JP3206615U - ストーマ装具着脱練習具 - Google Patents

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【課題】 ストーマにストーマ装具を着脱する作業を練習するための装着者の腹部に装着するストーマ装具着脱練習具につき、より簡便に装着者の腹部から着脱することができ、装飾性を持たせるとともに、装着者が痛みを感じるおそれを低減する。また、該練習の妨げにならずにより安定的に装着者の腹部に装着できるようにする。【解決手段】 ストーマ装具着脱練習具1は、接着シート2と、模造ストーマ3とからなる。接着シート2は、シート状の部材であって、その裏面の全部又は一部が吸着性のある素材によって形成されており、その縁部には持ち手2aが外周方向に突設されていて、装飾性を兼ね備えている。模造ストーマ3は、接着シート2の表面上に突出するようにして形成されている。固定シート4は、シート状の部材であり、接着シート2の表面と装着者の腹部に接する連結面の全部又は一部に接着剤が塗布されている。【選択図】 図12

Description

本考案は、人体内の排泄物を人体外に排出すべく腹壁に設けた排出口(ストーマ)に、該排出口から排出される排泄物を収容するためのストーマ装具を着脱する作業を練習するためのストーマ装具着脱練習具に関する。
直腸ガンや膀胱ガンといった様々な病気や交通事故といった様々な事故等により、直腸や肛門を切除することになったり、あるいは膀胱や尿道を切除することになったりした場合、腹壁に人体内の大便や小便といった排泄物を人体外に排出するための排泄口を造設することがある。このような排泄口は、具体的には腸管や尿管を腹壁の外側に引き出し、その内側を折り返して形成されるが、その形態は人によって様々である。このような排泄口のことを人工肛門ないし人口膀胱と呼び、これらをストーマ(stoma)と総称している。また、このようなストーマを保有する人々のことをオストメイト(Ostomate)と称している。
ところが、肛門や尿道口において存在している上記のような排泄物の貯留や排出を調節するための筋肉である括約筋がストーマには存在しないところ、オストメイトは自らの意志で排泄を制御することができないため、下記のようなストーマ装具を用いて自らの排泄を管理することになる。
ここで、ストーマ装具について簡単に説明する。ストーマ装具には種々の形態があるが、一般的なストーマ装具(Y)は、図13及び14に図示するように、面板(Ya)とそれに連接するパウチ(Yb)とから構成されており、面板(Ya)は接着剤を用いてストーマ(X)近傍の皮膚に貼り付くための部材であって、パウチ(Yb)はストーマ(X)からオストメイト(B)の体外へと排出される排泄物を収容するための袋状の部材である。オストメイト(B)は、面板(Ya)を腹部に貼り付けながら、面板(Ya)に穿設されるストーマ挿通孔にストーマ(X)を挿通し、ストーマ(X)にストーマ装具(Y)を装着するのである。
また、パウチ(Yb)の内部に排泄物が溜まったり、オストメイト(B)が入浴したり、あるいはストーマ装具(Y)が耐久期限を迎えたときは、これまで使用してきたストーマ装具(Y)を取り外す必要があり、またその必要に応じて新しいストーマ装具(Y)を装着する。このような場合にあっては、オストメイト(B)は、その必要に応じて剥離剤を用いて、腹部から面板(Ya)を引き剥がしながら、ストーマ挿通孔からストーマ(X)を脱出させて、ストーマ(X)からストーマ装具(Y)を取り外すのである。
上記のようなストーマ(X)に対しストーマ装具(Y)を着脱する作業は、オストメイト(B)自身が行うこともあれば、病気や怪我等でオストメイト(B)自身が行えない場合には看護師といった医療従事者や家族といった介助者等の他人に行ってもらうこともある。しかしながら、上記のいずれにしても、ストーマ(X)やストーマ装具(Y)に関する知識及びストーマ(X)に対しストーマ装具(Y)を着脱する作業の過程を正確に把握しておかなければならないところ、ストーマ(X)に対しストーマ装具(Y)を着脱する作業は予めこれを練習しておかなければこれを円滑に行うことが困難である。
ここで、従来、練習者が触診、浣腸、摘便といった各種の医療行為の練習を行うための人の肛門を模造した各種の練習具が提供されている。例えば、人体の臀部を模擬し、該臀部の肛門に当たる部分から内部に向けて孔部が設けられた樹脂製の模擬臀部と、人体の直腸を模擬し前記模擬臀部の孔部に挿入される樹脂製の模擬直腸部と、前記模擬直腸部の内壁面に設けられ直腸癌又は痔の病巣を模擬する前記模擬直腸部より硬い樹脂製の模擬病巣部と、略円筒形状に形成され前記模擬直腸部に挿入される樹脂製の挿入部及び前記挿入部の一端に設けられ前記挿入部の外径より大きな外径の略円盤状の中央部分に前記挿入部の中空部分に貫通する孔が設けられた前記模擬臀部の肛門に当たる部分に密着して装着される樹脂製の外装部を有する模擬肛門部とを備えたことを特徴とする直腸触診訓練用モデル(例えば、下記の特許文献1を参照。)、あるいは臀部として仮想される保持器と、これに対して着脱可能に装着する疑似肛門とからなり、疑似肛門は骨格となる中空形の骨部材にインサート成形により軟質樹脂材を一体に肉付けしてなり、骨部材は中空形において基端に広く開口する筒状ないし鞘状であって、前記軟質樹脂材は骨部材の中空部に充填されるとともに前記開口より無骨で突出することにより柔軟に弾性変形し得る張出部が充填部と一体に形成され、軟質樹脂材に張出部先端の肛門口とそれに続く肛門通孔とを具備する操作初期部が形成されていることを特徴とする臀部用の看護練習器(例えば、下記の特許文献2を参照。)等が提案されている。しかしながら、これらの練習具は、ストーマ(X)に対しストーマ装具(Y)を着脱する作業を練習することを目的とする練習具ではない。
そこで、近時、ストーマ(X)に対しストーマ装具(Y)を着脱する作業を練習することを目的とするストーマ装具着脱練習具が提供されるようになってきた。例えば、ストーマ(X)の形態を模造した模造ストーマをその腹部に取り付けた人体模型がストーマ装具着脱練習具として提供されている。しかしながら、このような人体模型を使用してのストーマ(X)に対しストーマ装具(Y)を着脱する練習では、練習者は該人体模型から何らの反応も得られないため、ストーマ(X)に対してストーマ装具(Y)を実際に着脱しているという実感が練習者に湧かず、オストメイト(B)の立場に立った有意義な練習を行うことができないという問題があった。
このような問題を解決すべく、従来、練習者自身あるいは練習相手といった装着者の腹部に接着して用いる模造ストーマがストーマ装具着脱練習具として提供されてきた。確かに、このような模造ストーマを装着者の腹部に接着して、ストーマ(X)に対しストーマ装具(Y)を着脱する練習を行えば、練習者は様々な反応が得られるため、ストーマ(X)に対してストーマ装具(Y)を実際に着脱しているという実感が練習者に湧き、オストメイト(B)の立場に立った有意義な練習を行うことができる。しかしながら、このような模造ストーマはその接着面積が小さいため装着者の腹部から脱落し易いという問題があるとともに、練習の際に装着者の腹部を露出することになるため、その羞恥心が刺激されるという問題があった。
そこで、このような問題を解決すべく、従来、その裏面を装着者の腹部に接着する接着シートの表面に模造ストーマを設置したストーマ装具着脱練習具が提供されてきた。このようなストーマ装具着脱練習具であれば、その接着面積が大きいため装着者の腹部から脱落し難くなっているとともに、練習の際に装着者の腹部が接着シートによって隠れるため、その羞恥心が刺激されることもなく好適である。更に、上記の接着シートにベルト部材を取り付けたストーマ装具着脱練習具も提供されており、このようなストーマ装具着脱練習具であれば、装着者の胴部に該ベルト部材を巻き回すことによって、より安定的に装着者の腹部に装着することができ、一層好適である。
特開2014−95870号公報 特開2016−53607号公報
しかしながら、上記の従来技術に係るストーマ装具着脱練習具にあっては、接着シートの裏面を装着者(A)の腹部に密着させるため着脱し難いという問題があった。そこで、本考案の解決しようとする第1の課題は、ストーマ(X)に対しストーマ装具(Y)を着脱する作業を練習するための装着者(A)の腹部に装着するストーマ装具着脱練習具につき、より簡便に装着者(A)の腹部から着脱することができるようにしたストーマ装具着脱練習具を提供することにある。
また、上記の従来技術に係るストーマ装具着脱練習具にあっては、装飾性に乏しいため、ストーマ(X)に対しストーマ装具(Y)を着脱する作業を練習する雰囲気を暗くするという問題があった。そこで、本考案の解決しようとする第2の課題は、ストーマ(X)に対しストーマ装具(Y)を着脱する作業を練習するための装着者(A)の腹部に装着するストーマ装具着脱練習具につき、装飾性を持たせることにより、該練習を行う雰囲気を明るくするストーマ装具着脱練習具を提供することにある。
そして、上記の従来技術に係るストーマ装具着脱練習具にあっては、これを装着者(A)が装着した際に前記のような接着シートの角部が装着者(A)の腹部に当接すると装着者(A)が痛みを感じるおそれがあるという問題があった。そこで、本考案の解決しようとする第3の課題は、ストーマ(X)に対しストーマ装具(Y)を着脱する作業を練習するための装着者(A)の腹部に装着するストーマ装具着脱練習具につき、これを装着者(A)が装着した際に該ストーマ装具着脱練習具の端部が装着者(A)の腹部に当接しても装着者(A)が痛みを感じるおそれを低減したストーマ装具着脱練習具を提供することにある。
更に、上記の従来技術に係るストーマ装具着脱練習具にあっては、接着シートによってその接着面積が大きくなっているため腹部から脱落し難くなってはいるものの、装着者(A)の腹部の皮膚の状態等によっては、なおストーマ(X)に対しストーマ装具(Y)を着脱する作業を練習する最中に腹部から脱落してしまうことがある。また、前記のように該接着シートにベルト部材を取り付けることによって、より安定的に装着者(A)の腹部に装着することができるものの、今度は該ベルト部材がずれる等して、その練習の妨げになってしまうことがある。そこで、本考案の解決しようとする第4の課題は、ストーマ(X)に対しストーマ装具(Y)を着脱する作業を練習するための装着者(A)の腹部に装着するストーマ装具着脱練習具とあわせて用いる固定シートであって、該練習の妨げになることなく、より安定的に装着者(A)の腹部に装着することができるストーマ装具着脱練習具用固定シートを提供することにある。
本考案は、上記の各課題を解決するために提案されたものであり、以下の構成を有するものである。以下では、本考案の構成を理解するのを補助するため、本願に添付した図面に表示した番号及び符号をあわせて記載する。
請求項1に係るストーマ装具着脱練習具(1)は、ストーマ(X)に対しストーマ装具(Y)を着脱する作業を練習するための装着者(A)の腹部に装着するストーマ装具着脱練習具であって、接着シート(2)と、模造ストーマ(3)とから構成されている。接着シート(2)は、その裏面が装着者(A)の腹部に取り付くためのシート状の部材であって、その裏面の全部又は一部が吸着性のある素材によって形成されており、その縁部にはストーマ装具着脱練習具(1)を着脱する際の持ち手(2a)が外周方向に突設されていて、持ち手(2a)はストーマ装具着脱練習具(1)の装飾性を兼ね備えている。模造ストーマ(3)は、ストーマ(X)の形態を模造した部位であって、接着シート(2)の表面上に突出するようにして形成されている。
請求項2に係るストーマ装具着脱練習具(1)は、請求項1に記載したストーマ装具着脱練習具であって、接着シート(2)の裏面の全部又は一部を形成している吸着性のある素材がシリコンである。
請求項3に係るストーマ装具着脱練習具(1)は、請求項1又は2に記載したストーマ装具着脱練習具であって、持ち手(2a)の先端部の形状が丸味を帯びた形状に形成されている。
請求項4に係る固定シート(4)は、請求項1から3までの何れかに記載したストーマ装具着脱練習具(1)をより安定的に装着者(A)の腹部に装着するための固定シート(4)であって、接着シート(2)の表面と装着者(A)の腹部とを連結するためのシート状の部材であり、接着シート(2)の表面及び装着者(A)の腹部に接する連結面の全部又は一部に接着剤が塗布されている。
本考案に係るストーマ装具着脱練習具(1)は、上記の通りの構成であるから、以下のような効果を奏することができる。
まず、請求項1から3までに記載したストーマ装具着脱練習具(1)は、接着シート(2)の縁部にストーマ装具着脱練習具(1)を着脱する際の持ち手(2a)が外周方向に突設されていて、持ち手(2a)はストーマ装具着脱練習具(1)の装飾性を兼ね備えている。
よって、ストーマ装具着脱練習具(1)は、持ち手(2a)を把持することにより、装着者(A)の腹部への着脱をより簡便に行うことができる。従って、ストーマ装具着脱練習具(1)は、ストーマ(X)に対しストーマ装具(Y)を着脱する作業を練習するための装着者(A)の腹部に装着するストーマ装具着脱練習具につき、より簡便に装着者(A)の腹部から着脱することができるようにしたストーマ装具着脱練習具を提供するという本考案の解決しようとする第1の課題を解決することができる。
また、ストーマ装具着脱練習具(1)は、持ち手(2a)がストーマ装具着脱練習具(1)の装飾性を兼ね備えているため、ストーマ(X)に対しストーマ装具(Y)を着脱する作業を練習する雰囲気を明るくすることができる。従って、ストーマ装具着脱練習具(1)は、ストーマ(X)に対しストーマ装具を着脱する作業を練習するための装着者(A)の腹部に装着するストーマ装具着脱練習具につき、装飾性を持たせることにより、該練習を行う雰囲気を明るくするストーマ装具着脱練習具を提供するという本考案の解決しようとする第2の課題を解決することができる。
そして、請求項3に係るストーマ装具着脱練習具(1)は、持ち手(2a)の先端部の形状が丸味を帯びた形状に形成されているため、持ち手(2a)の先端部が装着者(A)の腹部に当接しても装着者(A)が痛みを感じるおそれは少ない。従って、請求項3に係るストーマ装具着脱練習具(1)は、ストーマ(X)に対しストーマ装具(Y)を着脱する作業を練習するための装着者(A)の腹部に装着するストーマ装具着脱練習具につき、これを装着者(A)が装着した際にストーマ装具着脱練習具(1)の端部が装着者(A)の腹部に当接しても装着者(A)が痛みを感じるおそれを低減したストーマ装具着脱練習具を提供するという本考案の解決しようとする第3の課題を解決することができる。
更に、請求項4に係る固定シート(4)は、接着シート(2)の表面と装着者(A)の腹部とを連結するためのシート状の部材であり、接着シート(2)の表面及び装着者(A)の腹部に接する連結面の全部又は一部に接着剤が塗布されているため、これを接着シート(2)の縁部表面とその周辺の装着者(A)の腹部とを覆うようにして貼り付けることで、より安定的にストーマ装具着脱練習具(1)を装着者(A)の腹部に装着することができるとともに、ストーマ装具(Y)を着脱する作業を練習する妨げになってしまうこともない。従って、ストーマ装具(Y)を着脱する作業を練習するための装着者(A)の腹部に装着するストーマ装具着脱練習具につき、該練習の妨げになることなく、より安定的に装着者(A)の腹部に装着することができるストーマ装具着脱練習具用の固定シートを提供するという本考案の解決しようとする第4の課題を解決することができる。
もちろん、このような請求項1から4までに記載したストーマ装具着脱練習具(1)を装着者(A)の腹部に接着して、ストーマ(X)に対しストーマ装具(Y)を着脱する練習を行えば、練習者は様々な反応が得られるため、ストーマ(X)に対してストーマ装具(Y)を実際に着脱しているという実感が練習者に湧き、オストメイト(B)の立場に立った有意義な練習を行うことができる。また、ストーマ装具着脱練習具(1)であれば、接着シート(2)が吸着性のある素材によって形成されているため装着者(A)の腹部から脱落し難くなっているとともに、練習の際に装着者(A)の腹部が接着シート(2)によって隠れるため、その羞恥心が刺激されることもなく好適である。特に、請求項2に係るストーマ装具着脱練習具(1)は、接着シート(2)の裏面の全部又は一部が吸着性に優れたシリコンによって形成されているため、装着者(A)の腹部から脱落し難くするには好適である。
本考案の一実施形態に係るストーマ装具着脱練習具の平面図である。 図1に記載したストーマ装具着脱練習具の側面図である。 図1に記載したストーマ装具着脱練習具に固定シートを使用する状態を示した平面図である。 本考案の別の実施形態に係るストーマ装具着脱練習具の平面図である。 図4に記載したストーマ装具着脱練習具の側面図である。 図4に記載したストーマ装具着脱練習具に固定シートを使用する状態を示した平面図である。 図1に記載したストーマ装具着脱練習具を装着者の腹部に装着した状態を示した図である。 図1に記載したストーマ装具着脱練習具を装着者の腹部に固定シートを用いて装着した状態を示した図である。 図1に記載したストーマ装具着脱練習具を装着者の腹部に装着してストーマ装具を装着した状態を示した図である。 図9の部分拡大図である。 図1に記載したストーマ装具着脱練習具を装着者の腹部に固定シートを用いて装着してストーマ装具を装着した状態を示した図である。 図11の部分拡大図である。 オストメイトがストーマ装具を装着した状態を示した参考図である。 図13の部分拡大図である。
以下に、本考案の一実施形態に係るストーマ装具着脱練習具の構造について添付図面に基づいて説明する。
本考案の一実施形態に係るストーマ装具着脱練習具(1)は、図1及び2に図示するように、ストーマ(X)に対しストーマ装具(Y)を着脱する作業を練習するための装着者(A)の腹部に装着するストーマ装具着脱練習具であって、接着シート(2)と、模造ストーマ(3)とから構成されている。
接着シート(2)は、図1及び2に図示するように、その裏面が装着者(A)の腹部に取り付くためのシート状の部材であって、その裏面の全部又は一部が吸着性のある素材によって形成されている。この吸着性のある素材としては、例えば、シリコンを用いることができる。図では、接着シート(2)は、その全体が単一の素材によって形成されているが、その裏面の全部又は一部をシリコンのような吸着性のある素材によって形成し、それ以外の部分を他の素材によって形成することも可能である。
接着シート(2)の縁部には、ストーマ装具着脱練習具(1)を着脱する際の持ち手(2a)が外周方向に突設されていて、持ち手(2a)はストーマ装具着脱練習具(1)の装飾性を兼ね備えている。持ち手(2a)は、図示するように、その先端部の形状が丸味を帯びた形状に形成するのが好適である。図では、接着シート(2)は、平面視正円状に半円状の持ち手(2a)が連続的に配置された形状であるが、特にこのような形状に限定されるものではない。
上記のように、ストーマ装具着脱練習具(1)は、持ち手(2a)を把持することにより、装着者(A)の腹部への着脱をより簡便に行うことができるとともに、持ち手(2a)がストーマ装具着脱練習具(1)の装飾性を兼ね備えているため、ストーマ(X)に対しストーマ装具(Y)を着脱する作業を練習する雰囲気を明るくすることができる。また、上記のように、持ち手(2a)が平面視半円であるといったように、その先端部の形状が丸味を帯びた形状に形成されているため、装着者(A)の腹部に当接しても装着者(A)が痛みを感じるおそれが少ない。
模造ストーマ(3)は、図1及び2に図示するように、ストーマの形態を模造した部位であって、接着シート(2)の表面上に突出するように形成されている。接着シート(2)と模造ストーマ(3)とは、図示するようにこれらを一体的な物としてストーマ装具着脱練習具(1)を形成することもできるが、別個に形成した模造ストーマ(3)を接着シート(2)の表面に取り付けてストーマ装具着脱練習具(1)を形成することもできる。模造ストーマ(3)の形態は、図1及び2では、その上面に交差する3条の筋状の溝が設けられた略半球体であるが、特にそのような形態に限定されるものではない。前記の通り、ストーマの形態はオストメイト(B)によって様々であるから、例えば、図4及び5に図示するように、平面視人の口唇のような形態を有する模造ストーマ(3)に形成することもできる。
固定シート(4)は、図3及び6に図示するように、ストーマ装具着脱練習具(1)をより安定的に装着者(A)の腹部に装着するための固定シートであって、接着シート(2)の表面と装着者(A)の腹部とを連結するためのシート状の部材であり、例えば柔軟性のある各種の樹脂製のシート状の部材を用いることができる。接着シート(2)の表面及び装着者の腹部に接する連結面の全部又は一部には接着剤が塗布されている。該接着剤としては、例えば、前述したストーマ(X)に対しストーマ装具(Y)を装着する際に用いる公知の接着剤を用いることができる。固定シート(4)を提供する際は、該接着剤を塗布した面に剥離紙を貼り付けて提供すればよい。図では、固定シート(4)は、平面視略扇状であるが、特にこの形状に限定されるものではない。
図11及び12に図示するように、固定シート(4)を接着シート(2)の縁部表面とその周辺の装着者の腹部とを覆うようにして貼り付けることで、より安定的にストーマ装具着脱練習具(1)を装着者の腹部に装着することができるとともに、ストーマ(X)に対しストーマ装具(Y)を着脱する作業を練習する妨げになってしまうこともないため、好適である。
以上が、本考案の一実施形態に係るストーマ装具着脱練習具の構造についての説明である。以下に、本考案の一実施形態に係るストーマ装具着脱練習具の使用態様について添付図面に基づいて説明する。
装着者は、図7に図示するように、接着シート(2)の裏面を装着者(A)の腹部の所望の位置に接着させて、ストーマ装具着脱練習具(1)を装着者(A)の腹部に装着する。この際、装着者(A)の腹部の皮膚の状態等によっては、ストーマ装具着脱練習具(1)がストーマ(X)に対しストーマ装具(Y)を着脱する作業を練習する最中に腹部から脱落してしまうことがあるため、図8に図示するように、その必要に応じて固定シート(4)を用いて、より安定的にストーマ装具着脱練習具(1)を装着者(A)の腹部に装着することができる。
そして、練習者は、図9ないし12に図示するように、接着剤を塗布した面板(Ya)を接着シート(2)の表面に貼り付けながら、面板(Ya)に穿設されるストーマ挿通孔に模造ストーマ(3)を挿通させ、模造ストーマ(3)にストーマ装具(Y)を装着し、ストーマ(X)に対しストーマ装具(Y)を装着する練習を行うのである。また、その必要に応じて剥離剤を用いて、接着シート(2)の表面から面板(Ya)を引き剥がしながら、ストーマ挿通孔から模造ストーマ(3)を脱出させて、模造ストーマ(3)からストーマ装具(Y)を取り外し、ストーマ(X)からストーマ装具(Y)を取り外す練習を行うのである。
ストーマ装具着脱練習具(1)を装着者(A)の腹部に接着してストーマ装具(Y)を着脱する練習を行えば、練習者は様々な反応が得られるため、ストーマ(X)に対してストーマ装具(Y)を実際に着脱しているという実感が練習者に湧き、オストメイト(B)の立場に立った有意義な練習を行うことができる。また、ストーマ装具着脱練習具(1)であれば、接着シート(2)が吸着性のある素材によって形成されているため装着者(A)の腹部から脱落し難くなっているとともに、練習の際に装着者(A)の腹部が接着シート(2)によって隠れるため、その羞恥心が刺激されることもなく好適である。
1 ストーマ装具着脱練習具
2 接着シート
2a 持ち手
3 模造ストーマ
4 固定シート
A 装着者
B オストメイト
X ストーマ
Y ストーマ装具
Ya 面板
Yb パウチ

Claims (4)

  1. ストーマに対しストーマ装具を着脱する作業を練習するための装着者の腹部に装着するストーマ装具着脱練習具であって、接着シートと、模造ストーマとから構成されており、該接着シートは、その裏面が該装着者の腹部に取り付くためのシート状の部材であって、その裏面の全部又は一部が吸着性のある素材によって形成されており、その縁部には該ストーマ装具着脱練習具を着脱する際の持ち手が外周方向に突設されていて、該持ち手は該ストーマ装具着脱練習具の装飾性を兼ね備えており、該模造ストーマは、ストーマの形態を模造した部位であって、該接着シートの表面上に突出するようにして形成されていることを特徴とするストーマ装具着脱練習具。
  2. 請求項1に記載したストーマ装具着脱練習具であって、前記接着シートの裏面の全部又は一部を形成している吸着性のある素材がシリコンであることを特徴とするストーマ装具着脱練習具。
  3. 請求項1又は2に記載したストーマ装具着脱練習具であって、前記持ち手の先端部の形状が丸味を帯びた形状に形成されていることを特徴とするストーマ装具着脱練習具。
  4. 請求項1から3までの何れかに記載したストーマ装具着脱練習具をより安定的に装着者の腹部に装着するための固定シートであって、前記接着シートの表面と該装着者の腹部とを連結するためのシート状の部材であり、該接着シートの表面及び該装着者の腹部に接する連結面の全部又は一部に接着剤が塗布されていることを特徴とするストーマ装具着脱練習具用固定シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109830161A (zh) * 2019-04-02 2019-05-31 华泰国际医院有限公司 一种用于尿路造口术后护理的仿真教学模型

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