング210と第二スプリング220とは異なるバネ定数を有する。また、第二スプリング220の全長は、第一スプリング210より短い。更に、第二スプリング220は左巻き(又は右巻き)であり、第一スプリング210は右巻き(又は左巻き)であり、互いに逆巻となる。
図5は、本考案の実施の形態2に係るジェックピンを示す断面図である。このジェックピン200は、金属製の筒状体からなる本体201と、当該本体201の内部に内蔵した第一スプリング210及び第二スプリング220と、本体201の一端に軸方向に摺動状態で出し入れ可能なピン202とを有する。第一スプリング210及び第二スプリング220は、線の断面が円形の圧縮コイルスプリングであり、第一スプリング210と第二スプリング220とは異なるバネ定数を有する。また、第二スプリング220の全長は、第一スプリング210より短い。更に、第二スプリング220は左巻き(又は右巻き)であり、第一スプリング210は右巻き(又は左巻き)であり、互いに逆巻となる。
ピン202の先端は、上記実施の形態1と同様である。ピン202の後端には、当該本体201の先端からピン202が抜けないようにするストッパ202bが設けられる。ストッパ202bはピン202の径よりも大径部分であり、当該本体201の内部先端近傍に設けた段部201bに係止することでデフォルト位置を保つ。ピン202のストッパ202bは、第二スプリング220に当接することから、第二スプリング220の径よりも大きい径とする。第二スプリング220は、本体201の後端に設けた栓204に固定されている。また、第一スプリング210は、ピン202のストッパ202bと栓204(本体他端側)との間に配置される。
係る構造のジェックピン200によっても、実施の形態1と同様の作用効果を奏することができる。図6は、図5に示すジェックピンの動作を示す説明図である。図6(a)に示すように、ピン202の初期ストローク範囲では、ピン202のストッパ202bによりバネ定数が小さい第一スプリング210が圧縮されることから、当該第一スプリング210により小さい荷重が得られる。そして、後期ストローク範囲は、図6(b)に示すように、ピン202の後端が第二スプリング220に当接してから下死点に達するまでであり、図6(c)に示すように、当該後期ストローク範囲では第一スプリング210による荷重に加えて、第二スプリング220の荷重が加わるため、大きな荷重が得られる。
なお、この実施の形態2に係るジェックピン200では、第一スプリング210と第二スプリング220とは異なるバネ定数のものを用いたが、同じバネ定数のものを用いても良い。この場合も後期ストローク範囲で荷重が飛躍的に増大する。
本考案に係るジェックピン200では、初期ストローク範囲においてワークを変形や位置ずれを生じさせない程度の荷重を加え、後期ストローク範囲においてスクラップを金型から強制的に除去できる程度の荷重を加えることができる。
なお、上記実施の形態1及び2のジェックピン100,200では、コイルスプリングを用いたが、第一スプリング10及び第二スプリング20のいずれか一方又は両方をゴム等の弾性体により構成することもできる。このとき、実施の形態1の構成では、第一スプリング10に相当する第一弾性体と第二スプリング20に相当する第二弾性体とは圧縮により異なる荷重を得られるものを用いる。実施の形態2の構成では、第一スプリング210に相当する第一弾性体と第二スプリング220に相当する第二弾性体とは圧縮により異なる荷重を得られるものでも良いし、同じ荷重を得られるものでも良い。
100 ジェックピン
1 本体
2 ピン
3 スライダ
10 第一スプリング
20 第二スプリング
1 本体
2 ピン
3 スライダ
10 第一スプリング
20 第二スプリング
Claims (2)
- 筒状体からなる本体と、
当該本体の一端に設けられ且つ当該本体に軸方向で出し入れ可能なピンと、
前記本体の内部に移動可能に配置したスライダと、
前記本体の内部で且つ前記ピンと前記スライダとの間に配置したコイルスプリングその他の第一弾性体と、
前記本体の内部で且つ前記スライダと本体の他端側との間に配置されると共に前記第一弾性体よりも圧縮変位による荷重が大きいコイルスプリングその他の第二弾性体と、
を備えたことを特徴とするジェックピン。 - 筒状体からなる本体と、
当該本体の一端に設けられ且つ当該本体に軸方向で出し入れ可能なピンと、
前記本体の内部で且つ前記ピンと前記本体の他端側との間に配置されるコイルスプリングその他の第一弾性体と、
前記本体の内部であり且つ前記第一弾性体と略同軸に、前記本体の他端側にその一端が固定されて配置されたコイルスプリングその他の第二弾性体と、
を備えたことを特徴とするジェックピン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016004484U JP3207678U (ja) | 2016-09-14 | 2016-09-14 | ジェックピン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016004484U JP3207678U (ja) | 2016-09-14 | 2016-09-14 | ジェックピン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3207678U true JP3207678U (ja) | 2016-11-24 |
Family
ID=57359413
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016004484U Active JP3207678U (ja) | 2016-09-14 | 2016-09-14 | ジェックピン |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3207678U (ja) |
-
2016
- 2016-09-14 JP JP2016004484U patent/JP3207678U/ja active Active
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