JP3207470B2 - 位相差マスク - Google Patents
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Description
エハに微細パターンを形成するための、位相差露光法お
よびこれに用いる位相差マスクに関する。
感光層、例えばレジスト層に縮小転写する技術を用い
て、ウエハを微細加工する1つの方法として、位相シフ
タを具えたホトマスクを用いる方法が提案されている
(特願平2−161239号)。まず、この発明の説明
に先だち、この提案された位相差露光技術につき、図面
を参照して説明する。
基板からの直接透過光の位相に対して位相シフトさせた
位相シフト光を用いてウエハ上に設けたレジスト層を位
相差露光する技術である。この位相差露光に用いるホト
マスクを位相差マスクといい、その構成部分は、図2の
(A)にその要部を示すように、使用する光に対して透
明なマスク基板10上にパターン状の複数の遮光部12
a,12b,12c,12d(代表して12で示す。ま
た、遮光部を遮光パターンとも称する。)を適当な間隔
をもって離間配設し、これら遮光部12の間および両外
側に隣接させて、2種類のパターン状の位相シフタ14
a,14b,14c,(代表して14で示す。)と16
a,16b(代表して16で示す。)を交互に配設させ
て形成している。勿論、図に示していないホトマスク部
分には、通常の露光法でレジスト層の露光を行なう部分
を形成してあっても良いが、ここでは、その説明を省略
する。なお、通常の露光法に用いるホトマスクは、例え
ば、マスク基板上に遮光部のみを配列した構成や、遮光
部と1種類の位相シフタとを組み合わせ配列した構成、
または、1種類の位相シフタを配列した構成となってい
る。この図2の(A)のI−I線断面図を図2の(B)
に示す。
スク基板10自体を透過する光を、ここでは、直接透過
光と称するものとする。ホトマスクを光で照明すると、
遮光部12が設けられていないマスク基板10の領域
(この領域を透明領域と称する。)を光が透過し、位相
シフタ14および16が設けられていない領域では、直
接透過光となる。以下、この直接透過光の位相を基準に
して考える。位相シフタが設けられているホトマスクの
領域では、マスク基板を透過した、直接透過光は続いて
この位相シフタを透過する。そして、位相シフタ14お
よび16を透過する光は、この直接透過光に対して、光
の位相がシフトされる。この場合、位相シフタ14およ
び16はともに、同一の透明材料で膜状に形成してあ
り、それぞれの膜厚を、直接透過光に対して、相対位相
差(シフト量)90°を生じさせ、かつ、位相シフタ1
4および16間では相対位相差が180°となるように
設定して、高解像力の位相差露光を可能としている。な
お、この明細書で、位相、位相差或いは位相量等の角度
の単位を「度」で表している。また、この位相差パター
ンにおいては、遮光パターンを設けずに位相シフタ14
および16を隣接して配置しても同じ高コントラストを
得ることが可能である。
では、マスク基板10に選択的に設けた隣り合う遮光部
12間に設けた位相シフタ14および16のシフタエッ
ジをマスク基板10の透明部に設けている。このホトマ
スクのA−A線に対応する部分の光強度プロファイルを
図2の(C)に示す。このプロファイル からも理解出
来るように、シフタエッジのB1およびB2点では、光
強度が極端な低下を生じていない。このため、遮光部以
外のマスク基板の透明部に位相シフタエッジを配置して
も、不必要なシフタエッジの転写が生じないので、この
ホトマスクは、複雑なパターンの形成に適している。
エハ面上に段差があるレジスト層に対し露光を行なって
微細パターンを形成する場合につき図3の(A)、
(B)および(C)を参照して簡単に説明する。
たと同様な構造の位相差マスクである。従って、同一の
構成成分に対しては、同一の符号を付して示してある。
この位相差マスクを、例えば、開口数NA=0.50お
よびσ=0.50のi線縮小光学系に用いて、投射した
場合の光強度分布は、図3の(B)に示すような分布と
なる。同図において、横軸は、位相差マスクの位置に対
応しており、縦軸は光強度をとって示してある。焦点が
ずれていない、いわゆる、合焦位置では、実線aで示す
ような分布となっているため、パターン形成に充分なコ
ントラストが得られる。しかし、ウエハ面に直交する方
向に焦点ずれがある場合、すなわち、合焦位置からずれ
た位置では、破線bで示すように、コントラストが低下
してしまう。
面は、平坦面である場合もあり、また、既に回路構成部
分が形成されていて凹凸面となっている場合もある。こ
のような、表面に段差がある例を図3の(C)に示す。
同図において、20は基板、22はパターニング済みの
第1層目の配線、24は中間絶縁膜、26は第2層目の
配線を形成するために、位相差マスクを用いた位相差露
光を利用してパターニングしようとする金属層である。
28は図3の(A)の位相差マスクでの位相差露光を行
なった後、現像して得られたレジストパターンを示す。
あるレジスト層28に段差がある場合に、位相差マスク
の投射光の結像位置を段差の下面に合わせると、レジス
ト層26の、位相シフタ14a、16aに対応する領域
が、実線aで示した光強度で、照射される。従って、こ
の領域では充分に解像されて奇麗にパターニングされ
る。しかし、パターンの微細化にともない、縮小光学系
の焦点深度が小さくなると、この焦点深度を越える領域
に存在する段差の上面の部分は、破線bで示す光強度で
照射されるので、位相シフタ16b,14b,16cに
それぞれ対応する、レジスト層部分は充分に解像されな
い。このため、パターン分離が不可能となる。
いて、段差のある感光層に同時露光を行なって、段差の
あるウエハ上に感光層の微細パターンを、解像度良く、
形成し、よって、ウエハに微細パターンを形成すること
が出来るようにした位相差露光法およびこれに用いる位
相差マスクを提供することにある。
め、第1の位相差マスクの発明によれば、マスク基板に
位相シフタと遮光部を具え、マスク基板からの直接透過
光の位相に対して位相差を与えた位相シフト光を用いて
感光層を位相差露光するための位相差マスクにおいて、
(a)位相シフタは、第1および第2位相シフト光がそ
れぞれ透過される第1および第2位相シフタと、第1お
よび第2サブ位相シフト光がそれぞれ透過される第1お
よび第2サブ位相シフタとを具え、(b)第1位相シフ
タは、第1位相シフト光に、直接透過光に対して、90
°±10°の範囲内の位相差を与える構成であり、
(c)第2位相シフタは、第2位相シフト光に、直接透
過光に対して、270°±10°の範囲内の位相差を与
える構成であり、(d)第1サブ位相シフタは、第1サ
ブ位相シフト光に、直接透過光に対して、360°±1
0°の範囲内の位相差を与える構成であり、(e)第2
サブ位相シフタは、第2サブ位相シフト光に、直接透過
光に対して、180°±10°の範囲内の位相差を与え
る構成であり、(f)遮光部は、マスク基板上に連続し
て配列された第1、第2および第3遮光部を具え、
(g)第1および第2遮光部間には、第1位相シフタ、
第1サブ位相シフタ、第1位相シフタの順で配列され、
および(h)第2および第3遮光部間には、第2位相シ
フタ、第2サブ位相シフタ、第2位相シフタの順で配列
されていることを特徴とする。
1サブ位相シフタと第2サブ位相シフタとを互いに入れ
替えて配列するのが良い。
ば、マスク基板に位相シフタと遮光部を具え、マスク基
板からの直接透過光の位相に対して位相差を与えた位相
シフト光を用いて感光層を位相差露光するための位相差
マスクにおいて、(a)位相シフタは、第1および第2
位相シフト光がそれぞれ透過される第1および第2位相
シフタと、サブ位相シフト光が透過されるサブ位相シフ
タとを具え、(b)第1位相シフタは、第1位相シフト
光に、直接透過光に対して、90°±10°の範囲内の
位相差を与える構成であり、(c)第2位相シフタは、
第2位相シフト光に、直接透過光に対して、270°±
10°の範囲内の位相差を与える構成であり、(d)サ
ブ位相シフタは、サブ位相シフト光に、直接透過光に対
して、180°±10°または360°±10°の範囲
内の位相差を与える構成であり、(e)遮光部は、マス
ク基板上に連続して配列された第1、第2および第3遮
光部を具え、(f)第1および第2遮光部間には、第1
位相シフタ、サブ位相シフタ、第1位相シフタの順で配
列され、および(g)第2および第3遮光部間には、第
2位相シフタ、サブ位相シフタ、第2位相シフタの順で
配列されていることを特徴とする。
ば、マスク基板に位相シフタと遮光部を具え、マスク基
板からの直接透過光の位相に対して位相差を与えた位相
シフト光を用いて感光層を位相差露光するための位相差
マスクにおいて、(a)位相シフタは、第1および第2
位相シフト光がそれぞれ透過される第1および第2位相
シフタと、サブ位相シフト光が透過されるサブ位相シフ
タとを具え、(b)第1位相シフタは、第1位相シフト
光に、直接透過光に対して、90°±10°の範囲内の
位相差を与える構成であり、(c)第2位相シフタは、
第2位相シフト光に、直接透過光に対して、270°±
10°の範囲内の位相差を与える構成であり、(d)サ
ブ位相シフタは、サブ位相シフト光に、直接透過光に対
して、180°±10°または360°±10°の範囲
内の位相差を与える構成であり、(e)遮光部は、マス
ク基板上に連続して配列された第1、第2および第3遮
光部を具え、(f)第1および第2遮光部間には、第1
位相シフタおよび第2位相シフタのうちのいずれか一方
の位相シフタ、サブ位相シフタ、一方の位相シフタの順
で配列され、および(g)第2および第3遮光部間に
は、第1位相シフタおよび第2位相シフタのうちの他方
の位相シフタが設けられていることを特徴とする。
ば、マスク基板に位相シフタと遮光部を具え、マスク基
板からの直接透過光の位相に対して位相差を与えた位相
シフト光を用いて感光層を位相差露光するための位相差
マスクにおいて、(a)位相シフタは、第1および第2
位相シフト光がそれぞれ透過される第1および第2位相
シフタと、サブ位相シフト光が透過されるサブ位相シフ
タとを具え、(b)第1位相シフタは、第1位相シフト
光に、直接透過光に対して、90°±10°の範囲内の
位相差を与える構成であり、(c)第2位相シフタは、
第2位相シフト光に、直接透過光に対して、270°±
10°の範囲内の位相差を与える構成であり、(d)サ
ブ位相シフタは、サブ位相シフト光に、直接透過光に対
して、180°±10°または360°±10°の範囲
内の位相差を与える構成であり、(e)遮光部は、マス
ク基板上に連続して配列された第1、第2および第3遮
光部を具え、(f)第1および第2遮光部間には、サブ
位相シフタ、第1位相シフタ、サブ位相シフタの順で配
列され、および(g)第2および第3遮光部間には、サ
ブ位相シフタ、第2位相シフタ、サブ位相シフタの順で
配列されていることを特徴とする。
ば、マスク基板に位相シフタと遮光部を具え、マスク基
板からの直接透過光の位相に対して位相差を与えた位相
シフト光を用いて感光層を位相差露光するための位相差
マスクにおいて、(a)位相シフタは、第1および第2
位相シフト光がそれぞれ透過される第1および第2位相
シフタと、サブ位相シフト光が透過されるサブ位相シフ
タとを具え、(b)第1位相シフタは、第1位相シフト
光に、直接透過光に対して、90°±10°の範囲内の
位相差を与える構成であり、(c)第2位相シフタは、
第2位相シフト光に、直接透過光に対して、270°±
10°の範囲内の位相差を与える構成であり、(d)サ
ブ位相シフタは、サブ位相シフト光に、直接透過光に対
して、180°±10°または360°±10°の範囲
内の位相差を与える構成であり、(e)遮光部は、マス
ク基板上に連続して配列された第1、第2および第3遮
光部を具え、(f)第1および第2遮光部間には、サブ
位相シフタ、第1位相シフタおよび第2位相シフタのう
ちのいずれか一方の位相シフタ、サブ位相シフタの順で
配列され、および(g)第2および第3遮光部間には、
第1位相シフタおよび第2位相シフタのうちの他方の位
相シフタが設けられていることを特徴とする。
好ましくは、サブ位相シフタの配列方向のパターン幅
は、第1および第2位相シフタの配列方向のパターン幅
とは異なっているのが良い。
ーン形成に要するコントラストを増強する効果を発揮す
る第1および第2位相シフタ(ここでは、これら第1お
よび第2位相シフタを総称して主位相シフタまたは主シ
フタと称する。)と、結像位置を定める第1および第2
サブ位相シフタの両者またはいずれか一方とを、互いに
組み合わせて、設けてある。このため、この位相差マス
クを透過した投射光を、通常の露光法での結像位置とは
異なる位置に、結像させることが出来る。そして、この
結像位置は、これら主位相シフタとサブ位相シフタとを
設計に応じて適当に組み合わせることによって、変える
ことが出来る。従って、段差を有するウエハの凹凸の高
低差に応じて、同一のホトマスク上に、この発明の位相
差マスクの領域と、通常の露光法のマスク構成部分の領
域とを混在させたホトマスクを作成する。そして、この
ホトマスクのマスクパターンを感光層に対して一括露光
する等の所定の処理工程を実施して、感光層のパターニ
ングを行ない、この感光層パターンを用いて、段差を有
するウエハに微細パターンを高精度で作り込むことが出
来る。
つき説明する。なお、図は、この発明が理解出来る程度
に、各構成成分の寸法、形状および配置関係を概略的に
示してあるにすぎない。また、以下の実施例で説明する
材料、寸法、形状、その他の所要の条件は、単なる好適
例にすぎないので、この発明はこれらの条件にのみ何ら
限定されるものではないことを理解されたい。また、各
断面図は、断面の切り口を示しており、断面を表すハッ
チング等を、一部の断面領域では省略して示してある。
マスクとこれを用いた位相差露光法とを併せて説明す
る。また、以下の説明では、特に、位相差マスクの構成
部分に着目して説明する。
特徴を説明するための、基板面に直交する方向にとって
示した要部の断面図である。
は、通常の露光法の2つの領域102および104と、
この発明による位相差露光法の領域106とを具えた構
成となっている。この位相差マスク100は、これを投
射するための光に対して透明な材料例えば、ガラスを用
いて形成したマスク基板110を具える。位相差露光法
領域106では、このマスク基板110に、それぞれパ
ターン状に形成した第1位相シフタ112(112a,
112b)および第2位相シフタ114(114a,1
14b)と、1種類または2種類のサブ位相シフタ11
6およびまたは118と遮光部120とを設けている。
図1に示す実施例では、2種類の、すなわち、第1およ
び第2サブ位相シフタ116および118を具えた構成
となっている。そして、これら第1および第2位相シフ
タ112および114は、投射光のコントラストを増加
させる作用を有している。また、第1および第2サブ位
相シフタ116および118は、これら第1および第2
位相シフタ112および114の両者またはいずれか一
方と組み合わせて用いられ、ウエハに対する前述の投射
光の結像位置を決める作用を有している。以下の説明に
おいて、これら第1および第2位相シフタを総称して主
シフタと称し、また、第1および第2サブシフタを総称
してサブシフタと称する場合がある。これら主シフタお
よびサブシフタを、投射光に対して透明な適当な材料、
例えば、SiO2 (二酸化シリコン)で、蒸着等といっ
た通常の方法を用いて形成する。さらに、遮光部120
は、マスク基板110に、互いに離間させて、順次に配
列して設けてある。この遮光部120を遮光パターンと
も称する。この遮光部120と隣接する両側の透明部を
透過する投射光が、相互に干渉するように、遮光部12
0をパターン配列させてある。
は、この位相差露光法領域106では、遮光部120を
長方形のストライプ形状として、例えばクロム(Cr)
材料を用いて、従来普通の形成方法で、等間隔で配列し
て設けてある。そして、順次に隣り合う遮光部120間
に順次に位置している透明部に、第1および第2位相シ
フタ112(112a,112b)および114(11
4a,114b)を、交互に配置する。そして、この第
1位相シフタ112は中央で112aと112bで示す
部分に分割して設けておき、その間隙に第1サブ位相シ
フタ116を配設してある。同様に、第2位相シフタ1
14aおよび114bとの間隙に第2サブシフタ118
を配設してある。
ク基板110に、遮光部120を順次に適当な間隔で配
設したマスク構造となっており、また、領域104で
は、遮光部120間に、同一種類の位相マスク122を
配設したマスク構造となっている。図中、この遮光部1
20には、ハッチングをつけて示してある。
造およびその位相差露光法につき具体的に説明する。
法領域でのマスク構造の一実施例を示す要部の、マスク
基板側から見た平面図および図4の(B)は、図4の
(A)のII−II線に沿ってとって示した断面図であ
る。また、図5は、各位相シフタでシフトされる位相量
を説明するための説明図である。この実施例によれば、
マスク構造は、図1に示した構造と同一の構造に構成し
てある。従って、ここでは、各構成成分については、図
1において付した番号と同一の番号を付して示す。図4
の(A)において、主シフタ112および114とサブ
シフタ116および118ともに、破線で示し、遮光部
120を実線で示してある。
相量を、0°または360°とする(図5にP1で示
す。)。第1位相シフタ112は、これを透過した第1
位相シフト光に、マスク基板110を透過しただけの
光、すなわち、直接透過光に対して、90°±10°の
範囲内の適当な位相差(図5にP2で示す。)を与える
位相シフタとして構成する。そして、第2位相シフタ1
14は、これを透過した第2位相シフト光に、直接透過
光に対して、270°±10°の範囲内の適当な位相差
(図5にP3で示す。)を与える位相シフタとして構成
する。従って、第1および第2位相シフタ112および
114間での相対位相差は180°となっている。さら
に、第1サブ位相シフタ116は、これを透過した第1
サブ位相シフト光には、直接透過光に対し0°±10°
か360°±10°の範囲内の適当な位相差(図5にP
4で示す。)を与える位相シフタとして構成し、およ
び、第2サブ位相シフタは、これを透過した第2サブ位
相シフト光には、直接透過光に対し180°±10°の
範囲内の適当な量の位相差(図5にP5で示す。)を与
える位相シフタとして構成する。この場合、これらサブ
シフタ116および118間での相対位相差は180°
±10°となるようにしておく。上述した各シフタでシ
フトされる位相差の最大許容範囲を±10°としたが、
この範囲を越えると、焦点ハズレに対するマスクパター
ンの分離特性が許容限界を越えてしまうからである。
像特性につき説明する。マスク100に光を投射する
と、既に説明したように、隣り合う透明部を透過した投
射光が互いに干渉し合う。隣り合う透明部に設けた第1
および第2位相シフタ112および114間、および、
第1および第2サブシフタ116および118間での位
相差は実質的に180°であるので、隣り合う透明部間
での投射光の位相差は180°となる。従って、遮光部
光強度が大きく低下し、そのため、コントラストの高い
転写像が得られる。
は、これら主シフタ112および114のそれぞれの中
間に、サブシフタ116および118を、それぞれ、設
けて、これらサブシフタ116および118を透過した
光が相互に干渉し合う。このように、このマスク構造で
は、180°以外の位相による光干渉を生じさせるた
め、このサブマスクの干渉効果が主マスクの干渉効果に
加わり、そのため、通常の露光法での焦点位置からずれ
た結像面において最大コントラストを得ることが出来
る。また、これに加え、主シフタおよびサブシフタの相
対位相差が90°であるため、隣り合う透過部の光強度
分布の対称性が常に等しく保たれる。このため、従来に
比べて、ウエハに形成すべきパターンの寸法制御が容易
となり、しかも、位置決め精度の向上を図ることが出来
る。
する。図4のマスク構造において、遮光部120をクロ
ムの蒸着膜で形成する。その配列方向のパターン幅を
0.75μmとし、隣接する遮光部120間の離間距離
を3.5μmとし、膜厚を1000A°(オングストロ
ームをA°で示す。)とする。第1位相シフタ112a
および112bを、スパッタリングで形成したSiO2
(二酸化シリコン)膜とし、その膜厚を2000A°程
度にして、直接透過光との位相差を90°とする。第1
サブ位相シフタ116をSiO2(二酸化シリコン)膜
で形成し、遮光膜の配列方向の幅を0.5μmとし、そ
の膜厚を適当に例えば0もしくは8000A°程度に設
定してマスク基板110と同じ、360°の位相量を与
えるようにする。従って、第1位相シフタ112の、遮
光部120間に形成される実質的な幅は、3.0μmと
なっている。また、第2位相シフタ114aおよび11
4bも、第1位相シフタと同様にスパッタリングで形成
したSiO2(二酸化シリコン)膜とし、その膜厚を6
000A°程度として位相量を270°とする。第2サ
ブ位相シフタ118も、第1サブ位相シフタ116と同
様に、0.5μm幅で形成するが、その膜厚を4000
A°程度として180°の位相量を与えるようにする。
従って、第2位相シフタ114の、遮光部120間に形
成される実質的な幅は、1.0μmとなっている。
A)が0.50およびσが0.50の、i線を用いる1
/5縮小光学系でマスクパターンを投射したときの、光
強度分布の実験データを図6の(A)および(B)に示
す。図6の(A)はプラス側に、また、(B)はマイナ
ス(−)側に焦点位置がずれたときの光強度分布を示し
ている。これらの図において、横軸は、図4の(A)の
C−C線を中心として、左右にII−II線に沿った方
向に対応する光投射パターンの位置を示し、縦軸は、光
強度を示している。図6の(A)中、太い曲線aは、比
較のために示した通常の露光法による、焦点位置ずれが
無い位置における、光強度プロファイルを示す。破線曲
線bは、焦点位置が+側に(光学系から遠くなる方向
に)0.5μmだけずれた位置での光強度プロファイル
である。また、細い曲線cは焦点位置が+側に1.0μ
mずれた位置での光プロファイルである。この図から理
解出来るように、曲線bおよびcの焦点位置ずれがある
場合には、主シフタ112および114とサブシフタ1
16および118との光干渉作用によって、コントラス
トの低下がほとんど生じていないことがわかる。
較のために示した通常の露光法による、焦点位置ずれが
無い位置における光強度プロファイルを示す。破線曲線
dは、焦点位置が−側に(光学系に近ずく方向に)0.
5μmだけずれた位置での光強度プロファイルである。
また、細い曲線eは焦点位置が−側に1.0μmずれた
位置での光プロファイルである。この図から理解出来る
ように、曲線dの焦点位置ずれがある場合には、主シフ
タ112および114とサブシフタ116および118
との光干渉作用によって、最大光強度が最も大となって
コントラストが増加することがわかる。
た位相差マスクを、上述した光学系を用いて、光投射し
た場合の、焦点位置からのずれと、コントラストおよび
最大光強度との関係を説明するための実験データ図であ
る。図の横軸の中心点は、遮光パターンだけを設けたマ
スクを用いた通常の露光法での最良結像面の位置であ
り、この位置を、焦点のずれが無い基準位置とする。そ
して、横軸の左側方向にマイナスおよび右側方向にプラ
スのそれぞれの焦点位置のずれ量を、μm単位で採っ
て、示してある。左側の縦軸にコントラスト(%の単
位)を採り、右側の縦軸に最大光強度(%の単位)を採
って示してある。図中、実線aはコントラスト曲線であ
り、破線bは光強度曲線である。コントラストおよび最
大光強度は、通常露光法での基準位置での最大コントラ
ストおよび最大光強度を100%の基準として示してあ
る。
ストは焦点位置ずれが0μm〜+0.5μmの領域で変
化が小さくなっており、また、最大光強度は、同様に、
焦点位置ずれがプラス側になるときに最大(約+0.5
μmずれた位置)となる特性を有していることがわか
る。この事実から、この発明の位相差マスクは、パター
ン形成に最良である最大光強度が得られる結像面を、上
述した遮光パターンだけのマスクによる通常の露光法で
の最良結像面から、移動させる特性を有していることが
理解出来る。従って、集積回路等の、段差のあるウエハ
にパターニングを行なう時には、予め、最良結像位置を
ウエハ上の段差に対応して位相差マスクを作製し、この
位相差マスクを用いてレジスト層に対する露光を行なえ
ば、高精度でのパターン形成が可能となる。
法領域に遮光部120を設けた例につき説明したが、こ
の発明の位相差マスクの場合には、この領域に遮光部1
20を設けなくても良い。この実施例を図8の(A)お
よび(B)に示す。図8の(A)で示す構成例では、主
シフタ112および114のそれぞれの中央にサブシフ
タ116および118を配設する点は実施例1の場合と
変わらない。しかし、実施例2の場合には、第1および
第2位相シフタ112および114を互いに交互に隣接
させて配列し、第1位相シフタ112aと112bとの
間に第1サブ位相シフタ116を設け、第2位相シフタ
114aと114bとの間に第2サブ位相シフタ118
を設けた構造である。
造において、第1および第2サブ位相差シフタを入れ替
えて、主シフタとサブシフタとの組み合わせを変えた構
造として形成しても良い。その場合の位相差マスク構造
を図8の(B)に示してある。この場合には、結像面の
方向が変わる。第1位相シフタ112を90°位相シフ
トさせるシフタとし、第1サブ位相シフタ116を18
0°位相シフトさせるシフタとし、第2位相シフタ11
4を270°位相シフトさせるシフタとし、第2サブ位
相シフタ118を360°位相シフトさせるシフタとす
ると、焦点位置ずれに対する特性は、ディフォーカスで
の符号が逆転し、その結果、結像面はマイナス側で最良
となる。特に、焦点位置が約−0.5μmずれた位置で
最大光強度を得ることが出来る。
た位相差マスクのように、ホトマスクの位相差露光法領
域を、合計4つの位相シフタ112,114,116,
118で構成した4シフタ構造により、この発明の効果
を達成することが出来る。
および(B)で示した、実施例1の構造において、実施
例2および3のように、第1および第2サブ位相差シフ
タを入れ替えて、主シフタとサブシフタとの組み合わせ
を変えた構造として形成しても良い。その場合の位相差
マスク構造を図8の(C)に示してある。この場合に
は、遮光部120が含まれた構造となっているが、実施
例2および3の構造と同様に、焦点位置が約−0.5μ
mずれた位置で最大光強度を有する結像面を得る。
に説明した各実施例の構造の場合のように、隙間なく連
続して各マスクパターンを並べて配列させてある構造の
場合には、この位相差露光領域内の区域毎にサブシフタ
116および118のパターン幅を変えた構造とするこ
とも出来る。その位相差マスク構造を図9の(A)に示
す。
112および114のその順次の配列方向に沿った方向
に取ったパターン幅を、位相差露光法領域の全域で、同
一幅とする。そして、第1および第2サブ位相シフタ1
16および118の、この配列方向に沿った方向に取っ
たパターン幅を、位相差露光法領域の区域Z1,Z2に
よって、異なる幅とする。図中、区域Z1内での両サブ
シフタを116aおよび118aで示してあり、区域Z
2内での両サブシフタを116bおよび118bで示し
てある。なお、この構造では、位相差露光法領域の全域
で、各位相シフタでシフトさせる位相量は、それぞれに
定めた位相量(従って、膜厚)は変えないでおく。
上述した実施例の場合と同様に、この発明の作用効果を
奏することが出来る。特に、同一の位相差露光法領域内
で、マスクパターンの最良結像面の位置を個別に設定す
ることが出来るので、段差の多いウエハの凹凸面にきめ
細かく対応させて位相差マスクのマスクパターンを形成
しておけば、ウエハの高精度にパターンを形成すること
が出来る。
させてある構造の場合には、サブシフタ116および1
18の膜厚を変えることによって、最良結像面の位置を
設定することも出来る。この場合の位相差マスク構造を
図9の(B)に示す。この構造においては、第1および
第2サブ位相シフタ112および114の、その配列方
向に沿った方向に取ったパターン幅を、位相差露光法領
域の全域で、同一幅とする。また、位相差露光法領域の
全域で、第1および第2サブ位相シフト光の相対位相差
を180°±10°の範囲内の適当な値に保持してお
く。そして、第1および第2サブ位相シフタ116およ
び118の膜厚を、位相差露光法領域の全域または特定
の区域によって、異なる厚さとする。
き説明する。図10の(A)は、この実施例の位相差露
光法領域でのマスク構造を示す断面図である。図11
は、このマスク構造に設けている各位相シフタの位相量
の関係を示す説明図である。この実施例の構造の特色
は、位相シフタとして、第1および第2位相シフタ11
2および114と1種類のサブ位相シフタ130とを具
えていて、3シフタ構造とした点にある。
した第1位相シフト光に、前述の直接透過光に対して、
90°±10°の範囲内の適当な位相差を与える位相シ
フタとして構成する。また、第2位相シフタ114は、
これを透過した第2位相シフト光に、前述の直接透過光
に対して、270°±10°の範囲内の適当な位相差を
与える位相シフタとして構成する。そして、サブ位相シ
フタ130は、これを透過したサブ位相シフト光には、
前述の直接透過光に対し(180°±10°)または
(360°±10°)の範囲内の適当な量の位相差を与
える位相シフタとして構成する。図11において、マス
ク基板110の位相量を0°とし、これをP1で示す。
第1位相シフタ112の位相量をP2で示し、第2位相
シフタ114の位相量をP3で示し、サブ位相シフタ1
30の位相量をP4で示してある。この実施例の構造の
場合でも、実施例1で既に説明したように、上述した各
シフタでシフトされる位相差の最大許容範囲を±10°
としたが、この範囲を越えると、焦点ハズレに対するマ
スクパターンの分離特性の劣化が許容限界を越えてしま
うからである。
では、図4に示した第1実施例の場合と同様に、マスク
基板110に遮光部120を一定の間隔をもって順次配
列し、これら遮光部120間の透明部に主シフタとサブ
シフタとを設けた構造となっている。また、好ましく
は、これら主シフタ112および114を、隣り合う遮
光部120間の透明部に交互に設ける。そして、このサ
ブシフタ130を、好ましくは、図10の(A)に示す
ように、主シフタ112aと112bとの間、および1
14aと114bとの間に設ける。
合の結像特性につき説明する。マスク100に光を投射
すると、既に説明したように、隣り合う透明部を透過し
た投射光が互いに干渉し合う。隣り合う透明部に設けた
第1および第2位相シフタ112および114間の位相
差は実質的に180°であるので、隣り合う透明部間で
の投射光の位相差は180°となる。従って、遮光部の
光強度が大きく低下し、そのため、コントラストの高い
転写像が得られる。
は、これら主シフタ112および114の他に、サブシ
フタ130を、設けて、この各シフタを透過した光が相
互に干渉し合う。このように、このマスク構造では、1
80°以外の位相による光干渉を生じさせるため、この
サブマスクの干渉効果が主マスクの干渉効果に加わり、
そのため、通常の露光法での焦点位置からずれた位置に
最良結像位置を得ることが出来、その結像面において最
大コントラストを得ることが出来る。
する。図10の(A)のマスク構造において、遮光部1
20をクロムの蒸着膜で形成する。その配列方向のパタ
ーン幅を1.0μmとし、隣接する遮光部120間の離
間距離を2.0μmとし、膜厚を1000A°とする。
第1位相シフタ112aおよび112bを、スパッタリ
ングで形成したSiO2(二酸化シリコン)膜とし、そ
の膜厚を2000A°にして、直接透過光との位相差を
90°とする。また、第2位相シフタ114aおよび1
14bも、第1位相シフタと同様にスパッタリングで形
成したSiO2(二酸化シリコン)膜とし、その膜厚を
6000A°程度として位相量を270°とする。サブ
位相シフタ130をSiO2(二酸化シリコン)膜で形
成し、遮光パターン120の配列方向の幅を0.5μm
とし、その膜厚を4000A°程度として、180°の
位相量を与えるようにする。従って、第1位相シフタ1
12および第2位相シフタ114の、遮光部120間に
形成される実質的な幅は、1.5μmとなっている。
合につき既に説明したと同様に、開口数(NA)が0.
50およびσが0.50の、i線を用いる1/5縮小光
学系でマスクパターンを投射したときの、光強度分布の
実験データの一部分を図12の(A)および(B)に示
す。これらの図において、横軸は、図6の(A)および
(B)の場合と同様な光投射位置を採ってあり、縦軸
は、光強度を示している。図12の(A)中、太い曲線
aは、比較のために示した通常の露光法による、焦点位
置のずれが無い場合の位置における光強度プロファイル
を示す。破線曲線bは、焦点位置が−側に(光学系から
近くなる方向に)0.5μmだけずれた位置での光強度
プロファイルである。また、細い曲線Cは焦点位置が−
側に1.0μmずれた位置での光プロファイルである。
この図から理解出来るように、曲線bおよびcの焦点位
置ずれがある場合には、主シフタ112および114と
サブシフタ116および118との光干渉作用によっ
て、コントラストの低下がほとんど生じていないことが
わかる。この図12の(A)から理解出来るように、焦
点距離を−0.5μmずらした位置での光強度分布は、
270°の第2位相シフタ114aと114bとの間に
180°のサブシフタ130を設け透明部の光強度(図
12の(A)の曲線b)が増加する。
比較のために示した通常の露光法による、焦点位置のず
れが無い場合の位置における光強度プロファイルを示
す。また、破線曲線dは、焦点位置が+側に(光学系か
ら遠くなる方向に)0.5μmだけずれた位置での光強
度プロファイルである。また、細い曲線eは焦点位置が
+側に1.0μmずれた位置での光プロファイルであ
る。この図から理解出来るように、焦点位置を+側0.
5μmずらした位置では、90°の第1位相シフタ11
2aと112bとの間に180°のサブシフタ130を
設けた透明部分の光強度(図12の(B)の曲線d)が
増加する。従って、この実施例の位相差マスクによれ
ば、順次に隣り合う透明部の最大光強度が1.0μm異
なる位置で得られる特性を持つ。このように、このマス
ク構造によれば、順次の遮光部120間の各透明部毎
に、最大コントラストの像面の位置を変えるように設計
することが出来る。
実施例7のマスク構造の位相差マスクを用いた露光法で
パターニングする場合の説明図である。この(A)図
は、この実施例の位相差マスクによる光強度分布を示す
図である。横軸は、位相差マスクのシフタの配列方向に
対応する投影光のパターン位置を示し、縦軸は、光強度
を示す。また、この(B)は、段差を有するウエハに、
この投影パターンで露光および現像して得られた状態を
示す断面図であり、基板140上面に、部分的に、下部
配線142を形成し、この下部配線142を含む全面
に、中間絶縁膜144を形成しておく。この中間絶縁膜
144の表面は、凹凸面となり、その凹凸の下面と上面
との段差を例えば約1μmとする。この中間絶縁膜14
4上に感光層例えばレジスト層を設け、表面に段差を有
するレジスト層に対して、この位相差マスクを用いて位
相差露光法を実行する。
の位相差マスクでは、位相量が90°の第1位相差シフ
タ112と位相量が180°のサブシフタ130との組
み合わせからなる第1シフタ群と、位相量が270°の
第2位相差シフタ114と位相量が180°のサブシフ
タ130との組み合わせからなる第2シフタ群とを、交
互に、配設した構造となっている。図13の(A)にお
いて、領域Q1は第1シフタ群による投影光のパターン
領域で、光強度分布は曲線q1となる。また、領域Q2
は第2シフタ郡による投影光のパターン領域で、光強度
分布は曲線q2となる。第2シフタ群による最大光強度
は、通常の露光法における結像位置から、プラス(+)
側に0.5μmずれた位置で得られ、また、第1シフタ
群による最大光強度は、マイナス(−)側に0.5μm
ずれた位置で得られる。従って、1/5縮小投影光学系
とウエハ面との間の距離を調整して、通常の露光法にお
ける結像面を、レジスト層の段差の上下の面の適当な中
間位置に合わせる。このようにすれば、レジスト層の段
差の下側層は、第2シフタ群による最大光強度で露光さ
れ、また、段差の上側層は、第1シフタ群による最大光
強度で露光される。従って、レジスト層は凹凸があって
も、凹凸の上下層とも最適な光強度で感光することとな
る。続いて、感光済のレジストを、通常の技術に従っ
て、適当に現像してパターニングを行ない、レジストパ
ターン146aおよび146bを形成することが出来
る。このように、この発明の位相差マスクを用いた位相
差露光によれば、段差のあるレジスト層に対して、一枚
の位相差マスクを用いて、同時露光することが出来、し
かも、そのパターンの寸法制御も、従来よりも、大幅に
向上する。
法領域に遮光部120を設けた例につき説明したが、こ
の発明の位相差マスクの場合には、この領域に遮光部1
20を設けなくても良い。この実施例を図10の(B)
に示す。図10の(B)で示す構成例では、主シフタ1
12および114のそれぞれの中央にサブシフタ130
を配設する点は実施例7の場合と変わらない。しかし、
実施例8の場合には、第1および第2位相シフタ112
および114を互いに交互に隣接させて配列し、第1位
相シフタ112aと112bとの間にサブ位相シフタ1
30を設け、第2位相シフタ114aと114bとの間
にサブ位相シフタ130を設けた構造である。この構造
であっても3シフタ構造の作用効果を達成することが出
来る。
中央部に挟んでサブシフタを設けた構造となっている
が、そのように構成する代わりに、主シフタ112およ
び114の両側にサブシフタ130(130a,130
b)を配置する構造としても、3シフタ構造の作用効果
を達成することが出来る。図10の(C)に示す位相差
マスクは、図10の(A)で説明した実施例7の場合と
同様に、遮光部120を設け、順次の遮光部120間の
ある透明部に、サブシフタ130a、第2位相差シフタ
114およびサブシフタ130bとからなる第2シフタ
群を設け、となりの透明部には、サブシフタ130a、
第1位相差シフタ112およびサブシフタ130bから
なる第1シフタ群を設けた構造となっている。
造であり、これを図10の(D)に示す。この場合に
は、サブシフタ130、第2位相シフタ114、サブシ
フタ130、第1位相差シフタ112、サブシフタ13
0、第2位相差シフタ114、サブシフタ130、第1
位相差シフタ112のように、順次に主シフタとサブシ
フタとを組み合わせて配列した構造となる。この位相差
マスクの場合でも、上述した3シフタ構造の作用効果を
達成することが出来る。
位相シフタ130を直接透過光との相対位相差を180
°としたが、360°の相対位相差となるサブ位相シフ
タを用いても良い。このためには、サブシフタ130の
膜厚を変えれば良い。この位相差マスクの場合であって
も、実施例7〜10の場合と同様に、ホトマスクの位相
差露光法領域での最良結像面の位置を、通常の露光法に
おける最良結像面に対して所望の位置にずらす構造とす
ることが出来る。なお、これらの構造は、図10の
(A)〜(D)に示した構造で、サブシフタ130の位
相差を180°から360°に変えるのみであるので、
この実施例の各構造の図示は、省略する。なお、この場
合にも最大許容誤差を±10°とするのが良い。
に説明した各実施例7〜11の構造の場合のように、隙
間なく連続して各マスクパターンを並べて配列させてあ
る構造の場合には、この位相差露光領域内のサブシフタ
のパターン幅を変えた構造とすることも出来る。その位
相差マスク構造を図14に示す。
112および114のその順次の配列方向に沿った方向
に取ったパターン幅を、位相差露光法領域の全域で、同
一幅とする。そして、サブ位相シフタの、この配列方向
に沿った方向に取ったパターン幅を、位相差露光法領域
内で、選択的に異なる幅とする。このサブシフタを図中
132および134でそれぞれ示す。なお、この構造で
は、位相差露光法領域の全域で、各位相シフタでシフト
させる位相量は、それぞれに定めた位相量(従って、膜
厚)は変えないでおく。
上述した実施例7〜11の場合と同様に、この発明の作
用効果を奏することが出来る。特に、同一の位相差露光
法領域内で、マスクパターンの最良結像面の位置を個別
に設定することが出来るので、段差の多いウエハの凹凸
面にきめ細かく対応させて位相差マスクのマスクパター
ンを形成しておけば、ウエハに高精度にパターンを形成
することが出来る。
させてある構造の場合には、サブシフタの幅と相対位相
差(膜厚)を一定とし、また、主シフタ112および1
14の相対位相差も一定としておいて、それぞれ主シフ
タ112および114の全部または所要の一部分の幅を
適当に変えた構成とすることによって、各マスクパター
ンの最良結像面の位置を、ウエハの段差に合わせて設定
することも出来る。この場合の位相差マスク構造は例示
するまでも無く明らかであるので、その構造の図示を省
略する。
例につき説明する。図15の(A)は、この実施例の位
相差露光法領域でのマスク構造の要部を、マスク基板側
から見た平面図、および、図15の(B)は、(A)図
のIII−IIIに沿って取って示した断面図である。
図15の(A)において、主シフタ112および114
とサブシフタ150とを破線で示し、遮光部120を実
線で示してある。この実施例の構造の特色は、位相シフ
タとして、第1および第2位相シフタ112および11
4と1種類のサブ位相シフタ150とを具えていて、3
シフタ構造とした点で、実施例7〜13の場合と共通す
るが、主シフタ112および114のうちのいずれか一
方の両側にサブシフタ150(150a,150b)を
設けた点にある。なお、この第1および第2位相シフタ
112および114の前述の直接透過光に対する位相
量、および、サブ位相シフタ150の前述の直接透過光
に対する位相量は実施例7〜13の場合と同様とし、従
って、図11に示したような位相関係にあるとする。
では、図4に示した第1実施例の場合と同様に、マスク
基板110に遮光部120を一定の間隔をもって順次配
列し、これら遮光部120間の透明部に主シフタとサブ
シフタとを設けた構造となっている。また、好ましく
は、これら主シフタ112および114を、隣り合う遮
光部120間の透明部に交互に設ける。そして、この実
施例では、このサブシフタ150を、主シフタ112、
または、114の両側に2分して(150,150b)
設ける。図15の(A)および(B)に示す実施例で
は、サブシフタ150を第1位相差シフタ112と組み
合わせて設けている。
合の結像特性につき説明する。マスク100に光を投射
すると、既に説明したように、隣り合う透明部の第1お
よび第2位相シフタ112および114を透過した投射
光が互いに干渉し合う。隣り合う透明部に設けた第1お
よび第2位相シフタ112および114間の位相差は実
質的に180°であるので、隣り合う透明部間での投射
光の位相差は180°となる。従って、遮光部の光強度
が大きく低下し、そのため、コントラストの高い転写像
が得られる。
は、これら主シフタ112の両側に、サブシフタ150
を透過した光の干渉が加わって、これらの各シフタを透
過した光が相互に干渉し合う。このように、このマスク
構造では、180°以外の位相による光干渉を生じさせ
るため、このサブマスクの干渉効果が主マスクの干渉効
果に加わり、そのため、通常の露光法での焦点位置から
ずれた位置に最良結像位置を得ることが出来、その結像
面において最大光強度および最大コントラストを得るこ
とが出来る。従って、マスクパターンの隣り合う透明部
間での光強度を変えることが出来る。
する。図15の(A)および(B)のマスク構造におい
て、遮光部120をクロムの蒸着膜で形成する。その配
列方向のパターン幅を1.0μmとし、隣接する遮光部
120間の離間距離を1.5μmとし、膜厚を1000
A°とする。第1位相シフタ112を、スパッタリング
で形成したSiO2 (二酸化シリコン)膜とし、その膜
厚を2000A°にして、直接透過光との位相差を90
°とする。また、第2位相シフタ114も、第1位相シ
フタと同様にスパッタリングで形成したSiO2 (二酸
化シリコン)膜とし、その膜厚を6000A°程度とし
て位相量を270°とし、透明部の1.5μmの幅全体
に設ける。サブ位相シフタ150aおよび150bをS
iO2 (二酸化シリコン)膜で形成し、遮光パターン1
20の配列方向の幅をそれぞれ0.25μmとして1つ
の透明部で占める全体の幅を0.5μmとする。また、
サブシフタ150の膜厚をそれぞれ4000A°程度と
して、それぞれ180°の位相量を与えるようにする。
従って、第1位相シフタ112の、遮光部120間に形
成される実質的な幅は、1.0μmとなっている。
び7の場合につき既に説明したと同様に、開口数(N
A)が0.50およびσが0.50の、i線を用いる1
/5縮小光学系でマスクパターンを投射したときの、光
強度分布の実験データの一部分を図16の(A)および
(B)に示す。これらの図において、横軸は、図15の
(A)および(B)のC−C線を中心として、左右にマ
スクパターンの配列方向に対応する方向の光投射パター
ン位置を採ってあり、縦軸は、光強度を示している。図
16の(A)は焦点位置がマイナス(−)側にずれた場
合の光強度変化を示し、(B)図は、焦点位置がプラス
(+)側にずれた場合の光強度変化を示している。図1
6の(A)中、太い曲線aは、比較のために示した通常
の露光法による、焦点位置ずれが無い場合の位置におけ
る光強度プロファイルを示す。破線曲線bは、焦点位置
が−側に(光学系から近くなる方向に)0.5μmだけ
ずれた位置での光強度プロファイルである。また、細い
曲線cは焦点位置が−側に1.0μmずれた位置での光
強度プロファイルである。この図16の(A)から理解
出来るように、第2位相差シフタ114の部分に対応す
る光投射パターンの光強度は、通常の露光法での結像面
よりもマイナス(−)側で最大の光強度分布が得られる
が、これに隣り合う第1位相差シフタ112とサブ位相
差シフタ150との組み合わせからなるシフタ群の部分
に対応する光投射パターンの光強度はやや低下している
ことがわかる。
比較のために示した通常の露光法による、焦点位置ずれ
が無い場合の位置における光強度プロファイルを示す。
また、破線曲線dは、焦点位置がプラス(+)側に(光
学系から遠くなる方向に)0.5μmだけずれた位置で
の光強度プロファイルである。また、細い曲線eは焦点
位置がプラス(+)側に1.0μmずれた位置での光強
度プロファイルである。この図から理解出来るように、
焦点位置を+側にずらした位置では、第2位相差シフタ
114の部分に対応する光投射パターンの光強度は、通
常の露光法での結像面よりも+0.5μmおよび+1.
0μmずれた時の最大の光強度分布が低下するが、これ
に隣り合う第1位相差シフタ112とサブ位相差シフタ
150との組み合わせからなるシフタ群の部分に対応す
る光投射パターンの光強度は通常の露光法の場合とほぼ
同程度であることがわかる。また、いずれの場合も、感
光層の露光に必要とされる60%以上の光強度が得られ
ていることがわかる。このような特性を利用して、位相
差露光法領域でのマスク構造を、順次の遮光部120間
の各透明部毎に、最大コントラストの結像面の位置を変
えるように予め設計出来る。そして、この位相差マスク
を、プラス側(縮小投影光学系から遠くなる方向)およ
びマイナス側(縮小投影光学系に近くなる方向)に最良
結像面が出来るようにして使用すれば良い。
実施例14のマスク構造の位相差マスクを用いた露光法
でパターニングする場合の説明図である。この(A)図
は、この実施例の位相差マスクによる光強度分布を示す
図である。横軸は、位相差マスクのシフタの配列方向に
対応する投影光のパターン位置を示し、縦軸は、光強度
を示す。また、この(B)は、図13の(B)に示した
と同様な図であり、段差を有するウエハに、この投影パ
ターンで露光および現像して得られた状態を示す断面図
であり、基板140上面に、部分的に、下部配線142
を形成し、この下部配線142を含む全面に、中間絶縁
膜144を形成しておく。この中間絶縁膜144の上側
に上部配線を形成するための金属層等の導電層145を
設けておく。この導電層145の表面は、凹凸面とな
り、その凹凸の下面と上面との段差を例えば約1μmと
する。この導電層145の上に感光層例えばレジスト層
を設け、表面に段差を有するレジスト層に対して、この
位相差マスクを用いて位相差露光法を実行する。
タ群(112、150)による投影光のパターン領域
で、光強度分布は曲線q3となる。また、領域Q4は第
2位相差シフタ144による投影光のパターン領域で、
光強度分布は曲線q4となる。シフタ群(112,15
0)による最大光強度(曲線dおよびq3)は、通常の
露光法における結像位置から、プラス(+)側に0.5
μmずれた位置で得られ、また、第2位相差シフタ14
4による最大光強度(曲線bおよびq4)は、マイナス
(−)側に0.5μmずれた位置で得られる。従って、
この場合にも、1/5縮小投影光学系とウエハ面との間
の距離を調整して、通常の露光法における結像面を、レ
ジスト層の段差の上下の面の適当な中間位置に合わせ
る。このようにすれば、レジスト層の段差の下側層は、
シフタ群(112、150)による最大光強度で露光さ
れ、また、段差の上側層は、第2位相差シフタ144に
よる最大光強度で露光される。従って、レジスト層は凹
凸があっても、凹凸の上下層とも最適な光強度で感光す
ることとなる。続いて、感光済のレジストを、通常の技
術に従って、適当に現像してパターニングを行ない、レ
ジストパターン148aおよび148bを形成すること
が出来る。このように、この発明の位相差マスクを用い
た位相差露光によれば、段差のあるレジスト層に対し
て、一枚の位相差マスクを用いて、同時露光することが
出来、しかも、そのパターンの寸法制御も、従来より
も、大幅に向上し、高精度でパターン形成が可能とな
る。
側にのみサブシフタ150を設けた例につき説明した
が、そのようにする代わりに、第2位相差シフタ114
の両側にのみサブ位相差シフタ150(150a,15
0b)を設ける構造とすることも出来る。そのような構
造を図18の(A)に示す。このように構成しても、上
述したこの発明の作用効果を達成することが出来る。
は、位相差露光法領域に遮光部120を設けた例につき
説明したが、この発明の位相差マスクの場合には、この
領域に遮光部120を設けない、実施例14に用いた、
各シフタ112、114および150からなる3シフタ
構造として形成しても良い。この実施例の構造を図18
の(B)に示す。しかし、これらシフタの組み合わせ方
法は設計に応じて適切に行なえば良い。図18の(B)
で示す構成例では、主シフタ112の中央にサブシフタ
150を配設している。従って、この場合には、第1お
よび第2位相シフタ112および114を互いに交互に
隣接させて配列し、第1位相シフタ112aと112b
との間にサブ位相シフタ150を設けた構造である。こ
の構造であっても3シフタ構造の作用効果を達成するこ
とが出来る。
マスクでは、いずれかの主シフタ122または144を
中央部に挟むようにしてサブシフタ150(150a,
150b)を設けた構造となっているが、そのように構
成する代わりに、主シフタ112および114のいずれ
か一方の中間にサブシフタ150(150a,150
b)を配置する構造としても、3シフタ構造の作用効果
を達成することが出来る。図19の(A)に示す位相差
マスクは、図15の(A)および(B)で説明した実施
例14の場合と同様に、遮光部120を設け、順次の遮
光部120間のある透明部に、第2位相シフタ114
a、サブシフタ150および第2位相シフタ114bと
からなるシフタ群を設け、順次の隣の透明部には、第1
位相差シフタ112のみを設けた構造となっている。こ
の構造であると、隣接する透明部に対応するマスクパタ
ーン毎に、それぞれの最良結像面をウエハ面に対して、
上下方向にずらすことができる。そして、この構造であ
っても、上述の実施例と同様に、3シフタ構造の作用効
果を達成することが出来る。
ブシフタ150を設けたが、第1位相シフタ114の中
間のみにサブシフタ150を設けた構造としても良い。
この実施例の構造を、図19の(B)に示す。この構造
であると、隣接する透明部に対応するマスクパターン毎
に、それぞれの最良結像面をウエハ面に対して、上下方
向にずらすことができる。そして、この構造であって
も、上述した実施例と同様に、3シフタ構造の作用効果
を達成することが出来る。
ブ位相シフタ150を直接透過光との相対位相差を18
0°としたが、360°の相対位相差となるサブ位相シ
フタを用いても良い。このためには、サブシフタ130
の膜厚を変えれば良い。この位相差マスクの場合であっ
ても、実施例14〜18の場合と同様に、ホトマスクの
位相差露光法領域での最良結像面の位置を、通常の露光
法における最良結像面に対して所望の位置にずらす構造
とすることが出来る。なお、これらの構造は、図15の
(A)、図18の(A)および(B)、図19の(A)
および(B)に示した構造で、サブシフタ130の位相
差を180°から360°に変えるのみであるので、こ
の実施例の各構造の図示は、省略する。なお、この場合
にも最大許容誤差を±10°とするのが良い。
せずに所要に応じて変えておき、主シフタ112および
114の相対位相差(膜厚)を一定とし、また、サブシ
フタの幅と相対位相差(膜厚)を一定としておいて、そ
れぞれ主シフタ112および114の全部または所要の
一部分の幅を適当に変えた構成とすることによって、各
マスクパターンの最良結像面の位置を、ウエハの段差に
合わせて設定することも出来る。この場合の位相差マス
ク構造の一例を図20に示す。第1位相差シフタ112
c,112d,112eの幅をそれぞれ変え、また、第
2位相差シフタ114c,114d,114eの幅をそ
れぞれ変えてある。
主シフタの中間また両側に、サブシフタおよび主シフタ
の配列方向と直交する方向のそれぞれの長さを同一の長
さとして、設けた例につき説明したが、サブシフタは、
ドット型パターンとしても良い。この場合の一構成例を
図22の(A)および(B)に示す。図(A)は断面図
であり、図(B)は要部平面図である。この実施例で
は、隣り合う第2位相シフタ114中に、ドット型パタ
ーン160および162を交互に配設して設けた構造と
している。このドット型サブシフタは、その平面的形状
は、上述した例に限定されないと共に、上述した実施例
14〜20の主シフタと任意適当に組み合わせて設けて
も良い。この構造の場合でも、3シフタ構造の上述した
作用効果を発揮することが出来る。
シフタ150がシフトする位相量を(180°±10
°)とするか(360°±10°)としたが、このサブ
位相シフタ150を透過したサブ位相シフト光には、前
述の直接透過光に対し(0°±10°)から(180°
±10°)までの範囲内の、+側または−側へのいずれ
かの方向への任意適当な量(但し、0°は除くのが好ま
しい。)の位相差を与える位相シフタとして構成しても
良い。その構成例を図21の断面図に示す。この位相差
シフタの構造によれば、主シフタ112および114の
相対位相差および幅はそれぞれ一定としておき、かつ、
サブシフタ150aおよび150bの幅を一定とする
が、全てのサブシフタ或いは一部のサブシフタについ
て、相対位相差(膜厚)を変えた構造となっている。膜
厚の異なるサブシフタをそれぞれ150c,150d,
150e,150fで示す。この構成であっても、上述
した各実施例の場合と同様に、最良結像面をウエハの凹
凸面に合わせて、ウエハに対して上下方向に移動させる
ことが出来る。
く、多くの変形および変更を行ない得ることは当業者に
明らかである。例えば、上述した各実施例の構成を所要
に応じて任意適当に組み合わせて、ホトマスクの位相差
露光法領域のマスクパターンを構成しても良い。また、
この発明の位相差マスクは、上述したこの発明の実施例
のマスク構造と従来のマスク構造とを同一のマスク基板
に設けて構成しても良い。そして、主シフタとサブシフ
タとをどのように組み合わせるかは、パターンを形成す
べきウエハの段差の位置、段差面の凹凸の高さ等の状態
によることは明らかである。また、主シフタおよびサブ
シフタの平面的形状は、形成すべきパターンの平面的形
状に依存することは明らかである。また、主シフタおよ
びまたはサブシフタの材料は、上述した二酸化シリコン
以外の透光性材料で形成することが出来る。また、主シ
フタおよびサブシフタによる位相シフトをそれぞれの膜
厚を変えて行なうことはもとより、それぞれの屈折率を
個別に変えて各シフタを形成して行なうようにしても良
い。
の発明の位相差マスクの構造によれば、マスク基板の位
相差露光法領域に、位相差マスクに対する投射光のコン
トラストを増加させるための第1および第2位相シフタ
と、この投射光の結像位置を決める第1および第2サブ
位相シフタの両者またはいずれか一方とを、互いに、任
意好適な組み合わせで設けている。従って、パターンを
形成しようとするウエハの段差の位置および高さに応じ
て、これら主シフタとサブシシフタとの組み合わせを定
めて配設することにより、感光層の段差の上層および下
層に対して最良結像面をもたらすようにすることが出来
る。従って、この発明の位相差マスクを用いて、感光層
を同時露光することによって、段差のある感光層の上層
および下層を、最適な光強度およびコントラストで、感
光出来る。従って、段差を有するウエハに高精度でパタ
ーニングすることが出来る。
要部断面図を示す。
マスクの説明図である。
の露光法の説明図である。
の構造を示す断面図である。
フタの位相量説明図である。
光学系によって位相差露光を行なった場合の、焦点位置
ずれに対する光強度変化の説明に供する光強度分布図で
ある。
する場合の、焦点ずれとコントラストおよび最大光強度
との関係の説明図である。
他の実施例の構造をそれぞれ説明するための断面図であ
る。
クの他の実施例の構造をそれぞれ説明するための断面図
である。
の他の実施例の構造をそれぞれ説明するための断面図で
ある。
た各シフタの位相量説明図である。
した構造の位相差マスクを用いて縮小光学系によって位
相差露光を行なった場合の、焦点位置ずれに対する光強
度変化の説明に供する光強度分布図である。
相差マスクを用いてい1/5縮小光学系で位相差露光を
行なって感光層のパターニングを実施する例を説明する
説明図である。
を示す断面図である。
例の説明に供する要部平面図および断面図である。
び(B)の構造の位相差マスクを用いて縮小光学系によ
って位相差露光を行なった場合の、焦点位置ずれに対す
る光強度変化の説明に供する光強度分布図である。
び(B)の位相差マスクを用いて1/5縮小光学系で位
相差露光を行なって感光層のパターニングを実施する例
を説明する説明図である。
例の説明に供する断面図である。
例の説明に供する断面図である。
である。
である。
例の説明に供する断面図である。
4:通常の露光法領域 106:位相差露光法領域、 110:マス
ク基板 112(112a、112b)、122(122a,1
22b,122c,122d,122e,122f):
第1位相シフタ(主シフタ) 114(114a、114b)、124(124a,1
24b,124c):第2位相シフタ(主シフタ) 116(116a、116b):第1サブ位相シフタ
(サブシフタ) 118(118a、118b):第2サブ位相シフタ
(サブシフタ) 120:遮光層(遮光パターン) 130,132,134,150(150a,150
b):サブ位相シフタ(サブシフタ) 140:基板、 142:下部
配線 144:中間絶縁膜 146(146a,146b),148(148a,1
48b):レジストパターン
Claims (7)
- 【請求項1】 マスク基板に位相シフタと遮光部を具
え、前記マスク基板からの直接透過光の位相に対して位
相差を与えた位相シフト光を用いて感光層を位相差露光
するための位相差マスクにおいて、 (a)前記位相シフタは、第1および第2位相シフト光
がそれぞれ透過される第1および第2位相シフタと、第
1および第2サブ位相シフト光がそれぞれ透過される第
1および第2サブ位相シフタとを具え、 (b)前記第1位相シフタは、前記第1位相シフト光
に、前記直接透過光に対して、90°±10°の範囲内
の位相差を与える構成であり、 (c)前記第2位相シフタは、前記第2位相シフト光
に、前記直接透過光に対して、270°±10°の範囲
内の位相差を与える構成であり、 (d)前記第1サブ位相シフタは、前記第1サブ位相シ
フト光に、前記直接透過光に対して、360°±10°
の範囲内の位相差を与える構成であり、 (e)前記第2サブ位相シフタは、前記第2サブ位相シ
フト光に、前記直接透過光に対して、180°±10°
の範囲内の位相差を与える構成であり、 (f)前記遮光部は、前記マスク基板上に連続して配列
された第1、第2および第3遮光部を具え、 (g)前記第1および第2遮光部間には、前記第1位相
シフタ、前記第1サブ位相シフタ、前記第1位相シフタ
の順で配列され、および (h)前記第2および第3遮光部間には、前記第2位相
シフタ、前記第2サブ位相シフタ、前記第2位相シフタ
の順で配列されていることを特徴とする位相差マスク。 - 【請求項2】 請求項1に記載の位相差マスクにおい
て、 前記第1サブ位相シフタと前記第2サブ位相シフタとを
互いに入れ替えて配列したことを特徴とする位相差マス
ク。 - 【請求項3】 マスク基板に位相シフタと遮光部を具
え、前記マスク基板からの直接透過光の位相に対して位
相差を与えた位相シフト光を用いて感光層を位相差露光
するための位相差マスクにおいて、 (a)前記位相シフタは、第1および第2位相シフト光
がそれぞれ透過される第1および第2位相シフタと、サ
ブ位相シフト光が透過されるサブ位相シフタとを具え、 (b)前記第1位相シフタは、前記第1位相シフト光
に、前記直接透過光に対して、90°±10°の範囲内
の位相差を与える構成であり、 (c)前記第2位相シフタは、前記第2位相シフト光
に、前記直接透過光に対して、270°±10°の範囲
内の位相差を与える構成であり、 (d)前記サブ位相シフタは、前記サブ位相シフト光
に、前記直接透過光に対して、180°±10°または
360°±10°の範囲内の位相差を与える構成であ
り、 (e)前記遮光部は、前記マスク基板上に連続して配列
された第1、第2および第3遮光部を具え、 (f)前記第1および第2遮光部間には、前記第1位相
シフタ、前記サブ位相シフタ、前記第1位相シフタの順
で配列され、および (g)前記第2および第3遮光部間には、前記第2位相
シフタ、前記サブ位相シフタ、前記第2位相シフタの順
で配列されていることを特徴とする位相差マスク。 - 【請求項4】 マスク基板に位相シフタと遮光部を具
え、前記マスク基板からの直接透過光の位相に対して位
相差を与えた位相シフト光を用いて感光層を位相差露光
するための位相差マスクにおいて、 (a)前記位相シフタは、第1および第2位相シフト光
がそれぞれ透過される第1および第2位相シフタと、サ
ブ位相シフト光が透過されるサブ位相シフタとを具え、 (b)前記第1位相シフタは、前記第1位相シフト光
に、前記直接透過光に対して、90°±10°の範囲内
の位相差を与える構成であり、 (c)前記第2位相シフタは、前記第2位相シフト光
に、前記直接透過光に対して、270°±10°の範囲
内の位相差を与える構成であり、 (d)前記サブ位相シフタは、前記サブ位相シフト光
に、前記直接透過光に対して、180°±10°または
360°±10°の範囲内の位相差を与える構成であ
り、 (e)前記遮光部は、前記マスク基板上に連続して配列
された第1、第2および第3遮光部を具え、 (f)前記第1および第2遮光部間には、前記第1位相
シフタおよび前記第2位相シフタのうちのいずれか一方
の位相シフタ、前記サブ位相シフタ、前記一方の位相シ
フタの順で配列され、および (g)前記第2および第3遮光部間には、前記第1位相
シフタおよび前記第2位相シフタのうちの他方の位相シ
フタが設けられていることを特徴とする位相差マスク。 - 【請求項5】 マスク基板に位相シフタと遮光部を具
え、前記マスク基板からの直接透過光の位相に対して位
相差を与えた位相シフト光を用いて感光層を位相差露光
するための位相差マスクにおいて、 (a)前記位相シフタは、第1および第2位相シフト光
がそれぞれ透過される第1および第2位相シフタと、サ
ブ位相シフト光が透過されるサブ位相シフタとを具え、 (b)前記第1位相シフタは、前記第1位相シフト光
に、前記直接透過光に対して、90°±10°の範囲内
の位相差を与える構成であり、 (c)前記第2位相シフタは、前記第2位相シフト光
に、前記直接透過光に対して、270°±10°の範囲
内の位相差を与える構成であり、 (d)前記サブ位相シフタは、前記サブ位相シフト光
に、前記直接透過光に対して、180°±10°または
360°±10°の範囲内の位相差を与える構成であ
り、 (e)前記遮光部は、前記マスク基板上に連続して配列
された第1、第2および第3遮光部を具え、 (f)前記第1および第2遮光部間には、前記サブ位相
シフタ、前記第1位相シフタ、前記サブ位相シフタの順
で配列され、および (g)前記第2および第3遮光部間には、前記サブ位相
シフタ、前記第2位相シフタ、前記サブ位相シフタの順
で配列されていることを特徴とする位相差マスク。 - 【請求項6】 マスク基板に位相シフタと遮光部を具
え、前記マスク基板からの直接透過光の位相に対して位
相差を与えた位相シフト光を用いて感光層を位相差露光
するための位相差マスクにおいて、 (a)前記位相シフタは、第1および第2位相シフト光
がそれぞれ透過される第1および第2位相シフタと、サ
ブ位相シフト光が透過されるサブ位相シフタとを具え、 (b)前記第1位相シフタは、前記第1位相シフト光
に、前記直接透過光に対して、90°±10°の範囲内
の位相差を与える構成であり、 (c)前記第2位相シフタは、前記第2位相シフト光
に、前記直接透過光に対して、270°±10°の範囲
内の位相差を与える構成であり、 (d)前記サブ位相シフタは、前記サブ位相シフト光
に、前記直接透過光に対して、180°±10°または
360°±10°の範囲内の位相差を与える構成であ
り、 (e)前記遮光部は、前記マスク基板上に連続して配列
された第1、第2および第3遮光部を具え、 (f)前記第1および第2遮光部間には、前記サブ位相
シフタ、前記第1位相シフタおよび前記第2位相シフタ
のうちのいずれか一方の位相シフタ、前記サブ位相シフ
タの順で配列され、および (g)前記第2および第3遮光部間には、前記第1位相
シフタおよび前記第2位相シフタのうちの他方の位相シ
フタが設けられていることを特徴とする位相差マスク。 - 【請求項7】 請求項3〜6のいずれか1項に記載の位
相差マスクにおいて、 前記サブ位相シフタの配列方向のパターン幅は、前記第
1および第2位相シフタの配列方向のパターン幅とは異
なることを特徴とする位相差マスク。
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JP28094891A JP3207470B2 (ja) | 1991-08-01 | 1991-08-01 | 位相差マスク |
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