JP3202970B2 - 無電極放電エネルギー供給装置、および無電極放電ランプ装置 - Google Patents

無電極放電エネルギー供給装置、および無電極放電ランプ装置

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JP3202970B2 JP6234799A JP6234799A JP3202970B2 JP 3202970 B2 JP3202970 B2 JP 3202970B2 JP 6234799 A JP6234799 A JP 6234799A JP 6234799 A JP6234799 A JP 6234799A JP 3202970 B2 JP3202970 B2 JP 3202970B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無電極放電に必要
な高周波エネルギーを供給するための無電極放電エネル
ギー供給装置、およびそれを用いた無電極放電ランプ装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】高周波無電極放電ランプは、有電極アー
ク放電ランプに比べて、電磁エネルギーを充填物に結合
させやすく、放電発光のための充填物から水銀を省くこ
とが可能であり、かつ高発光効率化が望めるという優れ
た利点を持つ。また、放電空間内部に電極を持たないた
め、電極蒸発によるバルブ内壁の黒化が発生しない。こ
れによりランプ寿命を大幅に伸ばすことが可能となる。
これらの特徴から、高周波無電極放電ランプは次世代の
放電ランプとして、近年研究開発が盛んに行われてい
る。
【0003】従来、無電極放電に必要な高周波エネルギ
ーを供給するための手段としては、特開昭59−861
53号公報に記載された空洞共振器が知られている。
【0004】図14に特開昭59−86153号公報
「輝度の高い出力を生じるためのマイクロ波発生式電極
なしランプ」に開示された、従来の空洞共振器による無
電極放電エネルギー供給装置を用いた無電極放電ランプ
装置の構造を示している。
【0005】石英ガラスなどの光透過性部材の内部に希
ガスや金属などの放電媒体を封入した無電極放電ランプ
131は、金属導体からなる空洞共振器132内部に配
置されている。マグネトロンなどの発振器から発生した
高周波エネルギーは、導波管などを通じて伝播し、高周
波結合スロット133により空洞共振器132に結合さ
れる。空洞共振器132内部に共振定在波が生じ、その
共振定在波のエネルギーにより無電極放電ランプ131
内部に放電プラズマが生じる。無電極放電ランプより生
じた放射光は、開口部134に設けられた金属網を通じ
て外部に取り出される構成となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この従来の無電極放電
エネルギー供給装置および無電極放電ランプ装置におい
ては、空洞共振器をエネルギー供給装置として用いてい
るため、空洞共振器内には管内波長に基づく電界強度の
分布が生じる。例えば工業用の周波数帯として広く用い
られている2.45GHzの高周波においては、自由空
間波長が12cm程度である。従ってこの様な従来の装
置を用いて、半波長の長さ(約6cm)よりも広い放電
領域に放電を起こそうとすると、放電領域内の場所によ
って電界強度の強さが大きく異なる。そのため、放電領
域内の場所によって放電強度にむらが生じ、均一な放電
が得られないという課題があった。そのため、この様な
従来の装置は、印加する高周波の波長に比べて、広い放
電領域において均一な放電が要求される、平面光源や線
光源のような応用分野には適さなかった。
【0007】無電極放電エネルギー供給装置において
は、印加する高周波の波長よりも広い放電領域において
も、むら無く放電を起こすことが可能な、所望の放電領
域に対して均一な電界を印加できる無電極放電エネルギ
ー供給装置の開発が望まれている。
【0008】本発明は、従来のエネルギー供給装置のこ
の様な課題を考慮し、従来の空洞共振器に比べて、印加
する高周波の波長に比べて広い放電領域において、より
均一な放電を起こすことが出来る無電極放電エネルギー
供給装置及び、それを用いた無電極放電ランプ装置を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の本発明(請求項1
記載の本発明に対応)は、所定の周期的構造を有した、
高周波により表面波を励起する励起手段を備え、前記励
起された表面波により、無電極放電に必要なエネルギー
を供給する無電極放電エネルギー供給装置において、前
記励起手段は、導電性を有しており、実質上平板状形状
の表面波線路であり、前記エネルギーとして供給される
表面波は、前記表面波線路の近傍に発生する表面波であ
る無電極放電エネルギー供給装置である。
【0010】
【0011】又、第の本発明(請求項記載の本発明
に対応)は、所定の周期的構造を有した、高周波により
表面波を励起する励起手段を備え、前記励起された表面
波により、無電極放電に必要なエネルギーを供給する無
電極放電エネルギー供給装置において、上記励起手段
は、(1)誘電性材料を用いた平板状基板と、(2)前
記基板上に導電性材料を用いて形成された表面波線路と
を備え、前記エネルギーとして供給される表面波は、前
記表面波線路の近傍に発生する表面波である無電極放電
エネルギー供給装置である。
【0012】又、第の本発明(請求項記載の本発明
に対応)は、所定の周期的構造を有した、高周波により
表面波を励起する励起手段を備え、前記励起された表面
波により、無電極放電に必要なエネルギーを供給する無
電極放電エネルギー供給装置において、上記励起手段
は、導電性の線状部材がらせん状に連なった円筒らせん
型表面波線路である無電極放電エネルギー供給装置であ
る。
【0013】これにより、例えば、より均一な高周波電
界を平面状または線状の放電空間に印加できる。
【0014】又、第1の本発明(請求項1記載の本
発明に対応)は、高周波エネルギーを発生する高周波発
振手段と、前記発生された高周波エネルギーを伝播させ
る高周波伝播手段と、上記本発明のいずれかの無電極放
電エネルギー供給装置と、前記伝播されてきた高周波エ
ネルギーを前記無電極放電エネルギー供給装置に結合さ
せる高周波結合手段と、前記無電極放電エネルギー供給
装置により発生された表面波により放電する無電極放電
ランプとを備えた無電極放電ランプ装置である。
【0015】これにより、例えば、印加する高周波の波
長よりも広い放電領域において、より均一な輝度分布の
平面状または線状の光源を実現することが可能となる。
【0016】なお、本明細書内における「高周波」と
は、1MHz〜100GHzの周波数の電磁波を指す。
特に、周波数範囲が300MHz〜30GHzの「マイ
クロ波」周波数において、本発明は好適な効果を得るこ
とが出来る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1から図10を用いて説明する。
【0018】(実施の形態1)図1は平板状のひだ型表
面波線路を用いた無電極放電エネルギー供給装置の斜視
図を表しており、11が平板ひだ型表面波線路である。
平板ひだ型表面波線路11は、銅やアルミニウムといっ
た金属などの導電性材料からなる平板13の上に、同様
の導電性材料からなる複数のひだ14が略垂直に周期的
に設けられた周期的構造となっている。
【0019】平板ひだ型表面波線路11のこの様な周期
的構造においては、結合アンテナ(図2の符号26参
照)により所望の周波数の高周波エネルギーが印加され
た際に、各ひだ14の上端部14a及びその近傍に、平
板13と平行であり且つひだ14と垂直の方向(図1
中、符号Aを付した矢印の方向)に、表面波が励起され
伝播していくように、各部の寸法が設計されている。
【0020】この平板ひだ型表面波線路11の上端部近
傍に、希ガスや金属などの放電媒体を封入した平板状の
無電極放電管12を設ける事により、ひだ上端部14a
に生じる表面波の電界により平面状の無電極放電を起こ
すことができる。又、この様な放電は、封入された放電
媒体の種類や封入条件などにより、無電極放電管12の
内部全体で発生させることも出来るし、あるいは、無電
極放電管12の内部の内、表面波線路11の近傍で発生
させることも出来る。尚、無電極放電管12は、石英ガ
ラス等により形成されている。
【0021】図2は、図1に示した平板ひだ型表面波線
路による無電極放電エネルギー供給装置を用いた無電極
放電ランプ装置の横断面図である。
【0022】同図に示す様に、マグネトロンなどの高周
波発振手段23から発振した高周波エネルギーは、導波
管や同軸などの高周波伝播手段24を通じて伝播し、ル
ープアンテナなどの高周波結合手段26により平板ひだ
型表面波線路21に結合される。平板ひだ型表面波線路
21に励起された表面波の電界は、無電極放電ランプ2
2に結合され、無電極放電に必要なエネルギーを供給す
る。無電極放電ランプ22より生じた放射光は、金属網
からなる光透過性の高周波漏洩防止手段25を通じて取
り出される。平板ひだ型表面波線路においては、図1の
平板部13が、放射光透過部と反対側への高周波漏洩防
止手段を兼ねている。これにより無電極放電ランプ22
内部に無電極放電を得ることができ、比較的均一な輝度
分布の平面状光源を実現できる。
【0023】次に、以上の平板ひだ型表面波線路11の
電界強度分布について、図3を参照しながら述べる。
【0024】上記周期的構造の周期間隔をL、ひだ14
同士の間隔をd、ひだ14の高さをhとする。又、図3
に示す様に、x−y−z座標系を用い、ひだ14の上端
部14aの位置をy=0とする。尚、x軸は紙面に対し
て手前から奥に向かう方向を正方向とする。又、説明を
簡単にするために、平板ひだ型表面波線路11は、電気
抵抗のない理想的導体材料から形成されているとする。
【0025】あるひだ14とひだ14の間に高周波電圧
Vを印加した時、z方向に表面波として伝播していく高
周波電界を、x方向に電界が一様なTMモードで考える
と、z方向の電界Ezは(数1)のように表される。
【0026】
【数1】 このように、電界はz方向に周期的に方向を変え、ひだ
上端部14aからy方向に向かって離れるにつれて指数
関数的に減少していく分布を有している。なお、βn
第n空間高調波の位相定数であり、固有値γnは波数k
を用いると(数2)のように表される。
【0027】
【数2】 さらに、y=bの位置に導電性のシールド(図2に示す
高周波漏洩防止手段25に該当)が設けられた構造の場
合、第n空間高調波のz方向の電界Ezは(数3)のよ
うに表される。
【0028】
【数3】 この様なシールド25を設けた場合、y方向の電界の分
布が変化するものの、表面波は、シールド25を設けな
い場合と同様にz方向に伝播していく。
【0029】さらに放電が生じた場合には、放電プラズ
マのインピーダンス成分も影響し、より複雑な振る舞い
をしていく。電源側から見て十分なインピーダンス整合
を得るためには、実験的に最適な寸法値を決定していく
事が望ましい。
【0030】なお、ここでは無電極放電管として単一の
放電空間を持つ平板上の無電極放電ランプを図示した
が、無電極放電管の形状はこれに限られるものではな
い。例えば図4に示すように、平板ひだ型表面波線路1
1の上端部近傍に、複数の円柱状無電極放電管42を平
面状に並べた構成を用いても、同様に表面波により略平
面状の無電極放電を得ることができる。
【0031】また、高周波により表面波を励起する表面
波線路は、以上述べてきた平板ひだ型表面波線路に限ら
れるものではない。図5から図7にその他の表面波線路
の例を示す。
【0032】図5は、スタブ型表面波線路51の斜視図
である。
【0033】図5に示すように、スタブ型表面波線路5
1は、導電性材料からなる平板52の上に、同じく導電
性材料からなる複数の棒状部材(スタブ)53が周期的
に設けられた構造である。スタブ53の上端部に表面波
が励起され伝播していくように周期的構造の寸法を適切
に設計すれば、スタブ53上端部近傍に無電極放電管を
設ける事で、同様に平面状の無電極放電を実現すること
ができる。なお、図5では棒状部材として円柱状のもの
を示しているが、棒状平板など別の形態においても同様
の効果を得ることができる。
【0034】図6は、インターディジタル型表面波線路
61の斜視図である。
【0035】図6に示す様に、インターディジタル型表
面波線路61は、ともに導電性材料からなる周期的に設
けられた櫛状の平板61aと61bが交互に組み合わさ
れた構成である。上記周期的構造の寸法を適切に設計す
れば、開放端部62aと62bに高周波電圧を印加する
事により、組み合わされた櫛状部材間に高周波電界が伝
播して表面波が励起される。従って、インターディジタ
ル型表面波線路61がなす平面の近傍に無電極放電管を
設ける事で、図1の場合と同様に平面状の無電極放電を
実現することができる。
【0036】図7は、平板らせん型表面波線路72の斜
視図である。
【0037】同図に示すように、導電性材料からなる帯
状の平板71が周期的にジグザグ状に連なった構造を有
しており、周期的構造の寸法を適切に設計すれば、隣合
う帯状の平板間に電界を生じつつ表面波が励起され伝播
していく。従って、平板らせん型表面波線路72がなす
平面の近傍に無電極放電管を設ける事で、図1の場合と
同様に平面状の無電極放電を実現することができる。
【0038】(実施の形態2)以上述べた実施の形態1
では、表面波線路を導電性材料のみで構成した例を示し
たが、本実施の形態では誘電性材料からなる基板上に導
電性材料で表面波線路が形成された構成の例を示す。
【0039】図8は、インターディジタル型表面波線路
81を誘電性材料からなる基板83上に設けた構成の斜
視図である。
【0040】同図に示す様に、インターディジタル型表
面波線路81は、誘電性材料からなる基板83上に、と
もに導電性材料からなる周期的に並んだ櫛状の平板81
aと81bが交互に組み合わされた形状として設けられ
ている。上記周期的構造の寸法を適切に設計すれば、開
放端部82aと82bに高周波電圧を印加する事によ
り、図6に示した導電性材料のみからなるインターディ
ジタル型表面波線路61と同様、組み合わされた櫛状部
材81aと81b間に高周波電界が伝播して表面波を励
起する。従って、インターディジタル型表面波線路81
がなす平面の近傍に無電極放電管を設ける事で、上記実
施の形態と同様に平面状の無電極放電を実現することが
できる。
【0041】尚、図9は、インターディジタル型表面波
線路81上に無電極放電管12を設けた場合の斜視図で
ある。高周波伝播手段である同軸線90の中心導体(芯
線)が開放端部82aに、又、外部導体が開放端部82
bに、それぞれ半田などにより電気的に接合されてい
る。これにより、同軸線90により伝播してきた高周波
エネルギーは、インターディジタル型表面波線路81に
結合され、表面波を励起する。
【0042】このように基板上に表面波線路を設ける構
成を用いる事により、導体材料のみで表面波線路を作る
場合に比べて、比較的薄い表面波線路でも十分な強度を
得ることができる。従って、比較的小電力で放電を起こ
す場合には、本実施の形態の方が適していると言える。
【0043】なお、以上の説明では、表面波線路をイン
ターディジタル型で構成した例で説明したが、その他の
表面波線路についても同様に実施可能である。図10
は、平板らせん型表面波線路を誘電性材料からなる基板
上に設けた構成の斜視図である。誘電性材料からなる基
板93上に、導電性材料からなる帯状の平板91aおよ
び91bが周期的に矩形状に連なった形状で設けられて
いる。周期的構造の寸法を適切に設計すれば、開放端部
92aと92bに高周波電圧を印加する事により、図7
に示した導電性材料のみからなる平板らせん型表面波線
路と同様、隣合う帯状の平板間に高周波電界が伝播して
表面波を励起することができる。従って、平板らせん型
表面波線路91がなす平面の近傍に無電極放電管を設け
る事で、同様に平面状の無電極放電を実現することがで
きる。
【0044】なおまた、本実施の形態に示した表面波線
路81を誘電性材料からなる基板83の表面に設けた構
成において、基板83の裏面を導体で覆った両面基板を
用いる構成としても良い。この場合、基板83の裏面に
設けた導体面と、表面波線路81の部分とにより、マイ
クロストリップ線路が構成される。このような構成にす
れば、広く用いられているマイクロストリップ線路の設
計パラメータや波長の電気的長さのデータなどを用いる
ことができ、表面波線路の設計が容易になる。
【0045】(実施の形態3)以上述べた第1と第2実
施の形態では、表面波線路および無電極放電管を平板形
状で構成した例を示したが、本実施の形態では半円筒形
状で表面波線路が形成された構成の例を示す。
【0046】図11は、半円筒状のひだ型表面波線路を
用いた無電極放電エネルギー供給装置の斜視図を表して
いる。
【0047】同図に示す様に、101に示す半円筒ひだ
型表面波線路は、無電極放電管102からの放射光を半
円筒の回転軸106と垂直の方向に取出すために半円筒
形状となっている。半円筒ひだ型表面波線路101は、
実施の形態1に示した平板型表面波線路と同様に、銅や
アルミニウムといった金属などの導電性材料から形成さ
れている。又、半円筒ひだ型表面波線路101は、半円
筒103の内側に、同様の導電性材料からなるひだ10
4が略垂直に且つ、一定の間隔をおいて周期的に設けら
れている。
【0048】半円筒ひだ型表面波線路101のこの様な
周期的構造においては、結合アンテナ105により所望
の周波数の高周波エネルギーが印加された際に、各ひだ
104の上端部及びその近傍に、半円筒の回転軸106
と平行であり、且つひだ104と垂直の方向(図11
中、符号Aを付した矢印の方向)に、表面波が励起さ
れ、伝播していくように、各部の寸法が設計されてい
る。
【0049】この半円筒ひだ型表面波線路101の中央
部近傍に、希ガスや金属などの放電媒体を封入した円筒
状の無電極放電管102を設ける事により、ひだ104
の上端中央部近傍に生じる表面波の電界により、線状の
無電極放電を起こすことができる。
【0050】無電極放電管102より生じた放射光は、
半円筒103の開放部より放射されるが、半円筒103
の内側を反射面とすることにより、より効率よく放射光
を利用することが可能となる。
【0051】図12に、図11の変形例として、更に反
射面を含んだ、半円筒ひだ型表面波線路111の断面図
を示す。
【0052】同図に示すように、半円筒ひだ型表面波線
路111は、半円筒部113とひだ114から表面波線
路を形成している。ここで、半円筒113の内側は、研
磨したアルミなどの光反射性部材からなる、第一の光反
射手段(図11の半円筒103の内壁面に相当する部
分)及び第二の光反射手段115とから構成されてい
る。第二の光反射手段115は、高周波漏洩防止機能を
兼ね備えている。無電極放電管112より生じた放射光
は、高周波漏洩防止手段である金属網116を通して外
部へ取り出される。第一と第二の光反射手段の断面は、
双方が一体となって所望の光学特性を得るための曲線形
状をなしている。半円筒113部は概略半円筒状になっ
ていれば良く、例えば、直線上に集中した光特性が求め
られる場合は、断面が楕円曲線形状であることが望まし
い。また、平行光線が求められときは、放物線形状にす
れば良い。
【0053】なお、本実施の形態では、表面波線路とし
て、概略半円筒の形状を有する半円筒ひだ型表面波線路
を用いた例で示したが、放射光の取り出し方向を円筒の
軸方向に設定する場合には、表面波線路として、半円筒
ではなく、完全に閉じた円筒形状とすることが可能であ
る。その場合には円筒の一方又は両方の端部の少なくと
も一部に放射光を取り出すための光透過部を設けてやれ
ば良い。
【0054】なおまた、上記実施の形態では、表面波線
路として半円筒ひだ型表面波線路を用いた例で示した
が、これに限らず例えば、図13の121に示すような
線状部材がらせん状に連なった円筒らせん型表面波線路
の内側に、無電極放電管を配置する構成としても良い。
これにより、上記実施の形態と同様の効果を得ることが
できる。
【0055】以上のように、本願の表面波線路は様々な
形状により構成できると共に、無電極放電を起こすため
のエネルギー供給装置として利用した点が特徴である。
尚、従来より知られている表面波線路は、電子ビーム制
御のための進行波管やフィルタなどに用いられており、
多くの研究論文や参考書が出版されている。
【0056】しかしながら、上述の様に、表面波線路を
無電極放電エネルギー供給装置として用いて、平面状も
しくは線状に比較的均一な無電極放電を実現できる本発
明の構成は、従来の表面波線路の用いられ方とは全く異
なるものである。
【0057】尚、所望の周波数帯に適した表面波線路の
設計を行うために、前述の表面波に関する先行研究の書
籍などを参考にするのは有用なことである。
【0058】なお、以上述べてきた実施の形態において
は、表面波線路を用いた無電極放電エネルギー供給装置
を無電極放電ランプ装置に用いる例のみを述べてきた
が、本発明の無電極放電エネルギー供給装置の応用先
は、無電極放電ランプ装置のみに限られるものではな
い。例えば、半導体のプラズマプロセス装置のような広
範囲に均一なプラズマが要求される用途や、プラズマレ
ーザーのような線状に長い均一なプラズマが要求される
用途においても本発明は有用なものである。
【0059】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように本
発明は、印加する高周波の波長に比べて広い放電領域に
おいて、より均一な放電を起こすことが出来るという長
所を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態に関わる平板ひだ型
表面波線路を用いた無電極放電エネルギー供給装置を示
す斜視図
【図2】本発明の第一の実施の形態に関わる平板ひだ型
表面波線路を用いた無電極放電ランプ装置の横断面図
【図3】本発明の第一の実施の形態に関わる平板ひだ型
表面波線路を用いた無電極放電エネルギー供給装置の横
断面図
【図4】本発明の第一の実施の形態に関わる平板ひだ型
表面波線路を用いた無電極放電エネルギー供給装置を示
す斜視図
【図5】本発明の第一の実施の形態に関わるスタブ型表
面波線路を用いた無電極放電エネルギー供給装置を示す
斜視図
【図6】本発明の第一の実施の形態に関わるインターデ
ィジタル型表面波線路を示す斜視図
【図7】本発明の第一の実施の形態に関わる平板らせん
型表面波線路を示す斜視図
【図8】本発明の第二の実施の形態に関わるインターデ
ィジタル型表面波線路を示す斜視図
【図9】本発明の第二の実施の形態に関わるインターデ
ィジタル型表面波線路上に無電極放電管を設けた場合の
斜視図
【図10】本発明の第二の実施の形態に関わる平板らせ
ん型表面波線路を示す斜視図
【図11】本発明の第三の実施の形態に関わる半円筒ひ
だ型表面波線路を用いた無電極放電エネルギー供給装置
を示す斜視図
【図12】本発明の第三の実施の形態に関わる半円筒ひ
だ型表面波線路を用いた無電極放電エネルギー供給装置
の断面図
【図13】本発明の第三の実施の形態に関わる円筒らせ
ん型表面波線路を用いた無電極放電エネルギー供給装置
を示す斜視図
【図14】従来の空洞共振器を用いた無電極放電エネル
ギー供給装置を示す斜視図
【符号の説明】
11、21 平板ひだ型表面波線路 12、22、42、102、112、131 無電極放
電管 51 スタブ型表面波線路 61、81 インターディジタル型表面波線路 72、91 平板らせん型表面波線路 83、93 誘電体基板 101、111 半円筒ひだ型表面波線路 121 円筒らせん型表面波線路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−58565(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 65/04 H01P 1/203 - 1/205 H01P 7/08 H05B 41/24 F21S 1/00

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の周期的構造を有した、高周波によ
    り表面波を励起する励起手段を備え、前記励起された表
    面波により、無電極放電に必要なエネルギーを供給する
    無電極放電エネルギー供給装置において、 前記励起手段は、導電性を有しており、実質上平板状形
    状の表面波線路であり、前記エネルギーとして供給され
    る表面波は、前記表面波線路の近傍に発生する表面波で
    あることを特徴とする無電極放電エネルギー供給装置。
  2. 【請求項2】 前記表面波線路は、導電性材料からなる
    平板上に、導電性材料からなるひだが、実質上垂直に且
    つ所定の間隔をおいて周期的に設けられた平板ひだ型表
    面波線路であることを特徴とする請求項記載の無電極
    放電エネルギー供給装置。
  3. 【請求項3】 前記表面波線路は、導電性材料からなる
    平板上に、導電性材料からなる棒状部材が、実質上垂直
    に且つ所定の間隔をおいて周期的に設けられたスタブ型
    表面波線路であることを特徴とする請求項記載の無電
    極放電エネルギー供給装置。
  4. 【請求項4】 所定の周期的構造を有した、高周波によ
    り表面波を励起する励起手段を備え、前記励起された表
    面波により、無電極放電に必要なエネルギーを供給する
    無電極放電エネルギー供給装置において、 前記励起手段は、(1)誘電性材料を用いた平板状基板
    と、(2)前記基板上に導電性材料を用いて形成された
    表面波線路とを備え、 前記エネルギーとして供給される表面波は、前記表面波
    線路の近傍に発生する表面波であることを特徴とする無
    電極放電エネルギー供給装置。
  5. 【請求項5】 前記基板の前記表面波線路が形成された
    面と反対側の面は、導電性材料で覆われていることを特
    徴とする請求項に記載の無電極放電エネルギー供給装
    置。
  6. 【請求項6】 前記表面波線路は、少なくとも2つの櫛
    状の導電性の平板が互いに交叉する形に設けられるイン
    ターディジタル型表面波線路であることを特徴とする請
    求項または請求項に記載の無電極放電エネルギー供
    給装置。
  7. 【請求項7】 前記表面波線路は、帯状の導電性の平板
    がジグザグ形状に連なった平板らせん型表面波線路であ
    ることを特徴とする請求項または請求項に記載の無
    電極放電エネルギー供給装置。
  8. 【請求項8】 所定の周期的構造を有した、高周波によ
    り表面波を励起する励起手段を備え、前記励起された表
    面波により、無電極放電に必要なエネルギーを供給する
    無電極放電エネルギー供給装置において、 前記励起手段は、導電性の線状部材がらせん状に連なっ
    た円筒らせん型表面波線路であることを特徴とする無
    極放電エネルギー供給装置。
  9. 【請求項9】 前記無電極放電を閉じ込めるために用い
    る無電極放電管の長手方向が、前記円筒状形状の表面波
    線路の軸方向と実質上平行であることを特徴とする請求
    に記載の無電極放電エネルギー供給装置。
  10. 【請求項10】 前記表面波線路の少なくとも一部が、
    光透過性部材により覆われていることを特徴とする請求
    または請求項に記載の無電極放電エネルギー供給
    装置。
  11. 【請求項11】 高周波エネルギーを発生する高周波発
    振手段と、 前記発生された高周波エネルギーを伝播させる高周波伝
    播手段と、 請求項1から請求項10のいずれかに記載の無電極放電
    エネルギー供給装置と、 前記伝播されてきた高周波エネルギーを前記無電極放電
    エネルギー供給装置に結合させる高周波結合手段と、 前記無電極放電エネルギー供給装置により発生された表
    面波により放電する無電極放電ランプと、を備えたこと
    を特徴とする無電極放電ランプ装置。
  12. 【請求項12】 前記無電極放電エネルギー供給装置か
    ら高周波エネルギーが漏洩するのを防止するための、導
    電性の高周波漏洩防止手段を有し、 前記高周波漏洩防止手段は、少なくとも前記無電極放電
    エネルギー供給装置と前記無電極放電ランプとを内包
    し、かつ前記高周波漏洩防止手段の少なくとも一部は、
    光透過性部材から構成されていることを特徴とする請求
    11に記載の無電極放電ランプ装置。
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