JP3203624B2 - レーザー蛍光検出装置 - Google Patents

レーザー蛍光検出装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は試料励起光源にレーザー
を用いるレーザー蛍光検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液体クロマトグラフやキャピラリ電気泳
動分析装置における高感度検出器として蛍光検出装置が
用いられる。蛍光検出装置では試料励起光源としてキセ
ノンランプを用いたものが一般に用いられている。光源
にキセノンランプを用いる蛍光検出装置では、分光器に
よってキセノンランプの放射光から適当な波長の光を取
出して試料に照射するようになっているが、分光器によ
って取り出された光は通常或る程度の波長幅を持ってお
り、励起光の単色性を上げるためスリット幅をせまくす
ると、励起光の強度が低下して試料の検出感度が低下
し、検出感度を上げるため励起光を強めようとして、ス
リット幅を広くすると、試料溶媒のラマン散乱光のスペ
クトル幅が広くなって試料の蛍光波長に重なることがあ
るため、試料蛍光のバックグラウンドレベルが高くな
り、S/N比が低下する。
【0003】試料励起光の光源にレーザーを用いると、
単色光が得られるので、溶媒のラマン散乱光のスペクト
ル幅がせまくなり、試料蛍光と重なる場合が少なくなっ
て多くの場合にバックグラウンドレベルの低い状態での
測定が可能となる。しかしこの場合でも試料の蛍光と溶
媒のラマン散乱光のスペクトルが近接している場合には
バックグラウンドレベルが高い状態での分析を余儀なく
される。溶媒のラマン散乱光によるバックグラウンド強
度は試料励起光の強度に比例しているので、光源の変動
がバックグラウンド強度に現れ、これがラマン散乱光に
よるバックグラウンドが高い場合の主たるノイズ源にな
る。従ってこの場合測定のS/N比を向上させるにはレ
ーザーの発光を安定化させればよく、レーザーの安定化
装置が用いられるが、安定化装置は高価である。レーザ
ー安定化装置を用いない方法として、レーザー光を試料
光と対照光とに分け、光センサーで対照光の強度変化を
モニターし、対照光の検出強度Rに対する試料光の検出
強度Sの比S/Rを測定出力とすることで光源の変動を
消去する方法が用いられる。しかしこの対照光と試料光
とを用いる方法では、溶媒のラマン散乱光のスペクトル
と試料の蛍光スペクトルとが離れていて、ラマン散乱光
によるバックグラウンドが殆どない場合、対照光検出信
号も試料光検出信号も主たるノイズ源は夫々の光検出系
のノイズであるため対照光信号に対する試料光信号の比
を採ってもノイズを消去することはできず、バックグラ
ウンドの平均レベルに低いため、相対的にノイズの振幅
が大となり、試料光信号S対照光信号Rの比S/Rにお
けるノイズは却って大きくなってしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は試料の蛍光測
定に光源としてレーザーを用いる場合に、溶媒のラマン
散乱光波長の分布と試料蛍光の波長との関係如何にかゝ
わりなく何時でも可能な範囲でS/N比の最も良い測定
が可能であるような蛍光検出装置を提供しようとするも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】レーザー光を試料用光束
と対照用光束とに分割する手段と、対照光を検出する手
と試料光が照射される試料からの蛍光を検出する手段
と、試料セルに溶媒のみを満たしたときの上記蛍光を検
出する手段よりの試料光検出信号のバックグラウンドレ
ベルを基準値と比較する手段とを備え、このバックグラ
ウンドレベルが上記基準値より高い場合には、試料光検
出信号Sの対照光検出信号Rに対する比S/Rを出力
し、上記バックグラウンドレベルが上記基準値より低い
場合は試料光検出信号Sのみを出力して、測定出力とす
る切換え手段と上記基準値を任意設定可能とする手段と
を設けた。
【0006】
【作用】蛍光測定において生じるバックグラウンドの原
因としては、 (1) 試料セル壁面における散乱光 (2) 試料等のレーリー散乱 (3) 溶媒等のラマン散乱 (4) セル或いは溶媒中の不純物からの蛍光 等がある。これらのバックグラウンドのうち(1) と(2)
とは試料励起光と波長が同じなので、光源としてレーザ
ーを用いている場合、波長の拡りが殆どなく、従って比
較的容易に除去することができる。また(4) の不純物の
蛍光は溶媒の純度を高める等の注意によって低減するこ
とができる。従って原理的に問題とされるのは(3) の溶
媒のラマン散乱光である。更にこのラマン散乱光が問題
になるのはラマン散乱光のスペクトル波長分布域と検出
しようとする試料の蛍光波長とが重なる場合である。レ
ーザー光を励起光としている場合、溶媒のラマン散乱光
のスペクトルピークの幅はせまくなるので、試料によっ
ては試料の蛍光とラマン散乱光とが重ならない場合もあ
る。本発明はこれら二つの場合の各々に応じて最も良い
測定方式を切換え選択できるようにしたものである。
【0007】上述した二つの場合は試料光検出信号即ち
試料側の検出信号のバックグラウンドレベルを調べるこ
とで判別できる。試料検出のために設定した蛍光波長が
溶媒のラマン散乱光に重なっている場合図2のBに示す
ようにラマン散乱光がバックグラウンドになっているの
でバックグラウンドレベルが高くなるが、蛍光波長が溶
媒のラマン散乱光の波長スペクトルに重ならないときの
バックグラウンドは図2のAに示すように光検出系の暗
電流成分だけであり、そのレベルは低くなっている。そ
してバックグラウンドレベルが高いときのノイズの原因
は溶媒のラマン散乱光のゆらぎが主たるもので、これは
レーザー光源の変動に基づいている。即ち図2Bで周期
の長い振幅の大きな変動が光源の変動によるもので、そ
の上に乗っている細い波は光検出系のノイズである。従
ってこの場合は試料検出光Sと対照光検出信号Rとの比
S/Rを採ることによってバックグラウンド変動の影響
を除去することができる。バックグラウンドレベルが低
いときは、バックグラウンドが光検出系の暗電流による
ものであり、ノイズも光検出系内で発生しているので、
この場合にもS/Rを採ると、そのゆらぎはS単独の場
合よりも却って大きくなるが、本発明ではこの場合試料
光検出信号のみを採取するので、何れの場合でも、各場
合に適した最良のS/N比で測定を行うことができる。
【0008】
【実施例】図1に本発明の一実施例を示す。この実施例
は液体クロマトグラフの検出部に本発明装置を用いた例
である。1は光源のレーザー、2はレーザー光を測定部
に導くオプチカルファイバー、3は試料セルで、液体ク
ロマトグラフの流出液が流通せしめられるフローセルで
ある。光源1からの励起光はフローセル3にその軸方向
から入射せしめられ、フローセル内の液体からの散乱光
のうちフローセル3の周側面に放射された光が楕円面鏡
4によって集光され、レンズ5,フィルタ6を通して蛍
光検出用の光検出器7に入射せしめられる。レーザー1
の出射光はビームスプリッタ8によって一部が対照光検
出器9に入射せしめられる。蛍光検出用の光検出器7の
出力と対照光検出器9の出力がデータ処理装置10に取
込まれる。
【0009】上述装置において蛍光測定は次のようにし
て行われる。測定しようとする蛍光波長位置におけるバ
ックグラウンドレベルが高い場合、データ処理装置10
は光検出器7の出力S(蛍光検出出力)と光検出器9の
出力R(対照光検出出力)との比S/Rを算出しメモリ
に記録する。バックグラウンドレベルが低い場合は光検
出器7の出力Sのみをメモリに記録する。S/Rを記録
させるかSのみを記録させるかの選択は分析を行う者が
フローセルに溶媒だけが流れている状態のときの光検出
器7の出力によってバックグラウンドを判定して行う。
上述した実施例ではデータ処理装置としてマイクロコン
ピュータを用い、ディジタル方式で行っているが、アナ
ログ方式でも本発明は実施できる。
【発明の効果】図3は幾つかの溶媒をHe−Cdレーザ
ーの442nmの光で励起したときのラマン散乱スペク
トルを示す。この図で例えば検出しようとする蛍光の波
長がB点にあるとアセトニトリルを溶媒としているとき
は、ラマン散乱光のバックグラウンドが強く現れ、図2
のBのようなバックグラウンド検出信号となる。また図
3のA点では何れの溶媒でもラマン散乱光のピークはな
くて図2のAはこのA点のバックグラウンド検出信号を
示している。図4はこれら2つの場合において、何れで
も試料光S対対照光Rの比S/Rを求めたもので、Bの
場合はノイズが小さい(光検出系のノイズだけ)がAの
場合は却ってノイズが大きくなっていることが分る。本
発明によれば、この場合でもノイズは図2Aと同じであ
り、良好なS/N比が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例装置のブロック図
【図2】二つの場合のバックグラウンドの比較グラフ
【図3】各種溶媒のラマン散乱スペクトル
【図4】本発明の効果を例示するグラフ
【符号の説明】
1 レーザー 2 オプチカルファイバー 3 フローセル 4 楕円面鏡 5 レンズ 6 フィルタ 7 蛍光検出用光検出器 8 ビームスプリッタ 9 対照光検出用光検出器 10 データ処理装置

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザー光を対照用光束と試料セルを照
    射する試料用光束とに分割する手段と、試料からの蛍光
    を検出する蛍光検出用光検出手段と対照用光束からの光
    を検出する対照光用光検出手段と、上記試料セルに溶媒
    のみが存在するときの上記蛍光用光検出手段よりの試料
    光検出信号のバックグラウンドレベルを可変設定可能な
    基準値と比較する手段と、このバックグラウンドが上記
    基準値より高いときは、試料の蛍光波長位置における試
    料光検出信号Sと対照光検出信号Rとの比S/Rを採取
    し、上記バックグラウンドが上記基準より低いときは上
    記試料光検出信号Sのみを採取して試料の蛍光検出信号
    とする制御装置とを備えたことを特徴とするレーザ蛍光
    検出装置。
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