JP3202801B2 - 有機化合物の分解方法 - Google Patents

有機化合物の分解方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機化合物を分解する
方法に関するものであって、より詳しくは、液相状態
で、有毒物質を生成することなく有機化合物を酸化分解
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】従来より有機化合物の
分解方法としては、例えば、ジャーナル・オブ・フィジ
カル・ケミストリー(J.Phys.Chem.)93
巻4128ページ(1989年)に開示されているよう
に、気相中において、酸化チタンを触媒として酸素の存
在下に光を照射して、メタンやエタン等の炭化水素を酸
化分解する方法が知られている。上記の方法は気相法で
あるために、分解反応温度で気体である化合物の酸化分
解には適用が容易であるが、液体である化合物の場合
は、該化合物の沸点以上の温度に加熱して気化させなけ
ればならず、また、該化合物が気体を保つ温度で酸化分
解を行わなければならないという問題があった。
【0003】そこで、本発明者らは、分解反応温度で気
体または液体のいずれであっても容易に分解が可能なよ
うに液相中で酸化分解反応を行うことを試みた。そし
て、酸化分解の対象となる有機化合物として、分解反応
温度で液体である有機化合物を用い、該有機化合物自体
を媒体とする液相中で酸化分解を行った結果、今度は、
有機化合物の酸化分解による中間生成物が生成するとい
う新たな問題が発生した。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明者らは、中間生
成物を生成することなく、各種の有機化合物を液相中で
酸化分解する方法について検討した結果、反応媒体とし
てペルフルオロ不活性液体を使用することにより、それ
が可能になるという知見を得、本発明を提案するに至っ
た。すなわち、本発明によれば、ペルフルオロ不活性液
体中において、酸化チタンおよび/または含水酸化チタ
ンと酸素の存在下に有機化合物に光を照射することを特
徴とする有機化合物の分解方法が提供される。
【0005】
【発明の具体的説明】本発明において使用されるペルフ
ルオロ不活性液体とは、炭素−水素結合を有する有機化
合物の水素原子の全部がフッ素原子によって置換された
化合物、あるいは、炭素−水素結合を有する有機化合物
に不飽和結合がある場合には、フッ素原子の置換と不飽
和結合へのフッ素原子の付加とによって得られた化合物
であって、分解反応条件において液体である化合物を何
等制限なく採用することができる。とくに本発明におい
ては、酸素をよく溶解し、さらに、紫外線によって分解
し難いペルフルオロ不活性液体が好適に使用される。こ
のようなペルフルオロ不活性液体としては、例えば、ペ
ルフルオロ不活性液体100mlに、25℃、1気圧に
おいて、酸素を15ml以上、好ましくは25ml以上
溶解するようなペルフルオロ不活性液体が、酸化分解反
応の速度が早いために好適に使用できる。
【0006】本発明において好適に使用されるペルフル
オロ不活性液体を具体的に示すと、例えば、ペルフルオ
ロヘキサン、ペルフルオロヘプタン、ペルフルオロノナ
ン等のペルフルオロアルカン類;ペルフルオロシクロヘ
キサン、ペルフルオロメチルシクロヘキサン等のペルフ
ルオロシクロアルカン類;ペルフルオロペルヒドロフェ
ナントレン、ペルフルオロデカリン等のペルフルオロ多
環式化合物;ペルフルオロトリプロピルアミン、ペルフ
ルオロトリブチルアミン、ペルフルオロトリペンチルア
ミン、ペルフルオロ−N,N−ジメチルシクロヘキシル
アミン等のペルフルオロトリアルキルアミン類;ペルフ
ルオロ−2n−プロピルテトラヒドロピラン、ペルフル
オロ−2n−ブチルテトラヒドロフラン等のペルフルオ
ロシクロエーテル類;ヘキサフルオロプロピレンオリゴ
マー、ヘキサフルオロプロピレンを光酸化と同時に重合
させて得られたオリゴマーにフッ素ガスを反応させて得
られるペルフルオロエーテル等のペルフルオロエーテル
類;ペルフルオロ−N−メチルモルホリン等を挙げるこ
とができる。
【0007】本発明において使用される酸化チタンおよ
び/または含水酸化チタンは、ルチル型、アナターゼ
型、およびそれらの混合物を問わず公知のものを何等制
限なく使用することができる。例えば、硫酸チタニル、
塩化チタン、チタンアルコキシドなどのチタン化合物
を、必要に応じてシードの存在下で液相加水分解または
気相加水分解したり、硫酸チタニル、塩化チタン、酢酸
チタンなどのチタン化合物をアルカリで中和するなどし
て得ることができる。このようにして得られたものをそ
のまま使用してもよいし、焼成した後使用してもよい。
このような酸化チタンおよび/または含水酸化チタンの
平均粒径は5ないし250nm、特に10ないし100
nmであることが好ましい。酸化チタンおよび/または
含水酸化チタンの使用量は特に制限されないが、酸化分
解の対象となる有機化合物1molに対して、通常、
0.1ないし200gの範囲で、特に1ないし100g
の範囲で選ぶことが好ましい。
【0008】本発明において使用される酸素は、酸素ガ
ス単独であってもよく、また、他のガスとの混合ガスで
使用してもよい。混合ガスを使用するときは、酸素の含
有量が20容量%以上であることが、充分な酸化反応を
行う上で好ましい。酸素は、通常、ペルフルオロ不活性
液体中に吹き込む方法で供給される。酸化分解反応の前
にペルフルオロ不活性液体に酸素を吹き込んで溶解さ
せ、その後の酸化分解反応中には酸素を供給しない方法
を採用してもよく、また、酸化分解反応中も引き続き酸
素の吹き込みを継続して行ってもよく、さらに、酸化分
解反応中のみ酸素の吹き込みを行う方法を採用してもよ
い。
【0009】本発明において、酸化分解の対象となる有
機化合物は、前記したペルフルオロ不活性液体を除く公
知の有機化合物を何等制限なく用いることができる。例
えば、メタン、エタン、プロパン、エチレン、プロピレ
ン等の脂肪族炭化水素:ベンゼン、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素:メタノール、エタノール、プロパ
ノール等のアルコール:ホルムアルデヒド、アセトアル
デヒド、プロピオアルデヒド等のアルデヒド:ジメチル
エーテル、メチルエチルエーテル、メチルブチルエーテ
ル等のエーテル:塩化メチル、塩化メチレン、クロロホ
ルム、四塩化炭素、トリクロロエチレン、トリクロルエ
タン、パークロルエチレン、クロルベンゼン、ブロモベ
ンゼン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオ
ロメタン、トリクロロトリフルオロエタン、テトラクロ
ロジフルオロエタン、ポリ塩化ビフェニル等のハロゲン
化炭化水素:ジメチルアミン、トリメチルアミン、アニ
リン、ピリジン等のアミン等の有機化合物:さらにダイ
オキシン等の有機化合物を例示することができる。これ
らの有機化合物の中でも、ペルフルオロ不活性液体に易
溶の脂肪族炭化水素およびハロゲン化炭化水素が好適で
あり、特に脂肪族炭化水素は短時間での酸化分解が可能
であるために、本発明において酸化分解の対象として好
適である。上記の酸化分解の対象となる有機化合物のペ
ルフルオロ不活性液体中での存在量は特に制限されない
が、通常は、ペルフルオロ不活性液体への溶解量の範囲
内とすればよい。
【0010】本発明の方法における酸化分解反応は、光
を照射することによって進行する。光としては、通常、
波長200ないし420nmの紫外線を好適に使用する
ことができる。光の照度は、分解反応を充分に行うため
には、100ないし1000W/m2 の範囲であること
が好ましい。分解反応の温度は、ペルフルオロ不活性液
体の沸点以下であれば特に制限されないが、一般には0
ないし150℃の範囲で、圧力は、減圧、常圧、加圧の
いずれでもよく、また、反応時間は分解の対象となる有
機化合物の種類にもよるが、通常、5ないし30時間の
範囲であれば充分である。
【0011】
【発明の効果】本発明によれば、反応媒体としてペルフ
ルオロ不活性液体を使用した液相で酸化分解を行うため
に、酸化分解の対象となる有機化合物が酸化分解温度に
おいて気体または液体のいずれであっても容易に酸化分
解を行うことができる。しかも、酸化による中間生成物
や一酸化炭素の生成がほとんどなく、有機化合物に含ま
れる炭素原子を二酸化炭素に変換することができる。し
たがって、本発明は、環境汚染等の原因となる有害な有
機化合物の処理方法として好適に使用することができ
る。特に本発明の方法によってポリ塩化ビフェニルの分
解を行ったとき、ダイオキシン等の有害物質の生成が全
くなく、環境衛生上からも優れていることが理解される
であろう。
【0012】
【実施例】以下に、本発明を実施例によって説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0013】<実施例1>ペルフルオロトリブチルアミ
ン1mLに平均粒径21nmの酸化チタン(商品名P−
25、日本エアロジル製)10mgを分散させ、その中
にエタンと酸素ガスを吹き込んで飽和させた。ペルフル
オロトリブチルアミン1mL中に溶解したエタンおよび
酸素の量は、25℃、1気圧における容積でそれぞれ
1.58mL、および0.35mLであった。その後、
290nmの紫外線を500W/m2の照度で酸素ガス
を吹き込みながら20時間照射し、エタンを酸化分解し
た。反応の進行に伴う二酸化炭素の生成量を表1に示し
た。なお、酸化分解による中間生成物は検出されず、ま
た、一酸化炭素も検出されなかった。
【0014】
【0015】<実施例2>表2に示した有機化合物を使
用したこと以外は、実施例1と同様にして有機化合物の
酸化分解を行った。実施例1と同様に酸化分解による中
間生成物は検出されず、また、一酸化炭素も検出されな
かった。反応前にペルフルオロトリブチルアミン中に溶
解させた有機化合物の量、表2に示した反応時間後の二
酸化炭素の生成量を表2に示した。
【0016】
【0017】<実施例3>表3に示したペルフルオロ不
活性液体を使用したこと以外は、実施例1と同様にして
有機化合物の酸化分解を行った。実施例1と同様に酸化
分解による中間生成物は検出されず、また、一酸化炭素
も検出されなかった。反応前にペルフルオロ不活性液体
中に溶解させたエタンの量、表3に示した反応時間後の
二酸化炭素の生成量を表3に示した。
【0018】
【0019】<実施例4>酸化チタンに代えて平均粒径
4.5nmの含水酸化チタン(商品名CS−C石原産業
社製)10mgを使用したこと以外は実施例1とまった
く同様にしてエタンの分解を行った。その結果、20時
間後の二酸化炭素の生成量は110μmolであり、酸
化分解による中間生成物は検出されず、また、一酸化炭
素も検出されなかった。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B01J 35/02 B01D 53/34 120D (56)参考文献 特開 平1−224337(JP,A) 特開 昭63−46178(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07B 37/06 A62D 3/00 B01D 53/72 B01J 19/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ペルフロオロ不活性液体中において、酸化
    チタンおよび/または含水酸化チタンと、酸素の存在下
    に有機化合物に光を照射することを特徴とする有機化合
    物の分解方法。
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