JP3204851B2 - 誘電率温度係数測定装置 - Google Patents
誘電率温度係数測定装置Info
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- JP3204851B2 JP3204851B2 JP20959294A JP20959294A JP3204851B2 JP 3204851 B2 JP3204851 B2 JP 3204851B2 JP 20959294 A JP20959294 A JP 20959294A JP 20959294 A JP20959294 A JP 20959294A JP 3204851 B2 JP3204851 B2 JP 3204851B2
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Description
温度係数を測定する誘電率温度係数測定装置に関する。
粒界構造などの物質のミクロの構造を知ることは、新材
料を開発するうえで重要である。従来は物質のミクロの
構造を知るために超音波が利用されていた。この超音波
を利用した代表的な方法である超音波スペクトロスコピ
ーは、材料は音響的性質の異なった多くの微細な部分の
集合体と考えられることを利用して、材料の超音波伝搬
特性からその微細構造を知ろうとするものである。例え
ば音速が異なることを検出したとき、分極分布や多結晶
体の粒界構造が異なることを判別することができる。
質のミクロの構造の情報を得ることが出来るようになっ
てきた。これは、物質に断続的に光ビームを照射すると
反射と吸収が起こり、吸収されたエネルギーは熱になる
ことを利用して、この光ビームに対する熱の応答を断続
光の周波数と同じ周波数の音波として測定して光が照射
された部分の光吸収特性を知るというものである。すな
わち、物質における光吸収度の違いから、例えば分極分
布や多結晶体の粒界構造の違いを判別する。
従来のいずれの方法も、超音波伝搬特性又は光吸収特性
の測定結果から、物質のミクロの構造の違いを知ること
ができるが、どの分布や構造が異なるかということを判
別することができなかった。また、上記の従来の方法で
は、誘電体の微小領域における誘電率の温度係数などの
電気的特性を測定することができなかった。
電体の表面の一部分である微小領域における誘電率温度
係数を測定する誘電率温度係数測定装置を提供すること
にある。
載の誘電率温度係数測定装置は、2つの電極間に位置す
る誘電体の表面の一部分である微小領域における誘電率
温度係数を測定する誘電率温度係数測定装置であって、
上記誘電体の微小領域に、所定の変調周波数で強度変調
された光ビーム信号を照射する光照射手段と、上記2つ
の電極と上記誘電体とを含んで構成された共振回路を備
えて、上記誘電体の微小領域に上記光ビーム信号が照射
されたときに、上記光ビーム信号の変調周波数と上記微
小領域の誘電率の温度係数に対応して発振周波数が変化
する発振信号を発生する発振手段と、上記発振信号を周
波数復調して、上記変調周波数と上記光ビーム信号が照
射された誘電体の微小領域の誘電率の温度係数に対応し
た振幅を有する信号を復調信号として出力する復調手段
とを備え、上記復調信号に基づいて上記誘電体の微小領
域の誘電率温度係数を測定することを特徴とする。
装置は、請求項1記載の誘電率温度係数測定装置におい
て、さらに、上記光ビーム信号に同期した基準信号を発
生する信号発生手段と、上記基準信号に基づいて上記復
調信号を同期検波して上記復調信号の振幅に対応した直
流信号を出力する検波手段とを備え、上記直流信号に基
づいて上記誘電体の微小領域の誘電率温度係数を測定す
ることを特徴とする。
定装置は、請求項1又は2記載の誘電率温度係数測定装
置において、上記誘電体は互いに対向する上面と下面を
有し、上記2つの電極はそれぞれ上記上面上と上記下面
上とに形成されたことを特徴とする。またさらに、請求
項4記載の誘電率温度係数測定装置は、請求項3記載の
誘電率温度係数測定装置において、上記2つの電極のう
ち少なくとも1つは透明電極であることを特徴とする。
また、請求項5記載の誘電率温度係数測定装置は、請求
項1又は2記載の誘電率温度係数測定装置において、上
記2つの電極は、上記誘電体の一表面上に互いに所定の
距離だけ離れて形成されたことを特徴とする。
定装置は、請求項1乃至5のうちの1つに記載の誘電率
温度係数測定装置において、上記共振回路は、上記2つ
の電極と上記誘電体とからなるキャパシタンスと、イン
ダクタンスとを備えたLC共振回路であることを特徴と
する。
数測定装置は、請求項1乃至4のうちの1つに記載の誘
電率温度係数測定装置において、上記共振回路は、互い
に対向する2個の底面を備えた円筒形状を有し、上記円
筒形状の一方の底面が短絡されて終端されかつ他方の底
面に開口部を有する導体ケースと、上記導体ケースの一
方の底面の中心に連結され、その連結部から上記導体ケ
ースの軸中心に沿って上記開口部まで延在するように上
記導体ケース内に設けられた円柱形状の中心導体とを備
え、上記2つの電極のうちの1つの電極が上記中心導体
の延在する一端に接続され、他方の電極が上記導体ケー
スの開口部と接続されてなるリエントラント型空洞共振
器であることを特徴とする。
数測定装置は、請求項1乃至7のうちの1つに記載の誘
電率温度係数測定装置において、さらに、上記光ビーム
信号の放射方向に対して垂直に、1次元方向又は2次元
方向で上記誘電体を移動する移動手段を備えたことを特
徴とする。
ては、上記光照射手段は、上記誘電体の微小領域に、所
定の変調周波数で強度変調された光ビーム信号を照射
し、上記発振手段は、上記2つの電極と上記誘電体とを
含んで構成された共振回路を備えて、上記誘電体の微小
領域に上記光ビーム信号が照射されたときに、上記光ビ
ーム信号の変調周波数と上記微小領域の誘電率の温度係
数に対応して発振周波数が変化する発振信号を発生す
る。次いで、上記復調手段は、上記発振信号を周波数復
調して、上記変調周波数と上記光ビーム信号が照射され
た誘電体の微小領域の誘電率の温度係数に対応した振幅
を有する信号を復調信号として出力する。そして、上記
復調信号に基づいて上記誘電体の微小領域の誘電率温度
係数を測定する。
装置においては、上記信号発生手段は、上記光ビーム信
号に同期した基準信号を発生し、上記検波手段は、上記
基準信号に基づいて上記復調信号を同期検波して上記復
調信号の振幅に対応した直流信号を出力する。そして、
上記直流信号に基づいて上記誘電体の微小領域の誘電率
温度係数を測定する。
定装置においては、好ましくは、上記誘電体は互いに対
向する上面と下面を有し、上記2つの電極はそれぞれ上
記上面上と上記下面上とに形成された。またさらに、請
求項4記載の誘電率温度係数測定装置においては、好ま
しくは、上記2つの電極のうち少なくとも1つは透明電
極である。また、請求項5記載の誘電率温度係数測定装
置においては、好ましくは、上記2つの電極は、記誘電
体の一表面上に互いに所定の距離だけ離れて形成され
た。
定装置においては、上記共振回路は、好ましくは、上記
2つの電極と上記誘電体とからなるキャパシタンスと、
インダクタンスとを備えたLC共振回路である。
数測定装置においては、上記共振回路は、好ましくは、
互いに対向する2個の底面を備えた円筒形状を有し、上
記円筒形状の一方の底面が短絡されて終端されかつ他方
の底面に開口部を有する導体ケースと、上記導体ケース
の一方の底面の中心に連結され、その連結部から上記導
体ケースの軸中心に沿って上記開口部まで延在するよう
に上記導体ケース内に設けられた円柱形状の中心導体と
を備え、上記2つの電極のうちの1つの電極が上記中心
導体の延在する一端に接続され、他方の電極が上記導体
ケースの開口部と接続されてなるリエントラント型空洞
共振器である。
数測定装置においては、上記移動手段は、上記光ビーム
信号の放射方向に対して垂直に、1次元方向又は2次元
方向で上記誘電体を移動する。これによって、上記誘電
体の表面上の直線上又は平面上の誘電率温度係数の分布
を測定することができる。
度係数測定装置のブロック図であって、当該誘電率温度
係数測定装置は、誘電体試料2の表面の一部分である微
小領域の誘電率温度係数を測定する誘電率温度係数測定
装置である。
温度係数測定装置は、(a)断続周波数、すなわちチョ
ッピング周波数fcを有する断続光である光ビーム信号
を誘電体試料2の表面に照射する光照射部50と、
(b)キャパシタ部1とコイル6とを含んで構成された
共振部10を備え、上記光ビーム信号が上記キャパシタ
部1の誘電体試料2の表面の微小領域に照射されたとき
に、発振周波数が上記チョッピング周波数fcと上記光
ビーム信号が照射された誘電体試料2の微小領域の誘電
率の温度係数に対応して変化する発振信号を発生する発
振器20と、(c)上記発振信号を周波数復調(FM復
調)して、上記チョッピング周波数fcと上記光ビーム
信号が照射された誘電体試料2の微小領域の誘電率の温
度係数に対応した振幅を有する信号を復調信号として出
力するFM復調回路26と、(d)光照射部50内のチ
ョッパー制御部24によって発生される基準信号に基づ
いて、上記復調信号を同期検波して、上記復調信号の振
幅に対応した直流信号を出力するロックインアンプ27
とを備え、上記光ビーム信号が照射される誘電体試料2
の微小領域の誘電率温度係数が測定することを特徴とす
る。
温度係数測定装置の構成を詳細に説明する。
例えばレーザダイオードにてなる光源21と、チョッパ
ー22と、光学レンズ23と、チョッパー制御部24と
によって構成される。光源21は、所定波長の光ビーム
を発生して、当該光ビームをチョッパー22の光開閉部
と、光集光用光学レンズ23と、キャパシタ部1の透明
電極3を介して、誘電体試料2の表面の一部分である微
小領域に集光照射する。また、チョッパー制御部24
は、所定のチョッパー周波数に対応した周波数を有する
モータ制御信号をチョッパー22のモータに出力して、
当該モータをモータ制御信号に同期して回転させるとと
もに、上記モータ制御信号に同期しかつ同一の周波数を
有する基準信号を発生してロックインアンプ27の端子
T2に出力する。上記チョッパー22の光開閉部は、円
形状であって、半円部分の角度に対応して光ビームを通
過させる孔が形成された第1の部分と、別の半円部分の
角度に対応して光ビームを遮断する第2の部分とから構
成される。このチョッパー22の光開閉部は、チョッパ
ー制御部24からのモータ制御信号に応答してモータが
回転されることにより、光ビームを通過させる時間と光
ビームを遮断させる時間比が1:1となるように、光源
21からの光ビームを所定のチョッパー周波数(又は断
続周波数)fcで断続して、断続して得られた光ビーム
信号を光学レンズ23と透明電極3とを介して誘電体2
の微小領域に集光照射する。
と、機構部7と、コイル6とによって構成される。ここ
で、キャパシタ部1は、誘電体試料2を互いに対向する
2つの電極3,4によって挟設されて構成される。本実
施例において、2つの電極3,4のうち電極3のみが例
えばITOにてなる透明電極で構成されるが、電極4も
透明電極で構成してもよい。共振回路部10のキャパシ
タ部1の2つの電極3,4はそれぞれインダクタとなる
コイル6の両端に並列に接続され、この並列接続された
キャパシタ部1とコイル6とによってLC共振回路を構
成する。このLC共振回路は負性抵抗回路5に接続され
て、発振器20を構成する。従って、発振器20は、キ
ャパシタ部1のキャパシタンスとコイル6のインダクタ
ンスによって決定される発振周波数で発振して発振信号
を発生し、詳細後述するように発振信号は周波数変調
(FM変調)され、当該発振周波数を有しFM変調され
た発振信号をFM復調回路26に出力する。ここで、キ
ャパシタ部1のキャパシタンスは、好ましくは、1pF
から数μFになるように設定され、コイル6のインダク
タンスは、上記共振回路部10のLC共振回路の共振周
波数が好ましくは100kHzから1GHz程度の周波
数になるように、好ましくは1μHから数10mHの範
囲内の所定の値に設定される。
に載置して保持し、かつ機構制御部25からの機構制御
信号に応答してキャパシタ部1を光照射部50からの光
ビーム信号の照射方向に対して垂直な方向で1次元方向
又は2次元方向に移動させる。キャパシタ部1が機構部
7によって、このように移動されることにより、上記光
ビーム信号が照射される誘電体試料2の微小領域が1次
元方向又は2次元方向に移動される。機構制御部25
は、上記機構制御信号を発生するとともに、当該制御信
号に対応し上記誘電体試料2の微小領域の移動位置を示
す位置信号を発生して表示制御部28に出力する。
るFM変調された発振信号をFM復調して復調信号をロ
ックインアンプ27の端子T1に出力する。ロックイン
アンプ27は、上記基準信号に基づいてFM変調された
発振信号を同期検波して検波後の直流信号を表示制御部
28に出力する。表示制御部28は、ロックインアンプ
27から出力される直流信号の電圧と機構制御部25か
ら出力される位置信号とから、光ビームの照射位置にお
ける復調信号の位相φを演算して、光ビームの誘電体試
料2の表面上の照射位置を示す位置信号と、当該照射位
置における復調信号の位相φとロックインアンプ27か
らの出力電圧をディスプレイ29上に表示するようにデ
ィスプレイ29を制御する。
す。図2に示すように、端子T1を介して入力される復
調信号は、増幅器271を介して同相分配器273に入
力され、同相分配器273は、増幅された復調信号を同
相で2分配して、それぞれ乗算器である位相敏感検出器
277a,277bに出力する。一方、端子T2を介し
て入力される基準信号は波形整形器272に入力され、
波形整形器272は、入力された基準信号を方形波に波
形整形して同相分配器274に出力する。同相分配器2
74は、波形整形器272から入力される基準信号を同
相で2分配して2つの分配信号を発生し、一方の分配信
号を乗算器である位相敏感検出器277bに出力すると
ともに、他方の分配信号を90度だけ移相する移相器2
75を介して位相敏感検出器277aに出力する。位相
敏感検出器277aは入力された2つの信号を乗算して
混合し、上記復調信号の周波数と上記基準信号の周波数
の和と差の周波数を有する信号に変換して、変換後の信
号を、直流成分のみを通過ろ波する低域通過フィルタ2
78aを介して端子T3に出力する。一方、位相敏感検
出器277bは入力された2つの信号を乗算して混合
し、上記復調信号の周波数と上記基準信号の周波数の和
と差の周波数を有する信号に変換して、変換後の信号
を、直流成分のみを通過ろ波する低域通過フィルタ27
8bを介して端子T4に出力する。
定装置において、光源21が発生する光ビームは、チョ
ッパー制御部24によって制御されたチョッパー22に
よってチョッピング周波数fcを有する断続光である光
ビーム信号に変換された後、レンズ23によって集光さ
れてキャパシタ部1の透明電極3に、透明電極3の表面
に対して垂直な方向で照射される。当該光ビーム信号
は、透明電極3を透過して誘電体試料2の表面の一部分
である微小領域に集光照射されて吸収される。このと
き、誘電体試料2の微小領域は、この光ビーム信号によ
り発熱して、その微小領域の温度を、熱拡散による放熱
と上記光ビーム信号の吸収による発熱とが平衡状態にな
る温度まで上昇させて、かつ当該微小領域の温度を上記
光ビーム信号の周波数であるチョッピング周波数fcと
同じ周波数で変化させる。平衡状態となった後、上記誘
電体試料2の光ビーム信号が照射された微小領域の誘電
率は、数5を参照して詳細後述するように、上記微小領
域の誘電率温度係数に比例した振幅で、かつ上記チョッ
ピング周波数fcと同じ周波数で変化する。これによっ
て、誘電体試料2の全体としての誘電率も変化するので
キャパシタ部1のキャパシタンスC0も上記微小領域の
誘電率温度係数に比例した振幅で、かつチョッピング周
波数fcと同じ周波数で変化する。
振回路を構成しているので、上記LC共振回路の共振周
波数もキャパシタ部1のキャパシタンスCの変化に対応
して変化する。これによって、発振器20は、キャパシ
タ部1のキャパシタンスCの変化に対応して、光ビーム
信号が照射される誘電体試料2の表面の微小領域におけ
る誘電率温度係数に比例した振幅とチョッピング周波数
fcを有する信号に従ってFM変調された発振信号を発
振して発生し、FM復調回路26に出力する。上記FM
復調回路26は、上記FM変調された発振信号を、光ビ
ーム信号が照射される誘電体試料2の表面の微小領域に
おける誘電率温度係数に比例した振幅とチョッピング周
波数fcを有する復調信号にFM復調して、当該FM復
調信号をロックインアンプ27の端子T1に出力する。
いて復調信号を同期検波し、同期検波後の2つの直流信
号を端子T3とT4とを介して表示制御部28に出力す
る。ここで、図2に示すように、位相敏感検出器277
aに入力された一方の復調信号と一方の基準信号は、位
相敏感検出器277aによって乗算することによって混
合されて、当該復調信号の周波数と当該基準信号の周波
数の和と差の周波数を有する信号に変換されて低域フィ
ルタ278aに出力される。低域フィルタ278aに入
力された復調信号の周波数と基準信号の周波数の和と差
の周波数を有する信号のうち直流成分である直流信号の
電圧Va1のみが、上記低域通過フィルタ278aから
出力されて、端子T3を介して表示制御部28に出力さ
れる。ここで、低域通過フィルタ278aから出力され
る電圧Va1は、基準信号が90度だけ移相されて復調
信号と混合されるので、上記復調信号と上記基準信号が
同相で掛算されかつ低域ろ波された後の電圧の絶対値を
Vaとし、かつ上記復調信号と上記基準信号との間の位
相差をφとすると次の数1で表される。
た上記他方の復調信号と上記他方の基準信号は、位相敏
感検出器277bによって乗算することによって混合さ
れて、当該復調信号の周波数と当該基準信号の周波数の
和と差の周波数を有する信号に変換されて低域フィルタ
278bに出力される。低域フィルタ278bに入力さ
れた復調信号の周波数と基準信号の周波数の和と差の周
波数を有する信号のうち直流成分である直流信号の電圧
Va2のみが、上記低域通過フィルタ278bから出力
されて端子T4を介して表示制御部28に出力される。
ここで、低域通過フィルタ278bから出力される電圧
Va2は、電圧の絶対値Vaと位相差φを用いて次の数
2で表される。
Va1,Va2から電圧の絶対値Vaとをそれぞれ次の数
3及び数4とを用いて演算する。
と、電圧Va1,Va2,Vaと、上記位相差φのうちか
ら指定されるパラメータの各値をディスプレイ29の表
示画面上に表示するようにディスプレイ29を制御す
る。これに応答して、上記ディスプレイ29は表示制御
部28の指示信号に従って各パラメータの各値を表示す
る。
の微小領域に照射したときのキャパシタ部1のキャパシ
タンスの交番的変化量Cacについて数式を用いて説明
する。本発明者は光音響分光法に関するRosencw
aigの理論を参考にして、不透明でかつ熱拡散長より
も厚い誘電体試料2を用いたときのキャパシタ部1にお
けるキャパシタンスの交番的変化量Cacを、次の数5
のように導出した。
/2ωc)cos(ωct−90°)
す。 (a)C0は光ビーム信号を微小領域に照射していない
ときの、電極3と電極4によって挟設された当該微小領
域のキャパシタンスである。 (b)Lは誘電体試料2の厚さである。 (c)ε1は誘電体試料2の光ビーム信号が照射される
微小領域の誘電率の温度係数である。 (d)εは誘電体試料2の光ビーム信号が照射される微
小領域の誘電率である。 (e)I0は光ビーム信号の強度である。 (f)ρは誘電体試料2の光ビーム信号が照射される微
小領域の密度である。 (g)Shは誘電体試料2の光ビーム信号が照射される
微小領域の比熱である。 (h)ωcはチョッピング角周波数であって、チョッピ
ング周波数fcを用いてωc=2πfcで表される。
部1のキャパシタンスの交番的変化量Cacは、誘電率の
温度係数ε1及び光ビーム信号の強度I0に比例するの
で、数5中の微小領域の密度ρや微小領域の比熱Shな
どの他の物理量を公知の方法で、求めておいて、光ビー
ム信号の交番的変化に対応するキャパシタンスの交番的
変化量Cacを定量測定することによって、誘電体試料2
の微小領域の温度係数ε1を求めることができる。
明に係る第一の実施例の誘電率温度係数測定装置の動作
を確認するために、次に示す数々の実験を行った。以下
に実験例と実験結果を示す。
チョッパー22のチョッピング周期(すなわち、チョッ
ピング周波数の逆数)とロックインアンプ27の出力電
圧Vaの関係を表したグラフである。図3のグラフは以
下のように実験条件を設定して得られた結果をもとにし
て作成した。 (1)誘電体試料2は、10mm角で厚さ0.7mmの
未分極のPZT材料からなり、この誘電体試料2の上面
に厚さ200Åの金からなる透明の電極3が形成され、
当該誘電体試料2の下面に厚さ2000Åのアルミニウ
ムからなる電極4が形成されて、キャパシタ部1が構成
される。ここで、PZT材料は、よく知られたチタン酸
鉛−ジルコン酸鉛(PbTiO3−PbZrO3)磁器
であって、プラスの誘電率温度係数を有する。 (2)光源21にHe−Neレーザを使用して、ビーム
強度が5mW/(1.26×10-7m2)である光ビー
ム信号を上記キャパシタ部1の誘電体試料2の上面でビ
ーム径が400μmになるように集光照射して、チョッ
ピング周期を順次変えて、それぞれのチョッピング周期
のときのロックインアンプ27の出力電圧Vaを測定し
た。この時の光ビームを照射する誘電体試料2の表面上
の微小領域は特定の1点に固定して測定を行い、上記チ
ョッピング周期を変えるときには5秒間光ビーム信号を
遮断した後、チョッピング周期を変更した後の光ビーム
信号を照射して当該チョッピング周期でのロックインア
ンプ27の出力電圧Vaを測定した。ここで、チョッピ
ング周期はチョッピング周波数fcの逆数で定義され
る。
プ27の出力電圧Vaは、チョッピング周波数fcの逆
数であるチョッピング周期に比例している。またこの時
のFM復調回路26から出力される復調信号の位相φ
は、光ビーム信号の断続周波数と同じ周波数と同じ位相
を有する電気信号である基準信号の位相に比較すると、
ほぼ90度だけ進んでいる。このとき、数5から明らか
なように、交番的変化量Cacと上記復調信号とは逆相で
あるので、交番的変化量Cacの位相は、光ビーム信号の
位相と比較すると、90度だけ遅れている。以上の結果
は、数5において示されているキャパシタンスの交番的
変化量Cacがチョッピング角周波数ωcの逆数に比例
することと一致する。また、プラスの誘電率温度係数ε
1を有する材料の場合においては、光ビーム信号の位相
に比べて、交番的変化量Cacの位相が90度だけ遅れる
こととも一致する。
PZT材料とは逆の負の誘電率温度係数を有する正方相
のチタン酸バリウム(BaTiO3)を用いてキャパシ
タ部1を構成したときの、ロックインアンプ27の出力
電圧Vaと誘電体試料2の温度との関係を示したグラフ
である。上記測定においては、キャパシタ部1を恒温槽
に収容して誘電体試料2を所定の測定温度に保持した状
態で光ビーム信号を照射してロックインアンプ27の出
力電圧Vaを測定した。上記チタン酸バリウムは、測定
温度である16°Cから25°Cの範囲では、負であっ
てかつその絶対値が温度上昇とともに小さくなるような
誘電率温度係数ε1を有していることが公知である。
温度である測定温度が上昇するとロックインアンプ27
の出力電圧Vaは小さくなる。このことは、誘電率温度
係数ε1の絶対値が誘電体試料2の温度が上昇するに従
い小さくなって行くことを示している。また、図4から
明らかなように、このときの復調信号の位相φは−90
度である。このことは、誘電率温度係数ε1は負の値で
あることを示している。以上の結果も、数5と定性的に
よく一致している。図4に示した測定値を求めるにあた
っては、チョッピング周波数fcは10Hzに固定して
測定し、その他の測定条件は、上述のPZT試料を用い
たキャパシタ部1の測定と同様の条件で行った。
厚さ200Åの透明金電極の場合と、厚さ2000Åの
アルミ電極で形成した場合について、チョッピング周波
数fcとロックインアンプ27の出力電圧Vaの関係を
示したグラフである。ここで、上記電極3以外のキャパ
シタ部1の構成と測定条件は図3に示した測定値を求め
たときの条件と同一になるように設定した。
00Åの透明金電極を用いた場合の測定結果は、チョッ
ピング周波数fcに反比例してロックインアンプ27の
出力電圧Vaは下がり、この結果は数5から導かれる結
果とよく一致している。電極3に厚さ2000Åのアル
ミ電極を用いた場合にはチョッピング周波数fcを変化
させても、ロックインアンプ27の出力電圧Vaはほぼ
0の一定値になっている。これは、電極3を厚さ200
0Åのアルミ電極で構成した場合には、照射される光ビ
ーム信号が当該電極によって反射されるために誘電体試
料2の表面には照射されないので、上記誘電体試料2の
温度が変化しないためである。従って、上記発振器20
が発振する発振信号はFM変調されていないので、復調
信号は出力されずロックインアンプ27の出力電圧Va
も0になる。以上の結果は、光ビーム信号が誘電体試料
2の表面に照射されることによって発振器20の発振信
号がFM変調されることを示している。
明金電極の場合における測定値をチョッピング周波数と
ロックインアンプ27の出力電圧Vaをそれぞれ常用対
数をとって示したグラフである。図6から明らかなよう
に、チョッピング周波数とロックインアンプ27の出力
電圧Vaをそれぞれの常用対数の値は、直線関係にあ
る。
アルミ電極の場合における測定値をチョッピング周波数
とロックインアンプ27の出力電圧Vaをそれぞれ常用
対数をとって示したグラフである。図7から明らかなよ
うに、チョッピング周波数とロックインアンプ27の出
力電圧Vaをそれぞれの常用対数の値との関係において
も、光ビーム信号が電極3を透過しないので、特定でき
る特別の関係は現れていない。従って、図7の結果から
も誘電体試料2の表面に光ビーム信号が照射されなけれ
ば、発振信号がFM変調されないことがわかる。
定結果である。図9乃至図12の測定値を得るためのキ
ャパシタ部1が図3の測定結果を得るために用いたキャ
パシタ部1と異なるところは、大きさが2mm角である
誘電体試料2を用いている点と、図8に示すように電極
3aを誘電体試料2の一端面から当該端面と対向する他
端面に向かう中央部である当該一端面の点X0からの距
離X=1mmの点までの左側のみに形成している点であ
る。また図9乃至図12において、光ビーム信号は上記
誘電体試料2の一端面上にある点X0から上記他端面に
向かうX軸上を上記他端面まで走査してロックインアン
プの出力電圧Vaを測定した。ここで、誘電体試料2の
厚さLは0.7mmに設定している。
zに設定して、光ビーム信号がX軸上を走査するように
キャパシタ部1を移動させたときに、光ビーム信号の照
射位置である「微小領域の点X0からのX軸上の距離」
とロックインアンプ27の出力電圧Vaの関係を示すグ
ラフである。
成された点X0からのX軸上の距離が0から1mmまで
の間では、ロックインアンプ27の出力電圧Vaは約3
00μVのほぼ一定値をとり、点X0からのX軸上の距
離が1mmから2mmの間では、上記ロックインアンプ
27の出力電圧Vaは、点X0からのX軸上の距離が1
mmを越えたところで一旦増大し、点X0からのX軸上
の距離がさらに大きくなると300μVより小さい値に
減少する。
測定におけるチョッピング周波数を20Hz,30H
z,100Hzに変更して設定して、それぞれのチョッ
ピング周波数fcについて同様な測定を行い、その結果
を図9に書き加えたグラフである。図10から明らかな
ようにチョッピング周波数fcを20Hz,30Hz,
100Hzに変更して測定しても、図9と同様の傾向の
結果が得られる。図9と図10の結果は、光ビーム信号
を金透明電極が存在しない誘電体試料2の表面の微小領
域に照射した場合、すなわち当該微小領域の誘電率の変
化がキャパシタ部1のキャパシタンスC0を変化させな
い部分である微小領域に上記光ビーム信号を照射して
も、発振信号がFM変調されていないことを示してい
て、キャパシタ部1のキャパシタンスC0の変化によっ
て発振信号がFM変調されることを裏づけている。また
さらに、チョッピング周波数fcを高くするとロックイ
ンアンプ27の出力電圧は小さくなる。これは、図3の
結果とよく一致している。
を求めたときのキャパシタ部1において光ビーム信号の
ビーム径を0.4mm,0.6mm,0.8mm,及び
1.0mmにしたときの点X0からのX軸上の距離とロ
ックインアンプ27の出力電圧Vaの関係を示すグラフ
である。ここで、チョッピング周波数fcは10Hzに
固定して測定した。図11の(a)は光ビーム信号のビ
ーム径が0.4mmのときにおける点X0からのX軸上
の距離とロックインアンプ27の出力電圧Vaの関係を
示すグラフであり、図11の(b)は光ビーム信号のビ
ーム径が0.6mmのときにおける点X0からのX軸上
の距離とロックインアンプ27の出力電圧Vaの関係を
示すグラフであり、図12の(a)は光ビーム信号のビ
ーム径が0.8mmのときにおける点X0からのX軸上
の距離とロックインアンプ27の出力電圧Vaの関係を
示すグラフであり、図12の(b)は光ビーム信号のビ
ーム径が1.0mmのときにおける点X0からのX軸上
の距離とロックインアンプ27の出力電圧Vaの関係を
示すグラフである。図12と図13から明らかなよう
に、光ビーム信号のビーム径が大きくなる程、ロックイ
ンアンプ27の出力電圧Vaは小さくなっている。
mである誘電体試料2の上面に、図13に示すようにそ
のX軸方向の中央部の所定の位置に厚さ200Åの金か
らなる透明電極3bを形成して点X0からのX軸上の距
離とロックインアンプ27の出力電圧の関係を示すグラ
フである。図14から明らかなように金透明電極が形成
された部分ではロックインアンプ27の出力電圧Vaは
大きくなっている。
率の温度係数がプラスの部分とマイナスの部分を有する
誘電体材料からなる場合におけるロックインアンプ27
の出力電圧Va1を図式的に示した図である。図15に
おいては、ロックインアンプ27の出力電圧は、Va・
sinφである出力電圧Va1で表示した。
係数が負である誘電体領域2−1に光ビームが照射され
たときにはロックインアンプ27の出力電圧Va1は負
の電圧である−V2を出力し、誘電率の温度係数が正で
ある誘電体領域2−2に光ビームが照射されたときには
ロックインアンプ27の出力電圧Va1は正の電圧であ
る+V2を出力する。さらに、誘電率の温度係数が負で
ある誘電体領域2−3及び誘電率の温度係数が正である
誘電体領域2−4に光ビームが照射されたときも、それ
ぞれ同様にロックインアンプ27は−V2と+V1の電
圧を出力する。ここで、誘電体領域2−1と誘電体領域
2−3は負である同じ値の誘電率の温度係数を有し、誘
電体領域2−2と誘電体領域2−4は正である同じ値の
誘電率の温度係数を有するものとしている。
る誘電体領域と負である誘電体領域の集合体からなる誘
電体試料2においては、ロックインアンプ27の出力電
圧Va1の正負を判別することによって、容易に誘電体
領域の誘電率の温度係数の正負を判別することができ
る。また、図15の図式的な図に示したモデルでは、誘
電体領域2−1と誘電体領域2−3の誘電率の温度係数
は互いに等しい値を有し、かつ誘電体領域2−2と誘電
体領域2−4の誘電率の温度係数は互いに等しい値を有
すると仮定したが、誘電体領域2−1と誘電体領域2−
3の誘電率の温度係数が互いに異なり、誘電体領域2−
2と誘電体領域2−4の誘電率の温度係数が互いに異な
るときには、出力されるロックインアンプ27の出力電
圧Va1の値が異なって出力される。従って、ロックイ
ンアンプ27の出力電圧Va1の正負からそれぞれの誘
電率の温度係数の正負が判別でき、ロックインアンプ2
7の出力電圧Va1の絶対値の大小から誘電率の温度係
数の大小が判別できる。
を用いて吸光特性の波長依存性を有するルビーを誘電体
試料2に用いてキャパシタ部1を構成し、ルビーである
誘電体試料2に波長の異なる光ビーム信号を照射したと
きのロックインアンプ27からの出力電圧Vaの変化を
示したグラフである。
信号の波長がλ1のときとλ2のときにロックインアン
プ27の出力電圧Vaの極大値がみられる。この理由を
図17の図式的に描いたルビーのエネルギー準位図を用
いて以下に説明する。
準位E0のエネルギー差に等しいエネルギーを有する波
長λ1の光ビーム信号L1を照射すると、当該電子は当
該光ビーム信号L1のエネルギーによって励起準位E4
に励起される。励起準位E4に励起された電子は、光を
放射することなく熱J1を発生して、励起準位E4より
下の励起準位である励起準位E2に移行する。このと
き、上記熱J1によって波長λ1と異なる波長を有する
光ビームを照射したときと比較すると温度上昇は大きく
なる。従って、ロックインアンプ27からの出力電圧V
aも大きくなる。さらに、励起準位E2に移行した電子
の一部は、熱を発生することなく、光L3を放射して基
底準位E0に直接に移行し、励起準位E2に移行した他
の電子は励起準位E1を介して熱を発生することなく光
L4を放射して基底準位E0に移行する。このとき、励
起準位E2と励起準位E1のエネルギー差は非常に小さ
いので、電子の励起準位E2から励起準位E1への移行
に伴う発熱は無視できる。
励起準位E3と基底準位E0のエネルギー差に等しいエ
ネルギーを有する波長λ2の光ビーム信号L2を照射す
ると、当該電子は当該光ビーム信号L2のエネルギーに
よって励起準位E3に励起される。励起準位E3に励起
された電子は、光を放射することなく熱J2を発生し
て、励起準位E3より下の励起準位である励起準位E2
に移行する。このとき、上記熱J2によって波長λ2と
異なる波長を有する光ビーム信号を照射したときと比較
すると温度上昇は大きくなる。従って、ロックインアン
プ27からの出力電圧Vaも大きくなる。さらに励起準
位E2に移行した電子は、上述のように基底準位E0に
移行する。以上のようにして、誘電体試料2の吸光特性
の波長依存性が生じることになる。
率測定装置では、キャパシタ部1を構成する誘電体試料
2の表面の微小領域に光ビーム信号を照射してその温度
上昇による当該微小領域の誘電率の変化を上記誘電率の
変化に対応して変化する発振器20の発振信号の発振周
波数の変化として出力しているので、上記発振周波数が
変化するFM信号である発振信号を復調することによっ
て上記誘電率の温度係数の変化を、従来例に比較してよ
り高い精度で検出することができる。また、上記キャパ
シタ部1を光ビーム信号の照射方向に対して垂直方向に
1次元方向又は2次元方向に移動して光ビーム信号を照
射する微小領域の位置を変えて上記測定をすることによ
って、上記各微小領域毎の誘電率温度係数の相対的な変
化を測定することができるので、上記誘電体試料2の誘
電率温度係数の相対値のミクロの分布を知ることができ
る。
信号を同期検波しているので、基準信号に同期しない所
望されない他の雑音を除去して、ロックインアンプ27
で得られる直流信号の信号電力対雑音電力比S/Nを大
幅に改善することができ、誘電率の温度係数の測定の精
度をさらに高めることができる。
させて、各測定温度毎に上述したように、光ビーム信号
を照射してそれぞれの測定温度における誘電体試料2の
誘電率温度係数の相対値のミクロの分布を測定して、当
該温度係数を測定温度で積分することによって、微小領
域の相対的な誘電率の温度特性が得られる。またさらに
は、誘電体試料2の特定の微小領域の基準温度での誘電
率の値ががわかっていれば、他の誘電体試料2の他の微
小領域における絶対的な誘電率の温度特性を知ることが
できる。
ンアンプ27の出力を観測しているが、本発明はこれに
限らず、FM復調回路26から出力される復調信号を観
測して誘電体試料2の微小領域における誘電率の温度係
数を測定するようにしてもよい。この場合においては、
発振器20における変調指数を1より十分に小さい値に
設定して、搬送波と側波帯のエネルギーが概ね、搬送波
と第1上側波帯と第1下側波帯に含まれるようにする。
このときの第1上側波帯及び第1下側波帯のうちの少な
くとも1つの振幅をスペクトルアナライザなどで測定す
ることにより、ロックインアンプ27を使用したときの
出力電圧Va(直流信号の絶対値)に比例した信号電圧
を得ることができ、上述と同様に誘電率の温度係数を測
定することができる。
例の誘電率温度係数測定装置は、図1の第一の実施例の
誘電率温度係数測定装置に比較すると、共振回路部10
に代えて図18に示すリエントラント型空洞共振器30
を用いて構成したことを特徴とする。その他の構成は第
一の実施例と同様であり、以下、第一の実施例と異なる
点について詳細に説明する。
の断面図であり、図19はリエントラント型空洞共振器
30の光ビーム信号の入射方向から見た平面図である。
に対向する2個の底面を備えた円筒形状を有し、上記円
筒形状の一方の底面が短絡されて終端されかつ他方の底
面に開口部33を有する導体ケース31を備える。導体
ケース31の一方の底面寄りに当該導体ケース31を、
第一の実施例の機構部7の如く移動させるための移動シ
ャフト8が設けられている。上記開口部33には、誘電
体試料2が電極3と電極4によって挟設されてなるキャ
パシタ部1が装着される。また、一方の底面には、その
中心よりずれた位置に開口部33よりも小さい直径を有
する開口部34が形成され、当該開口部34に、中心導
体42と接地導体41からなる同軸コネクタ40が装着
される。さらに、当該空洞共振器30の中心導体32
は、円柱形状を有し、上記導体ケース31の一方の底面
の中心に連結され、その連結部から上記導体ケース31
の軸中心に沿って上記開口部33まで延在するように上
記導体ケース31内に設けられる。当該中心導体32
は、接続導体43を介してコネクタ40の中心導体42
に接続され、導体ケース31はコネクタ40の接地導体
41に接続される。
が導体ケース31の他方の底面の面に一致するように外
方を向くように、キャパシタ部1が装着されており、電
極3は開口部33の導体ケース31と電気的に接続さ
れ、一方、上記中心導体32の延在する一端は電極4の
表面上に電気的に接続される。
号は、図上右側より電極3の表面に対して垂直な方向
で、電極3を介して誘電体試料2に入射する。
空洞共振器30において、キャパシタ部1はキャパシタ
ンスCを構成しているので、上記リエントラント型空洞
共振器30はよく知られたように次の数6を満たす周波
数frで共振する。ここで、数6中のLcはリエントラ
ント型空洞共振器30の長さであり、vcは真空中の光
の速度であり、Zはリエントラント型空洞共振器30の
上記ケース31と上記中心導体とを同軸線路と見たとき
の特性インピーダンスであって、ケース31の内径bと
中心導体32の径aによって次の数7で表される。ま
た、μ0は真空中の透磁率であり、ε0は真空中の誘電率
である。
ント型空洞共振器30の共振周波数は、キャパシタ部1
のキャパシタンスCの変化に対応して変化する。これに
よって、発振器20はキャパシタ部1のキャパシタ部1
のキャパシタンスCの変化に対応して発振周波数が変化
するようにFM変調された発振信号を発振して発生す
る。以下、第一の実施例と同様に動作し、誘電体試料2
の誘電率の温度係数を測定することができる。
おいては、上記リエントラント型空洞共振器30を用い
ているので、発振器20の発振周波数を第一の実施例の
誘電率温度係数測定装置に比べると高く設定することが
できる。これによって、最大周波数偏移を大きくするこ
とができ、従来例に比較してより高い感度でかつより高
い精度で、誘電率の温度係数を測定することができる。
は、チョッパー22を用いて光源21からの光ビームを
断続するように強度変調を行ったが、本発明はこれに限
らず、電気光学変調器などの公知の方法を用いて所定の
周期又は周波数で周期的な強度変調を行ってもよい。こ
の強度変調のときの周波数は、第一の実施例のときの断
続周波数に対応する。また、光源21自身で断続光又は
強度変調された光を発生するように構成してもよい。
e−Neレーザを用いたが、本発明はこれに限らず炭酸
ガスレーザ、またはレーザダイオードなどの他の光源2
1を用いてもよい。また光ビーム信号として可視光線で
はなく、紫外光線、X線などの他の光線を用いてもよ
い。またさらに、連続光源と分光器を組み合わせて用い
て光ビーム信号の波長を変えることができるように構成
してもよい。また、上記光源21に代えて、粒子ビーム
源を用いて電子ビームやイオンビームを照射するように
構成してもよい。
料2の上面と下面にそれぞれ電極3と電極4を形成した
が、本発明はこれに限らず上面に2つの電極を形成して
キャパシタ部1を構成してもよい。図20は、キャパシ
タ部1を構成した本発明に係る変形例である。図20の
キャパシタ部1では誘電体試料2の上面にX軸を挟ん
で、互いに所定の距離だけ離れて2つの電極3cと3d
を形成して、X軸上に沿って光ビーム信号を照射しなが
ら移動するように構成している。ここで、誘電体試料2
の微小領域は、電極3cと電極3dとの間であって光ビ
ーム信号が照射された非常に小さい領域である。この場
合、電極3c,3dは透明電極でなくてもよい。また、
図20のキャパシタ部1において電極3cと電極3dの
どちらか一方、又は両方とも透明電極で構成して、電極
3c,3dを介して光ビーム信号を照射するようにして
もよい。以上の変形例では、図20のキャパシタ部1
は、上面のみに電極3c,3dを形成するので、キャパ
シタ部1の作成が容易である。また、第一の実施例のよ
うに電極3を介することなく誘電体試料2の表面に光ビ
ームを照射することができるので、光ビーム信号を安定
して誘電体試料2の表面に照射でき、従来例に比較して
精度のよい誘電率の温度係数の測定が可能である。
板電極4aに挟設された誘電体試料2の側面に光ビーム
信号を照射するように構成してもよい。以上のように構
成することによって、誘電体試料2の側面の一部分であ
る微小領域の誘電率の温度係数を測定することができ
る。
る誘電体試料2を用いて、キャパシタ部1を構成した
が、本発明はこれに限らず、気体や液体又は粉体(以
下、気体等と称する。)を用いて構成してもよい。この
場合、図22に示すように、互いに絶縁されて、かつ互
いに対向して設けられた透明電極63と電極64を備え
たキャパシタ部60の図上左側の端部に入力パイプ67
を連結し、図上右側の端部に出力パイプ68を連結す
る。以上のように構成されたキャパシタ部60におい
て、気体等は、入力パイプ67を介して注入され、キャ
パシタ部60を通って、出力パイプ68から排出され
る。ここで、上記気体等の注入量と排出量は所定の値に
なるように設定され、キャパシタ部60において上記気
体等は、所定の流速で流れるように設定される。以上の
ようにキャパシタ部60において上記気体等を所定の流
速で流しながら、光ビーム信号を上記透明電極63の垂
直方向から上記透明電極63を介して、上記気体等に照
射して、第一又は第二の実施例と同様に測定することに
よって、上記気体等の誘電率の温度係数を測定すること
ができる。
パシタ部60の透明電極63に代えて電極63aを用い
て、かつ図22の入力パイプ67であって、キャパシタ
部60の側面の位置に、上記気体等に電極63a,64
に平行な方向から光ビーム信号を照射することができる
ように、透明部66を設けて構成することによって、同
様に気体等の誘電率の温度係数を測定することができ
る。ここで、上記気体等の流速は、チョッピング周波数
の逆数(チョッピング周期)である比較的短い時間にお
ける上記気体等の移動距離が、上記光ビームのビーム径
に比べて十分小さくなるように、十分遅く設定される。
また、気体等の流速が0になるように、すなわち気体等
を静止させて測定してもよい。
温度係数測定装置によれば、2つの電極間に位置する誘
電体の表面の一部分である微小領域に、所定の変調周波
数で強度変調された光ビーム信号を照射し、上記2つの
電極と上記誘電体とを含んで構成された共振回路を備え
て、上記誘電体の微小領域に上記光ビーム信号が照射さ
れたときに、上記光ビーム信号の変調周波数と上記微小
領域の誘電率の温度係数に対応して発振周波数が変化す
る発振信号を発生した後、上記発振信号を周波数復調し
て、上記変調周波数と上記光ビーム信号が照射された誘
電体の微小領域の誘電率の温度係数に対応した振幅を有
する信号を復調信号として出力し、上記復調信号に基づ
いて上記誘電体の微小領域の誘電率温度係数を測定す
る。これによって、上記誘電体の誘電率の温度係数の変
化を、従来例に比較してより高い精度で検出することが
できる。
号を発生する信号発生手段と、上記基準信号に基づいて
上記復調信号を同期検波して上記復調信号の振幅に対応
した直流信号を出力する検波手段とを備え、上記直流信
号に基づいて上記誘電体の微小領域の誘電率温度係数を
測定する。従って、復調信号を同期検波しているので、
基準信号に同期しない所望されない他の雑音を除去し
て、同期検波後に得られる直流信号の信号電力対雑音電
力比S/Nを大幅に改善することができ、誘電率の温度
係数の測定の精度をさらに高めることができる。
して垂直に、1次元方向又は2次元方向で上記誘電体を
移動する移動手段を備えたので、上記光ビーム信号を照
射する微小領域の位置を変えて上記測定をすることによ
って、上記各微小領域毎の誘電率温度係数の相対的な変
化を測定することができるので、上記誘電体の誘電率温
度係数の相対値のミクロの分布を知ることができる。
測定装置の構成を示すブロック図である。
示すロックインアンプ27のブロック図である。
きの、光ビーム信号のチョッピング周期とロックインア
ンプ27の出力電圧Vaの測定結果を示すグラフであ
る。
ムであるときの、誘電体試料2の温度に対する、ロック
インアンプ27の出力電圧Va及び基準信号の位相を基
準にしたときの復調信号の位相φの測定結果を示すグラ
フである。
金電極及び厚さ2000Åのアルミ電極であるときの、
チョッピング周波数fcとロックインアンプ27の出力
電圧Vaの測定結果を示すグラフである。
きのグラフを書き換えたグラフであって、チョッピング
周波数fcの対数値とロックインアンプ27の出力電圧
Vaの対数値との関係を示す測定結果を示すグラフであ
る。
ときのグラフを書き換えたグラフであって、チョッピン
グ周波数fcの対数値とロックインアンプ27の出力電
圧Vaの対数値との関係を示す測定結果を示すグラフで
ある。
用いたキャパシタ部1の斜視図である。
の照射位置を点X0からX軸上に走査したときの、点X
0からのX軸上の距離とロックインアンプ27の出力電
圧Vaの測定結果を示すグラフである。
号の照射位置を点X0からX軸上に走査したときの、チ
ョッピング周波数をパラメータとしたときの点X0から
のX軸上の距離とロックインアンプ27の出力電圧Va
の測定結果を示すグラフである。
号の照射位置を点X0からX軸上に走査したときの、点
X0からのX軸上の距離とロックインアンプ27の出力
電圧Vaの測定結果を示すグラフであり、(a)は光ビ
ーム信号径が0.4mmのときにおける測定結果を示す
グラフであり、(b)は光ビーム信号径が0.6mmの
ときにおける測定結果を示すグラフである。
号の照射位置を点X0からX軸上に走査したときの、点
X0からのX軸上の距離とロックインアンプ27の出力
電圧Vaの測定結果を示すグラフであり、(a)は光ビ
ーム信号径が0.8mmのときにおける測定結果を示す
グラフであり、(b)は光ビーム信号径が1.0mmの
ときにおける測定結果を示すグラフである。
キャパシタ部1の斜視図である。
信号の照射位置を点X0からX軸上に走査したときの、
点X0からのX軸上の距離とロックインアンプ27の出
力電圧Vaの測定結果を示すグラフである。
数がプラスの部分とマイナスの部分を有する誘電体材料
2を図式的に示した平面図と、当該平面図に対応して、
光ビーム信号の照射位置であるX0からのX軸上の距離
とロックインアンプ27の出力電圧Vaの測定結果を示
すグラフである。
するルビーからなるときに、光ビーム信号の波長とロッ
クインアンプ27の出力電圧Vaの測定結果を示したグ
ラフである。
ーにおける発熱過程と発光過程を示したルビーのエネル
ギー準位図である。
数測定装置のリエントラント型空洞共振器30の断面図
である。
を光ビーム信号の照射方向から見た平面図である。
測定装置における誘電体試料2の上面に2つの電極を形
成したキャパシタ部1の斜視図である。
測定装置において、光ビーム信号を誘電体試料2の側面
から照射するときのキャパシタ部1の断面図である。
測定装置における気体等の誘電率の温度係数を測定する
ときのキャパシタ部60の断面図である。
a,64に平行な方向から光ビーム信号が照射できるよ
うにしたときのキャパシタ部60の断面図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 2つの電極間に位置する誘電体の表面の
一部分である微小領域における誘電率温度係数を測定す
る誘電率温度係数測定装置であって、 上記誘電体の微小領域に、所定の変調周波数で強度変調
された光ビーム信号を照射する光照射手段と、 上記2つの電極と上記誘電体とを含んで構成された共振
回路を備えて、上記誘電体の微小領域に上記光ビーム信
号が照射されたときに、上記光ビーム信号の変調周波数
と上記微小領域の誘電率の温度係数に対応して発振周波
数が変化する発振信号を発生する発振手段と、 上記発振信号を周波数復調して、上記変調周波数と上記
光ビーム信号が照射された誘電体の微小領域の誘電率の
温度係数に対応した振幅を有する信号を復調信号として
出力する復調手段とを備え、 上記復調信号に基づいて上記誘電体の微小領域の誘電率
温度係数を測定することを特徴とする誘電率温度係数測
定装置。 - 【請求項2】 上記誘電率温度係数測定装置はさらに、 上記光ビーム信号に同期した基準信号を発生する信号発
生手段と、 上記基準信号に基づいて上記復調信号を同期検波して上
記復調信号の振幅に対応した直流信号を出力する検波手
段とを備え、 上記直流信号に基づいて上記誘電体の微小領域の誘電率
温度係数を測定することを特徴とする請求項1記載の誘
電率温度係数測定装置。 - 【請求項3】 上記誘電体は互いに対向する上面と下面
を有し、上記2つの電極はそれぞれ上記上面上と上記下
面上とに形成されたことを特徴とする請求項1又は2記
載の誘電率温度係数測定装置。 - 【請求項4】 上記2つの電極のうち少なくとも1つは
透明電極であることを特徴とする請求項3記載の誘電率
温度係数測定装置。 - 【請求項5】 上記2つの電極は、上記誘電体の一表面
上に互いに所定の距離だけ離れて形成されたことを特徴
とする請求項1又は2記載の誘電率温度係数測定装置。 - 【請求項6】 上記共振回路は、 上記2つの電極と上記誘電体とからなるキャパシタンス
と、インダクタンスとを備えたLC共振回路であること
を特徴とする請求項1乃至5のうちの1つに記載の誘電
率温度係数測定装置。 - 【請求項7】 上記共振回路は、 互いに対向する2個の底面を備えた円筒形状を有し、上
記円筒形状の一方の底面が短絡されて終端されかつ他方
の底面に開口部を有する導体ケースと、 上記導体ケースの一方の底面の中心に連結され、その連
結部から上記導体ケースの軸中心に沿って上記開口部ま
で延在するように上記導体ケース内に設けられた円柱形
状の中心導体とを備え、 上記2つの電極のうちの1つの電極が上記中心導体の延
在する一端に接続され、他方の電極が上記導体ケースの
開口部と接続されてなるリエントラント型空洞共振器で
あることを特徴とする請求項1乃至4のうちの1つに記
載の誘電率温度係数測定装置。 - 【請求項8】 上記誘電率温度係数測定装置はさらに、 上記光ビーム信号の放射方向に対して垂直に、1次元方
向又は2次元方向で上記誘電体を移動する移動手段を備
えたことを特徴とする請求項1乃至7のうちの1つに記
載の誘電率温度係数測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20959294A JP3204851B2 (ja) | 1994-09-02 | 1994-09-02 | 誘電率温度係数測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20959294A JP3204851B2 (ja) | 1994-09-02 | 1994-09-02 | 誘電率温度係数測定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0875805A JPH0875805A (ja) | 1996-03-22 |
JP3204851B2 true JP3204851B2 (ja) | 2001-09-04 |
Family
ID=16575385
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20959294A Expired - Lifetime JP3204851B2 (ja) | 1994-09-02 | 1994-09-02 | 誘電率温度係数測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3204851B2 (ja) |
-
1994
- 1994-09-02 JP JP20959294A patent/JP3204851B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0875805A (ja) | 1996-03-22 |
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